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数学好きの人は、誰でも投稿して下さい。
壊れた扉さん (994klpn6)2025/7/10 13:15 (No.1472467)削除
次の文章を完全解説して下さい。

例18
Cmnはaを生成元とする位数mnの巡回群とする。
a^mn=e
a^nを生成元とする位数mの巡回群をCmn,a^mを生成元とする位数nの巡回群をCnとする。
 Cmnは可換だからCm,Cnは正規部分群となり、第1同型定理の条件を満足している。
 CmCnはCmとCnとを含む最小の部分群であるから、m,nの最大公約数を(m,n)とするとき、a^(m,n)によって生成される部分群である。Cm∩Cnはm,nの最小公倍数を[m,n]としたとき、a^[m,n]によって生成される群である。
 ここで第1同型定理によって
CmCn/Cn≅Cm/(Cm∩Cn)
となるが、左辺の位数は(m,n)/n,右辺の位数はm/[m,n]となるから、
(m,n)/n=m/[m,n]
したがって、(m,n)[m,n]=m・nが得られた。
「代数的構造」遠山啓著より

第1同型定理
群Gのなかに正規部分群Hと部分群Fとがある。このときFHはGの部分群となり、F∩HはFの正規部分群となる。そのとき、
FH/H≅F/(F∩H)
が成り立つ。
「代数的構造」遠山啓著より

因みに、

>左辺の位数は(m,n)/n,右辺の位数はm/[m,n]となるから、
(m,n)/n=m/[m,n]
したがって、(m,n)[m,n]=m・nが得られた。

ここは誤植で、元は、

左辺の位数は[m,n]/n,右辺の位数はm/(m,n)となるから、
[m,n]/n=m/(m,n)
したがって、(m,n)[m,n]=m・nが得られた。

となっていました。

「本書は、1972年5月30日、筑摩書房より「数学講座」第10巻として刊行された。文庫化に当たり旧数学用語を改め、誤植を訂正した」
「代数的構造」遠山啓著より

バイトで数学科の学生さんにチェックをして貰った方が良いと思います。

適当に分かり易く解説して下さい。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/7/10 16:00削除
間違えました。誤植ではありませんでした。お詫びして訂正します。

次の文章を完全解説して下さい。

例18
Cmnはaを生成元とする位数mnの巡回群とする。
a^mn=e
a^nを生成元とする位数mの巡回群をCmn,a^mを生成元とする位数nの巡回群をCnとする。
 Cmnは可換だからCm,Cnは正規部分群となり、第1同型定理の条件を満足している。
 CmCnはCmとCnとを含む最小の部分群であるから、m,nの最大公約数を(m,n)とするとき、a^(m,n)によって生成される部分群である。Cm∩Cnはm,nの最小公倍数を[m,n]としたとき、a^[m,n]によって生成される群である。
 ここで第1同型定理によって
CmCn/Cn≅Cm/(Cm∩Cn)
となるが、左辺の位数は[m,n]/n,右辺の位数はm/(m,n)となるから、
[m,n]/n=m/(m,n)
したがって、(m,n)[m,n]=m・nが得られた。
「代数的構造」遠山啓著より

第1同型定理
群Gのなかに正規部分群Hと部分群Fとがある。このときFHはGの部分群となり、F∩HはFの正規部分群となる。そのとき、
FH/H≅F/(F∩H)
が成り立つ。
「代数的構造」遠山啓著より

解説は次回。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/7/11 10:36削除
次の文章を完全解説して下さい。

例18
Cmnはaを生成元とする位数mnの巡回群とする。
a^mn=e
a^nを生成元とする位数mの巡回群をCm,a^mを生成元とする位数nの巡回群をCnとする。
 Cmnは可換だからCm,Cnは正規部分群となり、第1同型定理の条件を満足している。
 CmCnはCmとCnとを含む最小の部分群であるから、m,nの最大公約数を(m,n)とするとき、a^(m,n)によって生成される部分群である。Cm∩Cnはm,nの最小公倍数を[m,n]としたとき、a^[m,n]によって生成される群である。
 ここで第1同型定理によって
CmCn/Cn≅Cm/(Cm∩Cn)
となるが、左辺の位数は[m,n]/n,右辺の位数はm/(m,n)となるから、
[m,n]/n=m/(m,n)
したがって、(m,n)[m,n]=m・nが得られた。
「代数的構造」遠山啓著より

第1同型定理
群Gのなかに正規部分群Hと部分群Fとがある。このときFHはGの部分群となり、F∩HはFの正規部分群となる。そのとき、
FH/H≅F/(F∩H)
が成り立つ。
「代数的構造」遠山啓著より

解説
>a^mn=e
a^nを生成元とする位数mの巡回群をCm,a^mを生成元とする位数nの巡回群をCnとする。

(a^n)^m=eとすると、a^nを生成元とする巡回部分群が存在する事が分かり、(a^m)^n=eとすると、a^mを生成元とする巡回部分群が存在する事が分かる。

>Cmnは可換だからCm,Cnは正規部分群となり、

Cmnが可換である理由は巡回群だからである。

問3.3
巡回群は可換群であることを示せ。
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

イメージ的にも1つの元で生成されているので、全ての元(の積が)が可換である事がイメージ出来るだろう。

また、可換群の部分群は全て正規部分群である。https://note.com/toy0523/n/nfa11c5b38795

>CmCnはCmとCnとを含む最小の部分群であるから、m,nの最大公約数を(m,n)とするとき、a^(m,n)によって生成される部分群である。

CmCnは、Cm,Cnより少し大きい群(積の片方を単位元にすると等しい)で、Cm,Cnより位数が大きいので逆に生成元の大きさは小さい。
ところで、Cmの位数はmで生成元はa^nで、Cnの位数はnで生成元はa^mより、CmCnの位数はmとnの最小公倍数で生成元はaの最大公約数乗になる。
その理由は、生成元a^(m,n)のCmCnの位数[m,n]乗をすると、{a^(m,n)}^[m,n]=a^(m,n)[m,n]=a^mn(高1で習う、mとnの最大公約数と最小公倍数の積は2数m,nの積と等しい、から)
=e(上のa^mn=eより)
で辻褄が合うから。
よって、「m,nの最大公約数を(m,n)とするとき、a^(m,n)によって生成される部分群である」という事。

>Cm∩Cnはm,nの最小公倍数を[m,n]としたとき、a^[m,n]によって生成される群である。

CmCnとは逆に、Cm∩CnはCm,Cnより小さい群(共通部分の中では最大)で、Cm,Cnより位数が小さいので逆に生成元の大きさは大きい。ところで、Cmの位数はmで生成元はa^nで、Cnの位数はnで生成元はa^mより、Cm∩Cnの位数はmとnの最大公約数で生成元はaの最小公倍数乗になる。(理由は上と同じ。)
よって、「m,nの最小公倍数を[m,n]としたとき、a^[m,n]によって生成される群である」という事。

>ここで第1同型定理によって
CmCn/Cn≅Cm/(Cm∩Cn)
となるが、左辺の位数は[m,n]/n,右辺の位数はm/(m,n)となる

上より、CmCnの位数はmとnの最小公倍数なので、[m,n]。また、Cnの位数はnより、
ラグランジュの定理によって、
CmCn/Cnの位数は[m,n]/n
また上より、Cm∩Cnの位数はmとnの最大公約数なので、(m,n)。また、Cmの位数はmより、ラグランジュの定理によって、
Cm/(Cm∩Cn)の位数はm/(m,n)
という事。

>[m,n]/n=m/(m,n)
したがって、(m,n)[m,n]=m・nが得られた。

CmCn/Cn≅Cm/(Cm∩Cn)から、2つの集合(剰余類)は同型なので位数が等しい(2つの集合の間には準同型写像かつ全単射が存在するから)ので、[m,n]/n=m/(m,n)が成り立つ。
∴(m,n)[m,n]=m・n
よって、上でも述べた高1で習う法則が示された。(これ目的ではないので、「示された」というのもおかしいが。)
https://mathscience-teach.com/koukoumath-seisuu1-8/(こちらの(3))

次回は、具体例で補足解説をしますね。

おまけ:
https://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-12909082054.html
壊れた扉さん (994klpn6)2025/7/11 13:54削除
具体的な解説
Cmnを加法群ℤ6(6で割った余りの集合)とすると、これは巡回群である(|1ずつ加えるという事)。
ℤ6={|0,|1,|2,|3,|4,|5}
また、巡回群<|2>,<|3>はℤ6の正規部分群である(加法群ℤ6は巡回群で可換群だから)。
<|2>={|0,|2,|4}
<|3>={|0,|3}

>CmCnはCmとCnとを含む最小の部分群であるから、m,nの最大公約数を(m,n)とするとき、a^(m,n)によって生成される部分群である。

ここで、2と3の最大公約数は1より、CmCnが|1(a¹)で生成される巡回群になる事を確認出来れば良い。
ところで、Cmn=ℤ6は加法群より、
CmCn=<|2>+<|3>である(演算を加法に変える)。
∴CmCn={|0,|2,|4,|0,|3,|2+|3,|4+|3}={|0,|2,|4,|3,|5,|7}
={|0,|2,|4,|3,|5,|1}
={|0,|1,|2,|3,|4,|5}=ℤ6=<|1>
よって、CmCnは|1で生成される巡回群なので、mとnの最大公約数乗とする元を生成元とする部分群(ℤ6もℤ6の部分群である)である。
(注:演算を加法に変えているので、累乗は定数倍に変わる。つまり、aの1乗は1×|1という事(念のため、aはℤ6の生成元で|1)。

>Cm∩Cnはm,nの最小公倍数を[m,n]としたとき、a^[m,n]によって生成される群である。

Cm∩Cn=<|2>∩<|3>={|0}
また、2と3の最小公倍数は6より、
a^[m,n]=a⁶=6<|1>=<|6>={|0}
よって、Cm∩Cn=6<|1>より、mとnの最大公約数乗とする元を生成元とする群である(累乗が定数倍に変わる事は上と同じ)。

よって、確認OK。一応、

>(m,n)[m,n]=m・nが得られた。

これも具体例で確認しておくか。
例えば、m=24,n=30とすると、m=2³・3,n=2・3・5より、最大公約数(m,n)=2・3=6
また、最小公倍数[m,n]=2³・3・5=120
よって、(m,n)[m,n]=6・120=720
一方、mn=24・30=720
よって、(m,n)[m,n]=m・nが具体例で確認出来た。(中学生レベルでした。)

おまけ:
https://www.8190.jp/bikelifelab/notes/trivia/recommend-racer-replica/
返信
返信3
壊れた扉さん (994klpn6)2025/7/10 07:56削除
第1問の別解
正方形の左上の頂点から反時計回りにA~Dと振り、辺AB,BC,CD,DA上の点をそれぞれE,F,G,Hと振ると、正方形とそれぞれ5cmの点から45°の線分の対称性から、中央の四角形は正方形になり、その上の点から反時計回りにP,Q,R,Sと振る。
ここで、QEの延長とDAの延長との交点をKとすると、四角形PQRSが正方形より∠PQE=90°また、∠PHA=45°より、△QKHは直角二等辺三角形になるので、∠AKE=45°
よって、△AKEは1辺の長さが7-5=2cm(AE=AB-BE)の直角二等辺三角形になる。
今、残りの3辺でも同様のことをして、直角二等辺三角形QKHと合同な三角形を作り、△QKHを徐々に右にスライドさせてKHがADに重なるまで移動させると、中央の正方形PQRSは消え、直角二等辺三角形AKEも消え去る。
つまり、これが残りの3ヶ所でも起こり、中央の正方形PQRSの面積は、△AKE4個分と等しい事が分かる。
よって、答えは、2×2÷2×4=8cm²

第2問の別解
左の長方形の左上の頂点から反時計回りにA~Dと振り、右の長方形の左上の頂点から反時計回りにECFGとする。
ここで、ADの延長とFGの延長との交点をHとすると、四角形ABFHも長方形になり、HF=AB=8cmより、HG=8-4=4cm
よって、HG=GF=4cm
よって、長方形DEGHと長方形ECFGは合同である(厳密には二辺夾角で△EGH≡△EGFを言い、その2倍だから)。
よって、四角形DEGHの面積は長方形DCFHの1/2・・・・・・①
ところで、AH∥BFより等積変形で、
△ACF=△HCF=長方形DCFHの1/2・・・・・・②
①,②より、四角形DEGHと△ACFの面積は等しい。
よって、△ACF=四角形DEGH・・・・・・③
また、四角形ABFHは長方形より△ABFと△FHAは合同で面積が等しい。
よって、△ABF=△FHA・・・・・・④
④-③より、
△ABF-△ACF=△FHA-四角形DEGH よって、△ABC=五角形AFGED=24cm² よって、答えは、24cm²

おまけ:
https://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-11434487475.html
返信
返信1
壊れた扉さん (994klpn6)2025/7/9 11:35 (No.1472012)削除
次の文章を完全解説して下さい。

§17. 同型定理
 群の研究によく利用される2つの同型定理がある。
 そのうちの1つをまず述べよう。
第1同型定理
群Gのなかに正規部分群Hと部分群Fとがある。このときFHはGの部分群となり、F∩HはFの正規部分群となる。そのとき、
FH/H≅F/(F∩H)
が成り立つ。
証明
仮定によって、Hは正規部分群だから
(FH)(FH)^-1=(FH)(H^-1F^-1)
=FHH^-1F^-1=FHF=FFH=FH
となりFHはGの部分群となる。HはGの正規部分群だから、もちろんFHの正規部分群である。
 またF∩Hの任意の要素をx,Fの任意の要素をfとすると、xがHに属するからfxf^-1はHに属する。またxはFにも属するから、fxf^-1はFにも属する。したがってこれはF∩Hに属する。
 だからF∩HはFの正規部分群である。
 F/(F∩H)の剰余類を
F∩H,(F∩H)a₁,・・・,(F∩H)ar
とする。もちろんa₁,a₂,…,arはFに属する。
 ここでFH/Hのなかで
H,Ha₁,Ha₂,・・・,Har
という集合を考える。
 FHの任意の要素をf₁h₁とすると、f₁は(F∩H)aiに属する。f₁h₁はHaiに属する。したがってFHはH,Ha₁,Ha₂,・・・,Harの合併集合に等しい。これらの部分集合は互いに共通部分を有しない。もしHaiとHakが共通部分を有したら
hiai=hkak
となり、aiak^-1=hi^-1hk∈H
 一方、aiak^-1はFに属するから、aiak^-1はF∩Hに属する。これは(F∩H)aiと(F∩H)akとが異なる剰余類であるという最初の仮定に反する。したがって、H,Ha₁,Ha₂,・・・,HarはFH/Hの剰余類である。
 ここでFH/Hの剰余類とF/(F∩H)の剰余類のあいだには
Hai ↔ (F∩H)ai
(注:実際は上の段で→,下の段で←となっているが書けないのでこうした。)
なる1対1対応が存在する。その対応は右辺が左辺の部分集合になっているような対応である。
 そして、そのFH/HではHaiとHakとの積はaiakを含む類となるから、それはF/(F∩H)でも同じくaiakを含む類となる。つまりその対応は同型対応である。したがって
FH/H≅F/(F∩H)
「代数的構造」遠山啓著より

適当に分かり易く解説して下さい。特に、

>仮定によって、Hは正規部分群だから
(FH)(FH)^-1=(FH)(H^-1F^-1)
=FHH^-1F^-1=FHF=FFH=FH
となりFHはGの部分群となる。

ここは誤植も考慮して完全に解説して下さい。

おまけ:
https://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-12844711919.html
壊れた扉さん (994klpn6)2025/7/9 13:47削除
解説
>仮定によって、Hは正規部分群だから
(FH)(FH)^-1=(FH)(H^-1F^-1)
=FHH^-1F^-1=FHF=FFH=FH
となりFHはGの部分群となる。

1行目の(FH)^-1=H^-1F^-1は、F,HがGの部分群でなくても(部分集合でも)成り立つ。

問4.2
群Gの部分集合X,Y,Zと元a,b∈Gについて、
XY={xy|x∈X,y∈Y},
X^-1={x^-1|x∈X}とおく。
このとき、次が成り立つことを示せ。
(2)(XY)^-1=Y^-1X^-1
(1)~(6)は省略。
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

2行目の「FHH^-1F^-1=FHF」は、
「FHH^-1F^-1=FHF^-1」の誤植だろう。
また、HH^-1=Hは、HがGの部分群で群であるから成り立つという事。(考えれば分かると思うので解説は省略。)
また、3行目の「FHF=FFH」(本当はFHF^-1=FF^-1H)はHがGの正規部分群だからHF=FHが成り立つから。(正規部分群だからHF=FHが成り立つ理由も考えれば分かると思うので省略。)
また、最後の「FFH=FH」(本当はFF^-1H=FH)もFがGの部分群で群である事からFF=Fという事。

ところで、(FH)(FH)^-1=FHが成り立つとFHがGの部分群になる理由とは何だろうか。FHがGの部分群ならばこの式が成り立つ事は、FH=(FH)²とすればほとんど自明だが、この式が成り立つとFHがGの部分群になる理由は、この先生のオリジナル定理なのだろう。その理由は、

定理2.1(部分群の判定定理)
群Gの空でない部分集合をHとする。HがGの部分群であるための必要十分条件は、Hが次の条件(1)と(2)を満足していることである。
(1)∀a,b∈H⇒a◦b∈H
(2)∀a∈H⇒a^-1∈H
さらに(1),(2)は、次の(3)と同値である。
(3)∀a,b∈H⇒a◦b^-1∈H
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

この(3)と形が似ているからである。もっと有名な定理だったらご免なさい。ただし、この先生は前歴が多過ぎるので信用出来ない。
そこで、FHがGの部分群になる理由を述べよう。
∀x∈FHとすると、x=fh(f∈F,h∈H)と置ける。ところで、HはGの正規部分群より、fH=Hfが成り立つ。
∴x=fh∈fH=Hf⊂HF
∴FH⊂HF・・・・・・①
また、∀y∈HFとすると、y=h'f'(f'∈F,h'∈H)と置ける。ところで、HはGの正規部分群より、f'H=Hf'が成り立つ。
∴y=h'f'∈Hf'=f'H⊂FH
∴HF⊂FH・・・・・・②
①,②より、FH=HF
よって、下の定理により、FHはGの部分群である。Q.E.D.

演習問題6(上の定理)
H,Kを群Gの部分群とする。このとき、集合HK={hk|h∈H,k∈K}がGの部分群であるための必要十分条件は、HK=KHであることを示せ。
「演習 群・環・体 入門」新妻弘著より

続きは次回。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/7/9 16:41削除
解説の続き

§17. 同型定理
 群の研究によく利用される2つの同型定理がある。
 そのうちの1つをまず述べよう。
第1同型定理
群Gのなかに正規部分群Hと部分群Fとがある。このときFHはGの部分群となり、F∩HはFの正規部分群となる。そのとき、
FH/H≅F/(F∩H)
が成り立つ。
証明
仮定によって、Hは正規部分群だから
(FH)(FH)^-1=(FH)(H^-1F^-1)
=FHH^-1F^-1=FHF=FFH=FH
となりFHはGの部分群となる。HはGの正規部分群だから、もちろんFHの正規部分群である。
 またF∩Hの任意の要素をx,Fの任意の要素をfとすると、xがHに属するからfxf^-1はHに属する。またxはFにも属するから、fxf^-1はFにも属する。したがってこれはF∩Hに属する。
 だからF∩HはFの正規部分群である。
 F/(F∩H)の剰余類を
F∩H,(F∩H)a₁,・・・,(F∩H)ar
とする。もちろんa₁,a₂,…,arはFに属する。
 ここでFH/Hのなかで
H,Ha₁,Ha₂,・・・,Har
という集合を考える。
 FHの任意の要素をf₁h₁とすると、f₁は(F∩H)aiに属する。f₁h₁はHaiに属する。したがってFHはH,Ha₁,Ha₂,・・・,Harの合併集合に等しい。これらの部分集合は互いに共通部分を有しない。もしHaiとHakが共通部分を有したら
hiai=hkak
となり、aiak^-1=hi^-1hk∈H
 一方、aiak^-1はFに属するから、aiak^-1はF∩Hに属する。これは(F∩H)aiと(F∩H)akとが異なる剰余類であるという最初の仮定に反する。したがって、H,Ha₁,Ha₂,・・・,HarはFH/Hの剰余類である。
 ここでFH/Hの剰余類とF/(F∩H)の剰余類のあいだには
Hai ↔ (F∩H)ai
(注:実際は上の段で→,下の段で←となっているが書けないのでこうした。)
なる1対1対応が存在する。その対応は右辺が左辺の部分集合になっているような対応である。
 そして、そのFH/HではHaiとHakとの積はaiakを含む類となるから、それはF/(F∩H)でも同じくaiakを含む類となる。つまりその対応は同型対応である。したがって
FH/H≅F/(F∩H)
「代数的構造」遠山啓著より

>HはGの正規部分群だから、もちろんFHの正規部分群である。

FHはGの部分集合だから、Gの任意の元aでaH=Haが成り立つならば、FHの任意の元a'でもa'H=Ha'が成り立つから。

>またF∩Hの任意の要素をx,Fの任意の要素をfとすると、xがHに属するからfxf^-1はHに属する。

HはGの正規部分群より、fH=Hfが成り立つ。∴fHf^-1=H
ここで、xがHに属する事より、
fxf^-1∈H
が成り立つという事。

>またxはFにも属するから、fxf^-1はFにも属する。したがってこれはF∩Hに属する。

Fは群より、f,f^-1∈F
よって、定理4.1の系より、
fFf^-1=F

定理4.1の系
Gを群,HをGの部分群とする。このとき、Gの任意の元aについて次の(1),(2),(3)は同値である。
(1)a∈H(2)aH=H(3)Ha=H
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

ここで、xがFに属する事より、
fxf^-1∈F
よって、上のfxf^-1∈Hと合わせて、
fxf^-1∈Hかつfxf^-1∈F
∴fxf^-1∈F∩H
という事。

>したがってこれはF∩Hに属する。
 だからF∩HはFの正規部分群である。

よって、x∈F∩H,fxf^-1∈F∩H
よって、定理3.8.2により、「F∩HはFの正規部分群である」という事。

定理3.8.2
部分群HがGの正規部分群
⇔G∋∀g,H∋∀hに対してg^-1hg∈H
「すぐわかる代数」石村園子著より

>F/(F∩H)の剰余類を
F∩H,(F∩H)a₁,・・・,(F∩H)ar
とする。もちろんa₁,a₂,…,arはFに属する。

上で「F∩HはFの正規部分群である」事を示したのは、剰余群を作るためだと思われるが、剰余類だけなら必要ない。(まぁ、あって困る事はない。)
Fはa₁~arのr個の完全代表系で類別出来るという事である。つまり、
F=(F∩H)∪(F∩H)a₁∪・・・∪(F∩H)ar
かつ
(F∩H)∩(F∩H)a₁∩・・・∩(F∩H)ar≠φ
という事。

>ここでFH/Hのなかで
H,Ha₁,Ha₂,・・・,Har
という集合を考える。

FHをHで類別したらr個より多いか少ないか分からないが、とにかくH,Ha₁,Ha₂,・・・,Harという集合を考えるという事。

>FHの任意の要素をf₁h₁とすると、f₁は(F∩H)aiに属する。f₁h₁はHaiに属する。

上でFをF∩Hで類別したので、
F=(F∩H)∪(F∩H)a₁∪・・・∪(F∩H)ar
よって、Fの任意の元f₁はこのどれかに入るので、f₁∈(F∩H)aiという事。
また、定理より、f₁∈Fai∩Hai

問4.2(上の定理)
群Gの部分集合X,Y,Zと元a,b∈Gについて、
XY={xy|x∈X,y∈Y},
X^-1={x^-1|x∈X}とおく。
このとき、次が成り立つことを示せ。
(6)a(X∩Y)=aX∩aY
(1)~(5)は省略。
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

∴f₁∈Hai
また、f₁h₁はFHの任意の元よりFHをHで類別した右剰余類のどれかの元であり、
f₁∈Haiよりf₁h₁∈Haiという事。

>したがってFHはH,Ha₁,Ha₂,・・・,Harの合併集合に等しい。

FH=H∪Ha₁∪Ha₂∪・・・∪Har
という事。

>これらの部分集合は互いに共通部分を有しない。

これが言えれば、FHはHで類別するとa₁~arのr個で類別出来ると言えるという事。つまり、
H∩Ha₁∩Ha₂∩・・・∩Har≠φ
(上のFH=H∪Ha₁∪Ha₂∪・・・∪Harと合わせて。)

>もしHaiとHakが共通部分を有したら
hiai=hkak
となり、aiak^-1=hi^-1hk∈H
 一方、aiak^-1はFに属するから、aiak^-1はF∩Hに属する。これは(F∩H)aiと(F∩H)akとが異なる剰余類であるという最初の仮定に反する。

「aiak^-1はFに属するから」は、「もちろんa₁,a₂,…,arはFに属する」とFは群だから。
また、「aiak^-1はF∩Hに属する」から、
aiak^-1∈F∩H ∴ai∈(F∩H)ak
また、ai∈(F∩H)aiより、
(F∩H)ak=(F∩H)aiとなり矛盾という事。

>したがって、H,Ha₁,Ha₂,・・・,HarはFH/Hの剰余類である。

FHをHで類別したらa₁~arのr個の完全代表系で類別されるという事である。

>ここでFH/Hの剰余類とF/(F∩H)の剰余類のあいだには
Hai ↔ (F∩H)ai
なる1対1対応が存在する。

同じa₁~arで類別されたからである。

>その対応は右辺が左辺の部分集合になっているような対応である。

Hai ↔ (F∩H)aiの右辺を先の定理で展開すると、(F∩H)ai=Fai∩HaiだからHai の部分集合という事。

>そして、そのFH/HではHaiとHakとの積はaiakを含む類となるから、それはF/(F∩H)でも同じくaiakを含む類となる。つまりその対応は同型対応である。

ここはあまりよく分からないが、上の「Hai ↔ (F∩H)aiなる1対1対応が存在する」から全単射で集合の個数が等しく、包含関係から一致、そこは同型(対応)という事ではないのだろうか。
あまり関係ないが、

定理5.16 線形空間の一致
線形空間V,V'があり、V'⊂Vを満たす。V,V'の次元が同じ有限次元のとき、V=V'となる。
「ガロア理論の頂を踏む」石井俊全著より

念のため、次元が等しいとは基底の個数が等しいという事である。

因みに、

第1同型定理
群Gのなかに正規部分群Hと部分群Fとがある。このときFHはGの部分群となり、F∩HはFの正規部分群となる。そのとき、
FH/H≅F/(F∩H)
が成り立つ。

は、「演習 群・環・体 入門」新妻弘著では、第2同型定理として、準同型定理を使って証明されている。(こっちが王道なのだろう。読み物として面白くないとダメだから、自分のオリジナル理論を多数含めていると思われる。例えば、p.109で例13でGの部分群g₁が正規部分群かどうか調べるのにGの全ての元で調べる訳ではなく、g₁で類別した完全代表系の元だけで良いようである。きっと、高度な技なのだろう。私が今まで読んだ本は入門書なので、そんな技は見た事がなかった。ただし、ミスもあるので鵜呑みには出来ない。)

おまけ:
返信
返信2
壊れた扉さん (994klpn6)2025/7/6 15:39 (No.1470562)削除
問題
右図において、
∠ABD=20°,∠DBE=40°,
∠EBC=20°,∠BCA=50°,
∠ACD=30°
とするとき、次の角の大きさを求めなさい。
①∠BAC ②∠BEA ③∠EDB ④∠EAD
(03 れいめい)

図は添付ファイルを参照して下さい。

おまけ:
高校への数学
壊れた扉さん (994klpn6)2025/7/7 07:56削除
問題
右図において、
∠ABD=20°,∠DBE=40°,
∠EBC=20°,∠BCA=50°,
∠ACD=30°
とするとき、次の角の大きさを求めなさい。
①∠BAC ②∠BEA ③∠EDB ④∠EAD
(03 れいめい)

図は添付ファイルを参照して下さい。

模範解答
△ABCの内角の和を考えて、
①=180°-(20°+40°+20°+50°)=50°
①=∠BCAであるから、BA=BC・・・・・・ア
次に、△BCEの内角の和を考えて、
∠BEC=180°-(20°+50°+30°)=80°・・・・・・イ
=∠BCE
であるから、BE=BC・・・・・・ウ
ア,ウより、BA=BEであり、これと∠ABE=60°より、△ABEは正三角形である。
よって、②=60°
また、③=イー40°=40°
これより、ED=EB ∴ED=EA
よって、④=∠AEC/2=(②+イ)/2
=(60°+80°)/2=70°
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

解説
「入試でしばしば登場する角度の難問———この図形でのポイントは、二等辺三角形・正三角形の発見です。」
「△ABCは、二等辺三角形。」
「△BCEは、二等辺三角形。」
「△ABEは、正三角形。」
「△EDB,△EDAは、ともに二等辺三角形。」
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

余裕がある人は④の別解を作ってみて下さい。つまり、△EDAが二等辺三角形である事を利用しないという事。
因みに、③は初めに△DBCの内角の和から、∠EDB=180°-40°-20°-50°-30°=40°と、△EDBが二等辺三角形である事を利用しなくても解けますね。
私は2通り作ってみましたが、1通り出来れば天才少年(2通りのうち1つは算数で1つは中学数学)でしょう。

おまけ:
高校への数学
壊れた扉さん (994klpn6)2025/7/8 07:54削除
問題
右図において、
∠ABD=20°,∠DBE=40°,
∠EBC=20°,∠BCA=50°,
∠ACD=30°
とするとき、次の角の大きさを求めなさい。
①∠BAC ②∠BEA ③∠EDB ④∠EAD
(03 れいめい)

解答
①50°②60°③40°④70°

④の別解1
∠ABC=20°+40°+20°=80°
∠DCB=50°+30°=80°
よって、∠ABC=∠DCE
そこで、DからBCと平行な直線を引き、BAの延長との交点をFとすると、四角形FBCDは等脚台形になり、FCとDBの交点をGとすると、△GBCと△GDFは相似な二等辺三角形で∠GBC=∠DBC=40°+20°=60°より、△GBCと△GDFはそれぞれ正三角形になる。
よって、BG=BC・・・・・・(ⅰ)
また、①で求めたように∠BAC=50°
よって、△BACは二等辺三角形である。
よって、BA=BC・・・・・・(ⅱ)
(ⅰ),(ⅱ)より、BA=BG
よって、△BAGは頂角が20°の二等辺三角形より、
∠BGA=(180°-20°)÷2=80°
また、△FBCの内角の和より、
∠AFG=∠BFC=180°-80°-60°=40°
よって、△GAFの内対角の和より、
∠AGF=80°-40°=40°
よって、∠AFG=∠AGFより△AFGは二等辺三角形。よって、AF=AG
また、△GDFは正三角形より、FD=GD
また、ADは共通より三辺相等で、
△AFD≡△AGD
よって、∠ADG=60°÷2=30°
よって、∠ADB=30°
ところで、△DBCの内角の和より、
∠BDC=180°-40°-20°-30°-50°=40°
よって、∠ADE=30°+40°
=70°・・・・・・(ⅲ)
また、②より∠BEA=60°
また、△BCEの内角の和より、
∠BEC=180°-20°-30°-50°=80°
よって、∠CEA=60°+80°
=140°・・・・・・(ⅳ)
よって、△EADの内対角の和より、(ⅲ),(ⅳ)を使うと、
∠EAD=140°-70°=70°

別解2は次回。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/7/9 07:52削除
問題
右図において、
∠ABD=20°,∠DBE=40°,
∠EBC=20°,∠BCA=50°,
∠ACD=30°
とするとき、次の角の大きさを求めなさい。
①∠BAC ②∠BEA ③∠EDB ④∠EAD
(03 れいめい)

図は添付ファイルを参照して下さい。

解答
①50°②60°③40°④70°

④の別解2
四角形ABCDの辺ABの外側にABを1辺とした正三角形FABを描き(△EABをABに関して裏返すと考えても良い)、FCを結ぶと、①の結果より∠BAC=∠BCA=50°なので、△BACは二等辺三角形。
よって、BC=BA=BFより△BFCは頂角が140°の二等辺三角形になる。
∴∠BFC=∠BCF=20°
また、FCとBDの交点をGとすると、
∠FBG=60°+20°=80°
よって、△FBGの内角の和より、
∠FGB=180°-20°-80°=80°
よって、∠FBG=∠FGBより△FBGは二等辺三角形。よって、FB=FG
また、正三角形よりFB=FAなので、
FA=FG
よって、△FAGは頂角が60°-20°=40°の二等辺三角形である。
∴∠FAG=(180°-40°)÷2=70°
また、∠FAB=60°より、
∠BAG=70°-60°=10°
よって、△GBAの内対角の和より、
∠AGD=20°+10°=30°
よって、∠AGD=∠ACD=30°
よって、円周角の定理の逆により、4点A,G,C,Dは同一円周上にある。
よって、円周角より∠ADG=∠ACG=∠BCA-∠BCF=50°-20°=30°
∴∠ADB=30°
ところで、△DBCの内角の和より、
∠BDC=180°-40°-20°-30°-50°=40°
よって、∠ADE=30°+40°
=70°・・・・・・(ア)
また、②より∠BEA=60°
また、△BCEの内角の和より、
∠BEC=180°-20°-30°-50°=80°
よって、∠CEA=60°+80°
=140°・・・・・・(イ)
よって、△EADの内対角の和より、(ア),(イ)を使うと、
∠EAD=140°-70°=70°

おまけ:
https://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-12882907054.html
高校への数学
返信
返信3
壊れた扉さん (994klpn6)2025/7/7 11:48 (No.1471038)削除
次の文章を完全解説して下さい。

定理21
巡回群C₁,C₂,…,Cnの位数をそれぞれm₁,m₂,…,mnとして、m₁,m₂,…,mnはどの2つをとっても互いに素であるとき、その直積C₁×C₂×・・・×Cnは位数m₁m₂・・・mnの巡回群である。
証明
C₁,C₂,…,Cnの生成元をa₁,a₂,…,anとし、
b=a₁a₂・・・an
とおく。bの位数をもとめてみよう。
b^r=a₁^ra₂^r・・・an^r=e
ならばa₁^r=e,a₂^r=e,・・・,an^r=eでなければならないから、rはm₁,m₂,…,mnのすべてによって割り切れなければならない。しかるにm₁,m₂,…,mnはどの2つをとっても互いに素なのだから、rはm₁m₂・・・mnによって割り切れねばならない。一方C₁×C₂×・・・×Cnの位数はm₁m₂・・・mnであるから、b^m₁m₂・・・mn=eとなり、bの位数はちょうどm₁m₂・・・mnである。したがってC₁×C₂×・・・×Cnはbによって生成される巡回群である。
「代数的構造」遠山啓著より

適当に分かり易く解説して下さい。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/7/7 13:43削除
解説
>b^r=a₁^ra₂^r・・・an^r=e
ならばa₁^r=e,a₂^r=e,・・・,an^r=eでなければならない

例えば、a₁で生成される巡回群C₁とa₂で生成される巡回群C₂の共通元は単位元eだけなので、a₁^r・a₂^r=eとなるのは、a₁^r=eかつa₂^r=eの場合しかない。(a₁の逆元がa₂となる事は群の違いからあり得ないから。)

>a₁^r=e,a₂^r=e,・・・,an^r=eでなければならないから、rはm₁,m₂,…,mnのすべてによって割り切れなければならない。

例えば、m₁はa₁の位数よりa₁^m₁=eで、位数の定義よりm₁は最小。
この両辺を例えばs乗(sは整数)すると、
(a₁^m₁)^s=e^s ∴a₁^m₁s=e
これがa₁^r=eと等しいと考えると、
m₁s=r ∴r/m₁=s
ところで、右辺のsは整数より左辺も整数。
よって、rはm₁で割り切れる。
m₂以下も同様なので、rはm₁,m₂,…,mnの全てによって割り切れるという事。

>(rはm₁,m₂,…,mnのすべてによって割り切れる。)しかるにm₁,m₂,…,mnはどの2つをとっても互いに素なのだから、rはm₁m₂・・・mnによって割り切れねばならない。

これは基本的な事である。例えば、r=12,m₁=3,m₂=6とすると、12は3でも6でも割り切れるが3・6=18では割り切れない。
しかし、互いに素な3と4または2と3にすると、3・4=12や2・3=6では割り切れるという事。

>一方C₁×C₂×・・・×Cnの位数はm₁m₂・・・mnであるから、b^m₁m₂・・・mn=eとなり、

C₁の生成元の位数がm₁だからC₁の位数もm₁で、C₂以降も同様なので、C₁×C₂×・・・×Cnの位数はm₁m₂・・・mnという事。
また、ラグランジュの定理の系3より、
b^m₁m₂・・・mn=eとなる。

ラグランジュの定理の系3
Gを位数nの有限群とする。このとき、Gの任意の元aに対してa^n=eが成り立つ。
|G|=n⇒∀a∈G,a^n=e
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

>b^m₁m₂・・・mn=eとなり、bの位数はちょうどm₁m₂・・・mnである。したがってC₁×C₂×・・・×Cnはbによって生成される巡回群である。

「C₁,C₂,…,Cnの生成元をa₁,a₂,…,anとし、
b=a₁a₂・・・an」
と置いたので、bはC₁×C₂×・・・×Cnの元である。
また、「b^r=a₁^ra₂^r・・・an^r=e」と「rはm₁m₂・・・mnによって割り切れねばならない」から、b^r=eとなるrはm₁m₂・・・mnの倍数である。そして、「b^m₁m₂・・・mn=eとなり」から最小のm₁m₂・・・mnでeとなるので、m₁m₂・・・mnはbの位数である。
ところで、C₁×C₂×・・・×Cnの位数もm₁m₂・・・mnなので、定理3.4により「C₁×C₂×・・・×Cnはbによって生成される巡回群」である。

定理3.4
aを群Gの元とするとき、元aの位数はaで生成された巡回部分群<a>の位数に等しい。すなわち、|<a>|=|a|
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

おまけ:
返信
返信1
壊れた扉さん (994klpn6)2025/7/3 20:53 (No.1469147)削除
問題
右図は、1辺が6の正方形の折り紙のひとすみを折り曲げたところを示したものである。網目部分の面積を求めなさい。
(02 明浄学院)

図の解説は、添付ファイルの四角形EBGA'が網目部分で、EB=GC=2,FD=4

因みに、別解でした。また、何でもありを入れて3通り作ってみました。

おまけ:
高校への数学
壊れた扉さん (994klpn6)2025/7/4 07:57削除
問題
右図は、1辺が6の正方形の折り紙のひとすみを折り曲げたところを示したものである。網目部分の面積を求めなさい。
(02 明浄学院)

模範解答
与えられた条件から、△FAE(≡△FA'E)≡△EBG(二辺夾角相等)
よって、右図の○同士の角,×同士の角(注:∠AFE=∠A'FE=∠BEG=○,∠AEF=∠A'EF=∠BGE=×)は等しい。
ここで、○+×=90°であるから、
●(注:∠A'EG=●)=180°-(○+×+×)=90°-×=○
∴△EHG≡△EBG(注:GからA'Eに下ろした垂線の足がH)
(斜辺と一鋭角相等)
∴HG=BG=4
したがって、網目部分(注:四角形EBGA')の面積は、
△EBG+△A'EG=4×2/2+4×4/2=4+8=12
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

解説は、読めば分かるので省略。(因みに、問題の時点ではA~Fは振っていなかったので、私が適当に振ったらEとFが逆だったので、解答を私の図に合わせて変更しました。)

別解1
AE=6-2=4,BG=6-2=4より、
AE=BG 
また、AF=6-4=2=BE
また、∠A=∠Bより二辺夾角が等しいので、
△AEF≡△BGE
よって、定石の形より∠FEG=90°(角度を考えればすぐ分かる。因みに、△FEGは直角二等辺三角形になる。)
また、折り返しよりAA'⊥FE また、FE⊥FGなので、AA'∥FG
よって、△A'EGを等積変形すると、
△A'EG=△AEG・・・・・・①
ところで、網目部分=四角形EBGA'
=△A'EG+△EBG・・・・・・②
①を②に代入すると、
網目部分=△AEG+△EBG=△ABG
=(6-2)×6×(1/2)=12

残り2つの解法は次回。因みに、何でもありの解法の方も遠回りして(名もなき定理を分解して)解答を作れば受験でも使える別解になります。

おまけ:
(「この動画をリミックスしたショート動画」の医学生さんも頑張っていますね。7月大災害説とか迷惑なだけだと思いますよ。)
壊れた扉さん (994klpn6)2025/7/5 07:32削除
問題
右図は、1辺が6の正方形の折り紙のひとすみを折り曲げたところを示したものである。網目部分の面積を求めなさい。
(02 明浄学院)

別解1
添付ファイルの図のようにA~FとA'と振り、点Bをxy座標の原点に置き、BCをx軸,ABをy軸に取ると、
A(0,6),B(0,0),C(6,0),D(6,6),
E(0,2),F(2,6),A'(a,b)
と置ける。
直線FEの傾きは、(6-2)/(2-0)=2
よって、直線FEの方程式は、y=2x+2
ところで、点AとA'の中点はこの直線上にあるので、まず中点Mの座標は、
M(a/2,(b+6)/2)
より、これを代入すると、
(b+6)/2=2(a/2)+2=a+2
∴b+6=2a+4 ∴b=2a-2・・・・・・①
また、折り返しよりAA'⊥FEでFEの傾きが2より、それと直交するAA'の傾きは-1/2である。∴(b-6)/(a-0)=-1/2
∴2(b-6)=-a ∴a=-2b+12・・・②
②を①に代入すると、
b=2(-2b+12)-2=-4b+22
∴5b=22 ∴b=22/5
これを②に代入すると、
a=-44/5+12=16/5
∴A'(16/5,22/5)
∴網目部分=四角形EBGA'
=△A'EB+△ABG
=2×(16/5)×(1/2)+4×(22/5)×(1/2)=16/5+44/5=60/5=12
よって、答えは、12

別解2は次回。しかし、座標の解法は面白くありませんが、うまく使えればバカでも解ける必殺技ですね。私は三角関数の解法も昔からそうだと思っていて高校数学に図形問題はないと言っていました。要は、初等幾何的な問題は算数と中学数学までという事です。もっとも私は大学入試問題にはあまり詳しくないので、初等幾何の問題が出る場合もあるのかもしれませんが。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/7/6 07:58削除
問題
右図は、1辺が6の正方形の折り紙のひとすみを折り曲げたところを示したものである。網目部分の面積を求めなさい。
(02 明浄学院)

図の解説は、添付ファイルの四角形EBGA'が網目部分で、EB=GC=2,FD=4

別解2
AE=6-2=4 
また、折り返しより,A'E=AE=4
ここで、A'からAEに垂線を下ろしその足をHとし、△A'HEの内接円を描き、内心をI,辺HE,EA',A'Hとの接点をそれぞれS,T,Uとし、内接円の半径をrとすると、EIは∠HEA'の二等分線より点Iは線分EF上にある。
よって、△EIS∽△EFAで△EFAは直角を挟む2辺の比が2:4=1:2より、△EISの直角を挟む2辺の比も1:2である。
よって、ES=ET=2r
また、四角形HSIUは3直角より長方形で半径より隣り合う2辺の長さが等しいので正方形である。よって、HS=HU=r
∴HE=2r+r=3r
また、A'T=4-2rより、
A'U=A'T=4-2r
∴HA'=r+(4-2r)=4-r
今、△HEA'の面積を2通りで表すと、
△HEA'=3r×r×(1/2)+4×r×(1/2)+(4-r)×r×(1/2)
=r(2r+8)/2=r(r+4)・・・・・・①
△HEA'=3r×(4-r)×(1/2)・・・・・・②
①,②より、
r(r+4)=3r×(4-r)×(1/2)
∴2(r+4)=3(4-r)(r≠0より)
∴2r+8=12-3r
∴5r=4 ∴r=4/5
∴HE=3r=12/5,
A'H=4-r=4-4/5=16/5
よって、△A'BGの高さは、
HB=12/5+2=22/5
よって、四角形EBGA'=△A'EB+△A'BG=2×(16/5)×(1/2)+4×(22/5)×(1/2)=16/5+44/5=60/5=12
よって、答えは、12

因みに、名もなき定理(何でもありの解法)は、

定理
直角を挟む2辺の比がm:n(m>n)の直角三角形の最小角の2倍の角を含む直角三角形の3辺比は、
m²-n²:2mn:m²+n²
である。

で、AE:AF=4:2=2:1より、△A'HEの3辺比は3:4:5と分かり、HE=(3/5)×4=12/5,A'H=(4/5)×4=16/5と一発で分かるというもの。
因みに、この定理は私のオリジナルではありません。私は1:2と1:3の場合は3:4:5の直角三角形になると覚えていた所を、ある人が一般化に拡張してくれたのです。

おまけ:
高校への数学
返信
返信3
壊れた扉さん (994klpn6)2025/7/2 13:34 (No.1468437)削除
次の文章を完全解説して下さい。

§16. 一意性
 素数の累乗p^nを位数とする可換群Gは巡回群の直積に分解できた。
G=G₁×G₂×・・・×Gr
ここでG₁,G₂,…,Grの生成元はa₁,a₂,…,arで位数はそれぞれp^e₁,p^e₂,…,p^erとし、指数e₁,e₂,…,erは大小の順に並べられているものとする。
e₁≧e₂≧・・・≧er
 Gの分解はつぎのように他にもあり得る。
G=H₁×H₂×・・・×Hs
H₁,H₂,…,Hsの生成元はb₁,b₂,…,bsで位数p^f₁,p^f₂,…,p^fs(f₁≧f₂≧・・・≧fs)とする。
 G₁,G₂,…,GrとH₁,H₂,…,HsはGの部分群としては異なっているが、それ自身としてはつぎつぎに同型となる。すなわち、r=sで
G₁≅H₁,G₂≅H₂,・・・,Gr≅Hs
となるのである。
 そのことを証明するには結局
e₁=f₁,e₂=f₂,・・・,er=fs
を証明すればよい。
 証明のためにはGの位数についての帰納法を用いる。Gの位数pのときには明らかに位数pの巡回群であるから定理は成り立つ。
 p^n以下の位数にはすべて成り立っているものとする。
 Gの中でx^pという形で表わされる要素の全体をG^pとすると、G^pは部分群をなしている。またx^p=eなる要素xの全体をGpとすると、Gpはまた部分群をなしている。
 Gpの生成元は
a₁^{p^(e₁-1)},a₂^{p^(e₂-1)},・・・,ar^{p^(er-1)}
で、その位数はp^rである。
 一方、e₁=e₂=・・・=er=1ならばG^p={e}である。
 e₁≧e₂≧・・・≧em>em+1=em+2=・・・=er=1
ならばG^pの生成元は
a₁^p,a₂^p,・・・,am^p
である。
 H₁,H₂,…,Hsの生成元b₁,b₂,…,bs
についていえばG^pの位数がp^rであることからs=rでなければならない。
 また、G^pの位数はGより小さいから帰納法の仮定によって、
f₁-1=e₁-1,f₂-1=e₂-1,・・・,fm-1=em-1
したがって
f₁=e₁,f₂=e₂,・・・,fm=em
fm+1=1,fm+2=1,fr=1
となり、結局
f₁=e₁,f₂=e₂,・・・,fr=er
が得られた。
「代数的構造」遠山啓著より

適当に分かり易く解説して下さい。数学的帰納法の仮定しか使っていないような気がするのは気のせいでしょうか。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/7/4 11:30削除
解説
>Gの中でx^pという形で表わされる要素の全体をG^pとすると、G^pは部分群をなしている。

Gは群なので演算について閉じているので、x^pもGの元である。結局、「Gの中でx^pという形で表わされる要素全体」というのは、
G^p={x^p|x∈G}という事である。
よって、これがGの部分群である事を証明しておく。
証明
e=e^p∈G^pより、単位元が存在する。
また、x,y∈G^pとすると、
x=a^p,y=b^p(∃a,b∈G)と置け、
Gは群よりab∈G
また、xy=a^pb^p=(ab)^p
(Gが可換群だから)

定理2.7
Gが可換群のとき、Gの任意の元a,bについて次のことが成立する。
(a・b)^n=a^n・b^n
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

∴xy∈G^p
よって、演算について閉じている。
また、x∈G^pとすると、
x=a^p(∃a∈G)と置け、Gは群であるので、a^-1∈G
ここで、x^-1=(a^p)^-1=(a^-1)^p∈G^p
よって、逆元も存在している。
よって、部分群の判定定理により、G^pはGの部分群である。

定理2.1(部分群の判定定理)
群Gの空でない部分集合をHとする。HがGの部分群であるための必要十分条件は、Hが次の条件(1)と(2)を満足していることである。
(1)∀a,b∈H⇒a◦b∈H
(2)∀a∈H⇒a^-1∈H
さらに(1),(2)は、次の(3)と同値である。
(3)∀a,b∈H⇒a◦b^-1∈H
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

因みに、初めに単位元が存在している事によって、G^pが空集合でない事を示している。空集合でないからx,y∈G^pが取れるという事。

>またx^p=eなる要素xの全体をGpとすると、Gpはまた部分群をなしている。

Gp={x∈G|x^p=e}
これがGの部分群となる事も証明しておく。
証明
e^p=eより、e∈Gp
よって、Gpは空集合でないので、a,b∈G^p
が取れ、a^p=e,b^p=e
ところで、a,b∈GでGは可換群より、
a^p・b^p=(ab)^p=e
∴ab∈Gp
よって、Gpは演算について閉じている。
また、上よりa^p=eかつa∈Gで、
Gは群よりa^-1∈G
∴(a^-1)^p=(a^p)^-1=e^-1=e
∴a^-1∈Gp
よって、逆元も存在するので、部分群の判定定理により、GpはGの部分群である。

>Gpの生成元は
a₁^{p^(e₁-1)},a₂^{p^(e₂-1)},・・・,ar^{p^(er-1)}
で、その位数はp^rである。

「G=G₁×G₂×・・・×Gr
ここでG₁,G₂,…,Grの生成元はa₁,a₂,…,arで位数はそれぞれp^e₁,p^e₂,…,p^erとし」
より、
a₁^(p^e₁)=e,a₂^(p^e₂)=e,・・・,
ar^(p^er)=e
∴a₁^[{p^(e₁-1)}p]=e
∴[a₁^{p^(e₁-1)}]^p=e
よって、Gpの生成元の一つはa₁^{p^(e₁-1)}という事。他も同様。
「その位数はp^rである」は次回。

>一方、e₁=e₂=・・・=er=1ならばG^p={e}である。

すぐ上より、
a₁^(p^e₁)=e,a₂^(p^e₂)=e,・・・,
ar^(p^er)=e
これらをe₁=e₂=・・・=er=1とすると、
a₁^p=e,a₂^p=e,・・・,ar^p=e
よって、G^p={x^p|x∈G}
={a₁^p,a₂^p,…,ar^p}={e,e,…,e}={e}
という事。

>H₁,H₂,…,Hsの生成元b₁,b₂,…,bs
についていえばG^pの位数がp^rであることからs=rでなければならない。

G=G₁×G₂×・・・×GrでGpの位数を求めたらp^rだったので、G=H₁×H₂×・・・×Hsで同様にGpの位数を求めるとp^sになる。
つまり、p^r=p^sより、r=sという事。

>また、G^pの位数はGより小さいから帰納法の仮定によって、
f₁-1=e₁-1,f₂-1=e₂-1,・・・,fm-1=em-1
したがって
f₁=e₁,f₂=e₂,・・・,fm=em
fm+1=1,fm+2=1,fr=1
となり、結局
f₁=e₁,f₂=e₂,・・・,fr=er
が得られた。

ここはどう考えても、数学的帰納法の仮定だけで話を終わらせているとしか思えない。以前の「補題」の証明で前歴がありますからね。(2025/6/23 13:21の投稿の列)
次回は、数学的帰納法を使わないで証明してみようと思います。ただし、正しいかどうかは自分では判断出来ません。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/7/4 13:58削除
問題
素数の累乗p^nを位数とする可換群Gは巡回群の直積に分解できた。
G=G₁×G₂×・・・×Gr
これが一意的に定まる事を証明して下さい。

証明
G₁,G₂,…,Grの生成元はa₁,a₂,…,arで位数はそれぞれp^e₁,p^e₂,…,p^erとし、指数e₁,e₂,…,erは大小の順に並べられているものとする。
e₁≧e₂≧・・・≧er
 Gの分解はつぎのように他にもあり得る。
G=H₁×H₂×・・・×Hs
H₁,H₂,…,Hsの生成元はb₁,b₂,…,bsで位数p^f₁,p^f₂,…,p^fs(f₁≧f₂≧・・・≧fs)とする。
今、x^p=eなる要素xの全体をGpとすると、GpはGの部分群をなしている。
また、「G=G₁×G₂×・・・×Gr
G₁,G₂,…,Grの生成元はa₁,a₂,…,arで位数はそれぞれp^e₁,p^e₂,…,p^erとし」
より、
a₁^(p^e₁)=e,a₂^(p^e₂)=e,・・・,
ar^(p^er)=e
∴a₁^[{p^(e₁-1)}p]=e
∴[a₁^{p^(e₁-1)}]^p=e
よって、G₁におけるa₁^{p^(e₁-1)}と同種の元(p乗するとeになる元)は、[a₁^{p^(e₁-1)}]^1から[a₁^{p^(e₁-1)}]^pのp個である。
∵[[a₁^{p^(e₁-1)}]^i]^p=[[a₁^{p^(e₁-1)}]^p]^i=e^i=e(1≦i≦p)だから。
よって、Gpの位数はG₁×G₂×・・・×Grから考えて、p^rである。
また、「G=H₁×H₂×・・・×Hs
H₁,H₂,…,Hsの生成元はb₁,b₂,…,bsで位数p^f₁,p^f₂,…,p^fs(f₁≧f₂≧・・・≧fs)とする」
から、同様に考えると、Gpの位数はp^sである。∴p^r=p^s ∴r=s
∴G₁×G₂×・・・×Gr=H₁×H₂×・・・×Hr
ここで、定理18の証明の一部を持ち出すと、

定理18
群(可換とは限らない)Gの中に正規部分群A,Bが含まれ
(1)Gの要素はA,Bの要素の積で表わされる。
(2)A∩B={e}
このとき、G=A×Bとなる。
「代数的構造」遠山啓著より

証明の終わり部分から、
「したがって
a₁=a₂
b₁=b₂
が得られる。だからabという積による表わし方は1通りしかない。
 結局G=A×Bという形に表わされることがわかった。」
より、
G₁×G₂×・・・×Gr=H₁×H₂×・・・×Hr
G₁=H₁,G₂=H₂,・・・,Gr=Hrである(位数の指数がそれぞれ大小順になっているから)。
よって、G=G₁×G₂×・・・×Grは一意的に定まる。Q.E.D.

全く検索なしでやっていて、裏は取っていませんので、自己責任でお願いします。

おまけ:
https://www.amazon.co.jp/%E3%81%99%E3%81%90%E3%82%8F%E3%81%8B%E3%82%8B%E4%BB%A3%E6%95%B0-%E7%9F%B3%E6%9D%91-%E5%9C%92%E5%AD%90/dp/4489005873
返信
返信2
壊れた扉さん (994klpn6)2025/7/2 20:55 (No.1468634)削除
問題
長方形の紙ABCDを、図のように2ヵ所で折り返すとき、
(1)△EBFの面積を求めなさい。
(2)四角形EFGDの面積を求めなさい。
(95 明治大付中野)

図は添付ファイルを参照して下さい。

おまけ:
高校への数学
壊れた扉さん (994klpn6)2025/7/3 07:57削除
問題
長方形の紙ABCDを、図のように2ヵ所で折り返すとき、
(1)△EBFの面積を求めなさい。
(2)四角形EFGDの面積を求めなさい。
(95 明治大付中野)

模範解答
(1)右図(注:∠EFB=●,∠FEB=×,∠DFC=○と置いた図)で、
●+○=90°,●+×=90°であるから、
○=×
よって、二角相等で、△EBF∽△FCD・・①
ところで、FD=AD=10であるから、①の3辺比は、3:4:5
∴FC=6 ∴BF=10-6=4
∴EB=3 ∴△EBF=4×3/2=6・・・②
(2)(1)より、AE=8-3=5であるから、△AED=10×5/2=25・・・・・・③
一方、角の二等分線の定理により、
CG:GD=FC:FD=3:5
∴CG=8×{3/(3+5)}=3・・・・・・㋐
∴△FCG=6×3/2=9・・・・・・④
よって、四角形EFGD=長方形ABCD-(②+③+④)=8×10-(6+25+9)=80-40=40
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

解説は、読めば分かるので省略。因みに、私も(1)は模範解答通りで(2)も概ね模範解答通りでした。(もっともいちいち角度を計算しないでも定石の形から△EBF∽△FCDは自明なのですが。)

別解(私の別解)
(1)AE=FE=xと置くと、BE=8-x
また、DF=DA=10でDC=8より、△DCFは3:4:5の直角三角形で、FC=6
∴BF=10-6=4
よって、△EBFで三平方の定理を使うと、
(8-x)²+4²=x²が成り立つ。
∴x²-16x+64+16=x²
∴16x=80 ∴x=5
∴BE=8-5=3
∴△BEF=3×4×(1/2)=6
(2)AD∥BCより錯角で∠ADF=∠CFD また、折り返しよりそれぞれの二等分角より、∠ADE=∠CFG 
また、直角が等しいので、△DAE∽△FCG
ところで、AE=x=5より、AE:AD=5:10=1:2 また、FC=6より、GC=3と分かる。∴DG=8-3=5
∴四角形EFGD=△DFE+△FDG
=△DAE+DG×FC×(1/2)
=10×5×(1/2)+5×6×(1/2)
=25+15=40

因みに、参考書にもあるが、△EBF≡△GHDに気付けば、全体を二等分して、80÷2=40と求めても良い。また、上の△FDGも10×3×(1/2)=15と求めても良い。
または、四角形EFGDは等脚台形だが、台形である事を利用して求めても良い。
FG=3√5,DE=5√5
ここで、AFとDEの交点をIとすると、折り返しよりAF⊥DEでFI=AF/2=4√5/2=2√5
∴台形EFGD=(3√5+5√5)×2√5×(1/2)=8√5×√5=40

おまけ:
返信
返信1
壊れた扉さん (994klpn6)2025/7/1 20:45 (No.1468141)削除
問題
右図のように、底面の半径5,高さ5√3の直円錐がある。底面の円周上に定点Aと動く点Pがある。点Aから母線OP上の点にたるまないように糸を張るとき、もっとも短い点をQとする。
(1)この直円錐の側面積を求めなさい。
(2)点Pが点Aから円周上を1周するとき、点Qが動いたあとの曲線の長さを求めなさい。
(00 東海)

図は添付ファイルを参照して下さい。

おまけ:
高校への数学
壊れた扉さん (994klpn6)2025/7/2 07:57削除
問題
右図のように、底面の半径5,高さ5√3の直円錐がある。底面の円周上に定点Aと動く点Pがある。点Aから母線OP上の点にたるまないように糸を張るとき、もっとも短い点をQとする。
(1)この直円錐の側面積を求めなさい。
(2)点Pが点Aから円周上を1周するとき、点Qが動いたあとの曲線の長さを求めなさい。
(00 東海)

模範解答
(1)円錐は図1(注:普通に円錐が描かれていて、底面の半径5と円錐の高さ5√3と母線OA=lが振ってある図)のようであり、l=10であるから、側面積は、
π×10×5=50π
(2)側面積の展開図は、図2(注:半円と半円に中央で内接する円が描かれていて、半円上の点Pに対してOPと内接円との交点をQとしAQを結んだ図)のようであり、ここでQは、AからOPに下ろした垂線の足である。
よって、∠OQA=90°であるから、Qは「OAを直径とする円周上・・・①」にあり、Pが底面の円周上を1周するとき、Qは①を1周する。
したがって、答えは、10π
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

解説
>l=10であるから、

半径(1辺)が5,高さ(直角を挟むもう1辺)が5√3の直角三角形は、1:2:√3の直角三角形より、斜辺l=5×2=10という事。

>側面積は、
π×10×5=50π

これは公式を使っている訳である。欄外に、底面の半径がr,母線の長さがlの直円錐の側面積の公式S=πlrが載っている。
因みに、πl²×(2πr/2πl)で求められているが、私は展開した扇形をイメージして、それを三角形に疑似化して2πr×l×(1/2)で求めた。念のため、疑似化はただの暗記法で公式として覚えているだけである。

>よって、∠OQA=90°であるから、Qは「OAを直径とする円周上・・・①」にあり、Pが底面の円周上を1周するとき、Qは①を1周する。

因みに、私は半円の左端をAとして適当に2ヶ所Pを取り、垂線を下ろし円周角の定理の逆により点PはOAを直径とする円周上にあると見た。ただし、これだと軌跡が半円だと勘違いする可能性があるので注意が必要。ちゃんとPを半円の右端の方まで動かして考えればもう一つ半円が出来る事は自明。

おまけ:
「1 人をさばくな。自分がさばかれないためである。
2 あなたがたがさばくそのさばきで、自分もさばかれ、あなたがたの量るそのはかりで、自分にも量り与えられるであろう。」
「マタイによる福音書」第7章1節~2節(口語訳)

「50 わたしは自分の栄光を求めてはいない。それ(イエスの栄光)を求めるかたが別にある。そのかたは、またさばくかたである。」
「ヨハネによる福音書」第8章50節(口語訳)

詩百篇第10巻73番
今の時代は過去とともに、
偉大なユピテル主義者に裁かれるだろう。
世界は後に彼に疲弊させられ、
そして教会の法曹家により不誠実とされるだろう。
引用元:https://w.atwiki.jp/nostradamus/pages/1124.html

「およそ、律法の会議から離れて、心かたくななまでに歩んではならない
そのときは、共同体の人々が、初めに教えられたおきてによって裁かれる
ひとりの予言者と、アロンおよびイスラエルのメシアの現れるまで」
死海写本『会衆要覧』
返信
返信1
壊れた扉さん (994klpn6)2025/6/30 13:53 (No.1467424)削除
次の文章を完全解説して下さい。

 ここでわれわれは、素数の累乗p^nを位数とする可換群の分解にうつることができるようになった。最終の目標はこれらを巡回群の直積に分解することである。
 まずGは位数p^nの可換群とする。
 Gのなかで最大の位数をもつ要素をaとしよう。その位数をp^n₁とする。ここでn₁=nならばGはaによって生成される巡回群となり、証明はそこで終る。
n₁<n
としよう。aによって生成される巡回群{a}によってGの剰余群G/{a}をつくろう。この群の位数はp^(n-n₁)である。このなかで最大の位数p^n₂をもつ要素の類の代表をbとしよう。n₂≦n₁は明らかである。b^p^n₂は{a}に属するから
b^p^n₂=a^r
となる。
 ここで両辺をp^(n₁-n₂)乗してみると
b^{p^n₂p^(n₁-n₂)}=a^{p^(n₁-n₂)・r}
b^(p^n₁)=a^{p^(n₁-n₂)・r}
 p^n₁はGにおける最大の位数だから、b^(p^n₁)=eとなり、
a^{p^(n₁-n₂)・r}=e
aの位数はp^n₁だからp^(n₁-n₂)・rはp^n₁で割り切れねばならない。そのためにはp^-n₂・rは整数となり、rはp^n₂の倍数になる。
r=p^n₂・s
b^(p^n₂)=a^r=a^(p^n₂・s)=(a^s)^p^n₂
したがって
(ba^-s)^p^n₂=e
ここでbの代りにba^-s=b₁をとると
b₁^p^n₂=e
となる。しかもこのb₁の位数はp^n₂である。b₁で生成される巡回群{b₁}と{a}の共通部分は単位元だけである。
{a}×{b₁}でGがつくされたら、ここで終るが、Gは集合としてそれより大きいとすると、つぎのように続く。
 G/{a}×{b₁}のなかでcの類が最大の位数p^n₃をもつとすると、n₃≦n₂である。
c^p^n₃=a^rb₁^s
とする。ここで両辺をp^(n₂-n₃)乗すると、
c^p^n₂=a^{rp^(n₂-n₃)}b₁^{sp^(n₂-n₃)}
これは{a}に含まれるから、b₁^{sp^(n₂-n₃)}は{a}に含まれ、したがってsはp^n₃で割り切れねばならない。s=s'p^n₃とおく。さらにp^(n₁-n₃)乗すると
e=c^p^n₁=a^{rp^(n₁-n₃)}b₁^{sp^(n₁-n₃)}
であり、rもp^n₃の倍数である。
r=r'p^n₃
(ca^-r'b₁^-s')=e
 ここでca^-r'b₁^-s'=c₁とおくと、
c₁^p^n₃=e
となり、{c₁}は{a},{b₁}と共通部分{e}だけをもつ。
 このことを続けていくと、まったく同様にGは{a},{b₁},{c₁},・・・という巡回群の直積となることがわかる。 (証明終り)
「代数的構造」遠山啓著より

適当に分かり易く解説して下さい。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/7/1 11:53削除
解説
>n₁<n
としよう。aによって生成される巡回群{a}によってGの剰余群G/{a}をつくろう。この群の位数はp^(n-n₁)である。このなかで最大の位数p^n₂をもつ要素の類の代表をbとしよう。n₂≦n₁は明らかである。b^p^n₂は{a}に属するから
b^p^n₂=a^r
となる。

「この群の位数はp^(n-n₁)」は、ラグランジュの定理から分かる。

定理4.4(ラグランジュの定理)
Gを有限群,HをGの部分群とすると、Gの位数はHの位数と|G:H|の積になる。すなわち、
|G|=|G:H|・|H|
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

定義4.3
Gを群,HをGの部分群とするとき、Hの左剰余類の集合の濃度をGにおける指数といい、|G:H|で表す。
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

要は、Gの位数がp^nより|G|=p^nで、aの位数がp^n₁より|{a}|=p^n₁
よって、G/{a}の位数|G:{a}|=|G|/{a}
=p^n/p^n₁=p^(n-n₁)
という事。
「n₂≦n₁は明らかである」は、Gの元の中で最大の位数がp^n₁より、p^n₁≧p^n₂
よって、n₁≧n₂という事。
ところで、「b^p^n₂は{a}に属するからb^p^n₂=a^rとなる」が正直よく分からない。(2025/6/23 13:21の投稿の列の「補題」の証明にもあるが、(全体的に)デタラメとしか思えない。)
「位数p^n₂をもつ要素の類の代表をb」より、
[b{a}]^(p^n₂)={a}
∴b^(p^n₂){a}=e{a}
∴b^(p^n₂)=e
ではいけないのだろうか。
これだと、13行飛ばしで、b₁^(p^n₂)=eと同じような結果が得られるが。念のため、bとb₁は別物である。
そこで、アレンジして私の解法を作ってみる。

定理
素数の累乗p^nを位数とする可換群Gは、巡回群の直積に分解する。

証明
Gの中の単位元でない元をaとすると、ラグランジュの定理の系2より、aの位数はp^n₁と置ける。n₁=nならばGはaによって生成される巡回群となり証明はそこで終わるので、
n₁<nとする。

ラグランジュの定理の系2
有限群Gの元の位数はGの位数の約数である。
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

ここで、aによって生成される巡回群{a}によってGの剰余群G/{a}を作ると、その位数はラグランジュの定理によって、p^(n-n₁)である。(理由は上で解説済み。)
この剰余群がb{a}を生成元とする巡回群の場合は、[b{a}]^{p^(n-n₁)}={a}
∴b^{p^(n-n₁)}{a}=e{a}
∴b^{p^(n-n₁)}=e
よって、bを生成元とする巡回群{b}がGの中に存在して、その位数はp^(n-n₁)である。
よって、{a}×{b}の直積の位数は、
p^n₁×p^(n-n₁)=p^nより、Gの全ての元を表していて、巡回群{a}と{b}の共通元は{e}のみなので、定理18により証明は終わる。

定理18
群(可換とは限らない)Gの中に正規部分群A,Bが含まれ
(1)Gの要素はA,Bの要素の積で表わされる。
(2)A∩B={e}
このとき、G=A×Bとなる。
「代数的構造」遠山啓著より

剰余群G/{a}が巡回群でない場合、
ある元b{a}の位数をp^n₂(ラグランジュの定理の系2よりp^(n-n₁)の約数だからp^n₂(n₂≦n-n₁)と置ける)とすると、
[b{a}]^(p^n₂)={a}
∴b^(p^n₂){a}=e{a}
∴b^(p^n₂)=e
よって、bを生成元とする位数p^n₂の巡回群{b}がGの中に存在する。
ここで、部分群{a}と部分群{b}の積を考えると、Gが可換群より{a}×{b}もGの部分群であり、特に正規部分群である。

演習問題6
H,KをGの部分群とする。このとき、集合HK={hk|h∈H,k∈K}がGの部分群であるための必要十分条件は、HK=KHであることを示せ。したがって、Gが可換群のときには、HKは常にGの部分群である。
「演習 群・環・体 入門」新妻弘著より

可換群から正規部分群である事も自明。よって、剰余群G/{a}×{b}を作る事が出来、その位数は、
p^n/(p^n₁)(p^n₂)=p^(n-n₁-n₂)である。
この剰余群G/{a}×{b}がc({a}×{b})を生成元とする巡回群の場合、
[c({a}×{b})]^{p^(n-n₁-n₂)}={a}×{b}
∴c^(p^n-n₁-n₂)({a}×{b})=e({a}×{b})
∴c^{p^(n-n₁-n₂)}=e
よって、cを生成元とする巡回群{c}がGの中に存在して、その位数はp^(n-n₁-n₂)である。
よって、{a}×{b}×{c}の直積の位数は、
p^n₁×p^n₂×p^(n-n₁-n₂)=p^nより、Gの全ての元を表していて、巡回群{a}と{b}と(c)の共通元は{e}のみなので、定理18により証明は終わる。
剰余群G/{a}×{b}が巡回群でない場合、
ある元c({a}×{b})の位数をp^n₃(n₃≦n-n₁-n₂)とすると、
[c({a}×{b})]^(p^n₃)={a}×{b}
∴c^(p^n₃)({a}×{b})=e({a}×{b})
∴c^(p^n₃)=e
よって、cを生成元とする位数p^n₃の巡回群{c}がGの中に存在する。
これを繰り返すと、Gは{a},{b},{c},・・・という巡回群の直積となる事が分かる。
Q.E.D.

おまけ:
返信
返信1
壊れた扉さん (994klpn6)2025/6/29 16:50 (No.1467036)削除
問題
1辺の長さが2である立方体ABCD-EFGHにおいて、BFの中点をM,DHの中点をNとし、EGを直径とする球面の中心をOとする。球面と線分MNの交点をP,Qとするとき、
(1)球面の半径を求めなさい。
(2)線分PQの長さを求めなさい。
(3)球面を、3点P,Q,Gを通る平面で切ったとき、切り口の円の半径を求めなさい。
(4)四角形APGQが球面によって分けられる2つの部分のうち、大きいほうの面積を求めなさい。
(01 清風南海)

図は添付ファイルを参照して下さい。ただし、ちょっといい加減です。(イメージ出来れば十分な問題です。)

因みに、(3)は別解でした。

おまけ:
高校への数学
壊れた扉さん (994klpn6)2025/6/30 07:56削除
問題
1辺の長さが2である立方体ABCD-EFGHにおいて、BFの中点をM,DHの中点をNとし、EGを直径とする球面の中心をOとする。球面と線分MNの交点をP,Qとするとき、
(1)球面の半径を求めなさい。
(2)線分PQの長さを求めなさい。
(3)球面を、3点P,Q,Gを通る平面で切ったとき、切り口の円の半径を求めなさい。
(4)四角形APGQが球面によって分けられる2つの部分のうち、大きいほうの面積を求めなさい。
(01 清風南海)

模範解答
(1)球の半径は、
EG/2=2√2/2=√2
(2)平面BFHDによる切り口は、右図(注:断面図の長方形BFHD上にFHを直径とする半円を描き、BF,DHの中点をそれぞれM,Nとし、MNと半円との交点を左から右にP,Q,半円の中心をOとした図)のようになり、ここで、網目の三角形(注:PQの中点とO,Pを結んだ三角形)は45°定規の形であるから、PQ=1×2=2
(3)3点P,Q,Gを通る平面は、平面GMNであり、これは点Aを通る。よって、平面AEGCによる切り口は、右図のようになる(太線が平面GMN)。(注:断面の長方形AEGC上にEGを直径とする半円を描き、AGを太線で結ぶ。また、半円の中心をOとし、AGと半円との交点を結ぶ弦にOから下ろした垂線の足をO'としO'G=rとした図。)
ここで、rは求める円の半径(O'は中心)であり、△OO'G∽△AEGであるから、その3辺比は1:√2:√3である。
∴r=√2×(√2/√3)=2√3/3
(4)AG=2√3より、右図(注:ひし形APGQと△GPQの外接円を描き、PQとAGの交点をLとする。また、その外心をO',O'G=rと置いた図)で、AL=GL=√3
これとPQ=2より、△GPQは正三角形である(AP,AQは円O'の接線になっている)。
よって、求める面積は、
△GPQ×(2/3)+(網目部の扇形(注:扇形O'PQ))
={(√3/4)×2²}×(2/3)+πr²×(1/3)
=2√3/3+4π/9
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

解説
>ここで、網目の三角形(注:PQの中点とO,Pを結んだ三角形)は45°定規の形

(1)より半径が√2より、OP=√2
また、PQの中点をKとすると、△OPQは二等辺三角形よりOK⊥PQ
よって、四角形OFMKは長方形になり、OK=FM=1
よって、OK=1,OP=√2,∠OKP=90°より、△OKP(網目の三角形)は45°定規型になるという事。

>(太線が平面GMN)

平面GMNは点Aを通る平面だから。

>AL=GL=√3
これとPQ=2より、△GPQは正三角形である

ひし形は凧型の一種だから対角線が直交するので、∠GLP=90°でGL=√3とPL=PQ/2=1から、△GPLは1:2:√3の直角三角形になり、△GPQは正三角形という事。

>={(√3/4)×2²}×(2/3)+πr²×(1/3)
=2√3/3+4π/9

(√3/4)×2²は、1辺が2の正三角形の面積の公式を使ったもの。
4π/9は、πr²×(1/3)にr=2√3/3を代入した値。

(3)の別解は次回。(久々過ぎて私のセンスない解法。まぁ、解けただけでも良しとしよう。)

おまけ:
https://www.msn.com/ja-jp/news/opinion/%E5%BD%B1%E5%B1%B1%E5%84%AA%E4%BD%B3-%E4%BA%BA%E5%8F%A3%E4%B8%8A%E4%BD%8D2-%E3%81%AE-%E5%A4%A9%E6%89%8D%E9%9B%86%E5%9B%A3-%E5%8A%A0%E5%85%A5%E3%81%AE%E6%84%8F%E5%A4%96%E3%81%AA%E3%81%8D%E3%81%A3%E3%81%8B%E3%81%91%E3%81%A8%E3%81%AF-%E3%81%93%E3%82%8C%E4%BB%A5%E4%B8%8A%E4%BA%BA%E3%81%AB%E8%BF%B7%E6%83%91%E3%81%8B%E3%81%91%E3%81%9F%E3%81%8F%E3%81%AA%E3%81%84%E3%81%AA%E3%81%A8/ar-AA1HBWbF?ocid=msedgntp&pc=U531&cvid=8761e64818f84d0b942824b1c5ec7d80&ei=15
壊れた扉さん (994klpn6)2025/7/1 07:45削除
問題
1辺の長さが2である立方体ABCD-EFGHにおいて、BFの中点をM,DHの中点をNとし、EGを直径とする球面の中心をOとする。球面と線分MNの交点をP,Qとするとき、
(1)球面の半径を求めなさい。
(2)線分PQの長さを求めなさい。
(3)球面を、3点P,Q,Gを通る平面で切ったとき、切り口の円の半径を求めなさい。
(4)四角形APGQが球面によって分けられる2つの部分のうち、大きいほうの面積を求めなさい。
(01 清風南海)

(3)の別解
切り口が円になる事は自明なので、△GPQの外接円の半径を求めれば良い。そこで、△GPQの形状を調べる(二等辺三角形である事は自明)。ところで、Qから平面EFGHに下ろした垂線の足はFH上に下り、その点をJとすると、QJ=NH=1
また、OJ=PQ/2=1((2)よりPQ=2だから。)
また、△OGHは直角二等辺三角形でGH=2より、OG=√2 
よって、△OGJで三平方の定理を使うと、
GJ=√{(√2)²+1²}=√3
よって、△QGJで三平方の定理を使うと、
GQ=√{1²+(√3)²}=2
よって、GP=GQ=PQ=2で△GPQは正三角形である。
よって、その外接円の半径は、頂角が120°の二等辺三角形の二辺比を利用して、
O'P=2/√3=2√3/3(O'は△GPQの外心とする。)
よって、答えは、2√3/3
一応、(4)もこの流れで解くと、
求める図形が、GPとGQが直線でPQが弧の図形である事が分かる。
よって、扇形O'PQ+△O'PG×2で求めると、
面積S=(2√3/3)²π×(1/3)+2×(1/√3)×(1/2)×2=4π/9+2√3/3

おまけ:
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壊れた扉さん (994klpn6)2025/6/26 22:37 (No.1465813)削除
問題
右図は一辺の長さが6の立方体ABCD-EFGHで、P,Q,R,S,T,Uはそれぞれの辺の中点です。
(1)三角錐(A-PDU)の体積を求めなさい。
(2)2つの六角錐(A-PQRSTU),(G-PQRSTU)を面PQRSTUで合わせた立体をWとする。
(ⅰ)Wの体積を求めなさい。
(ⅱ)WをP,E,Sを通る面で切断したとき、Aを含む側の立体の体積を求めなさい。
(03 徳島文理)

図の解説:DH,HE,EF,FB,BC,CDのそれぞれの中点をP,Q,R,S,T,Uとする。
図はこんな感じhttps://www.sansuu.net/daigaku/daigakuq/daigaku012q.htmで、Bの所をAとして1つずれ。また、Fの所をEとして1つずれとした図。

一応、(2)の(ⅰ)は2通り作ってみました。(ⅱ)は面白くありません。ただし、初見でこういうのを解ける人を求めているのでしょうね。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/6/27 07:53削除
問題
右図は一辺の長さが6の立方体ABCD-EFGHで、P,Q,R,S,T,Uはそれぞれの辺の中点です。
(1)三角錐(A-PDU)の体積を求めなさい。
(2)2つの六角錐(A-PQRSTU),(G-PQRSTU)を面PQRSTUで合わせた立体をWとする。
(ⅰ)Wの体積を求めなさい。
(ⅱ)WをP,E,Sを通る面で切断したとき、Aを含む側の立体の体積を求めなさい。
(03 徳島文理)

模範解答
(1)求める体積は、
(1/3)×{(3×3)/2}×6=9・・・・・・①
(2)(ⅰ)Wは、立方体から、(1)の三角錐と合同な図形を6個取り除いたものであるから、その体積は、6³-①×6=162・・・・・・②
(ⅱ)立方体の対角線の交点をOとする。
Wは、Oに関して点対称な図形であり、切断面PESはOを通るから、Wは、面PESによってその体積を二等分される。
よって、求める体積は、②÷2=81
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

解説
(ⅱ)は参考書に補足解説がある。
「点対称な図形は、その対称の中心を通る直線や平面によって、その面積や体積を二等分される(有名な例は、平行四辺形と直方体)。」

平行四辺形を1本の直線で二等分せよという問題をやった事がある人なら図がなくてもピンと来るだろう。平行四辺形の中心(対角線の交点)を通る直線ならどんな直線でも二等分するのである。
また、直方体の方は、断頭四角柱体積の公式を知っている人ならピンと来やすいかもしれない。https://www.shuei-yobiko.co.jp/labo/jh-math-byousatsu06/(円柱も立体の中心に対して点対称な図形。念のため、上に向かい合わせに2倍にした時、切断面が立体の中心を通っているという事。)

(ⅰ)の別解
面PQRSTUが正六角形になる事は有名な事実。そして、その1辺は△DPUなどを利用すると、3√2 また、正六角形は正三角形が6個集まった形なので、
面PQRSTU=3√2×(3√6/2)×(1/2)×6=27√3
また、対称性から面PQRSTUと線分AGは直交するので、AGの長さを求めると、6√3である(定石で1辺が1の立方体の対角線の長さは√3だから)。
∴W=27√3×6√3×(1/3)
=27×6=162

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/6/27 16:57削除
問題
右図は一辺の長さが6の立方体ABCD-EFGHで、P,Q,R,S,T,Uはそれぞれの辺の中点です。
(1)三角錐(A-PDU)の体積を求めなさい。
(2)2つの六角錐(A-PQRSTU),(G-PQRSTU)を面PQRSTUで合わせた立体をWとする。
(ⅰ)Wの体積を求めなさい。
(ⅱ)WをP,E,Sを通る面で切断したとき、Aを含む側の立体の体積を求めなさい。
(03 徳島文理)

マニアの人は(2)の(ⅱ)の別解を作ってみて下さい。

おまけ:https://www.nicovideo.jp/watch/sm26835329
高校への数学
壊れた扉さん (994klpn6)2025/6/28 07:55削除
問題
右図は一辺の長さが6の立方体ABCD-EFGHで、P,Q,R,S,T,Uはそれぞれの辺の中点です。
(1)三角錐(A-PDU)の体積を求めなさい。
(2)2つの六角錐(A-PQRSTU),(G-PQRSTU)を面PQRSTUで合わせた立体をWとする。
(ⅰ)Wの体積を求めなさい。
(ⅱ)WをP,E,Sを通る面で切断したとき、Aを含む側の立体の体積を求めなさい。
(03 徳島文理)

(2)(ⅱ)平面PESとWとの切断面は六角形でP,Sと他4点はARとESの交点,AQとEPの交点,GTとCSの交点,GUとCPの交点でそれぞれをI,J,L,Mと置くと、Wの内部の平面PQRSTUと平面PESは共に線分PSを共有しているので、Wを平面PESで切った時の点Aを含む側の立体は、
四角錐A-IJPS+立体UTLM-APS・・☆となる。
まず、四角錐A-IJPSの体積を求める。
そこで、添付ファイルの図2を描くと、△AERと△EFSは合同より角度を考えるとAR⊥ESとなる。よって、△EIR∽△EFSで△EFSの3辺比は1:2:√5より、△EIRの三辺比も同じで、
EI=2ER/√5=6/√5=6√5/5 
また、ES=3√5より、
EI:ES=6√5/5:3√5=2:5
同様に、EJ:EP=2:5
ところで、△EPSは対称性から二等辺三角形でEP=3√5,PS=6√2より、EからPSに垂線を下ろし三平方の定理を使うと、
h=√{3√5)²-(3√2)²}=√(45-18)=√27=3√3
∴△EPS=6√2×3√3×(1/2)=9√6
∴△EJI=(2/5)²△EPS=(4/25)×9√6=36√6/25
∴四角形IJPS=9√6-36√6/25=189√6/25・・・・・・①
また、添付ファイルの図3を描き、AからCEに垂線を下ろしその足をKとすると、CEは1辺が6の立方体より、
CE=6√3,AC=6√2
よって、△ACE=6×6√2×(1/2)=18√2,△ACE=6√3×AK×(1/2)=3√3AKより、3√3AK=18√2
∴AK=6√2/√3=2√6・・・・・・②
①,②より、
四角錐A-IJPS=(189√6/25)×2√6×(1/3)=63×12/25=756/25

続きは次回。

おまけ:
高校への数学
壊れた扉さん (994klpn6)2025/6/29 07:59削除
続き
四角錐A-IJPS+立体UTLM-APS・・☆
から、今度は立体UTLM-APSの体積を求める。
AL,AMを結ぶと、立体UTLM-APSは四角錐A-LMPSと三角錐A-STLと三角錐A-PUMと四角錐A-LMUTに分けられ、
四角錐A-LMPSは前回求めた四角錐A-IJPSと合同で、三角錐A-STLと三角錐A-PUMも合同なので、三角錐A-STLと四角錐A-LMUTの体積を求めれば良い。
ところで、三角錐A-STLの底面△STLは対称性から△SRIと合同で添付ファイルの図2から求めると、
△EIR=(2/5)×(1/2)×△EFS
=(2/5)×(1/2)×9=9/5
∴△SRI=△SER-△EIR
=3×3×(1/2)-9/5=9/2-9/5
=45/10-18/10=27/10
∴三角錐A-STL=(27/10)×6×(1/3)=27/5・・・・・・①
また、四角錐A-LMUTは対称性から四角錐G-IJQRと合同で、これは三角錐A-GQR-三角錐A-GJIで求められる。
三角錐A-GQRの底面△GQR=正方形EFGH-△GHQ×2-△EQR=36-9×2-9/2=18-9/2=27/2
∴三角錐A-GQR=△GQR×AE×(1/3)=(27/2)×6×(1/3)=27
ところで、添付ファイルの図2から、
AR=3√5,AI=6×(2/√5)=12/√5=12√5/5
∴AI:AR=12√5/5:3√5=12:15=4:5
よって、1つの頂角を共有した三角錐の体積比の公式より、
三角錐A-GJI=(4/5)×(4/5)×1×三角錐A-GQR=(16/25)×27=432/25
∴四角錐G-IJQR=27-432/25
=243/25
∴四角錐A-LMUT=243/25・・・・・・②
ここで、前回の四角錐A-IJPS=756/25より、四角錐A-LMPS=756/25・・③
①,②,③より、
立体UTLM-APS=(27/5)×2+243/25+756/25=54/5+999/25=270/25+999/25=1269/25
∴☆=756/25+1269/25
=2025/25=81
よって、答えは、81

おまけ:
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