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数学好きの人は、誰でも投稿して下さい。
壊れた扉さん (994klpn6)2025/6/26 13:15 (No.1465604)削除
次の文章を完全解説して下さい。

定理19
可換群は素数の累乗を位数とする可換群の直積に分解する。
証明
n=p₁^α₁p₂^α₂・・・ps^αsにおいてp₁^α₁とp₂^α₂p₃^α₃・・・ps^αsとは互いに素であるから、定理18によって、この群は位数がp₁^α₁とp₂^α₂p₃^α₃・・・ps^αsとになる群の直積に分解される。このことをつぎつぎに行なっていくと、結局この群は位数がそれぞれp₁^α₁,p₂^α₂,・・・,ps^αsとなる可換群の直積に分解される。 (証明終り)
「代数的構造」遠山啓著より

定理18
群(可換とは限らない)Gの中に正規部分群A,Bが含まれ
(1)Gの要素はA,Bの要素の積で表わされる。
(2)A∩B={e}
このとき、G=A×Bとなる。
「代数的構造」遠山啓著より

適当に分かり易く解説して下さい。今回は面白くないですね。

おまけ:
https://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-12911975834.html
壊れた扉さん (994klpn6)2025/6/26 14:51削除
解説
>n=p₁^α₁p₂^α₂・・・ps^αsにおいてp₁^α₁とp₂^α₂p₃^α₃・・・ps^αsとは互いに素であるから、定理18によって、この群は位数がp₁^α₁とp₂^α₂p₃^α₃・・・ps^αsとになる群の直積に分解される。

これは定理18ではなく、その3ページ後の、
「可換群Gの位数nが、互いに素な2つの数m,m'の積で表わされるものとしよう。
n=mm',(m,m')=1
このとき、Gは位数がそれぞれm,m'となる2つの可換群A,Bの直積として表わされることを示そう。」
という話からである。
p₁^α₁とp₂^α₂p₃^α₃・・・ps^αsとは互いに素であるから、この定理によって、この群は位数がp₁^α₁とp₂^α₂p₃^α₃・・・ps^αsとになる群の直積に分解されるという事である。

今回は揚げ足取りみたいな上に簡単なので、全然面白くありませんね。

おまけ:
https://jisin.jp/koushitsu/2179930/#goog_rewarded
返信
返信1
壊れた扉さん (994klpn6)2025/6/24 15:26 (No.1464740)削除
問題
1辺の長さが1の正四面体の各辺の中点6つすべてを通る球の半径を求めなさい。
(05 開成)

図の解説:参考書にも図はないので、自分で考えて下さい。因みに、2通り作りましたが、最初に作った方が模範解答と一致していました。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/6/26 07:54削除
問題
1辺の長さが1の正四面体の各辺の中点6つすべてを通る球の半径を求めなさい。
(05 開成)

模範解答
1辺の長さが1の正四面体は、右図(注:下で解説する)のように、1辺の長さが√2/2の立方体に埋めこまれる。そして、題意を満たす球は、この立方体の内接球であるから、
R=(√2/2)×(1/2)=√2/4

➡注 正四面体の各辺の中点(図の●)は、立方体の各面の中心(対角線の交点)ですから、立方体の内接球はこれらの6点を通ります。
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

解説
「右図」はこちらhttps://www.shinko-keirin.co.jp/keirinkan/kosu/mathematics/kirinuki/kirinuki18.htmlの上から2番目の図と同じ。
これは有名な話なので、わざと変な風にして解いている訳ではない。取り立てて暗記している訳ではなく、自然に思い付くような解法である。まぁ、二十数年やっていますからね。

別解
正四面体の各辺の中点を結ぶと、正八面体が現れる事も有名である。図はこちら。https://www.chugakujuken.com/koushi_blog/kawakami/20210413.html
よって、この正八面体の外接球の半径を求めれば良い。中心は1辺が1/2の正方形の対角線の交点である(正八面体は側面が全て正三角形の正四角錐を2つ向かい合わせに底面でくっつけた形だから)。そして、その正方形の1つの頂点との距離が半径なので、直角二等辺三角形の二辺比を使うと、
r=(1/2)/√2=1/2√2=√2/4

補足解説
「1辺が4の正四面体ABCDにおいて、各辺の中点をE~Jとする。

まず、正八面体が見えるかどうかが問題である。E~Jは全て各辺の中点で各辺の長さは全て等しいので、各面(正三角形)での中点連結定理により
EF,FGなどは全て長さが等しい線分になる。
よって、例えば、G-EFJIは側面が正三角形の正四角錐である。同様に、H-EFJIもそれと合同な正四角錐である。よって、立体EFGHIJは正八面体となる。
念のため、F-EHJGとI-EHJGなどもそれらと合同な正四角錐である。」
2025/6/20 07:58の投稿より

おまけ:
返信
返信1
壊れた扉さん (994klpn6)2025/6/25 13:40 (No.1465166)削除
次の文章を完全解説して下さい。

 可換群Gの位数nが、互いに素な2つの数m,m'の積で表わされるものとしよう。
n=mm',(m,m')=1
 このとき、Gは位数がそれぞれm,m'となる2つの可換群A,Bの直積として表わされることを示そう。
 まずGのなかで
a^m=e
となる要素の全体をAとすると、AはGの部分群をなす。なぜなら
a∈A
ならばa^m=eとなり、(a^m)^-1=e,したがって、
a^-1∈A
また、a,a'∈Aならばa^m=e,a'^m=eとなるから
a^ma'^m=e
 a,a'は可換だから
(aa')^m=e
したがって、
aa'∈A
 だからAは部分群をなす。
 群Aの位数はmと互いに素な素因数を含むことはない。なぜなら、そのような素因数pを含むとしたら、補題によりAは位数pの要素aを含む。ここで
px+my=1
となる整数x,yが存在し、
a=a¹=a^(px+my)=(a^p)^x・(a^m)^y
=e^x・e^y=e
となり、a≠eに矛盾するからである。 
 したがってAの位数はmの素因数のみを含む。
 一方またb^m'=eとなるすべての要素をBとすると、BはまたGの部分群をなす。
 一方A∩Bの要素をcとすると、定義によって、
c^m=e,c^m'=e
ここで(m,m')=1であるから
mx+m'y=1
となる整数x,yが存在する。
c=c¹=c^(mx+m'y)=(c^m)^x・(c^m')^y
=e^x・e^y=e
したがって
A∩B={e}
 またGの任意の要素をdとしよう。
d=d¹=d^(m'y+mx)=d^m'y・d^mx
とすると、
(d^m'y)^m=d^mm'y=d^ny=e^y=e
だからd^m'yはAに属し、同じく
(d^mx)^m'=d^mm'x=d^nx=e^x=e
だからd^mxはBに属する。だから
G=A×B
と書ける。
 A,Bの位数をそれぞれm₁,m₁'とすると
n=m₁m₁'
一方n=mm'であり、また、mとm₁,m'とm₁'は同種類の素因数のみを含むことが証明されたからm₁とm₁'とは互いに素であり素因数分解の一意性によって、
m=m₁,m'=m₁'
となる。
 したがってA,Bの位数はそれぞれm,m'である。
「代数的構造」遠山啓著より

補題
pが可換群Gの位数nの素因数であるとき、Gは位数pの要素を含む。

適当に分かり易く解説して下さい。因みに、以前にも紹介しましたが、「本書は、1972年5月30日、筑摩書房より「数学講座」第10巻として刊行された。文庫化に当たり旧数学用語を改め、誤植を訂正した」割には、

>また、a,a'∈Aならばa^m=e,a'^m=eとなるからa^ma'^m=e

ここが、「また、a,b∈Aならばa^m=e,a'^m=eとなるからa^ma'^m=e」と単純な誤植になっていますね。まぁ、こういうすぐ分かる所は誤植でも構わないんですけど。人に訊けないというのは致命的なハンデですよ。ヤフー知恵袋とか使える人がうらやましい。(笑)

おまけ:
https://www.tokyo-sports.co.jp/articles/-/256609
壊れた扉さん (994klpn6)2025/6/25 16:19削除
解説
>可換群Gの位数nが、互いに素な2つの数m,m'の積で表わされるものとしよう。
n=mm',(m,m')=1
 このとき、Gは位数がそれぞれm,m'となる2つの可換群A,Bの直積として表わされることを示そう。

Gの元の個数nが互いに素な2つの整数でn=mm'と表わされる時、Gの全ての元が(元の個数がそれぞれm,m'個の)部分群A,Bの元の積で表わされ、かつAとBの交わりが単位元だけになるという事。

定理18
群(可換とは限らない)Gの中に正規部分群A,Bが含まれ
(1)Gの要素はA,Bの要素の積で表わされる。
(2)A∩B={e}
このとき、G=A×Bとなる。
「代数的構造」遠山啓著より

念のため、可換群Gの中の部分群は全て正規部分群になる。

>まずGのなかで
a^m=e
となる要素の全体をAとすると、AはGの部分群をなす。なぜなら
a∈A
ならばa^m=eとなり、(a^m)^-1=e,したがって、
a^-1∈A
また、a,a'∈Aならばa^m=e,a'^m=eとなるから
a^ma'^m=e
 a,a'は可換だから
(aa')^m=e
したがって、
aa'∈A
 だからAは部分群をなす。

Gの中の全ての巡回部分群の生成元だけを集めると群になるらしい。証明は続きでなされている。
a^-1∈Aで逆元の存在,aa'∈Aで演算について閉じている事を示している訳である。

定理2.1(部分群の判定定理)
群Gの空でない部分集合をHとする。HがGの部分群であるための必要十分条件は、Hが次の条件(1)と(2)を満足していることである。
(1)∀a,b∈H⇒a◦b∈H
(2)∀a∈H⇒a^-1∈H
さらに(1),(2)は、次の(3)と同値である。
(3)∀a,b∈H⇒a◦b^-1∈H
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

以前にも書いたが、今回などは位数nの有限群なので、本当は閉じている事だけを示せば良い。

定理2.3
群Gの空でない有限部分集合をHとする。Hが部分群になるための必要十分条件は、Gの演算に関してHが閉じていることである。
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

念のため、大本が有限群だから部分集合も有限という事である。

>群Aの位数はmと互いに素な素因数を含むことはない。なぜなら、そのような素因数pを含むとしたら、補題によりAは位数pの要素aを含む。ここで
px+my=1
となる整数x,yが存在し、
a=a¹=a^(px+my)=(a^p)^x・(a^m)^y
=e^x・e^y=e
となり、a≠eに矛盾するからである。 

補題
pが可換群Gの位数nの素因数であるとき、Gは位数pの要素を含む。

「群Aの位数をsとするとsはmと互いに素な素因数pを含むことはない。」
これを背理法で証明している訳である。
sがmと互いに素な素因数pを含むと仮定すると、補題より群Aは位数pの元を含む。
ここで、mとpが互いに素な事より、定理1.7により、px+my=1となる整数x,yが存在する。

定理1.7
2つの整数a,bの最大公約数をdとすれば、d=ax+byを満足する整数x,yが存在する。すなわち
(a,b)=d⇒∃x,y∈ℤ,ax+by=d
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

念のため、(a,b)はaとbの最大公約数を表していて、互いに素は最大公約数が1だから、(a,b)=1でax+by=1である。

>a=a¹=a^(px+my)=(a^p)^x・(a^m)^y
=e^x・e^y=e
となり、a≠eに矛盾するからである。 

「Aは位数pの要素aを含む」より、aの位数はpなので、a^p=e
また、aはAの元なので、a^m=e(「a^m=e
となる要素の全体をA」だから。)
これらを代入すると上の式も分かるだろう。aは位数pだから≠eという事である。

>したがってAの位数はmの素因数のみを含む。

「群Aの位数はmと互いに素な素因数を含むことはない」事を証明したからである。

>一方またb^m'=eとなるすべての要素をBとすると、BはまたGの部分群をなす。

Aの場合と全く同じだからである。

>一方A∩Bの要素をcとすると、定義によって、
c^m=e,c^m'=e
ここで(m,m')=1であるから
mx+m'y=1
となる整数x,yが存在する。
c=c¹=c^(mx+m'y)=(c^m)^x・(c^m')^y
=e^x・e^y=e
したがって
A∩B={e}

これは定理1.7を理解していれば分かるので、解説は省略。因みに、

定理18
群(可換とは限らない)Gの中に正規部分群A,Bが含まれ
(1)Gの要素はA,Bの要素の積で表わされる。
(2)A∩B={e}
このとき、G=A×Bとなる。
「代数的構造」遠山啓著より

この(2)を示すためである。

>またGの任意の要素をdとしよう。
d=d¹=d^(m'y+mx)=d^m'y・d^mx
とすると、
(d^m'y)^m=d^mm'y=d^ny=e^y=e
だからd^m'yはAに属し、同じく
(d^mx)^m'=d^mm'x=d^nx=e^x=e
だからd^mxはBに属する。だから
G=A×B
と書ける。

mとm'が互いに素より定理1.7を使っている訳である。また、「(d^m'y)^m=d^mm'y=d^ny=e^y=eだからd^m'yはAに属し」は、「a^m=eとなる要素の全体をA」だからである。
Bの方は、「b^m'=eとなるすべての要素をB」だからである。
そして、Gの任意の元dがd=d^m'y・d^mxと表されたから、G=A×Bと書けるという事。

>A,Bの位数をそれぞれm₁,m₁'とすると
n=m₁m₁'
一方n=mm'であり、また、mとm₁,m'とm₁'は同種類の素因数のみを含むことが証明されたからm₁とm₁'とは互いに素であり素因数分解の一意性によって、
m=m₁,m'=m₁'
となる。

このために「したがってAの位数はmの素因数のみを含む」を証明したのである。(Bの方も同様の事が成り立つ。)
よって、m₁はmの素因数のみで構成されていて、m₁'はm'の素因数のみで構成されていて、mとm'は互いに素よりm₁とm₁’も互いに素である。また、条件よりn=mm'なので、n=m₁m₁'と合わせて、m₁m₁'=mm'となり、
例えば、互いに素な2数の積を考えると、
4・9=4・9(3・12,6・6などには出来ない)などで、m₁=m,m₁'=m'となるという事。

>したがってA,Bの位数はそれぞれm,m'である。

「Gの元の個数nが互いに素な2つの整数でn=mm'と表わされる時、Gの全ての元が(元の個数がそれぞれm,m'個の)部分群A,Bの元の積で表わされ、かつAとBの交わりが単位元だけになるという事。」
最後にこの括弧の中を示した訳である。

おまけ:
返信
返信1
壊れた扉さん (994klpn6)2025/6/24 21:17 (No.1464889)削除
問題
https://news.yahoo.co.jp/articles/291f1d93b1dc754620e5caac91af7fcd49c12c9a/images/002

算数で解いて下さい。ただし、私の解法は別解でしょう。検索ありで模範解答も作って下さい。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/6/25 07:58削除
問題
https://news.yahoo.co.jp/articles/291f1d93b1dc754620e5caac91af7fcd49c12c9a/images/002

解答
太線の四角形の左上の頂点から反時計回りにA~Dと振り、CQの外側にCQを1辺とした正三角形ECQを描くと、四角形APQDと四角形DAEQは合同になる。
よって、AE=PQ=1cm
ところで、太線の四角形の内部の点をFとすると、△FBCは頂角が360°-60°-90°×2=120°の二等辺三角形より、半分に切って組み直すと正三角形になる(1辺の長さは正方形などと同じ)。
よって、太線の四角形を組み直すと、正方形の両脇に2つの正三角形がくっついた形に出来る。つまり、六角形DAFCEQと合同で面積が等しい。よって、この六角形の面積を求めれば良い。
ここで、FCを1辺とした正三角形を頂点GがFCに関して点B側に作り、GA,GEを結ぶと、△AFGはFGを底辺とした高さがADの半分の三角形である(角度計算は省略するが)。
よって、AEとDF,QCとの交点をそれぞれH,Iとすると、△AFGは△HDQと面積が等しい。対称性から△ECGも△HDQなどと面積が等しい。よって、△AFG+△ECG=長方形DHIQ また、△DAHと△QEIを1つにすると正三角形になるので、六角形DAFCEQの面積は直角二等辺三角形GAEの面積と等しい。(ちょっと端折ってしまいましたが、図を描いて考えて下さい。)
ところで、AE=1cmだったので、△GAE=1×1÷2÷2=1/4=0.25cm²
よって、太線の四角形の面積は、0.25cm²

添付ファイルの図は昨日ちゃちゃっと描いたので中途半端ですね。やはり、自分で描いて下さい。

模範解答の解説は次回。

おまけ:
高校への数学
壊れた扉さん (994klpn6)2025/6/25 09:27削除
問題
https://news.yahoo.co.jp/articles/291f1d93b1dc754620e5caac91af7fcd49c12c9a/images/002

模範解答
太線の等脚台形の上底辺の中点と下底辺の中点で真っ二つに切って、左の四角形を(上の)ABがCDにくっつくように反転させて移動させると、1辺が0.5cmの正方形が出来る。図はこちらを参照。https://3450.jp/p/final-question/question12.php
よって、答えは、0.5×0.5=0.25cm²

因みに、私の解法で、正方形の両脇に2つの正三角形をくっつけた図形(六角形DAFCEQ)の面積を求める時に、2つの正三角形を真っ二つに切って、30°,60°,90°の直角三角形4つにして正方形の周りに斜めにくっつけるとちょっと大きな正方形(ADの中点とBCの中点を1辺,またBCの中点とCEの中点を1辺とした正方形)に変形出来、その1辺の長さは30°,60°,90°の直角三角形の斜辺以外の2辺の和となり、AEの半分で0.5cm。よって、答えは、0.5×0.5=0.25cm²

と求める事も出来る。この見方が出来ると模範解答の方の理解も速いだろう。

おまけ:
返信
返信2
壊れた扉さん (994klpn6)2025/6/23 13:21 (No.1464134)削除
次の文章を完全解説して下さい。

補題
pが可換群Gの位数nの素因数であるとき、Gは位数pの要素を含む。
証明
Gの素因数の個数kに対して帰納法を適用してみよう。
(1)k=1のときは位数が素数pであるから明らかに位数pの要素を含む。
(2)kまで正しいとして、k+1の場合にも正しいことを証明しよう。Gの素因数の個数はk+1とする。このとき、Gの1つの要素(単位元でない)aの位数をmとすると、mは位数nの約数である。mのなかにpが含まれていると、
{a^(m/p)}^p=e
だから、a^(m/p)の位数がpとなり、仮定は正しい。
 mのなかにpが含まれていないときは、aで生成される巡回群{a}でGの剰余群G/{a}をつくると、この位数はn/mでその素因数の個数k以下となる。そしてpはn/mに含まれる。だからG/{a}は仮定によって位数pの要素を含む。その要素の類に属するGの要素をbとすると、
b^p=a^l
となる。pとmは互いに素だから
px+my=l
となる整数x,yが存在する。
b^p=a^l=a^(px+my)=a^px・(a^m)^y
=(a^x)^p
 ここで(ba^-x)^p=eであり、しかもbは{a}には属さないからba^-xはeではない。しかも位数pの要素である。 (証明終り)

適当に分かり易く解説して下さい。特に、

>その要素の類に属するGの要素をbとすると、
b^p=a^l
となる。pとmは互いに素だから
px+my=l
となる整数x,yが存在する。
b^p=a^l=a^(px+my)=a^px・(a^m)^y
=(a^x)^p
 ここで(ba^-x)^p=eであり、しかもbは{a}には属さないからba^-xはeではない。しかも位数pの要素である。

ここは、素朴な疑問シリーズに入りますね。(確変モードに入りましたかね。)

おまけ:
https://www.google.com/search?q=%E6%96%B0%E4%BA%95%E6%81%B5%E7%90%86%E9%82%A3%E3%80%80%E6%AF%92%E8%8A%B1&sca_esv=93ce38f3dfebfde2&hl=ja&source=hp&ei=QdVYaJ-lOZTm2roPqviK4Ag&iflsig=AOw8s4IAAAAAaFjjUd8BH42_Q7WZAc2EbquMdFMb2Ytv&ved=0ahUKEwjfybXg14aOAxUUs1YBHSq8AowQ4dUDCA8&uact=5&oq=%E6%96%B0%E4%BA%95%E6%81%B5%E7%90%86%E9%82%A3%E3%80%80%E6%AF%92%E8%8A%B1&gs_lp=Egdnd3Mtd2l6IhjmlrDkupXmgbXnkIbpgqPjgIDmr5LoirEyBRAAGO8FMgUQABjvBTIFEAAY7wUyBRAAGO8FSIlYUABY6ElwAXgAkAEAmAFioAGeDqoBAjIyuAEDyAEA-AEBmAIWoALKDsICDRAAGIAEGLEDGIMBGATCAgoQABiABBixAxgEwgIQEAAYgAQYsQMYgwEYBBiKBcICBhAAGAMYBMICCxAAGIAEGLEDGIMBwgIKEAAYgAQYQxiKBcICBxAAGIAEGATCAggQABiABBixA8ICBRAAGIAEwgIIEAAYBBgIGB7CAggQABiABBiiBMICBRAhGKABmAMA4gMFEgExIECSBwQxOS4zoAeYPrIHBDE4LjO4B78OwgcIMi43LjEwLjPIB2g&sclient=gws-wiz
壊れた扉さん (994klpn6)2025/6/23 16:15削除
解説
>補題
pが可換群Gの位数nの素因数であるとき、Gは位数pの要素を含む。

まず、補題の意味は、個数がn個の群Gのnに素因数pが含まれている(nを素因数分解するとpが含まれる)ならば、群Gの元の中に位数がpの元が存在するという定理。

>(1)k=1のときは位数が素数pであるから明らかに位数pの要素を含む。

「素因数の個数kに対して帰納法」なので、k=1の時は素因数の個数が1個の時でn=pの時。
この時、群Gの位数がpで巡回群となり位数pの元(生成元)は存在する。

>Gの1つの要素(単位元でない)aの位数をmとすると、mは位数nの約数である。

ラグランジュの定理の系2による。

系2
有限群Gの元の位数はGの位数の約数である。
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

>mのなかにpが含まれていると、
{a^(m/p)}^p=e
だから、a^(m/p)の位数がpとなり、仮定は正しい。

mの中にpが含まれている場合と含まれていない場合で全ての事象を場合分けする訳である。
mの中にpが含まれている場合は、「mは位数nの約数」よりpがnに含まれているので、
{a^(m/p)}^p=eとすれば(aの位数がmだから)、m/pは整数になりa^(m/p)はGの元で位数がpになる。よって、k+1の時も成り立つという事である。

>mのなかにpが含まれていないときは、aで生成される巡回群{a}でGの剰余群G/{a}をつくると、この位数はn/mでその素因数の個数k以下となる。そしてpはn/mに含まれる。だからG/{a}は仮定によって位数pの要素を含む。

場合分けのもう一方の方である。
「剰余群G/{a}をつくると、この位数はn/m」は、ラグランジュの定理による。

定理4.4(ラグランジュの定理)
Gを有限群,HをGの部分群とすると、Gの位数はHの位数と|G:H|の積になる。すなわち、
|G|=|G:H|・|H|
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

定義4.3
Gを群,HをGの部分群とするとき、Hの左剰余類の集合の濃度をGにおける指数といい、|G:H|で表す。
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

要は、左剰余類G/H(剰余群と考えて良い)の元の個数が、|G:H|=|G|/|H|という事である。
また、「この位数はn/mでその素因数の個数k以下となる」は、数学的帰納法の仮定でnがk+1の場合を考えていて、n/mでnの素因数が少なくとも1個は確実に減るからk以下という事。

>そしてpはn/mに含まれる。

先の場合分けで、「mのなかにpが含まれていないとき」をやっていて、pはnには含まれているからn/mに含まれるという事である。

>だからG/{a}は仮定によって位数pの要素を含む。

「剰余群G/{a}をつくると、この位数はn/mでその素因数の個数k以下となる。そしてpはn/mに含まれる。だからG/{a}は仮定によって位数pの要素を含む。」

群Gでの数学的帰納法のk+1の場合を考えていて、急遽剰余群G/{a}での数学的帰納法に代わる訳だが、nの代わりにn/mがしっかり対応していてk以下の場合は群Gでの帰納法の仮定で成り立つので、G/{a}のk+1の場合とか関係なく、G/{a}は位数pの元を含むとして良いようである。(まぁ、納得は出来る話である。)
厳密には、場合分けの前半は数学的帰納法を使っている訳ではありませんね。

続きは次回。

>その要素の類に属するGの要素をbとすると、
b^p=a^l
となる。pとmは互いに素だから
px+my=l
となる整数x,yが存在する。
b^p=a^l=a^(px+my)=a^px・(a^m)^y
=(a^x)^p
 ここで(ba^-x)^p=eであり、しかもbは{a}には属さないからba^-xはeではない。しかも位数pの要素である。

ここがおかしいと思ったが、それとは別に数学的帰納法の仮定だけで進めて証明になっているのだろうか。(k+1の場合を示していない。)

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/6/24 07:56削除
解説の続き

補題
pが可換群Gの位数nの素因数であるとき、Gは位数pの要素を含む。
証明
Gの素因数の個数kに対して帰納法を適用してみよう。
(1)k=1のときは位数が素数pであるから明らかに位数pの要素を含む。
(2)kまで正しいとして、k+1の場合にも正しいことを証明しよう。Gの素因数の個数はk+1とする。このとき、Gの1つの要素(単位元でない)aの位数をmとすると、mは位数nの約数である。mのなかにpが含まれていると、
{a^(m/p)}^p=e
だから、a^(m/p)の位数がpとなり、仮定は正しい。
 mのなかにpが含まれていないときは、aで生成される巡回群{a}でGの剰余群G/{a}をつくると、この位数はn/mでその素因数の個数k以下となる。そしてpはn/mに含まれる。だからG/{a}は仮定によって位数pの要素を含む。その要素の類に属するGの要素をbとすると、
b^p=a^l
となる。pとmは互いに素だから
px+my=l
となる整数x,yが存在する。
b^p=a^l=a^(px+my)=a^px・(a^m)^y
=(a^x)^p
 ここで(ba^-x)^p=eであり、しかもbは{a}には属さないからba^-xはeではない。しかも位数pの要素である。 (証明終り)

>その要素の類に属するGの要素をbとすると、
b^p=a^l
となる。

これは間違っていると思うが、それは後で解説するとして、このまま続ける。

>pとmは互いに素だから
px+my=l

これも間違っていて、px+my=1と思うのだが、どうだろう。その理由は、定理1.7による。

定理1.7
2つの整数a,bの最大公約数をdとすれば、d=ax+byを満足する整数x,yが存在する。すなわち
(a,b)=d⇒∃x,y∈ℤ,ax+by=d
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

互いに素だから最大公約数d=1。
よって、px+my=1という事。
因みに、b^p=a^1としてこれを代入する技法はよくある。勘違いの可能性が高い。念のため、b^p=a^1も間違っているが。

>b^p=a^l=a^(px+my)
=a^px・(a^m)^y=(a^x)^p
 ここで(ba^-x)^p=eであり、

b^p=a^lにpx+my=lを代入して、a^m=e(aの位数はmだから)を代入している訳である。
∴b^p=(a^x)^p ∴b=a^x
この両辺に右からa^-x({a}は群だからa^xが存在していれば逆元a^-xも存在しているから)をかけると、ba^-x=e 
この両辺をp乗すると、(ba^-x)^p=e

>ここで(ba^-x)^p=eであり、しかもbは{a}には属さないからba^-xはeではない。しかも位数pの要素である。

bは「その要素の類に属するGの要素をbとする」ので、{a}で類別の{a}に入っていない事は当然である。よって、bは{a}に属していないので、{a}に属しているa^-xの逆元a^xとは別物である(a^xも{a}に属しているから)。
よって、ba^-x≠eという事。
そして、(ba^-x)^p=eより、ba^-xが位数pの元という事である。

それでは、ここから私の解法に移ろう。

>その要素の類に属するGの要素をbとすると、
b^p=a^l

その要素の類に属するGの要素をbとすると、
その剰余群の元の位数がpより、
[b{a}]^p={a}(右辺は剰余群の単位元)
∴b^p{a}^p={a}
ところで、{a}は群より、
{a}^p={a}である。
∴b^p{a}=e{a}
∴b^p=e
よって、位数pの元は存在するが、それはbである。

補足
{a}^p={a}の証明
{a}は群より、{a}{a}⊂{a}(群は演算について閉じているから。)∴{a}²⊂{a}・・・・・・①
また、{a}{a}⊃{a}は自明なので、
{a}²⊃{a}・・・・・・②
①,②より、{a}²={a}
これをp個でやれば、{a}^p={a}となる。

因みに、「よって、位数pの元は存在するが、それはbである。」も正しいとは思っていない。何故なら、数学的帰納法の仮定から正しいに決まっているからである。数学的帰納法の使う方も間違っているし、今回の証明も間違っていると思うが、定理自体はちゃんとした証明があると信じている。
しかし、その検証は専門家に任せよう。
https://www.google.com/search?q=%EF%BD%90%E3%81%8C%E5%8F%AF%E6%8F%9B%E7%BE%A4%EF%BC%A7%E3%81%AE%E4%BD%8D%E6%95%B0%EF%BD%8E%E3%81%AE%E7%B4%A0%E5%9B%A0%E6%95%B0%E3%81%A7%E3%81%82%E3%82%8B%E3%81%A8%E3%81%8D%E3%80%81%EF%BC%A7%E3%81%AF%E4%BD%8D%E6%95%B0%EF%BD%90%E3%81%AE%E8%A6%81%E7%B4%A0%E3%82%92%E5%90%AB%E3%82%80%E3%80%82&sca_esv=a644fcbfba2a63ce&hl=ja&source=hp&ei=XNlZaOf6COuN2roP9e7i2Ac&iflsig=AOw8s4IAAAAAaFnnbOSuj39uXxubt87irvoA8ndn5EGn&ved=0ahUKEwjnmJnnz4iOAxXrhlYBHXW3GHsQ4dUDCBI&oq=%EF%BD%90%E3%81%8C%E5%8F%AF%E6%8F%9B%E7%BE%A4%EF%BC%A7%E3%81%AE%E4%BD%8D%E6%95%B0%EF%BD%8E%E3%81%AE%E7%B4%A0%E5%9B%A0%E6%95%B0%E3%81%A7%E3%81%82%E3%82%8B%E3%81%A8%E3%81%8D%E3%80%81%EF%BC%A7%E3%81%AF%E4%BD%8D%E6%95%B0%EF%BD%90%E3%81%AE%E8%A6%81%E7%B4%A0%E3%82%92%E5%90%AB%E3%82%80%E3%80%82&gs_lp=Egdnd3Mtd2l6ImDvvZDjgYzlj6_mj5vnvqTvvKfjga7kvY3mlbDvvY7jga7ntKDlm6DmlbDjgafjgYLjgovjgajjgY3jgIHvvKfjga_kvY3mlbDvvZDjga7opoHntKDjgpLlkKvjgoDjgIJIAFAAWABwAHgAkAEAmAEAoAEAqgEAuAEMyAEA-AEC-AEBmAIAoAIAmAMAkgcAoAcAsgcAuAcAwgcAyAcA&sclient=gws-wiz

おまけ:
https://www.math.gakushuin.ac.jp/%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%90%E3%83%BC/%E6%95%99%E5%93%A1/%E4%B8%AD%E9%87%8E-%E4%BC%B8-%E6%95%99%E6%8E%88/
壊れた扉さん (994klpn6)2025/6/24 13:44削除
自分で証明を作ってみました。よく吟味して下さい。

補題
pが可換群Gの位数nの素因数であるとき、Gは位数pの要素を含む。

証明
Gの単位元以外のある元aの位数をmとする。
(ⅰ)mの中にpが含まれている場合
{a^(m/p)}^p=e(aの位数がmだから)とすると、m/pは整数でa^(m/p)が位数pの元になる。
(ⅱ)mの中にpが含まれない場合
pはn/mに含まれている(nに含まれmに含まれていないから)。
ここで、aで生成される巡回群{a}で剰余群を作ると、ラグランジュの定理よりG/{a}の位数はn/mであるので、n/mは整数である。
そして、整数l=n/mはpを含む。
今、b∈Gに対して、ラグランジュの定理の系3により、[b{a}]^(n/m)={a}である。

ラグランジュの定理の系3
Gを位数nの有限群とする。このとき、Gの任意の元aに対してa^n=eが成り立つ。
|G|=n⇒∀a∈G,a^n=e
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

∴b^(n/m){a}^(n/m)={a}
ところで、n/mは整数で{a}は群より、
{a}^(n/m)={a}
∴b^(n/m){a}=e{a}
∴b^(n/m)=e
よって、b^l=eと置くと、
{b^(l/p)}^p=e
よって、b^(l/p)が位数pの元である。
念のため、b^l=eより、b^(l/p)≠eだからである。
(ⅰ),(ⅱ)より、Gは位数pの元を含む。

補足
{a}^(n/m)={a}の証明
{a}は群より、{a}{a}⊂{a}(群は演算について閉じているから。)∴{a}²⊂{a}・・・・・・①
また、{a}{a}⊃{a}は自明なので、
{a}²⊃{a}・・・・・・②
①,②より、{a}²={a}
これをn/m個でやれば、
{a}^(n/m)={a}となる。

一応、何も見ないでというか「代数的構造」遠山啓著の証明を改造してみました。間違っていたら指摘して下さい。
因みに、条件に可換群Gとあるのは剰余群を作れるのは正規部分群だけなので、常に作れる可換群限定だと考えています。

おまけ:
返信
返信3
壊れた扉さん (994klpn6)2025/6/21 16:43 (No.1463133)削除
問題
AB=ACである二等辺三角形ABCの外接円の、点Aを含まない弧BC上に点Dをとる。
∠BAC=90°のとき、四角形ABCDの面積はADを対角線とする正方形の面積に等しいことを証明しなさい。
(01 灘)

図の解説:参考書にも図は載っていないし、読めば分かるので問題なし。

余裕がある人は、何通りか作って下さい。因みに、模範解答はある定理を使う解法です。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/6/22 07:42削除
問題
AB=ACである二等辺三角形ABCの外接円の、点Aを含まない弧BC上に点Dをとる。
∠BAC=90°のとき、四角形ABDCの面積はADを対角線とする正方形の面積に等しいことを証明しなさい。
(01 灘)

模範解答
右図のように、線分の長さa~dを決める(注:AB=AC=a,BD=b,DC=c,AD=dと置く)。
内接四角形ABDCにおいて、トレミーの定理により、ac+ab=d×√2a
∴b+c=√2d・・・・・・①
また、BC²=2a²=b²+c²・・・・・・②
①,②のとき、
四角形ABDC=△ABC+△DBC
=a²/2+bc/2
=(b²+c²)/4+bc/2
=(b+c)²/4=d²/2
よって、題意が成り立つ。
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

解説しても良いが、私の解法で代用しよう。

解答
四角形ABDCは円に内接する四角形で∠BAC=90°より、
∠BDC=180°-90°=90°
よって、BD=x,CD=yと置いて△BCDで三平方の定理を使うと、
BC=√(x²+y²)
また、条件より△ABCは直角二等辺三角形なので、AB=AC=BC/√2
=√(x²+y²)/√2
ここで、トレミーの定理を使うと、
x・√(x²+y²)/√2+y・√(x²+y²)/√2=AD・√(x²+y²)
∴x+y=√2AD・・・・・・①
また、四角形ABDC=△ABC+△DBC
={√(x²+y²)/√2}²/2+xy/2
=(x²+y²)/4+2xy/4
=(x+y)²/4・・・・・・②
①を②に代入すると、
四角形ABDC=2AD²/4=AD²/2
この右辺は対角線がADの正方形の面積を表しているので、四角形ABDCの面積はADを対角線とする正方形の面積に等しい事が示された。

解法1の系
①までは同じ。
ここで、∠B+∠C=180°,∠A=90°より、四角形ABDCを点Aを中心にABがACにくっつくまで90°回転移動コピーさせ、点C,Dの行き先をそれぞれC',D'とすると、DCD',BAC'はそれぞれ一直線となり、BD∥C'D'となる。また、CD'=BD=x,C'D'=CD=y
よって、台形BDD'C'=(x+y)×(x+y)×(1/2)=(x+y)²/2
よって、四角形ABDCの面積はこの半分なので、四角形ABDC=(x+y)²/4・・・・・・②
以後同じ。

本当の模範解答は次回、3通り作った。(念のため、誘導があって(1)でトレミーの定理を導かせて、(2)でこの問題だったら上の解答が模範解答である。ただし、灘中(の優秀な)レベルの子供の模範解答は違うだろう。)

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/6/23 07:56削除
問題
AB=ACである二等辺三角形ABCの外接円の、点Aを含まない弧BC上に点Dをとる。
∠BAC=90°のとき、四角形ABDCの面積はADを対角線とする正方形の面積に等しいことを証明しなさい。
(01 灘)

別解1
実は解法1の系は大きなヒントだったのだが。
四角形ABDCは円に内接する四角形より、
∠B+∠C=180°
また、∠A=90°より、四角形ABDCを点Aを中心にABがACにくっつくまで90°回転移動コピーさせ、点C,Dの行き先をそれぞれC',D'とすると、DCD',BAC'はそれぞれ一直線となり、四角形BDD'C'は台形になる。
この操作をあと2回繰り返し、点Dの行き先をD'',D'''とすると、四角形DD'D''D'''が出来、その図形は台形BDD'C'をBC'に関して反転して向かい合わせにコピーした形で正方形になる。そして、対角線DD''は点Aを通る直線でADの2倍。
よって、正方形の面積の公式より、
正方形DD'D''D'''=(2AD)²/2=2AD²
よって、四角形ABDCの面積はこの1/4で、
AD²/2
ところで、これはADを対角線とした正方形の面積を表しているので、四角形ABDCの面積はADを対角線とする正方形の面積と等しい。

別解2
DCの延長上にCE=BDとなる点Eを取ると、四角形ABDCは円に内接する四角形より、∠ABD=∠ACE,また、△ABCは直角二等辺三角形より、AB=AC
よって、二辺夾角が等しいので、△ABD≡△ACE ∴AD=AE,∠BAD=∠CAE
この両辺に∠DACを加えると、
∠BAC=∠DAE ∴∠DAE=90°
よって、△ADEはADを1辺とした直角二等辺三角形で半分に切って組み直すと、ADを対角線とした正方形の面積と等しい。
ところで、△ADEの面積は四角形ABDCの面積と等しい(△ABD≡△ACEでそれらを移動した形だから)ので、四角形ABDCの面積はADを対角線とする正方形の面積と等しい。

別解3
DB,DC(またはその延長)上にAから垂線を下ろしその足をそれぞれH,I(DB,DCのどちらが延長になるかは点Dの位置による)とすると、四角形ABDCは円に内接する四角形より、∠ABH=∠ACI 
また、△ABCは直角二等辺三角形より、
AB=AC
よって、直角三角形の斜辺と他の1角が等しいので、△ABH≡△ACI ∴AH=AI
ここで、△ABHと△ACIの位置を交換すると、四角形AHDIは3直角より長方形でAH=AIより隣り合う二辺の長さが等しいので正方形である。ところで、正方形AHDIの面積は四角形ABDCの面積と等しくADは正方形AHDIの対角線より、四角形ABDCの面積はADを対角線とする正方形の面積と等しい。

個人的には、別解3を模範解答とします。

おまけ:
返信
返信2
壊れた扉さん (994klpn6)2025/6/19 22:04 (No.1462268)削除
問題
1辺が4の正四面体ABCDにおいて、各辺の中点をE~Jとする。
(1)△AHJの面積を求めなさい。
(2)6点E~Jを頂点とする正八面体を、3点A,H,Jを通る平面で切るとき、次の各問いに答えなさい。
(ⅰ)切り口の面積を求めなさい。
(ⅱ)切り口によって分けられる2つの立体の体積について、(小さい立体の体積):(大きい立体の体積)を求めなさい。
(00 東京学芸大付)

図の解説:添付ファイルの四角形の上の頂点から反時計回りにA~Dと振り、AB,AC,AD,CB,BD,DCのそれぞれの中点をE~Jと振った図。

(2)の(ⅱ)は参考書に模範解答と別解がありますが、さらに別解でした。

おまけ:
高校への数学
壊れた扉さん (994klpn6)2025/6/20 07:58削除
問題
1辺が4の正四面体ABCDにおいて、各辺の中点をE~Jとする。
(1)△AHJの面積を求めなさい。
(2)6点E~Jを頂点とする正八面体を、3点A,H,Jを通る平面で切るとき、次の各問いに答えなさい。
(ⅰ)切り口の面積を求めなさい。
(ⅱ)切り口によって分けられる2つの立体の体積について、(小さい立体の体積):(大きい立体の体積)を求めなさい。
(00 東京学芸大付)

模範解答
(1)△AHJは図2(注:等辺AH=AJ=2√3,底辺HJ=2の二等辺三角形)のようになって、HJの中点をMとすると、
AM=√{(2√3)²-1²}=√11
∴△AHJ=(2×√11)/2=√11・・・・・①
(2)(ⅰ)図のK,L(先の等辺AH,AJのそれぞれの中点)は、それぞれAH,AJの中点であるから、
等脚台形=①×{1-(1/2)²}=3√11/4
(ⅱ)正四面体A-EFGの体積をVとすると、正八面体の体積は、
A-BCD-A-EFG×4
=V×2³-V×4=4V
一方、小さい立体の体積は、
A-CJH-(A-FLK+F-CJH)
=8V/4-(V/4+V)=(3/4)V
よって、求める比は、
(3/4)V:{4V-(3/4)V}=3:13
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

解説
まず、正八面体が見えるかどうかが問題である。E~Jは全て各辺の中点で各辺の長さは全て等しいので、各面(正三角形)での中点連結定理により
EF,FGなどは全て長さが等しい線分になる。
よって、例えば、G-EFJIは側面が正三角形の正四角錐である。同様に、H-EFJIもそれと合同な正四角錐である。よって、立体EFGHIJは正八面体となる。
念のため、F-EHJGとI-EHJGなどもそれらと合同な正四角錐である。
そして、切断平面△AHJと正八面体の交点を考えると、EFとAHの交点とFGとAJの交点で、それらはAH,AJの中点である(EF,FGの中点でもある)。
よって、切り口の図形は等脚台形KHJLと分かる。また、小さい方の立体は四角錐F-KHJLと分かる。

>(ⅱ)正四面体A-EFGの体積をVとすると、正八面体の体積は、
A-BCD-A-EFG×4
=V×2³-V×4=4V

正八面体は、正四面体ABCDから四隅の正四面体を取り除けば現れるので、A-BCD-A-EFG×4。また、四隅の正四面体は本体の正四面体と相似で相似比が1:2より体積比は1³:2³=1:8である。よって、正八面体の体積は、V×2³-V×4=4Vとなるという事。

>一方、小さい立体の体積は、
A-CJH-(A-FLK+F-CJH)
=8V/4-(V/4+V)=(3/4)V

小さい方の立体は四角錐F-KHJLと分かり、A-CJH-(A-FLK+F-CJH)と見抜く事が出来るかどうかが鍵だろう。あとは簡単で省略。

参考書の別解
正八面体の体積を4Vとおくと、三角錐F-EHJ,F-EGJの体積はともにVであり、
F-KHJ/F-EHJ=1/2,
F-KLJ/F-EGJ=(1/2)×(1/2)=1/4であるから、
F-KHJL=(1/2)V+(1/4)V=(3/4)V(以下略)

まず、上の「正四面体A-EFGの体積をV」とすると正八面体の体積は4Vになる。
また、三角錐F-EHJ,F-EGJは正八面体の1/4(側面が正三角形の正四角錐の1/2)なので、体積はVである。
ここで、1つの頂点を共有した三角錐の体積比の公式https://www.shuei-yobiko.co.jp/labo/jh-math-byousatsu02/を使う訳である。
つまり、FK:FE=1:2,FH=FH,FJ=FJより、三角錐F-KHJ=(1/2)×1×1×三角錐F-EHJ
よって、F-KHJ/F-EHJ=1/2という訳である。
「F-KLJ/F-EGJ=(1/2)×(1/2)=1/4」の方も1/2の辺が2本になるからで、同様である。

私の別解は次回。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/6/20 09:06削除
上で、うっかり図を添付するのを忘れてしまいましたね。
高校への数学
壊れた扉さん (994klpn6)2025/6/21 07:52削除
問題
1辺が4の正四面体ABCDにおいて、各辺の中点をE~Jとする。
(1)△AHJの面積を求めなさい。
(2)6点E~Jを頂点とする正八面体を、3点A,H,Jを通る平面で切るとき、次の各問いに答えなさい。
(ⅰ)切り口の面積を求めなさい。
(ⅱ)切り口によって分けられる2つの立体の体積について、(小さい立体の体積):(大きい立体の体積)を求めなさい。
(00 東京学芸大付)

(2)の(ⅱ)の私の別解(今回はうっかりしましたが、私の模範解答は上の別解です。)
小さい方の立体が、四角錐F-KHJLになる事は前回の初めの解説を読んで下さい。
この立体の高さを求めるために、三角錐F-AHJを利用する。つまり、Fから面AHJに下ろした垂線の長さをhとすると、(1)より△AHJ=√11なので、
三角錐F-AHJ=√11h/3・・・・・・①
三角錐F-AHJ=三角錐A-CHJ-三角錐F-CHJ=(1/2)三角錐A-CHJ(FがACの中点だから)
=三角錐F-CHJ(1辺が2の正四面体)
=(√2/12)・2³(公式を使った)
=2√2/3・・・・・・②
①,②より、√11h/3=2√2/3
∴h=2√2/√11
ところで、(ⅰ)より、
台形KHJL=3√11/4
∴四角錐F-KHJL=(3√11/4)×(2√2/√11)×(1/3)=√2/2・・・・・・・☆
また、1辺が2の正八面体の体積は、1辺が2の側面が全て正三角形の正四角錐の2倍で、これの高さは√2(断面が直角二等辺三角形になるから暗算で分かる)より、
V=2×2×√2×(1/3)×2=8√2/3
よって、大きい方の立体の体積は、
V-☆=8√2/3-√2/2
=16√2/6-3√2/6=13√2/6
よって、(小さい立体の体積):(大きい立体の体積)=(√2/2):(13√2/6)=3:13

おまけ:
「捜査中、学内の五十嵐の机の引き出しから、殺害前数週間以内と思われる時期に書いたメモが発見された。これには壇ノ浦の戦いに関する四行詩が日本語およびフランス語で書かれていたが、4行目の「壇ノ浦で殺される」という日本語の段落に対し、フランス語で「階段の裏で殺される」と書かれていた。このため、五十嵐は自身に身の危険が迫っていた事を察知していたのではないかとする憶測が生まれた。
 一方、五十嵐の「『悪魔の詩』は文学的価値が素晴らしいので翻訳する」という説明がイスラーム世界に通用しなかった点、在日パキスタン人協会の長からの死刑宣告を単なる脅しと理解してしまった可能性がある点、警察の保護を断った点など、五十嵐自身の甘さも指摘される。」
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%82%AA%E9%AD%94%E3%81%AE%E8%A9%A9%E8%A8%B3%E8%80%85%E6%AE%BA%E4%BA%BA%E4%BA%8B%E4%BB%B6
返信
返信3
壊れた扉さん (994klpn6)2025/6/20 13:34 (No.1462573)削除
次の文章を完全解説して下さい。

定理18
群(可換とは限らない)Gの中に正規部分群A,Bが含まれ
(1)Gの要素はA,Bの要素の積で表わされる。
(2)A∩B={e}
このとき、G=A×Bとなる。
証明
A,Bの任意の要素をそれぞれa,bとするとき、
aba^-1b^-1をつくると、
c=aba^-1b^-1=(aba^-1)b^-1
とするとBが正規部分群であるからaba^-1はBに属する。したがって、cはBに属する。また
c=aba^-1b^-1=a(ba^-1b^-1)
とすると、Aが正規部分群であるから、ba^-1b^-1はAに属する。だからcはAにも属する。結局cはA,Bの双方に属する。ところがA∩B={e}だから、
aba^-1b^-1=e
したがって ab=ba
 結局、A,Bの任意の要素は可換でなければならぬ。
一方、Gの要素は ab'a''b''a'''b'''・・・
という形に表わされ、しかもAとBとが可換だから
(a'a''a'''・・・)(b'b''b'''・・・)
という形になり、abという形にかける。
 このような2つの要素の乗法は
(a₁b₁)(a₂b₂)=a₁a₂b₁b₂=(a₁a₂)(b₁b₂)
となり、A,Bのなかだけで乗法を行なって、2つの結果を並べておけばよいのである。
 このような2つの要素が等しいものとしよう。
a₁b₁=a₂b₂
これから a₂^-1a₁=b₂b₁^-1
となり、左辺はAに属し、右辺はBに属する。ところがA,Bの共通部分は単位元だけであるから
a₂^-1a₁=b₂b₁^-1=e
となる。したがって
a₁=a₂
b₁=b₂
が得られる。だからabという積による表わし方は1通りしかない。
 結局G=A×Bという形に表わされることがわかった。(証明終り)
「代数的構造」遠山啓著より

適当に分かり易く解説して下さい。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/6/20 16:00削除
解説
>定理18
群(可換とは限らない)Gの中に正規部分群A,Bが含まれ
(1)Gの要素はA,Bの要素の積で表わされる。
(2)A∩B={e}
このとき、G=A×Bとなる。

定理の意味は、2つの正規部分群を含む群Gで、Gの全ての元がAとBの元の複数の積で表わされ、かつAとBの共通部分が単位元のみの時、Gの全ての元はAとBのそれぞれのある元の積で(1通りに)表わされるという事。

>Bが正規部分群であるからaba^-1はBに属する。

「このような部分群Hを正規部分群という。Gの正規部分群HはGの任意の要素xによってx^-1HxをつくってもHと一致する部分群と考えてもいいのである。」
「代数的構造」遠山啓著より

つまり、x^-1Hx=Hより、x^-1Hx⊂H(かつx^-1Hx⊃H)なので、∀h∈Hに対して、x^-1hx∈H
つまり、上の場合は、aba^-1∈Bで
「aba^-1はBに属する」という事。
念のため、a∈A⊂Gだからである。(aはGの元という事。)

後は読めば分かるので、あまり良い例ではないが一例を挙げてみよう。

定理18
群(可換とは限らない)Gの中に正規部分群A,Bが含まれ
(1)Gの要素はA,Bの要素の積で表わされる。
(2)A∩B={e}
このとき、G=A×Bとなる。

G=ℤ₆={|0,|1,|2,|3,|4,|5}
A=<|3>={|0,|3},B=<|2>={|0,|2,|4}
として、積を加法に変えるとℤ₆は可換なのでA,Bはそれぞれ正規部分群である。また、共通元は加法の単位元|0のみである。
|0=|0+|0∈<|2>+<|3>
|1=|4+|3∈<|2>+<|3>
|2=|2+|0∈<|2>+<|3>
|3=|0+|3∈<|2>+<|3>
|4=|4+|0∈<|2>+<|3>
|5=|2+|3∈<|2>+<|3>

よって、Gの全ての元がA,Bのある元で1通りに表わされている。念のため、私のオリジナルではありません。「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より引用。

おまけ:
返信
返信1
壊れた扉さん (994klpn6)2025/6/19 11:59 (No.1462029)削除
次の文章を完全解説して下さい。

a^dによって生成される部分群をS(d)としよう。このとき、部分群どうしのあいだにはつぎの定理が成り立つ。
定理17
d'がdの倍数であるとき、S(d')はS(d)の部分群である。逆もまた成り立つ。
証明
d'=qd(qは正の整数)とすると、a^d'=(a^d)^qであるからa^d'はS(d)に含まれる。したがってS(d')のすべての要素はS(d)に含まれる。だから
S(d')⊆S(d)
 またS(d')≦S(d)からd'がdの倍数であることは容易に結論できる。 (証明終り)
「代数的構造」遠山啓著より

適当に分かり易く解説して下さい。特に「S(d')≦S(d)からd'がdの倍数であることは容易に結論できる」は横着しないで解説して下さい。
因みに、「本書は、1972年5月30日、筑摩書房より「数学講座」第10巻として刊行された。文庫化に当たり旧数学用語を改め、誤植を訂正した。」とあるので、「S(d')≦S(d)」は誤植じゃないんですよね。自分で判断して下さい。(以前も良く分からない誤植疑惑があったが。)

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/6/19 13:40削除
解説
>d'=qd(qは正の整数)とすると、a^d'=(a^d)^qであるからa^d'はS(d)に含まれる。

S(d)={a^d,a^2d,…,a^qd,…,a^md=e}
より、a^d'=a^qd∈S(d)という事。

>したがってS(d')のすべての要素はS(d)に含まれる。だからS(d')⊆S(d)

S(d')はa^d'を生成元とする巡回群でa^d'∈S(d)より、S(d')の全ての元はS(d)に含まれる(S(d)も群で演算について閉じているから)という事。よって、S(d')⊆S(d)

>またS(d')≦S(d)からd'がdの倍数であることは容易に結論できる。

これはS(d')⊆S(d)の誤植でしょう。「逆もまた成り立つ」事を証明しようとしているのだから。
大本の巡回群の位数を12とすると、巡回部分群のそれぞれの位数は、定理16より12の約数である。

定理16
位数nの巡回群の部分群はすべてまた巡回群であり、nの任意の約数gに対しては、gを位数とする部分巡回群が1つだけ含まれる。
「代数的構造」遠山啓著より

12=2²・3より、約数の個数の公式より(2+1)×(1+1)=6個の部分群が存在する。
{1,2,3,4,6,12}
例えば、位数が4の巡回部分群と位数が6の巡回部分群では、
{a³,a⁶,a⁹,a^12=e}⊄{a²,a⁴,a⁶,a⁸,a^10,a^12=e}
つまり、部分集合にならないので、当然部分群にならない。
また、位数が3の巡回部分群と位数が6の巡回部分群では、
{a⁴,a⁸,a^12=e}⊂{a²,a⁴,a⁶,a⁸,a^10,a^12=e}
よって、部分集合になり4は2の倍数である。他の場合も容易に想像する事が出来、S(d')⊆S(d)ならばd'はdの倍数となる事が分かるだろう。
これが「S(d')≦S(d)からd'がdの倍数であることは容易に結論できる」の意味である。

次回は、続きの、

「たとえば位数12の巡回群において、その部分群を列挙してみよう。その群を時計の文字盤で表わしてみよう。ただし12のところは0としよう。文字盤の数字mはa^mの指数mに対応する。
 以上のように位数12の巡回群は12の約数の個数6だけの部分群を有することを確かめられたわけである。
 このことはもちろん一般の位数についてもいえる。」
「代数的構造」遠山啓著より

これを解説して下さい。注:図は0~11の文字盤と{0,2,4,6,8,10},{0,3,6,9},{0,4,8},{0,6},{0}の全部で6個の時計の文字盤が描かれている。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/6/19 15:40削除
「たとえば位数12の巡回群において、その部分群を列挙してみよう。その群を時計の文字盤で表わしてみよう。ただし12のところは0としよう。文字盤の数字mはa^mの指数mに対応する。
 以上のように位数12の巡回群は12の約数の個数6だけの部分群を有することを確かめられたわけである。
 このことはもちろん一般の位数についてもいえる。」
「代数的構造」遠山啓著より

解説
「群の結合の記号を乗法で書くと、ある1つの要素aの累乗ですべて表わされる。
C={e,a¹,a²,…,a^(n-1)}(a^n=e)
このような有限の単生群が巡回群であった。」
「代数的構造」遠山啓著より

この乗法を加法に変えて、生成元aを1とすると、1,1+1=2,1+1+1=3,・・・、1+1+…+1=0(1が12個)でこれが単位元になる。これを大本の巡回群とすると、
C={1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,0}
定理16より、

定理16
位数nの巡回群の部分群はすべてまた巡回群であり、nの任意の約数gに対しては、gを位数とする部分巡回群が1つだけ含まれる。
「代数的構造」遠山啓著より

12=2²・3より、約数の個数の公式より(2+1)×(1+1)=6個の部分群が存在する。
{1,2,3,4,6,12}
a=2を生成元とすると、
2,2+2=4,2+2+2=6,・・・,2+2+2+2+2+2=12=0
{2,4,6,8,10,0}
a=3を生成元とすると、
3,3+3=6,3+3+3=9,3+3+3+3=12=0
{3,6,9,0}
a=4を生成元とすると、
4,4+4=8,4+4+4=12=0
{4,8,0}
a=6を生成元とすると、
6,6+6=12=0
{6,0}
a=12を生成元とすると、
{0}(単位元のみの群)
上のCと合わせて全部で部分群は6個(12の約数の個数)である。

>文字盤の数字mはa^mの指数mに対応する。

因みに、乗法を加法に変えるので、a^mはmaとなり生成元の倍数置きになるという事。

おまけ:
返信
返信2
壊れた扉さん (994klpn6)2025/6/17 11:56 (No.1461037)削除
問題
全ての辺の長さが14の三角錐ABCDにおいて、右図のように、AP=CQ=CR=AS=xである点P,Q,R,Sをとる。
(1)長方形PQRSの面積が24となるときのxの値を求めなさい。
(2)xの値を(1)の値のうちの小さい方とする。辺AC上に点Hを∠AHP=∠AHS=90°となるようにとるとき、△PHSの面積を求めなさい。
(3)xの値を(1)の値のうちの小さい方とする。長方形PQRSによってこの三角錐を2つに切るとき、小さい方の立体の体積を求めなさい。
(03 浦和明の星女子)

図の解説:添付ファイルの四角形の上の頂点から反時計回りにA~Dと振り、長方形臭い四角形の左上の頂点から反時計回りにP~Sと振り、AC上の点をHとして下さい。
あとは、上の文章を併せて読めばイメージ出来るでしょう。

おまけ:
「14 あなたがたにわたしが命じることを行うならば、あなたがたはわたしの友である。
15 わたしはもう、あなたがたを僕とは呼ばない。僕は主人のしていることを知らないからである。わたしはあなたがたを友と呼んだ。わたしの父から聞いたことを皆、あなたがたに知らせたからである。
16 あなたがたがわたしを選んだのではない。わたしがあなたがたを選んだのである。そして、あなたがたを立てた。それは、あなたがたが行って実をむすび、その実がいつまでも残るためであり、また、あなたがたがわたしの名によって父に求めるものはなんでも、父が与えて下さるためである。」
「ヨハネによる福音書」第15章14節~16節(口語訳)

「21 わたしにむかって『主よ、主よ』と言う者が、みな天国にはいるのではなく、ただ、天にいますわが父の御旨を行う者だけが、はいるのである。
22 その日には、多くの者が、わたしにむかって『主よ、主よ、わたしたちはあなたの名によって預言したではありませんか。また、あなたの名によって悪霊を追い出し、あなたの名によって多くの力あるわざを行ったではありませんか』と言うであろう。
23 そのとき、わたしは彼らにはっきり、こう言おう、『あなたがたを全く知らない。不法を働く者どもよ、行ってしまえ』。
24 それで、わたしのこれらの言葉を聞いて行うものを、岩の上に自分の家を建てた賢い人に比べることができよう。
25 雨が降り、洪水が押し寄せ、風が吹いてその家に打ちつけても、倒れることはない。岩を土台としているからである。
26 また、わたしのこれらの言葉を聞いても行わない者を、砂の上に自分の家を建てた愚かな人に比べることができよう。
27 雨が降り、洪水が押し寄せ、風が吹いてその家に打ちつけると、倒れてしまう。そしてその倒れ方はひどいのである」。
28 イエスがこれらの言を語り終えられると、群衆はその教にひどく驚いた。
29 それは律法学者たちのようにではなく、権威ある者のように、教えられたからである。」
「マタイによる福音書」第7章21節~29節(口語訳)
高校への数学
壊れた扉さん (994klpn6)2025/6/19 08:03削除
問題
全ての辺の長さが14の三角錐ABCDにおいて、右図のように、AP=CQ=CR=AS=xである点P,Q,R,Sをとる。
(1)長方形PQRSの面積が24となるときのxの値を求めなさい。
(2)xの値を(1)の値のうちの小さい方とする。辺AC上に点Hを∠AHP=∠AHS=90°となるようにとるとき、△PHSの面積を求めなさい。
(3)xの値を(1)の値のうちの小さい方とする。長方形PQRSによってこの三角錐を2つに切るとき、小さい方の立体の体積を求めなさい。
(03 浦和明の星女子)

模範解答
(1)△APSは正三角形であるから、
PS=AP=x
同様に、PQ=PB=14-x
∴長方形PQRS=x×(14-x)=24
∴x²-14x+24=0
∴(x-2)(x-12)=0
∴x=2,12
(2)△APH,△ASHは合同な30°定規形であるから、AP=AS=2のとき、
PH=SH=√3
よって、△PHSは右図(注:PH=SH=√3の二等辺三角形HPSの底辺PSの中点がIでPI=1,HI⊥PSの図)のようになり、
HI=√(3-1²)=√2
したがって、その面積は、
(2×√2)/2=√2・・・・・・①
(3)小さい方の立体は、右図(注:長方形PQRSを底面とした立体AC-PQRS)のようになる。Hと同様にJをとり(注:Q,RからACに下ろした垂線の足が一致してJになる)、立体を網目の断面(注:△HPSと△JQR)で分けると、求める面積は、
(三角錐A-PHS)×2+(三角柱PHS-QJR)
={(①×1)/3}×2+①×12
=38√2/3
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

読めば分かるので、解説は省略するが、参考書に、

➡注 右の式☆を使うと、
①×(14+12+12)/3=38√2/3

とあるので、これを解説しよう。
これは私の模範解答(解法1)と同じで、断頭(切頭)三角柱の体積の公式https://www.shuei-yobiko.co.jp/labo/jh-math-byousatsu07/を利用したものである。
つまり、立体AC-PQRS=△PHS×(AC+PQ+SR)/3
で求められるという訳である。断面積に高さの平均をかけると体積が求まると覚えると良いだろう。

解法2(私の別解)
PC,SCを結ぶと、
立体AC-PQRS=四角錐C-PQRS+三角錐C-HPS+三角錐A-HPS
ところで、△PHSは等辺が√3で底辺が2の二等辺三角形でHI=√2,また、△APHはAP=2,PH=√3の1:2:√3の直角三角形だったので、AH=1
∴立体AC-PQRS=24×√2×(1/3)+√2×13×(1/3)+√2×1×(1/3)
=38√2/3

因みに、AP:PB=2:12=1:6から、公式を使って、(3)の小さい方の立体の体積をV₁,大きい方の立体をV₂とすると、
V₁:V₂=(a³+3a²b):(3ab²+b³)
これにa=1,b=6を代入すると、
V₁:V₂=1+18:108+216
=19:324
∴V₁={19/(19+324)}×{(√2/12)×14³}
=(19/343)×(8√2/12)×7³
=(19/7³)×(2√2/3)×7³
=38√2/3
と求められる事が参考書に載っているが、あまりにも暗記数学だろう。
https://www.google.com/search?q=%E6%AD%A3%E5%9B%9B%E9%9D%A2%E4%BD%93+%E4%BD%93%E7%A9%8D+%E5%85%AC%E5%BC%8F&sca_esv=41cf585f4b490d3e&hl=ja&ei=6kJTaKKGILne2roP2aa04Aw&oq=%E6%AD%A3%E5%9B%9B%E9%9D%A2%E4%BD%93%E4%BD%93%E7%A9%8D&gs_lp=Egxnd3Mtd2l6LXNlcnAiEuato-Wbm-mdouS9k-S9k-epjSoCCAEyChAAGLADGNYEGEcyChAAGLADGNYEGEcyChAAGLADGNYEGEcyChAAGLADGNYEGEcyChAAGLADGNYEGEcyChAAGLADGNYEGEcyChAAGLADGNYEGEcyChAAGLADGNYEGEcyChAAGLADGNYEGEcyChAAGLADGNYEGEdIwStQAFgAcAF4AJABAJgBR6ABR6oBATG4AQHIAQCYAgGgAgqYAwCIBgGQBgqSBwExoAemBrIHALgHAMIHAzItMcgHBw&sclient=gws-wiz-serp

おまけ:(ストーカーさんも私に対してこんな感じなのかな。笑)
高校への数学
返信
返信1
壊れた扉さん (994klpn6)2025/6/18 13:41 (No.1461552)削除
次の文章を完全解説して下さい。

定理16
位数nの巡回群の部分群はすべてまた巡回群であり、nの任意の約数gに対しては、gを位数とする部分巡回群が1つだけ含まれる。
証明
Cを位数nの巡回群として、それに含まれる1つの部分群をSとする。
S⊆C={e,a¹,a²,…,a^(n-1)}
 このとき、Sの要素のなかでaの指数のもっとも小さいもの(eは除く)をa^dとする。
 a^mがSに属しておれば
m=qd+r(0≦r<d)
として、
a^m=a^(qd+r)=(a^d)^q・a^r
(a^d)^qもSに属しているから、a^rはSに属する。はじめにdは0でない指数のうちの最小のものとしたから、dより小さなrは0であるほかはない。したがってr=0。 ここからm=qd。つまり
a^m=(a^d)^q
すなわち、Sの要素はすべてa^dの累乗で表わされる。換言すればSはa^dを生成元とする巡回群である。
 このとき、a^n=eはSに属するから、dはnの約数である。n=dgとすると、この群の位数はgである。 
 だから、Cの任意の部分群はnの約数dに対するa^dによって生成される巡回群である。この群の位数は逆にnの任意の約数をdとしよう。このときa^dによって生成される
{e,a^d,a^2d,…,a^d(n/d-1)}
がCの部分群であることは明らかである。 (証明終り)
「代数的構造」遠山啓著より

適当に分かり易く解説して下さい。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/6/18 16:31削除
解説
>Cを位数nの巡回群として、それに含まれる1つの部分群をSとする。
S⊆C={e,a¹,a²,…,a^(n-1)}
 このとき、Sの要素のなかでaの指数のもっとも小さいもの(eは除く)をa^dとする。

Sは部分群なのでCの部分集合でeを含むが、e以外のa^i(1≦i≦n-1)の中でiが最小のものをa^dとするという事。(eを除くからi=0を除く。)

>a^mがSに属しておれば
m=qd+r(0≦r<d)
として、
a^m=a^(qd+r)=(a^d)^q・a^r
(a^d)^qもSに属しているから、a^rはSに属する。

「(a^d)^qもSに属している」理由は、
上よりa^d∈SでSは群なので演算について閉じているから、a^d・a^d=a^2d∈S,a^d・a^2d=a^3d∈S,・・・,a^qd∈S
よって、(a^d)^q∈Sという事。
また、上よりa^m=(a^d)^q・a^rで、
(a^d)^q∈Sより逆元((a^d)^q)^-1=(a^d)^-q∈Sが存在し、これを等式の両辺に左からかけると、
(a^d)^-q・a^m=a^r
左辺はSの元同士の演算なのでSの元である。よって、右辺もSの元となり、a^rはSに属するという事。

>はじめにdは0でない指数のうちの最小のものとしたから、dより小さなrは0であるほかはない。

「Sの要素のなかでaの指数のもっとも小さいもの(eは除く)をa^dとする」でe=a⁰だから0を除くという事。また、「m=qd+r(0≦r<d)」からrは最小のdより小さいので矛盾かと思うが、0が抜け道であるという事。
念のため、上でa^r∈Sである事を示したから言える事である。

>ここからm=qd。つまり
a^m=(a^d)^q
すなわち、Sの要素はすべてa^dの累乗で表わされる。換言すればSはa^dを生成元とする巡回群である。

r=0より、「m=qd+r(0≦r<d)」にr=0を代入するとm=qdという事。
また、「換言すればSはa^dを生成元とする巡回群である。」より、
この時点で、巡回群の部分群は全て巡回群である事が示された訳である。

>このとき、a^n=eはSに属するから、dはnの約数である。n=dgとすると、この群の位数はgである。

「a^n=eはSに属するから」、n=qdと置け、全て整数なので、dはnの約数という事である。
例えば、生成元がa²で{a²,a⁴,a⁶=e}としたら、6=2・3で位数(元の個数)は3となる。つまり、gとなるという事である。

>だから、Cの任意の部分群はnの約数dに対するa^dによって生成される巡回群である。この群の位数は逆にnの任意の約数をdとしよう。このときa^dによって生成される
{e,a^d,a^2d,…,a^d(n/d-1)}
がCの部分群であることは明らかである。 

「n=dgとすると、この群の位数はgである」から、g=n/dが元の個数より、「e,a^d,a^2d,…,a^d(n/d-1)」の個数がn/d個。よって、a^d,a^2d,…の最後はa^d(n/d-1)となる。(eを除いた分だけ-1という事。)
また、nは大本の巡回群の元の個数なので一定で、dは「gを位数とする部分巡回群」の生成元のaの指数でnの約数なのでそれぞれで一定である。
よって、nとdが一定なのでd(n/d-1)も一定になり、「gを位数とする部分巡回群が1つだけ」対応するという事が言える訳である。

>Cの任意の部分群はnの約数dに対するa^dによって生成される巡回群である。

おまけ的な話。裏を返せば、nの約数ではないd、つまりnと互いに素なdでのa^dは元の巡回群の生成元になるという事である。

定理3.6の系2
Gをaによって生成される位数nの巡回群とする。このとき、Gの元a^kがGの生成元であるための必要十分条件は、(n,k)=1なることである。
a^kがGの生成元 ⇔ (n,k)=1
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

おまけ:
返信
返信1
壊れた扉さん (994klpn6)2025/6/16 15:41 (No.1460610)削除
次の文章を完全解説して下さい。

定理15
1つの素数pの累乗p^rを位数に持つ群は単位群より大きい中心をもつ。
証明
群Gの位数はp^rであるとする。このとき各々の共役類の個数は定理13によってp^rの約数である。一方、単位元のeからできている共役類(e)の個数はもちろん1である。もしその他の共役類の個数がすべてpの倍数であったら
p^r=1+p(・・・)
という式が成り立つことになって、矛盾が起こる。
 したがって、(e)以外にも個数1の共役類が存在しなければならない。このようなaはGのすべての要素と交換可能であるから、中心に属する。だから中心は単位元以外の要素をもつ。 (証明終り)
「代数的構造」遠山啓著より

中心
「群Gのなかで他のすべての要素と交換可能な要素の集合をGの中心という」
「代数的構造」遠山啓著より

定理13
有限群Gの共役類の個数はGの位数の約数である。
「代数的構造」遠山啓著より

適当に分かり易く解説して下さい。

おまけ:
https://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-12910650327.html
壊れた扉さん (994klpn6)2025/6/18 10:06削除
解説

定理15
1つの素数pの累乗p^rを位数に持つ群は単位群より大きい中心をもつ。
証明
群Gの位数はp^rであるとする。このとき各々の共役類の個数は定理13によってp^rの約数である。一方、単位元のeからできている共役類(e)の個数はもちろん1である。もしその他の共役類の個数がすべてpの倍数であったら
p^r=1+p(・・・)
という式が成り立つことになって、矛盾が起こる。
 したがって、(e)以外にも個数1の共役類が存在しなければならない。このようなaはGのすべての要素と交換可能であるから、中心に属する。だから中心は単位元以外の要素をもつ。 (証明終り)
「代数的構造」遠山啓著より

中心
「群Gのなかで他のすべての要素と交換可能な要素の集合をGの中心という」
「代数的構造」遠山啓著より

定理13
有限群Gの共役類の個数はGの位数の約数である。
「代数的構造」遠山啓著より

>群Gの位数はp^rであるとする。このとき各々の共役類の個数は定理13によってp^rの約数である。

定理13は共役類の種類の個数ではなく、それぞれの集合(同値類)の元の個数である。

>一方、単位元のeからできている共役類(e)の個数はもちろん1である。

(e)=xex^-1=xx^-1=e
だから、(e)の元の個数は1個という事。

>もしその他の共役類の個数がすべてpの倍数であったら
p^r=1+p(・・・)

定理13より共役類のそれぞれの元の個数はp^rの約数で、pは素数よりそれらはpの倍数である。また、例えば、p+p³+p⁷+…=p(1+p²+p⁵+…)=p(・・・)

>p^r=1+p(・・・)
という式が成り立つことになって、矛盾が起こる。

左辺はpの倍数で、右辺はpで割ると1余る数よりpの倍数でない。よって、矛盾が起こるという事。(念のため、左辺=右辺だから。)

>したがって、(e)以外にも個数1の共役類が存在しなければならない。

矛盾解消のため、少なくとも1個(個数1の共役類が)存在しなければならないという事。
また、xax^-1のxを群Gの全ての元にしても、たった1つの値にしかならない共役類xax^-1が存在するという事。

>このようなaはGのすべての要素と交換可能であるから、中心に属する。

xax^-1のxにGの全ての元を代入してたった1つの値にしかならないならば、x=eを代入した値と等しいので、xax^-1=aである。
この両辺に右からxをかけると、
xa=ax
よって、「このようなaはGのすべての要素と交換可能である」という事。

中心
「群Gのなかで他のすべての要素と交換可能な要素の集合をGの中心という」
「代数的構造」遠山啓著より

よって、aは中心に属する。

おまけ:
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