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数学好きの人は、誰でも投稿して下さい。
壊れた扉さん (994klpn6)2025/5/21 11:19 (No.1445176)削除
次の文章を完全解説して下さい。

例11
G={e,a,a²,a³,a⁴}(a⁵=e)という位数5の巡回群の自己同型群をもとめよ。

1つの自己同型写像φによってGのなかのaがいかなる要素に写像されるかをみよう。
φr(a)=a^r=a'
としよう。
 このときのrはどのような数であるべきかを考えてみよう。a'はもちろん
a'⁵=e
を満足しなければならないし、また5より小さい数mで
a'^m=(a^r)^m=a^rm=e
となることは許されない。
 ところが、rが1,2,3,4のときはすべてこの条件を満足する。したがって、
φ₁(a)=a,φ₂(a)=a²,φ₃(a)=a³,
φ₄(a)=a⁴
はすべて自己同型を引き起こす。 このような2つの自己同型を引きつづき行なうと、
φi(φk(a))=φi(a^k)=a^ki
となる。つまりiとkの乗法と同じになる。したがってその乗法の表は
  |φ₁ φ₂ φ₃ φ₄
———————————
φ₁ |φ₁ φ₂ φ₃ φ₄
φ₂ |φ₂ φ₄ φ₁ φ₃
φ₃ |φ₃ φ₁ φ₄ φ₂
φ₄ |φ₄ φ₃ φ₂ φ₁
となる。
「代数的構造」遠山啓著より

具体的には、

>a'はもちろん
a'⁵=e
を満足しなければならないし、また5より小さい数mで
a'^m=(a^r)^m=a^rm=e
となることは許されない。

>ところが、rが1,2,3,4のときはすべてこの条件を満足する。

これぐらいですね。あとは表の解説など。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/5/21 14:04削除
解説
>a'はもちろん
a'⁵=e
を満足しなければならないし、また5より小さい数mで
a'^m=(a^r)^m=a^rm=e
となることは許されない。

解説1
φr(a)=a^r=a'でaがaに写像される場合もあり、aの位数はa⁵=eより5であるので、
「a'⁵=eを満足しなければならないし、また5より小さい数mでa'^m=eとなることは許されない。」
訳である。一応、位数の定義を挙げておくと、

定義3.2
単位元をeとする群Gの元aに対して、a^n=eとなるような最小の正の整数を(それがあるときは)aの位数という。
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

念のため、位数が5だからa'^m=eとなるmは5が最小でなければならないという事である。

補足解説
>a'はもちろん
a'⁵=e
を満足しなければならない

定理4.4の系3
Gを位数nの有限群とする。このとき、Gの任意の元aに対してa^n=eが成り立つ。
|G|=n⇒∀a∈G,a^n=e
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

巡回群に限らず、有限群の任意の元は元の個数分の累乗をすると単位元になるから。

>ところが、rが1,2,3,4のときはすべてこの条件を満足する。

解説1
巡回群Gの位数5が素数より、単位元以外のすべての元の位数が5であるので、「rが1,2,3,4のときはすべてこの条件を満足する」という訳である。

定理3.6
Gをaによって生成される位数nの巡回群とする。このとき、Gの元a^kの位数はn/(n,k)となる。ただし、(n,k)はnとkの最大公約数を表す。
|a^k|=n/(n,k)
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

nを素数pとするとpは素数だから1~p-1の全ての整数と互いに素(最大公約数が1)になり、全ての元の位数はp/(p,k)=p/1=pとなる訳である。

補足解説
具体的に調べれば分かる。ただし、後で(次で)関連で具体的に求める。

>したがって、
φ₁(a)=a,φ₂(a)=a²,φ₃(a)=a³,
φ₄(a)=a⁴
はすべて自己同型を引き起こす。

これを具体的に求める。
φr(a)=a^r=a'
r=1の場合、φ₁(a)=a,φ₁(a²)=a²,φ₁(a³)=a³,φ₁(a⁴)=a⁴,φ₁(e)=φ₁(a⁵)=a⁵=e
よって、自己同型写像(この場合は恒等写像)でOK。
r=2の場合、φ₂(a)=a²,φ₂(a²)=(a²)²=a⁴,φ₂(a³)=(a³)²=a⁶=a,φ₂(a⁴)=(a⁴)²=a⁸=a³,φ₂(e)=φ₂(a⁵)=(a⁵)²=e²=e
よって、自己同型写像でOK。
r=3の場合、φ₃(a)=a³,φ₃(a²)=(a²)³=a⁶=a,φ₃(a³)=(a³)³=a⁹=a⁴,φ₃(a⁴)=(a⁴)³=a^12=a²,φ₃(e)=φ₃(a⁵)=(a⁵)³=e²=e
よって、自己同型写像でOK。
r=4の場合、φ₄(a)=a⁴,φ₄(a²)=(a²)⁴=a⁸=a³,φ₄(a³)=(a³)⁴=a^12=a²,φ₄(a⁴)=(a⁴)⁴=a^16=a,φ₄(e)=φ₄(a⁵)=(a⁵)⁴=e⁴=e
よって、自己同型写像でOK。

  |φ₁ φ₂ φ₃ φ₄
———————————
φ₁ |φ₁ φ₂ φ₃ φ₄
φ₂ |φ₂ φ₄ φ₁ φ₃
φ₃ |φ₃ φ₁ φ₄ φ₂
φ₄ |φ₄ φ₃ φ₂ φ₁

例えば、横のφ₄と縦のφ₃は4×3でφ12=φ₂となる訳である。φ₅=eとなる理由は、
φr(a)=a^r=a'とa⁵=eからである。φ10=eの理由も分かるだろう。

おまけ:
https://x.com/matsuke88324572
壊れた扉さん (994klpn6)2025/5/21 16:07削除
解説の訂正(やり直し)

例11
G={e,a,a²,a³,a⁴}(a⁵=e)という位数5の巡回群の自己同型群をもとめよ。

1つの自己同型写像φによってGのなかのaがいかなる要素に写像されるかをみよう。
φr(a)=a^r=a'
としよう。
 このときのrはどのような数であるべきかを考えてみよう。a'はもちろん
a'⁵=e
を満足しなければならないし、また5より小さい数mで
a'^m=(a^r)^m=a^rm=e
となることは許されない。
 ところが、rが1,2,3,4のときはすべてこの条件を満足する。したがって、
φ₁(a)=a,φ₂(a)=a²,φ₃(a)=a³,
φ₄(a)=a⁴
はすべて自己同型を引き起こす。 このような2つの自己同型を引きつづき行なうと、
φi(φk(a))=φi(a^k)=a^ki
となる。つまりiとkの乗法と同じになる。したがってその乗法の表は
  |φ₁ φ₂ φ₃ φ₄
———————————
φ₁ |φ₁ φ₂ φ₃ φ₄
φ₂ |φ₂ φ₄ φ₁ φ₃
φ₃ |φ₃ φ₁ φ₄ φ₂
φ₄ |φ₄ φ₃ φ₂ φ₁
となる。
「代数的構造」遠山啓著より

>a'はもちろん
a'⁵=e
を満足しなければならないし、また5より小さい数mで
a'^m=(a^r)^m=a^rm=e
となることは許されない。

φは自己同型写像なので、φ:G→G
で、Gは巡回群でa'は生成元にならなければならないので、その位数は5でなければならないから。

定義3.2
単位元をeとする群Gの元aに対して、a^n=eとなるような最小の正の整数を(それがあるときは)aの位数という。
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

念のため、位数が5だからa'^m=eとなるmは5が最小でなければならないという事である。

>ところが、rが1,2,3,4のときはすべてこの条件を満足する。

巡回群Gの位数5が素数より、単位元以外のすべての元の位数が5であるので、「rが1,2,3,4のときはすべてこの条件を満足する」という訳である。(上から引用)

定理3.6の系2
Gをaによって生成される位数nの巡回群とする。このとき、Gの元a^kがGの生成元であるための必要十分条件は、(n,k)=1なることである。
a^kがGの生成元 ⇔ (n,k)=1
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

nをpとすると、1~p-1の整数は全てpと互いに素(pが素数だから)より、単位元以外は全て生成元になり、位数がpという訳である。
つまり、上では位数が5でOKという事。(前回とは定理(の系)を変えてみました。)

問題 4-11b
素数p個の元からなる群Gにおいて、単位元と異なる元gはG={e,g,…,g^(p-1)}をみたすことを示せ。とくにGは巡回群である。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

個数がp個の有限群は巡回群で、単位元以外の全ての元が生成元(位数がp)である。

おまけ:
返信
返信2
壊れた扉さん (994klpn6)2025/5/18 16:45 (No.1443641)削除
問題
図のように半直線OX上の点Aから出た光が、半直線OY上の点Bで反射し、次々に半直線OX,OY上の点C,点Dで反射する。∠XOY=15°,∠OAB=30°,OA=12のとき、次の問いに答えなさい。
(1)線分AB,BCの長さの和AB+BCを求めなさい。
(2)線分CDの長さを求めなさい。
(3)線分ODの長さを求めなさい。
(01 ラ・サール)

図の解説:∠YOX=15°を描き、OXの右端の方に点Aを取り、OY上に∠BAO=30°となる点Bを取る。次に、AからBに進んだ光が反射でOXと交わる点をCとし、さらに反射でOYと交わる点をDとした図でOA=12である。

私は(2),(3)は別解でした。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/5/19 07:57削除
問題
図のように半直線OX上の点Aから出た光が、半直線OY上の点Bで反射し、次々に半直線OX,OY上の点C,点Dで反射する。∠XOY=15°,∠OAB=30°,OA=12のとき、次の問いに答えなさい。
(1)線分AB,BCの長さの和AB+BCを求めなさい。
(2)線分CDの長さを求めなさい。
(3)線分ODの長さを求めなさい。
(01 ラ・サール)

模範解答
(1)反射する面で図形を次々に折り返していくと、右図のようになる(光の進路は、太線のような一直線になる)。
(注:反射の定石で、∠YOXの上に∠X'OY=15°を引き、さらにその上に∠Y'OX'=15°を引き、ABを延長してOX'との交点をC',OY'との交点をD'とする。)
よって、AB+BC=AB+BC'=AC'……①で、△OAC'は、底角が30°の二等辺三角形であるから、①=12/√3=4√3
(2)CD=C'D'で、右図のように点Hをとり(注:△D'OAの頂点D'から底辺OAに下ろした垂線の足をHとすると、△D'OHは直角二等辺三角形になり、△D'AHは1:2:√3の直角三角形になる)、OH=D'H=xとおくと、AH=√3x 
よって、OA=x+√3x=12
∴x=12/(√3+1)=6(√3-1)
∴C'D'=AD'-AC'=2x-4√3
=8√3-12
(3)OD=OD'=√2x=6√6-6√2
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

参考書に「“反射⇒折り返し”の定石を知っていれば、難しくはないはずです」とあるので、解説は省略するが、念のため、BC'=BCとなる理由だけ言うと、反射は入射角と反射角が等しく、ABを直線で延長すると入射角と対頂角が等しくなり、つまり反射角と対頂角が等しくなる。また、定石で引いた∠X'OYの角度は∠XOYと等しく、また、OBを共有していて1辺両端が等しいので、△C'OB≡△COBとなりBC'=BCという訳である。
CD=C'D'となる理由も自分で納得しておいた方が良い。(2),(3)の別解は次回。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/5/20 08:01削除
問題
図のように半直線OX上の点Aから出た光が、半直線OY上の点Bで反射し、次々に半直線OX,OY上の点C,点Dで反射する。∠XOY=15°,∠OAB=30°,OA=12のとき、次の問いに答えなさい。
(1)線分AB,BCの長さの和AB+BCを求めなさい。
(2)線分CDの長さを求めなさい。
(3)線分ODの長さを求めなさい。
(01 ラ・サール)

(2)の別解(私の解法)
∠YOXの下に∠Y'OXを作り、BCの延長とOY'との交点をD'とすると、△BOAの内対角の和より∠XBY=15°+30°=45°
また、入射角と反射角は等しいので、∠D'BO=∠XBY=45°
∴∠D'BA=180°-45°×2=90°
また、点BのOXに関する対称点をB'とすると、点B'はOY'上にあり、∠BAB'=30°×2=60°と対称性より、△ABB'は正三角形になる。また、△OBB'は頂角が30°の二等辺三角形より、∠OB'B=75°
∴∠D'B'A=75°+60°=135°
よって、四角形BD'B'Aの内角の和より、
∠BD'B'=360°-90°-60°-135°=75°(これは∠D'BB'=90°-60°=30°と△BD'B'の内角の和で言ってもいい。)
よって、∠BD'B'=∠BB'D'(=75°)より、△BD'B'は二等辺三角形。∴BD'=BB'
また、正三角形よりBA=BB'なので、BA=BD' よって、△BAD'は直角二等辺三角形。
ここで、AからOYに垂線を下ろしその足をHとすると、△OAHは15°,75°,90°の直角三角形なので、その三辺比を使う(使わなくても出来るが使う)と、OA=12よりAH=3(√6-√2)である。
また、△AHBは直角二等辺三角形より、
BA=√2AH=3√2(√6-√2)=6(√3-1)
∴BD'=BA=6(√3-1)
∴CD=CD'=AB+BD'-折れ線ABC
=12(√3-1)-4√3((1)の結果より)
=8√3-12
(△BAD'が直角二等辺三角形である事は別に言う必要はなかったが入れた。)

(3)は次回。別に面白くありません。時間的に余裕がないだけです。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/5/21 07:49削除
問題
図のように半直線OX上の点Aから出た光が、半直線OY上の点Bで反射し、次々に半直線OX,OY上の点C,点Dで反射する。∠XOY=15°,∠OAB=30°,OA=12のとき、次の問いに答えなさい。
(1)線分AB,BCの長さの和AB+BCを求めなさい。
(2)線分CDの長さを求めなさい。
(3)線分ODの長さを求めなさい。
(01 ラ・サール)

(3)の別解(私の解法の続き)
∠D'BA=90°,∠BAC=30°より、
∠BCA=180°-90°-30°=60°
よって、入射角と反射角が等しい事より、
∠DCO=∠BCA=60°
ここで、DとD'(BCの延長とOY'との交点)を結び、OXとの交点をIとすると、DD'⊥OXより、△DCIは1:2:√3の直角三角形になる。∴DD'=√3CD=√3(8√3-12)
=24-12√3
また、DからOD'に垂線を下ろしその足をJとすると、△DD'Jは15°,75°,90°の直角三角形になるので、その三辺比を使うと、
DJ={(√6+√2)/4}DD'
={(√6+√2)/4}(24-12√3)
=(√6+√2)(6-3√3)
=3(√6+√2)(2-√3)
=3(2√6-3√2+2√2-√6)
=3(√6-√2)
また、△DOJは1:2:√3の直角三角形より、OD=2DJ=6(√6-√2)
因みに、15°,75°,90°の三辺比を使わない場合は、OD=xと置いて、△DD'Jで三平方の定理を使って方程式を作り解けば良い。ただし、二重根号外しなど面倒臭い。

ついでに(1)の別解も作りましょう。

(1)の別解
AからOYに垂線を下ろしその足をHとすると、△OAHは15°,75°,90°の直角三角形より、その三辺比を利用すると、OA=12より、AH=3(√6-√2)
また、△BOAの内対角の和より、
∠ABH=15°+30°=45°
よって、△ABHは直角二等辺三角形より、
AB=√2AH=3√2(√6-√2)
=6(√3-1)
また、入射角と反射角は等しいので、
∠CBD=∠ABH=45°
∴∠CBA=180°-45°×2=90°
よって、△ABCは1:2:√3の直角三角形である。∴BC=AB/√3=6(√3-1)/√3
=2√3(√3-1)=2(3-√3)
∴AB+BC=6(√3-1)+2(3-√3)
=4√3

念のため、受験のためには模範解答の定石を暗記して使用しなければならない。ただし、面白くとも何ともありませんが。頭の良さの定義とはいったい何なのでしょう。笑

おまけ:
https://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-12782468867.html
返信
返信3
壊れた扉さん (994klpn6)2025/5/20 16:11 (No.1444774)削除
次の文章を完全解説して下さい。

10.3 べき根の添加
多項式x^p-a(pは素数)の群を調べます。多項式の群を考える際、定数の集合は1の原始p乗根ζを含むとします。

■ x^p-aの群
 次にx^p-aの群を調べます。x^p-aは既約であるとし、1つの根をαとします。このとき、ほかの根はαζ^i(i=1,2,…,p-1)と表されます。したがってαはx^p-aの原始元です。実際、各根αζ^iはαζ^i=hi(α)(ここでhi(x)=ζ^ix,i=0,1,…,p-1)と表されます。そこで多項式x^p-aの群に含まれる入れ換えσi(i=0,1,…,p-1)を、
σi(α)=αζ^i
によって定めます。このときσiは各根αζ^kを
σi(αζ^k)=(αζ^i)ζ^k=αζ^(i+k)(αをαζ^iに入れ換えるから)
と入れ換えます。
 またσiとσjの合成は
σiσj(α)=σi(αζ^j)=αζ^(i+j) ∴σiσj=σi+j
と計算されます。ここでi+jはpで
割った余りにして考えます。以上で多項式x^p-aの群がわかりました。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

解説
>x^p-aは既約であるとし、1つの根をαとします。このとき、ほかの根はαζ^i(i=1,2,…,p-1)と表されます。

これは前回も解説した。前回のものを抜き書きしよう。
「ところで、x³-2だったら(x-³√2)(x-³√2ω)(x-³√2ω²),x⁴-2だったら(x-⁴√2)(x-⁴√2i)(x-⁴√2i²)(x-⁴√2ⅰ³)のように因数分解出来る。これが「f(x)の1つの根をαとおくと、ほかの根はαζ^i(i=1,…,p-1)となります」という事である。」
2025/5/19 14:25の投稿より

因みに、x^n-1だったら複素平面の単位円上に円をn等分するように現れる。(p.118参照。)

>したがってαはx^p-aの原始元です。

定義8.1(原始元)
重根を持たないn次多項式f(x)の原始元βとは、次の(1),(2)をみたす複素数のことである。以下においてα₁,…,αnをf(x)の根とする。
(1)βはα₁,…,αnの式で表される。
(2)α₁,…,αnはそれぞれβの式で表される。

ここで、初めの「定数の集合は1の原始p乗根ζを含むとします」が意味を持つ。つまり、ζを定数扱いすると、αで他の根全てを表せるので、(2)を満たすという事。
前回はなぜこんな中途半端な条件を付けるのだろうと思ったが、ようやく趣旨が分かった。

>そこで多項式x^p-aの群に含まれる入れ換えσi(i=0,1,…,p-1)を、
σi(α)=αζ^i
によって定めます。このときσiは各根αζ^kを
σi(αζ^k)=(αζ^i)ζ^k=αζ^(i+k)(αをαζ^iに入れ換えるから)
と入れ換えます。
 またσiとσjの合成は
σiσj(α)=σi(αζ^j)=αζ^(i+j) ∴σiσj=σi+j
と計算されます。ここでi+jはpで割った余りにして考えます。以上で多項式x^p-aの群がわかりました。

上で「αはx^p-aの原始元」と分かったので、

■多項式の群の構成
f(x)の原始元をβとし、βを根に持つ既約多項式をg(x)とします。またg(x)は重根を持たないとします。多項式の群Gfを
「βをg(x)の根に入れ換えて得られるf(x)の根の入れ換え」
からなる集合とします。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

で、x^p-aの群を考えると、このg(x)とf(x)が一致する場合である事が分かる。(αはx^p-aの原始元でありx^p-aの根でもあるから。また、前回x^p-aの既約性を証明した意味がある。つまり、g(x)になれる権利である。)
よって、x^p-aの群の元をσi(i=0,1,…,p-1)とすると、σi(α)=αζ^iである。(αをαζ^iに入れ換えるという事。)
具体的には、元の数はp個になる。
例えば、x^5-aの群だったら、
(α αζ αζ² αζ³ αζ⁴)
(本当は2段だが書けないので1段で表す。)
α→αζに入れ換えると、
(αζ αζ² αζ³ αζ⁴ αζ⁵)
=(αζ αζ² αζ³ αζ⁴ α)
α→αζ²に入れ換えると、
(αζ² αζ³ αζ⁴ αζ⁵ αζ⁶)
=(αζ² αζ³ αζ⁴ α αζ)
α→αζ³に入れ換えると、
(αζ³ αζ⁴ αζ⁵ αζ⁶ αζ⁷)
=(αζ³ αζ⁴ α αζ² αζ³)
α→αζ⁴に入れ換えると、
(αζ⁴ αζ⁵ αζ⁶ αζ⁷ αζ⁸)
=(αζ⁴ α αζ αζ² αζ³)
の5個である。
「ここでi+jはpで割った余りにして考えます」は、ここではζ⁵=1だからmod5という事である。

おまけ:
https://www.uta-net.com/song/886/
返信
返信0
壊れた扉さん (994klpn6)2025/5/19 10:58 (No.1444105)削除
次の文章を完全解説して下さい。

10.3 べき根の添加
多項式x^p-a(pは素数)の群を調べます。多項式の群を考える際、定数の集合は1の原始p乗根ζを含むとします。

■ x^p-aの既約性
 まず多項式x^p-aでは、それが既約であることと定数の根を持たないことが同値です。つまり
x^p-aは既約である⇔x^p-aは定数の根を持たない(*)
が成り立ちます。以下に(*)を説明します(注:下に補足あり)。一般に可約でも(定数の)根を持たないことがあります。例えば、x⁴+4は有理数根を持ちませんが可約です:
x⁴+4=(x⁴+4x²+4)-4x²
=(x²+2)²-(2x)²
=(x²+2x+2)(x²-2x+2)
 上の同値性において自明でない主張は、
「x^p-aは根を持たないならば既約である」
ことです。(「⇒」は自明です)。この主張の対偶を証明します。f(x)=x^p-aの既約因子をg(x)とおき(ただし最高次係数を1とする)、次数をd(<p)とします。f(x)の1つの根をαとおくと、ほかの根はαζ^i(i=1,…,p-1)となります。g(x)の定数項はf(x)のいくつかの根の積なので、±α^dζ^iと表されます。とくにb=α^dζ^iは定数です。0<d<pより、dとpは互いに素です(∵pは素数だから)。そこでrp+sd=1をみたす整数r,sをとると、定数a^rb^sはx^p-aの根になります。実際、
(a^rb^s)^p=a^rp・(α^dζ^i)^sp
=a^rpα^dspζ^isp=a^rpa^ds=a^(rp+sd)
=a
 よってf(x)が既約でなければ、f(x)は(定数の)根を持ちます。

補足
(*)はζが定数でなくても成り立ちます。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

適当に分かり易く解説して下さい。特に「定数」の所など。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/5/19 14:25削除
解説
>10.3 べき根の添加
多項式x^p-a(pは素数)の群を調べます。多項式の群を考える際、定数の集合は1の原始p乗根ζを含むとします。

とりあえず、定数の集合は有理数で解説する。その方が分かり易いから。

補足
(*)はζが定数でなくても成り立ちます。

念のため、有理数でOKという事。

>まず多項式x^p-aでは、それが既約であることと定数の根を持たないことが同値です。つまり
x^p-aは既約である⇔x^p-aは定数の根を持たない(*)
が成り立ちます。

aは有理数で考える(上で定数は有理数としたから)。
「⇒」の方は自明である。例えば、x⁴-2とすると、x⁴-2は有理数係数において既約であり、有理数根を持たない事は自明だからである。
「⇐」の方は自明でないが、ここで先取りしておくと、pが素数ならば成り立つ。
つまり、pが素数の時、x^p-aが有理数根を持たない⇒x^p-aは(有理数係数において)既約である。(pが素数でない場合は、因数分解される場合があるという事。)

>例えば、x⁴+4は有理数根を持ちませんが可約です:
x⁴+4=(x⁴+4x²+4)-4x²
=(x²+2)²-(2x)²
=(x²+2x+2)(x²-2x+2)

上で述べた、pが素数でない場合で因数分解される場合である。

>この主張の対偶を証明します。f(x)=x^p-aの既約因子をg(x)とおき(ただし最高次係数を1とする)、次数をd(<p)とします。f(x)の1つの根をαとおくと、ほかの根はαζ^i(i=1,…,p-1)となります。

対偶、つまり、「x^p-aは根を持たないならば既約である」の対偶なので「x^p-aが可約ならばx^p-aは有理数根を持つ」を証明するという訳である。
そこで、x^p-aが有理数係数で因数分解されるとすると、イメージ的には(x²+2x+2)(x²-2x+2)のようになる。
ところで、x³-2だったら(x-³√2)(x-³√2ω)(x-³√2ω²),x⁴-2だったら(x-⁴√2)(x-⁴√2i)(x-⁴√2i²)(x-⁴√2ⅰ³)のように因数分解出来る。これが「f(x)の1つの根をαとおくと、ほかの根はαζ^i(i=1,…,p-1)となります」という事である。
因みに、「x^p-aが可約ならばx^p-aは有理数根を持つ」の「可約ならば」でこうした(因数分解した)訳ではない。このレベルの因数分解は、条件の「定数の集合は1の原始p乗根ζを含むとします」としても可約とは関係ない。この定数(係数)の集合は、1の原始p乗根ζの式でそれらの式の係数は有理数だから、³√2ζなどは範囲外で(上式は)既約だからである。
(分かりづらくしているだけかもしれないので、省略して読んでも良いです。)

>g(x)の定数項はf(x)のいくつかの根の積なので、±α^dζ^iと表されます。とくにb=α^dζ^iは定数です。

「x^p-aが有理数係数で因数分解されるとすると、イメージ的には(x²+2x+2)(x²-2x+2)のようにな」り、「x³-2だったら(x-³√2)(x-³√2ω)(x-³√2ω²),x⁴-2だったら(x-⁴√2)(x-⁴√2i)(x-⁴√2i²)(x-⁴√2ⅰ³)」だから定数項は展開すれば、「±α^dζ^iと表され」る事は自明だろう。
「とくにb=α^dζ^iは定数です」は定数は有理数としたので、「とくにb=α^dζ^iは有理数です」という事である。

>0<d<pより、dとpは互いに素です(∵pは素数だから)。そこでrp+sd=1をみたす整数r,sをとると、定数a^rb^sはx^p-aの根になります。

pは素数なので、1~p-1までの全ての整数と互いに素である。また、「rp+sd=1をみたす整数r,s」が必ず存在する理由は、

定理1.7
2つの整数a,bの最大公約数をdとすれば、d=ax+byを満足する整数x,yが存在する。すなわち
(a,b)=d⇒∃x,y∈ℤ,ax+by=d
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

このdをd=1とすれば良い。念のため、互いに素とは最大公約数が1という事。
また、「定数a^rb^sはx^p-aの根にな」る理由は次回である。

>(a^rb^s)^p=a^rp・(α^dζ^i)^sp
=a^rpα^dspζ^isp=a^rpa^ds=a^(rp+sd)
=a

x=a^rb^sをx^pに代入してaになる確認である。
そこで、b=α^dζ^i(上の「とくにb=α^dζ^iは有理数です」が大事。有理数解だから)を代入すると、
(a^rb^s)^p=a^rp・(α^dζ^i)^sp
=a^rpα^dspζ^isp
ここで、α^p=a,ζ^p=1だから、
=a^rpa^ds
=a^(rp+sd)
また、rp+sd=1だから、
=a
という事。

>よってf(x)が既約でなければ、f(x)は(定数の)根を持ちます。

「x^p-aは根を持たないならば既約である」の対偶が証明されたという訳である。

>定数の集合は1の原始p乗根ζを含むとします。

以上より、定数が有理数の場合に証明され、定数(係数)を有理数係数のζの式に拡張しても既約性は変わらないので、「定数の集合は1の原始p乗根ζを含む」としてもOKである。

おまけ:
返信
返信1
壊れた扉さん (994klpn6)2025/5/15 13:16 (No.1441684)削除
問題
https://www.msn.com/ja-jp/lifestyle/other/%E5%9B%B3%E5%BD%A2%E5%95%8F%E9%A1%8C-%E3%82%B0%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%81%AE%E9%83%A8%E5%88%86%E3%81%AE%E9%9D%A2%E7%A9%8D%E3%82%92%E6%B1%82%E3%82%81%E3%82%88-vol-1272/ar-AA1ENse0?ocid=msedgntp&pc=U531&cvid=56fd7656100c428f9f55a7255110ec0c&ei=12

中学数学レベルで別解を作ってみて下さい。因みに、私は3通り作ってみましたが、大きく分けて2通りです。片方は脱法臭いので、どんな天才でもまず無理でしょう。(出来たら脱帽です。)
念のため、模範解答と似たような別解は除きます。

おまけ:
https://note.com/zudabuguro100yen/n/n22508003a530
壊れた扉さん (994klpn6)2025/5/16 07:58削除
一応、問題化して模範解答も残しておきますね。ただし、中学数学にアレンジしてみましょう。

問題
(鋭角)△ABCの辺ABの延長上にDB=ABとなる点Dを取り、辺BC上にDE=ACとなる点Eを取る。また、AからBCに下ろした垂線の足をHとする時、四辺形ADECの面積が10cm²になったという。△ACHの面積を求めて下さい。

解法1
点BはADの中点より、中点の定石の1つのEBの延長上にFB=EBとなる点Fを取ると、四角形AFDEの対角線が互いの中点で交わるので、四角形AFDEは平行四辺形になる。
よって、AF=ED また、条件よりED=ACなので、AF=AC
よって、△AFCは二等辺三角形でAHは頂角Aから底辺FCに垂線が下りている形なので、二等辺三角形を二等分している。
ところで、平行四辺形の性質より、△ABF≡△DBE よって、△DBEを切り離して△ABFの所に移動させると、△AFC=四辺形ADEC=10cm²より、△ACH=10÷2=5cm²

解法1の系
点BはADの中点より、CBの延長上にFB=CBとなる点Fを取ると、四角形AFDCは平行四辺形になる。よって、FD=AC
また、条件よりAC=DEなので、FD=DE
よって、△DEFは二等辺三角形。
また、平行四辺形の性質より△ABC≡△DBF よって、DからBFに垂線を下ろしその足をIとすると、△ACH≡△DFIとなり△DFIの面積を求めれば良い。
ところで、△ABCを△DBFの所に移動させると、△DEF=四辺形ADEC=10cm²
また、△DEFは二等辺三角形でDI⊥EFより、△DFI=(1/2)△DEF=10÷2=5cm² よって、△ACHの面積は5cm²

解法2
△BDEを切り離して、辺ACの外側にEDがACにくっつくように移動させ、点Bの行き先をB'とすると、∠ABC+∠DBE=180°より、∠ABC+∠CB'A=180°
よって、四角形ABCB'は円に内接する四角形である。また、DB=CB',条件よりDB=ABなので、CB'=AB よって、弦AB=弦B'Cより、弧AB=弧B'C
よって、∠ACB=∠B'AC
よって、∠ACB=∠BED
ここで、DからEBの延長上に垂線を下ろしその足をIとすると、∠ACH=∠DEI
また、条件よりAC=DE よって、直角三角形の斜辺と他の1角が等しいので、△ACH≡△DEI また、直角三角形の斜辺と他の1角が等しいので、△ABH≡△DBI
よって、△ABHを△DBIの所に移動させると、△ACH+△DEI=四辺形ADEC=10cm² よって、2△ACH=10cm²より、△ACH=5cm²

解法3,解法4は次回。脱法臭いというのはまだこれからです。念のため、座標とかではないです。一応、座標でも考えてみますが。(これから。)

おまけ:
「15.あなたがたは肉によって人をさばくが、わたしはだれもさばかない。
16.しかし、もしわたしがさばくとすれば、わたしのさばきは正しい。なぜなら、わたしはひとりではなく、わたしをつかわされたかたが、わたしと一緒だからである。」
「ヨハネによる福音書」第8章15節~16節(口語訳)

「50.わたしは自分の栄光を求めてはいない。それを求めるかたが別にある。そのかたは、またさばくかたである。」
「ヨハネによる福音書」第8章50節(口語訳)

「08:50わたしは、自分の栄光は求めていない。わたしの栄光を求め、裁きをなさる方が、ほかにおられる。」
「ヨハネによる福音書」第8章50節(新共同訳)
壊れた扉さん (994klpn6)2025/5/17 08:05削除
問題
(鋭角)△ABCの辺ABの延長上にDB=ABとなる点Dを取り、辺BC上にDE=ACとなる点Eを取る。また、AからBCに下ろした垂線の足をHとする時、四辺形ADECの面積が10cm²になったという。△ACHの面積を求めて下さい。

解法3
CからEDと平行な直線を引き、ADの延長との交点をFとすると、△BDE∽△BFCより、BD:BF=DE:FCが成り立つ。
これにBD=AB,DE=CAを代入すると、
AB:BF=CA:CF
よって、△CAFの∠Cの二等分線の定理の逆により、CBは∠ACFの二等分線である。
よって、∠ACH=∠FCB……①
また、同位角より、∠FCB=∠DEB……②
①,②より、∠ACH=∠DEB
ここで、DからEBの延長上に垂線を下ろしその足をIとすると、∠ACH=∠DEI
また、条件よりAC=DE よって、直角三角形の斜辺と他の1角が等しいので、△ACH≡△DEI また、直角三角形の斜辺と他の1角が等しいので、△ABH≡△DBI
よって、△ABHを△DBIの所に移動させると、△ACH+△DEI=四辺形ADEC=10cm² よって、2△ACH=10cm²より、△ACH=5cm²

解法4(脱法臭い解法)
HC上にHF=HBとなる点Fを取ると、二辺夾角が等しいので、△ABH≡△AFH
よって、AB=AF また、条件よりAB=DBなので、DB=AF……①
また、∠ABH=∠AFHより、
∠DBE=∠AFC……②
また、条件より、DE=AC……③
①,②,③より、△BDEと△FACにおいて、鈍角三角形の鈍角と他の1辺が等しいので、△BDE≡△FAC
よって、四辺形ADECは△ABH≡△AFHと△BDE≡△FACに分けられ、
△AHC=△AFH+△FAC=△ABH+△BDE=(1/2)四角形ADEC=10÷2
=5cm²

二辺と挟角以外の1角が等しい場合は、合同条件に入っていないが、実は合同になるか1つの角が補角の関係になる。

定理1
△ABCと△DEFにおいてAB=DE,AC=DF,∠B=∠Eならば、∠C=∠Fまたは∠C+∠F=2∠Rである。
「モノグラフ 幾何学 -発見的研究法-」矢野健太郎監修・清宮俊雄著より

解説
念のため、∠R=90°である。また、今回は定理3が適用される。

定理3
△ABCと△DEFにおいてAB=DE,AC=DF,∠B=∠E≧∠Rならば、△ABC≡△DEFである。

定理2と定理4の紹介は省略する。その代わり、定理3には何の解説もないので、私が解説しよう。

∠Bが鈍角の鈍角三角形の鈍角∠BとBC,CAの長さを一定にして、直線BAを点Aを決めないで直線として引く。(∠Bが決まっているから引ける。)
ここで、CAを点Cを中心に円状に動かして行けば、直線との交点が1点に定まり、三角形が1つに定まる事が分かるだろう。
次に、この∠Bを鋭角にして同様の事をすると、直線BA上に2ヵ所点Aが取れ、AとA'すると△CAA'は二等辺三角形になる。つまり、ただ一つには決まらず、合同か1つの角が補角を成すという訳である。

脱法かどうかは外国での教育水準だろう。日本では脱法である。(和算の頃は常識だったようである。初めて知ったのは「幾何学つれづれ草」秋山武太郎著より。)

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/5/18 07:54削除
問題
(鋭角)△ABCの辺ABの延長上にDB=ABとなる点Dを取り、辺BC上にDE=ACとなる点Eを取る。また、AからBCに下ろした垂線の足をHとする時、四辺形ADECの面積が10cm²になったという。△ACHの面積を求めて下さい。

解法5
点Hをxy座標の原点に置き、BCをx軸,AHをy軸に取り、A(0,a),B(-b,0)(b>0),C(c,0),E(e,0)と置くと、D(-2b,-a)となる。
よって、2点間の距離の公式より、
DE=√{(e+2b)²+a²}……①
AC=√(a²+c²)……②
①,②と条件のDE=ACより、
√{(e+2b)²+a²}=√(a²+c²)
∴(e+2b)²+a²=a²+c²
∴c²=(e+2b)²
ところで、b,c,e>0より、
c=e+2b……③
ここで、条件の四辺形の面積が10cm²より、
△ABC+△DBE=(b+c)×a×(1/2)+(b+e)×a×(1/2)=10が成り立つ。
∴a(b+c)+a(b+e)=20
∴a(2b+c+e)=20……④
③より、e=c-2b
これを④に代入すると、
a・2c=20 ∴ac/2=5
よって、△ACH=c×a×(1/2)=5
よって、答えは、5cm²

因みに、算数や普通の数学的な解法では気付かなかったが、③からc-e=2bである。
つまり、CEはBHの2倍であるという事。よって、次のような改題も出来る。https://x.com/satndRvjMpc4tl7/status/1923186291983647162(初見なら、結構、難しい問題かもしれませんね。)

おまけ:
https://www.nikkei-science.com/201503_034.html

https://www.sankei.com/article/20160129-ANA2YTVIF5I2LO5ATJESWSNWSA/
返信
返信3
壊れた扉さん (994klpn6)2025/5/14 15:29 (No.1441151)削除
問題
正方形ABCDの辺ADの外側に正三角形EADを描き、BからAEと平行な直線を引き、EDとの交点をFとする時、∠FADの角度を求めて下さい。

問題を作ってみました。当然、何でもありです。余裕がある人は2通り作ってみて下さい。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/5/15 07:58削除
問題
正方形ABCDの辺ADの外側に正三角形EADを描き、BからAEと平行な直線を引き、EDとの交点をFとする時、∠FADの角度を求めて下さい。

解法1
FからADに垂線を下ろしその足をHとし、FHの延長とBCとの交点をIとすると、同位角より∠FBI=60°より、△FBIと△FDHは1:2:√3の直角三角形になる。
ここで、正方形の1辺の長さをx,BI=yと置くと、FI=√3y……①
また、DH=CI=x-yより、FH=√3(x-y) ∴FI=x+√3(x-y)……②
①,②より、√3y=x+√3(x-y)
∴2√3y=(1+√3)x
∴y={(1+√3)/2√3}x
∴y={(√3+3)/6}x……③
ところで、FH=√3y-x
={(3+3√3)/6}x-x
={(1+√3)/2}x-x
={(-1+√3)/2}x
また、AH=y={(√3+3)/6}x
∴tan∠FAH=FH/AH
={(-1+√3)/2}/{(√3+3)/6}
=3(√3-1)/(3+√3)
=3(√3-1)(3-√3)/6
=(3√3-3-3+√3)/2
=(4√3-6)/2=2√3-3
∴∠FAH=Arctan(2√3-3)
=Arctan0.4641016=24.896091°
よって、∠FADの角度は、約24.9°

解法2
AE∥BFより等積変形で、
△EBF=△ABF
ここで、A,EからBFとその延長上に垂線を下ろしその足をそれぞれH,Iとし、正方形や正三角形の1辺の長さをaとすると、
EI=AH=a/2
また、錯角より∠EFI=∠E=60°
よって、△EFIは1:2:√3の直角三角形より、EF=(2/√3)EI=a/√3
∴FD=a-a/√3={(√3-1)/√3}a
また、FからADに垂線を下ろしその足をJとすると、△FDJは1:2:√3の直角三角形より、
FJ=(√3/2)FD={(√3-1)/2}a
DJ=FD/2={(√3-1)/2√3}a
∴AJ=a-{(√3-1)/2√3}a
={(√3+1)/2√3}a={(3+√3)/6}a
∴tan∠FAJ=FJ/AJ
={(√3-1)/2}/{(3+√3)/6}
=3(√3-1)/(3+√3)
=3(√3-1)(3-√3)/6
=(3√3-3-3+√3)/2
=(4√3-6)/2
=2√3-3
∴∠FAJ=Arctan(2√3-3)
=Arctan0.4641016=24.896091°
よって、∠FADの角度は、約24.9°

あまり面白くはありませんが、まぁ、2つ出来れば、自称数学が出来る人と言っても良いでしょう。

おまけ:
https://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-12883912655.html
返信
返信1
壊れた扉さん (994klpn6)2025/5/14 10:32 (No.1441054)削除
次の文章を完全解説して下さい。

定理4
Gの部分群をg={a₁,a₂,…,ar}とし、Gをgによって左剰余類に分けたとき、それを、
gb₁,gb₂,…,gbs
とする。
 このとき、Gの任意の要素は
aibk(i=1,2,…,r k=1,2,…,s)
という形にただ一通りに書ける。
証明
Gはgb₁,gb₂,…,gbsの和となるから、その要素はすべてaibkの形に書ける。
 つぎにこの表わし方がただ一通りであることを示そう。つぎのように2つの要素が等しいとしよう。
aibk=ajbl
bk=ai^-1(ajbl)=(ai^-1aj)bl
ai^-1ajはgに属するから、bkはgblの類に属する。したがって、
bk=bl
k=l
したがって ai=aj(blbk^-1)=aj
したがって i=j
つまりi=j,k=lが得られる。
 このことを言いかえると、Gはg={a₁,a₂,…,ar}とB={b₁,b₂,…,bs}の直積の形に書ける。
G=g×B
「代数的構造」遠山啓著より

適当に分かり易く解説して下さい。特に、

>bkはgblの類に属する。したがって、bk=bl

ここは初学者が分かるようにして下さい。

おまけ:
「しかし1992年の春。
 康さんの元に「豊さんが病院に運ばれた」とマネージャーから連絡が入った。
 都内の自宅にすでに戻っていた豊さんを訪ねると、横たわった豊さんは酒に酔っているように見えた。
 介抱しているとき、豊さんはふと、ファイティングポーズをとりながら言った。
「勝てるかな」
 何のことかははっきりとはわからなかったけど、「勝てるよ」と返した。
 それが豊さんと康さんの最後の会話になった。
 最後まで何かと戦っていた豊さん。その日、帰らぬ人となった。
 26歳だった。」
引用元:https://www3.nhk.or.jp/news/special/jiken_kisha/shougen/shougen70/
壊れた扉さん (994klpn6)2025/5/14 13:43削除
解説
>Gはgb₁,gb₂,…,gbsの和となる

これは、G=gb₁∪gb₂∪…∪gbsという事。

>bkはgblの類に属する。したがって、bk=bl

G=gb₁∪gb₂∪…∪gbsかつgb₁∩gb₂∩…∩gbs=φである。(これは数ページ前に証明されている。ただし、数式ではなく「Gの中にbg,cg,…を重ならないようにつくっていくと、Gの全部をbg,cg,…で尽してしまうことができる」という表現。)
また、g={a₁,a₂,…,ar}は群(Gの部分群だから)なので、このうちの1つの元は必ず単位元である。よって、gbi={a₁,a₂,…,ar}bi={a₁bi,a₂bi,…,arbi}のうちの1つの元はbiである(i=1,2,…,s)。
すなわち、b₁,b₂,…,bsはそれぞれgb₁,gb₂,…,gbsに含まれているので、bk(k=1,2,…,s)は、gbkにだけ含まれている。(ここで、これが言えるのは「G=gb₁∪gb₂∪…∪gbsかつgb₁∩gb₂∩…∩gbs=φ」だからである。)
よって、bk∈gblならばbk∈gbkより、
bk=blであるという事。

初学者は、論理的に正しい事は分かっても何が言いたいのかさっぱり分からないと思うので、補足解説をしよう。

定理4
Gの部分群をg={a₁,a₂,…,ar}とし、Gをgによって左剰余類に分けたとき、それを、
gb₁,gb₂,…,gbs
とする。
 このとき、Gの任意の要素は
aibk(i=1,2,…,r k=1,2,…,s)
という形にただ一通りに書ける。

gを3の倍数の集合とし、g×bという演算を+で考えて、b₁=0,b₂=1,b₃=2とすると、
g={0,3,6,…}
aibkは上での約束よりai+bkとするので、
0+0、0+1,0+2,
3+0,3+1,3+2,
6+0,6+1,6+2,
・・・
つまり、0,1,2,3,4,5,6,7,8,…と、自然数の集合は、3の倍数とその余りでただ一通りに表せるという事。
因みに、「Gの中にbg,cg,…を重ならないようにつくっていくと、Gの全部をbg,cg,…で尽してしまうことができる」は、bgを3の倍数の集合,cgを3で割ると1余る数の集合,dgを3で割ると2余る数の集合と考えると、納得出来るだろう。「G=gb₁∪gb₂∪…∪gbsかつgb₁∩gb₂∩…∩gbs=φ」の意味もわかるはずである。(3の倍数の集合(部分群)で類別すると言う。)
因みに、これが自然に分かるまで1年ぐらいかかったと思う。すし職人の教習所がうらやましい。笑

おまけ:
https://www.tokyo-np.co.jp/article/390588
返信
返信1
壊れた扉さん (994klpn6)2025/5/13 16:09 (No.1440645)削除
問題
頂点A,Bから対辺またはその延長に下ろした垂線の長さが4,5である三角形ABCがある。頂点Cから対辺またはその延長に下ろした垂線の長さをxとするとき、xのとりうる値の範囲を求めなさい。
(02 ラ・サール)

ヒントは、ちょっと前にやった、

➡注 一般に、長さがa,b,cの3線分で三角形が作れる条件は、|a-b|<c<a+b

を利用して下さい。

おまけ:
「ぼくは、現在の問題で不可解だと思うのは、現在、オウム真理教の問題が出たってことで、この場合、いってみれば、これを単に法律的な刑罰の問題にゆだねてしまうってことは、仏教としては死んだってことを意味します。つまり、それくらい重要な、信仰、不信ってことについては、重要な問題を提起しているわけです。
だから、これに対して、文句があったり、否定的な意思があったりするならば、浄土真宗の教団は、教団としても、それから、個々の僧侶としても、これを徹底的に否定するとか、批判するとかってことをやったらいいんですけど、そんなやつはひとりもいないわけです。浄土真宗の教団にはひとりもいません。ただ、現在の市民社会における善悪の常識、つまり、法律の常識のあとにしたがって、それに遠慮しながら、あれは仏教じゃないので、悪の宗教で、あれが悪だからといって宗教法を改定するのはおかしいみたいな言い方をことごとくやっています。
しかし、そんなことは成り立たないので、ほんとうを言うと、そんな他人事じゃなくて、自分らの手でもって、自分らの理念でもって、これを否定できないならば、これはもう終わりだよっていうこと、元々そんなことなくたって終わりなんですけど、終わりだよってことを意味すると、ぼくは思います。
とくに、ほかの宗派も、もともと終わりだと思いますけど、つまり、葬式と観光以外には、終わりだと思いますけど、浄土真宗っていうのは、唯一終わっていない、つまり、このオウム真理教の問題が出てきても、本来的にいえば、終わっていない宗派であるわけですけど、そこでも、なにか僧侶なり、お坊さんが、これに対して徹底的に否定をくわえたり、批判を書いたりってことをやってるかっていうと、全然やっていないわけです。
で、たまに、浄土真宗の学僧っていいますか、親鸞を研究していながら自分の寺をもっているみたいな人がいますけど、そういう人たちが何か言うと、ようするに、オウム真理教は悪だけど、それは自分たちと関係ないんだっていうような意味合いのことしか言わないわけです。
そんなことはないので、だいたい仏教っていうのは、ひとつは、「死」っていうことに対する大きな洞察から成り立っているわけです。それからもうひとつは、やっぱり、その死っていうことに関連するわけですけど、「慈悲」っていうことに関連するわけです。
つまり、慈悲っていうことを抜かしたら、そんなのは宗教でもないし、仏教ではないっていうくらい重要な概念です。浄土真宗でも重要な概念ですけど、どこの宗派でも、仏教である限りは、慈悲っていうことは、非常に重要な概念になります。
それだけど、ちっとも、オウム真理教の善悪くらいの問題だったらば、自分たちがそれを包み込んでいけるっていう、包み込んでなおかつ、善悪の問題、それから、信仰の問題を提起できるっていうような、そういう坊さんが一人ぐらいいてもいいんだけど、そんなのいないわけです。」
引用元:https://www.1101.com/yoshimoto_voice/speech/text-a175.html?srsltid=AfmBOop8M122rElD8ZHYvVZ8qIoWDersKRn_40OKORy-O1vcOI1RHzhY

https://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-12893572276.html(未来には現れるかもしれませんよ。)
壊れた扉さん (994klpn6)2025/5/14 07:51削除
問題
頂点A,Bから対辺またはその延長に下ろした垂線の長さが4,5である三角形ABCがある。頂点Cから対辺またはその延長に下ろした垂線の長さをxとするとき、xのとりうる値の範囲を求めなさい。
(02 ラ・サール)

模範解答
右図のように3辺の長さa~cを定め(注:鋭角三角形ABCの辺BC,CA,ABをそれぞれa,b,cとする)、△ABCの面積の2倍を20kとおくと、
a=5k,b=4k,c=(20/x)k
と表せる。
すると、三角形の成立条件に着目して、
5k-4k<(20/x)k<5k+4k
∴1<20/x<9 ∴20/9<x<20
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

これを解説しても良いが、私の解法を紹介しよう。

回答
△ABC=BC×4×(1/2)=2BC
△ABC=CA×5×(1/2)=5CA/2
∴2BC=5CA/2 ∴4BC=5CA
∴BC:CA=5:4
よって、BC=5a,CA=4aと置く。
また、△ABC=AB×x×(1/2)=2BCより、AB=4BC/x=20a/x
よって、BC=5a,CA=4a,
AB=20a/x
これに三角形の成立条件を使うと、
|5a-4a|<20a/x<5a+4a
∴a<20a/x<9a
a>0より、1<20/x<9
左右の両辺が正より、1>x/20>1/9
∴20>x>20/9
∴20/9<x<20

おまけ:
返信
返信1
壊れた扉さん (994klpn6)2025/5/13 10:35 (No.1440549)削除
次の文章を完全解説して下さい。

問題 9-11b
(重根を持たない)既約3次多項式f(x)の多項式の群Gfについて次を示せ。以下においてDをf(x)の判別式とする。
(1)Dの平方根√Dが定数でないとき(すなわちx²-Dが既約なとき)、Gfはf(x)の根のすべての入れ換えからなる。つまりGfは3次対称群S₃と同型である。
(2)Dの平方根√Dが定数のとき(すなわちx²-Dが可約なとき)、Gfはf(x)の根の3つの入れ換えからなる。つまりGfは3次交代群A₃と同型である。

解答
まず、次の事実に注意する:「既約多項式f(x)の任意の2つの根α,α'について、多項式の群のある元(根の入れ換え)によりαはα'に入れ換わる。」実際、αが多項式の群の入れ換えでα₁=α,α₂,…,αsとなったとすると、g(x)=(x-α₁)…(x-αs)はαの最小多項式であり(問題9-5)、f(x)と定数倍しか違わないからである。
3次既約多項式の群は3次対称群S₃の部分群であり、上の「…」の性質を持つ部分群である。このような部分群はS₃とA₃しかない。f(x)の3つの根をα,β,γとすると√D(≠0)はδ=(α-β)(β-γ)(γ-α)の(±1)倍である。δを不変にするのはA₃だから(S₃の互換によりδは-δになる)、次のようにわかる:
√Dが定数でない ⇔ Gf=S₃である。
√Dが定数である ⇔ Gf=A₃である。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

問題 9-5b
多項式f(x)の群をGfとする。f(x)の根の式βが、Gfの根の入れ換え(すべて)により、異なる数β₁=β,・・・,βsになったとする。このとき
g(x)=(x-β₁)(x-β₂)・・・(x-βs)はβiの最小多項式であることを示せ。よってβiの最小多項式は重根を持たない。
またs=degg(x)は、βを不変にする入れ換え全体のなすGfの部分群Hの指数(G:H)に等しいことを示せ。

適当に分かり易く解説して下さい。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/5/13 13:49削除
解説
>問題 9-11b
(重根を持たない)既約3次多項式f(x)の多項式の群Gfについて次を示せ。以下においてDをf(x)の判別式とする。
(1)Dの平方根√Dが定数でないとき(すなわちx²-Dが既約なとき)、Gfはf(x)の根のすべての入れ換えからなる。つまりGfは3次対称群S₃と同型である。
(2)Dの平方根√Dが定数のとき(すなわちx²-Dが可約なとき)、Gfはf(x)の根の3つの入れ換えからなる。つまりGfは3次交代群A₃と同型である。

まず、問題の意味は、p.160に、
「f(x)の根をα=³√2,β=αω,γ=αω²とし、
δ=(α-β)(β-γ)(γ-α)
とします。δはf(x)の判別式の平方根です。」
とあるので、δ=±√Dという事であり、
√D=±(α-β)(β-γ)(γ-α)
この右辺が定数(有理数)にならなければf(x)の群GfはS₃と同型で、定数になればA₃と同型になるという事である。

>まず、次の事実に注意する:「既約多項式f(x)の任意の2つの根α,α'について、多項式の群のある元(根の入れ換え)によりαはα'に入れ換わる。」実際、αが多項式の群の入れ換えでα₁=α,α₂,…,αsとなったとすると、g(x)=(x-α₁)…(x-αs)はαの最小多項式であり(問題9-5)、f(x)と定数倍しか違わないからである。

これはおかしいですよね。

問題 9-5b
多項式f(x)の群をGfとする。f(x)の根の式βが、Gfの根の入れ換え(すべて)により、異なる数β₁=β,・・・,βsになったとする。このとき
g(x)=(x-β₁)(x-β₂)・・・(x-βs)はβiの最小多項式であることを示せ。よってβiの最小多項式は重根を持たない。
またs=degg(x)は、βを不変にする入れ換え全体のなすGfの部分群Hの指数(G:H)に等しいことを示せ。

f(x)の次数とf(x)の群Gfの元の個数が一致する場合だけですよね。つまり、f(x)とg(x)が一致する場合である。(「g(x)=(x-α₁)…(x-αs)はαの最小多項式であり(問題9-5)、f(x)と定数倍しか違わない」のだから。)

ただし、全体的には修正可能なので続ける。

>3次既約多項式の群は3次対称群S₃の部分群であり、上の「…」の性質を持つ部分群である。

上の「…」とは、「既約多項式f(x)の任意の2つの根α,α'について、多項式の群のある元(根の入れ換え)によりαはα'に入れ換わる。」の事である。
また、「3次既約多項式の群は3次対称群S₃の部分群」は、3次既約多項式の根はα₁,α₂,α₃の3つで、定理9.1(基本定理)より、f(x)の多項式の群Gfは「重根を持たないd次多項式f(x)に対して、その根α₁,…,αdの入れ換えのなす群」なので、S₃の部分群という訳である。

>このような部分群はS₃とA₃しかない。

A₃の場合は、元の個数が3個で条件の「既約3次多項式f(x)」の3同士が一致しているので、問題ない。(「f(x)の次数とf(x)の群Gfの元の個数が一致する場合だけですよね」に対して問題ないという事。)
また、S₃の場合も(問題ない)A₃を部分群に持つので、これも問題ない。

また、次のように考える事も出来る。
つまり、「既約多項式f(x)の任意の2つの根α,α'について、多項式の群のある元(根の入れ換え)によりαはα'に入れ換わる。」という性質を持つS₃の部分群はS₃とA₃しかない理由を述べれば良い。因みに、S₃の部分群は6個ある。
(1){(1,2,3)}(本当は2段で入れ換えを表すが、書けないので入れ換わった結果だけ書く。)
(2){(1,2,3),(2,1,3)}
(3){(1,2,3),(1,3,2)}
(4){(1,2,3),(3,2,1)}
(5){(1,2,3),(2,3,1),(3,1,2)}
(6){(1,2,3),(2,1,3),…,(3,1,2)}(6個全部)
例えば、(2)の群の右の元では1と2だけ入れ換わるが、3が入れ換わらないので、「既約多項式f(x)の任意の2つの根α,α'について、多項式の群のある元(根の入れ換え)によりαはα'に入れ換わる。」という性質を満たさないからである。(「任意の」が大事である。)
よって、(5)と(6)が適正という事である。つまり、A₃とS₃。

>f(x)の3つの根をα,β,γとすると√D(≠0)はδ=(α-β)(β-γ)(γ-α)の(±1)倍である。

p.160に、
「f(x)の根をα=³√2,β=αω,γ=αω²とし、
δ=(α-β)(β-γ)(γ-α)
とします。δはf(x)の判別式の平方根です。」
とあるので、δ=±√Dという事である。
よって、「√D(≠0)はδ=(α-β)(β-γ)(γ-α)の(±1)倍である」。

>δを不変にするのはA₃だから(S₃の互換によりδは-δになる)、次のようにわかる:
√Dが定数でない ⇔ Gf=S₃である。
√Dが定数である ⇔ Gf=A₃である。

A₃とは、上の「(5){(1,2,3),(2,3,1),(3,1,2)}」である。
つまり、α→β,β→γ,γ→αにするような入れ換えである。
よって、δ=(α-β)(β-γ)(γ-α)をこれで入れ換えると、
δ'=(β-γ)(γ-α)(α-β)=δ
よって、A₃で不変である。
また、S₃は上の(6)で「(2){(1,2,3),(2,1,3)}」のような元も入っているので、これでδ=(α-β)(β-γ)(γ-α)のαとβを入れ換えると、
δ'=(β-α)(α-γ)(γ-β)
=-(α-β)(β-γ)(γ-α)=-δ
よって、δは-δになるのでS₃は不変ではない。
ところで、定理9.1(2)より、Gfのどの元で根を入れ換えても変わらない時、定数なので、
√Dが定数でない ⇔ Gf=S₃である。
√Dが定数である ⇔ Gf=A₃である。
という事である。

定理9.1(基本定理)
重根を持たないd次多項式f(x)に対して、その根α₁,・・・,αdの入れ換えのなす群Gfであって、次の性質をみたすものがただ1つ存在する。
(1)α₁,・・・,αdの2つの式が同じ値を定めるならば、Gfの各元で根を入れ換えても2式の値は等しい。すなわちg(α₁,・・・,αd)=h(α₁,・・・,αd)ならば、Gfの元でαi₁,・・・,αidと入れ換えてもg(αi₁,・・・,αid)=h(αi₁,・・・,αid)が成り立つ。
(2)α₁,・・・,αdの式に対して、その値は、Gfのどの根で入れ換えても変わらないとき、定数である。
この群Gfを多項式f(x)の群という。

感想としては、先生たちは慣れ過ぎちゃって、先の知識から勘違いを起こしやすいようである。(念のため、証明自体は誤りとは言えない。ただし、とても参考書としては使えないだろう。)
因みに、前回の問題 9-10bでも同じ事をしている。

>f(x)は既約なので、問題9-5より、f(x)の根αはGfの根の入れ換えにより、f(x)のどの根にもなる。

これおかしくないですか。
正しくは、「n次既約多項式f(x)の群Gfがn個の元(根の入れ換え)からな」っているから、「f(x)の根αはGfの根の入れ換えにより、f(x)のどの根にもなる」じゃないですか。
その理由は、問題9-5のg(x)は最小多項式より既約多項式で、今回のf(x)は次数と多項式の群Gfの元の個数が一致しているので、問題9-5のg(x)に見立てる事が出来る。すると、
f(x)=g(x)=(x-α₁=α)(x-α₂)…(x-αn)(n次既約多項式だから。)
また、β=αとなり、α₁,…,αnはGfによる根αの入れ換えとなるから。

>|Gf|はf(x)の次数と等しいので、αを変えない根の入れ換えは恒等入れ換えのみである。

これもおかしくないですか。前半はもっと前に使うべきだと思いますが。
2025/5/8 15:17の投稿より引用。

おまけ:
返信
返信1
壊れた扉さん (994klpn6)2025/5/13 07:57削除
問題
∠A=∠B=90°の台形ABCDがあり、辺AB上に点Pがある。
AD=4cm,BC=10cm,△APD+△BPC=24cm²,台形ABCD=42cm²である時、△BPCの面積を求めて下さい。
ただし、算数の解法を作って下さい。

解答
BC=42×2÷(4+10)=84÷14
=6cm
ここで、直角三角形APD,BPCをそれぞれ2倍にして、長方形APED,BPFCとなる点E,Fを取ると、
長方形APED+長方形BPFC=24×2=48cm²……☆
また、ADの延長とCFの延長との交点をGとすると、四角形ABCGと四角形DEFGも長方形になり、長方形DEFG=6×10-48=12cm²
ところで、DG=10-4=6cmより、
DE=12÷6=2cm よって、AP=2cmより、BP=6-2=4cm
よって、△BPC=4×10÷2=20cm²

因みに、☆から、DEの延長とBCとの交点をHとすると、四角形ABHDと四角形EHCFも長方形になり、
長方形EHCF=48-4×6=24cm²
ところで、HC=10-4=6cmより、
EH=24÷6=4cm
よって、PB=4cm
よって、△BPC=10×4÷2=20cm²
こちらの方がちょっとだけ近道ですね。

ところで、BC=42×2÷(4+10)=84÷14=6cmから、
APとBPの長さの割合がどれぐらいだろうと考えて、AP=6cmとしてみる。(点Pが点Bにあるので、明らかにおかしいが。)
この時点で2つの直角三角形の面積の和は△ABDと等しく、4×6÷2=12cm²
よって、条件の△APD+△BPC=24cm²より、12cm²も足りない。よって、点Pを上に12cm²分ずらせば良い。
ここで、1cmずらすごとに10-4=6cm,6×1÷2=3cm²ずつ増えることが分かる。
よって、12cm²分増やすには12÷3=4cmずらす必要がある。
よって、BP=4cm
よって、△BPC=10×4÷2=20cm²

西洋数学では、AP=x,BP=yと置いて、
x+y=6……① 
4×x×(1/2)+10×y×(1/2)=24
よって、2x+5y=24……②
と置いて、①よりx=6-y
これを②に代入して、
2(6-y)+5y=24
よって、12-2y+5y=24
よって、3y=12 よって、y=4
よって、BP=4cm

と求め、これが現在の模範解答である。意味がよく分からないだろう。だが、万能である。
それに比べて頭は良いが、万能ではない一番上とその補足解法はつるかめ算といって、和算の解法である。(厳密には、面積図の解法は昔からあったかどうかは知らない。補足解法は整数限定で分かり易くアレンジしてある。)

おまけ:
返信
返信1
壊れた扉さん (994klpn6)2025/5/10 21:22 (No.1439116)削除
問題
図のように、直線lと点A,Bが与えられている。点Pが直線l上を動くとき、AP-BPの最大値を求めなさい。
(96 大阪教育大付池田)

図の解説:縦に直線lを引き、直線lに関して右の領域に2点A,Bを取り、A,Bからlに下ろした垂線の足をそれぞれA',B'とすると、AA'=7,BB'=5,A'B'=6という図。
因みに、図にはA',B'という記号はない。AA',BB'が点線でAA'⊥l,BB'⊥lとなっているだけ。

これは意外と難しいと思います。何でもありで解ければOKです。くれぐれも油断しないで下さい。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/5/11 07:46削除
問題
図のように、直線lと点A,Bが与えられている。点Pが直線l上を動くとき、AP-BPの最大値を求めなさい。
(96 大阪教育大付池田)

図の解説:縦に直線lを引き、直線lに関して右の領域に2点A,Bを取り、A,Bからlに下ろした垂線の足をそれぞれA',B'とすると、AA'=7,BB'=5,A'B'=6という図。

何でもありの解法
A,Bから直線lに下ろした垂線の足をそれぞれA',B'とし、A'P=xと置くと、
B'P=|6-x|
△AA'Pと△BB'Pで三平方の定理を使うと、
AP=√(x²+7²)=√(x²+49)……①
BP=√{|6-x|²+5²}
=√(x²-12x+61)……②
①-②より、
AP-BP
=√(x²+49)-√(x²-12x+61)
よって、y=√(x²+49)-√(x²-12x+61)と置いてxで微分すると、
y'=(1/2)2x/√(x²+49)-(1/2)(2x-12)/√(x²-12x+61)
=x/√(x²+49)-(x-6)/√(x²-12x+61)
よって、y'=0とすると、
x/√(x²+49)=(x-6)/√(x²-12x+61)
∴x√(x²-12x+61)=(x-6)√(x²+49)
∴x²(x²-12x+61)=(x-6)²(x²+49)
∴x⁴-12x³+61ⅹ²=(x²+49)(x²-12x+36)
=x⁴-12x³+36x²+49x²-12・49x+36・49
∴24x²-12・49x+36・49=0
∴2x²-49x+3・49=0
∴(2x-7)(x-21)=0
∴x=7/2,21
ここで、図を考えて、x<6の場合は、AP-BPの最大値は点Pが点B'にある時だと分かるので、極大値となるのは、x=21の場合である。これを①,②に代入すると、
AP=√(21²+7²)=7√(3²+1²)
=7√10
BP=√{|6-x|²+5²}
=√(15²+5²)=5√(3²+1²)=5√10
よって、AP-BPの最大値は、2√10

このヒントがあれば、中学生用の解法も思い付くのではないでしょうか。もっとも基本事項がしっかりしていないとダメだと思いますが。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/5/12 07:37削除
問題
図のように、直線lと点A,Bが与えられている。点Pが直線l上を動くとき、AP-BPの最大値を求めなさい。
(96 大阪教育大付池田)

図の解説:縦に直線lを引き、直線lに関して右の領域に2点A,Bを取り、A,Bからlに下ろした垂線の足をそれぞれA',B'とすると、AA'=7,BB'=5,A'B'=6という図。

模範解答
直線ABとlとの交点をP₀とする。
3点A,B,Pが三角形を成す(P≠P₀)ならば、AP<AB+BP,すなわち、AP-BP<AB
3点A,B,Pが一直線上にある(P=P₀)ならば、AP=AB+BP,すなわち、AP-BP=AB
よってこのとき、AP-BPは最大値ABをとる。
AB=√{6²+(7-5)²}=2√10
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

参考書の「注」を紹介しよう。

➡注 一般に、長さがa,b,cの3線分で三角形が作れる条件は、|a-b|<c<a+b

上の解答では、「AP<AB+BP」でc<a+bの部分だけを使っているという訳である。何も見ないで、この不等式を証明してみよう。

証明
三辺の長さがa,b,cの三角形の三辺の関係は、
a+b>c……①
b+c>a……②
c+a>b……③
つまり、これが三角形が作れる条件である。
②より、a-b<c……②'
③より、-a+b<c 
∴-(a-b)<c……③'
②',③'より、±(a-b)<c
∴|a-b|<c……④
①,④より、
|a-b|<c<a+b

これは覚えておいた方が良いちょっとだけマイナーな公式の1つである。
また、参考書に、

「AP+BPの最小値」なら頻出ですが、「AP-BPの最大値」となると・・・こちらも途方に暮れてしまいそうです。」

とあり、「AP+BPの最小値」の求め方の定石も暗記ものである。(内容はここでは省略する。)

おまけ:
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A5%9E%E3%81%AF%E6%AD%BB%E3%82%93%E3%81%A0#%E7%A5%9E%E3%81%AE%E6%AD%BB%E3%81%AE%E7%A5%9E%E5%AD%A6
返信
返信2
壊れた扉さん (994klpn6)2025/5/6 22:17 (No.1437086)削除
問題
∠A=∠B=90°,∠C=30°,AB=AD,BC=5cmであるとき、台形ABCDの面積を求めよ。
引用元:

一応、4通り作ってみました。もっとも、昔やった事がある問題です。解法自体はほとんど覚えていませんでしたが。(過去の事はよく覚えているたちですが、数学の問題の解法は多過ぎて、次から次へと忘れていきますね。)

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/5/7 08:00削除
問題
∠A=∠B=90°,∠C=30°,AB=AD,BC=5cmであるとき、台形ABCDの面積を求めよ。
引用元:

解法1(思い付いた順)
台形の左上の頂点から反時計回りにA~Dと振り、CDの延長上にCE=CBとなる点Eを取ると、△CBEは頂角が30°の二等辺三角形より、∠CEB=∠CBE=75°
ここで、BDを結ぶと、△ABDは直角二等辺三角形より、∠ADB=45°また、同位角より∠EDA=∠ECB=30°
よって、∠BDE=45°+30°=75°
また、錯角より∠DBC=∠ABD=45°,∠CBE=75°より、∠DBE=75°-45°=30°よって、△BEDの内角の和より、∠BED=180°-75°-30°=75°よって、∠BDE=∠BEDより△BEDは頂角が30°の二等辺三角形。
ここで、A,EからBDに垂線を下ろしその足をそれぞれH,Iとすると、△ABDは直角二等辺三角形で△EBIは30°,60°,90°の直角三角定規型になるので、
AH=(1/2)BD……①
EI=(1/2)BE=(1/2)BD……②
①,②より、AH=EI
よって、△ABDと△EBDは底辺と高さが等しいので、面積も等しい。
よって、△ABD=△EBD
この両辺に△DBCを加えると、
四角形ABCD=△EBCで△EBCは∠Cが30°の二等辺三角形だったので、EからBCに垂線を下ろしその足をJとすると、△EJCは30°,60°,90°の直角三角定規型となり、
EJ=(1/2)CE=(1/2)CB=5/2cm
よって、△EBC=5×(5/2)÷2=25/4cm² よって、四角形ABCD=25/4cm²(小数に変換するのは省略。)

解法2
DからBCに垂線を下ろしその足をHとすると、四角形ABHDは正方形になり、△DHCは30°,60°,90°の直角三角定規型になる。
ここで、DCの真ん中の点をMとし、MからDH,CHに垂線を下ろしその足をそれぞれI,Jとし、MHを結ぶと、4つの合同な30°,60°,90°の直角三角定規型の三角形が出来る。
また、HからDMに垂線を下ろしその足をPとすると、△MDHが正三角形より△HPDも正三角形を真っ二つにした30°,60°,90°の直角三角定規型なので、△MIDなどと合同である。
今、BからDCと平行な直線を引き、PHの延長との交点をQ,AからPQと平行な直線を引き、QBの延長との交点をR,RAの延長とPDの延長との交点をSとすると、四角形ABHDが正方形より四角形PQRSも正方形になり(∠P=90°だから)、四隅の直角三角形は全て合同になる(算数だから厳密な証明は省略する)。
よって、△CJM,△HJM,△MIH,△MIDを△HPD,△BQH,△ARB,△DSAの所に移動させると、四角形ABCDの面積は正方形PQRSの面積と等しい。
ところで、△CPHと△BQHはそれぞれ30°,60°,90°の直角三角定規型より、
PH=(1/2)CH……①
QH=(1/2)BH……②
①+②より、
PH+QH=(1/2)CH+(1/2)BH
よって、PQ=(1/2)(CH+BH)
=(1/2)BC=5/2cm
(注:分配法則など知らなくても図的に分かる。)
よって、正方形PQRS=(5/2)×(5/2)=25/4cm²
よって、四角形ABCD=25/4cm²

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/5/8 08:00削除
問題
∠A=∠B=90°,∠C=30°,AB=AD,BC=5cmであるとき、台形ABCDの面積を求めよ。
引用元:

解法3(思い付いた順)
DからBCに垂線を下ろしその足をHとすると、四角形ABHDは正方形になる。
ここで、BCを1辺とした直角二等辺三角形EBCを頂点EがBCに関して点Dと同じ側に作ると、BEは点Dを通る(∠EBC=∠DBH=45°だから)。また、∠ECD=45°-30°=15°
さらに、DCの真ん中の点をMとすると、直角三角形の直角と斜辺の真ん中の点を結ぶので、受験算数の定石により、CM=DM=EMである(長方形を対角線で斜め半分に切った形だから)。
また、△DHCは30°,60°,90°の直角三角定規型より、DH=(1/2)DC=CM=DM=EM また、四角形ABHDは正方形よりAB=DHなので、AB=CM=DM
よって、AB:DC=1:2……①
また、△MECは底角が15°の二等辺三角形で△MECの内対角の和より、
∠EMD=15°+15°=30°
よって、EからDMに垂線を下ろしその足をIとすると、△EIMは30°,60°,90°の直角三角定規型より、
EI=(1/2)EM=(1/2)AD
よって、AD:EI=2:1……②
①,②より、△DABと△EDCにおいて、それぞれの底辺が1/2で高さが2倍の関係なので、面積が等しい。
よって、△DAE=△EDC
この両辺に△DBCを加えると、
四角形ABCD=直角二等辺三角形EBC=5×5÷2÷2=25/4cm²

解法4
DからBCに垂線を下ろしその足をHとすると、四角形ABHDは正方形になる。
ここで、DCを1辺とした正方形を辺DCの外側に作り、反時計回りにDCEFとする。
また、EからDHと平行な直線を引きBCの延長との交点をI,FからHIと平行な直線を引き、IEの延長との交点をJ,HDの延長とJFの延長との交点をKとすると、四角形DCEFが正方形より四角形HIJKも正方形になり(∠H=90°だから)、四隅の直角三角形は全て合同になる(算数なので厳密な証明は省略する)。
そして、それらの直角三角形は△DHCと合同で、また、△DHCは30°,60°,90°の直角三角定規型なので、DH:DC=1:2
よって、正方形ABHDと正方形DCEFの相似比は1×1:2×2=1:4である。
よって、正方形DCEFをそれぞれの辺の真ん中の点で十字に4等分すると、正方形ABHD4個分である。
つまり、正方形HIJKは四角形ABCDの面積の4個分である。また、HI=BC=5cmより、正方形HIJK=5×5=25cm²
よって、四角形ABCD=25/4cm²

因みに、何でもありの検索ありで、あと解法2つ見つけました。数学の問題をプログラミングで解く人もいるhttps://qiita.com/square1001/items/57f7671bd7718aacebd5ので、算数・数学に弱い人でも是非挑戦してみて下さい。
念のため、解法3は私のオリジナルです。まぁ、検索すればどこかにある可能性も0じゃないと思いますが。

おまけ:
https://x.com/satndRvjMpc4tl7/status/1913726087290585362
壊れた扉さん (994klpn6)2025/5/9 07:53削除
問題
∠A=∠B=90°,∠C=30°,AB=AD,BC=5cmであるとき、台形ABCDの面積を求めよ。
引用元:

解法5(検索ありの解法)
DからBCに垂線を下ろしその足をEとし、BAの延長上に△FAD≡△CEDとなる点Fを取ると、△BCFは直角二等辺三角形になる。
そこで、点BのCFに関する対称点を取りB'とすると、四角形FBCB'は正方形になり、点A,D,EのCFに関する対称点もそれぞれA',D',E'とすると、△FAD≡△FA'D',△CED≡△CE'D'となり、これらに☆印を付ける。
また、正方形ABED≡正方形A'B'E'D',ここで、FD',CD',DD'を結ぶと、△FDD',△CDD'はそれぞれ合同な頂角が30°(90°-30°×2=30°だから)の二等辺三角形になり、等辺の長さは正方形ABEDの1辺の長さの2倍である(30°,60°,90°の直角三角定規型より)。
よって、DからCD'に垂線を下ろしその足をHとすると、△CDHは30°,60°,90°の直角三角定規型になり、DH=(1/2)CD=(1/2)CD' よって、△CDD'=CD'×DH÷2=CD'×(1/2)CD'÷2
=(1/4)CD'×CD'
ところで、「等辺の長さは正方形ABEDの1辺の長さの2倍」だったので、CD'は正方形の1辺の長さの2倍なので、CD'×CD'で(正方形の1辺×正方形の1辺)の4倍である。
よって、△CDD'の面積と正方形正方形ABEDの面積は等しい。
よって、これらに◆を付けると、正方形FBCB'=☆×4+◆×4=5×5=25cm²より、☆+◆=25/4cm²
よって、四角形ABCD=25/4cm²

引用元は次回明かしますね。もっとも、普通に検索して出たらあまり意味はありませんが。(解法6は次回。)

おまけ:
https://www.google.com/search?q=%E6%95%B0%E5%AD%A6%E5%A4%A9%E6%89%8D%E5%B0%91%E5%B9%B4&sca_esv=bf58db3f14c3f703&hl=ja&ei=UTUdaIOqEueo2roPzPaGyQQ&ved=0ahUKEwjDlr_2-pSNAxVnlFYBHUy7IUkQ4dUDCBA&oq=%E6%95%B0%E5%AD%A6%E5%A4%A9%E6%89%8D%E5%B0%91%E5%B9%B4&gs_lp=Egxnd3Mtd2l6LXNlcnAiEuaVsOWtpuWkqeaJjeWwkeW5tEgAUABYAHAAeACQAQCYAQCgAQCqAQC4AQzIAQCYAgCgAgCYAwCSBwCgBwCyBwC4BwA&sclient=gws-wiz-serp
壊れた扉さん (994klpn6)2025/5/10 07:52削除
問題
∠A=∠B=90°,∠C=30°,AB=AD,BC=5cmであるとき、台形ABCDの面積を求めよ。
引用元:

解法6(検索ありの解法)
DからBCに垂線を下ろしその足をHとすると、ABHDは正方形になる。
ここで、BCを1辺とした正方形BCEFを描き(四角形ABCDを内包するように)、ADの延長,HDの延長と正方形との交点をそれぞG,Iとすると、正方形の対称性より四角形DGEIも正方形になり、DFを結ぶと、残りの部分の4つの直角三角形も全て合同になる。
今、HからCDに垂線を下ろしその足をJとすると、△HDJと△CDHはそれぞれ30°,60°,90°の直角三角定規型になるので、DJ=①とすると、DH=②,また、DC=②×2=④ よって、CJ=④-①=③
よって、DJ:CJ=①:③=1:3
よって、△HDJ:△HCJ=1:3
ところで、△HDJと△HCJは共に30°,60°,90°の直角三角定規型なので相似である。つまり、対応する辺はDHとHCで、これらの辺が対応する相似な図形の面積比は1:3である。
よって、HC=DGより、正方形ABHDと正方形DGEIの面積比は1:3である。
よって、先の4つの直角三角形のそれぞれの面積を☆とし、正方形ABHDの面積を◆とすると、正方形BCEF=☆×4+◆×4=5×5=25cm²
よって、四角形ABCD=☆+◆=25÷4
=25/4cm²
引用元:(解法5も同じ引用元です。)

念のため、解法4までは全て自分で解いた後に検索したものです。検索ありなら、ジャイアントキリングができるかもしれませんね。
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11271514351

おまけ:
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