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壊れた扉さん (994klpn6)2025/2/3 16:47 (No.1382689)削除
問題
右の図において、∠BAD=∠CAE,AB=5,
AC=3,AD=a,AE=bとする。
BD/CEをa,bを用いて表すと、BD/CE=□である。さらに、BD=2,CD=4とすると、CE=□である。
(00 灘)

図の解説:AB>ACで∠Aが90°ぐらいの△ABCの辺BC上に∠DAB=∠EACとなる点D,Eがある図。ただし、点の順序は左からB,D,E,Cとする。

CE=□は参考書に2通りの解法があります。私の解法はまた別です。

おまけ:
https://www.math.gakushuin.ac.jp/%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%90%E3%83%BC/%E6%95%99%E5%93%A1/%E4%B8%AD%E9%87%8E-%E4%BC%B8-%E6%95%99%E6%8E%88/
壊れた扉さん (994klpn6)2025/2/4 07:56削除
問題
右の図において、∠BAD=∠CAE,AB=5,
AC=3,AD=a,AE=bとする。
BD/CEをa,bを用いて表すと、BD/CE=□である。さらに、BD=2,CD=4とすると、CE=□である。
(00 灘)

図の解説:AB>ACで∠Aが90°ぐらいの△ABCの辺BC上に∠DAB=∠EACとなる点D,Eがある図。ただし、点の順序は左からB,D,E,Cとする。

模範解答
BD/CE=△ABD/△ACE・・・①
一方、①の2つの三角形は頂角が等しいから、
①=(AB×AD)/(AC×AE)=5a/3b・・・②
同様に、△ABE/△ACD=BE/CD=5b/3a・・・③
②×③より、(BD/CE)×(BE/CD)=25/9
ここで、CE=xとすると、
(2/x)×(6-x)/4=25/9
∴9(6-x)=50x ∴x=54/59

別解(後半について)
右図のように、平行四辺形ABFCを作る(注:平行四辺形は一意的に作られ、ADの延長とBFとの交点をG,AEの延長とCFとの交点をHとした図)と、まず、△ADC∽△GDBより、
BG=3×(1/2)=3/2
すると、△ABG∽△ACHより、
CH=(3/2)×(3/5)=9/10
最後に、△ABE∽△HCEより、
CE=6×[(9/10)/{5+(9/10)}]
=6×(9/59)=54/59
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

解説
>BD/CE=△ABD/△ACE・・・①

△ABDと△ACEは高さを共有しているので、面積比は底辺比と等しいから。(受験算数の超基本の定石。)

>一方、①の2つの三角形は頂角が等しいから、
①=(AB×AD)/(AC×AE)=5a/3b・・・②

これは△ABDと△ACEの1つの角が等しい三角形の面積比の公式を使ったもの。
△ABD:△ACE=AB×AD:AC×AE
これも定石の1つとして覚えていなければ、受験では苦戦をするだろう。

>同様に、△ABE/△ACD=BE/CD=5b/3a・・・③

∠BAE=∠BAD+∠DAE
∠CAD=∠CAE+∠DAE
で、条件より∠BAD=∠CAEなので、
∠BAE=∠CAD
よって、△ABEと△ACDで上の2つの定石を使ったもの。

>②×③より、(BD/CE)×(BE/CD)=25/9
ここで、CE=xとすると、
(2/x)×(6-x)/4=25/9

CE=xとすると、BE=6-x
また、BD=2,CD=4
これらを上の式に代入したもの。

>△ABG∽△ACH

平行四辺形の性質より、∠B=∠C
また、条件の∠BAD=∠CAEより2角が等しいから。

>最後に、△ABE∽△HCEより、
CE=6×[(9/10)/{5+(9/10)}]
=6×(9/59)=54/59

△ABE∽△HCEの相似比はAB:HC=5:(9/10)で、BC=6だから。

私の解法は次回。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/2/4 13:23削除
問題
右の図において、∠BAD=∠CAE,AB=5,
AC=3,AD=a,AE=bとする。
BD/CEをa,bを用いて表すと、BD/CE=□である。さらに、BD=2,CD=4とすると、CE=□である。
(00 灘)

図の解説:AB>ACで∠Aが90°ぐらいの△ABCの辺BC上に∠DAB=∠EACとなる点D,Eがある図。ただし、点の順序は左からB,D,E,Cとする。

私の解法
前半は上の模範解答と同じで、
BD/CE=△ABD/△ACE
=(AB×AD)/(AC×AE)=5a/3b
また、BD=2,CD=4より、BC=6
ここで、∠Aの二等分線を引き、BCとの交点をFとすると、AFは∠DAEの二等分線でもある。
まず、△ABCで角の二等分線の定理を使うと、
BF:CF=AB:AC=5:3
∴BF=(5/8)BC=(5/8)×6=15/4
CF=(3/8)BC=(3/8)×6=9/4
∴DF=BF-BD=15/4-2=7/4
次に、△ADEで角の二等分線の定理を使うと、
DF:FE=AD:AE=a:b
また、DF=7/4
FE=CF-CE=9/4-CE
これらを代入すると、
7/4:9/4-CE=a:b———①
ところで、前半より、BD/CE=5a/3b
これにBD=2を代入すると、
2/CE=5a/3b
∴CE=6b/5a———②
②を①に代入すると、
7/4:9/4-6b/5a=a:b
∴(7/4)b=a(9/4-6b/5a)
∴7b/4=(9/4)a-6b/5
∴(9/4)a=7b/4+6b/5=59b/20
∴45a=59b
∴5a=59b/9———③
③を②に代入すると、
CE=6b/(59b/9)=54/59

因みに、参考書に、
「後半が難問です。前半のように’頂角が等しい三角形の面積比’に着目するか、’角の二等分線の定理’を使うか、でしょうが、相似だけを使った別解もあります。」
とあり、上の模範解答と別解が示されている訳ですが、角の二等分線の定理の解法が載っていません。私の解法の事でしょうか。
念のため、この記述を見る前に解いた事は言うまでもない。(言ってますが。笑)

おまけ:
返信
返信2
壊れた扉さん (994klpn6)2025/2/3 13:39 (No.1382623)削除
次の文章を完全解説して下さい。

補題1
Kを有限体,f(X)を多項式環K[X]に属する既約多項式とする。そのとき、環L=K[X]/(f(X))はKの拡大体であり、Xの剰余類 |Xはf(X)のLにおける根である。

証明
環L=K[X]/(f(X))が体になることは定理4.11で証明した。Kは体であるから、準同型写像
σ:K→L
  a→|a
は単射である(定理3.4)。したがって、Kをその像と同一視することができる。この意味でLはKを含む体であると考えられ、LはKの拡大体であり、Lの元 |Xをf(X)のXに代入すればf(|X)=|0であるから、Lの元 |Xは方程式f(X)=0の根である。
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

定理4.11
K[X]を体K上の多項式環で、f(X)∈K[X]とするとき、つぎの5つの命題は同値である。
(1)f(X)は既約多項式である。
(2)(f(X))=f(X)K[X]は素イデアルである。
(3)(f(X))=f(X)K[X]は極大イデアルである。
(4)K[X]/(f(X))は整域である。
(5)K[X]/(f(X))は体である。

定理3.4
体Kから環Rへの準同型写像f:K→Rは単射である。
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

適当に分かり易く解説して下さい。というより、私の言う事を信じる人は、間違い探しをして下さいという事です。

おまけ:
「41 多くの人々がイエスのところにきて、互に言った、「ヨハネはなんのしるしも行わなかったが、ヨハネがこのかたについて言ったことは、皆ほんとうであった」。
42 そして、そこで多くの者がイエスを信じた。」
「ヨハネによる福音書」第10章41節~42節(口語訳)
壊れた扉さん (994klpn6)2025/2/3 15:52削除
解説
>Kは体であるから、準同型写像
σ:K→L
  a→|a
は単射である(定理3.4)。

定理3.4
体Kから環Rへの準同型写像f:K→Rは単射である。
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

しかし、σ自体が準同型写像ではない。もし、σを準同型写像とすると、

定理3.1
Iを環Rのイデアルとする。Rの元aに対して、aを含むR/Iの剰余類|aを対応させると、これは環Rから剰余類R/Iへの環の全準同型写像である。
π:R→R/I
  a→|a
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

定理3.1より、全射である。また、定理3.4から単射でもあるので、準同型写像かつ全単射となる。つまり、同型写像である。よって、LはKの拡大体ではなくってしまう。よって、矛盾である。
よって、σは準同型写像ではない。前回も述べたが、実はσは写像でもないのである。
詳しくは、2025/1/31 14:09の投稿を見て下さい。

>この意味でLはKを含む体であると考えられ、LはKの拡大体であり、

Lは、L=K[X]/(f(X))より、定数のみの部分集合を考えれば、Kを部分体として含む事は自明である。(写像もどきはいらないという事。)

>Lの元 |Xをf(X)のXに代入すればf(|X)=|0であるから、Lの元 |Xは方程式f(X)=0の根である。

L=K[X]/(f(X))より、Lはf(Ⅹ)で割った余りの集合だから、f(|X)=|0である。
つまり、|Xは方程式f(X)=0の解であるという事。

念のため、補題1自体は正しいという事で問題はない。ただし、専門家の人に(全ての)裏を取って貰って下さい。

おまけ:
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%91%E4%B8%8B%E5%AD%9D%E8%94%B5
返信
返信1
壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/30 16:25 (No.1380300)削除
問題
図のような1辺の長さが4の正方形がある。辺AB,BC,CD,DAの中点をそれぞれK,L,M,Nとする。さらに、ALとBN,KCとの交点をそれぞれP,Qとする。このとき、次の問いに答えなさい。
(1)△PBLの面積を求めなさい。
(2)△QCLの面積を求めなさい。
(3)網目部分の面積を求めなさい。
(00 福岡大付大濠)

図の解説:正方形の左上の頂点から反時計回りにA~Dの正方形ABCDの辺AB,BC,CD,DAの中点をそれぞれK,L,M,Nとし、ALとBN,KCとの交点をそれぞれP,Qとした図で、網目部分は中央の八角形。

参考書には(2),(3)それぞれ2通りずつの解法がある。因みに、私も(2),(3)を2通りずつ作ったが、(3)の1つはマニアックで受験には使えない。また、参考書とダブっているのは(2)の1つだけ。
因みに、参考書の(3)の模範解答はエレガントです。

おまけ:
https://x.com/satndRvjMpc4tl7/status/1884764931846992241
壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/31 07:57削除
問題
図のような1辺の長さが4の正方形がある。辺AB,BC,CD,DAの中点をそれぞれK,L,M,Nとする。さらに、ALとBN,KCとの交点をそれぞれP,Qとする。このとき、次の問いに答えなさい。
(1)△PBLの面積を求めなさい。
(2)△QCLの面積を求めなさい。
(3)網目部分の面積を求めなさい。
(00 福岡大付大濠)

模範解答
(1)PはALの中点であるから、
△PBL=(2×2)/2=2・・・①
(2)図2のようにK'をとる(注:KからALと平行な直線を引き、BCとの交点をK'とする)と、K'はBLの中点であるから、
BK':K'L:LC=1:1:2
∴KQ:QC=K'L:LC=1:2
∴△QCL=△KCB×(CL/CB)×(CQ/CK)=(4×2)/2×(1/2)×(2/3)=4/3・・・②
(3)網目部分は、正方形から図1の太線の図形(注:四辺形PBCQ)を4つ取り除くと得られるから、
網目部分=正方形-太線部分×4
=4²-(①+②)×4
=16-(2+4/3)×4=8/3
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

解説
(2)は参考書の別解もあるが、私の模範解答なので、今回はスルーする。
また、補助線の引き方だが、簡単そうに見えるが素人(平均的な中学生)には無理があるだろう。そこで、私の別解とは違うが、素人向けの補助線を伝授しよう。
要は、KQ:QCを知りたいので、こういう場合はCKの延長とDAの延長の交点を定めると良い。その点をEとすると、△KAE≡△KBCよりAE=BC また、△QAE∽△QLCとなり、相似比はAE:LCより2:1となる。よって、AQ:LQ=2:1 よって、対称性よりCQ:KQ=2:1なので、KQ:QC=1:2
(念のため、途中からKQ:QCを直接求めても良いし、ALの延長とDCの延長との交点を定めて、もっとスマートに求めても良い。何にしても延長すれば打開出来ると覚えておいた方が良いだろう。)
(3)はエレガントである。(1)と(2)は(3)のための下準備(誘導)だったのである。読めば分かるので、解説は省略。

(3)の参考書の別解
求積すべき図形は、右図(Oは正方形の中心)の網目部分の8倍ですから———
『NR:RO=AN:OM=1:1・・・ア
∴NS:SC=NR:MC=1:2・・・イ
∴8×△ORS=8×{(1/2)×1×(2/3)}=8/3』

解説
正方形ABCDの中心をO,AMとNL,NCとの交点をそれぞれR,Sとし、△ORSが網目部分という事。つまり、八角形の対称性からこの三角形の8倍が答えという事。
アは、△RNA∽△ROMより。
イは、△SNR∽△SCMより。
アより、OR=(1/2)×2=1
イより、SからORに下ろした垂線の長さは、(1/3)×2=2/3
∴△ORS=1×(2/3)×(1/2)=1/3
よって、答えはこの8倍で、8/3という事。

私の解法は次回。

おまけ:
https://news.yahoo.co.jp/articles/20488c93c3a2b4366a948b57ac0e9d8304daa93d
壊れた扉さん (994klpn6)2025/2/1 08:02削除
問題
図のような1辺の長さが4の正方形がある。辺AB,BC,CD,DAの中点をそれぞれK,L,M,Nとする。さらに、ALとBN,KCとの交点をそれぞれP,Qとする。このとき、次の問いに答えなさい。
(1)△PBLの面積を求めなさい。
(2)△QCLの面積を求めなさい。
(3)網目部分の面積を求めなさい。
(00 福岡大付大濠)

(2)の私の模範解答(参考書の別解)
△CBKと直線ALでメネラウスの定理を使うと、(1/1)(QK/CQ)(2/1)=1が成り立つ。∴QK/CQ=1/2 
∴QK:CQ=1:2 ∴CQ:CK=2:3
∴△QCL=(2/3)△KCL
=(2/3){(1/2)△KCB}=(1/3)△KCB
=(1/3){(4×2×(1/2)}=4/3

(2)の私の別解
BDを結ぶと、正方形と中点の対称性より、BDは点Qを通る。
よって、△QBL∽△QDAで相似比1:2より高さの比も1:2
よって、QからBCに下ろした垂線の長さはABの1/3で、4/3
∴△QCL=2×(4/3)×(1/2)=4/3

(3)の私のオリジナル解法1(思い付いた順)
BNとCKの交点をEとすると、二等辺三角形PABの内対角の和より、∠QPE=∠PAB+∠PBA=2∠PAB=2∠LAB
また、BN⊥CKである。(角度から考えてもすぐ分かるが、点Eを含む中央の四角形は対称性から正方形になる事は自明なので∠E=90°である。)
よって、△PQEは直角を挟む二辺の比が1:2の直角三角形の最小角の2倍の角を含む直角三角形である。よって、マニアックな定理により、△PQEは3:4:5の直角三角形である。

定理
二辺の比がm:n(m>n)の直角三角形の最小角の2倍の角を含む直角三角形の三辺比は、
m²-n²:2mn:m²+n²である。

ところで、∠LABは直角を挟む二辺の比が1:2なので、m=2,n=1を代入すると、△PQEの三辺比は、2²-1²:2・2・1:2²+1²=3:4:5という事。

ところで、先の中央の正方形をEから反時計回りにE,F,G,Hと振り、△ANHを点Nを中心にANがDNにくっつくまで回転移動させ、点Hに行き先をH'とすると、四角形H'HGDは先の中央の正方形と合同な正方形になる。これを△DMG,△CLF,△BKEでも同様の事をすると、正方形ABCDの面積は中央の正方形EFGHの5倍の面積と等しい事が分かる。(十字形になるという事。)
∴正方形EFGH=4×4÷5=16/5
そして、正方形EFGHの1辺の長さに注目すると、対称性から直角三角形PQEと合同な直角三角形で出来ている事が分かる。
よって、3a+4a+5a=4/√5が成り立つ。∴12a=4√5 ∴a=1/3√5
∴a²=1/45———①
また、求める面積をSとすると、
S=16/5-3a×4a×(1/2)×4
=16/5-24a²———②
①を②に代入すると、
S=16/5-8/15=48/15-8/15
=40/15=8/3
よって、答えは、8/3

因みに、受験にも使えるように補足解説があります。また、正方形EFGHを別の方法で求める事も出来ます。それらと解法2は次回。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/2/2 08:02削除
問題
図のような1辺の長さが4の正方形がある。辺AB,BC,CD,DAの中点をそれぞれK,L,M,Nとする。さらに、ALとBN,KCとの交点をそれぞれP,Qとする。このとき、次の問いに答えなさい。
(1)△PBLの面積を求めなさい。
(2)△QCLの面積を求めなさい。
(3)網目部分の面積を求めなさい。
(00 福岡大付大濠)

(3)の解法1の系(受験用にアレンジ)
BNとCKの交点をEとすると、二等辺三角形PABの内対角の和より、∠QPE=∠PAB+∠PBA=2∠PAB=2∠LAB
また、BN⊥CKである。(角度から考えてもすぐ分かるが、点Eを含む中央の四角形は対称性から正方形になる事は自明なので∠E=90°である。)
ここで、△PQEの内接円を描き、内心をI,PQ,QE,EPとの接点をそれぞれS,T,Uとすると、3直角と半径から四角形EUITは正方形になる。
ところで、∠QPE=2∠LABより、△EPSと△LABは相似である。(EPは∠QPEの二等分線だから。)
よって、内接円の半径をrと置くと、PS=2r(△LABの直角を挟む二辺比が1:2だから。)
∴PU=PS=2r また、EU=ET=rより、PE=2r+r=3r
また、QS=QT=xと置くと、PQ=2r+x,QE=x+r
よって、△PQEで三平方の定理を使うと、
(x+r)²+(3r)²=(2r+x)²が成り立つ。
∴x²+2rx+r²+9r²=x²+4rx+4r²
∴2rx=6r² r≠0より、x=3r
∴PQ=2r+3r=5r,QE=3r+r=4r,EP=3r
また、CKとDLの交点をFとすると、BN∥LDよりBE∥LF よって、△CBEでの中点連結定理の逆により、点FはCEの中点。
∴CF=FE———①
また、2角が等しいので、△BKE∽△CKBで△CKBは直角を挟む二辺の比が1:2より、△BKEも直角を挟む二辺の比が1:2
∴KE=(1/2)BE———②
ところで、△CBEと△DCFは合同より、
BE=CF———③
①,③より、BE=FE———④
④を②に代入すると、KE=(1/2)FE
これと①より、
KE:FE:CF=1:2:2
つまり、EF=(2/5)CK=(2/5)・2√5=4√5/5=4/√5
そして、正方形EFGHの1辺の長さに注目すると、対称性から直角三角形PQEと合同な直角三角形で出来ている事が分かる。
よって、3r+4r+5r=4/√5が成り立つ。∴12r=4√5 ∴r=1/3√5
∴r²=1/45———ア
また、求める面積をSとすると、
S=16/5-3r×4r×(1/2)×4
=16/5-24r²———イ
①を②に代入すると、
S=16/5-8/15=48/15-8/15
=40/15=8/3
よって、答えは、8/3

因みに、正方形の1辺の長さEFは正方形ABCDから△CBE4個分を引いて、√で求めても良い。その場合は、EからBCに下ろした垂線の長さを求めるが、CKの延長とDAの延長の交点を定めれば比較的簡単に求められる。
ただし、EFの長さは、解法1の算数の方法が瞬殺で一番良い。(念のため、十字の方法まで。)

私のオリジナル解法2は次回。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/2/3 07:39削除
問題
図のような1辺の長さが4の正方形がある。辺AB,BC,CD,DAの中点をそれぞれK,L,M,Nとする。さらに、ALとBN,KCとの交点をそれぞれP,Qとする。このとき、次の問いに答えなさい。
(1)△PBLの面積を求めなさい。
(2)△QCLの面積を求めなさい。
(3)網目部分の面積を求めなさい。
(00 福岡大付大濠)

(3)の私の解法2
BMとDLの交点をR,AMとCNの交点をS,BNとDKの交点をTとすると、対称性より四角形TQRSは正方形になる。
また、BDを結ぶと、対称性より点ℚ,Sを通る。ところで、△QBL∽△QDAで相似比1:2なので、△SDN∽△SBCでも同様で、BQ=QS=SDである。
∴QC=4√2/3
∴正方形TQRS=(4√2/3)²/2=16/9
∴QR=4/3
よって、△URQ∽△UBCの相似比は、
4/3:4=1:3より、面積比は1:9
また、BMとCKの交点をUとすると、△CUL∽△CKBで相似比は1:2より、UL=1
∴△UBC=4×1×(1/2)=2
∴△URQ=2×(1/9)=2/9
よって、網目部分の面積をSとすると、
S=正方形TQRS+4△URQ
=16/9+8/9=24/9=8/3

おまけ:
https://hensachi.org/josai-univ-220612

https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10125315020

「2 あなたの神、主がこの四十年の間、荒野であなたを導かれたそのすべての道を覚えなければならない。それはあなたを苦しめて、あなたを試み、あなたの心のうちを知り、あなたがその命令を守るか、どうかを知るためであった。
3 それで主はあなたを苦しめ、あなたを飢えさせ、あなたも知らず、あなたの先祖たちも知らなかったマナをもって、あなたを養われた。人はパンだけでは生きず、人は主の口から出るすべてのことばによって生きることをあなたに知らせるためであった。
4 この四十年の間、あなたの着物はすり切れず、あなたの足は、はれなかった。
5 あなたはまた人がその子を訓練するように、あなたの神、主もあなたを訓練されることを心にとめなければならない。」
「申命記」第8章2節~5節(口語訳)
返信
返信4
壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/31 14:09 (No.1380779)削除
素朴な疑問

例6.5
F₂={0,1}を2個の元からなる体ℤ/(2),F₂[X]をF₂上の多項式環とする。X²+X+1はF₂[X]の既約多項式であるから、剰余環
K=F₂[X]/(X²+X+1)
は体である(定理4.11を参照)。
σ:F₂→F₂[X]/(X²+X+1)
  a→|a=aの剰余類
という準同型写像は単射となる(定理3.4)。F₂の元のσによる像を同じ記号で書くことにする。この意味でKはF₂を部分体として含んでいる。さらに、Kの元|XはF₂[X]の多項式の根である。それは、
(|X)²+|X+1=|(X²+X+1)=|0
となるからである。
|Xをαと書くことにすればK=F₂[X]/(X²+X+1)の任意の元は、F₂[X]の多項式によりf(α)と表現される。f(X)をX²+X+1で割れば
f(X)=(X²+X+1)g(X)+aX+b(g(X)∈F₂[X],a,b∈F₂)
となるから、結局、
f(α)=aα+b(a,b∈F₂)
である。
a=0 のときは f(α)=0 または 1,
a=1 のときは f(α)=α または α+1
以上によりK={0,1,α,α²=α+1}である。αとα+1はX²+X+1の2つの根となるので、KはF₂の拡大体であって X²+X+1=0 の2根を含んでいる。
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

定理4.11
K[X]を体K上の多項式環で、f(X)∈K[X]とするとき、つぎの5つの命題は同値である。
(1)f(X)は既約多項式である。
(2)(f(X))=f(X)K[X]は素イデアルである。
(3)(f(X))=f(X)K[X]は極大イデアルである。
(4)K[X]/(f(X))は整域である。
(5)K[X]/(f(X))は体である。

定理3.4
体Kから環Rへの準同型写像f:K→Rは単射である。
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

>σ:F₂→F₂[X]/(X²+X+1)
  a→|a=aの剰余類
という準同型写像は単射となる。

とんでもない事に気付いてしまいました。(念のため、勘違いかもしれませんが。)
このσって写像じゃないですよね。その理由は、
F₂={|0,|1},K=F₂[X]/(X²+X+1)で、
K={0,1,α,α²=α+1}
σが単射だったらα,α²に対応するものがない事になりますし、実際は対応しているので1対多対応なので写像ではないという事です。
また、別の見方をすると、

定理3.1
Iを環Rのイデアルとする。Rの元aに対して、aを含むR/Iの剰余類|aを対応させると、これは環Rから剰余類R/Iへの環の全準同型写像である。
π:R→R/I
  a→|a
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

σを準同型写像とみなすと全射なので、上の単射と合わせて全単射。よって、Kの元の数はF₂と同じで2個であるので矛盾が生じる。(実際は4個だから。)
そもそもよく見ると、σの場合は、R→R[X]/Iだったので、別のものですよね。
さらに、別の見方をすると、前回、

>KはF₂の拡大体であって X²+X+1=0 の2根を含んでいる。

p.189の例3.5を挙げよう。

例3.5
有理数体ℚ上の1変数の多項式環ℚ[X]において、多項式X²-2によって生成されたイデアル(X²-2)による剰余環ℚ[X]/(X²-2)と体ℚ[√2]は環として同型である。
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

ℚ[√2]はℚの拡大体で、既約多項式X²-2=0の根±√2を含んでいる。

という有限体ではないが、類似例を挙げたが、この場合は代入の原理を用いていて問題はない。ところが、σの場合は代入の原理ではなく、対応が良くつかめない。0→0,1→1とすると、0→α,1→α+1なんだかその逆なんだか。(単射で部分体と言っているので0→0,1→1対応とした。)
しかし、σが写像でなくても凄い発明だと思います。これによって、有限体の元の個数が素数だけじゃなくて素数のべき乗個の場合もある事を証明出来た訳ですから。
念のため、(写像じゃなくても)内容が正しい事は定理6.1などが成り立っている事から納得出来ますね。

定理6.1
有限体Kの0以外の元からなる乗法群K*は巡回群である。
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

K={0,1,α,α²=α+1}ですからね。

もっとも、写像もどきを使わなくても同じ内容を言えそうですが。
念のため、私の勘違いだったらすみません。まぁ、面白いネタぐらいに考えて下さい。

その後、思い付いた事。KはK*が巡回群になっているので乗法に関して閉じている。(α・α²=α(α+1)=α²+α=-1≡1∈K)
K={0,1,|X,|X+1}(係数はF₂)
また、0+1=1∈K,1+1=2≡0∈K,0+0=0∈K,α+α=2α=0α=0∈K,α+(α+1)=2α+1=0α+1=1∈K,(α+1)+(α+1)=2α+2=0α+0=0∈K,0+(α+1)=α+1∈K,1+(α+1)=α+2=α+0=α∈K,0+α=α∈K,1+α=α+1∈K
より、加法についても閉じていて、また、単位元0が存在している。
結合律と分配律は省略して、Kは体になっている。

おまけ:
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壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/30 11:57 (No.1380212)削除
次の文章を完全解説して下さい。

例(3.1.4)
実線型空間V=ℱ((-∞,∞),ℝ)を考える。Vの零元とは定数関数0であるから、f₁,…,fn∈Vに対し、c₁f₁+…+cnfn=0とは、関数が等しいということの定義によって、すべてのx∈(-∞,∞)に対してc₁f₁(x)+…+cnfn(x)=0が成り立つことを意味する。ゆえに、f₁,…,fnが線型独立とは
すべてのx∈(-∞,∞)に対しc₁f₁(x)+…+cnfn(x)=0ならばc₁=…=cn=0
が成り立つことである。
(ⅰ)cost, sint∈Vは線型独立である。なぜなら、
すべてのx∈(-∞,∞)に対しc₁cosx+c₂sinx=0ならば、特にx=0とおけばc₁=0,x=π/2とおけばc₂=0 ∴c₁=c₂=0
(ⅱ)a,b∈ℝ,a≠bなるとき、e^at,e^bt∈Vは線型独立である。なぜなら、
すべてのx∈(-∞,∞)に対しc₁e^ax+c₂e^bx=0ならば、これを微分してc₁ae^ax+c₂be^bx=0 これと初めの式よりe^axを消去すると、
c₂(b-a)e^bx=0 (b-a)e^bx≢0だからc₂=0が生ずる。したがって、c₁=0が生ずる。
結局c₁=c₂=0
(ⅲ)a∈ℝのとき、e^at, te^atは線型独立。(証明は(ⅱ)とほぼ同様。)
「線型代数入門」有馬哲著より

具体的には、

>(ⅰ)cost, sint∈Vは線型独立である。なぜなら、
すべてのx∈(-∞,∞)に対しc₁cosx+c₂sinx=0ならば、特にx=0とおけばc₁=0,x=π/2とおけばc₂=0 ∴c₁=c₂=0

>(ⅲ)a∈ℝのとき、e^at, te^atは線型独立。(証明は(ⅱ)とほぼ同様。)

この2か所ぐらいですね。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/30 13:23削除
解説
>(ⅰ)cost, sint∈Vは線型独立である。なぜなら、
すべてのx∈(-∞,∞)に対しc₁cosx+c₂sinx=0ならば、特にx=0とおけばc₁=0,x=π/2とおけばc₂=0 ∴c₁=c₂=0

関数が線型独立とは、
「f₁,…,fnが線型独立とは
すべてのx∈(-∞,∞)に対しc₁f₁(x)+…+cnfn(x)=0ならばc₁=…=cn=0
が成り立つことである。」
なので、すべてのx∈(-∞,∞)に対しc₁cosx+c₂sinx=0とする。
そして、すべてのxで成り立つので、まずx=0とすると、cosx=1,sinx=0より、
c₁・1+c₂・0=0となりc₁=0
次に、すべてのxで成り立つので、x=π/2とすると、cosx=0,sinx=1より、
c₁・0+c₂・1=0となりc₂=0
∴c₁=c₂=0
よって、すべてのx∈(-∞,∞)に対しc₁cosx+c₂sinx=0とするとc₁=c₂=0
よって、cosxとsinxは線型独立であるという事。
因みに、x=π/4とすると、
c₁cosx+c₂sinx=0ならばc₁=1,c₂=-1
で成り立つから線型従属などと勘違いしてはいけない。上の定義にあるように全てのxでの話である。

>(ⅲ)a∈ℝのとき、e^at, te^atは線型独立。(証明は(ⅱ)とほぼ同様。)

すべてのx∈(-∞,∞)に対し、
c₁e^ax+c₂xe^ax=0———①
とする。
①の両辺をxで微分すると、
c₁ae^ax+c₂(e^ax+axe^ax)=0
∴e^ax(c₁a+c₂+c₂ax)=0
ところで、e^ax≠0より、
c₁a+c₂+c₂ax=0
∴c₂ax=-(c₁a+c₂)
∴x=-(c₁a+c₂)/c₂a———②
②を①に代入すると、
c₁e^ax+c₂{-(c₁a+c₂)/c₂a}e^ax=0
この両辺をe^ax≠0で割ると、
c₁+c₂{-(c₁a+c₂)/c₂a}=0
∴ac₁-(c₁a+c₂)=0
∴-c₂=0 ∴c₂=0
これを①に代入すると、c₁e^ax=0
e^ax≠0より、c₁=0
∴c₁=c₂=0
よって、すべてのx∈(-∞,∞)に対し、
c₁e^ax+c₂xe^ax=0ならばc₁=c₂=0であるので、e^axとxe^axは線型独立であるという事。

おまけ:
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返信1
壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/26 20:42 (No.1377886)削除
問題
右の図のように、AB<ADの長方形ABCDがある。∠DABの二等分線上に点Eをとり、直線CEとBDの交点をFとする。
(1)EF⊥BDのとき、CE=CAであることを証明しなさい。
(04 大阪教育大付天王寺)
(2)CE=CAのとき、EF⊥BDであることを証明しなさい。
(04 桐朋)

図の解説:横長の長方形ABCDを描き、対角線AC,BDを引く。また、∠Aの二等分線上にCE=CAとなる点Eを取った図。

単純な割には結構難しい問題だと思います。もちろん、普通の時間で解けましたが。しかし、本当に同じ年にこんなちょうど逆の問題が出たのでしょうか。という事は有名問題なのかな。因みに、両方とも2通りずつ作ってみました。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/27 07:51削除
問題
右の図のように、AB<ADの長方形ABCDがある。∠DABの二等分線上に点Eをとり、直線CEとBDの交点をFとする。
(1)EF⊥BDのとき、CE=CAであることを証明しなさい。
(04 大阪教育大付天王寺)
(2)CE=CAのとき、EF⊥BDであることを証明しなさい。
(04 桐朋)

模範解答
(1)AEが∠Aの二等分線であることなどから、角度について、右図のようになる(注:∠CAE=●,∠CEA=○,∠CAD=∠DBC=△と置き、AEとBD,BCとの交点をそれぞれG,Hとし、∠EGF=×,∠BAH=∠DAH=∠AHB=45°と置いた図)。
△EFGで、○=90°-×
△BHGで、×=45°+△
であるから、
○=90°-(45°+△)=45°-△=●
よって、CE=CAである。
(2)AEが∠Aの二等分線であることと、CE=CAなどから、角度について、右図のようになる(注:∠CAE=∠CEA=●,∠EFB=□,∠DAC=∠DBC=△と置き、AEとBDの交点をGとし、∠EGF=×,∠BAE=∠DAE=∠AHB=45°と置いた図だが、前回のHは省略されている図)。
ここで、×=45°+△であるから、
×+●=(45°+△)+●=45°+(△+●)=45°+45°=90°
よって、△EFGで、
□=180°-(×+●)=180°-90°
=90°
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

読めば分かるので、解説は省略。全く同じだが、私の解法1も紹介しておこう。

解法1
(1)∠FCB=90°-∠DBC=90°-∠DAC=∠BAC
∴∠FCB=∠BAC———①
また、AEとBCの交点をGとすると、
∠FCB=∠CGE+∠E=45°+∠E———②
また、∠BAC=45°+∠CAE———③
①,②,③より、∠E=∠CAE
よって、△CAEは二等辺三角形より、
CE=CA
(2)CE=CAより△CAEは二等辺三角形。
∴∠CAE=∠CEA
この両辺に45°を加えると、
∠CAE+45°=∠CEA+45°
∴∠CAE+∠BAE=∠CEA+∠CGE
∴∠BAC=∠FCB
また、∠ACB=∠FBC
よって、△ABCと△CFBにおいて2角が等しいので、残りの1角も等しい。
∴∠CFB=∠ABC=90°
∴EF⊥BD

おまけ:
https://x.com/satndRvjMpc4tl7/status/1883093325739425880
壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/27 16:03削除
一応、解法3も作ってみました。因みに、解法2は機転が利く人ならすぐ出来ると思いますが、解法3はちょっと苦労しました。

おまけ:
https://bunshun.jp/articles/-/63268
壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/28 07:35削除
賢い人ならすぐ分かったと思いますが、解法2は座標を利用して下さい。賢いにも種類があると思うが、IQじゃないだろう。

おまけ:
https://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-12883912655.html
壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/29 07:51削除
問題
右の図のように、AB<ADの長方形ABCDがある。∠DABの二等分線上に点Eをとり、直線CEとBDの交点をFとする。
(1)EF⊥BDのとき、CE=CAであることを証明しなさい。
(04 大阪教育大付天王寺)
(2)CE=CAのとき、EF⊥BDであることを証明しなさい。
(04 桐朋)

私の解法2
(1)点Bをxy座標の原点に置き、BCをx軸,ABをy軸に取ると、
A(0,a),B(0,0),C(c,0),D(c,a)と置け、直線BDの傾きはa/cより、それと直交する直線EFの傾きは、-c/a
よって、直線EFは傾きが-c/aで点C(c,0)を通る直線より、直線の方程式は、
y-0=(-c/a)(x-c)
∴y=(-c/a)x+c²/a———①
また、直線AEの方程式は、∠BAE=45°でy切片がaより、y=-x+a———②
よって、点Eの座標は①と②を連立させて、
(-c/a)x+c²/a=-x+aを解くと、両辺に-aをかけて、
cx-c²=ax-a² ∴(a-c)x=a²-c²
ところで、AB<ADよりa<c
よって、a-c≠0より両辺をa-cで割ると、x=a+c これを②に代入すると、
y=-(a+c)+a=-c
∴E(-c,a+c)
よって、2点間の距離の公式より、
CE=√[{c-(a+c)}²+c²]=√(a²+c²)
また、CA=√(a²+c²)
∴CE=CA
よって、示された。
(2)直線AEの方程式は、y=-x+a
よって、点Eの座標は、E(e,-e+a)と置ける。ここで、条件のCE=CAより、2点間の距離の公式を使うと、
√{(c-e)²+(e-a)²}=√(a²+c²)
が成り立つ。
∴(c-e)²+(e-a)²=a²+c²
∴c²+e²-2ce+e²+a²-2ae
=a²+c²
∴2e²-2(a+c)e=0
∴2e(e-a-c)=0
ところで、e≠0より、e=a+c
∴E(a+c,-c)
よって、直線CEの傾きは、
{0-(-c)}/{c-(a+c)}=-c/a
また、直線BDの傾きは、a/cより、
(-c/a)(a/c)=-1
よって、直線CEと直線BDは直交している。
∴EF⊥BD
よって、示された。

脱法でも受験に勝つには、実戦の数学ですね。ただし、15°,75°,90°の直角三角形の三辺比や角の二等分線の長さの公式などは使うと点数を貰えない可能性があるので、注意が必要。マークシートならOKですね。

おまけ:
https://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-12883912655.html
壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/30 07:57削除
問題
右の図のように、AB<ADの長方形ABCDがある。∠DABの二等分線上に点Eをとり、直線CEとBDの交点をFとする。
(1)EF⊥BDのとき、CE=CAであることを証明しなさい。
(04 大阪教育大付天王寺)
(2)CE=CAのとき、EF⊥BDであることを証明しなさい。
(04 桐朋)

私の解法3
(1)AB=a,AD=BC=bと置くと、
CA=√(a²+b²)———①
ここで、AB,DCを延長してEからADと平行線を引き、ABの延長,DCの延長との交点をそれぞれG,Hとすると、∠G=90°で∠BAE=45°より△AGEは直角二等辺三角形になる。
また、四角形BGHCは長方形より、BG=CH=x,HE=yと置くと、GH=BC=AD=bより、GE=b+y,AG=a+x
∴b+y=a+x ∴y=x+a-b———ア
ところで、条件より∠EFB=90°なので、△CEH∽△CDF,△CDF∽△BDCより、△CEH∽△BDCである。
∴x:y=b:a———イ
アをイに代入すると、
x:x+a-b=b:a
∴ax=b(x+a-b)=bx+b(a-b)
∴(a-b)x=b(a-b)
ところで、AB<ADより、a≠b
よって、a-b≠0より、両辺をa-bで割ると、x=b ∴y=a
∴CE=√(x²+y²)=√(a²+b²)———②
①,②より、CE=CA
よって、示された。
(最後の所は、三平方の定理よりも△ABC≡△EHCの方がエレガントかもしれない。)
(2)CE=CA=√(a²+b²)
また、CE=√(x²+y²)より、
x²+y²=a²+b²———①
また、a+x=b+yより、
y=x+a-b———②
②を①に代入すると、
x²+(x+a-b)²=a²+b²
∴x²+x²+a²+b²+2ax-2bx-2ab=a²+b²
∴2x²+2(a-b)x-2ab=0
∴x²+(a-b)x-ab=0
∴(x+a)(x-b)=0 
x>0より、x=b ∴y=a
∴△ABC≡△EHC ∴∠ACB=∠EHC
また、対頂角より、∠ECH=∠FCD
∴∠ACB=∠DCF
また、∠BAC=∠FDC 
よって、△ABCと△DFCにおいて残りの1角も等しい。∴∠CFD=∠ABC=90°
∴EF⊥BD
よって、示された。

おまけ:
返信
返信5
壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/29 13:30 (No.1379629)削除
次の文章を完全解説して下さい。

例6.5
F₂={0,1}を2個の元からなる体ℤ/(2),F₂[X]をF₂上の多項式環とする。X²+X+1はF₂[X]の既約多項式であるから、剰余環
K=F₂[X]/(X²+X+1)
は体である(定理4.11を参照)。
σ:F₂→F₂[X]/(X²+X+1)
  a→|a=aの剰余類
という準同型写像は単射となる(定理3.4)。F₂の元のσによる像を同じ記号で書くことにする。この意味でKはF₂を部分体として含んでいる。さらに、Kの元|XはF₂[X]の多項式の根である。それは、
(|X)²+|X+1=|(X²+X+1)=|0
となるからである。
|Xをαと書くことにすればK=F₂[X]/(X²+X+1)の任意の元は、F₂[X]の多項式によりf(α)と表現される。f(X)をX²+X+1で割れば
f(X)=(X²+X+1)g(X)+aX+b(g(X)∈F₂[X],a,b∈F₂)
となるから、結局、
f(α)=aα+b(a,b∈F₂)
である。
a=0 のときは f(α)=0 または 1,
a=1 のときは f(α)=α または α+1
以上によりK={0,1,α,α²=α+1}である。αとα+1はX²+X+1の2つの根となるので、KはF₂の拡大体であって X²+X+1=0 の2根を含んでいる。
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

定理4.11
K[X]を体K上の多項式環で、f(X)∈K[X]とするとき、つぎの5つの命題は同値である。
(1)f(X)は既約多項式である。
(2)(f(X))=f(X)K[X]は素イデアルである。
(3)(f(X))=f(X)K[X]は極大イデアルである。
(4)K[X]/(f(X))は整域である。
(5)K[X]/(f(X))は体である。

定理3.4
体Kから環Rへの準同型写像f:K→Rは単射である。
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

適当に分かり易く突っ込んだ解説をして下さい。

おまけ:
https://www.ne.jp/asahi/music/marinkyo/matematiko/lineara-algebro-praktiko.html.ja
壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/29 16:48削除
解説
>F₂={0,1}を2個の元からなる体ℤ/(2),F₂[X]をF₂上の多項式環とする。X²+X+1はF₂[X]の既約多項式であるから、剰余環
K=F₂[X]/(X²+X+1)
は体である(定理4.11を参照)。

念のため、ℤ/(2)はℤ₂(2で割った余りの集合)と同じ事。
また、「X²+X+1はF₂[X]の既約多項式である」は、ちゃんと確認した方が良い。
例えば、Ⅹ²+1はF₂[X]では可約である。∵Ⅹ²+1=X²+0X+1≡X²+2X+1=(X+1)²だから。
また、X²+X+1が既約多項式ならばF₂[X]/(X²+X+1)が体は定理4.11は、何回も同じような事をやったので、省略。(定理4.11を見れば自明。)

>σ:F₂→F₂[X]/(X²+X+1)
  a→|a=aの剰余類
という準同型写像は単射となる(定理3.4)。F₂の元のσによる像を同じ記号で書くことにする。この意味でKはF₂を部分体として含んでいる。

単射になる事は定理3.4より自明。

定理3.4
体Kから環Rへの準同型写像f:K→Rは単射である。
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

ただし、ここでσが準同型写像である事の確認をしておく。それは定理3.1より。

定理3.1
Iを環Rのイデアルとする。Rの元aに対して、aを含むR/Iの剰余類|aを対応させると、これは環Rから剰余類R/Iへの環の全準同型写像である。
π:R→R/I
  a→|a
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

また、「F₂の元のσによる像を同じ記号で書くことにする。この意味でKはF₂を部分体として含んでいる」は、F₂={0,1}はF₂[X]/(X²+X+1)の定数部分でそのまま(単射で)写像されるので、(そのまま)F₂[X]/(X²+X+1)の部分体になるという事である。

>さらに、Kの元|XはF₂[X]の多項式の根である。それは、
(|X)²+|X+1=|(X²+X+1)=|0
となるからである。

念のため、|(X²+X+1)=|0は、F₂[X]/(X²+X+1)がX²+X+1で割った余りの集合だからである。X²+X+1をX²+X+1で割った余りは0だから。
また、(|X)²+|X+1=|(X²+X+1)は、定理2.3より。

定理2.3
Iを環Rのイデアルとすると、Iを法とする剰余類全体の集合R/Iに対して、加法と乗法を次のように定義することができる。すなわちRの元a,bに対して、
|a+|b=|(a+b)
|a・|b=|(a・b)
と定義することができる。これらの演算に関して、剰余類の全体R/Iは環になる。
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

>|Xをαと書くことにすればK=F₂[X]/(X²+X+1)の任意の元は、F₂[X]の多項式によりf(α)と表現される。f(X)をX²+X+1で割れば
f(X)=(X²+X+1)g(X)+aX+b(g(X)∈F₂[X],a,b∈F₂)
となるから、結局、
f(α)=aα+b(a,b∈F₂)
である。

「|Xをαと書くことにすればK=F₂[X]/(X²+X+1)の任意の元は、F₂[X]の多項式によりf(α)と表現される。」で一旦区切って、実際「f(X)をX²+X+1で割れば
f(X)=(X²+X+1)g(X)+aX+b(g(X)∈F₂[X],a,b∈F₂)
となるから、結局、
f(α)=aα+b(a,b∈F₂)
である」
と書いた方が分かり易い。因みに、前半は、定理6.3(2)を見ても良い。

定理6.3
体の拡大K⊂LでαはLの元とするとき、次のことが成り立つ。
(1)αがK上超越的であれば
σ:K[X]→K[α]⊂L(X→α)
は環同型写像であり、K[α]の商体K(α)はK上の有理関数体K(X)と同型である。
(2)αがK上代数的であり、αのK上の最小多項式をf(X)とすると、写像
K[X]/(f(X))→K[α]⊂L(|X→α)
は同型写像であり、K[α]は体になる。すなわち、K[α]=K(α)となる。
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

>f(α)=aα+b(a,b∈F₂)
である。
a=0 のときは f(α)=0 または 1,
a=1 のときは f(α)=α または α+1

a,bはF₂の元なので、0か1の場合しかないので、a,bが2通りずつで2×2=4通り。

>以上によりK={0,1,α,α²=α+1}である。αとα+1はX²+X+1の2つの根となるので、KはF₂の拡大体であって X²+X+1=0 の2根を含んでいる。

ところで、上に「(|X)²+|X+1=|(X²+X+1)=|0」と「|Xをαと書くことにすれば」とあるので、α²+α+1=0である。
∴α+1=-α²=α²(F₂では1=-1だから。)
よって、K={0,1,α,α²}
ここで、まず、定理6.1が確認できる。

定理6.1
有限体Kの0以外の元からなる乗法群K*は巡回群である。
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

次に、p.240の文章も確認出来る。

「有限体の元の個数は常に素数のベキである。」
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

今回のKの個数は4で2²だからである。しかし、有理整数環ℤの剰余環ℤ/(p)が体になるのはpが素数の場合だけなのに、多項式環の剰余類の場合はちゃんと確認出来るのは嬉しい。(参考書には書いてないので、悩みました。恥ずかしながら、3回目(3周目)でようやく気付きました。)

「このpを体Kの標数という。標数がpである体Kは体ℤ/(p)と同型な体を部分体として含むことになる。この体はKに含まれる最小の体であり、Kの素体と呼ばれる。」
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

今回のK={0,1,α,α²}ではF₂={0,1}が素体という事ですね。つまり、標数が2。

>αとα+1はX²+X+1の2つの根となる

αがX²+X+1の根となるのは自明なので、α+1の方を確認すると、(α+1)²+α+1+1=α²+3α+3≡α²+α+1でOK。
因みに、直接X²+X+1をX-αで割っても良い。商がX+(α+1),余りがα²+α+1=0となり、X=-(α+1)≡α+1でOK。

>KはF₂の拡大体であって X²+X+1=0 の2根を含んでいる。

p.189の例3.5を挙げよう。

例3.5
有理数体ℚ上の1変数の多項式環ℚ[X]において、多項式X²-2によって生成されたイデアル(X²-2)による剰余環ℚ[X]/(X²-2)と体ℚ[√2]は環として同型である。
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

ℚ[√2]はℚの拡大体で、既約多項式X²-2=0の根±√2を含んでいる。

おまけ:
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壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/28 11:37 (No.1378940)削除
次の文章を完全解説して下さい。

§3.1 線型独立
Vを数体K上の線型空間とする。Vの元a₁,a₂,…,ak(k≧1)の間の
c₁a₁+c₂a₂+…+ckak=0(c₁,c₂,…,ck∈K)
の形の関係を線型関係と言う。a₁,…,akがVのどんな元であっても、線型関係は少なくとも一つ存在する。それはc₁=c₂=…=ck=0としたもので、これを自明な線型関係と言う。
a₁,a₂,…,akの間には自明でない線型関係が存在するとき、言い換えれば
c₁a₁+c₂a₂+…+ckak=0,(c₁,c₂,…,ck)≠(0,0,…,0)
となるc₁,…,ck∈Kが少なくとも一組存在するとき、a₁,…,akは(K上)線型従属または一次従属であると言う。集合{a₁,…,ak}が線型従属であるとも言う。
F:V→V'が線型写像であるとき、
F(c₁a₁+…+ckak)=c₁F(a₁)+…+ckF(ak)
であるから、
c₁a₁+…+ckak=0ならばc₁F(a₁)+…+ckF(ak)=0'
が成り立つ。すなわち線型写像は線型従属性を保存する。
線型従属の否定を線型独立と言う。すなわち、a₁,a₂,…,akが線型独立とは
“c₁a₁+c₂a₂+…+ckak=0ならば必ずc₁=c₂=…=0”
が成り立つことである。線型独立性は線型写像によって必ずしも保存されない。
「線型代数入門」有馬哲著より

具体的には、

>F:V→V'が線型写像であるとき、
F(c₁a₁+…+ckak)=c₁F(a₁)+…+ckF(ak)
であるから、
c₁a₁+…+ckak=0ならばc₁F(a₁)+…+ckF(ak)=0'
が成り立つ。すなわち線型写像は線型従属性を保存する。

>線型独立性は線型写像によって必ずしも保存されない。

この2ヵ所ですね。特に、後者は詳しく解説して下さい。因みに、線型従属と線型独立は大学の数学科で最初の関門であり、初学者にも分かるような具体的な解説も出来るが、それは省略する。(面白くないからね。)
個人的な経験から、お薦め本は「すぐわかる線形代数」石村園子著。この人だけは本当の事(すぐわかる)を述べている。1995年、私にとっての救世主だった。(94年2月が初版だが、その時に出合わなかったのは運命なのだろう。)

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/28 13:56削除
解説
>F:V→V'が線型写像であるとき、
F(c₁a₁+…+ckak)=c₁F(a₁)+…+ckF(ak)
であるから、
c₁a₁+…+ckak=0ならばc₁F(a₁)+…+ckF(ak)=0'
が成り立つ。すなわち線型写像は線型従属性を保存する。

線型写像の定義
Kを数体,VとV'をK上の線型空間とする。VからV'への写像F:V→V'が二つの条件
F(x+y)=F(x)+F(y)
F(ax)=aF(x)
をみたすとき、FをK上の線型写像,K線型写像または線型写像と言う。
このとき、
F(0)=0'(0'はV'の零元)
なることは、F(ax)=aF(x)においてa=0とおけばわかる。また明らかに
F(a₁x₁+a₂x₂+…+akxk)=a₁F(x₁)+a₂F(x₂)+…+akF(xk)
「線型代数入門」有馬哲著より

Fは線型写像より、
F(c₁a₁+…+ckak)
=F(c₁a₁)+…+F(ckak)
=c₁F(a₁)+…+ckF(ak)
また、F(0)=0'より、
c₁a₁+…+ckak=0ならばc₁F(a₁)+…+ckF(ak)=0'
ところで、(c₁,c₂,…,ck)≠(0,0,…,0)
となるc₁,…,ck∈Kが少なくとも一組存在すると仮定しているので、
c₁F(a₁)+…+ckF(ak)=0'となる(c₁,c₂,…,ck)≠(0,0,…,0)
となるc₁,…,ck∈Kが少なくとも一組存在している。つまり、{F(a₁),…,F(ak)}は線型従属である。
よって、写像元が線型従属ならば写像先も線型従属である。つまり、「線型写像は線型従属性を保存する」という事である。

>線型独立性は線型写像によって必ずしも保存されない。

上より、写像元が線型従属ならば写像先も線型従属である。———☆
ところで、「線型従属の否定を線型独立と言う」ので、☆の対偶を取ると、
写像先が線型従属でないならば写像元は線型従属でない。
つまり、写像先が線型独立ならば写像元も線型独立であるという事は言えるが、「線型独立性は線型写像によって必ずしも保存されない」という事は言えない。
そこで、Vの元↑a=(1,0),↑b=(0,1)を選んで、c₁↑a+c₂↑b=↑0とすると、
c₁(1,0)+c₂(0,1)=(0,0)
∴c₁=c₂=0
よって、c₁↑a+c₂↑b=↑0ならばc₁=c₂=0より、↑aと↑bは線型独立である。

定義
a₁,a₂,…,akが線型独立とは
“c₁a₁+c₂a₂+…+ckak=0ならば必ずc₁=c₂=…=0”
(上から引用。)

ここで、線型写像F:V→V',F(x)=Ax,
A=(1 2)(本当は上下で1つの括弧)
  (2 4)(注:Aは行列である。)
を定めると、
F(↑a)=(1 2)(1)=(1)
     (2 4)(0) (2)
(注:上では行ベクトルにしたが、ここでは列ベクトルにした。)
F(↑b)=(1 2)(0)=(2)
     (2 4)(1) (4)
∴F(↑a)=(1,2),F(↑b)=(2,4)
(注:再び行ベクトルにした。)
ここで、
2F(↑a)+(-1)F(↑b)
=2(1,2)-(2,4)=(0,0)
よって、2F(↑a)+(-1)F(↑b)=(0,0)より、c₁F(a₁)+c₂F(a₂)=0ならばc₁=c₂=0でなくc₁=2,c₂=-1が存在するので、F(↑a)とF(↑b)は線型従属である。
よって、写像元は線型独立だったのに、写像先では線型従属になったので、線型写像で線型独立性は保存されるとは限らない事が証明された。(反例)
因みに、行ベクトルにカンマを入れたのは高校数学ではそうするからである。でもこちらhttps://mathlandscape.com/column-row-vector/でもカンマが入っていますね。「よくわかる線型代数」有馬哲・石村貞夫著では入っていませんが。
念のため、証明は全部自分で考えました。

おまけ:
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壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/27 11:06 (No.1378286)削除
次の文章を完全解説して下さい。

定理6.4
K⊂L,α∈Lとしてαを体K上代数的な元とする。αのK上の最小多項式をp(X)とし、p(X)の次数がnであるとする。このとき、{1,α,α²,…,α^(n-1)}は体K(α)のK上のベクトル空間としての基底である。したがって、[K(α):K]=nである。

証明
定理6.3によりK(α)=K[α]である。ゆえにK(α)の任意の元は、K係数の多項式g(X)∈K[X]があってg(α)の形に表される。g(X)をp(X)で割って
g(X)=p(X)q(X)+r(X)(r(X)=0 または degr(X)<n)
と表す。Xにαを代入して
g(α)=p(α)q(α)+r(α)=r(α)
r(X)=0のときはg(α)=r(α)=0であり、r(X)≠0のときは、
r(X)=a₀+a₁X+…+an-1X^(n-1)(ai∈K,0≦i≦n-1)
と書けるので
g(α)=r(α)=a₀+a₁α+…+an-1α^(n-1)
と表される。また、
b₀+b₁α+…+bn-1α^(n-1)=0(bi∈K,0≦i≦n-1)
であって、b₀,b₁,…,bn-1の中に0でないものがあるとすれば、αの最小多項式p(X)の次数がnであることに矛盾する。したがって、{1,α,α²,…,α^(n-1)}はK上1次独立である。
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

定理6.3
体の拡大K⊂LでαはLの元とするとき、次のことが成り立つ。
(1)αがK上超越的であれば
σ:K[X]→K[α]⊂L(X→α)
は環同型写像であり、K[α]の商体K(α)はK上の有理関数体K(X)と同型である。
(2)αがK上代数的であり、αのK上の最小多項式をf(X)とすると、写像
K[X]/(f(X))→K[α]⊂L(|X→α)
は同型写像であり、K[α]は体になる。すなわち、K[α]=K(α)となる。
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

適当に分かり易く解説して下さい。理解させるだけでなく、どうしてこんな事をするのかなども解説して下さい。

おまけ:
勉強しないで脳の老化を予防する
「このように、読書をすることや資格をとることで満足するのでなく、自分の知識や体験を上手にアウトプットしたり、それを加工することが、中高年以降の重要な勉強だと私は信じるようになった。
 みんなが知っていることより、人とは違うかもしれないが、自分自身の考えを持ったり、ただ、知識を入力するのでなく、人に話せるレベルにまで知識を理解し、かみくだくようにするというようなことだ。」
引用元:https://business.nikkei.com/atcl/report/16/122600095/111500041/
壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/27 14:00削除
解説
>定理6.3によりK(α)=K[α]である。

定理6.3
体の拡大K⊂LでαはLの元とするとき、次のことが成り立つ。
(1)αがK上超越的であれば
σ:K[X]→K[α]⊂L(X→α)
は環同型写像であり、K[α]の商体K(α)はK上の有理関数体K(X)と同型である。
(2)αがK上代数的であり、αのK上の最小多項式をf(X)とすると、写像
K[X]/(f(X))→K[α]⊂L(|X→α)
は同型写像であり、K[α]は体になる。すなわち、K[α]=K(α)となる。

(2)の最後より、その通りである。ところで、p.157例1.5に、

例1.5
Rを可換環とするとき、Rの元を係数とする変数(不定元)Xの多項式全体の集合は通常の加法と乗法に関して可換環になる。この環をR上の一変数の多項式環といい、記号R[X]により表す。f(X)∈R[X]でありf(X)≠0であれば、a₀,…,an∈R,an≠0としてf(X)は
f(X)=a₀+a₁X+…+anX^n
と一意的に表される。また、Kを体とするとき、Kの元を係数とするXの有理式全体の集合は通常の加法と乗法に関して体になる。この体をK上の一変数有理関数体といい、記号K(X)により表す。

とあり、係数が体KならばK[X]は体になるので、X=αとしたK[α]も体になるに決まっている。ただし、K[α]の方はαが代数的の場合は(αがn次方程式の解の場合)、n-1次以下の多項式の集合となる。つまり、{1,α,α²,…,α^(n-1)}で生成される式の集合。だから、ベクトル空間うんぬんという話になるのである。(n-1次以下の多項式の集合となる理由は続きにある。)

>任意の元は、K係数の多項式g(X)∈K[X]があってg(α)の形に表される。g(X)をp(X)で割って
g(X)=p(X)q(X)+r(X)(r(X)=0 または degr(X)<n)
と表す。Xにαを代入して
g(α)=p(α)q(α)+r(α)=r(α)
r(X)=0のときはg(α)=r(α)=0であり、r(X)≠0のときは、
r(X)=a₀+a₁X+…+an-1X^(n-1)(ai∈K,0≦i≦n-1)
と書けるので
g(α)=r(α)=a₀+a₁α+…+an-1α^(n-1)
と表される。

これを読めば、K[α](=K(α))がn-1次以下の式の集合になる事が分かる。
ところで、何故、こんな事をするのかと言うと、{1,α,α²,…,α^(n-1)}が基底である事を言うには、任意のK[α]の元を{1,α,α²,…,α^(n-1)}の1次結合の形で表わせないとダメだからである。(任意の元を(この基底で)生成できるという事を示すという事。)
念のため、g(X)を任意に選んでX=αを代入しているので、g(α)はK[α]の任意の元という事である。

>また、
b₀+b₁α+…+bn-1α^(n-1)=0(bi∈K,0≦i≦n-1)
であって、b₀,b₁,…,bn-1の中に0でないものがあるとすれば、αの最小多項式p(X)の次数がnであることに矛盾する。したがって、{1,α,α²,…,α^(n-1)}はK上1次独立である。

任意の元を生成出来て、かつ{1,α,α²,…,α^(n-1)}が1次独立ならば基底である事が言えるので、今度は1次独立である事を示している訳である。
因みに、b₀+b₁α+…+bn-1α^(n-1)=0のb₀,b₁,…,bn-1の中に0でないものが1つでもあれば、b₀+b₁α+…+bn-1α^(n-1)=0はb₀+b₁X+…+bn-1X^(n-1)=0にX=αを代入したものになり、αはn-1次以下の方程式の解になり、αの最小多項式がn-1次以下になり、最小多項式の次数がnである事に矛盾するという事。

>このとき、{1,α,α²,…,α^(n-1)}は体K(α)のK上のベクトル空間としての基底である。したがって、[K(α):K]=nである。

K(α)の基底の個数がn個よりn次元なので、拡大次数がnという事。
例えば、[ℚ[√2]:ℚ]=2
ℚ[√2]=a+b√2で基底は1と√2の2個だから2次元で、拡大次数は2という事。

補足
>だから、ベクトル空間うんぬんという話になるのである。

問3.3
(4)ℚ[√2]は{1,√2}を基底とする有理数体ℚ上の2次元ベクトル空間であることを確かめよ。
(1)~(3)は省略。
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

問4.3
(3)ℚ[α]は{1,α,…,α^(n-1)}を基底とする体ℚ上のn次元ベクトル空間であることを示せ。
(1),(2)は省略。
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

おまけ:
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壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/24 07:57 (No.1376261)削除
問題
図1の四角形ABCDにおいて、AB=CDです。ADおよびBCの中点をそれぞれM,Nとし、対角線BDの中点をLとします。
(1)△LMNが二等辺三角形であることを証明しなさい。
(2)(1)の四角形においてBAの延長線とNMの延長線との交点をPとします。図2において、∠DPMの大きさを求めなさい。
(02 加藤学園暁秀)

図1の解説:∠Bが75°ぐらい,∠Cが45°ぐらい,∠Aが80°ぐらいの四角形ABCD(∠Dは160°ぐらいになる)を描き、BDを結び、BD,AD,BCの中点をそれぞれL,M,Nとした図。
図2の解説:図1の∠Bを74°,∠Cを50°とし、BAの延長とNMの延長との交点をQ,CDの延長とQNとの交点をPとした図。

因みに、(2)は参考書には2通りの解法が載っていますが、私も解答を見る前に2通り作っていました。その別解の方と私のオリジナルです。模範解答は愚直過ぎて思い付きませんでした。😞

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/25 07:56削除
問題
図1の四角形ABCDにおいて、AB=CDです。ADおよびBCの中点をそれぞれM,Nとし、対角線BDの中点をLとします。
(1)△LMNが二等辺三角形であることを証明しなさい。
(2)(1)の四角形においてBAの延長線とNMの延長線との交点をPとします。図2において、∠DPMの大きさを求めなさい。
(02 加藤学園暁秀)

図1の解説:∠Bが75°ぐらい,∠Cが45°ぐらい,∠Aが80°ぐらいの四角形ABCD(∠Dは160°ぐらいになる)を描き、BDを結び、BD,AD,BCの中点をそれぞれL,M,Nとした図。
図2の解説:図1の∠Bを74°,∠Cを50°とし、BAの延長とNMの延長との交点をQ,CDの延長とQNとの交点をPとした図。

模範解答
(1)中点連結定理により、
ML=(1/2)AB,NL=(1/2)CD
ここで、AB=CDであるから、ML=NL
よって、題意が成り立つ。
(2)BDの中点Lをとると、(1)より、図アの○の角同士は等しい(注:∠LMN=∠LNM=○)。
また、ML∥QB,LN∥PCであるから、
●=○(注:●=∠Q)(同位角),x=○(注:x=∠DPM)(錯角)
∴●=x・・・①
よって、∠PNC=●+74°=x+74°であるから、△PNCの内角の和について、
(x+74°)+x+50°=180°
∴2x=56°∴x=28°
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

読めば分かるので、解説は省略。

(2)の参考書の別解(私の模範解答)
上の①より、∠BQN=∠CPN
△PNCを、Nを中心にCがBに重なるまで回転させると、△QBP'(注:P'は点Pの移動先の点)が出来て、
x={180°-(74°+50°)}/2=28°

解説
∠QNBと∠PNCは補角をなしている(加えると180°になるという事)ので、△PNCを点Nで回転させ、点Pの行き先をP'とすると、∠QNBと∠P'NBも補角をなすので、QNP'は一直線になる。
また、∠P'=∠CPN=∠BQN=∠Qより、△BQP'は頂角が74°+50°=124°の二等辺三角形になる。
よって、∠DPM=∠CPN=∠P'=(180°-124°)÷2=56°÷2=28°

因みに、中点の定石の1つで、点NがBCの中点より、QNの延長上にNP'=NPとなる点P'を取れば、四角形PBP'Cは平行四辺形になり、△P'NB≡△PNCとなり、上図の回転と同じ構図が出来る。または、QNの延長上にQ'N=QNとなる点Q'を取っても解ける。その場合は、△QNBの方を回転移動させた構図と同じになる。
念のため、定石と言っても、昔、私がオリジナルで作ったものだと思うので、一般性はない。因みに、最近は算数の回転ばかり使っている。と言うより、先に思い付く。進化しているのかな?

私の別解は次回。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/26 07:48削除
問題
図1の四角形ABCDにおいて、AB=CDです。ADおよびBCの中点をそれぞれM,Nとし、対角線BDの中点をLとします。
(1)△LMNが二等辺三角形であることを証明しなさい。
(2)(1)の四角形においてBAの延長線とNMの延長線との交点をPとします。図2において、∠DPMの大きさを求めなさい。
(02 加藤学園暁秀)

図1の解説:∠Bが75°ぐらい,∠Cが45°ぐらい,∠Aが80°ぐらいの四角形ABCD(∠Dは160°ぐらいになる)を描き、BDを結び、BD,AD,BCの中点をそれぞれL,M,Nとした図。
図2の解説:図1の∠Bを74°,∠Cを50°とし、BAの延長とNMの延長との交点をQ,CDの延長とQNとの交点をPとした図。

(2)の私の別解
(1)より、△LMNは二等辺三角形。
よって、底角と同位角と錯角より、∠BQN=∠CPNである。(詳しくは、上の参考書の模範解答の①までを読んで下さい。)
ここで、QからPCと平行な直線を引き、BCの延長との交点をEとすると、同位角より∠E=∠C=50°また、∠DPM=∠CPN=∠BQN=(1/2)∠Q———①
ところで、△QBEの内角の和より、∠Q=180°-74°-50°=56°———②
②を①に代入すると、
∠DPM=56°÷2=28°

おまけ:
https://www.oakweb.ca/harmony/pythagorean/sirene-j.html#:~:text=%E3%82%AE%E3%83%AA%E3%82%B7%E3%82%A2%E7%A5%9E%E8%A9%B1%E3%81%AE9%E4%BA%BA,%E7%B5%90%E5%A9%9A%E3%81%8B%E3%82%89%E7%94%9F%E3%81%BE%E3%82%8C%E3%81%9F%E3%81%A8%E8%A8%80%E3%81%86%E3%80%82
返信
返信2
壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/23 16:01 (No.1375850)削除
次の文章を完全解説して下さい。

定義
n次の正方行列Aに対し、線型変換F_A:ℝ^n→ℝ^n,x→Axの固有値,固有ベクトル,固有空間を、それぞれ行列Aの固有値,固有ベクトル,固有空間という。したがって、a∈ℝが固有値とは
(1)p≠0 (2)Ap=ap
となる列ベクトルpが存在することである。aに属する固有空間は、
W(a)={x∈ℝ^n|(A-aEn)=0}
である。特に、dimW(a)=n-rank(A-aEn)となる。
「よくわかる線型代数」有馬哲・石村貞夫著より

補足
§6.1 固有値,固有空間
定義 Tを線型空間Vの線型変換とする。実数a∈ℝに対して、
(1)二つの条件 p≠0,T(p)=ap(注:pは本当は太字)をみたすp∈Vが存在するとき、aをTの一つの固有値という。pを固有値aに属するTの一つの固有ベクトルという。
(2)W(a)={x∈V|T(x)=ax}とおく。
W(a)は線型変換 T-aIv:V→V
の核(T-aIv)^-1(0)に等しく、Vの部分線型空間である。W(a)を固有値aに属するTの固有空間という。したがって、
固有空間={0}+{固有ベクトルp}

上の部分を適当に分かり易く解説して下さい。因みに、下の補足は前回解説済み。(2025/1/21 11:56の投稿の列)
前回の何となく予想は当たっていましたね。まぁ、30年ぐらい前にやったので何となく覚えていたんですけどね。
つまり、

>線型変換T:ℝ₂→ℝ₂,[x y]→[x+2y 2x+y]

行ベクトルを列ベクトルにしてみると、
(x) (x+2y)
(y)→(2x+y)
(注:本当は括弧は上下で1つ)
(x+2y) (1 2)(x)
(2x+y)=(2 1)(y)
よって、線型変換Tとは行列AがあってAxという変換と等しい。ここで、初めの、

>§6.1 固有値,固有空間
定義 Tを線型空間Vの線型変換とする。実数a∈ℝに対して、
(1)二つの条件 p≠0,T(p)=ap(注:pは本当は太字)をみたすp∈Vが存在するとき、aをTの一つの固有値という。pを固有値aに属するTの一つの固有ベクトルという。

を考えると、
(a b)(x) a'(x)
(c d)(y)=  (y)
となる実数a'が固有値という事である。また、その時のベクトル✘が固有ベクトルという事。
また、例題6.1.1から1つの変換T(行列A)に対して、固有値は1つとは限らない事が分かる。(例題では2つあるから。)
「2025/1/21 14:00の投稿」より

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/24 13:51削除
定義
n次の正方行列Aに対し、線型変換F_A:ℝ^n→ℝ^n,x→Axの固有値,固有ベクトル,固有空間を、それぞれ行列Aの固有値,固有ベクトル,固有空間という。したがって、a∈ℝが固有値とは
(1)p≠0 (2)Ap=ap
となる列ベクトルpが存在することである。aに属する固有空間は、
W(a)={x∈ℝ^n|(A-aEn)x=0}
である。特に、dimW(a)=n-rank(A-aEn)となる。
「よくわかる線型代数」有馬哲・石村貞夫著より

解説
>aに属する固有空間は、
W(a)={x∈ℝ^n|(A-aEn)x=0}
である。

補足より、
(2)W(a)={x∈V|T(x)=ax}とおく。
W(a)は線型変換 T-aIv:V→V
の核(T-aIv)^-1(0)に等しく、Vの部分線型空間である。W(a)を固有値aに属するTの固有空間という。

このTに対応するのがF_Aで、具体的には行列Aである。
そこで、T(x)=axをAx=axとすると、Ax-ax=0 ∴(A-a)x=0
∴(A-aEn)x=0 
よって、W(a)={x∈V|T(x)=ax}が、
W(a)={x∈ℝ^n|(A-aEn)x=0}となる訳である。

>特に、dimW(a)=n-rank(A-aEn)となる。

W(a)={x∈ℝ^n|(A-aEn)x=0}
ここで、線型変換(写像)Φ:V→V,x→(A-aEn)xを定めると、定理より、
dimV=dim(Φ^-1(0'))+dim(Φ(V))

定理
線型写像F:V→V'に対し、Vが有限次元のとき
(1)dimV=dim(F^-1(0'))+dim(F(V))が成り立つ。
(2)は省略。
「よくわかる線型代数」有馬哲・石村貞夫著より

∴dim(Φ^-1(0'))=dimV-dim(Φ(V))———☆
ところで、W(a)={x∈ℝ^n|(A-aEn)x=0},Φ:V→V,x→(A-aEn)xより、
W(a)=Φ^-1(0)———①である。
また、dimV=dim(ℝ^n)=n———②
また、dimΦ(V)=dimΦ(ℝ^n)=rank(A-aEn)———③

命題
線型写像F:ℝ^n→ℝ^mにより定まるm行n列の行列をAとすれば、F(ℝ^n)の次元は、dimF(ℝ^n)=rankA
「よくわかる線型代数」有馬哲・石村貞夫著より

①,②,③を☆に代入すると、
dimW(a)=n-rank(A-aEn)
という事。
または、W(a)={x∈ℝ^n|(A-aEn)x=0}を解空間と見ると、

命題
n変数の同次方程式Ax=Oの解の全体は、行列Aに対応する線型写像F_Aの核(F_A)^-1(0)に一致し、線型空間である。解空間の次元は、dim(F_A)^-1(0)=n-rankAとなっている。
「よくわかる線型代数」有馬哲・石村貞夫著より

dimW(a)=n-rank(A-aEn)
と一発である。

おまけ:
https://dic.pixiv.net/a/%E4%B8%80%E6%9D%A1%E8%81%96%E4%B9%9F
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壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/23 11:55 (No.1375756)削除
次の文章を完全解説して下さい。

命題(2.3.2)
(ⅰ)正方行列Aが正則ならばA^-1もまた正則でその逆行列はAに等しい。すなわち(A^-1)^-1=A
(ⅱ)正方行列Aが正則ならば転置行列 t^Aもまた正則でその逆行列は t^(A^-1)に等しい。すなわち(t^A)^-1=t^(A^-1) これを簡単にt^A^-1と書く。
(ⅲ)n次行列A,Bがともに正則ならば、積ABもまた正則でその逆行列はB^-1A^-1に等しい。すなわち(AB)^-1=B^-1A^-1

証明
(ⅰ)X=AはA^-1の逆行列の条件XA^-1=A^-1X=Eをみたす。
(ⅱ)X=t^(A^-1)とおくとき
Xt^A=t^(A^-1)t^A=t^(AA^-1)=t^E=E
同様にt^AX=Eであるから、行列 t^(A^-1)は t^Aの逆行列の条件をみたしている。
(ⅲ)X=B^-1A^-1とおくとき
X(AB)=B^-1(A^-1A)B=B^-1EB=B^-1B=E
同様に (AB)X=Eであるから、行列B^-1A^-1はABの逆行列の条件をみたしている。(証明終)
「線型代数入門」有馬哲著より

「(m,n)行列Aの縦横を逆にして生ずる(n,m)行列をAの転置行列と言い、t^Aで表わす。(中略)転置する演算が
t^(A+B)=t^A+t^B,t^(cA)=ct^A,
t^(t^A)=A
をみたすのは、明らかである。」
「線型代数入門」有馬哲著より

定義
正方行列Aに対し、
XA=E かつ AX=E
となる行列Xが少なくとも一つ存在するとき、Aを正則行列または可逆行列と言う。行列XをAの逆行列と言う。
「線型代数入門」有馬哲著より

今回は簡単ですが、分かり易く解説して下さい。

おまけ:
https://www.msn.com/ja-jp/entertainment/hollywood/%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%82%B9-%E3%82%AD%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%88%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6%E3%81%AE%E4%BA%8B%E5%AE%9F%E3%82%92%E7%99%BA%E8%A6%8B%E3%81%99%E3%82%8B/ss-BB1mGmXv?ocid=msedgntp&pc=U531&cvid=648c2ae2894f4bcfac351ff8edd842b1&ei=7#comments&commentId=dbcb7c05-bc72-4f93-bd17-1ad8a3b1035d
壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/23 13:57削除
命題(2.3.2)
(ⅰ)正方行列Aが正則ならばA^-1もまた正則でその逆行列はAに等しい。すなわち(A^-1)^-1=A
(ⅱ)正方行列Aが正則ならば転置行列 t^Aもまた正則でその逆行列は t^(A^-1)に等しい。すなわち(t^A)^-1=t^(A^-1) これを簡単にt^A^-1と書く。
(ⅲ)n次行列A,Bがともに正則ならば、積ABもまた正則でその逆行列はB^-1A^-1に等しい。すなわち(AB)^-1=B^-1A^-1

証明
(ⅰ)A^-1の逆行列をⅩと置くと、逆行列の定義より、XA^-1=A^-1X=Eが成り立つ。

定義
正方行列Aに対し、
XA=E かつ AX=E
となる行列Xが少なくとも一つ存在するとき、Aを正則行列または可逆行列と言う。行列XをAの逆行列と言う。

ここで、X=Aとすると、
AA^-1=A^-1A=Eとなり成り立つので、
A^-1の逆行列XはAである。
つまり、(A^-1)^-1=Aという事である。

(ⅱ)t^Aの逆行列をXと置くと、逆行列の定義より、Xt^A=t^AX=Eが成り立つ。
ここで、X=t^(A^-1)とすると、
Xt^A=t^(A^-1)t^A=t^(AA^-1)
(t^(AB)=t^Bt^Aを使った。)

命題
|(AB)=|A|B,t^(AB)=t^Bt^A
「演習詳解 線型代数」有馬哲・浅枝陽共著p.40より
(注:|の方は複素共役行列の事である。また、証明は載っていない。)
その後、よく見たら「線型代数入門」有馬哲著にも載っていた。(当然か。)

命題(2.2.5)
行列の複素共役と転置の二つの操作と行列の乗法の間には
|(AB)=|A|B,t^(AB)=t^Bt^A
なる関係がある。(第二の等式で右辺の行列の順序に注意せよ!)

証明 やさしいから読者にゆだねる。

こちらhttps://manabitimes.jp/math/1046の6の証明。
因みに、「よくわかる線型代数」有馬哲・石村貞夫著には和とか積とか分けないで載っていて、2行2列の行列で具体的な問題で納得させている。

話を元に戻して、
Xt^A=t^(A^-1)t^A=t^(AA^-1)
=t^E=E
また、t^AX=t^At^(A^-1)=t^(A^-1A)
=t^E=E
よって、Xt^A=t^AX=Eより、t^Aの逆行列Xはt^(A^-1)である。
つまり、(t^A)^-1=t^(A^-1)という事。

(ⅲ)ABの逆行列をXと置くと、逆行列の定義より、X(AB)=(AB)X=Eが成り立つ。
ここで、X=B^-1A^-1とすると、
X(AB)=B^-1A^-1(AB)
=B^-1(A^-1A)B=B^-1EB=B^-1B=E
また、(AB)X=(AB)B^-1A^-1
=A(BB^-1)A^-1=AEA^-1=AA^-1=E
よって、X(AB)=(AB)X=Eが成り立つ。
よって、ABの逆行列XはB^-1A^-1である。
つまり、(AB)^-1=B^-1A^-1という事。

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