掲示板

BBS
アイコン設定
投稿者さん使い方

数学好きの人は、誰でも投稿して下さい。
壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/11 22:10 (No.1368264)削除
問題
正方形の折り紙ABCDをAB,ADを対角線ACに合わせて折ると、ぴったりと折れて折り目をAE,AFとすると、△AEFと△CEFがくっ付いた四角形AECFが出来るが、点EをBC上のBCの半分以下の好きな所に取ってAEで折った場合でも△ADFの方がぴったりとくっ付いて△AEFと△CEFがくっ付いた四角形になる事を証明して下さい。
余裕がある人は何通りか作ってみて下さい。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/12 08:02削除
問題
正方形の折り紙ABCDをAB,ADを対角線ACに合わせて折ると、ぴったりと折れて折り目をAE,AFとすると、△AEFと△CEFがくっ付いた四角形AECFが出来るが、点EをBC上のBCの半分以下の好きな所に取ってAEで折った場合でも△ADFの方がぴったりとくっ付いて△AEFと△CEFがくっ付いた四角形になる事を証明して下さい。

解法1
AEを折り目として折った点Bの行き先をB',AFを折り目として折った点Dの行き先をD'とすると、AB=ADよりAB'=AD'で点B'と点D'は一致している。
また、∠AB'E=∠ABE=90°,∠AD'F=∠ADF=90°より、
∠AB'E+∠AD'F=90°+90°=180°よって、3点E,B'(D'),Fは一直線上にある。よって、ぴったりとくっ付いて△AEFと△CEFがくっ付いた四角形になる。
よって、示された。
因みに、「BCの半分以下の好きな所」と書いたのは、対称性から同じになるだけで、別に半分以上の所に点Eを取っても問題ない。

解法2
正方形ABCDの辺BC上に端点を除いた任意の点Eを取り、辺DC上に∠EAB+∠FAD=45°となる点Fを取る。
ここで、△AFDをADがABにくっ付くまで点Aを中心に90°回転移動させ、点Fの行き先をF'とすると、AF=AF',∠F'AE=45°
また、∠FAE=90°-45°=45°より、∠F'AE=∠FAE
また、AEは共通より二辺挟角が等しいので、△AEF'≡△AEF
∴∠AEF'=∠AEF
ここで、AからEFに垂線を下ろしその足をHとすると、直角三角形の斜辺と他の1角が等しいので、△AHE≡△ABE
これはAEで△ABEを折り返すとEF上にぴったりと重なる事を意味している。
つまり、初めに△AEBをABがADにくっ付くまで点Aを中心に90°回転移動させ同様の事をすると、AFで△ADFを折り返すとEF上にぴったり重なり、EF=EF'より題意が満たされる。
よって、示された。

解法3
正方形ABCDの辺BC上に端点を除いた任意の点Eを取り、辺DC上に∠EAB+∠FAD=45°となる点Fを取る。
ここで、∠EAB=∠EAl,∠FAD=∠FAlとなる直線lを引く(∠EAF=45°だからそういう直線が引ける)。
また、E,Fから直線lに垂線を下ろしその足をそれぞれH,Iとすると、直角三角形の斜辺と他の1角が等しいので、△AHE≡△ABE,△AIF≡ADF 
∴AB=AH,AD=AI
また、正方形よりAB=ADなので、
AH=AI
よって、点Hと点Iは一致している。
よって、3点E,H(I),Fは一直線上にある。これは題意を満たしている。(ちょっと雑ですが、上と同じという事です。)
よって、示された。

おまけ:
返信
返信1
壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/10 22:25 (No.1367519)削除
問題
図のようなAB=3,AC=5の△ABCについて、∠Aの二等分線が辺BCと交わる点をD,辺BCの中点をEとする。頂点BからADにひいた垂線とADとの交点をPとし、ACとの交点をFとする。
(1)PE∥ACが成り立つことを証明しなさい。
(2)△APEの面積をSとするとき、△ABCの面積をSで表しなさい。
(04 同志社)

図の解説:AB<ACの△ABCの∠Aの二等分線を引き、BCとの交点をD,またBCの中点をEとし、BからADに垂線を下ろしその足をP,BPの延長とACとの交点をFとし、PEを結んだ図。

(2)は参考書に別解がありますが、私は違う別解を作ってみました。なお、今回から「高校への数学 日日のハイレベル演習」臨時増刊2006-6からの出題です。(前回同様、図形問題だけやります。)

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/11 07:57削除
問題
図のようなAB=3,AC=5の△ABCについて、∠Aの二等分線が辺BCと交わる点をD,辺BCの中点をEとする。頂点BからADにひいた垂線とADとの交点をPとし、ACとの交点をFとする。
(1)PE∥ACが成り立つことを証明しなさい。
(2)△APEの面積をSとするとき、△ABCの面積をSで表しなさい。
(04 同志社)

模範解答
(1)△ABP≡△AFPより、BP=FP。
これと、BE=ECより、PE∥FC
∴PE∥AC・・・①
(2)①より、△FPE=△APE=S
∴△BEF=△FPE×2=2S
∴△BCF=△BEF×2=4S・・・②
ところで、AF=AB=3より、CF=5-3=2であるから、
△ABC=②×(5/2)=10S
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

参考書の(2)の別解
➡注 次のように考えることもできます。
『△APEの底辺をPE,△ABCの底辺をACと見ると、
(底辺の比)=PE:AC=1:5
(高さの比)=CE:BC=1:2
∴(面積の比)=1×1:5×2=1:10』

解説
PE:AC=1:5の理由は、AB=AF=3,AC=5よりFC=5-3=2で、点E,PはそれぞれBC,BFの中点だから中点連結定理でPE=(1/2)FC=1,また、AC=5だから。
高さの比がCE:BCの理由は、E,BからACに垂線を下ろしその足をそれぞれH,Iとすると、EH,BIは△APE,△ABCの高さで、また、△CEH∽△CBIより、
EH:BI=CE:CB=1:2だから、
(高さの比)=CE:BC=1:2という事。
2つを掛け合わせると面積比になる事は自明とする。

(2)の私の解法(これはほとんど同じ)
(1)のPE∥ACより、△APE=△CPE
また、点EはBCの中点より△PBE=△PCE=△CPE ∴△APE=△PBE=△BPE
∴△BPE=S
また、△BPE∽△BFCで相似比1:4より、△BFC=4S
また、AF=AB=3よりCF=5-3=2
∴CF:CA=2:5
∴△ABC=(5/2)△BFC=(5/2)×4S=10S

(2)の私の別解
EPの延長とABとの交点をGとすると、PE∥ACよりGE∥AC また、点EはBCの中点。
よって、△BACでの中点連結定理の逆により、点GはBAの中点。
よって、△EAG=△EBG———①
△PAG=△PBG———②
①-②より、△APE=△BPE
∴△BPE=S
以後同じ。

因みに、△EAGにおいて点Gが底辺ABの中点ならば△EAP=△EBPは受験算数なら一発で使って良い定理である。
ついでに、中点とは限らずAG:BG=△EAP:△EBPという定理のAG=BGバージョンである。この定理も使って良いと思った。(まぁ、参考書によるから分からないけどね。)

おまけ:
返信
返信1
壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/10 11:37 (No.1367048)削除
次の文章を完全解説して下さい。

問題
Wをℝ^nの部分空間とすると、ℝ^n=W⊕W^⊥となり、ℝ^nの任意の元xは
x=x₁+x₂,x₁∈W,x₂∈W^⊥
と一意的に表される。このときx₁をxのWへの正射影という。写像
ρw:ℝ^n→ℝ^n,x→x₁
をWに属する射影変換という。いま、
W={[x y z]|x+y+z=0},a=[2 -1 1]
(注:本当は列ベクトルだが書けないので行ベクトルにした。)
としたとき、aのWへの正射影を求めよ。


dimW=2より、Wの基底をa₁=[1 0 -1],a₂=[0 -1 1]とする。(もちろん基底のとり方は無数にあるので、なるべく簡単な基底を選ぶと良い。)次にW^⊥の基底bを
b=[1 1 1]
にとる。(この場合には、dimW^⊥=dimℝ³-dimW=3-2=1となっているので、W^⊥はただ一つの基底により生成されている。)そこで、実数c₁,c₂,c₃に対して
a=c₁a₁+c₂a₂+c₃b,[2 -1 1]=c₁[1 0 -1]+c₂[0 -1 1]+c₃[1 1 1]
よって、2=c₁+c₃
   -1=-c₂+c₃
    1=-c₁+c₂+c₃
より、c₁=4/3,c₂=5/3,c₃=2/3
したがって、aのWへの正射影a'=c₁a₁+c₂a₂は
(4/3)[1 0 -1]+(5/3)[0 -1 1]
=(1/3)[4 -5 1] (解終)
「よくわかる線型代数」有馬哲・石村貞夫著より

適当に分かり易く解説して下さい。出来ればイメージ出来る方が良いですが。その後、

>もちろん基底のとり方は無数にあるので、なるべく簡単な基底を選ぶと良い。

具体的に自分で適当に基底を取って、結果が同じになる事を確認して下さい。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/10 14:01削除
解説
>Wをℝ^nの部分空間とすると、ℝ^n=W⊕W^⊥となり、

命題
Vを内積空間,W⊆Vを有限次元部分空間とする。このとき、VはWとW^⊥の直和である。すなわち、V=W⊕W^⊥となる。

直和の定義の1つは、部分空間の和U=W₁+W₂について、W₁∩W₂={0}なので、類別のようなイメージで良いと思う。ただし、類別の場合は共通部分は{φ}だが。

>dimW=2

W={[x y z]|x+y+z=0}で、x+y+z=0は平面の方程式なので、2次元だから。ただし、大学数学では、
線型写像F:ℝ³→ℝ¹,[x y z]→[x+y+z]を作り、F^-1(0)=Wとなっている事から、

定理 線型写像F:V→V'に対し、Vが有限次元のとき
dimV=dim(F^-1(0'))+dim(F(V))
「よくわかる線型代数」有馬哲・石村貞夫著より

を利用して、dimW=dim(F^-1(0))=dimℝ³-dim(F(ℝ³))
また、

命題 線型写像F:ℝ^n→ℝ^mにより定まるm行n列の行列をAとすれば、F(ℝ^n)の次元は、dim(F(ℝ^n))=rankA
「よくわかる線型代数」有馬哲・石村貞夫著より

より、dimW=dim(F^-1(0))=dimℝ³-dim(F(ℝ³))=dimℝ³-rankA
ところで、線型写像F:ℝ³→ℝ¹,[x y z]→[x+y+z]のFで定まる行列Aは1行3列の行列[1 1 1]である。(念のため、[x y z]は本当は列ベクトルで掛け合わせれば[x+y+z]になる事が分かるだろう。)∴rankA=1
∴dimW=dimℝ³-rankA=3-1=2
という事である。
因みに、前回は別の求め方として、解空間を利用したが、今回は省略。

命題 n変数の同次方程式Ax=Oの解の全体は、行列Aに対応する線型写像F_Aの核F^-1(0)に一致し、線型空間である。解空間の次元は、dim(F^-1_A(0))=n-rankA
「よくわかる線型代数」有馬哲・石村貞夫著より

高校数学の知識でスルーした方が効率が良い事は間違いない。笑

>(この場合には、dimW^⊥=dimℝ³-dimW=3-2=1となっているので、W^⊥はただ一つの基底により生成されている。)

先の命題、

命題
Vを内積空間,W⊆Vを有限次元部分空間とする。このとき、VはWとW^⊥の直和である。すなわち、V=W⊕W^⊥となる。

の両辺の次元を取れば成り立つ事は自明(直和だから)だが、一応、系がある。

系 有限次元の内積空間Vにおいて、dimV=dimW+dimW^⊥が成り立つ。
「よくわかる線型代数」有馬哲・石村貞夫著より

ところで、Wはイメージ的には平面である。そして、「W^⊥はただ一つの基底により生成されている」ので、イメージ的には法線ベクトルだろう。

>a=c₁a₁+c₂a₂+c₃b,[2 -1 1]=c₁[1 0 -1]+c₂[0 -1 1]+c₃[1 1 1]
よって、2=c₁+c₃
   -1=-c₂+c₃
    1=-c₁+c₂+c₃
より、c₁=4/3,c₂=5/3,c₃=2/3
したがって、aのWへの正射影a'=c₁a₁+c₂a₂は
(4/3)[1 0 -1]+(5/3)[0 -1 1]
=(1/3)[4 -5 1]

aはℝ³の元(ベクトル)なので、3つの基底で表している。a=c₁a₁+c₂a₂+c₃bのc₁a₁+c₂a₂の部分がWでc₃bがW^⊥の部分という訳である。そして、正射影は、
「x=x₁+x₂,x₁∈W,x₂∈W^⊥
と一意的に表される。このときx₁をxのWへの正射影という。」
のx₁の部分なので、「c₁a₁+c₂a₂」の部分という訳である。
イメージ的には、ℝ³の任意のベクトルが平面x+y+z=0と(平行移動して)交わり、それをcos的に(意味不明かもしれませんが)平面に貼り付けるようなイメージ。(適当)

>もちろん基底のとり方は無数にあるので、なるべく簡単な基底を選ぶと良い。

具体的に自分で適当に基底を取って、結果が同じになる事を確認して下さい。

これは次回。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/10 16:05削除
問題
Wをℝ^nの部分空間とすると、ℝ^n=W⊕W^⊥となり、ℝ^nの任意の元xは
x=x₁+x₂,x₁∈W,x₂∈W^⊥
と一意的に表される。このときx₁をxのWへの正射影という。写像
ρw:ℝ^n→ℝ^n,x→x₁
をWに属する射影変換という。いま、
W={[x y z]|x+y+z=0},a=[2 -1 1]
(注:本当は列ベクトルだが書けないので行ベクトルにした。)
としたとき、aのWへの正射影を求めよ。


dimW=2より、Wの基底をa₁=[1 0 -1],a₂=[0 -1 1]とする。(もちろん基底のとり方は無数にあるので、なるべく簡単な基底を選ぶと良い。)次にW^⊥の基底bを
b=[1 1 1]
にとる。(この場合には、dimW^⊥=dimℝ³-dimW=3-2=1となっているので、W^⊥はただ一つの基底により生成されている。)そこで、実数c₁,c₂,c₃に対して
a=c₁a₁+c₂a₂+c₃b,[2 -1 1]=c₁[1 0 -1]+c₂[0 -1 1]+c₃[1 1 1]
よって、2=c₁+c₃
   -1=-c₂+c₃
    1=-c₁+c₂+c₃
より、c₁=4/3,c₂=5/3,c₃=2/3
したがって、aのWへの正射影a'=c₁a₁+c₂a₂は
(4/3)[1 0 -1]+(5/3)[0 -1 1]
=(1/3)[4 -5 1] (解終)
「よくわかる線型代数」有馬哲・石村貞夫著より

>もちろん基底のとり方は無数にあるので、なるべく簡単な基底を選ぶと良い。

具体的に自分で適当に基底を取って、結果が同じになる事を確認して下さい。

まず、Wの基底はW={[x y z]|x+y+z=0}に当てはまらなければいけないので、
a₁=[2 -1 -1],a₂=[-1 -1 2]
とする。次に、W^⊥の基底はWと直交するので、これらとの内積が0でなければいけないので、
b=[1 1 1]とする。(求め方は省略。)
よって、a=c₁a₁+c₂a₂+c₃bより
[2 -1 1]=c₁[2 -1 -1]+c₂[-1 -1 2]+c₃[1 1 1]とすると、
    2=2c₁-c₂+c₃———①
   -1=-c₁-c₂+c₃———②
    1=-c₁+2c₂+c₃———③
①-②より、3=3c₁ ∴c₁=1
②-③より、-2=-3c₂ ∴c₂=2/3
∴c₃=c₁+c₂-1=1+2/3-1=2/3
したがって、aのWへの正射影a'=c₁a₁+c₂a₂は
1・[2 -1 -1]+(2/3)[-1 -1 2]
=(1/3)[6 -3 -3]+(1/3)[-2 -2 4]
=(1/3)[4 -5 1]
よって、上と同じなのでOK。

基底の取り方に意外と手間取りました。何事も習うより慣れろだと思います。(教えて貰える事は非常にラッキーな事ですが。)

おまけ:
返信
返信2
壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/9 13:13 (No.1366362)削除
問題1
  (5 1 -1)
Ⅹ=(3 3 -3) (注:3行3列の行列)
  (2 -2 2)
に対し、行列Y=X³-10X²+24Xを計算せよ。
「線型代数入門」有馬哲著より

問題2
  (2 -7 8)
Ⅹ=(-1 2 8) 
  (-1 8 2)
に対し、行列Y=X³-6X²-51X+126Eを計算せよ。
「演習詳解 線型代数」有馬哲・浅枝陽共著より

別に面白くありませんが、やってみて下さい。

おまけ:
https://note.com/ken_fukui/n/nf47a396b3982
壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/9 15:42削除
問題1
  (5 1 -1)
Ⅹ=(3 3 -3) (注:3行3列の行列)
  (2 -2 2)
に対し、行列Y=X³-10X²+24Xを計算せよ。
「線型代数入門」有馬哲著より

解答
X³-10X²+24X=X(X²-10X+24)
=X(X-4E)(X-6E)———☆
     (5 1 -1)  (1 0 0)
X-4E=(3 3 -3)-4(0 1 0)
     (2 -2 2)  (0 0 1)
 (1 1 -1)
=(3 -1-3)———①
 (2 -2-2)

     (5 1 -1)  (1 0 0)
X-6E=(3 3 -3)-6(0 1 0)
     (2 -2 2)  (0 0 1)
 (-1 1 -1)
=(3 -3 -3)———②
 (2 -2 -4)

②×①より、
(-1 1 -1)(1 1 -1)
(3 -3 -3)(3 -1-3)
(2 -2 -4)(2 -2-2)

 (-1+3-2 -1-1+2 1-3+2)
=(3-9-6 3+3+6 -3+9+6)
 (2-6-8 2+2+8 -2+6+8)

 (0 0 0)    (0 0 0)
=(-12 12 12)=12(-1 1 1 )———③
 (-12 12 12)   (-1 1 1)

Xと③を掛け合わせると、
  (5 1 -1)(000)
12(3 3 -3)(-1 1 1)
  (2 -2 2)(-1 1 1)

   (0-1+1 0+1-1 0+1-1)
=12(0-3+3 0+3-3 0+3-3)
   (0+2-2 0-2+2 0-2+2)

   (0 0 0) (0 0 0)
=12(0 0 0)=(0 0 0)=O
   (0 0 0) (0 0 0)

よって、☆式はOとなる。∴Y=O

問題2は次回。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/10 07:48削除
問題2
  (2 -7 8)
Ⅹ=(-1 2 8) (注:3行3列の行列)
  (-1 8 2)
に対し、行列Y=X³-6X²-51X+126Eを計算せよ。
「演習詳解 線型代数」有馬哲・浅枝陽共著より

解答
X³-6X²-51X+126E=Oとして、因数定理でⅩ=-6Eを代入すると、
-216E-216E+306E+126E=Oより、X+6Eで割ると、
1 -6  -51  126|-6
  -6   72 -126
1 -12  21    0
(組み立て除法を使った。)
∴(X+6E)(X²-12X+21E)
また、X²-12X+21E=Oとして判別式を調べると、
D/4=36-21=15
よって、有理数係数ではこれ以上因数分解出来ないので、問題1と同じ手は使えない。
そこで、ケーリー・ハミルトンの公式https://manabitimes.jp/math/1126を使うと、
  (2 -7 8)
Ⅹ=(-1 2 8) (注:3行3列の行列)
  (-1 8 2)

trX=2+2+2=6(トレースは対角成分の和)
c=x₁₁x₂₂+x₂₂x₃₃+x₃₃x₁₁-x₁₂x₂₁-x₂₃x₃₂-x₃₁x₁₃
=2・2+2・2+2・2-(-7)(-1)-8・8-(-1)8
=4+4+4-7-64+8
=-51
また、detXはサラスの規則https://w3e.kanazawa-it.ac.jp/math/category/gyouretu/senkeidaisu/henkan-tex.cgi?target=/math/category/gyouretu/senkeidaisu/sarasu-no-kisoku.htmlで求めると、
detⅩ=2・2・2+8・8・(-1)+(-1)・8・(-7)
-8・2・(-1)-2・(-1)・(-7)-2・8・8
=8-64+56+16-14-128
=-126
よって、3次のケーリー・ハミルトンの公式
A³-(trA)A²+cA-(detA)E=Oより、
Ⅹ³-6Ⅹ²-51Ⅹ+126E=O
∴Y=O

因みに、模範解答は地道に計算する解法ですが、大学1年用なのでそれが正解です。

おまけ:
https://news.yahoo.co.jp/articles/e413105c72909e5f3122928e65aceb02e5788efe
返信
返信2
壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/8 19:40 (No.1365950)削除
問題
すべての辺の長さが6cmの正四角すいO-ABCDがあり、頂点Oから底面への垂線をOHとする。線分OHを直径とする球をSとするとき、次の□にあてはまる数を求めなさい。また、(2)は解答用紙の所定の欄に図をかきなさい。
(1)正四角すいの1つの辺OAとSの球面との交点のうち、Oと異なる点をPとするとき、線分OPの長さは、OP=□cmである。
(2)正四角すいの1つの側面OABとSの球面との交わりを、解答用紙の図の中にかきなさい。
(3)正四角すいの側面でSの球面の内側にある部分の面積の総和は、□cm²である。
(01 筑波大付)

図の解説は、読めば分かるので省略。(2)は言葉で説明して下さい。

ちょっと難しいけど、普通に解けるレベルです。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/9 07:57削除
問題
すべての辺の長さが6cmの正四角すいO-ABCDがあり、頂点Oから底面への垂線をOHとする。線分OHを直径とする球をSとするとき、次の□にあてはまる数を求めなさい。また、(2)は解答用紙の所定の欄に図をかきなさい。
(1)正四角すいの1つの辺OAとSの球面との交点のうち、Oと異なる点をPとするとき、線分OPの長さは、OP=□cmである。
(2)正四角すいの1つの側面OABとSの球面との交わりを、解答用紙の図の中にかきなさい。
(3)正四角すいの側面でSの球面の内側にある部分の面積の総和は、□cm²である。
(01 筑波大付)

模範解答
(1)△OAC≡△BAC(三辺相等)より、
OH=BH=6/√2=3√2
よって、平面OACで図形を切ると、切り口は図2(注:直角二等辺三角形OACのACの中点がHでOHを直径(円の中心はO₁)とする円とOAとの交点がPで円周角より∠OPH=90°となっている図)のようになる。
ここで、△OPHも直角二等辺三角形であるから、
OP=OH/√2=3(cm)
(2)(1)より、平面OABとSとの交わりは、図3(注:正三角形OABのOA,OBの中点がそれぞれP,Qで3点O,P,Qを通る円(中心はO₂)が描かれた図で、網目部分は図形OPQ(弧PQを含んだ図形)という図)の網目部分のようになる。
(3)ここで、O₂は交わりの円の中心であり、△OPQは正三角形である。よって、網目部分の面積は、
(正三角形OPQ)×(2/3)+(扇形O₂PQ)
=(√3/4)×3²×(2/3)+(√3)²π×(1/3)
=3√3/2+π・・・①
したがって、求める総和は、
①×4=6√3+4π(cm²)
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

解説
(1)は読めば分かるので省略。
(2),(3)
(1)と同様に考えて、OBとSとの交点をQとすると、(1)よりOP=OQ=3cmで辺の長さが6cmより、点P,Qはそれぞれの辺の中点になり、中点連結定理より△OPQは正三角形になる。よって、△OPQの外接円の中心は正三角形OPQの重心と一致し、頂角が120°の二等辺三角形の二辺比1:√3より、半径=3/√3=√3cm
後は、上の①と同じ。ただし、(√3/4)×3²は1辺が3の正三角形の面積の公式を使っている。

(2)の私の解法
AB,DCの中点をそれぞれM,Nとし、平面OMNで切った断面図を描くと、等辺が3√3cmの二等辺三角形のMNの中点がHで、OHを直径とした円とOMとの交点をRとする。
アバウトな図は、正三角形OABを描き、弧PRの延長とOBとの交点をQとすると、対称性から点QはOBの中点となる図。(この図では点数が貰えないかもしれないが、(3)を考える途中で修正される。)
(3)先の図でOM=3√3cm,OH=3√2cm,MH=3cm
また、円周角より∠ORH=90°より△OMH∽△HMRで、OM:MH=HM:MR
∴MH²=OM・MR ∴9=3√3MR
∴MR=√3cm
よって、OR=3√3-√3=2√3cm
よって、円の直径が2√3cmより半径は√3cm
よって、中心は正三角形OPQの重心である事が分かり、正確な図に修正される。また、計算は上と同じで省略。

私の解法は効率が悪いですが、構造がより分かる解法だと思います。

おまけ:
返信
返信1
壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/8 11:59 (No.1365678)削除
次の文章を完全解説して下さい。

問6.4
体KとKの拡大体Lの元αに対して、K(α)はKとαを含むLの部分体のうちで最小のものであることを示せ。

証明
(1)K(α)が体であることを示す。このためには、2つのLの部分体K₁,K₂に対して、K₁∩K₂がLの部分体であることを示せば十分である。
 K₁∩K₂が加法群Lの部分群であること、及び、(K₁∩K₂)*=K₁*∩K₂*が乗法群L*の部分群であることは、第2章定理2.2よりわかる。したがって、定理1.6よりK₁∩K₂はLの部分体である。
(2)定義によって、K(α)はKとαを含むLの部分体のすべての共通部分である。ゆえに、MをKとαを含むLの任意の部分体とすればK(α)⊂Mである。したがって、K(α)はKとαを含むLの部分体のうちで最小のものである。
「演習 群・環・体 入門」新妻弘著より

第2章定理2.2
H₁,…,HnをGの部分群とするとき、H₁∩…∩HnもGの部分群である。このことは、有限個でない部分群の共通部分についても同様に成り立つ。

定理1.6
体Kの空でない部分集合SがKの部分体であるための必要十分条件は次の(1),(2)が成り立つことである。
(1)a,b∈S⇒a-b∈S(∀a,b∈S)
(2)a,b∈S*⇒a・b^-1∈S*(∀a,b∈S*)
ただし、S*はSからゼロ元0_Rを除いた集合S*=S-{0_R}を表すものとする。
 言いかえると、体Kの空でない部分集合SがKの部分体であるための必要十分条件は、Sが加法に関してKの部分群であって、S*が乗法に関してK*の部分群になっていることである。

適当に分かり易く解説して下さい。念のため、K(α)の意味は昨日の投稿を見て下さい。

おまけ:
https://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-12880394009.html
壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/8 13:56削除
解説
>K(α)が体であることを示す。このためには、2つのLの部分体K₁,K₂に対して、K₁∩K₂がLの部分体であることを示せば十分である。

昨日の投稿より、
「K⊂Lであり、α∈Lであるとき、Lの部分体であってKとαを含むものすべての共通部分を記号K(α)で表し、Kにαを添加した体という。」
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

K(α)は「Kとαを含むものすべての共通部分」なので、K₁∩K₂∩…がLの部分体になる事を示さなければならないが、第2章定理2.2を考えれば2つでも同じ事(十分)なので2つにしたのだろう。

>K₁∩K₂が加法群Lの部分群であること、及び、(K₁∩K₂)*=K₁*∩K₂*が乗法群L*の部分群であることは、第2章定理2.2よりわかる。

第2章定理2.2
H₁,…,HnをGの部分群とするとき、H₁∩…∩HnもGの部分群である。このことは、有限個でない部分群の共通部分についても同様に成り立つ。

これを読めば自明である。念のため、無限個でも同様に成り立つ。

>したがって、定理1.6よりK₁∩K₂はLの部分体である。

定理1.6
体Kの空でない部分集合SがKの部分体であるための必要十分条件は次の(1),(2)が成り立つことである。
(1)a,b∈S⇒a-b∈S(∀a,b∈S)
(2)a,b∈S*⇒a・b^-1∈S*(∀a,b∈S*)
ただし、S*はSからゼロ元0_Rを除いた集合S*=S-{0_R}を表すものとする。
 言いかえると、体Kの空でない部分集合SがKの部分体であるための必要十分条件は、Sが加法に関してKの部分群であって、S*が乗法に関してK*の部分群になっていることである。

念のため、この最後の部分である。つまり、加法と乗法について群をなしていれば体という事である。まぁ、四則演算について閉じていると考えれば同じ事である。念のため、乗法の方は零元を抜くのは0では割れないからである。

>定義によって、K(α)はKとαを含むLの部分体のすべての共通部分である。ゆえに、MをKとαを含むLの任意の部分体とすればK(α)⊂Mである。したがって、K(α)はKとαを含むLの部分体のうちで最小のものである。

これは昨日具体例で解説したので省略。
念のため、Mは任意で、K(α)⊂MよりK(α)は全ての部分体Mの部分集合なので(部分体のうち)最小という事である。

>これはKとαを含むLの部分体のうちで最小のものである。

Lの他の元を添加すればもっと大きくなるからである。具体的には、ℚ[√2,√3]とか。
(昨日の投稿より)

因みに、(1)のK(α)が体である事は、昨日はKが体でαを含むLが体だからと書いたが、

>K⊂Lであり、α∈Lであるとき、Lの部分体であってKとαを含むものすべての共通部分を記号K(α)で表し、Kにαを添加した体という。

例えば、Lを実数体,Kを有理数体として、α=√2とすると、ℚ[√2]は体をなす。
つまり、Kが体でLも体なので添加した集合も体になるという訳である。

例1.3
ℤ[√2]={a+b√2|a,b∈ℤ}は整域であり、ℚ[√2]={a+b√2|a,b∈ℚ}は体である。
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

ℤは体じゃないのでℤ[√2]も体にはならない。
(昨日の投稿より)

それは四則演算で閉じているのでイメージだけである。そこで、具体例の証明(別証)を見てみよう。

定理6.3
(1)は省略。
(2)αがK上代数的であり、αのK上の最小多項式をf(X)とすると、写像
K[X]/(f(X))→K[α]⊂L(|X→α)
は同型写像であり、K[α]は体になる。すなわち、K[α]=K(α)となる。
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

念のため、K[X]/(f(X))が定理4.11より体だからK[α]も体になるという訳である。(定理4.11は昨日の投稿を見て下さい。)
次に、もっと具体例を挙げる。

例4.4
f(X)をℚ[X]のn次の既約多項式とする。αをf(X)=0の一つの根とし、
ℚ[α]={a₀+a₁+a₂α²+…+an-1α^(n-1)|ai∈ℚ}
なる集合を考えると、ℚ[α]は体になる。
このとき、剰余体ℚ[X]/(f(X))とℚ[α]は同型である。
ℚ[X]/(f(Ⅹ))≃ℚ[α]
(この証明も載っているが省略。)
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

要は、K[α]=K(α)は体になるという事である。
初学者がイメージ出来れば幸いです。

おまけ:
https://jisin.jp/koushitsu/2179930/#goog_rewarded
返信
返信1
壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/5 20:32 (No.1363857)削除
問題
図1のような1辺の長さが2で、内角の1つが120°であるひし形がある。このひし形を底面とする図2のような四角柱は、ある平面で切ると、切り口が正六角形となる。
(1)この正六角形の1辺の長さを求めよ。
(2)正六角形となる切り口は2つあり、これで四角柱を4つに分けるとき、上面の中心を含む立体の体積を求めよ。
(01 久留米大付)

図の解説:図1は1辺が2のひし形で1つの内角が120°。図2はそれを底面とした直四角柱。

(2)は別解でした。(1)も何となく答えだけ合っているような解答でも良いとします。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/6 07:59削除
問題
図1のような1辺の長さが2で、内角の1つが120°であるひし形がある。このひし形を底面とする図2のような四角柱は、ある平面で切ると、切り口が正六角形となる。
(1)この正六角形の1辺の長さを求めよ。
(2)正六角形となる切り口は2つあり、これで四角柱を4つに分けるとき、上面の中心を含む立体の体積を求めよ。
(01 久留米大付)

図の解説:図1は1辺が2のひし形で1つの内角が120°。図2はそれを底面とした直四角柱。

模範解答
(1)図形の対称性などから、切り口の平面は図3の線分MNを含み(注:図2の上底面をABCDとし、Bと下底面をつなぐ線分の中点をM,Dと下底面をつなぐ線分の中点をNとし、辺AB,ADの適当な位置にそれぞれP,Qがあり、Aと下底面,Cと下底面の中点をそれぞれK,Lとした図)
(👉注)、それとAB,ADの交点をP,Qとすると、MN=BD=2√3(👉図4)
(注:図4は上底面のひし形ABCDのAB,ADの中点がそれぞれP,Q、CB,CDの中点がそれぞれP',Q'となっていて、PQ∥BD∥P'Q'となっている図。あと、∠C=120°,AB=2)
より、正六角形の一辺の長さは、√3。よって、PQ=√3であるから、P,Qは辺の中点である。
このとき、図3において、
BM=√(PM²-BP²)=√{(√3)²-1²}=√2であるから、四角柱の高さは、2BM=2√2
➡注 切り口としては、図3の線分KLを含む場合も考えられますが、このとき、KL=AC=2より、上底面との交わりはPP'(or QQ')となりますが、PK>PA=1となって、正六角形にはなりません。
(2)もう一つの切り口は、平面MNQ'P'である。求積すべき立体は、右図の太線部(注:図形MN-PBP'Q'DQ)であり、網目部(注:図形CP'Q'-LMN)の三角錐台の体積は(C'-P'CQ'∽C'-MLN(注:C'は三角錐台を三角錐に補填した頂点)で、相似比1:2に注意して)、
{(√3/4)×2²×2√2×(1/3)}×{(2³-1³)/2³}=7√6/12
よって、求める体積は、
(√3/4)×2²×2×√2-7√6/12×2
=5√6/6
➡注 太線の立体(注:図形MN-PBP'Q'DQ)を平面BDNMで二等分すると、”三角柱切断形”になり、増刊号『日日のハイレベル演習』p.173にある公式を使うと、
[{(1/2)×√2/2}×{(√3+2√3+2√3)/3}]×2=5√6/6
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

図がないと無理があるかもしれませんが、解説は次回。最後の「➡注」の公式は、断頭(切頭)三角柱の体積の公式。

おまけ:
1行目は、理不尽な試練を表わしていると解釈している。また、「犠牲」と訳した「sacrifice」(1 犠牲,供犠,供物,いけにえ,2 犠牲的行為,犠牲,3 [経済的]犠牲,出費)は「生け贄」とも訳せる。
引用元:https://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-12881136047.html
壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/7 07:53削除
問題
図1のような1辺の長さが2で、内角の1つが120°であるひし形がある。このひし形を底面とする図2のような四角柱は、ある平面で切ると、切り口が正六角形となる。
(1)この正六角形の1辺の長さを求めよ。
(2)正六角形となる切り口は2つあり、これで四角柱を4つに分けるとき、上面の中心を含む立体の体積を求めよ。
(01 久留米大付)

図の解説:図1は1辺が2のひし形で1つの内角が120°。図2はそれを底面とした直四角柱。

模範解答
(1)図形の対称性などから、切り口の平面は図3の線分MNを含み(注:図2の上底面をABCDとし、Bと下底面をつなぐ線分の中点をM,Dと下底面をつなぐ線分の中点をNとし、辺AB,ADの適当な位置にそれぞれP,Qがあり、Aと下底面,Cと下底面の中点をそれぞれK,Lとした図)
(👉注)、それとAB,ADの交点をP,Qとすると、MN=BD=2√3(👉図4)
(注:図4は上底面のひし形ABCDのAB,ADの中点がそれぞれP,Q、CB,CDの中点がそれぞれP',Q'となっていて、PQ∥BD∥P'Q'となっている図。あと、∠C=120°,AB=2)
より、正六角形の一辺の長さは、√3。よって、PQ=√3であるから、P,Qは辺の中点である。
このとき、図3において、
BM=√(PM²-BP²)=√{(√3)²-1²}=√2であるから、四角柱の高さは、2BM=2√2
➡注 切り口としては、図3の線分KLを含む場合も考えられますが、このとき、KL=AC=2より、上底面との交わりはPP'(or QQ')となりますが、PK>PA=1となって、正六角形にはなりません。
(2)もう一つの切り口は、平面MNQ'P'である。求積すべき立体は、右図の太線部(注:図形MN-PBP'Q'DQ)であり、網目部(注:図形CP'Q'-LMN)の三角錐台の体積は(C'-P'CQ'∽C'-MLN(注:C'は三角錐台を三角錐に補填した頂点)で、相似比1:2に注意して)、
{(√3/4)×2²×2√2×(1/3)}×{(2³-1³)/2³}=7√6/12
よって、求める体積は、
(√3/4)×2²×2×√2-7√6/12×2
=5√6/6
➡注 太線の立体(注:図形MN-PBP'Q'DQ)を平面BDNMで二等分すると、”三角柱切断形”になり、増刊号『日日のハイレベル演習』p.173にある公式を使うと、
[{(1/2)×√2/2}×{(√3+2√3+2√3)/3}]×2=5√6/6
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

解説
>)図形の対称性などから、切り口の平面は図3の線分MNを含み(注:図2の上底面をABCDとし、Bと下底面をつなぐ線分の中点をM,Dと下底面をつなぐ線分の中点をNとし、辺AB,ADの適当な位置にそれぞれP,Qがあり、Aと下底面,Cと下底面の中点をそれぞれK,Lとした図)
(👉注)、

➡注 切り口としては、図3の線分KLを含む場合も考えられますが、このとき、KL=AC=2より、上底面との交わりはPP'(or QQ')となりますが、PK>PA=1となって、正六角形にはなりません。

要は、切り口が正六角形になるには、MNかKLを含む切り方しかなく、KLの方はPK>PA=1となって正六角形にならないので却下という事。
因みに、PK>PAの理由は△APKは∠Aが直角の直角三角形でPKが斜辺だからである。
また、PA=1の理由は、KL=2が正六角形の一部(正六角形を真っ二つにする対角線)になるとしたら、正六角形の1辺の長さは1でPP'=1だから、点PはABの中点となるからである。(念のため、△BPP'は正三角形。)

>それとAB,ADの交点をP,Qとすると、MN=BD=2√3(👉図4)
(注:図4は上底面のひし形ABCDのAB,ADの中点がそれぞれP,Q、CB,CDの中点がそれぞれP',Q'となっていて、PQ∥BD∥P'Q'となっている図。あと、∠C=120°,AB=2)
より、正六角形の一辺の長さは、√3。よって、PQ=√3であるから、P,Qは辺の中点である。

MNを含む切り口で切ると、MNが正六角形を真っ二つにする対角線になるので、その正六角形の1辺PQはMN/2になり、MN=2√3(頂角が120°で等辺の長さが2の二等辺三角形を考える)より、PQ=√3
つまり、正六角形の1辺の長さは√3という事。
また、△ABDの中点連結定理の逆により点P,QはAB,ADの中点である。

>このとき、図3において、
BM=√(PM²-BP²)=√{(√3)²-1²}=√2であるから、四角柱の高さは、2BM=2√2

(注:図2の上底面をABCDとし、Bと下底面をつなぐ線分の中点をM,Dと下底面をつなぐ線分の中点をNとし、辺AB,ADの適当な位置にそれぞれP,Qがあり、Aと下底面,Cと下底面の中点をそれぞれK,Lとした図)
この図の△BPMで三平方の定理を使うと、
BM=√(PM²-BP²)=√{(√3)²-1²}=√2であるから、四角柱の高さは、2BM=2√2
という事。念のため、PM=√3は正六角形の1辺の長さが√3だからで、BP=1は点PがABの中点だから。
また、「四角柱の高さは、2BM=2√2」は対称性から。

>(2)もう一つの切り口は、平面MNQ'P'である。求積すべき立体は、右図の太線部(注:図形MN-PBP'Q'DQ)であり、網目部(注:図形CP'Q'-LMN)の三角錐台の体積は(C'-P'CQ'∽C'-MLN(注:C'は三角錐台を三角錐に補填した頂点)で、相似比1:2に注意して)、
{(√3/4)×2²×2√2×(1/3)}×{(2³-1³)/2³}=7√6/12
よって、求める体積は、
(√3/4)×2²×2×√2-7√6/12×2
=5√6/6

(2)の模範解答は、三角錐C'-MLNを作り、三角錐C'-P'CQとの相似で三角錐台CP'Q'-LMNの体積を求め、対称性からその2個分を四角柱ABCD-KMLNから引いて求める解法である。計算の解説は省略。

>➡注 太線の立体(注:図形MN-PBP'Q'DQ)を平面BDNMで二等分すると、”三角柱切断形”になり、増刊号『日日のハイレベル演習』p.173にある公式を使うと、
[{(1/2)×√2/2}×{(√3+2√3+2√3)/3}]×2=5√6/6

別解の方は上でも書いたが、図形MN-PBP'Q'DQを平面BMNDで2つに切って、断頭三角柱の体積の公式https://www.shuei-yobiko.co.jp/labo/jh-math-byousatsu07/を使って求める解法。数式の解説は省略。

私のチャチャっと解法は次回。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/8 07:55削除
問題
図1のような1辺の長さが2で、内角の1つが120°であるひし形がある。このひし形を底面とする図2のような四角柱は、ある平面で切ると、切り口が正六角形となる。
(1)この正六角形の1辺の長さを求めよ。
(2)正六角形となる切り口は2つあり、これで四角柱を4つに分けるとき、上面の中心を含む立体の体積を求めよ。
(01 久留米大付)

図の解説:図1は1辺が2のひし形で1つの内角が120°。図2はそれを底面とした直四角柱。

私のチャチャっと解法
ところで、立方体ABCD-EFGH(上底面の左奥から反時計回りにA~Dでそれに対応するように下底面にE~Hと振る)のAB,BF,FG,GH,HD,DAの各中点を結ぶと正六角形が現われる事は有名(定石)なので、
https://mimizuku-edu.com/rittai-no-setsudan/#google_vignette(こちらの一番右の列の上から二番目。)
図2の上底面と下底面の各辺の中点を結ぶと、頂角が120°で等辺の長さが1の二等辺三角形が出来、その底辺の長さは√3
よって、正六角形の1辺の長さは√3と推定される。よって、図2の高さの辺の中点と上底面1つの辺の中点を含んだ直角三角形で三平方の定理を使うと、高さの半分=√{(√3)²-1²}=√2
よって、立体の高さは2√2
ここで、(2)のもう一つの切り口を考えると、当然逆(対称的な)の中点を結んだ切り口である事が分かり、求める立体は模範解答の図形MN-PBP'Q'DQである事が分かる。
そこで、断頭三角柱の体積の公式で、立体MPP'-NQQ'を求め、三角錐M-BPP'と三角錐N-QQ'の体積を加える。
∴立体MPP'-NQQ'
=(√3+√3+2√3)×{1×√2×(1/2)}×(1/3)
=4√3×(√2/6)=2√6/3
また、三角錐M-BPP'=1×(√3/2)×(1/2)×√2×(1/3)=√6/12
∴図形MN-PBP'Q'DQ=2√6/3+(√6/12)×2=2√6/3+√6/6=5√6/6
よって、答えは、
(1)√3,2√2(2)5√6/6

念のため、厳密な解法でない事は言うまでもない。まぁ、マークシートだったら満点だが。((1)は推定と言っても対称性(結果の形状から考えて)からそれしかあり得ないとも言えそうだが。)

おまけ:
https://x.com/satndRvjMpc4tl7/status/1876479252658618431
返信
返信3
壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/7 12:02 (No.1364902)削除
次の文章を完全解説して下さい。

 体Lが体Kの拡大体であり、αはLの元であるとする。αがK上代数的であるとは、αがKの元を係数とするゼロではない多項式の根になっていることと定義する。係数は体Kに属するから、この多項式はモニックであるとしてよい。すなわち
X^n+an-1X^(n-1)+…+a₁X+a₀,ai∈K
Lの元αがK上代数的でないとき、αはK上超越的であるといわれる。αがK上代数的であるか、超越的であるかは、K上の1変数多項式環K[X]からLへの準同型写像(この写像は定理4.4によって準同型である)
σ:K[X]→L
  f(X)→f(α)
により判別することができる。すなわち、σが単射であればαはK上超越的であり、そうでなければαはK上代数的である。また、Imσ=K[α]と表すことにする。

 αがK上に代数的であれば、kerσは(0)ではない。準同型定理3.5によってK[X]/kerσは整域と同型になり、kerσはK[X]の素イデアルになる(定理4.11)。
K[X]は単項イデアル整域であったから(定理4.7)、kerσを生成するモニックな既約多項式f(X)が存在する。f(X)はαを根とする次数最小のモニックな多項式である。このf(X)をαのK上の最小多項式という。
 K⊂Lであり、α∈Lであるとき、Lの部分体であってKとαを含むものすべての共通部分を記号K(α)で表し、Kにαを添加した体という。これはKとαを含むLの部分体のうちで最小のものである。Lの元α₁,α₂,…,αnに対してKとα₁,α₂,…,αnを含む最小の部分体をK(α₁,α₂,…,αn)で表し、Kにα₁,α₂,…,αnを添加した体という。αがK上代数的であっても超越的であってもK(α)のようにただ1個の元を添加して得られるKの拡大体をKの単純拡大という。
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

定理4.4(代入の原理)
環Lを部分環とするような環とし、Lの元αはRのすべての元と可換とする。R[X]の元f(X),g(X)について、次が成り立つ。
(ⅰ)f(X)+g(X)=ξ(X)
⇒f(α)+g(α)=ξ(α)
(ⅱ)f(X)・g(X)=η(X)
⇒f(α)・g(α)=η(α)

定理4.4は多項式環R[X]の元f(X)に対してf(α)(∈L)を対応させる写像Φが環としての準同型写像であることを意味している。
Φ:R[X]→L
  f(X)→f(α)
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

定理3.5(準同型定理)
R,R'を環,f:R→R'をRからR'への準同型写像であるとする。写像
|f:R/kerf→R'
    |a→f(a)
は剰余環R/kerfから環R'への単準同型写像である。すなわち、
R/kerf≃f(R)

定理4.11
K[X]を体K上の多項式環で、f(X)∈K[X]とするとき、つぎの5つの命題は同値である。
(1)f(X)は既約多項式である。
(2)(f(X))=f(X)K[X]は素イデアルである。
(3)(f(X))=f(X)K[X]は極大イデアルである。
(4)K[X]/(f(X))は整域である。
(5)K[X]/(f(X))は体である。

定理4.7
体K上の1変数の多項式環K[X]のイデアルはすべて単項イデアルである。すなわち、K[X]は単項イデアル整域(PID)である。

定義4.5の一部
多項式f(X)の最高次の係数が1のとき、f(X)をモニックな多項式という。
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

適当に分かり易く解説して下さい。難しいと思います。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/7 13:54削除
解説
>体Lが体Kの拡大体であり、αはLの元であるとする。αがK上代数的であるとは、αがKの元を係数とするゼロではない多項式の根になっていることと定義する。

具体的にイメージ出来るように、Kを有理数体,Lを実数体とイメージすると良い。
そこで、αを√2とすると、αはx²-2=0の解なので√2は有理数体上代数的という事である。

>係数は体Kに属するから、この多項式はモニックであるとしてよい。

体Kは四則演算について閉じているから、最高次の係数で式全体を割ってもそれぞれの係数は体Kから出る事はないから。
有理数をイメージすれば良い。例えば、3x²+2x+3=0の両辺を3で割ると、x²+(2/3)x+1=0で各係数は有理数から出る事はないから最高次の係数を1にしても良いという事である。(=0は付けない方が良いかもしれないが、アバウトに分かり易くするために付けた。)

モニックの定義
多項式f(X)の最高次の係数が1のとき、f(X)をモニックな多項式という。

>X^n+an-1X^(n-1)+…+a₁X+a₀,ai∈K
Lの元αがK上代数的でないとき、αはK上超越的であるといわれる。

具体的には、Kを有理数体,Lを実数体としてαをπとかeとすれば良い。n次方程式の解にはならない事が(何となく)分かるだろう。

>αがK上代数的であるか、超越的であるかは、K上の1変数多項式環K[X]からLへの準同型写像(この写像は定理4.4によって準同型である)
σ:K[X]→L
  f(X)→f(α)
により判別することができる。すなわち、σが単射であればαはK上超越的であり、そうでなければαはK上代数的である。

αがK上代数的であるという事は、「αがKの元を係数とするゼロではない多項式の根になっていること」だったので、つまり、X^n+an-1X^(n-1)+…+a₁X+a₀=0の解なのでn個あるから単射ではないという事。
解でなければ、当然0に写像される訳ではなく、ある一定の値に写像されるので当然単射である。
念のため、σは代入の原理である。

>αがK上に代数的であれば、kerσは(0)ではない。

単射ではないからである。

定理3.3
RとR'を環とし、fをRからR'への環の準同型写像とする。このとき、fが単射であるための必要十分条件は kerf=(0)なることである。
f:単射 ⇔ kerf=(0)

>準同型定理3.5によってK[X]/kerσは整域と同型になり、kerσはK[X]の素イデアルになる(定理4.11)。

定理3.5(準同型定理)
R,R'を環,f:R→R'をRからR'への準同型写像であるとする。写像
|f:R/kerf→R'
    |a→f(a)
は剰余環R/kerfから環R'への単準同型写像である。すなわち、
R/kerf≃f(R)

定理4.11
K[X]を体K上の多項式環で、f(X)∈K[X]とするとき、つぎの5つの命題は同値である。
(1)f(X)は既約多項式である。
(2)(f(X))=f(X)K[X]は素イデアルである。
(3)(f(X))=f(X)K[X]は極大イデアルである。
(4)K[X]/(f(X))は整域である。
(5)K[X]/(f(X))は体である。

σ:K[X]→L
  f(X)→f(α)
これが、定理3.5のf:R→R'に当たり、
R/kerf≃f(R)
より、K[X]/kerσ≃Lとなるという事である。
また、Lは体で体は整域なので、K[X]/kerσは整域と同型になるという事である。

定理1.4
体は0と異なる零因子をもたない。すなわち、体は整域である。

また、K[X]/kerσが整域なので、定理4.11(4)と(2)より、kerσは(K[X]の)素イデアルであるという事。
因みに、わざわざ整域を言わなくても、定理4.11(5)と(2)から言えるのにね。一般的な定理2.6に合わせているのだろう。

定理2.6
Pを可換環Rのイデアルとするとき、次が成り立つ。
(1)Pは素イデアルである。⇔R/Pは整域。
(2)Pは極大イデアルである。⇔R/Pは体。
(3)Pが極大イデアルならば、Pは素イデアルである。

あまり関係ないが、有理整数環ℤでも定理4.11と同じである。

定理2.9
有理整数環ℤにおいて、次の5つの命題は同値である。
(1)pは素数である。
(2)(p)=pℤは素イデアルである。
(3)(p)=pℤは極大イデアルである。
(4)ℤ/(p)は整域である。
(5)ℤ/(p)は体である。

続きは次回。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/7 15:55削除
解説の続き

体Lが体Kの拡大体であり、αはLの元であるとする。αがK上代数的であるとは、αがKの元を係数とするゼロではない多項式の根になっていることと定義する。係数は体Kに属するから、この多項式はモニックであるとしてよい。すなわち
X^n+an-1X^(n-1)+…+a₁X+a₀,ai∈K
Lの元αがK上代数的でないとき、αはK上超越的であるといわれる。αがK上代数的であるか、超越的であるかは、K上の1変数多項式環K[X]からLへの準同型写像(この写像は定理4.4によって準同型である)
σ:K[X]→L
  f(X)→f(α)
により判別することができる。すなわち、σが単射であればαはK上超越的であり、そうでなければαはK上代数的である。また、Imσ=K[α]と表すことにする。

 αがK上に代数的であれば、kerσは(0)ではない。準同型定理3.5によってK[X]/kerσは整域と同型になり、kerσはK[X]の素イデアルになる(定理4.11)。
K[X]は単項イデアル整域であったから(定理4.7)、kerσを生成するモニックな既約多項式f(X)が存在する。f(X)はαを根とする次数最小のモニックな多項式である。このf(X)をαのK上の最小多項式という。
 K⊂Lであり、α∈Lであるとき、Lの部分体であってKとαを含むものすべての共通部分を記号K(α)で表し、Kにαを添加した体という。これはKとαを含むLの部分体のうちで最小のものである。Lの元α₁,α₂,…,αnに対してKとα₁,α₂,…,αnを含む最小の部分体をK(α₁,α₂,…,αn)で表し、Kにα₁,α₂,…,αnを添加した体という。αがK上代数的であっても超越的であってもK(α)のようにただ1個の元を添加して得られるKの拡大体をKの単純拡大という。
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

定理4.7
体K上の1変数の多項式環K[X]のイデアルはすべて単項イデアルである。すなわち、K[X]は単項イデアル整域(PID)である。

解説
>K[X]は単項イデアル整域であったから(定理4.7)、kerσを生成するモニックな既約多項式f(X)が存在する。

上で、kerσが素イデアルである事を示したので、kerσを生成する既約多項式f(X)が存在するという事(K[X]の素元は既約多項式だから)。また、単項イデアルだから生成元がf(X)という事。

問5.13
Kを体とするとき、多項式環K[X]の素元は何か。
(略解)
体K上の1変数の多項式環K[X]における素元は既約多項式のことである。
「演習 群・環・体 入門」新妻弘著より

>f(X)はαを根とする次数最小のモニックな多項式である。このf(X)をαのK上の最小多項式という。

例えば、α=-1+√2∈Lとすると、X=-1+√2で、√2=X+1 ∴2=(X+1)²
∴X²+2X-1=0
よって、f(X)=X²+2X-1がαのK上の最小多項式である。(Lは実数体でKは有理数体と考えれば良い。)
これがK上既約多項式ある道理は分かるだろう。因みに、適当な多項式を掛け合わせれば最小ではないαを根とする多項式が出来る事は言うまでもない。

>K⊂Lであり、α∈Lであるとき、Lの部分体であってKとαを含むものすべての共通部分を記号K(α)で表し、Kにαを添加した体という。

例えば、Lを実数体,Kを有理数体として、α=√2とすると、ℚ[√2]は体をなす。
つまり、Kが体でLも体なので添加した集合も体になるという訳である。

例1.3
ℤ[√2]={a+b√2|a,b∈ℤ}は整域であり、ℚ[√2]={a+b√2|a,b∈ℚ}は体である。
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

ℤは体じゃないのでℤ[√2]も体にはならない。

>これはKとαを含むLの部分体のうちで最小のものである。

Lの他の元を添加すればもっと大きくなるからである。具体的には、ℚ[√2,√3]とか。

>αがK上代数的であっても超越的であってもK(α)のようにただ1個の元を添加して得られるKの拡大体をKの単純拡大という。

例えば、ℚ[π]もℚの単純拡大体という事。

おまけ:
返信
返信2
壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/6 11:30 (No.1364203)削除
次の文章を完全解説して下さい。

■原始元の存在(証明)
上の例で原始元を具体的に構成しました。ガロワは一般に重根を持たないf(x)に対して、その原始元が存在することを証明しました。ここでは煩雑にならないように、f(x)=x^3-2の例においてガロワの理論を紹介します。一般の場合も同様です。
まず有理数p,q,rをうまく選んで、pα1+qα2+rα3の値が、どのようにα1,α2,α3を入れ換えてもすべて異なるようにします。このように選ぶことは可能です。実際
pαi₁+qαi₂+rαi₃=pαj₁+qαj₂+rαj₃
をp,q,rの方程式とみると15個の方程式が得られます。(p,q,r)として、3次元空間から有限個の平面を除いた残りの点の座標(有理数)を選べば、どの方程式でも解にならないp,q,rになります。
このように選んだp,q,rに対して、β=pα1+qα2+rα3はf(x)の原始元になります。その理由を説明します。α1を固定する根の入れ換えによって次の積g(x)を作ります:
g(x)=(x-pα1-qα2-rα3)(x-pα1-qα3-rα2)
この式はα2,α3の対称式なのでf(x)/(x-α1)の係数の式になります。
例えばf(x)=f(x)-f(α1)=x^3-α1^3=(x-α1)(x^2+α1x+α1^2)
であり、α2+α3=-α1,α2α3=α1^2です。そこでg(x)を、xとα1の式とみなして、改めてg(x,α1)とおきます:
g(x,α1)=(x-pα1)^2+(q+r)α1(x-pα1)+α1^2(q^2+r^2-qr)
=x^2+α1x(-2p+q+r)+α1^2(p^2+q^2+r^2-pq-qr-rp)
ここでα1を変数yにした2変数有理数係数多項式g(x,y)を利用します:
g(x,y)=x^2+xy(-2p+q+r)+y^2(p^2+q^2+r^2-pq-qr-rp)
g(x,α2)やg(x,α3)は、g(x,α1)の構成においてα1をα2やα3に置き換えて構成したものと同じです:
g(x,α2)=x^2+α2x(-2p+q+r)+α2^2(p^2+q^2+r^2-pq-qr-rp)
=(x-pα2-qα1-rα3)(x-pα2-qα3-rα1)
g(x,α3)=x^2+α3x(-2p+q+r)+α3^2(p^2+q^2+r^2-pq-qr-rp)
=(x-pα3-qα1-rα2)(x-pα3-qα2-rα1)
このg(x,y)にx=βを代入した式(βの式を係数とするyの多項式)
g(β,y)=β^2+βy(-2p+q+r)+y^2(p^2+q^2+r^2-pq-qr-rp)
は定義よりy=α1を根に持ちます。またp,q,rの選び方からg(β,α2)≠0,g(β,α3)≠0となります。したがってg(β,y)とf(y)の共通根y=α1のみです。よってg(β,y)とf(y)の最大公約数は(定数倍を除いて)y-α1となります。
一方、g(β,y)とf(y)の最大公約式をユークリッドの互除法で計算すると(βの式の加減乗除の結果)、y-u(β)(u(β)は有理数係数のβの式)が得られます。よってα1=u(β)となり、α1はβの式で表せます。α2やα3についても同様です。以上のことから、βがf(x)の原始元であることがわかります。」
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

これは以前に解説しましたが、ちょっと足りない所もあったので、追加します。

>まず有理数p,q,rをうまく選んで、pα1+qα2+rα3の値が、どのようにα1,α2,α3を入れ換えてもすべて異なるようにします。このように選ぶことは可能です。実際
pαi₁+qαi₂+rαi₃=pαj₁+qαj₂+rαj₃
をp,q,rの方程式とみると15個の方程式が得られます。(p,q,r)として、3次元空間から有限個の平面を除いた残りの点の座標(有理数)を選べば、どの方程式でも解にならないp,q,rになります。

i1,i2,i3,または、j1,j2,j3の組は、1,2,3の組を表しているという事。
つまり、左辺のpαi₁+qαi₂+rαi₃を固定して右辺のαj₁,αj₂,αj₃の入れ換えを考えると3!=6通りの式が得られ、その6個から2個の式を選ぶと、6C2=(6×5)/(2×1)=15組の式が得られる。
この(15組の)2つの式を1つにすると、ap+bq+cr=0(a,b,cは複素数)という式が得られ、これは3次元の平面の方程式を表している(定数がないので必ずどれも原点を通る)。
この平面上の任意の点はpαi₁+qαi₂+rαi₃=pαj₁+qαj₂+rαj₃を満たすので、3次元空間から15個の平面を除いた残りの点は上の式を満たさない。よって、その中から有理点を選べば、「どの方程式でも解にならないp,q,rになります」という事。
(前回、済み。)

>次の積g(x)を作ります:
g(x)=(x-pα1-qα2-rα3)(x-pα1-qα3-rα2)
この式はα2,α3の対称式なのでf(x)/(x-α1)の係数の式になります。

g(x)のα2とα3を入れ換えても式の値は変わらないので、g(x)はα2,α3についての対称式。
また、条件より、f(x)=(x-α1)(x-α2)(x-α3)
よって、f(x)/(x-α1)=(x-α2)(x-α3)
=x^2-(α2+α3)x+α2α3
よって、右辺の係数はα2,α3の基本対称式なので、α2,α3の対称式を表せる。(定理3.1)
よって、g(x)の係数は、「f(x)/(x-α1)の係数の式になります」という事。

定理3.1(対称式の基本定理)
n変数対称式f(x1,・・・,xn)は基本対称式s1,・・・,snの多項式として一意的に表される。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より
(前回、済み。)

「f(x)/(x-α1)の係数」という所は欄外に、「係数はα₁の式になります。問題8-2参照。」とあるので、これを解説して下さい。(念のため、α₁はα1と同じ事。)

問題 8-2a
多項式f(x)はf(α)=0をみたすとき、f(x)=(x-α)g(x)(g(x)はαの式を係数とする多項式)と表されることを示せ。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

念のため、ちょっとは面白いと思わせるような解説をして下さい。(私は上の直の解説と問題8-2用の2つを用意しました。)

>一方、g(β,y)とf(y)の最大公約式をユークリッドの互除法で計算すると(βの式の加減乗除の結果)、y-u(β)(u(β)は有理数係数のβの式)が得られます。

例えば、問題2-3aで見ると、

問題 2-3a
次の多項式f(x),g(x)の最大公約式を求めよ:
f(x)=x⁴-2x²+1,g(x)=x³-2x²-x+2

解答
ユークリッドの互除法を利用して求める。
(x⁴-2x²+1)÷(x³-2x²-x+2)=x+2 余り・・・3x²-3
(x³-2x²-x+2)÷(3x²-3)=(x-2)/3 余り・・・0
したがって最大公約数は3x²-3である(x²-1でもよい)。

当然だが、1次式とは限らない。y-u(β)と置ける理由を述べて下さい。

因みに、今回解説を省略した所は2024/6/3 12:14~2024/6/4 10:39に詳しく解説してあります。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/6 13:50削除
解説
>「f(x)/(x-α1)の係数」という所は欄外に、「係数はα₁の式になります。問題8-2参照。」とあるので、これを解説して下さい。(念のため、α₁はα1と同じ事。)

α₁,α₂,α₃はf(x)=ax³+bx²+cx+dの3つの解より、
f(x)=a(x-α₁)(x-α₂)(x-α₃)と置ける。
∴f(x)/(x-α₁)=a(x-α₂)(x-α₃)
=a{x²-(α₂+α₃)x+α₂α₃}———①
また、3次方程式の解と係数の関係より、
α₁+α₂+α₃=-b/a
∴α₂+α₃=-α₁-b/a———②
α₁α₂+α₂α₃+α₃α₁=c/a
∴α₂α₃=-α₁(α₂+α₃)+c/a———③
②を③に代入すると、
α₂α₃=-α₁(-α₁-b/a)+c/a
=α₁²+(b/a)α₁+c/a———④
②,④を①に代入すると、
f(x)/(x-α₁)=a{x²+(α₁+b/a)x+α₁²+(b/a)α₁+c/a}
=ax²+(aα₁+b)x+aα₁²+bα₁+c
よって、f(x)/(x-α₁)の係数はα₁の式になるという事。また、

問題 8-2a
多項式f(x)はf(α)=0をみたすとき、f(x)=(x-α)g(x)(g(x)はαの式を係数とする多項式)と表されることを示せ。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

例えば、f(x)=x³+5x²+4x+2と置いて、この1つの根をαとすると、f(x)はx-αで割り切れるので、実際に割ると、
    x²+(α+5)x+(α²+5α+4)
    ———————————
x-α)x³+5x²+4x+2
    x³-αx²
   ——————
     (α+5)x²+4x
     (α+5)x²-α(α+5)x
    —————————————
          (α²+5α+4)x+2
   (α²+5α+4)x-α(α²+5α+4)
  ———————————————————
          α³+5α²+4α+2

この余りはf(α)=0で、商は、
x²+(α+5)x+(α²+5α+4)より、αの式を係数とした多項式になるのは(ある意味)当然。

>例えば、問題2-3aで見ると、

問題 2-3a
次の多項式f(x),g(x)の最大公約式を求めよ:
f(x)=x⁴-2x²+1,g(x)=x³-2x²-x+2

解答
ユークリッドの互除法を利用して求める。
(x⁴-2x²+1)÷(x³-2x²-x+2)=x+2 余り・・・3x²-3
(x³-2x²-x+2)÷(3x²-3)=(x-2)/3 余り・・・0
したがって最大公約数は3x²-3である(x²-1でもよい)。

当然だが、1次式とは限らない。y-u(β)と置ける理由を述べて下さい。

f(x)=(x²-1)²=(x-1)²(x+1)²
よって、重根を持つ。ところで、

■原始元の存在(証明)
上の例で原始元を具体的に構成しました。ガロワは一般に重根を持たないf(x)に対して、その原始元が存在することを証明しました。

とあり、重根を持たないから1次式で表わせるのか?
いや、そんな事はないだろう。y-u(β)と置ける理由はもっと単純である。

「したがってg(β,y)とf(y)の共通根y=α1のみです。よってg(β,y)とf(y)の最大公約数は(定数倍を除いて)y-α1となります。」

これである。別の方法で求めても最大公約数は同じになるに決まっているので、yの1次式だからである。あとは、u(β)という形は、g(β,y)がβの式係数のyの多項式でf(y)が有理数係数のyの多項式よりユークリッドの互除法の計算で割り算をしても商と余りは毎回βの式係数のyの多項式になり、最終的にy-u(β)となる訳である。

おまけ:
返信
返信1
壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/3 13:35 (No.1362255)削除
問題
図の立体はOを頂点とし、△ABCを底面とする三角すいである。この三角すいにおいて、底面ABCは、辺OCと垂直であり、OC=6,AB=4,BC=3,CA=5である。
(1)この三角すいOABCの体積を求めよ。
(2)この三角すいを辺OCを軸にして、時計回りに180°回転させるとき、
(ⅰ)辺ABが動いたあとの図形を求めよ。
(ⅱ)△OABが動いてできる立体の体積を求めよ。
(01 熊本学園大付)

図の解説:底面が3,4,5の△ABCでCから底面に対して垂線OC=6が立っている三角錐O-ABCという図。

興味がある人は、(ⅱ)の別解を作ってみて下さい。

おまけ:
<麻原裁判を闘ってみて明らかになってきているのは、この村井秀夫の存在の大きさである。つまり、村井は一連の「オウム事件」のほとんどすべてに関与し、実質的にも最高指揮官であったとみられるのだが、警察は彼に対する捜査・証拠収集を全然行っていないのか、または証拠を全部隠して法廷には何も出されていないのか、いずれにしても不思議な事実である>(渡辺脩著『麻原を死刑にして、それで済むのか?』三五館2004年3月)
引用元:https://gendai.media/articles/-/55067?page=4
壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/4 07:47削除
問題
図の立体はOを頂点とし、△ABCを底面とする三角すいである。この三角すいにおいて、底面ABCは、辺OCと垂直であり、OC=6,AB=4,BC=3,CA=5である。
(1)この三角すいOABCの体積を求めよ。
(2)この三角すいを辺OCを軸にして、時計回りに180°回転させるとき、
(ⅰ)辺ABが動いたあとの図形を求めよ。
(ⅱ)△OABが動いてできる立体の体積を求めよ。
(01 熊本学園大付)

模範解答
(1)与えられた条件より、右図のようになるから(注:立体図の側面の△OACと△OBCの∠Cが直角で、また底面の∠Bが直角になっている図)、求める体積は、
(1/3)×(3×4/2)×6=12
(2)(ⅰ)辺ABが動いたあとの図形は、右下図の網目部分のようになる(注:点Cを中心に半径CBと半径CAの半円を描き、点B,Aの行き先(終点)をそれぞれB',A'とした図(△A'B'Cは△ABCと合同な三角形になる事は言うまでもない)で、網目部分は線分ABと半円(弧)BB'とAA'と線分A'B'で囲まれた部分)。
この面積は、
△ABC+半円CAA'-(半円CBB'+△A'B'C)=半円CAA'-半円CBB'
=5²π/2-3²π/2=8π・・・①
(ⅱ)求める立体の体積は、
三角錐O-ABC+半円錐O-CAA'-(半円錐O-CBB'+三角錐O-A'B'C)=半円錐O-CAA'-半円錐O-CBB'
=(1/2)×(5²π×6/3)-(1/2)×(3²π×6/3)=16π
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

解説は、読めば分かるので省略。因みに、

➡注 (ⅱ)の体積は、結局、①を底面積とする錐(高さはOC)の体積に等しくなります。

は、「興味がある人は、(ⅱ)の別解を作ってみて下さい」の別解ではありません。別解は次回。もっとも分かる人にはすぐわかる話ですが。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/5 07:49削除
問題
図の立体はOを頂点とし、△ABCを底面とする三角すいである。この三角すいにおいて、底面ABCは、辺OCと垂直であり、OC=6,AB=4,BC=3,CA=5である。
(1)この三角すいOABCの体積を求めよ。
(2)この三角すいを辺OCを軸にして、時計回りに180°回転させるとき、
(ⅰ)辺ABが動いたあとの図形を求めよ。
(ⅱ)△OABが動いてできる立体の体積を求めよ。
(01 熊本学園大付)

(2)(ⅱ)の別解
△OAC上に△OBCをOCを共通にして重ねると△OAB'が出来、求める体積はこの三角形を回転させれば求められる。
そこで、パップス・ギュルダンの定理より△OAB'の重心Gを考える。
座標を使っても良いが、使わないで求めよう。OGの延長とAB'との交点をMとすると、点MはAB'の中点。
ところで、AB'=AC-BC=5-3=2より、MB'=1 ∴MC=1+3=4
また、Gは重心よりOG:GM=2:1 
∴OG:OM=2:3
ここで、GからOCに垂線を下ろしその足をHとすると、△OGH∽△OMCで相似比2:3より、GH=(2/3)MC=(2/3)×4=8/3
よって、パップス・ギュルダンの定理を使うと、
体積V=2(8/3)π×△OAB'
=(16π/3)×(2×6÷2)=32π
ところで、これは360°回転させた値なので、
答えは、16π。

パップス・ギュルダンの定理
https://rikeilabo.com/paps-gulutans-theorem
因みに、パップス・ギュルダンの定理は受験算数でも使われる。
https://www.suguru.cloud/seminar/sansu/culture/pappus.html

おまけ:
返信
返信2
壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/1 16:55 (No.1361163)削除
問題
1辺が4cmの正方形ABCDが頂点Cを中心にαだけ回転した正方形をA'B'CD'とする。また、辺ADとA'B'の交点をEとする。
(1)α=15°のとき、∠AA'B'を求めよ。
(2)α=30°のとき、AE:EDを求めよ。
(3)α=30°のとき、AA'の長さを求めよ。
(4)αが0°から90°まで変化するとき、辺A'B'の通過する部分の面積を求めよ。
(01 立教新座)

図の解説は読んだ通りなので省略。(1)は別解でした。まぁ、全体的に簡単ですね。
これだけじゃ面白くないので、

問題2
楕円曲線y²=x³+2上の有理点の個数は?

この楕円曲線も、グラフから(-1,±1)が見つけられます。

 この2点を結ぶと……この直線はもう楕円曲線とは交わりません。ですから、他の方法を考えたいところです。

 そんなときは、楕円曲線上の(-1,1)での「接線」を引いてみましょう。(-1,1)での接線とこの楕円曲線の交点をちゃんと計算すると有理点になっています。

 この新たな有理点が見つかったことで、次から次へと、芋づる式に有理点が見つかっていきます。問題1のように、新たに見つかった有理点と、すでにあった有理点を結ぶ直線と楕円曲線との交点、またその点と既存の点を結んだ直線との交点、と、次々に繰り返します。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/1a5ccceeb067e42b50842093f75b4ea1aae15ada?page=4

>この新たな有理点が見つかったことで、次から次へと、芋づる式に有理点が見つかっていきます。

第1回だけ確認して下さい。念のため、「(-1,1)での接線とこの楕円曲線の交点をちゃんと計算すると有理点になっています」の次の有理点という事。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/2 07:55削除
問題
1辺が4cmの正方形ABCDが頂点Cを中心にαだけ回転した正方形をA'B'CD'とする。また、辺ADとA'B'の交点をEとする。
(1)α=15°のとき、∠AA'B'を求めよ。
(2)α=30°のとき、AE:EDを求めよ。
(3)α=30°のとき、AA'の長さを求めよ。
(4)αが0°から90°まで変化するとき、辺A'B'の通過する部分の面積を求めよ。
(01 立教新座)

模範解答
(1)∠ACA'も回転角αに等しいから、α=15°のとき、二等辺三角形CAA'の底角∠AA'Cは、
(180°-15°)/2=82.5°・・・①
である。よって、
∠AA'B'=①-∠B'A'C=82.5°-45°=37.5°
(2)図形全体は、直線CEに関して対称(*)であるから、
∠ECD=(90°-30°)/2=30°
よって、△CDEは30°定規の形であるから、
AD:ED=CD:ED=√3:1
∴AE:ED=(√3-1):1
(3)(*)などから、△AEA'は頂角120°の二等辺三角形である。よって、
AA'=AE×√3=4×{(√3-1)/√3}×√3=4(√3-1)(cm)
(4)辺A'B’の通過する部分は、上図の網目部分(注:点B’が点Dまで回転した時の正方形2つ分の長方形ABD'A'を描き、扇形CBDと扇形CAA'を考える。網目部分は、線分ABと弧BDと線分DA'と弧AA'で囲まれた図形)で、その面積は、
△ABC+扇形ACA'-(扇形BCB'+△A'B'C)=扇形ACA'-扇形BCB'
=(4√2)²π/4-4²π/4=4π(cm²)
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

解説は、読めば分かるので省略。

(1)の私の解法
∠B'CD=90°-15°=75°
また、∠B'=∠D=90°より四角形EB'CDは円に内接する四角形より、∠AEB'=∠B'CD=75°
また、対称性より△EAA'は(常に)二等辺三角形なので、
∠AA'B'=∠EA'A=75°÷2=37.5°(△EAA'での内対角の和より)

>この新たな有理点が見つかったことで、次から次へと、芋づる式に有理点が見つかっていきます。

第1回だけ確認して下さい。(これは次回。)

おまけ:
「10 わたしは終りの事を初めから告げ、まだなされない事を昔から告げて言う、『わたしの計りごとは必ず成り、わが目的をことごとくなし遂げる』と。
11 わたしは東から猛禽を招き、遠い国からわが計りごとを行う人を招く。わたしはこの事を語ったゆえ、必ずこさせる。わたしはこの事をはかったゆえ、必ず行う。」
「イザヤ書」第46章10節~11節(口語訳)

詩百篇第1巻34番
左に飛ぶ猛禽が
紛争に先立ちフランス人たちに姿を見せる。
ある者は吉祥と受け取り、別の者は曖昧で不吉なものと見る。
弱い一党は吉兆と見なすだろう。
引用元:https://w.atwiki.jp/nostradamus/pages/40.html
壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/3 08:03削除
問題2
楕円曲線y²=x³+2上の有理点の個数は?

この楕円曲線も、グラフから(-1,±1)が見つけられます。

 この2点を結ぶと……この直線はもう楕円曲線とは交わりません。ですから、他の方法を考えたいところです。

 そんなときは、楕円曲線上の(-1,1)での「接線」を引いてみましょう。(-1,1)での接線とこの楕円曲線の交点をちゃんと計算すると有理点になっています。

 この新たな有理点が見つかったことで、次から次へと、芋づる式に有理点が見つかっていきます。問題1のように、新たに見つかった有理点と、すでにあった有理点を結ぶ直線と楕円曲線との交点、またその点と既存の点を結んだ直線との交点、と、次々に繰り返します。
引用元:

>この新たな有理点が見つかったことで、次から次へと、芋づる式に有理点が見つかっていきます。

第1回だけ確認して下さい。念のため、「(-1,1)での接線とこの楕円曲線の交点をちゃんと計算すると有理点になっています」の次の有理点という事。

回答
y²=x³+2の両辺をxで微分すると、
2y(dy/dx)=3x²
∴dy/dx=3x²/2y
これに(-1,1)からx=-1,y=1を代入すると、
dy/dx=3/2
よって、楕円曲線上の(-1,1)での「接線」の方程式は、y-1=(3/2)(x+1)
∴y=(3/2)x+5/2
これとy²=x³+2を連立させると、
{(3/2)x+5/2}²=x³+2
これを整理すると、
4x³-9x²-30x-17=0
ところで、この1つの解はx=-1なので、組み立て除法で割ると、
4  -9 -30 -17|-1
   -4  13  17
4 -13 -17   0

∴4x²-13x-17=0
∴(x+1)(4x-17)=0
∴x=-1,17/4
よって、x=17/4をy²=x³+2に代入すると、計算省略で、y=±71/8
よって、新たに出来る点は、
(17/4,±71/8)
このうちの1つの点(17/4,71/8)と点(-1,±1)のうちのもう1つの点(-1,-1)で直線を作ると、計算省略で、
y=(79/42)x+37/42
これとy²=x³+2を連立させると、計算省略で、
1764x³-6241x²-5846x+2159=0
ところで、この1つの解はx=-1より、組み立て除法で割ると、
1764 -6241  -5846  2159
     -1764  8005 -2159
1764 -8005  2159     0

∴1764x²-8005x+2159=0
これを解の公式で解くと、計算省略で、
x=17/4,127/441
((4x-17)(441x-127)=0で検算OK。)
これらをy²=x³+2に代入すると、
y²=(17/4)³+2=5041/64
∴y=±71/8
y²=(127/441)³+2
=2048383/85766121+2
=173580625/85766121
∴y=±13175/441
∴(17/4,±71/8)
(127/441,±13175/441)
よって、全て有理点である。
(念のため、(17/4,±71/8)は上で既に出来ている点。)

おまけ:
返信
返信2
壊れた扉さん (994klpn6)2024/12/30 14:28 (No.1359596)削除
問題
(1)右の図Ⅰのように、AB=4,∠ABC=60°,∠BAC=90°の直角三角形ABCにおいて、ACの延長上にCB=CDとなる点Dをとり、△ABDを作る。ADの長さを求めなさい。
(2)右の図Ⅱのように、原点Oと点P(4,0),Q(0,3)に対して、△OPQ∽△QPRとなるように点Rをとる。
(ア)点Rからy軸に垂線をひき、その交点をHとする。RHの長さを求めなさい。
(イ)直線PRの方程式を求めなさい。
(ウ)∠OPRは75°より大きいか小さいかを、(1)の結果を用いて答えなさい。
(01 金沢大付)

図の解説:図Ⅰは、辺ABを描きAから垂線を立てその直線上に∠CBA=60°となる点Cを取り、さらにその延長上にCD=CBとなる点Dを取った図。
図Ⅱは、xy座標のx軸上に点P(4,0),y軸上に点Q(0,3)を取り、△OPQ∽△QPRとなるように点Rを取る。そして、Rからy軸に垂線を下ろしその足をHとした図。

あまり意味はありませんが、(ア)の別解を作ってみました。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/12/31 07:59削除
問題
(1)右の図Ⅰのように、AB=4,∠ABC=60°,∠BAC=90°の直角三角形ABCにおいて、ACの延長上にCB=CDとなる点Dをとり、△ABDを作る。ADの長さを求めなさい。
(2)右の図Ⅱのように、原点Oと点P(4,0),Q(0,3)に対して、△OPQ∽△QPRとなるように点Rをとる。
(ア)点Rからy軸に垂線をひき、その交点をHとする。RHの長さを求めなさい。
(イ)直線PRの方程式を求めなさい。
(ウ)∠OPRは75°より大きいか小さいかを、(1)の結果を用いて答えなさい。
(01 金沢大付)

図の解説:図Ⅰは、辺ABを描きAから垂線を立てその直線上に∠CBA=60°となる点Cを取り、さらにその延長上にCD=CBとなる点Dを取った図。
図Ⅱは、xy座標のx軸上に点P(4,0),y軸上に点Q(0,3)を取り、△OPQ∽△QPRとなるように点Rを取る。そして、Rからy軸に垂線を下ろしその足をHとした図。

模範解答
(1)AD=AC+CD=AC+CB=4√3+8・・・①
(2)(ア)与えられた条件などから、角度は図Ⅲのようになり(注:図2のPQ,RQがそれぞれ∠P,∠Rの二等分線になり、∠QPO=∠QPR=∠RQH=●,∠QRH=∠QRP=∠PQO=○とした図)、△OPQ,△QPR,△HQRの3辺比はすべて3:4:5である。
∴RH=RQ×(3/5)={PQ×(3/4)}×(3/5)=9/4
➡注 ∠RQH=90°-∠OQP=∠QPO(=●)
(イ)右図(注:先の図ⅢにRからx軸に垂線RIを下ろした図)で、
RI=HQ+QO=RH×(4/3)+3=6
よって、PRの傾きは、-IR/PI
=-6/(4-9/4)=-24/7
であるから、直線PRの方程式は、
y=(-24/7)(x-4)・・・②
(ウ)②の切片は、96/7・・・③
これと①の大小を比べると、両辺を4で割って、
①/4=√3+2=3.7…,
③/4=24/7=3.4…
よって、①の方が大きいから、∠OPRは∠ABD(=75°)より小さいことになる。
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

感想
(イ)は、傾きを求めて点Pを通る直線の方程式で求めていますが、初心者は、2点P,Rの座標を求めて直線PRの方程式を求めた方が無難。まぁ、慣れてきたら色々な技を使った方が良いが。
全体的な解説は面白くないので省略。(角度と相似のコツ(定石)などがあるが。)

あまり意味のない(ア)の別解は次回。それだけじゃ面白くないので、問題を追加。

問題
方程式x²+y²=2で表される円周上には、座標の値がともに有理数である点はいくつあるか。

ヒント
「まず、整点A(1,1)は有理点の1つです。実は、この点を通り、傾きが有理数である直線Lを考えると、この直線Lと円周x²+y²=2の交点は必ず有理点になります。」
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/1a5ccceeb067e42b50842093f75b4ea1aae15ada?page=2

まぁ、ヒントがあれば簡単ですね。念のため、数学掲示板を見るような人が対象。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2025/1/1 07:58削除
問題
(1)右の図Ⅰのように、AB=4,∠ABC=60°,∠BAC=90°の直角三角形ABCにおいて、ACの延長上にCB=CDとなる点Dをとり、△ABDを作る。ADの長さを求めなさい。
(2)右の図Ⅱのように、原点Oと点P(4,0),Q(0,3)に対して、△OPQ∽△QPRとなるように点Rをとる。
(ア)点Rからy軸に垂線をひき、その交点をHとする。RHの長さを求めなさい。
(イ)直線PRの方程式を求めなさい。
(ウ)∠OPRは75°より大きいか小さいかを、(1)の結果を用いて答えなさい。
(01 金沢大付)

図の解説:図Ⅰは、辺ABを描きAから垂線を立てその直線上に∠CBA=60°となる点Cを取り、さらにその延長上にCD=CBとなる点Dを取った図。
図Ⅱは、xy座標のx軸上に点P(4,0),y軸上に点Q(0,3)を取り、△OPQ∽△QPRとなるように点Rを取る。そして、Rからy軸に垂線を下ろしその足をHとした図。

(ア)の別解
上より、
「(ア)与えられた条件などから、角度は図Ⅲのようになり(注:図2のPQ,RQがそれぞれ∠P,∠Rの二等分線になり、∠QPO=∠QPR=∠RQH=●,∠QRH=∠QRP=∠PQO=○とした図)」
ここで、Qからx軸と平行な直線を引き、PRとの交点をSとすると、錯角より∠SQP=∠SPQ=●,∠SQR=∠SRQ=○となり、△SPQと△SQRはそれぞれ二等辺三角形になる。
よって、SP=SQ=SRより、点SはRPの中点である。
よって、台形の中点連結定理の逆により点QはHOの中点。∴H(0,6)
また、Rのx座標をrと置くと、R(r,6)
よって、中点の公式より、S((r+4)/2,3)
よって、2点間の距離の公式より、
SP=√[{4-(r+4)/2}²+3²]
=√[{(4-r)/2}²+9]
=√{(r²-8r+16)/4+9}
=√{(r²-8r+52)/4}
=√(r²-8r+52)/2
ところで、SP=SQより、
√(r²-8r+52)/2=(r+4)/2
∴r²-8r+52=(r+4)²=r²+8r+16
∴16r=36 ∴r=9/4
∴R(9/4,6) ∴RH=9/4

問題
方程式x²+y²=2で表される円周上には、座標の値がともに有理数である点はいくつあるか。

ヒント
「まず、整点A(1,1)は有理点の1つです。実は、この点を通り、傾きが有理数である直線Lを考えると、この直線Lと円周x²+y²=2の交点は必ず有理点になります。」
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/1a5ccceeb067e42b50842093f75b4ea1aae15ada?page=2

回答
点(1,1)を通り傾きがa(有理数)の直線の方程式は、
y-1=a(x-1)  ∴y=ax-a+1
これをx²+y²=2に代入すると、
x²+(ax-a+1)²=2
これを整理すると、
(a²+1)x²-2a(a-1)x+a²-2a-1=0
この判別式D/4
=a²(a-1)²-(a²+1)(a²-2a-1)
=a²(a²-2a+1)-(a⁴-2a³-a²+a²-2a-1)
=a⁴-2a³+a²-a⁴+2a³+2a+1
=a²+2a+1=(a+1)²
よって、解の公式より、
x={a(a-1)±√(a+1)²}/(a²+1)
={a(a-1)±|a+1|}/(a²+1)
a+1≧0の場合、
x=(a²-a+a+1)/(a²+1)
=(a²+1)/(a²+1)=1
よって、x=1が解より、x-1で
(a²+1)x²-2a(a-1)x+a²-2a-1を割ると、計算省略で、商は、
(a²+1)x+(-a²+2a+1)
∴x=(a²-2a-1)/(a²+1)
念のため、これは上の解の公式のa+1<0の場合と同じである。
よって、点(1,1)を通り傾きがaの直線の方程式と円との交点のx座標は、x=(a²-2a-1)/(a²+1)で、aは有理数よりこの点は有理点で傾きは-∞<a<∞より交点は無限にあるので、x²+y²=2で表される円周上には有理点が無限にある。(念のため、y座標も有理点になる事は省略した。)

おまけ:
https://x.com/MANZEMI_bot/status/1622124291105124352

https://daccha.hateblo.jp/entry/2021/09/16/234357
返信
返信2

Copyright © 数学, All Rights Reserved.