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壊れた扉さん (994klpn6)2024/12/18 16:49 (No.1351167)削除
問題
右の図で、△OACと△OBDはともに正三角形であり、四角形OCEDは平行四辺形である。このとき、次の問いに答えなさい。
(1)△DEB≡△CAEであることを証明しなさい。
(2)∠BDE=∠BOAであることを証明しなさい。
(3)∠AEB=60°であることを証明しなさい。
(01 大阪教大付天王寺)

図の解説:15°ぐらいの∠BOAを描き、OBよりOAの方をちょっと長く取る。ここで、OB,OAの外側に1辺がOB,OAの正三角形DOBとCOAを描き、OD,OCを二辺とした平行四辺形OCEDを描く。(参考書の図では∠BOA内に点Eがある。)また、EB,EAを結んだ図。

(2)は別解でした。(2)は模範解答は簡単そうですが、意外と難問なのかもしれません。(私は結構30分ぐらい考えていたと思います。)2通り出来た人には脱帽です。もっとも、初めから2通りの解があると知っているのと知らないのとではレベルが違いますが。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/12/19 07:47削除
問題
右の図で、△OACと△OBDはともに正三角形であり、四角形OCEDは平行四辺形である。このとき、次の問いに答えなさい。
(1)△DEB≡△CAEであることを証明しなさい。
(2)∠BDE=∠BOAであることを証明しなさい。
(3)∠AEB=60°であることを証明しなさい。
(01 大阪教大付天王寺)

図の解説:15°ぐらいの∠BOAを描き、OBよりOAの方をちょっと長く取る。ここで、OB,OAの外側に1辺がOB,OAの正三角形DOBとCOAを描き、OD,OCを二辺とした平行四辺形OCEDを描く。(参考書の図では∠BOA内に点Eがある。)また、EB,EAを結んだ図。

模範解答
正3角形,平行4辺形の等長の線分をマークすると、右図の通り。(注:OB=BD=DO=EC,OA=AC=CO=EDという事。)
(1)四角形OCEDは平行4辺形・・・ア 
であるから∠ODE=∠OCE
∴∠BDE=60°-∠ODE=60°-∠OCE=∠ECA
これと BD=EC,DE=CA
2辺夾角相等により △DEB≡△CAE・・・①
(2)アより、
∠ODE+∠DOC=180°・・・②
ここに、∠ODE=60°-∠BDE
∠DOC=120°+∠BOA
これらを②に代入し、
∠BDE=∠BOA・・・③
(3)③と、BD=BO,DE=OAより
△BDE≡△BOA(2辺夾角相等)
これと①より、EA=BE=BA
△ABEは正3角形であるから、
∠AEB=60°
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

読めば分かるので、解説は省略。

(2)の別解
DEの延長とOAとの交点をFとすると、四角形OCEDは平行四辺形よりDF∥OCとなる。
よって、錯角より∠DFO=∠FOC=60°
また、∠DBO=60°より、
∠DFO=∠DBO
よって、円周角の定理の逆により、4点B,D,O,Fは同一円周上にある。
よって、円周角より∠BDF=∠BOF
∴∠BDE=∠BOA

念のため、CEの延長とOBとの交点を定めても出来るが、(1)を利用する事になり効率的ではない。

おまけ:
https://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-11827120857.html
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返信1
壊れた扉さん (994klpn6)2024/12/18 11:48 (No.1350950)削除
次の文章を完全解説して下さい。

定義
Vを実線型空間とする。二点a,b∈V(注:a,bは本当は太字)に対し、集合{t₁a+t₂b|ti≧0,t₁+t₂=1}をaとbを結ぶ線分という。部分集合C⊆Vの任意の二点a,bを結ぶ線分が常にCに含まれるとき、Cは凸であると言う。
 たとえば、空間E³内の一つの三角形上にある点全体は凸である。
13. F:V→V'を実線型写像とする。凸集合C⊆VのFによる像F(C)もまた凸であることを示せ。凸集合C'⊆V'のFによる逆像F^-1(C')もまた凸であることを示せ。


13. 略。
「線型代数入門」有馬哲著より

この問題も演習書にあったので、それを挙げる。

問題
F:V→V'を実線型写像とする。凸集合C⊆VのFによる像F(C)もまた凸であることを示せ。凸集合C'⊆V'のFによる逆像F^-1(C')もまた凸であることを示せ。


F(C)の任意の二点a',b'をとると、a'=F(a),b'=F(b)となる二点a,b∈Cがある。
a',b'を結ぶ線分は{t₁a'+t₂b'|ti≧0,t₁+t₂=1}={F(t₁a+t₂b)|ti≧0,t₁+t₂=1}であるから、a,bを結ぶ線分の像である。Cが凸だからa,bを結ぶ線分はCに含まれる。したがってa,bを結ぶ線分の像はF(C)に含まれる。すなわちF(C)は凸である。
F^-1(C')の任意の二点a,bをとるとF(a),F(b)∈C'である。a,bを結ぶ線分上の任意の点をcとすると、c=t₁a+t₂b,ti≧0,t₁+t₂=1と書ける。
F(c)=t₁F(a)+t₂F(b)であり、C'は凸であるから、F(a),F(b)を結ぶ線分上の点F(c)はC'に属する。したがってc∈F^-1(C')。すなわちF^-1(C')は凸である。
「演習詳解 線型代数」有馬哲・浅枝陽共著より

適当に分かり易く、かつ厳密に解説して下さい。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/12/18 14:01削除
解説
>定義
Vを実線型空間とする。二点a,b∈V(注:a,bは本当は太字)に対し、集合{t₁a+t₂b|ti≧0,t₁+t₂=1}をaとbを結ぶ線分という。部分集合C⊆Vの任意の二点a,bを結ぶ線分が常にCに含まれるとき、Cは凸であると言う。

例えば、球に洞穴のような穴をあけて、その洞穴以外の領域をCとする。
そして、洞穴の上下で2点A,Bを取り、ABを結ぶと線分ABはその領域の外に出る。つまり、この領域は凸ではない。念のため、球は凸であるという事。
因みに、初めに思い付いたのは、平面でのブーメラン型のVの両方に2点A,Bを取り線分ABはブーメラン型の外に出るので凸ではない、だったが、空間図形にしてみた。

>a',b'を結ぶ線分は{t₁a'+t₂b'|ti≧0,t₁+t₂=1}

これは昨日解説した。

「線分ABをlとし、A,Bを点と見て基準点のOを消すと、
l={t₁A+t₂B|t₁≧0,t₂≧0,t₁+t₂=1}
と表され」
2024/12/17 15:42の投稿より

>{t₁a'+t₂b'|ti≧0,t₁+t₂=1}={F(t₁a+t₂b)|ti≧0,t₁+t₂=1}である

上より、a'=F(a),b'=F(b)なので、
t₁a'+t₂b'=t₁F(a)+t₂F(b)
=F(t₁a)+F(t₂b)(Fは線型写像より)
=F(t₁a+t₂b)(Fは線型写像より)
よって、t₁a'+t₂b'=F(t₁a+t₂b)より、
{t₁a'+t₂b'|ti≧0,t₁+t₂=1}={F(t₁a+t₂b)|ti≧0,t₁+t₂=1}
が成り立つという事。

>Cが凸だからa,bを結ぶ線分はCに含まれる。したがってa,bを結ぶ線分の像はF(C)に含まれる。すなわちF(C)は凸である。

条件より「凸集合C」だから、凸集合の定義より「二点a,bを結ぶ線分が常にCに含まれる」。
よって、L={t₁a+t₂b|ti≧0,t₁+t₂=1}と置くと、L⊆C
この両辺のFを取ると、F(L)⊆F(C)
L(a,bを結ぶ線分)の像はF(C)に含まれるので、凸の定義によりF(C)は凸である。

ここで、本当に、L⊆C⇒F(L)⊆F(C)なのだろうかと疑問が沸かないだろうか。そこで、石村先生の力を借りて、

定理1.2.1
写像f:A→Bがあり、A⊇A₁,A₂とする。このとき次のことが成り立つ。
A₁⊆A₂⇒f(A₁)⊆f(A₂)
「すぐわかる代数」石村園子著より

証明が厳密にされていて面白いが、ここでは省略しよう。念のため、線型写像とか準同型写像とか関係なく、ただの写像である。

>F^-1(C')の任意の二点a,bをとるとF(a),F(b)∈C'である。a,bを結ぶ線分上の任意の点をcとすると、c=t₁a+t₂b,ti≧0,t₁+t₂=1と書ける。
F(c)=t₁F(a)+t₂F(b)であり、C'は凸であるから、F(a),F(b)を結ぶ線分上の点F(c)はC'に属する。したがってc∈F^-1(C')。すなわちF^-1(C')は凸である。

F^-1(C')の任意の二点a,bを取ると、
F(a)=a',F(b)=b'となるa',b'∈C'が存在する。また、a,bを結ぶ線分上の任意の点をcとすると、c=t₁a+t₂b,ti≧0,t₁+t₂=1と書ける。
この両辺のFを取ると、
F(c)=F(t₁a+t₂b)
=F(t₁a)+F(t₂b)(Fは線型写像だから)
=t₁F(a)+t₂F(b)(Fは線型写像だから)
=t₁a'+t₂b'
よって、F(c)=t₁a'+t₂b'より、
F(c)=t₁a'+t₂b',ti≧0,t₁+t₂=1となり、a'b'は線分である。
ここで、条件よりC'は凸集合より線分a'b'は常にC'に含まれる。
つまり、F(c)∈C' この両辺のF^-1を取ると、c∈F^-1(C')
ところで、cは線分ab上の任意の点より、線分abは常にF^-1(C')に含まれる。
よって、凸の定義によりF^-1(C')は凸である。

おまけ:
返信
返信1
壊れた扉さん (994klpn6)2024/12/17 16:36 (No.1350399)削除
問題
半径1の円に内接する正十角形ABCDEFGHIJがある。
(1)AB²+BE²+EI²+IA²の値を求めよ。
(2)この正十角形の10個の頂点から異なる2点を選んで結び、線分を作る。そのような線分の長さの平方をすべて考えるとき、それらの平均の値を求めよ。
(01 開成)

図は自分で描いて解けます。解けると何かちょっと嬉しい問題。(解けました。)

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/12/18 07:57削除
問題
半径1の円に内接する正十角形ABCDEFGHIJがある。
(1)AB²+BE²+EI²+IA²の値を求めよ。
(2)この正十角形の10個の頂点から異なる2点を選んで結び、線分を作る。そのような線分の長さの平方をすべて考えるとき、それらの平均の値を求めよ。
(01 開成)

模範解答
(1)AB=IJ,IA=BJであるから、
AB²+BE²+EI²+IA²
=(IJ²+EI²)+(EI²+IA²)
=EJ²×2=2²×2=8
(2)ABと同じ長さの線分は、10本。
AC(=IA)と同じ長さの線分は、AC,BD,…,IA,JBの10本。
AD(=BE)と同じ長さの線分、AE(=EI)と同じ長さの線分も、同様に10本ずつある。
最後に、AF(=2)と同じ長さの線分(直径)は5本あるから、求める値は、
(AB²×10+IA²×10+BE²×10+EI²×10+2²×5)/(10+10+10+10+5)
={(AB²+BE²+EI²+IA²)×10+20}/45・・・①
(1)より、①=(8×10+20)/45
=20/9
➡注(2)の線分の本数は、(10×9)/2
=45(本)です。
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

解説
>(IJ²+EI²)+(EI²+IA²)
=EJ²×2

EJが直径より、その円周角は90°で△BEJと△IEJで三平方の定理を使ったという事。

>ABと同じ長さの線分は、10本。

弦の長さで分類すると、一番短いのは正十角形の1辺と同じなので10本。

>AC(=IA)と同じ長さの線分は、AC,BD,…,IA,JBの10本。

2番目に短いのは文字を1個飛ばしで5本で1周し、飛ばした所からも始めれば同じく5本で1周するので、計10本。

>AD(=BE)と同じ長さの線分

3番目に短いのは2個飛ばしで、Aから左回転していくと、
A→D→G→J→C→F→I→B→E→H→A
で矢印の数は10本より弦の数も10本。

>AE(=EI)と同じ長さの線分も、同様に10本ずつある。

次は3個飛ばしで、
A→E→I→C→G→A
B→F→J→D→H→B
の2コースあり、それぞれ5本ずつより、計10本。

>最後に、AF(=2)と同じ長さの線分(直径)は5本ある

これは自明だが、一応、
AF,BG,CH,DI,EJの5本。

ところで、10個から2個選ぶ組み合わせは、
10C2=(10×9)/(2×1)=45本なので、上の計10+10+10+10+5=45本で合っている確認が大事である。(参考書でも「注」が付いているのはそのため。)
ところで、直径以外の弦は10か所それぞれから、ある一定の(1ヶ所の)場所に相手を求めるので10本であるが、直径だけ往復でダブる事になるので、10÷2=5本という事である。
(往復と言う言い方がおかしいが、直径の両端点、例えばAからとFからは同じAFでダブるという事である。)

おまけ:
返信
返信1
壊れた扉さん (994klpn6)2024/12/17 12:03 (No.1350288)削除
次の文章を完全解説して下さい。

問題
F:(E³,O)→(E³,O)を実線型写像とする。三点A,B,C∈E³に対し、対応する三点F(A),F(B),F(C)∈E³が同一直線上にないとする。このとき:
(ⅰ)三点A,B,Cが同一直線上にないことを示せ。
(ⅱ)三角形ABC上にある点全体を⊿とすると、像F(⊿)は三角形F(A)F(B)F(C)上にある点全体であることを示せ。(ヒント:⊿={t₁A+t₂B+t₃C|ti≧0,t₁+t₂+t₃=1})


略。
「線型代数入門」有馬哲著より

これも演習書にあったので、引用する。

問題
F:(E³,O)→(E³,O)を実線型写像,三点A,B,C∈E³に対し、対応する三点F(A),F(B),F(C)∈E³が同一直線上にないとする。このとき、
(ⅰ)三点A,B,Cが同一直線上にないことを示せ。
(ⅱ)三角形ABC上にある点全体を⊿とすると、像F(⊿)は三角形F(A)F(B)F(C)上にある点全体であることを示せ。


(ⅰ)三点A,B,Cが直線l={P+tQ|-∞<t<∞}上にある
⇒A=P+t₁Q,B=P+t₂Q,C=P+t₃Qとなるt₁,t₂,t₃∈ℝがある⇒B-AとC-Aとが線型従属
⇒F(B-A)とF(C-A)とが線型従属
⇒F(B)-F(A)とF(C)-F(A)とが線型従属
⇒F(B)-F(A)=s₁D,F(C)-F(A)=s₂DとなるD∈E³とs₁,s₂∈ℝとがある
⇒三点F(A),F(B),F(C)が直線{F(A)+sD|-∞<s<∞}上にある。
したがって、三点F(A),F(B),F(C)が同一直線上になければ、三点A,B,Cも同一直線上にない。(なお上の証明は、F(A)=F(B)=F(C)のときも、s₁=s₂=0,Dを任意の点とすることにより成り立つ。)
問題5を使えばもっと簡単。
(ⅱ)⊿={t₁A+t₂B+t₃C|t₁≧0,t₂≧0,t₃≧0,t₁+t₂+t₃=1}と書けることに注意する(§1.2,問題5参照)。
Fが実線型写像であるから、F(t₁A+t₂B+t₃C)=t₁F(A)+t₂F(B)+t₃F(C)。
したがってF(⊿)={t₁F(A)+t₂F(B)+t₃F(C)|ti≧0,t₁+t₂+t₃=1}となり、F(⊿)は三角形F(A)F(B)F(C)上にある点全体である。

問題5
F:(E³,O)→(E³,O)を実線型写像とする。
(ⅰ)直線l⊂E³のFによる像F(l)は点か直線であることを示せ。
(ⅱ)平面π⊂E³のFによる像F(π)は点か直線か平面であることを示せ。

§1.2,問題5
普通の空間E³において、一点Oを定めるとき、
(ⅰ)線分ABをm:nに内分する点をXとすれば、
(m+n)(↑OX)=n(↑OA)+m(↑OB)が成り立つことを示せ。
(ⅱ)線分ABは次のように助変数表示されることを示せ。
{X|((↑OX)=a(↑OA)+b(↑OB),a≧0,b≧0,a+b=1}
(ⅲ)△ABC(の周と内部)は次のように助変数表示されることを示せ。
{X|((↑OX)=a(↑OA)+b(↑OB)+c(↑OC),a≧0,b≧0,c≧0,a+b+c=1}
(ⅳ)四面体ABCD(の面と内部)は次のように助変数表示されることを示せ。
{X|((↑OX)=a(↑OA)+b(↑OB)+c(↑OC)+d(↑OD),a≧0,b≧0,c≧0,d≧0,a+b+c+d=1}
「演習詳解 線型代数」有馬哲・浅枝陽共著より

適当に分かり易く解説して下さい。
因みに、この問題はp.28の問題で線型従属の解説はp.49で次の次の章ですが、まぁ、しょうがないですね。分からない所は教授に訊きに行きなさいという事でしょう。(独習の場合は根性と想定能力ですね。)
因みに、今回の誤植は、
⇒F(B-A)とF(C-A)とが線型従属
という所が、
⇒F(B-A)とF(C-B)とが線型従属
となっていました。まぁ、簡単に気付ける所です。

おまけ:
https://www.police.pref.hyogo.lg.jp/ps/33shikama/data/tokusaginews202309.pdf
壊れた扉さん (994klpn6)2024/12/17 13:59削除
解説
>(ⅰ)三点A,B,Cが直線l={P+tQ|-∞<t<∞}上にある

これは昨日解説したので省略。その時、Oを消す時に直線l上に基準点を持ってくるなどと書いてしまったが、よく考えたらPやQは空間上の点扱いなので、基準点はそのままで良かったですね。

「∴↑OX=↑OP+t↑OA
Xはl上の任意の点で、位置ベクトルのOを消す(Oを直線l上に持ってくる)と、X=P+tAで、lはP+tA(-∞<t<∞)で表わされるという訳である。」
引用元:2024/12/16 14:14の投稿

平面の方も同様に(  )内は取り消し。

「↑OX=↑OP+s↑OA+t↑OBとなる。
Xはπ上の任意の点で位置ベクトルのOを消す(Oを平面π上に持ってくる)と、
X=P+sA+tB(-∞<s,t<∞)となるという訳である。」
引用元:2024/12/16 14:14の投稿

>B-AとC-Aとが線型従属
⇒F(B-A)とF(C-A)とが線型従属

線型従属の定義から解説しよう。

定義
実線型空間Vの元a₁,…,akの間の
c₁a₁+…+ckak=0(c₁,…,ck∈ℝ)
の形の関係を線型関係と言う(k≧1)。
a₁,…,ak∈Vに対して
c₁a₁+…+ckak=0,(c₁,…,ck)≠(0,…,0)
となるc₁,…,ck∈ℝが少なくとも一組存在するとき、a₁,…,akは(ℝ上)線型従属または一次従属であると言う。
「演習詳解 線型代数」有馬哲・浅枝陽共著より

つまり、B-AとC-Aが線型従属という事は、
c₁(B-A)+c₂(C-A)=0(c₁,c₂∈ℝ)とすると、少なくとも1組の実数c₁,c₂が存在するという事である。
∴B-A=(-c₂/c₁)(C-A)
ここで、-c₂/c₁=m∈ℝと置くと、
B-A=m(C-A)
∴F(B-A)=F(m(C-A))=mF(C-A)(Fは線型写像だから)
よって、F(B-A)=mF(C-A)
これにm=-c₂/c₁を代入すると、
F(B-A)=(-c₂/c₁)F(C-A)
∴c₁F(B-A)=(-c₂)F(C-A)
∴c₁F(B-A)+c₂F(C-A)=0
よって、この式が成り立つ実数c₁,c₂が存在するので、F(B-A)とF(C-A)は線型従属である。
よって、B-AとC-Aとが線型従属
⇒F(B-A)とF(C-A)とが線型従属
が成り立つ。

>F(B)-F(A)とF(C)-F(A)とが線型従属
⇒F(B)-F(A)=s₁D,F(C)-F(A)=s₂DとなるD∈E³とs₁,s₂∈ℝとがある

線型従属とは、上のF(B-A)=mF(C-A)式から分かるように、(ベクトルが)2つの場合は、一直線か平行という事である。よって、同じD(ベクトルで考えると良い)で表わせるという事。念のため、長さ(ノルム)はそれぞれなのでs₁とs₂とする。

>F(B)-F(A)=s₁D,F(C)-F(A)=s₂DとなるD∈E³とs₁,s₂∈ℝとがある
⇒三点F(A),F(B),F(C)が直線{F(A)+sD|-∞<s<∞}上にある。

これは移項して考えれば分かるだろう。念のため、F(A)がこの直線状にある場合はs=0という事。

>したがって、三点F(A),F(B),F(C)が同一直線上になければ、三点A,B,Cも同一直線上にない。

結局、
三点A,B,Cが直線l={P+tQ|-∞<t<∞}上にある
⇒三点F(A),F(B),F(C)が直線{F(A)+sD|-∞<s<∞}上にある。
となり、この対偶を取ると、
三点F(A),F(B),F(C)が直線{F(A)+sD|-∞<s<∞}上にない
⇒三点A,B,Cが直線l={P+tQ|-∞<t<∞}上にない
となり、「三点F(A),F(B),F(C)が同一直線上になければ、三点A,B,Cも同一直線上にない」事が示された。

>(なお上の証明は、F(A)=F(B)=F(C)のときも、s₁=s₂=0,Dを任意の点とすることにより成り立つ。)

「⇒F(B)-F(A)=s₁D,F(C)-F(A)=s₂DとなるD∈E³とs₁,s₂∈ℝとがある」
ここから左辺がOでs₁=0とすればDを任意に取っても成り立つ事が分かるだろう。

>問題5を使えばもっと簡単。

問題5
F:(E³,O)→(E³,O)を実線型写像とする。
(ⅰ)直線l⊂E³のFによる像F(l)は点か直線であることを示せ。
(ⅱ)平面π⊂E³のFによる像F(π)は点か直線か平面であることを示せ。

問題5(ⅰ)より、
3点A,B,Cが直線l上にある⇒3点F(A),F(B),F(C)は1点かある直線上にある
(1点である事は直線上の任意の点が点になるから3点とも1点になるという事。これは問題5(ⅰ)の証明を見ればより明らかである。)
この対偶を取ると、
3点F(A),F(B),F(C)は1点でない かつ 任意の直線上にない⇒3点A,B,Cが直線l上にない
ところで、問題の条件は「三点F(A),F(B),F(C)∈E³が同一直線上にないとする」だったので、1点ではないし、任意の直線上にもないので、3点A,B,Cが直線l上にない。
つまり、「三点A,B,Cが同一直線上にない」事が示された。

続きは次回。

おまけ:
https://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-12878718800.html
壊れた扉さん (994klpn6)2024/12/17 15:42削除
解説の続き

問題
F:(E³,O)→(E³,O)を実線型写像,三点A,B,C∈E³に対し、対応する三点F(A),F(B),F(C)∈E³が同一直線上にないとする。このとき、
(ⅰ)三点A,B,Cが同一直線上にないことを示せ。
(ⅱ)三角形ABC上にある点全体を⊿とすると、像F(⊿)は三角形F(A)F(B)F(C)上にある点全体であることを示せ。


(ⅰ)三点A,B,Cが直線l={P+tQ|-∞<t<∞}上にある
⇒A=P+t₁Q,B=P+t₂Q,C=P+t₃Qとなるt₁,t₂,t₃∈ℝがある⇒B-AとC-Aとが線型従属
⇒F(B-A)とF(C-A)とが線型従属
⇒F(B)-F(A)とF(C)-F(A)とが線型従属
⇒F(B)-F(A)=s₁D,F(C)-F(A)=s₂DとなるD∈E³とs₁,s₂∈ℝとがある
⇒三点F(A),F(B),F(C)が直線{F(A)+sD|-∞<s<∞}上にある。
したがって、三点F(A),F(B),F(C)が同一直線上になければ、三点A,B,Cも同一直線上にない。(なお上の証明は、F(A)=F(B)=F(C)のときも、s₁=s₂=0,Dを任意の点とすることにより成り立つ。)
問題5を使えばもっと簡単。
(ⅱ)⊿={t₁A+t₂B+t₃C|t₁≧0,t₂≧0,t₃≧0,t₁+t₂+t₃=1}と書けることに注意する(§1.2,問題5参照)。
Fが実線型写像であるから、F(t₁A+t₂B+t₃C)=t₁F(A)+t₂F(B)+t₃F(C)。
したがってF(⊿)={t₁F(A)+t₂F(B)+t₃F(C)|ti≧0,t₁+t₂+t₃=1}となり、F(⊿)は三角形F(A)F(B)F(C)上にある点全体である。

問題5
F:(E³,O)→(E³,O)を実線型写像とする。
(ⅰ)直線l⊂E³のFによる像F(l)は点か直線であることを示せ。
(ⅱ)平面π⊂E³のFによる像F(π)は点か直線か平面であることを示せ。

§1.2,問題5
普通の空間E³において、一点Oを定めるとき、
(ⅰ)線分ABをm:nに内分する点をXとすれば、
(m+n)(↑OX)=n(↑OA)+m(↑OB)が成り立つことを示せ。
(ⅱ)線分ABは次のように助変数表示されることを示せ。
{X|((↑OX)=a(↑OA)+b(↑OB),a≧0,b≧0,a+b=1}
(ⅲ)△ABC(の周と内部)は次のように助変数表示されることを示せ。
{X|((↑OX)=a(↑OA)+b(↑OB)+c(↑OC),a≧0,b≧0,c≧0,a+b+c=1}
(ⅳ)四面体ABCD(の面と内部)は次のように助変数表示されることを示せ。
{X|((↑OX)=a(↑OA)+b(↑OB)+c(↑OC)+d(↑OD),a≧0,b≧0,c≧0,d≧0,a+b+c+d=1}
「演習詳解 線型代数」有馬哲・浅枝陽共著より

>⊿={t₁A+t₂B+t₃C|t₁≧0,t₂≧0,t₃≧0,t₁+t₂+t₃=1}と書けることに注意する(§1.2,問題5参照)。

問題5の(ⅲ)を見れば自明。(ⅱ)を軽く解説して(ⅲ)もその拡張としよう。
(ⅰ)より、ある線分ABをm:nに内分する点Xの公式は、
(↑OX)={n(↑OA)+m(↑OB)}/(m+n)
(これは高校数学で習う公式。)
∴(↑OX)={n/(m+n)}(↑OA)+{m/(m+n)}(↑OB)
ここで、n/(m+n)=a,m/(m+n)=bと置くと、a+b=1,a<1,b<1で、
(↑OX)=a(↑OA)+b(↑OB)
ところで、内分点なので、m≧0,n≧0(外分点の場合は片方が異符号になる。)
∴0≦a<1,0≦b<1
よって、
{X|((↑OX)=a(↑OA)+b(↑OB),a≧0,b≧0,a+b=1}
となり、XはAB上の任意の点(端点を考えてm=0,n=0も入れる)より、線分ABをlとし、A,Bを点と見て基準点のOを消すと、
l={t₁A+t₂B|t₁≧0,t₂≧0,t₁+t₂=1}
と表され、
⊿={t₁A+t₂B+t₃C|t₁≧0,t₂≧0,t₃≧0,t₁+t₂+t₃=1}はその拡張とする。

おまけ:
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返信2
壊れた扉さん (994klpn6)2024/12/15 15:00 (No.1349049)削除
問題
AB=BC=6,∠ABC=90°の直角二等辺三角形ABCがある。AB,AC上にそれぞれ点E,Fをとり、EFを折り目として△AEFを折り曲げたら、頂点Aは辺BC上の点Dに重なり、BD=2となった。次の問いに答えよ。
(1)AEの長さを求めよ。
(2)AFの長さを求めよ。
(3)四角形AEDFの面積を求めよ。
(01 青雲)

図の解説:読めば分かるので省略。

参考書には2通りの解法があります。私はマニアックな解法で3通り目を作ってみました。(1)はマニアックではありませんが。

おまけ:
https://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-12878718800.html
壊れた扉さん (994klpn6)2024/12/16 08:01削除
問題
AB=BC=6,∠ABC=90°の直角二等辺三角形ABCがある。AB,AC上にそれぞれ点E,Fをとり、EFを折り目として△AEFを折り曲げたら、頂点Aは辺BC上の点Dに重なり、BD=2となった。次の問いに答えよ。
(1)AEの長さを求めよ。
(2)AFの長さを求めよ。
(3)四角形AEDFの面積を求めよ。
(01 青雲)

模範解答
(1)AE=DE=xとすると、△EBDにおいて、x²=(6-x)²+2²
∴x=10/3
(2)AF=DF=yとし、右図のように点Hをとる(注:DからACに下ろした垂線の足をHとする)と、
CH=DH=4/√2=2√2
∴FH=6√2-y-2√2=4√2-y
よって、△FDHにおいて、
y²=(2√2)²+(4√2-y)²
∴y=5√2/2
(3)右上図のように点Iをとる(注:FからAEに下ろした垂線の足をIとする)と、
四角形AEDF=2×△AEF=AE×FI
=x×(y/√2)=(10/3)×(5/2)
=25/3
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

本当の初心者向けに解説した方が良いかもしれないが、一応、数学掲示板なのでスルーしよう。

参考書の別解
図のように座標をとる(注:点Bをxy座標の原点Oに置き、BCをx軸,ABをy軸に取り、EFを直線lとした図)と、ADの中点はM(1,3)だから、ADの垂直二等分線lの式は、
y=(1/3)(x-1)+3
∴y=(1/3)x+8/3・・・ア
(1)AE=6-8/3=10/3
(2)Fのx座標は、アとy=-x+6を解いて、x=5/2・・・イ
∴AF=イ×√2=5√2/2
(3)四角形AEDF=2×△AEF
=(10/3)×イ=25/3
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

解説
折り返しの原理より、EF⊥AD
また、ADとEFの交点をMとすると、点MはADの中点になる。

>ADの垂直二等分線lの式は、
y=(1/3)(x-1)+3

まず、直線ADの傾きは、AB=6,BD=2より、-3
よって、ADと直交する直線lの傾きは、1/3(符号に-をかけて分母分子を逆転させる。)
また、点(a,b)を通り傾きmの直線の方程式の1つの公式は、y-b=m(x-a)
よって、lの方程式は、傾きが1/3で点M(1,3)を通るので、
y-3=(1/3)(x-1)
∴y=(1/3)(x-1)+3
という事。

>∴y=(1/3)x+8/3・・・ア
(1)AE=6-8/3=10/3

アのy切片が8/3より、EB=8/3
よって、AE=6-8/3=10/3
という事。

>Fのx座標は、アとy=-x+6を解いて、x=5/2・・・イ

まず、直線ACの方程式は、△ABCが直角二等辺三角形より∠ACB=45°なので、傾きが-1 また、y切片がAB=6なので、
y=-x+6
よって、これと直線l:y=(1/3)x+8/3を連立させると、
-x+6=(1/3)x+8/3
∴(4/3)x=6-8/3=10/3
∴x=10/4=5/2
という事。

>∴AF=イ×√2=5√2/2

Fからy軸に垂線を下ろすと直角二等辺三角形が出来るので、その辺の比で√2をかけるという事。

>(3)四角形AEDF=2×△AEF
=(10/3)×イ=25/3

△AEF=AE×点Fのx座標の値×(1/2)より、四角形AEDFはその2倍で、
AE×点Fのx座標の値=(10/3)×(5/2)
=25/3
という事。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/12/17 07:55削除
問題
AB=BC=6,∠ABC=90°の直角二等辺三角形ABCがある。AB,AC上にそれぞれ点E,Fをとり、EFを折り目として△AEFを折り曲げたら、頂点Aは辺BC上の点Dに重なり、BD=2となった。次の問いに答えよ。
(1)AEの長さを求めよ。
(2)AFの長さを求めよ。
(3)四角形AEDFの面積を求めよ。
(01 青雲)

マニアックな別解
(1)折り返しの性質より、EF⊥AD
また、ADとEFの交点をGとすると、点GはADの中点になる。
(厳密な証明は、折り返しより△EADは二等辺三角形でEFは∠AEDの二等分線だから二等辺三角形の性質により。)
よって、∠AGE=∠ABD=90° 
また、∠EAGは共通より2角が等しいので、
△AGE∽△ABD
ところで、△ABDは直角を挟む二辺の比が2:6=1:3より、△AGEも直角を挟む二辺の比が1:3
よって、EG=x,AG=3xと置くと、AD=2AG=6xより、△ABDで三平方の定理を使うと、2²+6²=(6x)²が成り立つ。
∴36x²=40 ∴x²=10/9
x>0より、x=√10/3
また、1:3:√10の三辺比を使うと、
AE=√10x=10/3
(2)ここで、マニアックな定理、直角を挟む二辺の比が1:2の直角三角形の最小角と直角を挟む二辺の比が1:3の直角三角形の最小角の和が45°になり、その逆も成り立つという定理を使うと、
∠EAF=45°で△AGEが直角を挟む二辺の比が1:3より、△AGFは直角を挟む二辺の比が1:2の直角三角形になる。
ところで、AG=3x=√10
また、△AGFの三辺比は上の定理より、1:2:√5 よって、AF=(√5/2)AG=(√5/2)・√10=5√2/2
(3)GF=AG/2=√10/2
また、EG=x=√10/3
∴EF=√10/3+√10/2=5√10/6
また、AD=2AG=2√10
∴四角形AEDF=(5√10/6)・(2√10)・(1/2)=100/12=25/3

定理の幾何的な証明:https://x.com/Paul_Painleve/status/1023977915233460224(Arctanとかに惑わされずに図だけ見れば小学生でも納得するはずである。)
今回、何故かいつものサイトや似たようなサイトが全く見つからなかった。(グーグルの検索基準か何かが変わったのかな?)

おまけ:
https://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-12876895951.html
返信
返信2
壊れた扉さん (994klpn6)2024/12/16 11:15 (No.1349582)削除
次の文章を完全解説して下さい。

問題
F:(E³,O)→(E³,O)を実線型写像とする。
(ⅰ)直線l⊆E³のFによる像F(l)は点か直線であることを示せ。
(ⅱ)平面π⊆E³のFによる像F(π)は点か直線か平面であることを示せ。


略。
「線型代数入門」有馬哲著より

演習書に同じ問題があったので、これを挙げる。

問題
F:(E³,O)→(E³,O)を実線型写像とする。
(ⅰ)直線l⊂E³のFによる像F(l)は点か直線であることを示せ。
(ⅱ)平面π⊂E³のFによる像F(π)は点か直線か平面であることを示せ。


(ⅰ)l={P+tA|-∞<t<∞}と書ける。
F(l)={F(P+tA)|-∞<t<∞}
={F(P)+tF(A)|-∞<t<∞}。
したがってF(A)≠OならF(l)は直線であり、F(A)=Oなら点である。
(ⅱ)π={P+sA+tB|-∞<t<∞}と書ける。
F(π)={F(P+sA+tB)|-∞<s,t<∞}
={F(P)+sF(A)+tF(B)|-∞<s,t<∞}。
したがって、F(A)とF(B)が線型独立ならF(π)は平面であり、F(A)とF(B)が線型従属ではあるが、F(A)またはF(B)がOでないならF(π)は直線であり、F(A)=F(B)=OならF(π)は点である。
「演習詳解 線型代数」有馬哲・浅枝陽共著より

適当に分かり易く解説して下さい。因みに、π={P+sA+tB|-∞<t<∞}の所はπ={R+sA+tB|-∞<t<∞}と誤植になっていました。一応、報告。もっとも、初版が1976年で私の持っている本が第23刷で1994年なので読んでいる人はほとんどいないと思うが。
浅枝先生が生きていたら99歳か。30年前も思ったが、戦争で普通の年齢では大学に行けなかったのかな。35歳の時に東大の理学部数学科を卒業されているようだが。

おまけ:https://www.nicovideo.jp/watch/sm17886526
壊れた扉さん (994klpn6)2024/12/16 14:14削除
解説
>F:(E³,O)→(E³,O)を実線型写像とする。

(E³,O)の意味は、空間ベクトルの実線型空間V³と同じと考えておけば良い。因みに、列ベクトル空間ℝ³とも同型である。
因みに、「われわれの住んでいる普通の空間をE³で表す」のだそうである。だから、Oは位置ベクトルの基準点と考えれば良いだろう。

>l={P+tA|-∞<t<∞}と書ける。

これは「線型代数入門」有馬哲著のp.15に書いてある事だから、そのまま使えば良いが、それでは解説(商売)にならないので一応解説する。
直線l上のある固定点をPとし、位置ベクトルの基準点O(念のため、直線l上の点ではない)から直線lと平行なベクトル↑OAを取ると、直線l上の任意の点Xは、↑OX-↑OP=↑PXと表され、↑PXは直線l上で↑OAと平行なので、↑OX-↑OP=t↑OAと書ける。
∴↑OX=↑OP+t↑OA
Xはl上の任意の点で、位置ベクトルのOを消す(Oを直線l上に持ってくる)と、X=P+tAで、lはP+tA(-∞<t<∞)で表わされるという訳である。
(私の勝手なアレンジなので、裏を取って下さい。)

>F(l)={F(P+tA)|-∞<t<∞}
={F(P)+tF(A)|-∞<t<∞}。
したがってF(A)≠OならF(l)は直線であり、F(A)=Oなら点である。

Fは線型写像だから、F(P+tA)=F(P)+tF(A)が成り立つから。
また、点Aの写像先がたまたま位置ベクトルの基準点の場合は点になり、それ以外だったら直線になるという訳である。(これも勝手に踏み込んでいるので自分で裏を取って下さい。)

>π={P+sA+tB|-∞<t<∞}と書ける。

平面の場合も同じだが、一応解説する。
平面π上にある固定点Pを取り、平面以外の点で位置ベクトルの基準点Oを取る。
Oから平面πと平行で線型独立なベクトル↑OAと↑OBを取り、点Pの所に平行移動させ、平面π上の任意の点をXとすると、Xはs↑OA+t↑OBで表され、↑PX=s↑OA+t↑OB
また、↑OX=↑OP+↑PXより、
↑OX=↑OP+s↑OA+t↑OBとなる。
Xはπ上の任意の点で位置ベクトルのOを消す(Oを平面π上に持ってくる)と、
X=P+sA+tB(-∞<s,t<∞)となるという訳である。
(私の勝手なアレンジなので、裏を取って下さい。)

>F(π)={F(P+sA+tB)|-∞<s,t<∞}
={F(P)+sF(A)+tF(B)|-∞<s,t<∞}。
したがって、F(A)とF(B)が線型独立ならF(π)は平面であり、F(A)とF(B)が線型従属ではあるが、F(A)またはF(B)がOでないならF(π)は直線であり、F(A)=F(B)=OならF(π)は点である。

F(A)とF(B)が線型従属ならば(sF(A)とtF(B)が)1つにまとまり、
l={P+tA|-∞<t<∞}の形になるから直線になる。ただし、F(A)またはF(B)がOでない事が条件。(「F(A)またはF(B)」がOでないので、F(A)≠OかつF(B)≠Oという事。)
また、どちらもOならば点である事は自明。念のため、Oを0と考える。

おまけ:
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返信1
壊れた扉さん (994klpn6)2024/12/9 21:23 (No.1345091)削除
問題
図の△ABCは、AB=ACとする二等辺三角形で、△ACDは正三角形である。また、∠ACB=75°,AC=2とする。
このとき、次の問いに答えなさい。
(1)∠ADBの大きさを求めなさい。
(2)BCの長さを求めなさい。
(3)△BCDの面積を求めなさい。
(01 那須高原海城)

図の解説:底角が75°のAB=ACの二等辺三角形ABCの辺ACの外側に正三角形DACがあり、BDが結ばれた図。

(1)と(3)は2通りで、(2)は4通り作ってみましたが模範解答は入っていませんでした。模範解答は二重根号を外さない解法です。因みに、私も1つ二重根号を外さない解法を1つ作ってみました。念のため、特殊な比を使うものではありません。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/12/10 07:58削除
問題
図の△ABCは、AB=ACとする二等辺三角形で、△ACDは正三角形である。また、∠ACB=75°,AC=2とする。
このとき、次の問いに答えなさい。
(1)∠ADBの大きさを求めなさい。
(2)BCの長さを求めなさい。
(3)△BCDの面積を求めなさい。
(01 那須高原海城)

模範解答
(1)与えられた条件より、図1(注:図は普通に上の条件の図)のようになる。
∠BAD=∠BAC+∠CAD
=(180°-75°×2)+60°
=90°
これとAB=ADより、∠ADB=45°
(2)(1)より、図1の点E(注:ACとBDの交点をEとしている)に対して、
∠BEC=∠AED=180°-60°-45°=75°
よって、BC=BE・・・① である。
ところで、△AEDは図2(△EADの頂点EからADに下ろした垂線の足をEとした図)のようになって、AH=xとすると、
DH=EH=√3x
よって、ADについて、x+√3x=2
∴x=2/(√3+1)
=2(√3-1)/(√3+1)(√3-1)
=√3-1
∴①=BD-ED=2√2-√3x×√2
=2√2-√6(√3-1)
=√6-√2・・・②
(3)図1(注:BCの延長上にDから垂線を下ろしその足をKとした図)で、∠DCK=180°-75°-60°=45°
よって、△DCKは45°定規形であるから、
DK=2/√2=√2
∴△BCD=(②×√2)/2=√3-1
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

解説は読めば分かるので省略。(2)についての参考書の「注」を挙げておこう。

➡注
△ABCだけで解こうとすると、右図(注:△ABCの頂点BからACに垂線を下ろしその足をI,頂点AからBCに下ろした垂線の足をJ,BC=yとした図)で、BI=1,AI=√3より、
y²=1²+(2-√3)²=8-4√3
[△BCI∽△ABJに着目しても、同じ式になる。]ここから、”二重根号”を解くことになります。[8-4√3=(√6-√2)²!]

次回は(1)と(3)の別解と二重根号の別解をやりますね。マニアの人は二重根号を使わない別解を考えてみて下さい。

おまけ:
http://takaoadventure.blog98.fc2.com/blog-entry-2115.html
壊れた扉さん (994klpn6)2024/12/11 08:00削除
問題
図の△ABCは、AB=ACとする二等辺三角形で、△ACDは正三角形である。また、∠ACB=75°,AC=2とする。
このとき、次の問いに答えなさい。
(1)∠ADBの大きさを求めなさい。
(2)BCの長さを求めなさい。
(3)△BCDの面積を求めなさい。
(01 那須高原海城)

(1)別解
AB=AC,AC=ADより、
AB=AC=AD
よって、点Aを中心に半径ABの円を描くと3点B,C,Dを通る。
つまり、3点B,C,Dは同一円周上にあり、その円の中心はAである。
よって、円周角と中心角の関係より、
∠BDC=(1/2)∠BAC———①
また、△ABCは底角が75°の二等辺三角形より、∠BAC=30°———②
①,②より、∠BDC=15°
また、△ACDは正三角形より、∠ADC=60°∴∠ADB=60°-15°=45°
(3)の別解
CからABに垂線を下ろしその足をHとすると、△ACHは1:2:√3の直角三角形になるので、CH=1,また、AB=AC=2より、
△ABC=2×1×(1/2)=1
また、△ACDは1辺が2の正三角形より、
△ACD=2×√3×(1/2)=√3
よって、四角形ABCD=1+√3———①
また、∠BAC=30°,∠CAD=60°より∠BAD=90°でAB=ADより△ABDは直角二等辺三角形。
∴△ABD=2×2×(1/2)=2———②
①-②より、
△BCD=√3-1

(2)の別解1
△ABCは底角が75°の二等辺三角形より、AからBCに垂線を下ろしその足をHとすると、HはBCの中点になり15°,75°,90°の直角三角形が出来る。
よって、その三辺比を使うと、短い順に√6-√2:√6+√2:4で、AB=2より、
BH=(√6-√2)/2となる。
∴BC=2BH=√6-√2
(「高校への数学 日日のハイレベル演習」の初めの公式集のような所には当然載っている。また、5・25の問題の欄外には「発展事項」(難関校受験者向け)として載っている。まぁ、基本的には使っていないようですが。)

別解2
➡注
△ABCだけで解こうとすると、右図(注:△ABCの頂点BからACに垂線を下ろしその足をI,頂点AからBCに下ろした垂線の足をJ,BC=yとした図)で、BI=1,AI=√3より、
y²=1²+(2-√3)²=8-4√3
[△BCI∽△ABJに着目しても、同じ式になる。]ここから、”二重根号”を解くことになります。[8-4√3=(√6-√2)²!]

こんなの見ないで作りましたが、一応、同じ解法なので。先に上からやりますね。

△ABCは二等辺三角形より、AB=AC=2
ここで、CからABに垂線を下ろしその足をHとすると、∠A=30°より△ACHは1:2:√3の直角三角形になる。∴CH=1,AH=√3
∴BH=2-√3
よって、△CBHで三平方の定理を使うと、
BC=√{1²+(2-√3)²}=√(8-4√3)
=√{(√6)²+(√2)²-2√12}
=√(√6-√2)²
=√6-√2
(本当は定石に則って二重根号を外した方が良い。念のため、結果からこうした訳ではない。経験則からこの程度はすぐ出来る。もちろん、暗算で。)

別解3
CからABに垂線を下ろしその足をH,AからBCに垂線を下ろしその足をIとすると、∠Bと直角の2角が等しいので、△ABI∽CBH
また、BH=2-√3,BC=x,BI=x/2より、x:2-√3=2:x/2が成り立つ。
∴x²/2=2(2-√3) ∴x²=4(2-√3)
∴BC²=8-4√3
以後、上と同じ。

別解4も二重根号で別解5は二重根号を使わない別解で次回。

おまけ:
https://ameblo.jp/helloworkfan/entry-12878166400.html(他意はありません。)
壊れた扉さん (994klpn6)2024/12/12 07:54削除
問題
図の△ABCは、AB=ACとする二等辺三角形で、△ACDは正三角形である。また、∠ACB=75°,AC=2とする。
このとき、次の問いに答えなさい。
(1)∠ADBの大きさを求めなさい。
(2)BCの長さを求めなさい。
(3)△BCDの面積を求めなさい。
(01 那須高原海城)

(2)の別解4
BCを1辺とした正三角形EBCを頂点EがBCに関して点A側に作りAEを結ぶと、対称性から∠EAB=30°÷2=15°
また、∠EBA=75°-60°=15°
よって、∠EAB=∠EBAより△EABは二等辺三角形。
ここで、AEの延長とBCとの交点をMとすると、点MはBCの中点で△EBMは1:2:√3の直角三角形になる。
よって、BC=xと置くと、BM=x/2,EM=√3x/2,AE=BE=x 
∴AM=x+√3x/2
よって、△ABMで三平方の定理を使うと、
(x+√3x/2)²+(x/2)²=2²が成り立つ。
∴x²+3x²/4+√3x+x²/4=4
∴2x²+√3x=4 ∴(2+√3)x²=4 
∴x²=4/(2+√3)=4(2-√3)
=8-4√3
∴x=√(8-4√3)
=√{(√6)²+(√2)²-2√12}
=√(√6-√2)²
=√6-√2
これは二重根号を外す解法ですね。次は、二重根号を使わない解法ですが、今朝思い付いた代替案を先にやりますね。因みに、今朝は二重根号を外すのと使わないのをもう1通りずつ思い付きました。

(2)の別解5
ACの外側に正三角形DACを点DがACに関して点Bと反対側に作りBDを結ぶ。(模範解答と同じ構図ですね。)
BCの延長上にDから垂線を下ろしその足をHとすると、∠BCD=75°+60°=135°∴∠DCH=45°より△DCHは直角二等辺三角形である。また、CD=AC=2より、DH=CH=2/√2=√2 
∴BH=BC+√2
また、△ABDは直角二等辺三角形になるので、BD=2√2
よって、△DBHで三平方の定理を使うと、
(BC+√2)²+(√2)²=(2√2)²が成り立つ。
∴(BC+√2)²=8-2=6
∴BC+√2=±√6
∴BC=±√6-√2
BC>0より、BC=√6-√2

解法6~8(解法が増える可能性もあります)は次回。二重根号を使わない解法はあと2つですが、1つでも出来たら凄いと思います。私が金持ちだったら懸賞金を付けて楽しみたい所ですね。念のため、そんなに超難問じゃない所が良いのです。(誰でも挑戦できる所が。)

おまけ:
「6 ここにひとりの人があって、神からつかわされていた。その名をヨハネと言った。
7 この人はあかしのためにきた。光についてあかしをし、彼によってすべての人が信じるためである。
8 彼は光ではなく、ただ、光についてあかしをするためにきたのである。
15 ヨハネは彼についてあかしをし、叫んで言った、「『わたしのあとに来るかたは、わたしよりもすぐれたかたである。わたしよりも先におられたからである』とわたしが言ったのは、この人のことである」。」
「ヨハネによる福音書」第1章6節~8節,15節(口語訳)
壊れた扉さん (994klpn6)2024/12/13 07:57削除
問題
図の△ABCは、AB=ACとする二等辺三角形で、△ACDは正三角形である。また、∠ACB=75°,AC=2とする。
このとき、次の問いに答えなさい。
(1)∠ADBの大きさを求めなさい。
(2)BCの長さを求めなさい。
(3)△BCDの面積を求めなさい。
(01 那須高原海城)

(2)の別解6
ABを1辺とした正三角形EABをABに関して点Eが点C側に作ると、∠BAC=30°よりACは∠BADの二等分線になるので、AC⊥BD
よって、四角形ABCEは凧型でACとBDの交点をFとする。
また、BCの延長上にEから垂線を下ろしその足をHとすると、∠BCD=75°+75°=150°より、∠DCH=30°で△DCHは1:2:√3の直角三角形になる。
ここで、BC=xと置くと、四角形ABCEは凧型より、CE=CB=x ∴DH=x/2,CH=√3x/2
ところで、2角が等しいので、△BCF∽△BDH
よって、x:1=2:x+√3x/2が成り立つ。
∴x(x+√3x/2)=2
∴x²(1+√3/2)=2 ∴x²(2+√3)=4
∴x²=4/(2+√3)=4(2-√3)
=8-4√3
∴x=√(8-4√3)
=√{(√6)²+(√2)²-2√12}
=√(√6-√2)²
=√6-√2
BC=√6-√2
因みに、△BDHで三平方の定理を使っても同じで二重根号です。

(2)の別解7
AB,ACの外側に△ABCと合同な二等辺三角形△AEB,△AFCを作り、EFを結び、EFとAB,ACとの交点をそれぞれG,Hとすると、∠EAF=30°×3=90°,AE=AB=AC=AFより、△AEFは直角二等辺三角形になる。
∴EF=2√2 また、∠CFH=75°-45°=30°,∠FCH=75°より2角が等しいので、△ACF∽△FCH
よって、△FCHも二等辺三角形である。
ここで、BC=xと置くと、FC=FH=x
また、対称性よりEG=FH=x
∴GH=2√2-2x
また、対称性よりBC∥EFでGH∥BC
よって、△AGH∽△ABC
また、CからFHに垂線を下ろしその足をIとすると、△CFIは1:2:√3の直角三角形になるので、CI=x/2
また、AからBCに垂線を下ろしGH,BCとの交点をそれぞれJ,Kとすると、
AJ=√2,AK=√2+x/2より、
√2:√2+x/2=2√2-2x:xが成り立つ。∴√2x=(√2+x/2)(2√2-2x)
∴√2x=4-2√2x+√2x-x²
∴x²+2√2x-4=0
∴x=-√2±√6
x>0より、x=√6-√2
∴BC=√6-√2

即興で適当に書いているので、ちょっと読みにくい所があると思いますが、スルーして下さい。
別解7は次回。(二重根号は使わない解法。)

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/12/13 10:53削除
>別解7は次回。(二重根号は使わない解法。)

別解8,9の間違いでした。(1つ増えました。)どちらも二重根号は使わない解法。
壊れた扉さん (994klpn6)2024/12/14 07:37削除
問題
図の△ABCは、AB=ACとする二等辺三角形で、△ACDは正三角形である。また、∠ACB=75°,AC=2とする。
このとき、次の問いに答えなさい。
(1)∠ADBの大きさを求めなさい。
(2)BCの長さを求めなさい。
(3)△BCDの面積を求めなさい。
(01 那須高原海城)

(2)の別解8
BCを1辺とした正三角形EBCを点EがBCに関して点Aと反対側に作り、AEをBCの交点をFとすると、対称性から点FはBCの中点になり、△EBFは1:2:√3の直角三角形になる。
よって、BC=xと置くと、BF=x/2,EF=√3x/2 また、△ABFで三平方の定理を使うと、AF=√{2²-(x/2)²}=√(4-x²/4)
∴AE=√(4-x²/4)+√3x/2
また、∠ABE=75°+60°=135°より、∠EBH=180°-135°=45°
よって、EからABの延長上に垂線を下ろしその足をHとすると、△EBHは直角二等辺三角形となるので、EH=BH=x/√2
ところで、2角が等しいので、△ABF∽△AEH ∴AB:BF=AE:EH
よって、2:x/2=√(4-x²/4)+√3x/2:x/√2が成り立つ。
∴√2x=(x/2){√(4-x²/4)+√3x/2}
x≠0より、両辺をxで割って2をかけると、
2√2=√(4-x²/4)+√3x/2
∴√(4-x²/4)=2√2-√3x/2
∴4-x²/4=8+3x²/4-2√6x
∴x²-2√6x+4=0
これを解の公式で解くと、
x=√6±√2
ところで、x=BC<2より、
x=√6-√2 ∴BC=√6-√2

因みに、△ABF∽△AEHの相似を使わずに△AEHで三平方の定理を使うと、ちょっと面白い現象が起こる。
(2+x/√2)²+(x/√2)²={√(4-x²/4)+√3x/2}²を解くと、計算省略で、
x²+2√2x-4=0
これを解の公式で解くと、
∴x=-√2±√6
x>0より、x=√6-√2
∴BC=√6-√2

これは今まで2回、別解5と別解7で出てきた方程式です。(別解5は展開するとこうなる。)
つまり、別解8のx²-2√6x+4=0という方程式で解くのは非常にレアなケースと言えるでしょう。
別解9は次回。これは別解8より前に思い付きました。これが出来る人は希でしょう。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/12/15 07:53削除
問題
図の△ABCは、AB=ACとする二等辺三角形で、△ACDは正三角形である。また、∠ACB=75°,AC=2とする。
このとき、次の問いに答えなさい。
(1)∠ADBの大きさを求めなさい。
(2)BCの長さを求めなさい。
(3)△BCDの面積を求めなさい。
(01 那須高原海城)

(2)の別解9
△ABCの辺AC上にBE=BCとなる点Eを取り、辺AB上にEF=EBとなる点Fを取ると、∠BEC=∠BCE=75°より、
∠EBC=30°
∴∠EBF=75°-30°=45°
よって、△EFBは直角二等辺三角形より、
∠BEF=90°
∴∠FEA=180°-75°-90°
=15°また、∠FAE=∠BAC=30°
ここで、BC=xと置くと、BE=EF=x,BF=√2x ∴AF=2-√2x
また、FからAEに垂線を下ろしその足をHとすると、△AFHは1:2:√3の直角三角形より、FH=(2-√2x)/2
今、AからBCに垂線を下ろしその足をIとすると、2角が等しいので、△ABI∽△EFH
∴AB:BI=EF:FH
よって、2:x/2=x:(2-√2x)/2が成り立つ。
∴x²/2=2-√2x 
∴x²+2√2x-4=0
これを解の公式で解くと、
∴x=-√2±√6
x>0より、x=√6-√2
∴BC=√6-√2

おまけ:
https://bunshun.jp/articles/-/75003
返信
返信7
壊れた扉さん (994klpn6)2024/12/13 12:03 (No.1347470)削除
次の文章を完全解説して下さい。

問題
F:V→V'が線型写像,W⊆V,W'⊆V'が部分空間であれば、Wの像F(W)はV'の部分空間,W'の逆像F^-1(W’)はVの部分空間であることを証明せよ。


略。
「線型代数入門」有馬哲著より

ただし、今回は演習書に同じ問題があるので、面白くないです。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/12/13 13:31削除
問題
F:V→V'が線型写像,W⊆V,W'⊆V'が部分空間であれば、Wの像F(W)はV'の部分空間,W'の逆像F^-1(W’)はVの部分空間であることを証明せよ。

解答
Wは部分空間よりW≠{φ} 
よって、F(W)≠{φ} 
そこで、x',y'∈F(W)とすると、
x'=F(x),y'=F(y)となるx,y∈Wが存在して、x'+y'=F(x)+F(y)=F(x+y)
(Fは線型写像だから。)
また、x,y∈WでWは部分空間よりx+y∈W
∴x'+y'=F(x+y)∈F(W)———①
また、x'∈F(W),a∈K(Kは数体)とすると、x'=F(x)となるx∈Wが存在して、
ax'=aF(x)=F(ax)
(Fは線型写像だから。)
また、x∈W,a∈KでWは部分空間より、
ax∈W
∴ax'=F(ax)∈F(W)———②
①,②より、部分空間の条件により、
F(W)はV'の部分空間である。

W'は部分空間よりW'≠{φ}
よって、F^-1(W’)≠{φ}
そこで、x,y∈F^-1(W')とすると、
x'=F(x),y'=F(y)となるx',y'∈W'が存在して、
x'+y'=F(x)+F(y)=F(x+y)
(Fは線型写像だから。)
∴x+y=F^-1(x'+y')
また、x',y'∈W'でW'は部分空間よりx'+y'∈W'
∴x+y=F^-1(x'+y')=F^-1(W')———③
また、x=F^-1(W'),a∈Kとすると、
x'=F(x)となるx'∈W'が存在して、
ax'=aF(x)=F(ax)
(Fは線型写像だから。)
∴ax=F^-1(ax')
また、x'∈W',a∈KでW'は部分空間よりax'∈W' 
∴ax=F^-1(ax')∈F^-1(W')———④
③,④より、部分空間の条件により、
F^-1(W')はVの部分空間である。

おまけ:
返信
返信1
壊れた扉さん (994klpn6)2024/12/12 11:59 (No.1346771)削除
次の文章を完全解説して下さい。

問題1
aを数体Kの数とする。線型写像F:K[t]→K[t],f(t)→f(t+a)の逆写像を求めることにより、Fが同型写像であることを証明せよ。

問題2
Vが数体K上の線型空間,WがVの部分空間であるとき、Vの双対空間ℒ(V,K)(1.4.14)の部分集合W^⊥={f∈ℒ(V,K)|f(W)={0}}が空間ℒ(V,K)の部分空間であることを証明せよ。
「線型代数入門」有馬哲著より

例(1.4.14)
Vを数体K上の線型空間とする。線型写像空間ℒ(V,K)は集合V上のK値関数全体のなすK線型空間ℱ(V,K)の部分線型空間である。
ℒ(V,K)⊆ℱ(V,K)
この線型空間ℒ(V,K)はVの双対空間と呼ばれ、重要であるが、本書では練習問題を除いてまったく使わない。
「線型代数入門」有馬哲著より


F^-1はf(t)→f(t-a)(問題1の解答)
略。(問題2の解答)
「線型代数入門」有馬哲著より

適当に分かり易く解説して下さい。というより、解答を作って下さい。因みに、解いた後に演習書に似たような問題がないかなと思って探したら全然違う解法でした。別解足りうるかどうかはよく吟味して下さい。(問題1の話です。)

おまけ:
https://www.wordproject.org/bibles/jp/40/26.htm#0
壊れた扉さん (994klpn6)2024/12/12 13:53削除
問題1
aを数体Kの数とする。線型写像F:K[t]→K[t],f(t)→f(t+a)の逆写像を求めることにより、Fが同型写像であることを証明せよ。

解法1(多分、模範解答)
F(f(t))=f(t+a)=g(t)と置くと、
f(t)=g(t-a)
したがって、G:K[t]→K[t],g(t)→g(t-a)はFの逆写像である。
これはFが同型写像である事を示す。

解説
命題(1.4.11)
線型写像F:V→V'に対して、次の三条件は同値である。
(ⅰ)Fは同型写像である。
(ⅱ)Fは双射である。
(ⅲ)線型写像G:V'→Vがあって
G◦F=Iv,F◦G=Iv'
が成り立つ。(このとき、GをFの逆写像と呼んだ。)
「線型代数入門」有馬哲著より

要は、(ⅲ)を使ったという事である。線型写像が逆写像を持てば同型写像という事。念のため、Iは恒等写像という意味。
解法2は次回。

問題2
Vが数体K上の線型空間,WがVの部分空間であるとき、Vの双対空間ℒ(V,K)(1.4.14)の部分集合W^⊥={f∈ℒ(V,K)|f(W)={0}}が空間ℒ(V,K)の部分空間であることを証明せよ。

解答(私の解法)
f,g∈W^⊥とすると、f(W)={0},g(W)={0}
∴f(W)+g(W)={0}+{0}={0}
また、定義より、
(f+g)(W)=f(W)+g(W)={0}となる。

定義
数体K上の線型空間V,V'の間の二つの写像F,G:V→V'の和F+Gとスカラー倍aFとを
(F+G)(x)=F(x)+G(x)
(aF)(x)=aF(x)
によって定義する。
「線型代数入門」有馬哲著p.27より

よって、(f+g)(W)={0}より、
f+g∈W^⊥———①
(厳密にはf+g∈ℒ(V,K)を言った方が良いと思うが、それは命題(1.4.13)よりℒ(V,V')は線型写像空間で線型空間だから。)

命題(1.4.13)
V,V'を数体K上の線型空間とする。このとき、VからV'の中へのK線型写像の全体ℒ(V,V')は、和F+Gとスカラー倍aFを
(F+G)(x)=F(x)+G(x),(aF)(x)=aF(x)
で定義するとき、K上の線型空間となる。零写像Oがその零元である。Fの反対元-Fは(-1)Fである。ℒ(V,V')を線型写像空間と言う。
「線型代数入門」有馬哲著より

また、f∈W^⊥,a∈Kに対して、
f(W)={0} ∴af(W)={0}
よって、上の定義より、
(af)(W)=af(W)={0} 
∴af∈W^⊥———②
(厳密には、af∈ℒ(V,K)を言った方が良いと思うが、それは命題(1.4.13)よりℒ(V,V')は線型写像空間で線型空間だから。)
①,②より、部分空間の定義より、
W^⊥は空間ℒ(V,K)の部分空間である。

命題(1.3.1)
Vを数体K上の線型空間とする。Vの空でない部分集合Wが部分空間であるために、次の条件がみたされることは必要充分である。
部分空間の条件
(ⅰ)x,y∈W ならば x+y∈W
(ⅱ)x∈W,a∈K ならば ax∈W
「線型代数入門」有馬哲著より

念のため、自分で全て考えてみました。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/12/12 15:44削除
問題1
aを数体Kの数とする。線型写像F:K[t]→K[t],f(t)→f(t+a)の逆写像を求めることにより、Fが同型写像であることを証明せよ。

解法2
f(t)=a₀+a₁t+…+ant^n,ai∈K
と置く。
また、F(f(t))=f(t+a)より、
F^-1(f(t+a))=f(t)
∴F^-1(f(t))=f(t-a)
=a₀+a₁(t-a)+…+an(t-a)^n
ここで、f(t)=0とすると、tの値に関わらず0より、a₀=a₁=…=an=0
∴f(t-a)=0 
∴F^-1(0)={0}
よって、命題(1.4.9)より、Fは単射である。

命題(1.4.9)
線型写像F:V→V'に対して、
Fが単射である⇔Fの核が零元のみ,すなわちF^-1(0')={0}

また、Fが全射である事は自明。(任意のf(t+a)に対して必ず対応するf(t)が存在するから。)
よって、Fは全単射である。つまり、双射。
よって、線型写像かつ双射より、命題(1.4.11)によりFは同型写像である。

命題(1.4.11)
線型写像F:V→V'に対して、次の三条件は同値である。
(ⅰ)Fは同型写像である。
(ⅱ)Fは双射である。
(ⅲ)線型写像G:V'→Vがあって
G◦F=Iv,F◦G=Iv'
が成り立つ。(このとき、GをFの逆写像と呼んだ。)

補足
Kを数体,VをKからK自身の中への関数全体のなすK線型空間とする。すなわちV=ℱ(K,K)。Kの数を係数とする一変数tの多項式
a₀+a₁t+a₂t²+…+ant^n,ai∈K
はVの元とみなすことができる。Kに係数をもつ多項式全体の集合を普通
K[t]
で表わす。
「線型代数入門」有馬哲著より

どうでしょうか。間違いがあるとすれば「f(t)=0とすると、tの値に関わらず0より、a₀=a₁=…=an=0」の部分だと思いますが、結果(別解)からOKだと信じています。

おまけ:
返信
返信2
壊れた扉さん (994klpn6)2024/12/11 11:55 (No.1346101)削除
次の文章を完全解説して下さい。

問題 7-6b
Φp^n(x)=Φp(x^p^(n-1))=Φp^(n-1)(x^p)を示せ。

解答
1の原始p^n乗根ζに対して、
η=ζ^p^(n-1)は1の原始p乗根である。
よってΦp(η)=Φp(ζ^p^(n-1))=0であり、
Φp(x^p^(n-1))はζを根に持つ。
Φp^n(x)の次数はφ(p^n)=p^(n-1)(p-1)であり、degΦp(x^p^(n-1))=p^(n-1)(p-1)と等しい。
ゆえにζの最小多項式Φp^n(x)は
Φp(x^p^(n-1))と一致する。
Φp^(n-1)(x^p)も同様である。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

>Φp^(n-1)(x^p)も同様である。

これを自分で解いて下さい。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/12/11 14:00削除
問題 7-6b
Φp^n(x)=Φp(x^p^(n-1))=Φp^(n-1)(x^p)を示せ。

解答の続き
1の原始p^n乗根ζに対して、
η'=ζ^pは1の原始p^(n-1)乗根である。
(η'^p^(n-1)=(ζ^p)^p^(n-1)=ζ^{p・p^(n-1)}=ζ^p^n=1だから。)
よって、Φp^(n-1)(η')=Φp^(n-1)(ζ^p)=0であり(η'は1の原始p^(n-1)乗根で円分多項式の定義より)、
Φp^(n-1)(x^p)はζを根に持つ。
よって、Φp^n(x)とΦp^(n-1)(x^p)は共に1の原始p^n乗根ζを根に持つ。———☆
また、Φp^n(x)の次数はφ(p^n)であるので、

「Φn(x)の次数をsとおきます。このsは1,2,…,n-1のうち、nと互いに素な整数の個数になります。この数をφ(n)と表し、φ(n)をオイラー関数といいました。」
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

これを求めると、pは素数よりp^nと互いに素でないものはpの倍数だけである。その個数は、p^n÷p=p^(n-1)個。また、1からp^nまでの自然数の個数はp^n個より、p^nと互いに素な自然数の個数は、p^n-p^(n-1)=p^(n-1)(p-1)個である。∴φ(p^n)=p^(n-1)(p-1)
よって、Φp^n(x)の次数は、
degΦp^n(x)=p^(n-1)(p-1)———①
また、Φp^(n-1)(x^p)の次数は、まずΦp^(n-1)(x)の次数を求めてx^pのpをかければ良い。(最大次数の項の指数を想像すれば良いだろう。)
よって、まずφ(p^(n-1))を求めると、pは素数より1からp^(n-1)でpと互いに素でないものはpの倍数だけである。そして、その個数はp^(n-1)÷p=p^(n-2)個。また、1からp^(n-1)までの自然数の個数はp^(n-1)個より、p^(n-1)と互いに素なものの個数は、p^(n-1)-p^(n-2)=p^(n-2)(p-1)個。よって、上で述べたようにこれにpをかければ、Φp^(n-1)(x^p)の次数が出る。
∴degΦp^(n-1)(x^p)=p・p^(n-2)(p-1)
=p^(n-1)(p-1)———②
①,②より、degΦp^n(x)=degΦp^(n-1)(x^p)———☆☆
☆,☆☆より、
ζの最小多項式Φp^n(x)は、Φp^(n-1)(x^p)と一致する。

次回は、以前に作った別解をやりますね。(我ながらよくそんなものが出来たなと思いますよ。多分、「ガロワ理論の頂を踏む」石井俊全著などから作っていると思われる。)

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/12/11 16:34削除
問題 7-6b
Φp^n(x)=Φp(x^p^(n-1))=Φp^(n-1)(x^p)を示せ。

別解
まず、Φp^n(x)=Φp(x^p^(n-1))を示す。

定義4.1 円分多項式
ζ=cos(360°/n)+isin(360°/n)のとき、
Φn(x)=Π(k,n)=1,1≦k≦n (x-ζ^k)
を円分多項式という。
「ガロア理論の頂を踏む」石井俊全著より
注:(k,n)=1はkとnの最大公約数が1、つまりkとnは互いに素という事。また、Πは(x-ζ^k)のkを1~nにして全てかけるという意味。(∑の積バージョンという事。)

より、Φp^n(x)=(x-ζ)(x-ζ^2)(x-ζ^4)(x-ζ^5)・・・{x-ζ^(p^n-1)}———①
(ここで、抜けているのはp=3としているが要はpの倍数の指数のものが抜ける。念のため、pが素数だから。)
また、

定理4.7 1のn乗根
ζ=cos(360°/n)+isin(360°/n)とおくとき、1のn乗根は、
ζ^0(=1),ζ^1,ζ^2,・・・,ζ^(n-1)
のn個である。1のn乗根を用いると、
x^n-1=(x-1)(x-ζ)(x-ζ^2)・・・(x-ζ^(n-1))
と因数分解出来る。
「ガロア理論の頂を踏む」石井俊全著より

より、x^p^n-1=(x-1)(x-ζ)・・・{x-ζ^(p^n-1)}=(x-ζ)・・・{x-ζ^(p^n-1)}(x-ζ^p^n)———②
(念のため、ζ^p^n=1だから。)
ここで、①で抜けているpの倍数を集めたものを作ると、
(x-ζ^p)(x-ζ^2p)・・・(x-ζ^p^n)で、
この括弧の数はp^n÷p=p^(n-1)個より、
x^p^(n-1)-1=(x-ζ^p)(x-ζ^2p)・・・(x-ζ^p^n)———③
(ζ^p~ζ^p^nは1のp^(n-1)乗根の全てだから定理4.7より)
①=②÷③より、
Φp^n(x)=(x^p^n-1)/{x^p^(n-1)-1}
=[{x^p^(n-1)}^p-1]/{x^p^(n-1)-1}
={x^p^(n-1)-1}[{x^p^(n-1)}^(p-1)+{x^p^(n-1)}^(p-2)+・・・+x^p^(n-1)+1]/{x^p^(n-1)-1}
={x^p^(n-1)}^(p-1)+{x^p^(n-1)}^(p-2)+・・・+x^p^(n-1)+1
=x^p^(n-1)・(p-1)+x^p^(n-1)・(p-2)+・・・+x^p^(n-1)+1———ア
一方、Φp(x^p^(n-1))の方は、
Φp(x)=x^(p-1)+x^(p-2)+・・・+x+1より、
Φp(x^p^(n-1))={x^p^(n-1)}^(p-1)+{x^p^(n-1)}^(p-2)+・・・+x^p^(n-1)+1
=x^p^(n-1)・(p-1)+x^p^(n-1)・(p-2)+・・・+x^p^(n-1)+1———イ
ア,イより、Φp^n(x)=Φp(x^p^(n-1))
よって、示された。

次に、Φp(x^p^(n-1))=Φp^(n-1)(x^p)を示す。
アより、
Φp^n(x)
=x^p^(n-1)・(p-1)+x^p^(n-1)・(p-2)+・・・+x^p^(n-1)+1———ア
このnにn-1を代入すると、
Φp^(n-1)(x)
=x^p^(n-2)・(p-1)+x^p^(n-2)・(p-2)+・・・+x^p^(n-2)+1
このxにx^pを代入すると、
Φp^(n-1)(x^p)
=(x^p)^p^(n-2)・(p-1)+(x^p)^p^(n-2)・(p-2)+・・・+(x^p)^p^(n-2)+1
=x^p・p^(n-2)・(p-1)+x^p・p^(n-2)・(p-2)+・・・+x^p・p^(n-2)+1
=x^p^(n-1)・(p-1)+x^p^(n-1)・(p-2)+・・・+x^p^(n-1)+1———ア'
また、イより、
Φp(x^p^(n-1))
=x^p^(n-1)・(p-1)+x^p^(n-1)・(p-2)+・・・+x^p^(n-1)+1———イ
イ,ア'より、
Φp(x^p^(n-1))=Φp^(n-1)(x^p)

以上より、Φp^n(x)=Φp(x^p^(n-1))=Φp^(n-1)(x^p)が示された。

前回のものを見たら試行錯誤から作っていますね。自分で言うのも何ですが、大したものです。(というより何で出来るのかよく分かりません。)

おまけ:
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返信2
壊れた扉さん (994klpn6)2024/12/10 10:51 (No.1345408)削除
次の文章を完全解説して下さい。

問題1
(ⅰ)実線型写像F=d²/dt²:
D²(I)→ℱ(I,ℝ),f→f''の核を求めよ。
(ⅱ)実線型写像G=d^n/dt^n:
D^n(I)→ℱ(I,ℝ),f→f^(n)の核を求めよ。


(ⅰ)F^-1(0)={高々一次の多項式全体}
(ⅱ)G^-1(0)={高々n-1次の多項式全体}

問題2
実線型写像F:ℝ[t]→ℝ,f(t)→f(3)の核を求めよ。


F^-1(0)={t-3で整除される多項式全体}
「線型代数入門」有馬哲著より

適当に分かり易く解説して下さい。この辺は言葉が分かれば言っている事は簡単ですね。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/12/10 16:25削除
解説
問題1
(ⅰ)実線型写像F=d²/dt²:
D²(I)→ℱ(I,ℝ),f→f''の核を求めよ。
(ⅱ)実線型写像G=d^n/dt^n:
D^n(I)→ℱ(I,ℝ),f→f^(n)の核を求めよ。

解答
(ⅰ)要は、2回微分して0になる(元の)式がkerFという事だから、1次式f(t)=at+b(a,b∈ℝ)を1回微分すると、f'(t)=a(定数)で2回微分するとf''(t)=0より、kerFはtの1次式全体。(注:a=0の時は定数だから1次式以下で高々1次式という事。)
よって、答えは、F^-1(0)={高々一次の多項式全体}
(ⅱ)また、こちらはn回微分して0になる式全体がkerGということだから、n-1次式以下全体という事。
よって、答えは、G^-1(0)={高々n-1次の多項式全体}

問題2
実線型写像F:ℝ[t]→ℝ,f(t)→f(3)の核を求めよ。

解答
f(t)=a₀+a₁t+a₂t²+…
+ant^n∈ℝ[t],ai∈ℝ
これがf(3)=0になるのだから、t-3を因数に持つ式全体である。
よって、答えは、F^-1(0)={t-3で整除される多項式全体}

補足
「整数n>0に対して、Vの元でIにおいてn回微分可能なもの全体のなす集合をD^nで表わす。
「線型代数入門」有馬哲著より

おまけ:
「13 人がその友のために自分の命を捨てること、これよりも大きな愛はない。
14 あなたがたにわたしが命じることを行うならば、あなたがたはわたしの友である。
15 わたしはもう、あなたがたを僕とは呼ばない。僕は主人のしていることを知らないからである。わたしはあなたがたを友と呼んだ。わたしの父から聞いたことを皆、あなたがたに知らせたからである。」
「ヨハネによる福音書」第15章13節~15節(口語訳)
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返信1
壊れた扉さん (994klpn6)2024/12/9 10:50 (No.1344693)削除
次の文章を完全解説して下さい。

問題1
関数f:ℝ→ℂ,x→e^ixによる点1∈ℂの逆像
f^-1(1)を求めよ。

問題2
線型写像F,G,Hの核と像とを求めよ。
F:ℝ²→ℝ,(x y)→x-y
(注:いつものように列ベクトルは書けないので行ベクトルにして書く。)
G:ℝ³→ℝ²,(x y z)→(x-y x+y-2z)
H:ℝ³→ℝ³,(x y z)→
(x+3y+11z x-2y-3z x+4z)


f^-1(1)={2nπ|nは整数}(問題1の解答)

F^-1(0)={(x x)|x∈ℝ},F(ℝ²)=ℝ
G^-1(0)={(x x x)|x∈ℝ},G(ℝ³)=ℝ²
H^-1(0)={0},H(ℝ³)=ℝ³(問題2の解答)
「線型代数入門」有馬哲著より

今回は簡単ですね。問題1は大学3年生(数学科)以上は2通り作れますね。念のため、どっちにしろ簡単です。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/12/9 13:48削除
解説

問題1
関数f:ℝ→ℂ,x→e^ixによる点1∈ℂの逆像
f^-1(1)を求めよ。

解法1
f(x)=e^ix=cosx+isinx=1とすると、
cosx=1,sinx=0
∴x=2nπかつx=mπ(m,nは整数)
∴x=2nπ
∴f^-1(1)={2nπ|nは整数}

解法2
f(x)=e^ix=1として、両辺の自然対数を取ると、log(e^ix)=log1
∴ix=0+2nπi(nは整数)
(複素関数e^zは周期2πiの周期関数だから。)

「周期性: 任意の複素数 z に対して exp(z + 2πi) = exp(z) が成り立つ。すなわち、複素指数函数は周期(実は基本周期)2πi を持つ周期函数である。一般に任意の整数 n に対して exp(z + 2nπi) = exp(z) が成り立つ。この周期性のために、逆函数となるべき対数函数の複素数への拡張は無限多価となる。」
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A4%87%E7%B4%A0%E6%8C%87%E6%95%B0%E5%87%BD%E6%95%B0#%E5%9F%BA%E6%9C%AC%E7%9A%84%E3%81%AA%E6%80%A7%E8%B3%AA

この両辺をiで割ると、x=2nπ
∴f^-1(1)={2nπ|nは整数}

問題2
線型写像F,G,Hの核と像とを求めよ。
F:ℝ²→ℝ,(x y)→x-y
(注:いつものように列ベクトルは書けないので行ベクトルにして書く。)
G:ℝ³→ℝ²,(x y z)→(x-y x+y-2z)
H:ℝ³→ℝ³,(x y z)→
(x+3y+11z x-2y-3z x+4z)

解答
まず、核(kerF)から。
F((x y))=x-y=0とすると、x=y
これを(x y)に代入すると、(x x)
∴kerF=F^-1(0)={(x x)|x∈ℝ}
次に像は、F(ℝ²)=ℝ

G((x y z))=(x-y x+y-2z)=(0 0)とすると、x-y=0———①
x+y-2z=0———②
①+②より、2x-2z=0 ∴z=x
また、①よりy=x
これらを(x y z)に代入すると、(x x x)
∴kerG=G^-1(0)={(x x x)|x∈ℝ}
また、像は、G(ℝ³)=ℝ²

H((x y z))=(x+3y+11z x-2y-3z x+4z)=(0 0 0)とすると、
x+3y+11z=0———①
x-2y-3z=0———②
x+4z=0———③
①×2+②×3より、
  2x+6y+22z=0
+)3x-6y-9z=0
————————————
 5x+13z=0———④
④-③×5より、-7z=0 ∴z=0
これを③に代入すると、x=0
これらを①に代入すると、y=0
∴(x y z)=(0 0 0)
∴kerH=H^-1(0)={(0 0 0)}
={0(ベクトル)}
また、像は、H(ℝ³)=ℝ³

おまけ:
https://mainichi.jp/articles/20241208/k00/00m/030/063000c
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