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数学好きの人は、誰でも投稿して下さい。
壊れた扉さん (994klpn6)2024/11/7 20:10 (No.1320698)削除
次の文章を完全解説して下さい。

発展事項 オイラー線
12・21の(2)の式をオイラーの公式といい、内心と外心の位置関係をあらわすが、他に一度は経験しておきたい、三角形の五心相互の関係として、オイラー線というものがある。
△ABCの外心O,重心G,垂心Hは一直線上に並び、OG:GH=1:2
直線OGHをオイラー線という。
<略証> 右上図で、OM:AH=OM:C'B=1:2により、OHとAMの交点がAMを2:1に分ける点Gに一致することをいう。
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

図の解説
AB>ACの鋭角三角形ABCとその外接円Oを描き、AからBC,BからACにそれぞれ垂線を下ろしその交点をHとすると点Hは垂心。また、重心をGとしAGの延長とBCの交点をMとする。さらにCOの延長と外接円との交点をC'とし、C'B,OMを結んだ図。(∠C'BC=90°,∠OMC=90°となっている図。)

上の<略証>を完成させて下さい。また、余裕がある人は何でもありの解法が作れないか検討して下さい。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/11/8 07:56削除
発展事項 オイラー線
△ABCの外心O,重心G,垂心Hは一直線上に並び、OG:GH=1:2

証明
△ABCと外接円Oを描き、重心Gと垂心Hをそれらしい位置に定める。また、BCの中点をMとすると、点Oは外心でBCの垂直二等分線上にあるので、
OM⊥BCである。
今、COを結びその延長と外接円との交点をC'とすると、CC'は直径より∠C'BC=90°
∴C'B⊥BC
よって、OM∥C'Bである。
よって、△CC'Bでの中点連結定理の逆により、C'B=2OM———①
また、Hは垂心より、AH⊥BC 
よって、OM⊥BC,AH⊥BCより、OM∥AH
ところで、CC'は直径より∠C'AC=90°
∴C'A⊥AC また、Hは垂心より、BH⊥AC
∴C'A∥BH———ア
また、OM∥C'B,OM∥AHより、
C'B∥AH———イ
ア,イより、四角形AC'BHは平行四辺形。
∴C'B=AH———②
①,②より、AH=2OM また、OM∥AHだったので、ここでAMを結びOHとの交点をG'とすると、△G'AH∽△G'MOで相似比は2:1になる。
∴AG':G'M=2:1
ところで、Gは重心より、AG:GM=2:1
よって、点GとG'は一致している。また、OG':G'H=1:2より、OG:GH=1:2
よって、3点O,G,Hは一直線上にあり、OG:GH=1:2である。

何でもありの解法は次回。何とか何も見ないで思い出しました。(試行錯誤に計1時間ぐらいかかったかもしれません。)因みに、もはやどの本に載っているのかさえ不明です。(ノートは300冊以上あって面倒臭い。)

おまけ:
https://www.videomarket.jp/title/058255/A058255006999H01
壊れた扉さん (994klpn6)2024/11/9 07:56削除
発展事項 オイラー線
△ABCの外心O,重心G,垂心Hは一直線上に並び、OG:GH=1:2

別証
定理
△ABCの外心O,垂心Hとすると、
↑OH=↑OA+↑OB+↑OC

という定理があって、これを使えば簡単だが、前回の図を使えば証明は簡単である。(後で前回の図を使わないで証明する。思い出すのに小1時間ぐらいかかったという証明。)
前回の図より、AH=2OM,OM∥AH
また、点Oは外心よりOB=OC
∴↑OB+↑OC=2↑OM=↑AH
この両辺に↑OAを加えると、
↑OA+↑OB+↑OC=↑OA+↑AH=↑OH
∴↑OH=↑OA+↑OB+↑OC———☆

また、位置ベクトルの基準点を外心Oに取ると、
重心Gの公式より、
↑OG=(↑OA+↑OB+↑OC)/3———☆☆
☆,☆☆より、↑OH=3↑OG
よって、3点O,G,Hは一直線上にあり、
OG:GH=1:2である。
よって、示された。

前回の図が使えれば、初等幾何で解いた方がよっぽど良いので、何とかベクトルのみで解く。(まぁ、思い出すだけなんですけど。)
↑OA+↑OB+↑OC=↑OXとなる点Xを考えると、点Oは外心より↑OB+↑OC=↑ODとすると、OD⊥BC(四角形OBDCはひし形になる。)
また、点Hは垂心よりAH⊥BC ∴OD∥AH
ここで、↑OA+↑ODを考えると、OD∥AHより、
↑OA+↑OD=↑OA+↑OB+↑OC=↑OXとなる点XはAからBCに下ろした垂線上のどこかにある。
また、↑OA+↑OB=↑OEとすると、点Oは外心よりOE⊥AB
また、点Hは垂心よりCH⊥AB ∴OE∥CH
ここで、↑OC+↑OEを考えると、OE∥CHより、
↑OC+↑OE=↑OA+↑OB+↑OC=↑OXとなる点XはCからABに下ろした垂線上にもある。
よって、点Xは垂心Hと一致している。
↑OA+↑OB+↑OC=↑OXのXをHにすると、
↑OH=↑OA+↑OB+↑OC

因みに、重心Gの公式の証明も何も見ないで出来ましたが、省略。内分点の公式を(2回)使えば簡単ですね。

オイラー線のこちらのサイトhttps://manabitimes.jp/math/630には、初等幾何の具体的な解法とベクトルの解法は載っていませんね。ただし、ベクトルの内積と三角関数の証明法が載っていますね。これらは全然知りませんでした。
相変わらず、ウィキペディアは知識だけのようです。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%82%A4%E3%83%A9%E3%83%BC%E7%B7%9A#%E7%9B%B4%E7%B7%9A%E3%81%AE%E5%AD%98%E5%9C%A8%E3%81%AE%E8%A8%BC%E6%98%8E

おまけ:
「17 耳のある者は、御霊が諸教会に言うことを聞くがよい。勝利を得る者には、隠されているマナを与えよう。また、白い石を与えよう。この石の上には、これを受ける者のほかだれも知らない新しい名が書いてある』。」
「ヨハネの黙示録」第2章17節(口語訳)
壊れた扉さん (994klpn6)2024/11/10 07:55削除
発展事項 オイラー線
△ABCの外心O,重心G,垂心Hは一直線上に並び、OG:GH=1:2

初等幾何の別証
点AからBCと平行,点BからCAと平行,点CからABと平行な直線を引き、それぞれの交点をP,Q,R(△ABCと△PQRは180°回転した相似関係にあり、それぞれに対応するように振る)とすると、△ABC∽△PQRで相似比は1:2になる。
また、点Hは垂心よりAH⊥BC 
また、BC∥RQよりAH⊥RQとなる。
同様に、CH⊥PQ
また、△BAR≡△CQAより、RA=AQ
よって、点AはRQの中点。同様に点CもPQの中点。つまり、点Hは△PQRの外心と一致している。
また、AP,BQ,CRを結ぶと、BC,CA,ABのそれぞれの中点を通るので、△PQRの重心と△ABCの重心は一致している。また、BCの中点をMとする。
ここで、△PQRの外心Hと重心Gを結び∠HGAを考える。
また、△ABCの外心Oと重心Gを結び∠OGMを考えると、相似形なので∠HGA=∠OGMである。
ところで、3点A,G,Mは一直線上にあるので、対頂角の定理の逆により、3点O,G,Hも一直線上にある。
また、AH⊥BC,OM⊥BCよりOM∥AHで、△GOM∽△GHA
また、点Gは△ABCの重心よりAG:GM=2:1 よって、相似比は1:2より、OG:GH=1:2
よって、△ABCの外心O,重心G,垂心Hは一直線上に並び、OG:GH=1:2
引用元:http://www.s-soarer.jp/?%E6%95%99%E6%9D%90%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%82%A4%E3%83%96%E3%82%B9%2F%E7%AE%97%E6%95%B0%E3%83%BB%E6%95%B0%E5%AD%A6%2F%E5%95%8F%E9%A1%8C%2F%E5%B9%BE%E4%BD%95%2F%E4%B8%89%E8%A7%92%E5%BD%A2%2F5%E5%BF%83001%2F%E8%A7%A3%E7%AD%94%E4%BE%8B

模範解答の解法は分かりづらいので、アレンジしてみました。ただし、分かる人には(模範解答の方が)一発で簡潔です。

おまけ:
https://bigakusei.com/binan-bijo/27562/
返信
返信3
壊れた扉さん (994klpn6)2024/11/8 11:31 (No.1321114)削除
次の文章を完全解説して下さい。

■1の原始n乗根の性質(5つ)
(4)根の入れ換えと根の式
 Φn(x)の根α₁,…,αsの式において、ζをζ^k(kはnと互いに素)に置き換えると、もとの式の表示によらず、置き換えた後の値は必ず一定になります。すなわち、このような式を
f(α₁,…,αs)=g(α₁,…,αs)
とおくと、ζをζ^kにしてα₁,…,αsがβ₁,…,βsに入れ換わるとき
f(β₁,…,βs)=g(β₁,…,βs)
をみたします。
 証明の前に、この性質を具体的に説明します。例えばn=3を考えます。
Φ3(x)の根ω(=ζ₃),ω²をf(x,y)=xy²+1,g(x,y)=-x²yにそれぞれ代入すると、2式の値は等しくなります:
f(ω,ω²)=ω(ω²)²+1=ω⁵+1=ω²+1=-ω
g(ω,ω²)=-ω²ω²=-ω⁴=-ω
このときf(ω,ω²)=g(ω,ω²)が成り立ちます:
f(ω,ω²)=ω²(ω²)+1=ω⁴+1=ω+1=-ω²
g(ω,ω²)=-(ω²)²ω=-ω⁵=-ω²
ここでωとω²の交換はωをω²に変えると得られます(∵(ω²)²=ω)。
これが(4)の性質です。ほかの例は問題7-5を参照してください。
 それではこの性質を証明します。これらの式を多項式の商
f(α₁,…,αs)=f₁(ζ)/f₂(ζ),
g(α₁,…,αs)=g₁(ζ)/g₂(ζ)
(f₁,f₂,g₁,g₂は多項式)
と表すと、f(α₁,…,αs)=g(α₁,…,αs)より
f₁(ζ)g₂(ζ)-f₂(ζ)g₁(ζ)=0
となります。これからf₁(ζ)g₂(ζ)-f₂(ζ)g₁(ζ)はΦn(x)で割り切れます。なぜならばΦn(x)で割った余りr(x)もr(ζ)=0をみたすので、(3)よりr(x)=0しかありません。
よってf₁(x)g₂(x)-f₂(x)g₁(x)=Φn(x)p(x)となります。ここでx=ζ^kを代入すると、
f₁(ζ^k)g₂(ζ^k)-f₂(ζ^k)g₁(ζ^k)=Φn(ζ^k)p(ζ^k)=0
となります(f₂(ζ^k)≠0,g₂(ζ^k)≠0は153ページ21行目を参照)。したがってf(β₁,…,βs)=g(β₁,…,βs)が従います。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

問題 7-5a
ζ=e^(2πi/5)とおき、αj=ζ^j(j=1,2,3,4)とおく。またf(x,y,z,w)=x²yw,g(x,y,z,w)=xyとする。次の問いに答えよ。
(1)f(α₁,α₂,α₃,α₄),g(α₁,α₂,α₃,α₄)を求めよ。
(2)βj=(ζ²)^j(j=1,…,4)とおく。
f(β₁,β₂,β₃,β₄),g(β₁,β₂,β₃,β₄)を求めよ。
(3)f(α₂,α₁,α₃,α₄),g(α₂,α₁,α₃,α₄)を求めよ。

解答
(1)f(α₁,α₂,α₃,α₄)=ζ²・ζ²・ζ⁴=ζ³,
g(α₁,α₂,α₃,α₄)=ζ・ζ²=ζ³
(2)f(ζ²,ζ⁴,ζ,ζ³)=(ζ²)²・ζ⁴・ζ³=ζ,
g(ζ²,ζ⁴,ζ,ζ³)=ζ²・ζ⁴=ζ
(3)f(ζ²,ζ,ζ³,ζ⁴)=(ζ²)²・ζ・ζ⁴=ζ⁴,
g(ζ²,ζ,ζ³,ζ⁴)=ζ²・ζ=ζ³
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

153ページ21行目
(もしh₂(γ)=0とするとh₂(x)はg(x)で割り切れ、h₂(β)≠0に矛盾します。k₂(γ)≠0も同様です)

これだけじゃ何の事かさっぱり分からないと思いますが、本を持っている人は解説してみて下さい。

適当に分かり易く解説して下さい。1回目読んだ時は何となく理解した程度でしたが、第9章のガロワの方程式論の基本定理(定理9.1)の元のような話なので、しっかり理解した方が良いと思います。(的外れだったらごめんなさい。)

「ガロワは、ガウスの仕事から、ラグランジュの方針をすべての方程式に拡張するヒントを得ました。」
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著p.118より

注釈が付いていて「著者の推測」だそうです。

補足
「例えばガウスの研究では、円分多項式Φp(x)の1つの根ζが原始元の例です。この場合ではΦp(x)の根がすべて、ζのべきで表されます。したがってζが根を表示するパラメータです。ガウスが利用した根の入れ換えは、このパラメータの入れ換え(ζをζ^kに入れ換える)から定まるものです。
 ガロワはこの方法にならい、一般の多項式にも原始元(根のパラメータ)が存在することを証明しました。そして原始元を入れ換えて「根の入れ換え」を定め、すべての多項式にラグランジュ,ガウスの研究を拡張しました。ここで定義された入れ換えの集合は合成に関して群になります。この群を多項式の群と呼びます。」
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著p.140より

おまけ:https://www.nicovideo.jp/watch/sm42373418
壊れた扉さん (994klpn6)2024/11/8 13:56削除
解説
>(4)根の入れ換えと根の式
 Φn(x)の根α₁,…,αsの式において、ζをζ^k(kはnと互いに素)に置き換えると、もとの式の表示によらず、置き換えた後の値は必ず一定になります。すなわち、このような式を
f(α₁,…,αs)=g(α₁,…,αs)
とおくと、ζをζ^kにしてα₁,…,αsがβ₁,…,βsに入れ換わるとき
f(β₁,…,βs)=g(β₁,…,βs)
をみたします。

これだけ読んでもよく分からないので、次の具体例で解説する。

>例えばn=3を考えます。
Φ3(x)の根ω(=ζ₃),ω²をf(x,y)=xy²+1,g(x,y)=-x²yにそれぞれ代入すると、2式の値は等しくなります:
f(ω,ω²)=ω(ω²)²+1=ω⁵+1=ω²+1=-ω
g(ω,ω²)=-ω²ω²=-ω⁴=-ω
このときf(ω,ω²)=g(ω,ω²)が成り立ちます:
f(ω²,ω)=ω²(ω²)+1=ω⁴+1=ω+1=-ω²
g(ω²,ω)=-(ω²)²ω=-ω⁵=-ω²
ここでωとω²の交換はωをω²に変えると得られます(∵(ω²)²=ω)。
これが(4)の性質です。

Φ3(x)=x²+x+1でこの根はωとω²である。(ω=(-1+√3i)/2)
ここで、上の「f(α₁,…,αs)=g(α₁,…,αs)」の左辺をf(x,y)=xy²+1,右辺をg(x,y)=-x²yとして、x=α₁=ω,y=α₂=ω²を代入すると、
f(α₁,α₂)=f(ω,ω²)=ω(ω²)²+1=ω⁵+1=ω²+1=-ω
g(α₁,α₂)=g(ω,ω²)=-ω²ω²=-ω⁴=-ω
となり、f(α₁,α₂)=g(α,α₂)
つまり、こうなるf(x,y)とg(x,y)を適当に作った訳である。
そして、このωとω²を入れ換えても等号関係が保たれるというのが(4)の性質という事。
因みに、「ζをζ^k(kはnと互いに素)に置き換える」と、α₁,…,αsが入れ換わるという事。
(「ここでωとω²の交換はωをω²(注:ζをζ^kという意味)に変えると得られます(∵(ω²)²=ω)」のω=α₁=ζ,ω²=α₂=ζ^k(2と3は互いに素)という事。s=2だからあまりピンと来ないかもしれないが。)
ここでは、根の入れ換えの種類については考える事は出来ない。根が2つしかないので2つの入れ換えは全ての入れ換えだから。とにかく、ζをζ^kに置き変えるとα₁,…,αsが入れ換わるそのいくつかの種類の入れ換えでは等号関係が保たれるというのが(4)の性質という事。(念のため、(「ζをζ^kに置き変える」の)k1つに対して入れ換えは1つ対応するという事。)

>ほかの例は問題7-5を参照してください。

問題 7-5a
ζ=e^(2πi/5)とおき、αj=ζ^j(j=1,2,3,4)とおく。またf(x,y,z,w)=x²yw,g(x,y,z,w)=xyとする。次の問いに答えよ。
(1)f(α₁,α₂,α₃,α₄),g(α₁,α₂,α₃,α₄)を求めよ。
(2)βj=(ζ²)^j(j=1,…,4)とおく。
f(β₁,β₂,β₃,β₄),g(β₁,β₂,β₃,β₄)を求めよ。
(3)f(α₂,α₁,α₃,α₄),g(α₂,α₁,α₃,α₄)を求めよ。
解答
(1)f(α₁,α₂,α₃,α₄)=ζ²・ζ²・ζ⁴=ζ³,
g(α₁,α₂,α₃,α₄)=ζ・ζ²=ζ³
(2)f(ζ²,ζ⁴,ζ,ζ³)=(ζ²)²・ζ⁴・ζ³=ζ,
g(ζ²,ζ⁴,ζ,ζ³)=ζ²・ζ⁴=ζ
(3)f(ζ²,ζ,ζ³,ζ⁴)=(ζ²)²・ζ・ζ⁴=ζ⁴,
g(ζ²,ζ,ζ³,ζ⁴)=ζ²・ζ=ζ³
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

n=5の場合である。
2つの式をf(x,y,z,w)=x²yw,g(x,y,z,w)=xyと取る訳である。(念のため、f(x,y,z,w)=x²yz⁰w,g(x,y,z,w)=xyz⁰w⁰という事である。上のs=4という事。)
すると、(1)の解答より、
f(α₁,α₂,α₃,α₄)=g(α₁,α₂,α₃,α₄)
そして、ζをζ²(2と5は互いに素だからOK)に置き換えると、αj=ζ^j(j=1,2,3,4)からβj=(ζ²)^jより、β₁=ζ²,β₂=ζ⁴,β₃=ζ⁶=ζ,β₄=ζ⁸=ζ³
よって、(2)のf(ζ²,ζ⁴,ζ,ζ³)とg(ζ²,ζ⁴,ζ,ζ³)となり、f(ζ²,ζ⁴,ζ,ζ³)=g(ζ²,ζ⁴,ζ,ζ³)となる事が分かる。(ζ³も3と5(ζ⁴も4と5)は互いに素だからOKでそれぞれ違う入れ換えになるという事。)
因みに、(3)はデタラメな入れ換えでは成り立たないという例である。
続きは次回。
しかし、意味が分かった後でも、

「Φn(x)の根α₁,…,αsの式において、ζをζ^k(kはnと互いに素)に置き換えると、もとの式の表示によらず、置き換えた後の値は必ず一定になります。」

はピンと来ませんね。

おまけ:
https://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-12247640468.html

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A3%9B%E9%B3%A5%E3%81%B8%E3%80%81%E3%81%9D%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%BE%E3%81%A0%E8%A6%8B%E3%81%AC%E5%AD%90%E3%81%B8
壊れた扉さん (994klpn6)2024/11/8 16:39削除
解説の続き
■1の原始n乗根の性質(5つ)
(4)根の入れ換えと根の式
 Φn(x)の根α₁,…,αsの式において、ζをζ^k(kはnと互いに素)に置き換えると、もとの式の表示によらず、置き換えた後の値は必ず一定になります。すなわち、このような式を
f(α₁,…,αs)=g(α₁,…,αs)
とおくと、ζをζ^kにしてα₁,…,αsがβ₁,…,βsに入れ換わるとき
f(β₁,…,βs)=g(β₁,…,βs)
をみたします。
 証明の前に、この性質を具体的に説明します。例えばn=3を考えます。
Φ3(x)の根ω(=ζ₃),ω²をf(x,y)=xy²+1,g(x,y)=-x²yにそれぞれ代入すると、2式の値は等しくなります:
f(ω,ω²)=ω(ω²)²+1=ω⁵+1=ω²+1=-ω
g(ω,ω²)=-ω²ω²=-ω⁴=-ω
このときf(ω²,ω)=g(ω²,ω)が成り立ちます:
f(ω²,ω)=ω²(ω²)+1=ω⁴+1=ω+1=-ω²
g(ω²,ω)=-(ω²)²ω=-ω⁵=-ω²
ここでωとω²の交換はωをω²に変えると得られます(∵(ω²)²=ω)。
これが(4)の性質です。ほかの例は問題7-5を参照してください。
 それではこの性質を証明します。これらの式を多項式の商
f(α₁,…,αs)=f₁(ζ)/f₂(ζ),
g(α₁,…,αs)=g₁(ζ)/g₂(ζ)
(f₁,f₂,g₁,g₂は多項式)
と表すと、f(α₁,…,αs)=g(α₁,…,αs)より
f₁(ζ)g₂(ζ)-f₂(ζ)g₁(ζ)=0
となります。これからf₁(x)g₂(x)-f₂(x)g₁(x)はΦn(x)で割り切れます。なぜならばΦn(x)で割った余りr(x)もr(ζ)=0をみたすので、(3)よりr(x)=0しかありません。
よってf₁(x)g₂(x)-f₂(x)g₁(x)=Φn(x)p(x)となります。ここでx=ζ^kを代入すると、
f₁(ζ^k)g₂(ζ^k)-f₂(ζ^k)g₁(ζ^k)=Φn(ζ^k)p(ζ^k)=0
となります(f₂(ζ^k)≠0,g₂(ζ^k)≠0は153ページ21行目を参照)。したがってf(β₁,…,βs)=g(β₁,…,βs)が従います。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

>それではこの性質を証明します。これらの式を多項式の商
f(α₁,…,αs)=f₁(ζ)/f₂(ζ),
g(α₁,…,αs)=g₁(ζ)/g₂(ζ)
(f₁,f₂,g₁,g₂は多項式)
と表す

α₁~αsはそれぞれ、nと互いに素なkでζ^kで表され(kの値によってs個それぞれ違う)、それらの根の式の次数はnやsを越えるが(越えても)、「1の原始n乗根の性質(2)」より、s-1次以下になる。

■1の原始n乗根の性質(5つ)
(2)Φn(x)の根の式
Φn(x)の根の式は、s-1次以下のζの多項式で表せます。(注:(1)よりsはΦn(x)の次数)

たとえ、s-1次以下にならなくても右辺のように適当なζの多項式の分数で表せる事は自明だろう。

>f(α₁,…,αs)=g(α₁,…,αs)より
f₁(ζ)g₂(ζ)-f₂(ζ)g₁(ζ)=0
となります。

条件より、f(α₁,…,αs)=g(α₁,…,αs)とすると、
f₁(ζ)/f₂(ζ)=g₁(ζ)/g₂(ζ)より、
f₁(ζ)g₂(ζ)=f₂(ζ)g₁(ζ)
∴f₁(ζ)g₂(ζ)-f₂(ζ)g₁(ζ)=0
という事。

>これからf₁(x)g₂(x)-f₂(x)g₁(x)はΦn(x)で割り切れます。なぜならばΦn(x)で割った余りr(x)もr(ζ)=0をみたすので、(3)よりr(x)=0しかありません。

f₁(x)g₂(x)-f₂(x)g₁(x)=Φn(x)Q(x)+r(x)と置いて、x=ζを代入すると、
f₁(ζ)g₂(ζ)-f₂(ζ)g₁(ζ)=Φn(ζ)Q(ζ)+r(ζ)
ところで、ζはΦn(x)の根よりΦn(ζ)=0
∴f₁(ζ)g₂(ζ)-f₂(ζ)g₁(ζ)=r(ζ)
また、上よりf₁(ζ)g₂(ζ)-f₂(ζ)g₁(ζ)=0だったので、r(ζ)=0
ここで、r(x)≠0とすると、r(x)はΦn(x)で割った余りなので、次数はΦn(x)より小さく、Φn(x)は既約多項式よりr(x)とΦn(x)は互いに素。
よって、「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著の定理4.8より、
r(x)p(x)+Φn(x)q(x)=1
をみたすp(x),q(x)が存在する。

定理4.8
体K上の2つの多項式f(X)とg(X)の最大公約数がd(X)ならば
d(X)=f(X)ξ(X)+g(X)η(X)
となるような多項式ξ(X),η(X)がK[X]の中に存在する。

この式にx=ζを代入すると、
r(ζ)p(ζ)+Φn(ζ)q(ζ)=1
ところが、Φn(ζ)=0,r(ζ)=0より、0=1となり矛盾。∴r(x)=0
よって、f₁(x)g₂(x)-f₂(x)g₁(x)=Φn(x)Q(x)となり、f₁(x)g₂(x)-f₂(x)g₁(x)はΦn(x)で割り切れるという事。

>よってf₁(x)g₂(x)-f₂(x)g₁(x)=Φn(x)p(x)となります。ここでx=ζ^kを代入すると、
f₁(ζ^k)g₂(ζ^k)-f₂(ζ^k)g₁(ζ^k)=Φn(ζ^k)p(ζ^k)=0
となります。
したがってf(β₁,…,βs)=g(β₁,…,βs)が従います。

割り切れるので、
f₁(x)g₂(x)-f₂(x)g₁(x)=Φn(x)p(x)
と置ける。
これにx=ζ^kを代入すると、
f₁(ζ^k)g₂(ζ^k)-f₂(ζ^k)g₁(ζ^k)=Φn(ζ^k)p(ζ^k)
ところで、ζ^kもΦn(x)の根より、Φn(ζ^k)=0
∴f₁(ζ^k)g₂(ζ^k)-f₂(ζ^k)g₁(ζ^k)=0
∴f₁(ζ^k)g₂(ζ^k)=f₂(ζ^k)g₁(ζ^k)
∴f₁(ζ^k)/f₂(ζ^k)=g₁(ζ^k)/g₂(ζ^k)
∴f(β₁,…,βs)=g(β₁,…,βs)

補足1
f(α₁,…,αs)=f₁(ζ)/f₂(ζ),
g(α₁,…,αs)=g₁(ζ)/g₂(ζ)

補足2
「ζをζ^kにしてα₁,…,αsがβ₁,…,βsに入れ換わる」

>(f₂(ζ^k)≠0,g₂(ζ^k)≠0は153ページ21行目を参照)

要は、上の、
f₁(ζ^k)/f₂(ζ^k)=g₁(ζ^k)/g₂(ζ^k)
の分母が0にならない事を証明すれば良い。

証明
f₂(ζ^k)=0と仮定すると、Φn(ζ^k)=0とΦn(x)は既約多項式よりf₂(x)はΦn(x)で割り切れる。その理由は、

最小多項式による整除性
αを根に持つA係数多項式g(x)はαのA最小多項式f(x)で割り切れます。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著p.129より

最小多項式となる条件
αを根に持つA係数多項式f(x)について、次の①,②は同値です。
①f(x)はαのA最小多項式である。
②f(x)は既約である。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著p.130より

つまり、同じ根を持つ2つの多項式は片方が既約多項式ならばそれで割り切れるという事だからである。

よって、f₂(x)=Φn(x)Q(x)と置け、
これにx=ζを代入すると、
f₂(ζ)=Φn(ζ)Q(ζ)=0・Q(ζ)=0
ところで、f(α₁,…,αs)=f₁(ζ)/f₂(ζ)より、
f₂(ζ)≠0に矛盾する。
よって、背理法により、f₂(ζ^k)≠0である。
g₂(ζ^k)≠0の方も同じ。

おまけ:
「13 人がその友のために自分の命を捨てること、これよりも大きな愛はない。
14 あなたがたにわたしが命じることを行うならば、あなたがたはわたしの友である。
15 わたしはもう、あなたがたを僕とは呼ばない。僕は主人のしていることを知らないからである。わたしはあなたがたを友と呼んだ。わたしの父から聞いたことを皆、あなたがたに知らせたからである。
16 あなたがたがわたしを選んだのではない。わたしがあなたがたを選んだのである。そして、あなたがたを立てた。それは、あなたがたが行って実をむすび、その実がいつまでも残るためであり、また、あなたがたがわたしの名によって父に求めるものはなんでも、父が与えて下さるためである。」
「ヨハネによる福音書」第15章13節~16節(口語訳)
返信
返信2
壊れた扉さん (994klpn6)2024/11/7 11:56 (No.1320387)削除
問題
三項列ベクトルの実線型空間ℝ³において
W₁={(xi)∈ℝ³|x₁+x₂+x₃=0}
W₂={(xi)∈ℝ³|x₁+x₂+x₃=1}
W₃={(xi)∈ℝ³|x₁+3x₂+11x₃=0}
W₄={(xi)∈ℝ³|x₁>0,x₂>0,x₃>0}
とおくとき、これらは部分空間であるか。
「線型代数入門」有馬哲著より

「次に述べる列ベクトル空間K^nは、いろいろの線型空間の性質を調べる手段となる重要な線型空間である。Kを数体,nを整数>0とする。Kの数n個を縦に
(a₁)
(a₂)
(・ ) ,ai∈K
(・ )
(・ )
(an) 注:本当は縦に1つの括弧のベクトル。
をn項列ベクトルと言う。これを簡単に(ai)1≤i≤nまたは(ai)と書くこともある。」
「線型代数入門」有馬哲著p.6~7より

いつものように列ベクトルを行ベクトルにして解説しますね。(今回は問題を解く。)

おまけ:
https://www.amazon.co.jp/%E6%9C%88%E6%9B%9C%E6%97%A5%E3%81%8C%E3%81%8D%E3%82%89%E3%81%84-%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%88%E3%82%AB%E3%83%83%E3%83%88%E3%81%AF%E8%A6%8B%E3%81%9B%E3%81%AA%E3%81%84-%E5%B0%8F%E7%AC%A0%E5%8E%9F-%E5%81%A5/dp/4286068641
壊れた扉さん (994klpn6)2024/11/7 13:45削除
問題
三項列ベクトルの実線型空間ℝ³において
(1)W₁={(xi)∈ℝ³|x₁+x₂+x₃=0}
(2)W₂={(xi)∈ℝ³|x₁+x₂+x₃=1}
(3)W₃={(xi)∈ℝ³|x₁+3x₂+11x₃=0}
(4)W₄={(xi)∈ℝ³|x₁>0,x₂>0,x₃>0}
とおくとき、これらは部分空間であるか。
「線型代数入門」有馬哲著より

解答
(1)X,Y∈W₁,X=(x₁ x₂ x₃),Y=(y₁ y₂ y₃)と置くと、X+Y=(x₁ x₂ x₃)+(y₁ y₂ y₃)=(x₁+y₁ x₂+y₂ x₃+y₃)
ここで、(x₁+y₁)+(x₂+y₂)+(x₃+y₃)を調べると、=(x₁+x₂+x₃)+(y₁+y₂+y₃)
ところで、X∈W₁,Y∈W₁より、
x₁+x₂+x₃=0,y₁+y₂+y₃=0
これらを代入すると、
(x₁+y₁)+(x₂+y₂)+(x₃+y₃)=0となる。
∴X+Y∈W₁———①
また、a∈ℝ,X∈W₁に対して、aX=a(x₁ x₂ x₃)=(ax₁ ax₂ ax₃)
ここで、ax₁+ax₂+ax₃=a(x₁+x₂+x₃)=a・0=0 ∴aX∈W₁———②
①,②より、W₁はℝ₃の部分空間である。

命題(1.3.1)
Vを数体K上の線型空間とする。Vの空でない部分集合Wが部分空間であるために、次の条件がみたされることを必要充分である。
部分空間の条件
(ⅰ)x,y∈Wならばx+y∈W
(ⅱ)x∈W,a∈Kならばax∈W
「線型代数入門」有馬哲著より

(2)X,Y∈W₂,X=(x₁ x₂ x₃),Y=(y₁ y₂ y₃)と置くと、X+Y=(x₁ x₂ x₃)+(y₁ y₂ y₃)=(x₁+y₁ x₂+y₂ x₃+y₃)
ここで、(x₁+y₁)+(x₂+y₂)+(x₃+y₃)を調べると、=(x₁+x₂+x₃)+(y₁+y₂+y₃)
ところで、X∈W₂,Y∈W₂より、
x₁+x₂+x₃=1,y₁+y₂+y₃=1
これらを代入すると、
(x₁+y₁)+(x₂+y₂)+(x₃+y₃)=2となる。
よって、(x₁+y₁)+(x₂+y₂)+(x₃+y₃)≠1より、
X+Y∉W₂
よって、部分空間の条件を満たさないので、Wはℝ₃の部分空間ではない。

(3)X,Y∈W₃,X=(x₁ x₂ x₃),Y=(y₁ y₂ y₃)と置くと、X+Y=(x₁ x₂ x₃)+(y₁ y₂ y₃)=(x₁+y₁ x₂+y₂ x₃+y₃)
ここで、(x₁+y₁)+3(x₂+y₂)+11(x₃+y₃)を調べると、=(x₁+3x₂+11x₃)+(y₁+3y₂+11y₃)
ところで、X∈W₃,Y∈W₃より、
x₁+3x₂+11x₃=0,y₁+3y₂+11y₃=0
これらを代入すると、
(x₁+y₁)+3(x₂+y₂)+11(x₃+y₃)=0となる。
∴X+Y∈W₃———①
また、a∈ℝ,X∈W₃に対して、aX=a(x₁ x₂ x₃)=(ax₁ ax₂ ax₃)
ここで、ax₁+3(ax₂)+11(ax₃)=a(x₁+3x₂+11x₃)=a・0=0 ∴aX∈W₃———②
①,②より、W₃はℝ₃の部分空間である。

(4)解法1 X,Y∈W₄,X=(x₁ x₂ x₃),Y=(y₁ y₂ y₃)と置くと、X+Y=(x₁ x₂ x₃)+(y₁ y₂ y₃)=(x₁+y₁ x₂+y₂ x₃+y₃)
ここで、X∈W₄,Y∈W₄より、x₁>0,x₂>0,x₃>0,y₁>0,y₂>0,y₃>0
∴x₁+y₁>0,x₂+y₂>0,x₃+y₃>0
∴X+Y∈W₄
また、a∈ℝ,X∈W₄に対して、aX=a(x₁ x₂ x₃)=(ax₁ ax₂ ax₃)
ここで、a∈ℝよりa<0に取ると、x₁>0より、ax₁<0となるので、aX∉W₄
よって、W₄はℝ₃の部分空間ではない。

解法2 W₄={(xi)∈ℝ³|x₁>0,x₂>0,x₃>0}
部分空間は、必ず⓪=(0 0 0)を含まなければならないが、x₁>0,x₂>0,x₃>0より、⓪∉W₄
よって、W₄はℝ₃の部分空間ではない。

定義
Kを一つの数体とする。集合Vが次の二つの公理Ⅰ,Ⅱをみたすとき、VをK上の線型空間,K上のベクトル空間,またはK線型空間,Kベクトル空間,K加群などと言う。
公理Ⅰ(加法の公理)
(3)零元あるいは零と呼ばれる特別な元(これを⓪(注:本では普通の太字の0)などで表わす)がただ一つ存在し、すべてのx∈Vに対して
⓪+x=x+⓪=x        (零元の存在)
(他は全て省略。)
「線型代数入門」有馬哲著より

因みに、問題の解答は、
解答
W₁とW₃;Yes,W₂とW₄:No

よって、OKですね。因みに、他の解答では皆「:」が使われているので、初めの「;」は誤植ですね。

おまけ:
https://x.com/satndRvjMpc4tl7/status/1854325487402987969
返信
返信1
壊れた扉さん (994klpn6)2024/11/6 16:14 (No.1319833)削除
問題
右の図で、Iは△ABCの内接円の中心,Oは外接円の中心で、AIの延長と円Oの交点をD,DOの延長と円Oの交点をEとする。このとき、図を利用して、次の(1),(2)を証明しなさい。
(1)DB=DI
(2)内接円の半径をr,外接円の半径をRとするとき、R²-OI²=2Rr
(有名問題)

図の解説
AB>ACの鋭角三角形ABCの内接円と外接円が描かれていて、内心をI,外心をOとする。AIの延長と外接円との交点をDとし、DOの延長と外接円との交点をEとして、BD,BEが結ばれた図。

有名問題なので、私もまぁまぁ覚えていて割と簡単に解けました。(20年ぐらい前の記憶。)

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/11/7 07:56削除
問題
右の図で、Iは△ABCの内接円の中心,Oは外接円の中心で、AIの延長と円Oの交点をD,DOの延長と円Oの交点をEとする。このとき、図を利用して、次の(1),(2)を証明しなさい。
(1)DB=DI
(2)内接円の半径をr,外接円の半径をRとするとき、R²-OI²=2Rr
(有名問題)

図の解説
AB>ACの鋭角三角形ABCの内接円と外接円が描かれていて、内心をI,外心をOとする。AIの延長と外接円との交点をDとし、DOの延長と外接円との交点をEとして、BD,BEが結ばれた図。

模範解答
(1)Iは内心なので、IA,IBはそれぞれ頂角A,Bを二等分する。
∠DAC=∠DAB・・・①
∠IBC=∠IBA・・・②
ここで、円周角の定理により、
∠DAC=∠DBC・・・③
①,③より、∠DBC=∠DAB・・・④
②と④を辺々たして、
∠IBC+∠DBC=∠IBA+∠DAB
よって、∠DBI=∠DIBだから、DB=DI
(2)図のように各点を定める(注:内接円とACとの接点をH,OIを結びその延長と外接円との交点をF,G(IOの延長と円との交点をF,OIの延長と円との交点をG)とした図)と、
弧BD=弧CDより、∠BED=∠CAI
これと、∠EBD=∠AHI=90°より、
△EDB∽△AIH
対応する辺の比をとって、
ED:AI=DB:IH
よって、2Rr=ED×IH=AI×DB
=AI×DI=FI×GI
=(FO+OI)(GO-OI)
=(R+OI)(R-OI)=R²-OI²
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

解説
>∠IBC+∠DBC=∠IBA+∠DAB
よって、∠DBI=∠DIBだから、DB=DI

∠IBC+∠DBC=∠DBIは自明。
∠IBA+∠DAB=∠DIBは△IABの内対角の和より。
よって、∠DBI=∠DIBで△DBIは二等辺三角形だからDB=DI。

>図のように各点を定める(注:内接円とACとの接点をH,OIを結びその延長と外接円との交点をF,G(IOの延長と円との交点をF,OIの延長と円との交点をG)とした図)

いきなりこんな事を言われても、どうしてそうするのか分からないと思う。そこで、まずは問題文の図の状態から、
円の中心と接線の関係より、IH⊥AC ∴∠AHI=90°また、問題文の「DOの延長と円Oの交点をEとする」からDEは直径である。よって、その円周角∠EBD=90°∴∠EBD=∠AHI———①
また、円周角より∠DEB=∠DAB また、AIは∠Aの二等分線より∠DAB=∠DAC=∠IAH
∴∠DEB=∠IAH———②
①,②より、2角が等しいので、△EBD∽△AHI
∴ED:DB=AI:IH
ところで、ED=2R,IH=rより、
2R:DB=AI:r
また、(1)より、DB=DIなので、これを代入すると、2R:DI=AI:r
∴AI・DI=2R・r=2Rr———③
ここで、方べきの定理を利用するために、OIを結びその延長と外接円との交点をF,Gとすると、
AI・DI=FI・GI=(OF+OI)(OG-OI)=(R+OI)(R-OI)=R²-OI²———④
③,④より、R²-OI²=2Rr

因みに、(2)をオイラーの公式という。以前は、(1)の誘導などなしで導けるようにしていましたが、さすがに20年ぐらいやっていないと怪しいですね。まぁ、こういう誘導が付いていれば2,3分で楽勝ですが。(本当にやっていないと忘れちゃうんですよ。まぁ、年配の方なら分かって貰えると思いますが。)

おまけ:
返信
返信1
壊れた扉さん (994klpn6)2024/11/6 10:21 (No.1319652)削除
次の文章を完全解説して下さい。

■1の原始n乗根の性質(5つ)
(1)Φn(x)の根
Φ(x)の根はすべてζ^k(kはnと互いに素)の形(ζのべき)になります。以下、Φn(x)の次数をsとおきます。このsは1,2,…,n-1のうち、nと互いに素な整数の個数になります。この数をφ(n)と表し、φ(n)をオイラー関数といいました。
(2)Φn(x)の根の式
Φn(x)の根の式は、s-1次以下のζの多項式で表せます。実際、(1)より根の式をf(ζ)/g(ζ)と表します。g(ζ)≠0なので、g(x)はΦn(x)と互いに素になります。(Φn(x)は既約なので、互いに素でなければg(x)を割り切り、g(ζ)=0となり矛盾します)。したがってユークリッドの互除法により、
g(x)p(x)+Φn(x)q(x)=1
をみたすp(x),q(x)があります。この式の両辺にx=ζを代入してg(ζ)p(ζ)=1が得られます。よって次のようになります:
f(ζ)/g(ζ)=f(ζ)p(ζ)/g(ζ)p(ζ)=f(ζ)p(ζ)=r(ζ)
(ここでr(x)はf(x)p(x)をΦn(x)で割った余り(次数はs-1次以下))
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

(2)を適当に分かり易く解説して下さい。因みに、前回まで(第10章まで)で一応、ガロワの理論は終わったので、次の章の「ガロワ以降の数学者により(20世紀前半に)完成されたガロワ理論」に入る前に第7章「ガウスの視点」から読み直してみようと思います。(それが終わったら最終章(第11章)に行こうと思います。)

定理 10.5(素数次可解既約多項式の特徴付け(ガロワ))
素数次既約多項式f(x)に対して、次は同値である。
(1)f(x)の根はべき根の式で表される。
(2)f(x)の(任意の)2つの根に対して、f(x)のほかの根がすべて、この2つの根の式で表される。

ガロワの定理を具体例で説明します。3次方程式x³-2の場合、2つの根³√2,³√2ωを用いると、3つめの根³√2ω²は
³√2ω²=-³√2-³√2ω
と表されます。この関係式がx³-2がべき根で解ける理由である、というのがガロワの定理です。
もう1つ例を考えます。x⁵-2の根はα=⁵√2,αζ,αζ²,αζ³,αζ⁴(ここでζ=e^(2πi/5))です。β=αζとおくと、ζ=β/αなので、5つの根はα(β/α)^j=α^(1-j)β^j(j=0,1,2,3,4)と表されます。
一般の5次方程式の根がべき根の式で表せないこともガロワの定理からわかります。実際、多項式がべき根の式で表される根を持つとき、その2つの根でほかの根が表されます。したがって多項式の群に含まれる根の入れ換えは、2個の根をどの根に入れ換えるかによって決まります。よって多項式の群は高々5×4=20個しか、根の入れ換えを含みません。ところが一般の5次方程式の群はS₅なので(120個の入れ換えからなるので)、ガロワの定理より、一般の5次式の根はべき根で表されません。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

これがガロワの結論である。つまり、「ガロワの定理より、一般の5次式の根はべき根で表されません」という事。
私の解説を知りたい人は「2024/8/30 11:33」の投稿以下を見て下さい。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/11/6 14:02削除
解説

■1の原始n乗根の性質(5つ)
(1)Φn(x)の根
Φ(x)の根はすべてζ^k(kはnと互いに素)の形(ζのべき)になります。以下、Φn(x)の次数をsとおきます。このsは1,2,…,n-1のうち、nと互いに素な整数の個数になります。この数をφ(n)と表し、φ(n)をオイラー関数といいました。
(2)Φn(x)の根の式
Φn(x)の根の式は、s-1次以下のζの多項式で表せます。実際、(1)より根の式をf(ζ)/g(ζ)と表します。g(ζ)≠0なので、g(x)はΦn(x)と互いに素になります。(Φn(x)は既約なので、互いに素でなければg(x)を割り切り、g(ζ)=0となり矛盾します)。したがってユークリッドの互除法により、
g(x)p(x)+Φn(x)q(x)=1
をみたすp(x),q(x)があります。この式の両辺にx=ζを代入してg(ζ)p(ζ)=1が得られます。よって次のようになります:
f(ζ)/g(ζ)=f(ζ)p(ζ)/g(ζ)p(ζ)=f(ζ)p(ζ)=r(ζ)
(ここでr(x)はf(x)p(x)をΦn(x)で割った余り(次数はs-1次以下))
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

>Φn(x)の根の式は、s-1次以下のζの多項式で表せます。

証明
Φn(x)の根の1つはζで、根の式を例えば、ζ²+3ζ+1とすると、
ζ²+3ζ+1=(ζ³+2ζ²-2ζ+1)/(ζ-1)
と表せる。(分母分子が同じものをかけただけ。)
つまり、ζの式がどんな式でも必ずf(ζ)/g(ζ)と表せ、分母が≠0である事は必然なので、g(ζ)≠0
ここで、g(x)とΦn(x)が互いに素でないと仮定すると、Φn(x)は定理7.1より既約多項式なので、

定理7.1(円分多項式の既約性)
Φn(x)は有理数係数として既約である。

Φn(x)はg(x)を割り切る(中途半端な共通因数はなく、また、g(x)がΦn(x)を割り切る事もないから)。
よって、g(x)=Φn(x)Q(x)と置け、これにx=ζを代入すると、g(ζ)=Φn(ζ)Q(ζ)=0・Q(ζ)=0(ζはΦn(x)の根でΦn(ζ)=0だから。)
よって、g(ζ)=0 ところで、g(ζ)≠0なので矛盾が生じる。よって、g(x)とΦn(x)は互いに素である。
よって、「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著の定理4.8より、
g(x)p(x)+Φn(x)q(x)=1
をみたすp(x),q(x)が存在する。

定理4.8
体K上の2つの多項式f(X)とg(X)の最大公約数がd(X)ならば
d(X)=f(X)ξ(X)+g(X)η(X)
となるような多項式ξ(X),η(X)がK[X]の中に存在する。

念のため、g(x)とΦn(x)が互いに素だから最大公約数d(X)=1という事である。
g(x)p(x)+Φn(x)q(x)=1にx=ζを代入すると、
g(ζ)p(ζ)+Φn(ζ)q(ζ)=1
また、ζはΦn(x)の根でΦn(ζ)=0より、
g(ζ)p(ζ)=1
今、f(ζ)/g(ζ)の分母分子にp(ζ)をかけると、
f(ζ)/g(ζ)=f(ζ)p(ζ)/g(ζ)p(ζ)
これにg(ζ)p(ζ)=1を代入すると、
f(ζ)/g(ζ)=f(ζ)p(ζ)———①
ここで、f(x)p(x)の次数がΦn(x)より小さければ(1)よりΦn(x)の次数はsなので、f(ζ)p(ζ)の次数はs-1以下でf(ζ)/g(ζ)の次数もs-1以下。
また、f(x)p(x)の次数がΦn(x)以上ならばf(x)p(x)をΦn(x)で割って商をQ(x),余りをr(x)とすると、f(x)p(x)=Φn(x)Q(x)+r(x)(r(x)の次数はΦn(x)の次数より小さい。)
これにx=ζを代入すると、
f(ζ)p(ζ)=Φn(ζ)Q(ζ)+r(ζ)
ζはΦn(x)の根でΦn(ζ)=0より、
f(ζ)p(ζ)=r(ζ)———②
①,②より、f(ζ)/g(ζ)=r(ζ)
ところで、ζの式がどんな式でも必ずf(ζ)/g(ζ)と表せた。また、r(ζ)の次数はΦn(ζ)の次数より小さいのでs-1次以下。
よって、f(x)p(x)の次数がΦn(x)より小さい場合のs-1次以下と合わせて、Φn(x)の根ζの式は、s-1次以下の多項式で表せる。

感想
こういうのを省けばずっと分かり易くなるんだろうけど、本としては薄くなって成り立たないんだろうね。個人的には、こういうのが面白くて勉強になるが。

おまけ:
返信
返信1
壊れた扉さん (994klpn6)2024/11/5 20:36 (No.1319315)削除
問題
図の△ABCで、Iは内心で、ID=IE,AE>ADである。
(1)∠DAI=x°とするとき、∠DIEの大きさをxで表せ。
(2)∠AEI+∠ADI=180°となることを証明せよ。
(3)∠Aの大きさを求めよ。
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

図の解説:AB>ACの鋭角三角形の内心がIでBIの延長とACとの交点がD,CIの延長とABとの交点がEという図。

(2)は意外と難しいと思います。もちろん、私は解けましたが。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/11/6 07:59削除
問題
図の△ABCで、Iは内心で、ID=IE,AE>ADである。
(1)∠DAI=x°とするとき、∠DIEの大きさをxで表せ。
(2)∠AEI+∠ADI=180°となることを証明せよ。
(3)∠Aの大きさを求めよ。
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

模範解答
(1)Iは内心だから、IA,IB,ICは、各頂点の二等分線である。
図のように、b,cを定める(注:∠Bの二等分をb°,∠Cの二等分をc°ずつ)と、
2b°+2c°+2x°=180°より、
b°+c°=90°-x°
よって、∠DIE=180°-(b°+c°)
=90°+x°
(2)線分AE上に、AE'=AD(<AE)となるような点E'をとると、
△AIE'≡△AID(二辺夾角相等)
よって、IE'=ID=IE
これより、△IEE'はIE=IE'の二等辺三角形になる。
よって、∠AEI+∠ADI=∠IE'E+∠IE'A=180°
(3)四角形AEIDの内角を考えると、(2)より、∠D+∠E=180°
よって、∠A+∠I=180°
∠I=180°-∠A=180°-2x°となる。
(1)より、∠I=90°+x°だから、
180°-2x°=90°+x°
これを解いて、x=30°
ゆえに、∠A=2x°=60°
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

私の解法
(1)Iは内心で∠DAI=x°より、∠A=2x°
また、対頂角より∠DIE=∠BIC
ここで、公式https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12229757997より、
∠BIC=90°+∠A/2
よって、∠DIE=90°+x°
(2)△ADIと△AEIにおいて、∠DAI=∠EAI,ID=IE,AIは共通より、二辺と挟角以外の1角が等しいので、△ADI≡△AEIまたは∠Dと∠Eが補角をなす。https://x.com/satndRvjMpc4tl7/status/1849808608621625677
ところで、条件よりAE≠ADなので、合同ではない。よって、∠Dと∠Eは補角をなす。
∴∠D+∠E=180°
(3)模範解答と同じようにb,cと置くと、
△EBCの内対角の和より、∠AEI=2b+c
△DBCの内対角の和より、∠ADI=b+2c
これらを(2)の結果に代入すると、
3b+3c=180°∴b+c=60°
∴∠A=180°-60°×2=60°

補足
注:二辺と夾角でない一角が定まっている三角形は、原則としては、2通りに決まります(右図は一角が30°で、二辺が6cm,4cmの場合)。
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

図の解説
AB=6cm,AC=4cm,∠B=30°の△ABCの辺BC上にAC'=4cmとなる点C'を取った図。

因みに、模範解答の「線分AE上に、AE'=AD(<AE)となるような点E'をとると」の代わりに、「AC上にAD'=AEとなる点を取って」もできます。

おまけ:
返信
返信1
壊れた扉さん (994klpn6)2024/11/4 13:15 (No.1318285)削除
次の文章を完全解説して下さい。

補題
多項式の表現は一意的である。すなわち関数f∈ℱ(K,K)が多項式で
f(t)=a₀+a₁t+…+ant^n=b₀+b₁t+…+bnt^n,ai,bj∈K
であれば、すべての0≤i≤nに対して、ai=biである。

証明
背理法で証明する。仮にai≠biとなるiがあったとする。そのようなiの中で最大のものをmとする。すべてのx∈Kに対して
(a₀-b₀)+(a₁-b₁)x+…+(am-bm)x^m=f(x)-f(x)=0
が成り立つ。特に、m≧1である。ここで数体Kは1を含むあらゆる自然数を含むことに注意する。1∈K⇒2=1+1∈K,3=1+2∈K,…。そうすると、上のことから、すべての自然数Nに対して
(a₀-b₀)+(a₁-b₁)N+…+(am-bm)N^m=0
適当に移項して、N^mで割ると
0≠am-bm=-(a₀-b₀)/N^m-(a₁-b₁)/N^(m-1)-…-(am-1-bm-1)/N
が生ずる。ここで両辺のlim(N→∞)をとると
0≠am-bm=lim(N→∞)(右辺)=0
となり、矛盾が生ずる。よってすべての0≦i≦nに対してai=bi(証明終)
「線型代数入門」有馬哲著より

定義
複素数の集合ℂの部分集合Kが0と1を含み、ℂの加法と乗法に関して閉じているときKを数体とい言う。すなわち、K⊆ℂが数体とは
数体の条件
(ⅰ)x,y∈Kならばx+y∈K,-x∈K
(ⅱ)x,y∈Kならばxy∈K 
   またx≠0ならばx^-1∈K
(ⅲ)0,1∈K
をみたすことである。
「線型代数入門」有馬哲著より

適当に分かり易く、初学者にも分かるように厳密に(行間なく)解説して下さい。また、余裕がある人は別解が作れないかどうか検討して下さい。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/11/4 15:48削除
解説
>背理法で証明する。仮にai≠biとなるiがあったとする。そのようなiの中で最大のものをmとする。すべてのx∈Kに対して
(a₀-b₀)+(a₁-b₁)x+…+(am-bm)x^m=f(x)-f(x)=0
が成り立つ。

「仮にai≠biとなるiがあったとする。そのようなiの中で最大のものをmとする。」ここまでは自明とする。
ここで、f(t)=a₀+a₁t+…+ant^n=b₀+b₁t+…+bnt^nのai,biの順番を適当に入れ換えてai≠biとなっているものを新たにa₀,a₁,…,am,b₀,b₁,…,bmと振って先頭から置く(ai≠biとなるiの最大のものがm)と、
a₀+a₁t+…+amt^m+am+1t^(m+1)+…+ant^n 
=b₀+b₁t+…+bmt^m+bm+1t^(m+1)+…+bnt^n
となり、m+1以上の項はai=biよりait^i=bit^iなので、移項すると相殺されて0になる。
よって、(a₀-b₀)+(a₁-b₁)t+…+(am-bm)t^m=f(t)-f(t)=0
ここで、tを「すべてのx∈K」にすると、
(a₀-b₀)+(a₁-b₁)x+…+(am-bm)x^m=0

>ここで数体Kは1を含むあらゆる自然数を含むことに注意する。1∈K⇒2=1+1∈K,3=1+2∈K,…。そうすると、上のことから、すべての自然数Nに対して
(a₀-b₀)+(a₁-b₁)N+…+(am-bm)N^m=0

定義
複素数の集合ℂの部分集合Kが0と1を含み、ℂの加法と乗法に関して閉じているときKを数体とい言う。すなわち、K⊆ℂが数体とは
数体の条件
(ⅰ)x,y∈Kならばx+y∈K,-x∈K
(ⅱ)x,y∈Kならばxy∈K 
   またx≠0ならばx^-1∈K
(ⅲ)0,1∈K
をみたすことである。

数体Kは定義の(ⅰ)より加法について閉じていて、(ⅲ)より1を含むので、1∈K
よって、1+1∈Kより2∈K
よって、1+2∈Kより3∈K
これを繰り返すと、全ての自然数がKに含まれている事が分かる。よって、先の、(a₀-b₀)+(a₁-b₁)x+…+(am-bm)x^m=0のxに自然数全体のNを代入すると、
(a₀-b₀)+(a₁-b₁)N+…+(am-bm)N^m=0(ここでのNは集合ではなく代数的整数という意味。)

>適当に移項して、N^mで割ると
0≠am-bm=-(a₀-b₀)/N^m-(a₁-b₁)/N^(m-1)-…-(am-1-bm-1)/N
が生ずる。

「適当に移項して」は「適切に移項して」という意味だと思うが、「移項して」だけの方が分かり易い。
∴(am-bm)N^m=-(a₀-b₀)-(a₁-b₁)N-…-(am-1-bm-1)N^(m-1)
∴am-bm=-(a₀-b₀)/N^m-(a₁-b₁)/N^(m-1)-…-(am-1-bm-1)/N
ところで、am≠bmだったので、am-bm≠0
よって、
0≠am-bm=-(a₀-b₀)/N^m-(a₁-b₁)/N^(m-1)-…-(am-1-bm-1)/N
という事。

>ここで両辺のlim(N→∞)をとると
0≠am-bm=lim(N→∞)(右辺)=0
となり、矛盾が生ずる。

極限を知っていれば自明である。

>よってすべての0≦i≦nに対してai=bi(証明終)

ところで、初めに「ai≠biとなるiがあったとする」として矛盾が生じたので、背理法により全てのiでai=biとなる。(少なくとも1つai≠biが存在するの否定は、全くai≠biが存在しないという事で、全てのiでai=biという事。)

別解は次回。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/11/5 13:46削除
補題
多項式の表現は一意的である。すなわち関数f∈ℱ(K,K)が多項式で
f(t)=a₀+a₁t+…+ant^n=b₀+b₁t+…+bnt^n,ai,bj∈K
であれば、すべての0≤i≤nに対して、ai=biである。

別証(オリジナル)
数学的帰納法で示す。
(ⅰ)n=0の場合、f(t)=a₀=b₀ 
よって、ai=biより成り立つ。
(ⅱ)n=kの時成り立つと仮定すると、
f(t)=a₀+a₁t+…+akt^k=b₀+b₁t+…+bkt^k,ai,bj∈K
であれば、a₀=b₀,a₁=b₁,…,ak=bk

n=k+1の時、f(t)=a₀+a₁t+…akt^k+ak+1t^(k+1)=b₀+b₁t+…+bkt^k+bk+1t^(k+1)
とすると、帰納法の仮定(仮定の仮定)より、
f(t)=a₀+a₁t+…+akt^k=b₀+b₁t+…+bkt^kなので、これを代入して移項すると、
ak+1t^(k+1)=bk+1t^(k+1)
(1)t≠0の場合、ak+1=bk+1
また、帰納法の仮定より、
a₀=b₀,a₁=b₁,…,ak=bk
∴a₀=b₀,a₁=b₁,…,ak+1=bk+1
よって、
f(t)=a₀+a₁t+…+ak+1t^(k+1)=b₀+b₁t+…+bk+1t^(k+1),ai,bj∈K
であれば、
a₀=b₀,a₁=b₁,…,ak+1=bk+1
よって、n=k+1の時も成り立つ。
(ⅰ),(ⅱ)より、数学的帰納法により示された。
(2)t=0の場合、
f(0)=a₀=b₀でai=biを満たす。
(1),(2)より、多項式の表現は一意的である。

感想
数学的帰納法特有のn=k+1の時にある程度の引っ掛かりを越えるような所がないのですが、多項式の表現が一意的とはあまりにも当たり前過ぎてそのようなものがなくても良いのでしょうか。
いつものように自己責任でお願いします。

おまけ:
返信
返信2
壊れた扉さん (994klpn6)2024/11/3 16:33 (No.1317651)削除
問題
原始ピタゴラス数の最大数と2番目の数との差が1であるための必要十分条件を述べ、それを証明して下さい。

余裕がある人は2通り作れます。

その前に間違い探し。

定理
原始ピタゴラス数の最大数と2番目の数との差が1である必要十分条件は最小数が奇数である事である。

証明1
ピタゴラス数の定理より、
a=m^2-n^2,b=2mn,c=m^2+n^2(m>n>0,mとnは互いに素な偶数と奇数の組み合わせ)
https://manabitimes.jp/math/661(偶数と奇数の組み合わせとは書いていないが、原始ピタゴラス数の場合はそうである。)
ここで、c-b=1とすると、m^2+n^2-2mn=1 ∴(m-n)^2=1 m-n>0より、m-n=1―――①
ところで、a=m^2-n^2=(m-n)(m+n)―――②
①を②に代入すると、a=m+n また、m=n+1より、m,nは連続する整数(自然数)。
よって、aの法則は、連続する整数の和である。つまり、全ての奇数である。また、m+nと2mnの大小を比較すると、m+n><2mnとして、mn-(m+n)<>-mn 
∴mn-(m+n)+1<>-mn+1 
∴(m-1)(n-1)<>1-mn
ところで、m≧2,n≧1より、(m-1)(n-1)>1-mn ∴m+n<2mn 
よって、aが最小である。
つまり、原始ピタゴラス数の最大数と2番目の数の差が1ならば、最小数は奇数である。
また、m-n>0より、m+n<2mnの両辺にm-nを掛けると、
(m+n)(m-n)<2mn(m-n) 
∴m^2-n^2<2mn(m-n)―――☆
逆に、最小数が奇数ならば、a=m^2-n^2はmとnが偶数と奇数の組み合わせより奇数で、a<bよりm^2-n^2<2mn
よって、この時☆より、m-n=1である。∴(m-n)^2=1 ∴m^2+n^2-2mn=1 ∴c-b=1
よって、最小数が奇数ならば、最大数と2番目の数との差は1である。
よって、原始ピタゴラス数の最大数と2番目の数との差が1である必要十分条件は最小数が奇数である事である。

証明2
a,b,cを原始ピタゴラス数とすると、a^2+b^2=c^2が成り立つ。
ここで、b=a+k,c=a+j(kは非負整数でjは自然数とする)と置くと、
a^2+(a+k)^2=(a+j)^2 
∴a^2+a^2+2ak+k^2=a^2+2aj+j^2 
∴a^2=2a(j-k)+(j-k)(j+k)
∴a^2=(j-k)(2a+j+k)
今、最大数と2番目の数との差が1であるとすると、c-b=1 ∴j-k=1
∴a^2=2a+j+k これにj=k+1を代入すると、a^2=2a+2k+1
∴a^2-2a=2k+1
∴a^2-2a+1=2k+2
∴(a-1)^2=2(k+1) 右辺が偶数より左辺も偶数。よって、a-1が偶数よりaは奇数。
よって、原始ピタゴラス数の最大数と2番目の数との差が1ならば最小数は奇数である。
逆に、最小数が奇数ならば、aが奇数よりa-1は偶数。よって、(a-1)^2も偶数より、(a-1)^2=2(k+1)と置くと、
a^2-2a+1=2k+2 
∴a^2=2a+2k+1 
ここで、k+1=jと置くと、a^2=2a+k+(k+1)より、
a^2=2a+k+j―――① 
また、1=j-k―――②
①×②より、a^2=(j-k)(2a+j+k)
∴a^2=2a(j-k)+(j-k)(j+k)
∴a^2=2a(j-k)+j^2-k^2
この両辺にa^2を加えると、
a^2+a^2=a^2+2a(j-k)+j^2-k^2
∴a^2+a^2+2ka+k^2=a^2+2ja+j^2
∴a^2+(a+k)^2=(a+j)^2
よって、b=a+k,c=a+jと置くと、
c-b=j-k=1(②より)
よって、最小数が奇数ならば最大数と2番目の数との差は1である。
よって、原始ピタゴラス数の最大数と2番目の数との差が1である必要十分条件は最小数が奇数である事である。

間違いを指摘して下さい。よく考えれば簡単です。(思い込みは誰にでもあって仕方がない事だと思います。別にフェルマーの余白の事を言っている訳ではありませんが、フェルマーの最終定理の間違い探しも添付しておきますね。)
https://dic.nicovideo.jp/a/%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%AB%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%81%AE%E6%9C%80%E7%B5%82%E5%AE%9A%E7%90%86

おまけ:
間違い探しその2 (1)
壊れた扉さん (994klpn6)2024/11/4 07:24削除
間違い探しの回答

証明1
ピタゴラス数の定理より、
a=m^2-n^2,b=2mn,c=m^2+n^2(m>n>0,mとnは互いに素な偶数と奇数の組み合わせ)
https://manabitimes.jp/math/661(偶数と奇数の組み合わせとは書いていないが、原始ピタゴラス数の場合はそうである。)
ここで、c-b=1とすると、m^2+n^2-2mn=1 ∴(m-n)^2=1 m-n>0より、m-n=1―――①
ところで、a=m^2-n^2=(m-n)(m+n)―――②
①を②に代入すると、a=m+n また、m=n+1より、m,nは連続する整数(自然数)。
よって、aの法則は、連続する整数の和である。つまり、全ての奇数である。また、m+nと2mnの大小を比較すると、m+n><2mnとして、mn-(m+n)<>-mn 
∴mn-(m+n)+1<>-mn+1 
∴(m-1)(n-1)<>1-mn
ところで、m≧2,n≧1より、(m-1)(n-1)>1-mn ∴m+n<2mn 
よって、aが最小である。
つまり、原始ピタゴラス数の最大数と2番目の数の差が1ならば、最小数は奇数である。
また、m-n>0より、m+n<2mnの両辺にm-nを掛けると、
(m+n)(m-n)<2mn(m-n) 
∴m^2-n^2<2mn(m-n)―――☆
逆に、最小数が奇数ならば、a=m^2-n^2はmとnが偶数と奇数の組み合わせより奇数で、a<bよりm^2-n^2<2mn
よって、この時☆より、m-n=1である。∴(m-n)^2=1 ∴m^2+n^2-2mn=1 ∴c-b=1
よって、最小数が奇数ならば、最大数と2番目の数との差は1である。
よって、原始ピタゴラス数の最大数と2番目の数との差が1である必要十分条件は最小数が奇数である事である。

回答1
>よって、この時☆より、m-n=1である。

☆を使ってはダメである。
☆はm+n<2mnを使っていて、これはc-b=1の条件の下で出てきたものなので、「最大数と2番目の数との差は1である」になるに決まっているからである。

証明2
a,b,cを原始ピタゴラス数とすると、a^2+b^2=c^2が成り立つ。
ここで、b=a+k,c=a+j(kは非負整数でjは自然数とする)と置くと、
a^2+(a+k)^2=(a+j)^2 
∴a^2+a^2+2ak+k^2=a^2+2aj+j^2 
∴a^2=2a(j-k)+(j-k)(j+k)
∴a^2=(j-k)(2a+j+k)
今、最大数と2番目の数との差が1であるとすると、c-b=1 ∴j-k=1
∴a^2=2a+j+k これにj=k+1を代入すると、a^2=2a+2k+1
∴a^2-2a=2k+1
∴a^2-2a+1=2k+2
∴(a-1)^2=2(k+1) 右辺が偶数より左辺も偶数。よって、a-1が偶数よりaは奇数。
よって、原始ピタゴラス数の最大数と2番目の数との差が1ならば最小数は奇数である。
逆に、最小数が奇数ならば、aが奇数よりa-1は偶数。よって、(a-1)^2も偶数より、(a-1)^2=2(k+1)と置くと、
a^2-2a+1=2k+2 
∴a^2=2a+2k+1 
ここで、k+1=jと置くと、a^2=2a+k+(k+1)より、
a^2=2a+k+j―――① 
また、1=j-k―――②
①×②より、a^2=(j-k)(2a+j+k)
∴a^2=2a(j-k)+(j-k)(j+k)
∴a^2=2a(j-k)+j^2-k^2
この両辺にa^2を加えると、
a^2+a^2=a^2+2a(j-k)+j^2-k^2
∴a^2+a^2+2ka+k^2=a^2+2ja+j^2
∴a^2+(a+k)^2=(a+j)^2
よって、b=a+k,c=a+jと置くと、
c-b=j-k=1(②より)
よって、最小数が奇数ならば最大数と2番目の数との差は1である。
よって、原始ピタゴラス数の最大数と2番目の数との差が1である必要十分条件は最小数が奇数である事である。

回答2
>ここで、k+1=jと置くと、

こう置くと、必然的にbとcの差が1になるからダメ。(b=a+k,c=a+jだから。)

問題
原始ピタゴラス数の最大数と2番目の数との差が1であるための必要十分条件を述べ、それを証明して下さい。

これは次回。また、「間違い探しその2の解答」と「間違い探しその3」も添付しておきますね。

おまけ:
間違い探しその2の解答 (1)
間違い探しその3 (1)
壊れた扉さん (994klpn6)2024/11/5 07:55削除
問題
原始ピタゴラス数の最大数と2番目の数との差が1であるための必要十分条件を述べ、それを証明して下さい。

定理
原始ピタゴラス数の最大数と2番目の数との差が1であるための必要十分条件は最小数が奇素数である事である。

証明1
a²+b²=c²(a,b,cは自然数でa<bとしても一般性を失わない)
ピタゴラス数の生成式より、
a=m²-n²,b=2mn,c=m²+n²(m>n>0,mとnは互いに素な偶数と奇数の組み合わせ)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%94%E3%82%BF%E3%82%B4%E3%83%A9%E3%82%B9%E6%95%B0#%E7%94%9F%E6%88%90%E5%BC%8F
と置ける。
ここで、条件よりc-b=1とすると、ピタゴラス数の生成式より、m²+n²-2mn=1
∴(m-n)²=1 ∴m-n=±1
m>nよりm-n>0 ∴m-n=1———①
また、a=m²-n²=(m-n)(m+n)———②
①を②に代入すると、a=m+n———☆
また、①より、m=n+1 
つまり、m,nは連続する2整数(自然数)。
よって、aは連続する2整数の和である。
よって、aの法則は全ての奇数である。(奇数+偶数=奇数より)
よって、aは奇素数でもある。
ところで、a<bよりaは最小なので、
原始ピタゴラス数の最大数と2番目の数の差が1ならば最小数は奇素数である。———☆
逆に、最小数のaを奇素数とすると、
a=m²-n²=(m+n)(m-n)でm+n>m-nより、m-n=1(aが素数だから。)
ここで、c-b=m²+n²-2mn=(m-n)²=1²=1
よって、最大数と2番目の数との差は1である。
よって、原始ピタゴラス数の最小数が奇素数ならば最大数と2番目の数との差は1である。———☆☆
☆,☆☆より、
原始ピタゴラス数の最大数と2番目の数との差が1であるための必要十分条件は最小数が奇素数である事である。
因みに、ピタゴラス数の生成式のb=2mn(m>n>0)より2はあり得ないので、奇素数=素数である。

証明2
a,b,cを原始ピタゴラス数とすると、a²+b²=c²が成り立つ。
ここで、b=a+k,c=a+j(k,jはk<jとなる自然数)と置いて代入すると、
a²+(a+k)²=(a+j)²
∴a²+a²+2ak+k²=a²+2aj+j²
∴a²=2a(j-k)+(j-k)(j+k)
∴a²=(j-k)(2a+j+k)———①
今、最大数と2番目の数との差を1とすると、
c-b=1より、j-k=1———②
②を①に代入すると、
a²=2a+j+k
これにさらに②よりj=k+1を代入すると、
a²=2a+2k+1 ∴a²-2a=2k+1
∴a²-2a+1=2k+2 
∴(a-1)²=2(k+1)
ところで、kは整数より右辺は偶数。よって、等号でつながれた左辺も偶数。
よって、a-1は偶数よりaは奇数である。
よって、aは奇素数でもある。
よって、原始ピタゴラス数の最大数と2番目の数の差が1ならば最小数は奇素数である。———☆
逆に、最小数のaを奇素数とすると、①より、
a²=(j-k)(2a+j+k)
(ⅰ)j-k=2a+j+k=aの場合
(ⅱ)j-k=1の場合
の2通りの場合が考えられる(場合しかない)。
(ⅰ)の場合、2a+j+k=aよりa+j+k=0だが、a,k,jは自然数より矛盾。
(ⅱ)の場合、①に代入すると、a²=2a+j+k
ここで、c-b=(a+j)-(a+k)=j-k=1
よって、最大数と2番目の数との差が1になる。
(ⅰ),(ⅱ)より、
原始ピタゴラス数の最小数が奇素数ならば最大数と2番目の数との差は1である。———☆☆
☆,☆☆より、
原始ピタゴラス数の最大数と2番目の数との差が1であるための必要十分条件は最小数が奇素数である事である。

おまけ:
返信
返信2
壊れた扉さん (994klpn6)2024/11/1 16:00 (No.1315738)削除
定理
原始ピタゴラス数の最大数と2番目の数との差が1であるならば最小数は奇数である。

上の定理を証明して下さい。逆は成り立ちません。https://www.hyogo-c.ed.jp/~meihoku-hs/club/astronomy-py.html

因みに、上の定理の証明はピタゴラス数の生成式を使うものと使わないものの2通りを用意してあります。

結構面白いと思います。(後者の方がより面白いかと。)

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/11/2 07:56削除
定理
原始ピタゴラス数の最大数と2番目の数との差が1であるならば最小数は奇数である。

証明1
a²+b²=c²(a,b,cは自然数でa<bとしても一般性を失わない)
ピタゴラス数の生成式より、
a=m²-n²,b=2mn,c=m²+n²(m>n>0,mとnは互いに素な偶数と奇数の組み合わせ)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%94%E3%82%BF%E3%82%B4%E3%83%A9%E3%82%B9%E6%95%B0#%E7%94%9F%E6%88%90%E5%BC%8F
と置ける。
ここで、条件よりc-b=1とすると、ピタゴラス数の生成式より、m²+n²-2mn=1
∴(m-n)²=1 ∴m-n=±1
m>nよりm-n>0 ∴m-n=1———①
また、a=m²-n²=(m-n)(m+n)———②
①を②に代入すると、a=m+n———☆
また、①より、m=n+1 
つまり、m,nは連続する2整数(自然数)。
よって、aは連続する2整数の和である。
よって、aの法則は全ての奇数である。(奇数+偶数=奇数より)
ところで、a<bよりaは最小なので、
原始ピタゴラス数の最大数と2番目の数の差が1ならば最小数は奇数である。

補足
m+nと2mnの大小を比較すると、
m+n≷2mnとして、mn-(m+n)≶-mn
∴mn-(m+n)+1≶-mn+1
∴(m-1)(n-1)≶1-mn
ところで、m≧2,n≧1(m>n>0でm,nは自然数だから)より、
(m-1)(n-1)>1-mn
よって、大小記号の下を選ぶと、m+n<2mn
よって、a=m+n(☆),b=2mnより、
a<b よって、aが最小である。

念のため、ピタゴラス数の生成式のm²-n²が常に最小となる訳ではない。この証明ではm+nという要素を使っているからである。

証明2は次回。

おまけ:
https://news.yahoo.co.jp/articles/7610adca1efa3b2d9ef9bcab79e3f5e62f5968b7/comments
壊れた扉さん (994klpn6)2024/11/3 07:58削除
定理
原始ピタゴラス数の最大数と2番目の数との差が1であるならば最小数は奇数である。

証明2
a,b,cを原始ピタゴラス数とすると、a²+b²=c²が成り立つ。
ここで、b=a+k,c=a+j(k,jはk<jとなる自然数)と置いて代入すると、
a²+(a+k)²=(a+j)²
∴a²+a²+2ak+k²=a²+2aj+j²
∴a²=2a(j-k)+(j-k)(j+k)
∴a²=(j-k)(2a+j+k)———①
今、最大数と2番目の数との差を1とすると、
c-b=1より、j-k=1———②
②を①に代入すると、
a²=2a+j+k
これにさらに②よりj=k+1を代入すると、
a²=2a+2k+1 ∴a²-2a=2k+1
∴a²-2a+1=2k+2 
∴(a-1)²=2(k+1)
ところで、kは整数より右辺は偶数。よって、等号でつながれた左辺も偶数。
よって、a-1は偶数よりaは奇数である。
よって、原始ピタゴラス数の最大数と2番目の数の差が1ならば最小数は奇数である。
(一応、数式でaの最小性を示すと、 
b=a+kよりb-a=k>0よりb>a)

因みに、原始ピタゴラス数の最大数と2番目の数との差が1である必要十分条件は最小数が奇数である事ではありませんが、最小数を任意の奇数にして最大数と2番目の数との差が1にする事は出来ます。
どういう事か考えてみて下さい。
https://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-12864790211.html
(証明2のアイデアの原案はハンドルネーム・愛犬ベルのためにさん(八野正さん)です。)

おまけ:
返信
返信2
壊れた扉さん (994klpn6)2024/11/1 10:50 (No.1315548)削除
次の文章を完全解説して下さい。

例(1.3.4)
n≧2,Kを数体,V=K^nとし、Vの元でその最後の座標が0であるようなもの全体をWとする。このとき、WはVの部分空間であり、n-1項列ベクトル空間K^(n-1)と同型である。
「線型代数入門」有馬哲著より

証明が載っていないので、自分で証明して下さい。

昔、浅枝陽先生という人の授業を聞いていたら、100点満点のテストであまりにも皆の出来が悪いので配点を上げたら200点を取った生徒がいたと言っていたが、多分、テストで聞かれてもいない事を完璧に返答するような人だったのだろう。当時は天才にもレベルがあるんだなぁとそこまでは天才じゃない同学年の人と比べていたが、多分、その人は親が凄くてすでに群・環・体の準同型写像ぐらいまではマスターしていたのだろう。念のため、今でも天才だと思っている。

定義
数体K上の二つの線型空間U,Vの間に双射↔があり
x₁↔y₁,x₂↔y₂ならばx₁+x₂↔y₁+y₂(x₁,x₂∈U,y₁,y₂∈V)
x↔y,a∈Kならばax↔ay(x∈U,y∈V)
が成り立つとき、UとVはK上の線型空間として同型であるといい、U≃Vで表す。同型を与える双射F:U→Vを同型写像と言う。このとき、その逆写像F^-1もまた同型写像である。(定義終)

命題(1.3.1)
Vを数体K上の線型空間とする。Vの空でない部分集合Wが部分空間であるために、次の条件がみたされることを必要充分である。
部分空間の条件
(ⅰ)x,y∈Wならばx+y∈W
(ⅱ)x∈W,a∈Kならばax∈W
「線型代数入門」有馬哲著より

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/11/1 13:53削除
例(1.3.4)
n≧2,Kを数体,V=K^nとし、Vの元でその最後の座標が0であるようなもの全体をWとする。このとき、WはVの部分空間であり、n-1項列ベクトル空間K^(n-1)と同型である。
「線型代数入門」有馬哲著より

証明
V=K^nは列ベクトルだが、書けないのでV=Knとして行ベクトルとして証明する。
W⊂Vは自明。
ここで、X=(x₁ x₂ … xn-1 0),
Y=(y₁ y₂ … yn-1 0)∈W
(xi,yi(1≦i≤n-1)∈K)
と置くと、
X+Y=(x₁ x₂ … xn-1 0)+(y₁ y₂ … yn-1 0)
=(x₁+y₁ x₂+y₂ … xn-1+yn-1 0)
ところで、xi,yi∈KでKは体より加法について閉じているので、xi+yi∈K
∴X+Y∈W
また、a∈K,X∈Wに対して、
aX=a(x₁ x₂ … xn-1 0)
=(ax₁ ax₂ … axn-1 0)
a,xi∈KでKは体より乗法について閉じているので、axi∈K ∴aX∈W
よって、X,Y∈WならばX+Y∈W,
a∈K,X∈WならばaX∈Wより、部分空間の条件を満たすので、WはVの部分空間である。

部分空間の条件
(ⅰ)x,y∈Wならばx+y∈W
(ⅱ)x∈W,a∈Kならばax∈W

また、F:W→Kn-1
(F(x₁ x₂ … xn-1 0)=(x₁ x₂ … xn-1))
と置くと、Fは全単射である。つまり、双射。
また、F(X+Y)=
F((x₁ x₂ … xn-1 0)+(y₁ y₂ … yn-1 0))
=F((x₁+y₁ x₂+y₂ … xn-1+yn-1 0))
=(x₁+y₁ x₂+y₂ … xn-1+yn-1)
=(x₁ x₂ … xn-1)+(y₁ y₂ … yn-1)
=F(X)+F(Y)
∴F(X+Y)=F(X)+F(Y)
ところで、Fは双射よりX+YとF(X)+F(Y)は双射の関係。よって、X=x₁,Y=x₂,F(X)=y₁,F(Y)=y₂と置く(注:上のxi,yiとは異なるものとする)と、Fは双射(↔)の関係より、
x₁↔y₁,x₂↔y₂ならばx₁+x₂↔y₁+y₂・・・①
が成り立つ。
また、a∈K,X∈Wに対して、
F(aX)=F(a(x₁ x₂ … xn-1 0))
=F(ax₁ ax₂ … axn-1 0)
=(ax₁ ax₂ … axn-1)
=a(x₁ x₂ … xn-1)
=aF(X)
∴F(aX)=aF(X)
ところで、Fは双射よりaXとaF(X)は双射の関係。
よって、X=x,F(X)=yと置くと、
x↔y,a∈Kならばax↔ay・・・②
①,②より、Fは同型写像でWとKn-1は同型である。

定義
数体K上の二つの線型空間U,Vの間に双射↔があり
x₁↔y₁,x₂↔y₂ならばx₁+x₂↔y₁+y₂(x₁,x₂∈U,y₁,y₂∈V)
x↔y,a∈Kならばax↔ay(x∈U,y∈V)
が成り立つとき、UとVはK上の線型空間として同型であるといい、U≃Vで表す。同型を与える双射F:U→Vを同型写像と言う。このとき、その逆写像F^-1もまた同型写像である。(定義終)

おまけ:
返信
返信1
壊れた扉さん (994klpn6)2024/10/28 22:10 (No.1312954)削除
次の文章を完全解説して下さい。

発展事項
円と内接四角形についての性質
右の図で、PQ:PR:PS:PT=ab:bc:cd:da(注:円に内接する四角形の左上の頂点から反時計回りQRSTで、QR=b,RS=c,ST=d,TQ=aという図。)
(△PQT∽△PRSより、PQ:PR=a:c 同様に、△PQR∽△PTSより、PQ:PT=b:dなどをくみあわせると出る。)
よって、PQ=abx,PR=bcx,PS=cdx,PT=daxとおくと、トレミーの定理に代入して、
ac+bd=(ab+cd)(ad+bc)x²
よって、x=√{(ac+bd)/(ab+cd)(ad+bc)}
となって、PQ,PR,PS,PTをa~dの式で表せることがわかる。
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

>PQ:PR:PS:PT=ab:bc:cd:da

これは余裕がある人は、2通りに挑戦してみて下さい。

おまけ:
https://x.com/satndRvjMpc4tl7/status/1850874864577732799
壊れた扉さん (994klpn6)2024/10/29 07:58削除
発展事項
円と内接四角形についての性質
右の図で、PQ:PR:PS:PT=ab:bc:cd:da(注:円に内接する四角形の左上の頂点から反時計回りQRSTで、QR=b,RS=c,ST=d,TQ=aという図。)
(△PQT∽△PRSより、PQ:PR=a:c 同様に、△PQR∽△PTSより、PQ:PT=b:dなどをくみあわせると出る。)
よって、PQ=abx,PR=bcx,PS=cdx,PT=daxとおくと、トレミーの定理に代入して、
ac+bd=(ab+cd)(ad+bc)x²
よって、x=√{(ac+bd)/(ab+cd)(ad+bc)}
となって、PQ,PR,PS,PTをa~dの式で表せることがわかる。
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

解説
>(△PQT∽△PRSより、PQ:PR=a:c 同様に、△PQR∽△PTSより、PQ:PT=b:dなどをくみあわせると出る。)

解法1
△PQT∽△PRSよりPQ:PR=a:c———①
△PQR∽△PTSよりPQ:PT=b:d———②
△PQT∽△PRSよりPT:PS=a:c———③
△PQR∽△PTSよりPR:PS=b:d———④
①より、PQ:PR=ab:bc———①'
④より、PR:PS=bc:cd———④'
①',④'より、
PQ:PR:PS=ab:bc:cd———⑤
②より、PQ:PT=ab:ad———②'
③より、PT:PS=ad:cd———③'
②',③'より、
PQ:PT:PS=ab:ad:cd———⑥
⑤,⑥より、
PQ:PR:PS:PT=ab:bc:cd:da

>右の図で、PQ:PR:PS:PT=ab:bc:cd:da(注:円に内接する四角形の左上の頂点から反時計回りQRSTで、QR=b,RS=c,ST=d,TQ=aという図。)

解法2
四角形QRSTは円に内接する四角形より、∠Q+∠S=180°つまり、∠Qと∠Sは補角をなしている。
よって、1つの角が補角をなす三角形の面積比の公式より、△QRT:△SRT=ab:cd
また、中学受験でよく使う四角形の面積比の定理より、△QRT:△SRT=PQ:PS
よって、PQ:PS=ab:cd———①
(1つの角が補角をなす面積比の公式を使わない場合は、TからRQの延長,RS上に垂線を下ろしその足をそれぞれH,Iとすると、∠TQH=∠TSIより△TQH∽△TSIで相似比がa:dより、TH:TI=a:d また、△TRQ:△TRS=QR×TH×(1/2):RS×TI×(1/2)=b×TH:c×TIより、b×a:c×d=ab:cdと求める。)
(中学受験でよく使う定理の方は、Q,SからRTに垂線を下ろしその足をそれぞれJ,Kとし、△QPJ∽△SPKを利用すれば一発で分かる。)
話を元に戻して、
同様に、PR:PT=bc:ad———②
また、円周角より2角が等しいので、△PST∽△PRQより、PS:PR=d:b=cd:bc———③
①,②,③より、
PQ:PS:PR:PT=ab:cd:bc:ad
∴PQ:PR:PS:PT=ab:bc:cd:da

>よって、PQ=abx,PR=bcx,PS=cdx,PT=daxとおくと、トレミーの定理に代入して、
ac+bd=(ab+cd)(ad+bc)x²
よって、x=√{(ac+bd)/(ab+cd)(ad+bc)}

PQ:PR:PS:PT=ab:bc:cd:daより、PQ=abx,PR=bcx,PS=cdx,PT=daxと置ける。
ところで、四角形QRSTは円に内接する四角形より、トレミーの定理を使うと、
ac+bd=QS・RT———☆
QS=PQ+PS=abx+cdx=(ab+cd)x
RT=PR+PT=bcx+dax=(ad+bc)x
これらを☆に代入すると、
ac+bd=(ab+cd)(ad+bc)x²
x=√{(ac+bd)/(ab+cd)(ad+bc)}

因みに、これを利用すれば円に内接する四角形の対角線の長さの公式が作れる。昔、これと同じ方法とRQの延長とSTの延長の交点を定める方法ともっと画期的な第3の方法でその公式を導いた事がある。次回はそれをやりますね。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/10/30 07:58削除
>x=√{(ac+bd)/(ab+cd)(ad+bc)}
因みに、これを利用すれば円に内接する四角形の対角線の長さの公式が作れる。

これを、PQ=abx,PR=bcx,PS=cdx,PT=daxに代入すると、
QS=PQ+PS=abx+cdx=(ab+cd)x
=(ab+cd)√{(ac+bd)/(ab+cd)(ad+bc)}
=√{(ab+cd)(ac+bd)/(ad+bc)}

TR=PR+PT=bcx+dax=(ad+bc)x
=(ad+bc)√{(ac+bd)/(ab+cd)(ad+bc)}
=√{(ac+bd)(ad+bc)/(ab+cd)}

よって、対角線QS,TRが4辺a,b,c,dの長さで表せた。
一応、これをまとめると、

問題
円に内接する四角形ABCDの辺の長さをAB=a,BC=b,CD=c,DA=dとする時、対角線AC,BDの長さをa,b,c,dで表して下さい。

中学数学の解法1
△EAD∽△EBCより、
AE:BE=d:b———①
DE:CE=d:b———②
△EAB∽△EDCより、
AE:DE=a:c———③
BE:CE=a:c———④
①より、AE:BE=ad:ab———①'
③より、AE:DE=ad:cd———③'
①',③'より、
AE:BE:DE=ad:ab:cd———⑤
②より、CE:DE=bc:cd———②'
④より、BE:CE=ab:bc———④'
②',④'より、
BE:CE:DE=ab:bc:cd———⑥
⑤,⑥より、
AE:BE:CE:DE=ad:ab:bc:cd
よって、AE=adx,BE=abx,CE=bcx,DE=cdxと置いて、トレミーの定理に代入すると、
AC=AE+CE=adx+bcx=(ad+bc)x
BD=BE+DE=abx+cdx=(ab+cd)x
∴(ad+bc)(ab+cd)x²=ac+bd
∴x=√{(ac+bd)/(ab+cd)(ad+bc)}
これを、AE=adx,BE=abx,CE=bcx,DE=cdxに代入すると、
AC=AE+CE=adx+bcx=(ad+bc)x
=(ad+bc)√{(ac+bd)/(ab+cd)(ad+bc)}
=√{(ac+bd)(ad+bc)/(ab+cd)}
BD=BE+DE=abx+cdx=(ab+cd)x
=(ab+cd)√{(ac+bd)/(ab+cd)(ad+bc)}
=√{(ab+cd)(ac+bd)/(ad+bc)}
∴AC=√{(ac+bd)(ad+bc)/(ab+cd)}
BD=√{(ab+cd)(ac+bd)/(ad+bc)}

中学数学の解法1の系
四角形ABCDは円に内接する四角形より、∠Aと∠C,∠Bと∠Dはそれぞれ補角をなしている。
そこで、1つの角が補角をなしている面積比の公式より、
△BAC:△DAC=ab:cd―――①
△ABD:△CBD=ad:bc―――②
また、BDとACの交点をEとし、BD=x,AC=yと置くと、中学受験でよく使う定理より、
△BAC:△DAC=BE:DE―――③
△ABD:△CBD=AE:CE―――④
①,③より、BE:DE=ab:cd―――⑤
②,④より、AE:CE=ad:bc―――⑥
⑤より、BE={ab/(ab+cd)}BD={ab/(ab+cd)}x=abx/(ab+cd)
∴BE=abx/(ab+cd)―――⑤'
同様に、DE=cdx/(ab+cd)―――⑤''
⑥より、AE={ad/(ad+bc)}AC={ad/(ad+bc)}y=ady/(ad+bc)
∴AE=ady/(ad+bc)―――⑥'
同様に、CE=bcy/(ad+bc)―――⑥''
ここで、方べきの定理を使うと、
AE・EC=BE・EDより、
{ady/(ad+bc)}・{bcy/(ad+bc)}
={abx/(ab+cd)}・{cdx/(ab+cd)}
∴abcdy^2/(ad+bc)^2=abcdx^2(ab+cd)^2
∴(ab+cd)^2・y^2=(ad+bc)^2・x^2
∴(ab+cd)y=(ad+bc)x
∴y={(ad+bc)/(ab+cd)}x―――☆
ところで、トレミーの定理より、
xy=ac+bd―――☆☆
☆を☆☆に代入すると、
{(ad+bc)/(ab+cd)}x^2=ac+bd
∴x^2=(ab+cd)(ac+bd)/(ad+bc)
∴x=√{(ab+cd)(ac+bd)/(ad+bc)}
∴BD=√{(ab+cd)(ac+bd)/(ad+bc)}
対称性より、
AC=√{(ad+bc)(ac+bd)/(ab+cd)}

これは数年前にテレビを見ながら何も見ないで思い付いたものです。(当然、昔作った記憶がある。)

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/10/31 08:00削除
問題
円に内接する四角形ABCDの辺の長さをAB=a,BC=b,CD=c,DA=dとする時、対角線AC,BDの長さをa,b,c,dで表して下さい。

中学数学の解法2
(ⅰ)四角形ABCDが長方形ではない場合
BAの延長とCDの延長との交点をEとし、EA=m,ED=nと置くと、四角形ABCDは円に内接する四角形より∠ABC=∠EDA 
また、∠Eは共通より2角が等しいので、△EDA∽△EBC
∴m:d=n+c:b n:d=m+a:bが成り立つ。
∴d(n+c)=bmーーー① d(m+a)=bn―――②
①÷②より、(n+c)/(m+a)=m/n
∴n(n+c)=m(m+a)―――③
また、①より、m=d(n+c)/b―――①'
①'を③に代入すると、
n(n+c)={d(n+c)/b}{d(n+c)/b+a}
∴n=(d/b){d(n+c)/b+a}
∴b^2・n=d{d(n+c)+ab}
∴b^2・n=d^2(n+c)+abd
∴b^2・n-d^2・n=cd^2+abd
∴n=d(ab+cd)/(b^2-d^2)
∴n+c={d(ab+cd)+c(b^2-d^2)}/(b^2-d^2)―――④
④を①'に代入すると、
m={d^2(ab+cd)+cd(b^2-d^2)}/b(b^2-d^2)
=d(abd+cd^2+b^2c-cd^2)/b(b+d)(b-d)
=d(abd+b^2c)/b(b+d)(b-d)
=d(ad+bc)/(b+d)(b-d)
∴m=d(ad+bc)/(b+d)(b-d)
∴EB=m+a=d(ad+bc)/(b+d)(b-d)+a={d(ad+bc)+a(b^2-d^2)}/(b^2-d^2)
=(ad^2+bcd+ab^2-ad^2)/(b^2-d^2)
∴EB=b(ab+cd)/(b+d)(b-d)―――⑤
EC=n+c=d(ab+cd)/(b-d)(b+d)+c={d(ab+cd)+c(b^2-d^2)}/(b^2-d^2)
=(abd+cd^2+b^2c-cd^2)/(b^2-d^2)
∴EC=b(ad+bc)/(b+d)(b-d)―――⑥
ところで、円周角より∠ABD=∠ACD また、∠Eは共通より2角が等しいので、△EBD∽△ECA
ここで、AC=x,BD=yと置くと、
x:y=EC:EB=⑥:⑤=ad+bc:ab+cd
∴y={(ab+cd)/(ad+bc)}x―――☆
また、トレミーの定理より、
xy=ac+bd―――☆☆
☆を☆☆に代入すると、
{(ab+cd)/(ad+bc)}x^2=ac+bd
∴x^2=(ad+bc)(ac+bd)/(ab+cd)
∴x=√{(ad+bc)(ac+bd)/(ab+cd)}
∴AC=√{(ad+bc)(ac+bd)/(ab+cd)}
(ⅱ)長方形の場合は、a=c,b=d
これをAC=√{(ad+bc)(ac+bd)/(ab+cd)}に代入すると、
∴AC=√{(ab+ba)(a^2+b^2)/(ab+ab)}=√(a^2+b^2)
一方、長方形の場合は∠B=90°より、AC=√(a^2+b^2)でOK。
∴AC=√{(ad+bc)(ac+bd)/(ab+cd)}
(ⅰ),(ⅱ)より、
AC=√{(ad+bc)(ac+bd)/(ab+cd)}
また、対称性より、
BD=√{(ab+cd)(ac+bd)/(ad+bc)}

これも解法1と同様にトレミーの定理を使いますが、解法3はトレミーの定理を使わない画期的なものです。念のため、三角関数の解法ではありません。(中学数学ですから。)
関係ありませんが、こちらhttps://gigazine.net/news/20230410-teenagers-pythagorean/の補足解説をさせて頂きます。

この図https://i.gzn.jp/img/2023/04/10/teenagers-pythagorean/002.pngは、直角三角形で内部の直角三角形臭いのは皆相似な直角三角形です。
そして、一番左の直角三角形の斜辺の長さを相似で求めると、b:c=2a:斜辺より、斜辺=2ac/b
また、無限に続く直角三角形の相似比は、b²:a²である(ちょっと考えれば分かる)ので、a²/b²で縮小していく。よって、Aの長さは初項2ac/b,公比a²/b²の無限等比級数で求められる。
よって、公式より、A=(2ac/b)/(1-a²/b²)
=2abc/(b²-a²)
Cの方も解説省略で、C=c(b²+a²)/(b²-a²)と求められる。
よって、図より、sin2α=A/C
また、一番上の二等辺三角形で正弦定理を使うと、
2a/sin2α=c/sinβ
∴2a/(A/C)=c/(b/c)
∴2a/(A/C)=c²/b
これにA=(2ac/b)/(1-a²/b²)
C=c(b²+a²)/(b²-a²)を代入して整理すると、
(a²+b²)/b=c²/bとなり、
a²+b²=c²が成り立つという訳。
因みに、正弦定理を使わなくても三角比で出来るが、それは時間がないので省略。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/10/31 10:39削除
>因みに、正弦定理を使わなくても三角比で出来るが、それは時間がないので省略。

一番上の二等辺三角形を△ABCとし、BからACに垂線を下ろしその足をHとすると、
BH=csin2α,BH=2asinβより、
csin2α=2asinβ———①
また、図より、sin2α=A/C———②
また、A=(2ac/b)/(1-a²/b²)
=2abc/(b²-a²)
C=c(b²+a²)/(b²-a²)より、
A/C={2abc/(b²-a²)}/{c(b²+a²)/(b²-a²)}
=2ab/(a²+b²)———③
②,③より、sin2α=2ab/(a²+b²)———④
ところで、sinβ=b/c———⑤
④,⑤を①に代入すると、
2abc/(a²+b²)=2ab/c
∴c/(a²+b²)=1/c
∴a²+b²=c²

念のため、①から、2a/sin2α=c/sinβとすれば正弦定理もどきである。実は、正弦定理は=2Rと出来る所に大きな意味があるので、結構面倒臭い証明になるのである。「=2R」の前段階まではただの三角比で求められるのである。(昔、自分で気付いたので多分オリジナル。)

全く関係ありませんが、以前に、原始ピタゴラス数(3つの数が互いに素)の最大数と2番目の数との差が1である必要十分条件は最小数が奇数である事であると述べていたのですが、それには重大な欠陥が発覚しました。
そこで、訂正して問題。

定理
原始ピタゴラス数の最大数と2番目の数との差が1であるならば最小数は奇数である。

上の定理を証明して下さい。逆は成り立ちません。https://www.hyogo-c.ed.jp/~meihoku-hs/club/astronomy-py.html

お恥ずかしい。ちょっと裏を取れば分かるような話でした。
因みに、上の定理の証明はピタゴラス数の生成式を使うものと使わないものの2通りを用意してあります。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/11/1 07:50削除
問題
円に内接する四角形ABCDの辺の長さをAB=a,BC=b,CD=c,DA=dとする時、対角線AC,BDの長さをa,b,c,dで表して下さい。

中学数学の解法3
BCの延長上に∠DEC=∠ADBとなる点Eを取ると、四角形ABCDは円に内接する四角形なので、∠DCE=∠DAB
よって、2角が等しいので、△ABD∽△CDE ∴a:d=c:CE ∴CE=cd/a
∴BE=b+cd/a=(ab+cd)/a
また、BD=xと置くと、a:x=c:DE 
∴DE=cx/a
ここで、DからBCに垂線を下ろしその足をHとし、DH=m,BH=nと置いて、△DBH,△DCH,△DEHで三平方の定理を使うと、
m^2+n^2=x^2―――①
m^2+(b-n)^2=c^2―――②
m^2+{(ab+cd)/a-n}^2=(cx/a)^2―――③
①-②より、2bn-b^2=x^2-c^2
∴n=(x^2+b^2-c^2)/2b―――④
①-③より、-(ab+cd)^2/a^2+2n(ab+cd)/a=x^2-c^2x^2/a^2
∴-(ab+cd)^2+2na(ab+cd)=a^2x^2-c^2x^2
∴2na(ab+cd)=x^2(a^2-c^2)+(ab+cd)^2―――⑤
④を⑤に代入すると、
2a(ab+cd)(x^2+b^2-c^2)/2b=x^2(a^2-c^2)+(ab+cd)^2
∴a(ab+cd)(x^2+b^2-c^2)=x^2b(a^2-c^2)+b(ab+cd)^2
∴{a(ab+cd)-b(a^2-c^2)}x^2=-a(ab+cd)(b^2-c^2)+b(ab+cd)^2
∴(a^2b+acd-a^2b+bc^2)x^2=(ab+cd){-a(b^2-c^2)+b(ab+cd)}
∴c(ad+bc)x^2=(ab+cd)(-ab^2+a^2c+ab^2+bcd)=(ab+cd){c(ac+bd)}
∴c(ad+bc)x^2=(ab+cd){c(ac+bd)}
∴x^2=(ab+cd)(ac+bd)/(ad+bc)
∴x=√{(ab+cd)(ac+bd)/(ad+bc)}
∴BD=√{(ab+cd)(ac+bd)/(ad+bc)}
対称性より、
AC=√{(ad+bc)(ac+bd)/(ab+cd)}

因みに、初めの所で、∠DEC=∠ABDとなるように点Eを取って、△ABD∽△CEDを使っても同様に解けます。
ただし、2024/10/27 07:55の投稿で披露したトレミーの定理の中学数学の別証では一方向だけです。

問題
図のように、円に内接する四角形ABCDがあるとき、AB×CD+BC×AD=AC×BD・・・(a)が成立する。この式を次の順序で証明しなさい。
(1)BD上に∠BAE=∠CADとなるような点をとるとき、
(ⅰ)AB:BE=AC:CDを示せ。
(ⅱ)AD:DE=AC:CBを示せ。
(2)(1)で証明したことがらを用いて、式(a)が成立することを証明しなさい。

中学数学の別証(トレミーの定理)
AB=a,BC=b,CD=c,DA=d,
AC=x,BD=yと置いて、BCの延長上に∠EDC=∠BDAとなる点Eを取ると、四角形ABCDは円に内接する四角形より2角が等しくなるので、△DAB∽△DCEとなる。
∴d:a=c:CE ∴CE=ac/d
∴BE=b+ac/d=(bd+ac)/d
∴BE=(ac+bd)/d———☆
また、∠EDC=∠BDAの両辺に∠BDCを加えると、∠BDE=∠ADC
また、円周角より、∠DBC=∠DAC
よって、2角が等しいので、△DBE∽△DAC
∴DA:AC=DB:BE
∴d:x=y:(ac+bd)/d
∴xy=ac+bd
∴AC・BD=AB・CD+BC・DA
∴AB×CD+BC×AD=AC×BD
よって、(a)が導かれた。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/11/1 09:22削除
「円に内接する四角形 対角線の長さ 公式」で検索しても三角関数の導き方も出ないので、一応、三角関数の解法も載せておきますね。
因みに、「円に内接する四角形」のウィキペィアには結果だけが載っている。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%86%86%E3%81%AB%E5%86%85%E6%8E%A5%E3%81%99%E3%82%8B%E5%9B%9B%E8%A7%92%E5%BD%A2#%E5%AF%BE%E8%A7%92%E7%B7%9A%E5%85%AC%E5%BC%8F

問題
円に内接する四角形ABCDの辺の長さをAB=a,BC=b,CD=c,DA=dとする時、対角線AC,BDの長さをa,b,c,dで表して下さい。

三角関数の解法
四角形ABCDは円に内接する四角形より、
∠B=θと置くと、∠D=180°-θ
△ABC,△ADCのそれぞれで余弦定理を使うと、
AC^2=a^2+b^2-2abcosθ―――①
AC^2=c^2+d^2-2cdcos(180°-θ)
∴AC^2=c^2+d^2+2cdcosθ―――②
①,②より、
a^2+b^2-2abcosθ=c^2+d^2+2cdcosθが成り立つ。
∴2(ab+cd)cosθ=a^2+b^2-c^2-d^2
∴cosθ=(a^2+b^2-c^2-d^2)/2(ab+cd)―――③
③を①に代入すると、
AC^2=a^2+b^2-2ab{(a^2+b^2-c^2-d^2)/2(ab+cd)}
=a^2+b^2-ab{(a^2+b^2-c^2-d^2)/(ab+cd)}
={(a^2+b^2)(ab+cd)-ab(a^2+b^2-c^2-d^2)}/(ab+cd)
={cd(a^2+b^2)+ab(c^2+d^2)}/(ab+cd)

∴AC^2={cd(a^2+b^2)+ab(c^2+d^2)}/(ab+cd)―――☆

{cd(a^2+b^2)+ab(c^2+d^2)}
=cda^2+b(c^2+d^2)a+b^2cd
=(ca+bd)(da+bc)
=(ac+bd)(ad+bc)
∴{cd(a^2+b^2)+ab(c^2+d^2)}=(ac+bd)(ad+bc)―――④
④を☆に代入すると、
AC^2=(ac+bd)(ad+bc)/(ab+cd)
∴AC=√{(ac+bd)(ad+bc)/(ab+cd)}
対称性から、
BD=√{(ac+bd)(ab+cd)/(ab+bc)}

よって、円に内接する四角形の対角線の公式が得られた。

余談だが、双子の弟が中3の時にこの公式を非効率なやり方ながら作り出した。その時に、図書館で岩波の数学事典で調べたら三角関数での導き方しか載っていなかった記憶がある。
一応、その非効率なやり方も添付しておきますね。(最近、40数年ぶりに再現する事に成功しました。)

おまけ:
円に内接する四角形の対角線 (1)
返信
返信6
壊れた扉さん (994klpn6)2024/10/31 13:26 (No.1314832)削除
次の文章を完全解説して下さい。

例(1.3.3)
K=ℝまたはℂ,K値数列全体のなすK線型空間をVとする。すなわちℕ={0,1,2,…},V=ℱ(ℕ,K)
(ⅰ)Wを収束K値数列すべての集合とする。lim(n→∞)anとlim(n→∞)bnが存在すれば、lim(n→∞)(an+bn)とlim(n→∞)(can)も存在するから、WはVの部分空間。
(ⅱ)∑(n=0~∞)|an|²が収束するような数列{an}の全体をl₂とする。l₂⊆VはやはりVの部分空間をなす。l₂に対する部分空間の条件は、不等式
|an+bn|²≦|an+bn|²+|an-bn|²=2|an|²+2|bn|²より生じる。
さらに、{an}∈l₂ならばlim(n→∞)an=0であるから、l₂⊆Wでもある。
「線型代数入門」有馬哲著より

適当に分かり易く解説して下さい。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/10/31 16:09削除
解説
>lim(n→∞)anとlim(n→∞)bnが存在すれば、lim(n→∞)(an+bn)とlim(n→∞)(can)も存在するから、WはVの部分空間。

「lim(n→∞)anとlim(n→∞)bnが存在すれば、lim(n→∞)(an+bn)とlim(n→∞)(can)も存在する」は自明とする。
よって、部分空間の条件(ⅰ)x,y∈Wならばx+y∈W(ⅱ)x∈W,a∈Kならばax∈Wを満たすので、WはVの部分空間という事。

命題(1.3.1)
Vを数体K上の線型空間とする。Vの空でない部分集合Wが部分空間であるために、次の条件がみたされることは必要充分である。
部分空間の条件
(ⅰ)x,y∈Wならばx+y∈W
(ⅱ)x∈W,a∈Kならばax∈W
「線型代数入門」有馬哲著より

>∑(n=0~∞)|an|²が収束するような数列{an}の全体をl₂とする。l₂⊆VはやはりVの部分空間をなす。l₂に対する部分空間の条件は、不等式
|an+bn|²≦|an+bn|²+|an-bn|²=2|an|²+2|bn|²より生じる。

|an+bn|²≦2|an|²+2|bn|²で、|an|²と|bn|²が条件より収束するので2|an|²+2|bn|²も収束し、それ以下の値の|an+bn|²も収束する事になる。
∴{an+bn}∈l₂ 
よって、{an},{bn}∈l₂ならば{an+bn}∈l₂
また、{an}∈l₂,c∈Kに対して、
|can|²=c²|an|²
∴{can}∈l₂ (条件より|an|²が収束するのでその定数倍のc²|an|²も収束するから。)
よって、部分空間の条件(ⅰ),(ⅱ)を満たすので、l₂はVの部分空間である。

>さらに、{an}∈l₂ならばlim(n→∞)an=0であるから、l₂⊆Wでもある。

コーシーの定理の系により、∑(n=0~∞)|an|²が収束がするならば|an|²→0(n→∞)なので、|an|→0でan→0より、lim(n→∞)an=0という事。

Cauchyの定理の系
∑anが収束すれば、an→0(n→∞)である。
「微分・積分教科書」占部実・佐々木右左編より

よって、anが収束するので、l₂⊆Wとなるという事。((ⅰ)より、Wは収束K値数列すべての集合。)

補足
>|an+bn|²+|an-bn|²=2|an|²+2|bn|²

|x+y|²=x²+2xy+y²
|x-y|²=x²-2xy+y²より、
|an+bn|²+|an-bn|²
=an²+2anbn+bn²+an²-2anbn+bn²
=2an²+2bn²
=2|an|²+2|bn|²

|x+y|²=x²+2xy+y²の証明
(ⅰ)x+y≧0の場合、
|x+y|²=(x+y)²=x²+2xy+y²
(ⅱ)x+y<0の場合、
|x+y|²={-(x+y)}²=(x+y)²
=x²+2xy+y²
(ⅰ),(ⅱ)より、|x+y|²=x²+2xy+y²

|x-y|²=x²-2xy+y²の証明
(ⅰ)x-y≧0の場合、
|x-y|²=(x-y)²=x²-2xy+y²
(ⅱ)x-y<0の場合、
|x-y|²={-(x-y)}²=(x-y)²
=x²-2xy+y²
(ⅰ),(ⅱ)より、|x-y|²=x²-2xy+y²

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