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壊れた扉さん (994klpn6)2024/10/12 15:16 (No.1299793)削除
問題
右図のようなAB=AC=CD=BD=5cm,BC=4cm,AD=6cmの三角すいA-BCDがある。辺AB上にAP=3cmとなる点Pをとる。点Pを通り、辺BCと辺ADに平行な平面がACと点Qで、辺CDと点Rで、辺BDと点Sで交わっている。このとき、次の各問いに答えよ。
(1)四角形PQRSの面積を求めよ。
(2)三角すいA-BCDの体積を求めよ。
(3)立体AD-PQRSの体積を求めよ。
(93 巣鴨)

図の解説:要は、△ABCと△DBCが合同な二等辺三角形の四面体(三角錐)A-BCDがあり、あとは解説通りの図。

因みに、(3)は参考書には3通りの解法が載っていて、私の解法は別解2の系でした。別解1はマニア向けです。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/10/13 08:00削除
問題
右図のようなAB=AC=CD=BD=5cm,BC=4cm,AD=6cmの三角すいA-BCDがある。辺AB上にAP=3cmとなる点Pをとる。点Pを通り、辺BCと辺ADに平行な平面がACと点Qで、辺CDと点Rで、辺BDと点Sで交わっている。このとき、次の各問いに答えよ。
(1)四角形PQRSの面積を求めよ。
(2)三角すいA-BCDの体積を求めよ。
(3)立体AD-PQRSの体積を求めよ。
(93 巣鴨)

模範解答
(1)対称性より、BC⊥ADは明らか。
これと、PQ∥BC,QR∥ADにより、
PQ⊥QR
同様に、PQ⊥PS,SR⊥QRとなるので、四角形PQRSは長方形である。
いま、△APQ∽△ABC,△CRQ∽△CDAより、PQ=BC×(AP/AB)=12/5,
QR=AD×(CQ/CA)=12/5だから、四角形PQRSは正方形で、その面積は、
(12/5)²=144/25(cm²)
(2)M,Nをそれぞれ、AD,BCの中点とする。
図で、MC=MB=√(5²-3²)=4
MN=√(MC²-CN²)=√(4²-2²)=2√3
よって、A-BCDの体積は、
(1/6)×AD×BC×MN=8√3(cm²)
(基本図61)(下に解説。)
(注:MC=MB=BC=4で△MBCは正三角形だからMN=2√3cm)
(3)右図のように、AD-PQRSを三角柱TQP-URSと2つの三角すいATQP,DURSに分割する(注:PQを含み平面PQRSと直交する平面とADとの交点をT,RSを含み平面PQRSと直交する平面とADとの交点をUとした図)。
AT=(6-12/5)÷2=9/5
よって、TQ=√(AQ²-AT²)=12/5(注:√{(3²-(9/5)²}=√(9-81/25)=√(225/25-81/25)=√(144/25)=12/5)だから、
三角すいATQP(V₁)=(1/3)×AT×△TQP=(1/3)×(9/5)×{(√3/4)×(12/5)²}=108√3/125(cm³)
(注:TQ=TP=PQ=12/5より△TQPは正三角形で中括弧内は正三角形の面積の公式。)
三角柱TQP-URS(V₂)=△TQP×TU
={(√3/4)×(12/5)²}×(12/5)=4V₁(注:単純に数値(数式)の比較。)
よって、AD-PQRS=V₂+2V₁=6V₁
=648√3/125(cm³)
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

基本図61
AD⊥BC,AD⊥HI,BC⊥HIとするとき、四面体ABCDの体積は、
四面体B-ADI+四面体C-ADI
=(1/3)×△ADI×BI+(1/3)×△ADI×CI
=(1/3)×△ADI×BC
=(1/6)×AD×HI×BC
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

解説
要は、AD⊥BCの四面体ABCD(三角錐A-BCDと見てDからBCに下ろした垂線の足をIとした時、△AID⊥△DBCとなる四面体)の体積は、△AID×BC×(1/3)で求められるという事。

因みに、模範解答は(1/6)×AD×BC×MN=8√3(cm²)で求めているが、その前段階の、△MBC×AD×(1/3)で求めても良い。
因みに、私は、△AND×BC×(1/3)で求めた。また、Aから底面BCDに垂線を下ろして高さを求めても良いが、計算がちょっと大変。(省略。)

参考書の別解は次回。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/10/14 07:53削除
問題
右図のようなAB=AC=CD=BD=5cm,BC=4cm,AD=6cmの三角すいA-BCDがある。辺AB上にAP=3cmとなる点Pをとる。点Pを通り、辺BCと辺ADに平行な平面がACと点Qで、辺CDと点Rで、辺BDと点Sで交わっている。このとき、次の各問いに答えよ。
(1)四角形PQRSの面積を求めよ。
(2)三角すいA-BCDの体積を求めよ。
(3)立体AD-PQRSの体積を求めよ。
(93 巣鴨)

(3)の参考書の別解1
発展事項の関係を用いれば、
AD-PQRS=四面体ABCD×(AP³+3AP²×BP)/AB³
=8√3×(3³+3×3²×2)/5³
=648√3/125(cm³)

発展事項
四面体ABCDを、ねじれの位置にある2本の辺AB,CDに共に平行な平面PQRSで切るとき(注:ADとの交点をPとする)、AP:PD=a:bとすると、Aを含む側とCを含む側の体積比は、
(a³+3a²b):(3ab²+b³)
<略証>
 PQを含み底面BCDに平行な平面とABの交点をTとする。
 四面体ATQP(注:平面PQRSと辺AD,AC,BC,BDとの交点がそれぞれP,Q,R,S)は四面体ABCDと相似で、相似比はa:(a+b)だから、体積比はa³:(a+b)³
 斜三角柱TQP-BRSと四面体ABCDの体積比は、底面の比が、
△BRS:△BCD=a²:(a+b)²
高さの比が、BT:BA=b:(a+b)だから、すい体の×1/3を考えて、体積比は、
3a²b:(a+b)³
ここで、(a+b)³=a³+3a²b+3ab²+b³だから、2つに分けられた立体の体積比は、
(a+b)³=a³+3a²b+3ab²+b³
           ⇧
の展開式を矢印のところで区切った比になる。
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

解説
発展事項の証明は読めば分かるので、解説は省略。
また、点Aを含む側の立体と点Cを含む側の立体の体積比が、
立体A:立体C=(a³+3a²b):(3ab²+b³)より、立体C:四面体ABCD=3ab²+b³:a³+3a²b+3ab²+b³
=3ab²+b³:(a+b)³
=3AP・PD²+PD³:(AP+PD)³
=3AP・PD²+PD³:AD³
(AP:PD=a:bだから。)

ここで、本題に戻って、

立体AD-PQRSは発展事項の点Cを含む側なので、上の解説の関係を使うと、解説のAP=本題のBP,解説のPD=本題のAP,解説のAD=本題のAB

∴AD-PQRS:四面体ABCD
=3BP・AP²+AP³:AB³
=AP³+3AP²×BP:AB³

よって、「AD-PQRS=四面体ABCD×(AP³+3AP²×BP)/AB³」という事。

参考書の別解2と私の解法(別解2の系)は次回。

おまけ:
3巻94番の詩
500年より多く数えてからその人々は保つだろう
彼の時代の名誉(装飾)であったその人を
それから一度に崇高な光が引き起こすだろう
なんとこれによって時代は彼らをとても満足したものにするだろう
引用元:https://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-10394805275.html
壊れた扉さん (994klpn6)2024/10/15 07:57削除
問題
右図のようなAB=AC=CD=BD=5cm,BC=4cm,AD=6cmの三角すいA-BCDがある。辺AB上にAP=3cmとなる点Pをとる。点Pを通り、辺BCと辺ADに平行な平面がACと点Qで、辺CDと点Rで、辺BDと点Sで交わっている。このとき、次の各問いに答えよ。
(1)四角形PQRSの面積を求めよ。
(2)三角すいA-BCDの体積を求めよ。
(3)立体AD-PQRSの体積を求めよ。
(93 巣鴨)

参考書の別解2
10・28の研究の結果を用いて、
AD-PQRS=(1/3)×△TQP×(AD+QR+PS)
=(1/3)×{(√3/4)×(12/5)²}×(6+12/5+12/5)=648√3/125(cm³)
「高校への数学 日日のはレベル演習」より

解説
10・28の研究とは、中学入試でよく使われる断頭三角柱の体積の公式の事である。https://www.shuei-yobiko.co.jp/labo/jh-math-byousatsu07/
模範解答の(3)から、
(注:TQ=TP=PQ=12/5より△TQPは正三角形で中括弧内は正三角形の面積の公式。)
つまり、△TQP={(√3/4)×(12/5)²}
よって、
AD-PQRS=(1/3)×△TQP×(AD+QR+PS)
=(1/3)×{(√3/4)×(12/5)²}×(6+12/5+12/5)=648√3/125(cm³)
が分かる。(四角形PQRSは1辺が12/5cmの正方形。)

私の解法
PQの中点をL,BCの中点をMとすると、
LM=(2/5)AM=(2/5)√(5²-2²)
=2√21/5cm
また、SRの中点をKとすると、同様に、
KM=2√21/5cm
また、LK=12/5cm(四角形PQRSが1辺12/5の正方形だから。)
よって、LKの中点をJとすると、
MJ=√{(2√21/5)²-(6/5)²}
=√(84/25-36/25)=√48/5
=4√3/5cm
∴△MLK=(12/5)×(4√3/5)×(1/2)
=24√3/25cm²
よって、断頭三角柱の体積の公式を使うと、
立体PQ-SBCR=(24√3/25)×(12/5+12/5+4)×(1/3)
=(8√3/25)×(44/5)
=352√3/125cm³
また、(2)の結果より、三角錐A-BCD=8√3cm³
∴立体AD-PQRS
=8√3-352√3/125
=1000√3/125-352√3/125
=648√3/125cm³

私の解法のアレンジ
立体PQ-SBCRを四角錐Q-SBCRと三角錐S-PBQに分け、さらに四角錐Q-SBCRを三角錐Q-SBCと三角錐Q-SCRに分けると、
立体PQ-SBCR=三角錐S-PBQ+三角錐Q-SBC+三角錐Q-SCR———☆
また、三角錐Q-SBC:三角錐Q-SCR=△SBC:△SCR=BC:SR=5:3———①
(△DSR∽△DBCの相似比が3:5だから。)
また、三角錐Q-SBCの見方を変えると、三角錐S-QBCで、三角錐S-PBQとの体積を比較すると、
三角錐S-PBQ:三角錐S-QBC=△PBQ:△QBC=PQ:BC=3:5
∴三角錐S-PBQ:三角錐Q-SBC=3:5———②
①,②より、
三角錐Q-SBC:三角錐Q-SCR:三角錐S-PBQ=5:3:3
よって、☆を考えると、
立体PQ-SBCR=(11/5)×三角錐Q-SBC———☆☆
ここで、SからBCに垂線を下ろしその足をHとすると、SH=2√21/5cm
また、Aから底面BCDに垂線を下ろしその足をIとすると、△BCD=4×√21×(1/2)=2√21cm²
また、(2)より、三角錐A-BCD=8√3cm³より、AI=8√3×3÷2√21=12/√7cm
よって、Qから底面SBCに下ろした垂線の足をJとすると、QJ=(2/5)AI=24/5√7cm
∴三角錐Q-SBC=4×(2√21/5)×(1/2)×(24/5√7)×(1/3)
=32√3/25cm³
これを☆☆に代入すると、
立体PQ-SBCR=(11/5)×(32√3/25)
=352√3/125cm³
∴立体AD-PQRS
=8√3-352√3/125
=1000√3/125-352√3/125
=648√3/125cm³

参考書の別解2のアレンジは次回。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/10/16 07:54削除
問題
右図のようなAB=AC=CD=BD=5cm,BC=4cm,AD=6cmの三角すいA-BCDがある。辺AB上にAP=3cmとなる点Pをとる。点Pを通り、辺BCと辺ADに平行な平面がACと点Qで、辺CDと点Rで、辺BDと点Sで交わっている。このとき、次の各問いに答えよ。
(1)四角形PQRSの面積を求めよ。
(2)三角すいA-BCDの体積を求めよ。
(3)立体AD-PQRSの体積を求めよ。
(93 巣鴨)

(3)の参考書の別解2のアレンジ
立体AD-PQRSを四角錐A-PQRSと三角錐D-ASRに分ける。
また、四角錐A-PQRSを三角錐A-PQSと三角錐A-RSQに分けると、この2つの三角錐の体積は等しい。(底面が合同な直角二等辺三角形で高さを共有しているから。)
ここで、先の三角錐D-ASRの見方を変えると、三角錐S-ADR
また、三角錐A-RSQの見方も変えると、三角錐S-AQR
∴三角錐S-ADR:三角錐S-AQR
=△ADR:△AQR=△RAD:△AQR
=AD:QR=6:12/5=5:2
よって、三角錐S-ADR:三角錐S-AQR=5:2より、
四角錐A-PQRS:三角錐D-ASR=4:5
ここで、四角錐A-PQRSの底面積は(1)から分かるので高さを求めても良いが、三角錐D-ASRの見方をさらに変えて、三角錐A-DSRとすると、(2)の体積を利用して高さが求められ、底面積△DSRも比較的簡単に求められる。
(2)より、三角錐A-BCD=8√3cm³より、Aから底面に下ろした垂線の足をIとすると、AI=8√3×3÷2√21=12/√7cm
また、△DSR=4×√21×(1/2)×(3/5)²=18√21/25cm²
∴三角錐A-DSR=(18√21/25)×(12/√7)×(1/3)=72√3/25cm³
また、四角錐A-PQRS:三角錐A-DSR=4:5となり、
求める体積はこの9/5倍なので、
立体AD-PQRS=648√3/125cm³

おまけ:
返信
返信4
壊れた扉さん (994klpn6)2024/10/9 19:25 (No.1297206)削除
問題
図の直方体ABCD-EFGHで、AD=AE=DP=3,AB=4,PQ⊥AFである。
(1)PFの長さを求めよ。
(2)PQの長さを求めよ。
(3)Bから△PAFにおろした垂線の長さを求めよ。
(92 高知学芸)

図の解説:普通、立方体や直方体は正面やや右上から見た図を描くが、今回の図は正面やや左上から見た図で、上底面の左下の頂点から反時計回りにA~D,下底面の左下から反時計回りにE~Hと振り、辺DC上にDP=3となる点Pがあり、AP,AFが実線で結ばれ、PからAFに下ろした垂線PQとPFが点線で結ばれた図。

普通に解けましたが、(3)の別解には苦労しました。念のため、中学数学です。ただし、三垂線の定理とかは初等幾何として使って良いものとする。

おまけ:
https://dic.pixiv.net/a/%E4%BD%90%E9%87%8E%E5%91%BD

https://www.miyazaki-archive.jp/d-museum/shinwa/details/view/3188
壊れた扉さん (994klpn6)2024/10/10 07:56削除
問題
図の直方体ABCD-EFGHで、AD=AE=DP=3,AB=4,PQ⊥AFである。
(1)PFの長さを求めよ。
(2)PQの長さを求めよ。
(3)Bから△PAFにおろした垂線の長さを求めよ。
(92 高知学芸)

図の解説:普通、立方体や直方体は正面やや右上から見た図を描くが、今回の図は正面やや左上から見た図で、上底面の左下の頂点から反時計回りにA~D,下底面の左下から反時計回りにE~Hと振り、辺DC上にDP=3となる点Pがあり、AP,AFが実線で結ばれ、PからAFに下ろした垂線PQとPFが点線で結ばれた図。

模範解答
(1)PFは、PC,CB,BFをそれぞれ一辺とする直方体の対角線になっているので、
PF=√(PC²+CB²+BF²)
=√(1²+3²+3²)=√19
(2)AP=√(DP²+DA²)=3√2
AF=√(3²+4²)=5
によって、△PAFをかくと、右図(注:∠Pが頂角でAFを底辺とした△PAFの点PからAFに垂線PQが下りていて、PA=3√2,PF=√19,AF=5が書き込まれた図)。
AQ=xとおいて式をたてると、
PQ²=(3√2)²-x²・・・①
PQ²=(√19)²-(5-x)²・・・②
①=②より、
(3√2)²-x²=(√19)²-(5-x)²
これを解いて、x=12/5
よって、①より、
PQ=√{(3√2)²-(12/5)²}
=√306/5=3√34/5
(3)4面体PAFBの体積を2通りにみる。
Bから△PAFに下した垂線の長さをyとおくと、
△PABを底辺とみるとき、
PAFB=(1/3)×△PAB×BF=6・・・③
△PAFを底面とみるとき、
PAFB=(1/3)×△PAF×y
=(√34/2)y・・・④
③=④だから、(√34/2)y=6
これを解いて、y=6√34/17
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

解説
>PAFB=(1/3)×△PAF×y
=(√34/2)y・・・④

△PAFの面積は、
(2)よりPQ=3√34/5なので、
△PAF=5×(3√34/5)×(1/2)
=3√34/2

>4面体PAFBの体積を2通りにみる。
Bから△PAFに下した垂線の長さをyとおくと、
△PABを底辺とみるとき、
PAFB=(1/3)×△PAB×BF=6・・・③

因みに、私はP-ABFで見た。つまり、△ABFが底辺。
PAFB=(3×4÷2)×3×(1/3)=6

(3)の私の別解は面倒臭いので、先に何でもありの解法を紹介しよう。

何でもありの解法
(3)点Eを空間座標の原点に置き、EFをx軸,EHをy軸,EAをz軸に取ると、
A(0,0,3),P(3,3,3),F(4,0,0),
B(4,0,3)と置ける。
ここで、平面PAFの方程式を、
ax+by+cz+d=0———☆
と置いて、点A,P,Fの座標を代入すると、
3c+d=0———①
3a+3b+3c+d=0———②
4a+d=0———③
①を②に代入すると、a+b=0
∴b=-a———④
①-③より、3c-4a=0 ∴3c=4a
∴c=4a/3———⑤
③より、d=-4a———③'
④,⑤,③'を☆に代入すると、
ax-ay+(4a/3)z-4a=0
∴x-y+(4/3)z-4=0
∴3x-3y+4z-12=0
よって、平面PAFの方程式と点Bの座標が分かったので、点と平面の距離の公式を使うと、
h=|3・4-3・0+4・3-12|/√{3²+(-3)²+4²}
=12/√34=12√34/34
=6√34/17
よって、答えは、6√34/17

本当に高校数学はうまく使えば工夫なしで簡単に出来ますよね。因みに、何も見ないで2,3分で解きました。
(27歳から始めたのに我ながらよく覚えているものだと感心しますよ。まぁ、この30年の間に何回かは復習みたいな事はしていますが。)
因みに、中学数学の別解は中々出来る人はいないと思います。これも30年の間に私が開発したものだからです。(実質は20年ぐらいかな。)

おまけ:
https://nocturnalbooks.cart.fc2.com/ca119/2736/
壊れた扉さん (994klpn6)2024/10/11 07:55削除
問題
図の直方体ABCD-EFGHで、AD=AE=DP=3,AB=4,PQ⊥AFである。
(1)PFの長さを求めよ。
(2)PQの長さを求めよ。
(3)Bから△PAFにおろした垂線の長さを求めよ。
(92 高知学芸)

図の解説:普通、立方体や直方体は正面やや右上から見た図を描くが、今回の図は正面やや左上から見た図で、上底面の左下の頂点から反時計回りにA~D,下底面の左下から反時計回りにE~Hと振り、辺DC上にDP=3となる点Pがあり、AP,AFが実線で結ばれ、PからAFに下ろした垂線PQとPFが点線で結ばれた図。

(3)の別解
三垂線の定理より、BからAPに下ろした垂線の足をIとし、IからAPに対して平面PAF上に垂線を立てると、Bから平面PAFに下ろした垂線の足はその直線上(垂線)に下りる。
そこで、まず、△BPAを描き、BからPAに下ろした垂線の足をIとすると、BP=√10,BA=4,PA=3√2
ここで、BI=x,PI=yと置いて三平方の定理を使うと、
x²+y²=10———①
x²+(3√2-y)²=16———②
①-②より、6√2y-18=-6
∴6√2y=12 ∴y=2/√2=√2
∴x²=10-2=8 ∴x=2√2
∴BI=2√2,PI=√2
次に、△FPAを描くと、
(1)よりFP=√19 
また、FA=5,PA=3√2
また、PA上に点Iがあり、PI=√2で、ここからPAに対して垂線を立て、FPとの交点をJとする。さらに、FからPAに垂線を下ろしその足をKとし、FK=m,AK=nと置いて三平方の定理を使うと、
m²+n²=25———③
m²+(3√2-n)²=19———④
③-④より、6√2n-18=6
∴6√2n=24 ∴n=4/√2=2√2
∴m²=25-8=17 ∴m=√17
∴FK=√17,AK=2√2
∴PK=3√2-2√2=√2
ところで、PI=√2だったので、点Iと点Kは一致している。
つまり、Bから平面PAF上に下ろした垂線の足はFK上に下りる。
よって、断面図△BKFを描いて、BからKFに下ろした垂線の足をLとすると、BLが求める長さである。そこで、
BK=BI=2√2,BF=3,KF=√17
BL=a,LF=bと置いて、三平方の定理を使うと、
a²+b²=9———⑤
a²+(√17-b)²=8———⑥
⑤-⑥より、2√17b-17=1
∴2√17b=18 ∴b=9/√17
∴a²=9-81/17
=153/17-81/17=72/17
∴a=6√2/√17=6√34/17
∴BL=6√34/17
よって、答えは、6√34/17

因みに、点Jを定めたのには意味がないという人もいるかもしれないが、今回はたまたま点Iと点Kが一致したので使わなかったが、普通は△JPI∽△FPKでIJを求め、△BJIを描き、やはり三平方の定理の連立でBLを求める。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/10/11 13:39削除
問題
図の直方体ABCD-EFGHで、AD=AE=DP=3,AB=4,PQ⊥AFである。
(1)PFの長さを求めよ。
(2)PQの長さを求めよ。
(3)Bから△PAFにおろした垂線の長さを求めよ。
(92 高知学芸)

図の解説:普通、立方体や直方体は正面やや右上から見た図を描くが、今回の図は正面やや左上から見た図で、上底面の左下の頂点から反時計回りにA~D,下底面の左下から反時計回りにE~Hと振り、辺DC上にDP=3となる点Pがあり、AP,AFが実線で結ばれ、PからAFに下ろした垂線PQとPFが点線で結ばれた図。

何でもありの解法2
Bから平面PAFに下ろした垂線の足をJとして、
点Fを位置ベクトルの基準点に取ると、
↑FB=(0,0,3),↑FA=(4,0,3),
↑FP=(1,3,3)と置ける。
∴↑FJ=s↑FA+t↑FP
=s(4,0,3)+t(1,3,3)
=(4s+t,3t,3s+3t)
また、↑BJ=↑FJ-↑FB
=(4s+t,3t,3s+3t)-(0,0,3)
=(4s+t,3t,3s+3t-3)
ところで、↑BJ⊥平面FAPより、
↑BJ・↑FA=0,↑BJ・↑FP=0
∴(4s+t)・4+3t・0+(3s+3t-3)・3=0
∴16s+4t+9s9t-9=0
∴25s+13t-9=0———①
(4s+t)・1+3t・3+(3s+3t-3)・3=0
∴4s+t+9t+9s+9t-9=0
∴13s+19t-9=0———②
①-②より、12s-6t=0
∴t=2s———③
③を①に代入すると、
25s+26s-9=0 ∴51s=9
∴s=3/17 ∴t=6/17
これらを、↑BJ=(4s+t,3t,3s+3t-3)に代入すると、
↑BJ=(12/17+6/17,18/17,9/17+18/17-3)
=(18/17,18/17,-24/17)
∴BJ=|↑BJ|
=√{(18/17)²+(18/17)²+(-24/17)²}
=√(18²+18²+24²)/17
=6√(3²+3²+4²)/17
=6√34/17
よって、答えは、6√34/17

次回は、あまり意味がありませんが、何でもありの解法1と同じ点Eを空間座標の原点に取り、ベクトルで解きますね。(明日)

おまけ:https://news.yahoo.co.jp/articles/3a6818719c77d6fdda2e874d4110f8db6ed1358e

和算家と囲碁将棋
「和算家の中には、囲碁将棋界でも活躍した人物がいる。囲碁では渋川春海、将棋では久留島喜内が最も著名だ。
 渋川春海は、近年小説や映画で有名になった人物だ。『天地明察』の主人公である。春海は暦法の改正で名を上げたが、棋士としても優れた力量を持っていた。彼の父は、囲碁棋士として当時第一人者だった、初代安井算哲である。
 春海は生まれながらに、囲碁棋士としての人生を運命付けられていたはずだった。しかし、最終的に春海は棋士としては大成しなかった。同時代に、安井算知、本因坊算悦、本因坊道悦、本因坊道策といった天才たちが輩出したことが災いした。
 ただし、暦法という視点から見れば、春海が棋士を断念したのは幸いだった。結局、春海は暦学者・和算家として人生を歩むことになり、偉大な業績を残したのだった。絶妙なる天の配剤と言えるかもしれない。
 一方、久留島喜内は、将棋でもその優れた才能の一端を示している。彼が最も能力を発揮したのが、詰将棋だった。中でも得意だったのが、曲詰めと呼ばれるものだった。
 曲詰めはただの詰将棋ではなく、様々な趣向を凝らすことに特徴がある。盤上の駒が次々に消えていく「煙詰め」、最後に駒の配列が特定の文字や形を描く「あぶり出し」などが挙げられる。喜内の作品は、『将棋妙案』に残されている。左右対称の詰め将棋など、トリッキーなものが多い。喜内の底知れぬ才能を感じさせる。」
「算法勝負!「江戸の数学」に挑戦」山根誠司著より
壊れた扉さん (994klpn6)2024/10/12 07:52削除
問題
図の直方体ABCD-EFGHで、AD=AE=DP=3,AB=4,PQ⊥AFである。
(1)PFの長さを求めよ。
(2)PQの長さを求めよ。
(3)Bから△PAFにおろした垂線の長さを求めよ。
(92 高知学芸)

図の解説:普通、立方体や直方体は正面やや右上から見た図を描くが、今回の図は正面やや左上から見た図で、上底面の左下の頂点から反時計回りにA~D,下底面の左下から反時計回りにE~Hと振り、辺DC上にDP=3となる点Pがあり、AP,AFが実線で結ばれ、PからAFに下ろした垂線PQとPFが点線で結ばれた図。

何でもありの解法2の系
(3)点Eを空間座標の原点に置き、EFをx軸,EHをy軸,EAをz軸に取ると、
A(0,0,3),P(3,3,3),F(4,0,0),
B(4,0,3)と置け、↑AF=(4,0,-3),
↑AP=(3,3,0)と置ける。
ここで、Bから平面PAFに下ろした垂線の足をJとすると、
↑OJ=↑EJ=↑EA+s↑AF+t↑AP
=(0,0,3)+s(4,0,-3)+t(3,3,0)
=(4s+3t,3t,-3s+3)
∴J(4s+3t,3t,-3s+3)
∴↑BJ=(4s+3t-4,3t,-3s)
ところで、↑BJ⊥平面PAFより、
↑BJ・↑AF=0
∴(4s+3t-4)・4+3t・0+(-3s)・(-3)=25s+12t-16=0
∴25s+12t-16=0———①
また、↑BJ・↑AP=0より、
(4s+3t-4)・3+3t・3+(-3s)・0=12s+18t-12=0
2s+3t-2=0———②
①-②×4より、
  25s+12t-16=0
 -)8s+12t-8=0
  17s-8=0 ∴s=8/17
∴16/17+3t-2=0 ∴t=6/17
これらをJ(4s+3t,3t,-3s+3)に代入すると、J(32/17+18/17,18/17,-24/17+3) 
=J(50/17,18/17,27/17)
また、B(4,0,3)より、
∴BJ=√{(50/17-4)²+(18/17)²+(27/17-3)²}
=√{(18/17)²+(18/17)²+(24/17)²}
=6√(3²+3²+4²)/17
=6√34/17
よって、答えは、6√34/17

おまけ:
https://news.yahoo.co.jp/articles/e70cb2154e355acdf726e0bf0827b6093b751056
返信
返信4
壊れた扉さん (994klpn6)2024/10/10 13:40 (No.1297725)削除
次の文章を完全解説して下さい。

問題 10-12b
5次式f(x)=x⁵-10x+5について、次の問いに答えよ。
(1)f(x)は有理数係数多項式として既約であることを示せ。
(2)f(x)の判別式は正か負か、答えよ。
(3)f(x)は3つの実数根と2つの虚数根を持つことを示せ。
(4)f(x)の根はべき根の式で表されないことを示せ。

解答
(1)素数5を利用して、アイゼンシュタインの既約判定法よりf(x)は既約である。
(2)問題3-6より4⁴(-10)⁵+5⁵(5)⁴
=5⁵(-2^13+5^4)=5⁵(-8192+625)<0である。
(3)f(x)の係数は有理数なので虚数根は偶数個であり、判別式が負になるのは虚数根がちょうど2個のときである。
(虚数根が4個の場合、根をα,β,|β,γ,|γ(注:|βはβの共役複素数)と表すと、(β-|β)²<0,(γ-|γ)²<0となり、ほかの差の2乗は別の差と複素共役なので積は正になる(例えば(β-|γ)²と(|β-γ)²など)。虚数根が2個の場合も同様にわかる。(別解:f(x)の極致を調べてもよい。))
(4)f(x)の2つの実数根の式によって虚数根を表すことができない。よって定理10.4よりf(x)の根はべき根の式で表されない。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

問題 2-11b
整数係数多項式f(x)=anx^n+…+a₁x+a₀が次をみたすとする:ある素数pに対して、
(ⅰ)anはpで割り切れない。
(ⅱ)a₀,…,an-1はpで割り切れる。
(ⅲ)a₀はp²で割り切れない。
このときf(x)は定数でない2つの整数係数多項式の積で表されないことを証明せよ。したがって問題2-10より、有理数係数多項式として既約である。
この既約性の判定法をアイゼンシュタインの既約判定法という。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

問題 3-6c
次の問いに答えよ。
(1)n次式x^n+aの判別式は
En =(-1)^(n/2)n^na^(n-1)(nが偶数の時)
  =(-1)^(n-1/2)n^na^(n-1)(nが奇数の時)
に等しいことを示せ。
(2)n次式x^n+ax+bの判別式は
Fn =(-1)^(n/2-1)(n-1)^(n-1)a^n
+(-1)^(n/2)n^nb^(n-1)(nが偶数のとき)
  =(-1)^{(n-1)/2}(n-1)^(n-1)a^n
+(-1)^{(n-1)/2}n^nb^(n-1)(nが奇数のとき)
に等しいことを示せ。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

定理10.4(べき根で表される根を持つ多項式の特徴づけ)
重根を持たない多項式f(x)に対して、次は同値である。
(1)f(x)の根がすべてべき根の式で表される。
(2)多項式f(x)の群は可解である。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

適当に分かり易く解説して下さい。ただし、今回も一筋縄ではいかないと思います。因みに、今回は比較的楽でした。(いつもがギリギリ過ぎなんですが。)

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/10/10 16:04削除
解説
>(1)素数5を利用して、アイゼンシュタインの既約判定法よりf(x)は既約である。

問題 2-11b
整数係数多項式f(x)=anx^n+…+a₁x+a₀が次をみたすとする:ある素数pに対して、
(ⅰ)anはpで割り切れない。
(ⅱ)a₀,…,an-1はpで割り切れる。
(ⅲ)a₀はp²で割り切れない。
このときf(x)は定数でない2つの整数係数多項式の積で表されないことを証明せよ。したがって問題2-10より、有理数係数多項式として既約である。
この既約性の判定法をアイゼンシュタインの既約判定法という。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

f(x)=x⁵-10x+5を調べたいので、p=5とすると、
(ⅰ)1は5で割り切れないのでOK。
(ⅱ)5,-10は5で割り切れるのでOK。
(ⅲ)5は5²で割り切れないのでOK。
以上より、f(x)=x⁵-10x+5は既約多項式である。

>(2)問題3-6より4⁴(-10)⁵+5⁵(5)⁴
=5⁵(-2^13+5^4)=5⁵(-8192+625)<0である。

問題 3-6c
次の問いに答えよ。
(2)n次式x^n+ax+bの判別式は
Fn =(-1)^(n/2-1)(n-1)^(n-1)a^n
+(-1)^(n/2)n^nb^(n-1)
(nが偶数のとき)
  =(-1)^{(n-1)/2}(n-1)^(n-1)a^n
+(-1)^{(n-1)/2}n^nb^(n-1)
(nが奇数のとき)
に等しいことを示せ。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

f(x)=x⁵-10x+5の判別式を調べたいので、a=-10,b=5として、nが奇数の場合に代入すると、
Fn=(-1)²4⁴(-10)⁵+(-1)²5⁵5⁴
=4⁴(-2)⁵5⁵+5⁵5⁴=5⁵(-2^13+5⁴)
=5⁵(-8192+625)<0

>(3)f(x)の係数は有理数なので虚数根は偶数個であり、

f(x)=x⁵-10x+5のグラフを考えると、x軸との交点は1個の場合と3個の場合と5個の場合が考えられ、虚数根は4個か2個か0個の場合しかない。よって、偶数個という訳である。

>判別式が負になるのは虚数根がちょうど2個のときである。
(虚数根が4個の場合、根をα,β,|β,γ,|γ(注:|βはβの共役複素数)と表すと、(β-|β)²<0,(γ-|γ)²<0となり、ほかの差の2乗は別の差と複素共役なので積は正になる(例えば(β-|γ)²と(|β-γ)²など)。虚数根が2個の場合も同様にわかる。

(β-|β)²<0は、β=a+bi,|β=a-biと置けば、(β-|β)²=(2bi)²=-4b²<0と容易に分かる。(γ-|γ)²<0も同様。
(β-|γ)²と(|β-γ)²について考えると、
β=a+bi,|β=a-bi,γ=c+di,
|γ=c-diと置くと、
β-|γ=a+bi-(c-di)=a-c+(b-d)i
|β-γ=a-bi-(c+di)=a-c-(b-d)i
よって、β-|γと|β-γは共役になるので、
(β-|γ)²(|β-γ)²={(β-|γ)(|β-γ)}²
={(a-c)²+(b-d)²}²>0
よって、「ほかの差の2乗は別の差と複素共役なので積は正になる」という事である。これは片方が実数の場合も同様である。
一応、αを実数とすると、
(α-β)²(α-|β)²
=(α-a-bi)²(α-a+bi)²
={(α-a)²+b²}²>0という事である。
ところで、何故、こんな事をしたのかというと、

◎定義(判別式)
次のn変数x1,・・・,xnの対称式を基本対称式s1,・・・,snの多項式で表した式をδn(s1.s2,・・・,sn)と表す:
(xi-xj)^2の積(i<jをみたすⅰ,jの組すべて考える)
=(x1-x2)^2(x1-x3)^2・・・(xn-2-xn)^2(xn-1-xn)^2
(つまりn(n-1)/2個の積。次数はn(n-1))
n次多項式f(x)=a0x^n+a1x^(n-1)+・・・+an(a0≠0)の判別式Dnを
Dn=a0^(2n-2)δn{-a1/a0,a2/a0,・・・,(-1)^k(ak/a0),・・・,(-1)^n(an/a0)}
と定義する。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

要は、「(xi-xj)^2の積(i<jをみたすⅰ,jの組すべて考える)
=(x1-x2)^2(x1-x3)^2・・・(xn-2-xn)^2(xn-1-xn)^2」から、
判別式とは全ての解の、2つの解の組み合わせの差の2乗の積にa0^(2n-2)をかけたものなのである。また、a0^(2n-2)は正なので、結局、(x1-x2)^2(x1-x3)^2・・・(xn-2-xn)^2(xn-1-xn)^2の正負を考えれば良い。

話を元に戻すと、虚数根が4個の場合は、(β-|β)²<0と(γ-|γ)²<0の積が正となり、「ほかの差の2乗は別の差と複素共役なので積は正になる」ので、全ての積も正となる。
虚数根が2この場合は、(β-|β)²<0と「ほかの差の2乗は別の差と複素共役なので積は正になる」から、全ての積は負となる。
よって、「判別式が負になるのは虚数根がちょうど2個のときである」という事である。

>(別解:f(x)の極致を調べてもよい。)

f(x)=x⁵-10x+5をxで微分して、
f'(x)=5x⁴-10=0とすると、
x⁴-2=0 ∴(x²+√2)(x²-√2)=0
∴x=±⁴√2,±⁴√2i
よって、増減表を作ると、
 x    -⁴√2   ⁴√2
f'(x) +  0  ー  0  +
f(x)   8⁴√2  -8⁴√2
       +5    +5
f(-∞)<0
f(-⁴√2)=8⁴√2+5>0
f(⁴√2)=-8⁴√2+5<0
f(+∞)>0
より、グラフはx軸と3ヶ所で交わるので、実数解は3個である。よって、虚数解は2個という事である。

>(4)f(x)の2つの実数根の式によって虚数根を表すことができない。よって定理10.4よりf(x)の根はべき根の式で表されない。

これは誤植で定理10.5を挙げる。

定理 10.5(素数次可解既約多項式の特徴付け(ガロワ))
素数次既約多項式f(x)に対して、次は同値である。
(1)f(x)の根はべき根の式で表される。
(2)f(x)の(任意の)2つの根に対して、f(x)のほかの根がすべて、この2つの根の式で表される。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

ところで、実数解2つでどんな計算をしても虚数解は表せない。よって、定理10.5により、f(x)=x⁵-10x+5はべき根の式で表されないという事。

おまけ:
返信
返信1
壊れた扉さん (994klpn6)2024/10/7 22:55 (No.1295626)削除
問題
1辺の長さ6cmの立方体ABCD-EFGHの辺AB,BF,ADを図のように分ける点を、それぞれP,Q,Rとする。
この立方体をP,Q,Rを通る平面で切ったとき、頂点Aを含む立体について、次の問いに答えよ。
(1)切り口の図形の面積を求めよ。
(2)体積を求めよ。
(91 郁文館)

図の解説:立方体の上底面の左奥から反時計回りにA~D,下底面の左奥の頂点から反時計回りにE~Hの立方体ABCD-EFGHがあり、ABを1:2,BFを2:1,ADを1:2に内分する点をそれぞれP,Q,Rとした図。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/10/8 07:55削除
問題
1辺の長さ6cmの立方体ABCD-EFGHの辺AB,BF,ADを図のように分ける点を、それぞれP,Q,Rとする。
この立方体をP,Q,Rを通る平面で切ったとき、頂点Aを含む立体について、次の問いに答えよ。
(1)切り口の図形の面積を求めよ。
(2)体積を求めよ。
(91 郁文館)

図の解説:立方体の上底面の左奥から反時計回りにA~D,下底面の左奥の頂点から反時計回りにE~Hの立方体ABCD-EFGHがあり、ABを1:2,BFを2:1,ADを1:2に内分する点をそれぞれP,Q,Rとした図。

模範解答
右図のように、各線分を延長して正三角形STUを作る(注:立方体を3点P,Q,Rを通る平面で切った時、その平面は辺FG,GH,DHと交わるが、DHとの交点だけIとされている図で、QPの延長とIRの延長とEAの延長は1点で交わり点S。同様に延長して交点を定めてT,Uとした図(三角形として反時計回りにSTU)。
(1)切り口の面積
=正三角形STU-3×正三角形SPR
=(√3/4)×ST²-3×(√3/4)×PR²
=(√3/4)×(8√2)²-3×(√3/4)×(2√2)²
=26√3(cm²)
(2)頂点Aを含む立体の体積
=4面体SETU-3×4面体SAPR
=(1/6)×8³-3×(1/6)×2³
=244/3(cm³)
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

解説は省略。(2)の別解を作ってみて下さい。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/10/9 07:56削除
問題
1辺の長さ6cmの立方体ABCD-EFGHの辺AB,BF,ADを図のように分ける点を、それぞれP,Q,Rとする。
この立方体をP,Q,Rを通る平面で切ったとき、頂点Aを含む立体について、次の問いに答えよ。
(1)切り口の図形の面積を求めよ。
(2)体積を求めよ。
(91 郁文館)

図の解説:立方体の上底面の左奥から反時計回りにA~D,下底面の左奥の頂点から反時計回りにE~Hの立方体ABCD-EFGHがあり、ABを1:2,BFを2:1,ADを1:2に内分する点をそれぞれP,Q,Rとした図。

別解(私の別解)
3点P,Q,Rを通る直線とDH,FG,GHとの交点をそれぞれI,J,Kとすると、FJ=2cm,GK=4cmである。(解説は簡単で省略。)
ところで、求める立体は、六角錐E-PQJKIR+三角錐E-APR+三角錐E-FJQ+三角錐E-HIKである。
そこで、まず六角錐の高さを求めるために、立方体を平面AEGCで切った断面図を描く。
また、Eから平面PQJKIRに下ろした垂線の足をL,PRとACの交点をM,JKとEGの交点をNとすると、AM=√2cm,GN=2√2cm(証明は簡単で省略。)
よって、これらを断面図に書き込むと、EL⊥MNである。ここで、EAの延長とNMの延長との交点をOとすると、△OAM∽△OENで相似比AM:EN=√2:4√2=1:4
よって、OA=xと置くと、x:x+6=1:4が成り立つ。∴4x=x+6 ∴3x=6
∴x=2 ∴OA=2cm(これは立体図から分かるが、一応こちらでも求めた。)
よって、△OAMで三平方の定理を使うと、
OM=√{2²+(√2)²}=√6cm
また、△OAM∽△OLEより、
AM:OM=LE:OEが成り立つ。
∴√2:√6=EL:2+6
∴1:√3=EL:8 ∴EL=8/√3cm
ところで、(1)より、六角PQJKIR=26√3cm²
∴六角錐E-PQJKIR=26√3×(8/√3)×(1/3)=208/3cm³
また、三角錐E-APRと三角錐E-FJQと三角錐E-HIKは全て合同で、体積は2×2×(1/2)×6×(1/3)=4cm³
よって、求める体積は、
V=208/3+4×3=244/3cm³

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/10/9 15:38削除
補足解
点Cを含む立体の体積を求め、立方体から引いて求める。、
そこで、上の別解の断面図のCからMNに垂線を下ろしその足をVとし、また、MNの延長とCGの延長との交点をWとすると、前回よりAM=√2だったので、CM=5√2
また、前回よりGN=2√2なので、△WNG∽△WMCの相似比は2√2:5√2=2:5
よって、WG=yと置くと、y:y+6=2:5
∴5y=2y+12 ∴y=4
∴WG=4cm よって、△WNGで三平方の定理を使うと、WN=√{4²+(2√2)²}=√24=2√6cm
また、△WNG∽△WCVより、2√6:2√2=4+6:CVが成り立つ。
∴√3:1=10:CV ∴CV=10/√3cm
∴六角錐C-PQJKIR=26√3×(10/√3)×(1/3)=260/3cm³
また、点Cを含む立体は、六角錐C-PQJKIR+三角錐C-PBQ+三角錐C-JGK+三角錐C-IDR=260/3+4×4×(1/2)×6×(1/3)×3=260/3+48=260/3+144/3=404/3cm³
また、立方体の体積は6³=216cm³より、
求める体積V=216-404/3
=648/3-404/3=244/3cm³

おまけ:
返信
返信3
壊れた扉さん (994klpn6)2024/10/9 10:51 (No.1296868)削除
次の文章を完全解説して下さい。

問題 10-11b
素数pに対して、p次対称群Spの位数pの元は
(a₁ a₂ … ap-1 ap)
(a₂ a₃ … ap  a₁ )
(注:本当は2段で1つの元だが、書けないのでこうした。)
の形であることを示せ。

解答
位数pの元をσとおく。σは恒等入れ換えでないのでσ(a)≠aとなるaをとる。
σ^j(a)=aをみたす最小の正整数をjとおく。aのとり方からj>1である。
pをjで割った余りをrとおくと(p=kj+r,0≦r<j)、
a=σ^p(a)=σ^(p-j)(σ^j(a))=σ^(p-j)(a)=…=σ^r(a)
となる。jの最小性よりr=0である。よってpはj>1で割り切れるが、pは素数なのでp=jである。
つまりa,σ(a),…,σ^(p-1)(a)は相異なる。ゆえにσ=
(a σ(a) σ²(a) … σ^(p-2)(a) σ^(p-1)(a))
(σ(a) σ²(a) σ³(a) … σ^(p-1)(a)   a  )
(注:うまく書けないので上段と下段がずれてしまっているが、a→σ(a),σ(a)→σ²(a),σ²(a)→σ³(a),σ^(p-2)(a) → σ^(p-1)(a) ,σ^(p-1)(a)→aが対応した1つの元である。)
である。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

今回は比較的簡単ですね。ただし、初学者向けに曖昧さはなしで解説して下さい。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/10/9 13:53削除
解説
>位数pの元をσとおく。σは恒等入れ換えでないのでσ(a)≠aとなるaをとる。

初めのσは、
σ=
(a₁    a₂ …    ap )
(σ(a₁) σ(a₂)… σ(ap) )
次のσは括弧の中のσ。まぁ、同じ意味と言えば同じ意味だが。(同じ変換。)
また、位数pで位数1でないので恒等入れ換えではないという事。

>σ^j(a)=aをみたす最小の正整数をjとおく。aのとり方からj>1である。

p次対称群Spの元なので、有限回のうちに必ずσ^j(a)=aとなる。(入れ換えだから。念のため、何度もなる。)
また、σは恒等入れ換えではないので、j≠1の正整数である。だから、j>1

>pをjで割った余りをrとおくと(p=kj+r,0≦r<j)、

何故、こんな事をするのかというと、pはσの位数なので、σ^p(a)=aである。また、σ^j(a)=aなので、pとjを比較するためである。jを最小と仮定したのでpをjで割る訳である。
また、地味に0≦r<jが大事だが、自明な事だろう。

>a=σ^p(a)=σ^(p-j)(σ^j(a))=σ^(p-j)(a)=…=σ^r(a)

「a=σ^p(a)」は、pはσの位数だから。
「σ^p(a)=σ^(p-j)(σ^j(a))」は、σ^j(a)=aだから2つに分けた訳である。
そして、次の「σ^(p-j)(σ^j(a))=σ^(p-j)(a)」で「σ^j(a)=a」を施す(代入)。
同様の事を繰り返すと、
=σ^(p-kj)(a)
となり、p=kj+rより、p-kj=rで、
=σ^r(a)
となる。

>jの最小性よりr=0である。よってpはj>1で割り切れるが、pは素数なのでp=jである。

上から「p=kj+r,0≦r<j」
ところで、jはσ^j(a)=aとなる最小の正整数で、また、a=σ^r(a)となり、0≦r<jより、jより小さいrが存在する事になる。ここで、正整数に注目すればr=0ならば問題ない。
∴r=0
よって、p=kj+rにr=0を代入すると、
p=kj 
ところで、pは素数よりk=1またはj=1であるが、「aのとり方からj>1である」とあるので、k=1である。よって、これを代入すると、
p=j

>つまりa,σ(a),…,σ^(p-1)(a)は相異なる。

jは「σ^j(a)=aをみたす最小の正整数」なので、pも「σ^p(a)=aをみたす最小の正整数」である。よって、pより小さい1~p-1(の累乗)では=aとならず、全て異なる。(途中で同じものが出ればそこで繰り返す。)

>ゆえにσ=
(a σ(a) … σ^(p-2)(a) σ^(p-1)(a))
(σ(a) σ²(a) … σ^(p-1)(a)   a  )
(注:うまく書けないので上段と下段がずれてしまっているが、a→σ(a),σ(a)→σ²(a),
σ^(p-2)(a) → σ^(p-1)(a) ,
σ^(p-1)(a)→aが対応した1つの元である。)
である。

要は、上段は全て異なっていれば何を置いても良いので、a,σ(a),…,σ^(p-1)(a)を置く訳である。(上の段のものを入れ換える入れ換え自体が大事だからである。)
そして、下段は上段のものにσを施すので、
a→σ(a),σ(a)→σ²(a),
σ^(p-2)(a) → σ^(p-1)(a) ,
σ^(p-1)(a)→a
を当てはめている訳である。
念のため、最後の所は、σ^p(a)=aという事である。(位数がpだから。)

おまけ:
「1 第五の御使が、ラッパを吹き鳴らした。するとわたしは、一つの星が天から地に落ちて来るのを見た。この星に、底知れぬ所の穴を開くかぎが与えられた。
2 そして、この底知れぬ所の穴が開かれた。すると、その穴から煙が大きな炉の煙のように立ちのぼり、その穴の煙で、太陽も空気も暗くなった。
3 その煙の中から、いなごが地上に出てきたが、地のさそりが持っているような力が、彼らに与えられた。
4 彼らは、地の草やすべての青草、またすべての木をそこなってはならないが、額に神の印がない人たちには害を加えてもよいと、言い渡された。
5 彼らは、人間を殺すことはしないで、五か月のあいだ苦しめることだけが許された。彼らの与える苦痛は、人がさそりにさされる時のような苦痛であった。
6 その時には、人々は死を求めても与えられず、死にたいと願っても、死は逃げて行くのである。」
「ヨハネの黙示録」第9章1節~6節(口語訳)
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壊れた扉さん (994klpn6)2024/10/8 11:52 (No.1295956)削除
次の文章を完全解説して下さい。

問題
m行n列の行列全体の線型空間をMm,n(ℝ)とするとき、
A=[a₁₁~amnの行列],B=[b₁₁~bmnの行列]
に対し、(注:書けないので言葉で表した。)
<A|B>=tr(t^AB)=∑(1≦i≦m,1≦j≦n)aijbij
とおけば、<A|B>は内積の公理をみたしていることを示せ。


(1)tr(A+B)=trA+trBが成り立つので、
<A+B|C>=tr(t^(A+B)C)=tr(t^AC+t^BC)
=tr(t^AC)+tr(t^BC)=<A|C>+<B|C>
(2)tr(kA|B>=tr(t^(kA)B)=tr(kt^AB)
=ktr(t^AB)=k<A|B>
<A|kB>=tr<t^A・kB>=tr(kt^AB)
=k<A|B>
(3)tr(t^A)=trAより、<A|B>=tr(t^AB)
=tr(t^(t^AB))=tr(t^BA)=<B|A>
(4)<A|A>=∑(1≦i≦m,1≦j≦n)aijaij
=∑(1≦i≦m,1≦j≦n)(aij)²≧0
<A|A>=0⇔∑(1≦i≦m,1≦j≦n)(aij)²=0
⇔a₁₁=a₁₂=…=amn=0⇔A=O
「よくわかる線型代数」有馬哲・石村貞夫著より

内積の公理
定義 線型空間Vにおいて、ベクトルa,bの内積とは、aとbにより定まる実数<a|b>であって、次の公理をみたすものである。
公理Ⅲ(内積の公理)
(1)<a+b|c>=<a|c>+<b|c>,
<a|b+c>=<a|b>+<a|c>
(2)<ka|b>=k<a|b>,
<a|kb>=k<a|b>
(3)<a|b>=<b|a>
(4)<a|a>≧0であって、
<a|a>=0⇔a=0
「よくわかる線型代数」有馬哲・石村貞夫著より

定義
正方行列A=[aij]に対して、対角成分のう和
tr(A)=a₁₁+a₂₂+…+ann
をAの跡(trace),固有和などという。
tr(A+B)=tr(A)+tr(B),tr(cA)=c・tr(A)
が成り立つ。
「よくわかる線型代数」有馬哲・石村貞夫著より

定義
(m,n)行列の行と列を入れ換えたものをAの転置行列といい、t^Aで表す。
「よくわかる線型代数」有馬哲・石村貞夫著より

ただし、厳密に解説して下さい。厳密というより初学者にも納得出来るように解説して下さい。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/10/8 13:59削除
次の文章を完全解説して下さい。

問題
m行n列の行列全体の線型空間をMm,n(ℝ)とするとき、
A=[a₁₁~amnの行列],B=[b₁₁~bmnの行列]
に対し、(注:書けないので言葉で表した。)
<A|B>=tr(t^AB)=∑(1≦i≦m,1≦j≦n)aijbij
とおけば、<A|B>は内積の公理をみたしていることを示せ。


(1)tr(A+B)=trA+trBが成り立つので、
<A+B|C>=tr(t^(A+B)C)=tr(t^AC+t^BC)
=tr(t^AC)+tr(t^BC)=<A|C>+<B|C>
(2)tr(kA)=ktrAが成り立つので
<kA|B>=tr(t^(kA)B)=tr(kt^AB)
=ktr(t^AB)=k<A|B>
<A|kB>=tr(t^A・kB)=tr(kt^AB)
=ktr(t^AB)=k<A|B>
(3)tr(t^A)=trAより、<A|B>=tr(t^AB)
=tr(t^(t^AB))=tr(t^BA)=<B|A>
(4)<A|A>=∑(1≦i≦m,1≦j≦n)aijaij
=∑(1≦i≦m,1≦j≦n)(aij)²≧0
<A|A>=0⇔∑(1≦i≦m,1≦j≦n)(aij)²=0
⇔a₁₁=a₁₂=…=amn=0⇔A=O
「よくわかる線型代数」有馬哲・石村貞夫著より

解説
>問題
m行n列の行列全体の線型空間をMm,n(ℝ)とするとき、
A=[a₁₁~amnの行列],B=[b₁₁~bmnの行列]
に対し、(注:書けないので言葉で表した。)
<A|B>=tr(t^AB)=∑(1≦i≦m,1≦j≦n)aijbij
とおけば、<A|B>は内積の公理をみたしていることを示せ。

「<A|B>=tr(t^AB)=∑(1≦i≦m,1≦j≦n)aijbij」とは、
a₁₁b₁₁+a₁₂b₁₂+…+a₁nb₁n
+a₂₁b₂₁+a₂₂b₂₂+…+a₂nb₂n




+am₁bm₁+am₂bm₂+…+amnbmn
のように同じ成分(位置)同士を掛け合わせた総和でm×n=mn個の和である。
ここで、素朴な疑問を抱かないだろうか。

定義
正方行列A=[aij]に対して、対角成分の和
tr(A)=a₁₁+a₂₂+…+ann
をAの跡(trace),固有和などという。
tr(A+B)=tr(A)+tr(B),tr(cA)=c・tr(A)
が成り立つ。
「よくわかる線型代数」有馬哲・石村貞夫著より

tr(トレース)は正方行列にしか使えないのではないだろうか。つまり、上のtrはこれとは違うトレースのなのかと。心配ございません。同じtrです。
つまり、「<A|B>=tr(t^AB)=∑(1≦i≦m,1≦j≦n)aijbij」の「t^AB」は必ず正方行列になるからである。
そもそも行列の積が成立するのは、m行n列の行列とn行l列の行列でその結果出来るのはm行l列である。(これは自分で試してみて下さい。)
よって、A=[m行n列の行列]の転置行列は、
t^A=[n行m列の行列]で、また、B=[m行n列の行列]より、その積、
t^AB=[n行m列の行列][m行n列の行列]
=[n行n列の行列]
となり、正方行列となる。

>(1)tr(A+B)=trA+trBが成り立つ

これはトレースの定義から。

定義
正方行列A=[aij]に対して、対角成分の和
tr(A)=a₁₁+a₂₂+…+ann
をAの跡(trace),固有和などという。
tr(A+B)=tr(A)+tr(B),tr(cA)=c・tr(A)
が成り立つ。
「よくわかる線型代数」有馬哲・石村貞夫著より

念のため、実際は証明が必要である。

> <A+B|C>=tr(t^(A+B)C)=tr(t^AC+t^BC)
=tr(t^AC)+tr(t^BC)=<A|C>+<B|C>

初めの等号は定義<A|B>=tr(t^AB)から。
次の等号は転置行列の法則と分配法則から。

p.12のポイントより、
例題1.1.9からも推測されるように、一般に次の等式が成り立つ。
t^(A+B)=t^A+t^B,t^(cA)=c(t^A),
t^(t^A)=A,t^(AB)=t^Bt^A

次の等号は、再びトレースの法則から。
また、最後の等号は、再び定義<A|B>=tr(t^AB)から。

>(3)tr(t^A)=trAより、<A|B>=tr(t^AB)
=tr(t^(t^AB))=tr(t^BA)=<B|A>

「tr(t^A)=trA」は、トレースは正方行列の対角成分の和で、転置行列は行列の行と列を入れ換えたものなので、トレースの値は等しくなるという事。
初めの等号は、定義<A|B>=tr(t^AB)からで、次の等号は、上の法則で転置を付け加えただけで、次の等号は転置行列の法則で展開。

p.12のポイントより、
例題1.1.9からも推測されるように、一般に次の等式が成り立つ。
t^(A+B)=t^A+t^B,t^(cA)=c(t^A),
t^(t^A)=A,t^(AB)=t^Bt^A

最後の等号は、定義<A|B>=tr(t^AB)から。

>(4)<A|A>=∑(1≦i≦m,1≦j≦n)aijaij
=∑(1≦i≦m,1≦j≦n)(aij)²≧0
<A|A>=0⇔∑(1≦i≦m,1≦j≦n)(aij)²=0
⇔a₁₁=a₁₂=…=amn=0⇔A=O

定義<A|B>=tr(t^AB)=∑(1≦i≦m,1≦j≦n)aijbijのBをAにしただけ。
また、「∑(1≦i≦m,1≦j≦n)(aij)²=0
⇔a₁₁=a₁₂=…=amn=0」は、
a₁₁²+a₁₂²+…+amn²≧0で等号が成立するのは、a₁₁=a₁₂=…=amn=0の時だけだからである。

おまけ:
返信
返信1
壊れた扉さん (994klpn6)2024/10/7 13:09 (No.1295167)削除
次の文章を解説して下さい。

問題 10-10b
pを素数とし、1,2,…,pの入れ換えのなす群Gが次の性質をみたすとする:「どの2つの数に対しても一方を他方に写す入れ換えが存在する。」次の問いに答えよ。
(1)Gに指数pの部分群Hが存在することを示せ。
(2)(1)のHに対して右H傍系σ₁H=H,σ₂H,…,σpHの元x₁,…,xpを1つずつとる。
(ⅰ)Gの各元gに対して、gx₁,…,gxpは各右H傍系に1つずつ含まれることを示せ。
(ⅱ){gx₁,…,gxp}(gはGの元)の形の集合は、(G:N)個あることを示せ。ここでNは{gx₁,…,gxp}={x₁,…,xp}をみたすgからなる部分群とする。
(3)Gに位数pの元が存在することを示せ。

解答
(1)1を固定する入れ換えからなる部分群をHとする。Gの仮定より1をiに写す入れ換えを1つとりσiとする。σ₁H,…,σpHはGの右傍系全体である。
実際、Gの元gが1をiに写したとするとσi^-1gは1を固定する。よってg=σih(hはHの元)と表される。
したがって(G:H)=pである。
(2)(ⅰ)gxiとgxjが同じ右H傍系に入るとき、i=jを示せばよい。
(gxi)^-1(gxj)=xi^-1xjは右傍系に入るから、xiの定義よりi=jである。
(ⅱ)S={x₁,…,xp}とおき、gS={gx₁,…,gxp}と表す。gS=kSのとき、各xiはgxiはあるkxjに等しいので、k^-1gxi=xjとなる。よって(k^-1g)S=Sである。ゆえにk^-1gはNに入り、gS=kSをみたすg,kは同じ右N傍系に入る。
よって(gはGの元)の個数はNの右傍系の個数(G:N)に等しい。
(3)(2)のように選んだx₁,…,xpのなす集合は全部でm^p個ある(m=|H|=|G|/p)。
これらの集合をgS(gはGの元)の集まりに分割すると、それぞれの集まりは、(2)(ⅱ)より|G|の約数の個数の集合を含む。mはpで割り切れないので(∵p!はp²で割り切れないから)、ある集まりに含まれる集合の個数は、pで割り切れない。この集合S={x₁,…,xp}に対して、(2)(ⅱ)のNの元h(≠e)は位数pの元である。実際、hS=Sをみたすので、Sは{xi,hxi,…,x^(d-1)xi}(d(>1)はhの位数)の形の集合に分割される。よってdはpの約数である。pは素数なのでd=pである。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

適当に分かり易く解説して下さい。ただし、相変わらず自信はありません。(いつ終わってもおかしくない状態が継続中。)

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/10/7 14:14削除
解説
>1を固定する入れ換えからなる部分群をHとする。

群Gが「どの2つの数に対しても一方を他方に写す入れ換えが存在する」群なので、片方を1に固定すれば部分群Hが出来る。

>Gの仮定より1をiに写す入れ換えを1つとりσiとする。σ₁H,…,σpHはGの右傍系全体である。

Hは1を固定する入れ換えの部分群で、Gの元のうち1をi(i=1~p)に入れ換える元をσiとすれば、GのHによる類別はG=σ₁H∪…∪σpHとなりそうなのはイメージで分かる。Gの元はP!以下の個数(沢山)あるが、上のp個に類別されるのはイメージ出来る。

>実際、Gの元gが1をiに写したとするとσi^-1gは1を固定する。よってg=σih(hはHの元)と表される。

σi^-1gはまずgが1をiに移し、次にσi^-1がiを1に移す(σiが1をiに移す入れ換えでその逆入れ換えだから)ので、σi^-1gは1を固定する。
∴σi^-1g∈H(Hは1を固定する入れ換えの部分群だから。)
∴g∈σiH ∴g=σih(h∈H)

>したがって(G:H)=pである。

G=σ₁H∪…∪σpHだから。

>(2)(ⅰ)gxiとgxjが同じ右H傍系に入るとき、i=jを示せばよい。
(gxi)^-1(gxj)=xi^-1xjは右傍系に入るから、xiの定義よりi=jである。

問題は「(ⅰ)Gの各元gに対して、gx₁,…,gxpは各右H傍系に1つずつ含まれることを示せ」なので、1か所に2つ入ったとしたらそれは同じものという証明をすれば良いという事。
「gxiとgxjが同じ右H傍系に入るとき」より、gxi,gxj∈σnHとすると、σnHは群より、(gxi)^-1∈σnH
また、群は演算について閉じているので、
(gxi)^-1(gxj)∈σnH
∴xi^-1g^-1gxj=xi^-1(g^-1g)xj
=xi^-1exj=xi^-1xj∈σnH
よって、xi^-1xj∈σnHで定義「σ₁H=H,σ₂H,…,σpHの元x₁,…,xpを1つずつとる」から、同じ右傍系に入るものは同じシリアルナンバーである。∴i=j
一応、gxiが必ず右傍系に入る証明は、「σ₁H=H,σ₂H,…,σpHの元x₁,…,xpを1つずつとる」より、xi∈σiH
∴gxi∈g・σiH=(gσi)H=σjH(g∈G,σi∈GでGは群よりgσi∈Gだから。)
よって、gxi∈σjHで必ずどこかの右傍系に入る。

>(ⅱ)S={x₁,…,xp}とおき、gS={gx₁,…,gxp}と表す。gS=kSのとき、各xiはgxiはあるkxjに等しいので、k^-1gxi=xjとなる。よって(k^-1g)S=Sである。ゆえにk^-1gはNに入り、gS=kSをみたすg,kは同じ右N傍系に入る。
よって(gはGの元)の個数はNの右傍系の個数(G:N)に等しい。

gS=kSとすると、gxi=kxj
この両辺に左からk^-1をかけると、
k^-1gxi=xj ∴k^-1gS=S
ところで、「Nは{gx₁,…,gxp}={x₁,…,xp}をみたすgからなる部分群」で、また、「S={x₁,…,xp}」より、S=Nである。
∴k^-1gN=N
ここで、定理4.1の系より、
k^-1g∈N

定理4.1の系
Gを群,HをGの部分群とする。このとき、Gの任意の元aについて次の(1),(2),(3)は同値である。
(1)a∈H(2)aH=H(3)Ha=H
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

また、定理4.1より、kN=gNである。

定理4.1
Gを群,HをGの部分群とする。このとき、Gの元a,bについて、次の(1)から(5)の命題は同値である。
(1)aH=bH
(2)a^-1b∈H
(3)b∈aH
(4)a∈bH
(5)aH∩bH≠φ
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

よって、「gS=kSをみたすg,kは同じ右N傍系に入る」という事。

続きは次回。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/10/7 16:50削除
解説の続き
問題 10-10b
pを素数とし、1,2,…,pの入れ換えのなす群Gが次の性質をみたすとする:「どの2つの数に対しても一方を他方に写す入れ換えが存在する。」次の問いに答えよ。
(1)Gに指数pの部分群Hが存在することを示せ。
(2)(1)のHに対して右H傍系σ₁H=H,σ₂H,…,σpHの元x₁,…,xpを1つずつとる。
(ⅰ)Gの各元gに対して、gx₁,…,gxpは各右H傍系に1つずつ含まれることを示せ。
(ⅱ){gx₁,…,gxp}(gはGの元)の形の集合は、(G:N)個あることを示せ。ここでNは{gx₁,…,gxp}={x₁,…,xp}をみたすgからなる部分群とする。
(3)Gに位数pの元が存在することを示せ。

解答
(1)1を固定する入れ換えからなる部分群をHとする。Gの仮定より1をiに写す入れ換えを1つとりσiとする。σ₁H,…,σpHはGの右傍系全体である。
実際、Gの元gが1をiに写したとするとσi^-1gは1を固定する。よってg=σih(hはHの元)と表される。
したがって(G:H)=pである。
(2)(ⅰ)gxiとgxjが同じ右H傍系に入るとき、i=jを示せばよい。
(gxi)^-1(gxj)=xi^-1xjは右傍系に入るから、xiの定義よりi=jである。
(ⅱ)S={x₁,…,xp}とおき、gS={gx₁,…,gxp}と表す。gS=kSのとき、各xiはgxiはあるkxjに等しいので、k^-1gxi=xjとなる。よって(k^-1g)S=Sである。ゆえにk^-1gはNに入り、gS=kSをみたすg,kは同じ右N傍系に入る。
よって(gはGの元)の個数はNの右傍系の個数(G:N)に等しい。
(3)(2)のように選んだx₁,…,xpのなす集合は全部でm^p個ある(m=|H|=|G|/p)。
これらの集合をgS(gはGの元)の集まりに分割すると、それぞれの集まりは、(2)(ⅱ)より|G|の約数の個数の集合を含む。mはpで割り切れないので(∵p!はp²で割り切れないから)、ある集まりに含まれる集合の個数は、pで割り切れない。この集合S={x₁,…,xp}に対して、(2)(ⅱ)のNの元h(≠e)は位数pの元である。実際、hS=Sをみたすので、Sは{xi,hxi,…,x^(d-1)xi}(d(>1)はhの位数)の形の集合に分割される。よってdはpの約数である。pは素数なのでd=pである。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

解説
>(2)のように選んだx₁,…,xpのなす集合は全部でm^p個ある(m=|H|=|G|/p)。

(1)より、「Gに指数pの部分群Hが存在する」ので、|G|/|H|=p ∴|H|=|G|/p
よって、これをmと置くという事。
また、「(2)(1)のHに対して右H傍系σ₁H=H,σ₂H,…,σpHの元x₁,…,xpを1つずつと」り、各σiHの元の個数はHの元の個数と等しい(類別された後だから)ので、「x₁,…,xpのなす集合」={x₁,…,xp}はそれぞれが|H|=m個から選ばれるので、m^p個あるという事。

>これらの集合をgS(gはGの元)の集まりに分割すると、それぞれの集まりは、(2)(ⅱ)より|G|の約数の個数の集合を含む。

m^p個ある{x₁,…,xp}をgSの集まりに分割すると、(2)(ⅱ)よりそれらの集まり自体の個数は、(G:N)個=|G|/|N|より、Gの約数個あり、
|G|/|N|=nと置くと、|N|=|G|/n
よって、それぞれの集まりNの元の個数はGの約数個となる。
(N={gx₁,…,gxp}=g{x₁,…,xp}=gN=gSより、gS=Nだから。)

>mはpで割り切れないので(∵p!はp²で割り切れないから)、ある集まりに含まれる集合の個数は、pで割り切れない。

「1,2,…,pの入れ換えのなす群Gが次の性質をみたすとする」より、|G|≦p!なので、
m=|H|=|G|/p≦(p-1)!
よって、mはpで割り切れない。(pは素数だから。)
よって、m^pもpで割り切れず、先ほど分割したどれか1つのgSの元の個数はpで割り切れない。

>この集合S={x₁,…,xp}に対して、(2)(ⅱ)のNの元h(≠e)は位数pの元である。

そのpで割り切れないgSのgの位数がpでありg∈N⊂Gという事(g=h)。その理由は続きにあるらしい。

>実際、hS=Sをみたすので、Sは{xi,hxi,…,x^(d-1)xi}(d(>1)はhの位数)の形の集合に分割される。

h∈NでN=Sだったので、h∈S
よって、定理4.1の系より、hS=S

定理4.1の系
Gを群,HをGの部分群とする。このとき、Gの任意の元aについて次の(1),(2),(3)は同値である。
(1)a∈H(2)aH=H(3)Ha=H
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

また、hの位数をdとすると、e,h,h²,…,h^(d-1)∈Nより、eS=S,hS=S,h²S=S,…,h^(d-1)S=S(N=Sだから。)
∴eS∪hS∪h²S∪…∪h^(d-1)S
=S∪S∪S∪…∪S=S
∴S=S∪hS∪h²S∪…∪h^(d-1)S
={x₁,…,xp}∪h{x₁,…,xp}∪…∪h^(d-1){x₁,…,xp}
={x₁,hx₁,…,h^(d-1)x₁}∪{x₂,hx₂,…,h^(d-1)x₂}∪…∪{xp,hxp,…,h^(d-1)xp}
よって、Sは{xi,hxi,…,x^(d-1)xi}の形の集合に分割されるという事。

>よってdはpの約数である。pは素数なのでd=pである。

S={x₁,hx₁,…,h^(d-1)x₁}∪{x₂,hx₂,…,h^(d-1)x₂}∪…∪{xp,hxp,…,h^(d-1)xp}
より、Sはp個の集合に分割されるので、
|S|/|X|=p ∴|X|=|S|/p
よって、それぞれの集合の元の個数はpの倍数である。よって、dはpの倍数。
ところが、dはhの位数でhはN={x₁,…,xp}の元より、d≦pである。∴d=p
よって、Gには位数pの元が存在する。

最後の所はよく分からないので適当です。自己責任でお願いします。

おまけ:
返信
返信2
壊れた扉さん (994klpn6)2024/10/7 07:42 (No.1294946)削除
これをこちらでやろう。https://x.com/satndRvjMpc4tl7/status/1842524109491822661

問題
∠Cが直角の直角三角形ABCがあり、∠Bの二等分線と辺ACとの交点をDとすると、BC:CD=5:2となった。また、この時、△DBCの面積が21cm²になったという。△ABCの面積を求めて下さい。

別解
BC:CD=5:2より、BC=5m,CD=2mと置く。
また、△BACで角の二等分線の定理を使うと、
BA:5m=AD:2m ∴BA:AD=5:2
よって、AB=5n,AD=2nと置くと、
AC=AD+CD=2n+2m=2(m+n)
よって、△ABCで三平方の定理を使うと、
(5m)²+{2(m+n)}²=(5n)²が成り立つ。
∴25m²+4(m+n)²=25n²
∴25m²+4(m²+2mn+n²)=25n²
∴29m²+8mn-21n²=0
∴(m+n)(29m-21n)=0
(解の公式で解いても良い。)
∴m=-n,m=21n/29
m,n>0より、m=21n/29
∴n=29m/21n
∴2n=58m/21n
∴2m+2n=42m/21+58m/21n
=100m/21
∴△ABC=5m×(100m/21)×(1/2)
=250m²/21=(250/21)m²———①
また、△DBC=5m×2m×(1/2)=21cm²
よって、m²=21/5———②
②を①に代入すると、
△ABC=(250/21)×(21/5)=50cm²
よって、答えは、50cm²

因みに、模範解答の方は秒殺ぐらいでした。

おまけ:
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壊れた扉さん (994klpn6)2024/10/4 20:22 (No.1292267)削除
問題
半径がそれぞれ8cm,6cmの円O,O'がある。この2円O,O'の周上の任意の点をそれぞれP,Qとし、線分PQの中点をRとする。OO'の中点をMとすると、MRの長さはどんな範囲にあるか。

図の解説:左に半径8cmの円Oがあり、重なることなく離れて右に半径6cmの円O'があり、円Oの右斜め上あたりに点P,円O'の左斜め上あたりに点Qがある(周上)。また、OO'の中点がMでPQの中点がRで、四角形POO'Qと線分RMが結ばれていて、なぜか点線OQが結ばれている図。

増刊号「図形のエッセンス」に載っているラ・サール高校の入試問題だそうです。

一応、別解も作ってみました。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/10/5 07:37削除
問題
半径がそれぞれ8cm,6cmの円O,O'がある。この2円O,O'の周上の任意の点をそれぞれP,Qとし、線分PQの中点をRとする。OO'の中点をMとすると、MRの長さはどんな範囲にあるか。

模範解答
<略解>
Mは定点。OQの中点をSとすると、中点連結定理により、
MS=(1/2)O'Q=3,
SR=(1/2)OP=4
Rの位置を、定点Mから出発して、
M→S,S→Rと考えれば、11・27の解答と同様に、4-3≦MR≦4+3が分かる。
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

解説
OQの中点をSとすると、△OQO'での中点連結定理より、MS=6÷2=3
△QPOでの中点連結定理より、
SR=8÷2=4
ここで、点Qだけを円O'の円周上を回転させると、点Sは点Mを中心とした半径3の円周上を動く。
次に、点Pを円Oの円周上を回転させると、点Rは点Sを中心に半径4の円周上を動く。
ところで、求めたいのはMRの長さなので、折れ線MSRが一直線になる時が最長で3+4=7
また、最短になるのは点Sを中心に回転しているRがSMRで一直線になる場合である。
つまり、4-3=1
(決してそれ以下にはならない。例えば、MとRが一致することなどはない。点Rの存在範囲は点Mを中心とした半径7の円の内部で同心円の半径1の円の外側となる。)
∴1≦MR≦7

私の別解の前に、秒殺した適当解法を紹介しよう。

邪道解
点PをOO'に対して垂直の位置(OP⊥OO'),点QをOO'に対して垂直の位置(OO'に関して点Pと同じ側)にすると、MRは最長になる。
そして、その長さは台形の中点連結定理より、
maxMR=(8+6)÷2=7
また、点PをOO'に対して垂直の位置(OP⊥OO'),点QをOO'に対して垂直の位置(OO'に関して点Pと逆側)にすると、MRは最短になる。
そして、その長さは台形の中点連結定理の対角線バージョンより、
minMR=(8-6)÷2=1
∴1≦MR≦7
https://nekodamashi-math.blog.ss-blog.jp/2016-05-23-3(下の方にある問題の(2)を参照。)

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/10/6 08:06削除
問題
半径がそれぞれ8cm,6cmの円O,O'がある。この2円O,O'の周上の任意の点をそれぞれP,Qとし、線分PQの中点をRとする。OO'の中点をMとすると、MRの長さはどんな範囲にあるか。

私の別解
OO'に対してOから垂線を立てた位置に点Pを固定すると、点Rの軌跡は円O'の周上の点と点Pとの中点である。
そこで、円O'上に任意の3点を取り(円は3点で定まるから)、Q₁,Q₂,Q₃として、PQ₁,PQ₂,PQ₃の中点をそれぞれR₁,R₂,R₃とすると、
△PQ₁Q₂,△PQ₂Q₃,△PQ₁Q₃での中点連結定理により、R₁R₂∥Q₁Q₂,R₂R₃∥Q₂Q₃,R₁R₃∥Q₁Q₃
よって、△Q₁Q₂Q₃∽△R₁R₂R₃
∴∠Q₁Q₂Q₃=∠R₁R₂R₃
ところで、∠Q₁Q₂Q₃は円周角より一定なので、∠R₁R₂R₃の値も一定。
よって、点Rの軌跡もある円周上を動く。
ここで、O'Q₁,O'Q₃を結ぶと、円周角と中心角の関係より∠Q₁O'Q₃=2∠Q₁Q₂Q₃で一定。
よって、点R₃からO'Q₃と平行な直線を引き、PO'との交点をO''とすれば、同位角で同じ角度が移せるので点O''は点Rの軌跡の円の中心となる。
また、△PO'Q₃での中点連結定理の逆により、点O''はPO'の中点である。
また、△Q₁Q₂Q₃∽△R₁R₂R₃の相似比は2:1でそれぞれの外接円も相似なのでその相似比も2:1である。
よって、点O''を中心とした円の半径は6÷2=3である。
次に、点Pを円の円周上を動かすと、△O'POの中点連結定理と点Mが定点である事より、点O''は点Mを中心とした半径MO''=8÷2=4の円周上を動く。
よって、MRの最長は、折れ線MO''RがMO''+O''Rで一直線になる場合で、円Mの半径4+円O''の半径3=7
また、MRの最短は、折れ線MO''RがMO''-O''Rで一直線になる場合で、円Mの半径4-円O''の半径3=1
∴1≦MR≦7

おまけ:
https://dic.pixiv.net/a/%E5%9C%B0%E7%90%83%E3%81%AE%E7%A5%9E
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返信2
壊れた扉さん (994klpn6)2024/10/3 20:03 (No.1290635)削除
問題
円Oにおいて、弦AB,CDは長さが一定である。AB,CDの中点をそれぞれM,Nとし、線分MNの中点をPとする。AB=8,CD=6,円の半径=5として、次の問いに答えなさい。
(1)弦ABを固定し、弦CDを動かすとき、Pはある円をえがく。その円周の長さを求めよ。
(2)弦AB,CDが動くとき、Pはどんな範囲にあるか図示し、その面積を求めよ。
(93 ラ・サール)

図の解説:半径5の円Oがあり、弦AB=8が水平にあり、その中点がM。また、弦CD=6が右斜め上ぐらいにありその中点がNでMNの中点がPという図。

(1)は別解でした。また、(2)は完敗でした。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/10/4 08:01削除
問題
円Oにおいて、弦AB,CDは長さが一定である。AB,CDの中点をそれぞれM,Nとし、線分MNの中点をPとする。AB=8,CD=6,円の半径=5として、次の問いに答えなさい。
(1)弦ABを固定し、弦CDを動かすとき、Pはある円をえがく。その円周の長さを求めよ。
(2)弦AB,CDが動くとき、Pはどんな範囲にあるか図示し、その面積を求めよ。
(93 ラ・サール)

模範解答
(1)右図網目部の直角三角形(注:△OAMと△OCNの2つ)に三平方の定理を用いることにより、
OM=√(5²-4²)=3,ON=√(5²-3²)=4となる。
よって、OMの中点をLとすると、△MNOに中点連結定理を用いて、
LP=(1/2)ON=2
ここで、ABを固定したことよりMは定点だから、Lも定点。
よって、Pは定点Lからの距離が一定値2であるような円周上を動き、その円周の長さは、
2π×2=4π
(2)Oを出発してどのようにPに移動するかを考える。
まず、O→L,ついでL→Pと移動したと考えると、
まず、どちらかの方向に1.5移動し、Lに至り
ついで、どちらかの方向に2移動し、Pに至ることになる。
OPの距離の最大値は図1(注:OLPが一直線の図)のように、O→Lの方向とL→Pの方向が一致するときで、
OP=1.5+2=3.5
OPの距離の最小値は図2のように、O→Lの方向とL→Pの方向が逆向きのときで、
OP=2-1.5=0.5
以上まとめて、Pの位置はOからの距離が0.5から3.5のあいだだから、その範囲の面積は、
(3.5)²π-(0.5)²π=12π
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

解説
(1)は、いきなりOMの中点をLとするのが難しいが、「「Pはある円をえがく」とあります。つまり、ある定点からの距離がつねに一定なわけです」とあるので、そこから△OABとOMは一定な所から思い付かせるのだろう。もっとも場数を踏んでいる人は、すぐに閃くのだろうけど。
(軌跡が円と指定されているのは私も違和感を持ったが、円周角が一定の方に意識が向いてしまった。私の別解は後で。)
(2)OL=OM/2=3/2=1.5
LP=ON/2=4/2=2
要は、点Lが固定されている場合は点Pは点Lを中心に半径2の円周上を動き、さらに点Lが点Oを中心に半径1.5の円周上を動いた場合に点Pがどのような範囲に動き回るかという問題である。
そこで、当然一番遠くまで届く距離は、Oから1.5+2=3.5で半径3.5の円周上でちょっと折れ線になった場合を考えれば、その円の内部も含む。
次に、どこは通れないかを考えると、OLよりLPの方が長いので、OLを固定してLPをLを中心に回転させるとOとPの間の2-1.5=0.5の隙間はPは存在出来ない。つまり、点Oを中心に半径0.5の円の内部には点Pは存在出来ないという事である。
よって、答えは、(3.5)²π-(0.5)²π=12πという事。

(1)の私の解法
弦CDを回転させると、点NはOを中心とした半径4の円周上を動く。(お△OCNが3,4,5の直角三角形だから。)
そこで、半径4の円を描き、弦ABと点Mも描く(A,Bは円の外だから描けないが)。
ここで、円周上に適当な3点N₁,N₂,N₃を取り、MN₁,MN₂,MN₃を結び、それぞれの中点をP₁,P₂,P₃とすると、△MN₁N₂,△MN₂N₃,△MN₁N₃での中点連結定理より、N₁N₂∥P₁P₂,N₂N₃∥P₂P₃,N₁N₃∥P₁P₃
よって、△P₁P₂P₃∽△N₁N₂N₃で∠N₁N₂N₃=∠P₁P₂P₃
ところで、∠N₁N₂N₃は円周角なので一定である。よって、∠P₁P₂P₃も一定で点Pはある円周上を動く。
また、△N₁N₂N₃と△P₁P₂P₃は相似で相似比は2:1よりその外接円の円も相似で相似比は2:1である。
よって、その円の半径は4÷2=2である。
よって、答えは、4π

因みに、その円の中心は、P₁からON₁と平行な直線を引き、OMとの交点である。つまり、OMの中点。(点N₂をMOの延長上に取れば分かる。)

おまけ:
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返信1
壊れた扉さん (994klpn6)2024/10/3 13:48 (No.1289746)削除
次の文章を完全解説して下さい。

問題
関数の線型空間V=ℱ(ℝ,ℝ)においてW={f∈V|f(3)=0}とおくとき、V=ℝ⊕Wとなることを示せ。


ℝは定数関数全体となっているので、Vの部分空間である。
WはVの部分空間になっている。なぜなら、任意のα,β∈ℝ,f,g∈Wに対して(αf+βg)(3)=αf(3)+βg(3)=0となり、αf+βg∈W
V=ℝ+Wを示そう。ℝ⊆V,W⊆Vより、ℝ+W⊆Vとなる。逆に、Vの任意の元fに対して、
f=f(3)+(f-f(3))
と表せば、f(3)∈ℝ,f-f(3)∈Wとなるので、V⊆ℝ+W
よって、V=ℝ+W
そこで、V=ℝ⊕Wであるためには、ℝ∩W={0}でなければならない。ℝ∩Wの任意の元をgとすると、g∈Wより、g(3)=0,g∈ℝより、gは定数。
よって、g=g(3)=0となり、ℝ∩W={0}となる。
以上のことより、V=ℝ⊕Wであることがわかる。
「よくわかる線型代数」有馬哲・石村貞夫著より

適当に分かり易く解説して下さい。ただし、厳密に。

おまけ:
https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2020/03/13/kiji/20200313s00041000377000c.html

「後年にカトリック教会・ローマ教皇庁はこの一連の現象を聖母の出現と公認し、5月13日はファティマの聖母の出現記念日とされた。出現を受けた3人のうちフランシスコ・マルトとジャシンタ・マルトの兄妹は聖母の預言どおりにまもなく病死して2000年にヨハネ・パウロ2世により列福されている。残る一人のルシア・ドス・サントスは修道女になり「予言」の内容を教皇庁に伝え、2005年2月13日に97歳で死去している。」
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%9E%E3%81%AE%E8%81%96%E6%AF%8D#%E6%A6%82%E8%A6%81
壊れた扉さん (994klpn6)2024/10/3 15:51削除
解説
>ℝは定数関数全体となっているので、Vの部分空間である。

ℝは「V=ℱ(ℝ,ℝ)」の内部のものなので、ℱ(S,ℝ)の定義を挙げる。

定義
Sを集合とする。Sからℝへの写像(Sを定義域とする関数)の全体を
ℱ(S,ℝ) または ℝ^s
で表す。
「よくわかる線型代数」有馬哲・石村貞夫著より

つまり、ℱ(ℝ,ℝ)はℱ(S,ℝ)の定義域を実数全体にした写像全体の集合で、ℝは数直線のような実数全体なので定数関数全体という事である。
よって、写像全体の中の定数写像全体なので部分空間という事。

>WはVの部分空間になっている。なぜなら、任意のα,β∈ℝ,f,g∈Wに対して(αf+βg)(3)=αf(3)+βg(3)=0となり、αf+βg∈W

命題
Vを線型空間,WをVの空でない部分集合とする。このとき、
部分空間の条件
(1)a,b∈W⇒a+b∈W
(2)a∈W,c∈ℝ⇒ca∈W
を満たすならば、WはVの部分線型空間である。
「よくわかる線型代数」有馬哲・石村貞夫著より

よって、α,β∈ℝ,f,g∈Wに対して、
(f+g)(3)=f(3)+g(3)=0+0=0
∴f+g∈W
(αf)(3)=αf(3)=α・0=0
∴αf∈W
よって、WはVの部分空間である。
本来はこうするべきだが、省略形でαf+βg∈Wを示せば良い。それは次の問題から。

問題
Vを線型空間,WをVの空でない部分集合とする。このとき、Wが次の条件をみたすならば、WはVの部分空間であることを示せ。
a,b∈W,s,t∈ℝ⇒sa+tb∈W
「よくわかる線型代数」有馬哲・石村貞夫著より

また、(f+g)(3)=f(3)+g(3)や(αf)(3)=αf(3)して良いのは、次の例題(定義)から。

例題3.1.3
f,g∈ℱ(S,ℝ),c∈ℝに対し、写像f+g:S→ℝと、cf:S→ℝを
(f+g)(x)=f(x)+g(x),
(cf)(x)=cf(x)(x∈S)
と定めれば、集合ℱ(S,ℝ)は線型空間となることを示せ。
「よくわかる線型代数」有馬哲・石村貞夫著より

>逆に、Vの任意の元fに対して、
f=f(3)+(f-f(3))
と表せば、f(3)∈ℝ,f-f(3)∈Wとなるので、V⊆ℝ+W

W={f∈V|f(3)=0}より、f(3)=0なので、f=f(3)+(f-f(3))はf=f(3)+fとなり、f(3)=0よりf(3)∈ℝ,f∈Wを考えれば、f=f(3)+f∈ℝ+W
また、左辺のfはVの任意の元より、
V⊆ℝ+Wとなるという事。

>そこで、V=ℝ⊕Wであるためには、ℝ∩W={0}でなければならない。

部分空間の直和の定義を挙げよう。

命題と定義
部分空間の和U=W₁+W₂について、次の条件(1)と(2)は同値である。
(1)x∈Uを、x=x₁+x₂,x₁∈W₁,x₂∈W₂と表す仕方は一通りである。
(2)W₁∩W₂={0}
そこで、(1)または(2)が成り立つとき、W₁+W₂は直和であるといい、
W₁⊕W₂ または W₁∔W₂
などの記号で表す。
「よくわかる線型代数」有馬哲・石村貞夫著より

よって、「ℝ∩W={0}でなければならない」という事。

おまけ:
https://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-11092658155.html
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返信1
壊れた扉さん (994klpn6)2024/10/2 15:53 (No.1287874)削除
問題
図のような、BC=CD=6cm,∠ABC=60°,∠BCD=90°の台形ABCDがある。
辺CD上の点Eを通り、辺AB上に平行な直線が辺BCと交わる点をF,さらに点Fから直線BEに垂線をひき、その交点をPとする。点Eが辺CD上をCからDまで動くとき、次の問いに答えよ。
(1)∠BPCの大きさは何度か。
(2)点Pが描く円弧の長さを求めよ。
(91 筑波大付)

図の解説:∠B=60°,∠C=90°,辺BC=CD=6cmの台形ABCDがあり、CD上に任意の点Eがある図。あとは条件通り。

(2)は別解でした。

おまけ:
6行詩48番
古いカロンから人々はフェニックスを見るだろう
彼のつながりの最初であり最後である
フランスの中で輝き渡る。そして誰もが愛されるに値する人になる
すべての信義をもって長い間統治する
なんと(彼らは)決して彼の先駆者を持たないだろう
彼が彼の記憶すべき功績を返すだろう(先駆者を)
引用元:https://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-12869203075.html
壊れた扉さん (994klpn6)2024/10/3 07:55削除
問題
図のような、BC=CD=6cm,∠ABC=60°,∠BCD=90°の台形ABCDがある。
辺CD上の点Eを通り、辺AB上に平行な直線が辺BCと交わる点をF,さらに点Fから直線BEに垂線をひき、その交点をPとする。点Eが辺CD上をCからDまで動くとき、次の問いに答えよ。
(1)∠BPCの大きさは何度か。
(2)点Pが描く円弧の長さを求めよ。
(91 筑波大付)

模範解答
(1)AB∥EFより、
∠EFC=∠ABC=60°
また、∠EPF+∠ECF=180°より、
4点P,F,C,Eは同一円周上にあるので、
∠EPC=∠EFC=60°
よって、∠BPC=180°-∠EPC
=120°
(2)Pは、BCを見込む角が120°であるような円周上を動く。
EがCの位置のとき、PはC(=P₀)の位置
EがDの位置のとき、Pは図のP₁(注:弧BCと線分BDの交点)の位置
∠BPC=120°より、∠BOC(180°より大きい方)は240°なので、△OBCは、頂角120°の二等辺三角形。
よって、円の半径=BC/√3=2√3
また、BC=CDより、∠P₁BC=45°であるから、∠P₁OC=90°
よって、求める軌跡の長さ(図の太線弧P₀P₁)は、2×π×円Oの半径×(90°/360°)
=√3π(cm)
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

解説
>Pは、BCを見込む角が120°であるような円周上を動く。

点Pの位置はEの位置によって決まるのに、(1)より常に一定なので、円周角の定理によりある円の円周上を動いている事が分かる。そして、その中心を想定してOと置くのである。

>EがCの位置のとき、PはC(=P₀)の位置
EがDの位置のとき、Pは図のP₁(注:弧BCと線分BDの交点)の位置

始点と終点を確認する事は大事である。ただし、私は今回、終点の方は割の悪い方法で定めてしまったが。(常に中学数学ばかりやっている訳ではないのでダメですね。)

>また、BC=CDより、∠P₁BC=45°であるから、∠P₁OC=90°

△BCDは直角二等辺三角形より、
∠P₁BC=∠DBC=45°
よって、円周角と中心角との関係より、
∠P₁OC=2∠P₁BC=2×45°=90°

(2)の私の別解
終点は、DからABと平行な直線を引き、BCとの交点をGとしGから線分BDに下ろした垂線の足Qとすると、点Qが終点である。
ところで、△BCDは直角二等辺三角形より、
∠BDC=45°また、同位角より∠DGC=∠B=60°よって、∠GDC=30°
∴∠GDQ=45°-30°=15°
よって、△DGCは1:2:√3の直角三角形で、△DGQは15°,75°,90°の直角三角形である。
∴DG=2(6/√3)=4√3
また、15°,75°,90°の直角三角形の三辺比は短い方から、
√6-√2:√6+√2:4より、
DQ={(√6+√2)/4}DG
={(√6+√2)/4}・4√3=3√2+√6
また、BD=6√2より、
BQ=6√2-(3√2+√6)
=3√2-√6
ここで、二等辺三角形OBQを描くと、軌跡の半径は△OBCが頂角120°の二等辺三角形でBC=6より、OB=OC=6/√3=2√3
また、BQ=3√2-√6
ここで、OからBQに垂線を下ろしその足をHとすると、BH=(3√2-√6)2
∴OB:BH=2√3:(3√2-√6)2
=4√3:3√2-√6
=4:√6-√2
よって、15°,75°,90°の直角三角形の三辺比より、∠BOH=15°である。
∴∠BOQ=15°×2=30°
∴∠QOC=120°-30°=90°
よって、答えは、4√3π×(1/4)
=√3πcm

おまけ:
https://www.amazon.co.jp/Jesus-Boy-Would-Change-World/dp/1521109044
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