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壊れた扉さん (994klpn6)2024/9/24 14:07 (No.1278749)削除
次の文章を完全解説して下さい。

問題 10-7b
次の(ⅰ),(ⅱ)をみたすSpの部分群Gを考える。ここでSpの元Fp={0,1,…,p-1}の元の入れ換えとみる。
(ⅰ)Gに含まれる元の個数はp(p-1)個以下である。
(ⅱ)Fpの任意の元xに対して、0をxに入れ換える元がGにある。
次の問いに答えよ。
(1)Gは位数pの元σを持つことを示せ。
(2)(1)の元σが生成するGの部分群HはGの正規部分群であることを示せ。
(3)0,1,…,p-1をうまく読み替えると、
G⊂AGL(1,p)となることを示せ。

解答
(1)問題10-10(3)よりGに位数pの元が存在する。
(2)Gにp個の元からなる部分群がただ1つしかないことを示せば十分である。
もし|C₁|=|C₂|=pをみたすGの異なる部分群C₁,C₂があったとする。C₁∩C₂はC₁,C₂の部分群なので(問題4-7)、(ラグランジュの定理より){e}に等しい。
よってC₁,C₂の各々の生成元x,yに対してx^iy^j(i,j=0,1,…,p-1)はp²個の相異なる元である。
なぜならx^iy^j=x^ky^mとすると左からx^-k,右からy^-jを掛けてx^(i-k)=y^(m-j)∈C₁∩C₂が得られ、これよりi=k,j=mがわかるからである。
これは|G|≦p(p-1)<p²に矛盾する。
(3)Spに含まれる位数pの元は、うまく読み替えるとσ(x)=x+1の形の入れ換えにできる(問題10-11参照)。したがって(2)よりGにσが含まれると仮定してよい。このとき問題10-4よりAGL(1,p)に含まれる。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

問題 10-10b
pを素数とし、1,2,…,pの入れ換えのなす群Gが次の性質をみたすとする:「どの2つの数に対しても一方を他方に写す入れ換えが存在する。」次の問いに答えよ。
(1)Gに指数pの部分群Hが存在することを示せ。
(2)(1)のHに対して右H傍系σ₁H=H,σ₂H,…,σpHの元x₁,…,xpを1つずつとる。
(ⅰ)Gの各元gに対して、gx₁,…,gxpは各右H傍系に1つずつ含まれることを示せ。
(ⅱ){gx₁,…,gxp}(gはGの元)の形の集合は、(G:N)個あることを示せ。ここでNは{gx₁,…,gxp}={x₁,…,xp}をみたすgからなる部分群とする。
(3)Gに位数pの元が存在することを示せ。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

問題 4-7b
群Gの部分群H,Nに対して、H∩NはHの部分群であることを示せ。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

問題 10-11b
素数pに対して、p次対称群Spの位数pの元は
(a₁ a₂ … ap-1 ap)
(a₂ a₃ … ap  a₁ )
(注:本当は1つの括弧で2段の1つの元。)
の形であることを示せ。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

問題 10-4b
問題10-2のとおり、Nを、H⊂N⊂AGL(1,p)をみたす群とする。Spの部分群N'を正規部分群として含むならば、AGL(1,p)に含まれることを示せ。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

問題 10-2b
pを素数とする。p次対称群の位数pの元σの生成する部分群H={e,σ,…,σ^(p-1)}を正規部分群に持つSpの部分群Nを調べる。本文のようにp次対称群の置換をp個の元0,1,…,p-1(Fpの元)の置換とみなし、σをσ(x)=x+1(x=0,1,…,p-1)とする。このときNは
AGL(1,p)={τ∈Sp;τ(x)=ax+b,ここでa≠0かつb=0,1,…,p-1}
に含まれることを示せ。この群を1次元アフィン一般線形群という。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

定理4.4(ラグランジュの定理)
有限群Gの部分群Hに対して、Gに含まれる元の個数は、Hに含まれる元の個数にHの指数を掛けた数に等しい。すなわち
|G|=(G:H)|H|
が成り立つ。とくに|H|は|G|の約数である。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

適当に分かり易く解説して下さい。ただし、一筋縄ではいかないと思います。

おまけ:
https://bunshun.jp/articles/-/73635?page=3
壊れた扉さん (994klpn6)2024/9/24 15:54削除
解説
>(1)問題10-10(3)よりGに位数pの元が存在する。

問題 10-10b
pを素数とし、1,2,…,pの入れ換えのなす群Gが次の性質をみたすとする:「どの2つの数に対しても一方を他方に写す入れ換えが存在する。」次の問いに答えよ。
(1)Gに指数pの部分群Hが存在することを示せ。
(2)(1)のHに対して右H傍系σ₁H=H,σ₂H,…,σpHの元x₁,…,xpを1つずつとる。
(ⅰ)Gの各元gに対して、gx₁,…,gxpは各右H傍系に1つずつ含まれることを示せ。
(ⅱ){gx₁,…,gxp}(gはGの元)の形の集合は、(G:N)個あることを示せ。ここでNは{gx₁,…,gxp}={x₁,…,xp}をみたすgからなる部分群とする。
(3)Gに位数pの元が存在することを示せ。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

問題文に「(ⅱ)Fpの任意の元xに対して、0をxに入れ換える元がGにある。」とあり、これは問題10-10の「どの2つの数に対しても一方を他方に写す入れ換えが存在する。」と同じ意味(片方を0に固定するという事)なので、問題10-10(3)よりGに位数pの元が存在するという事。

>(2)Gにp個の元からなる部分群がただ1つしかないことを示せば十分である。

問題文に「(ⅰ)Gに含まれる元の個数はp(p-1)個以下である。
(ⅱ)Fpの任意の元xに対して、0をxに入れ換える元がGにある。」とあり、また、p.188に、

「根の入れ換えのなす群(p次対称群)の部分群Gが高々p(p-1)個の元からなり、さらにどの2つの根に対しても一方を他方に入れ換えを含むとする。このときGに含まれる入れ換えはすべて1次式で定まる。」

とあるので、問題文のGに含まれる入れ換えはすべて1次式で表される。
また、p.187~188に、

「部分群{e,σ,…,σ^(p-1)}を正規部分群に持つ群は、τ(x)=ax+b(a=1,2,…,p-1,b=0,1,…,p-1)の形の入れ換えからなります。」

とあり、これは1次式で表されているので、結局、問題文のGは部分群{e,σ,…,σ^(p-1)}を正規部分群に持つ群という事である。(厳密には、逆が成り立つ証明が必要な気もするが。)
つまり、Gは位数pの部分群を正規部分群に持つという事。
よって、位数pの部分群がただ1つしかなければそれが正規部分群であるという事を証明できるという事である。

>もし|C₁|=|C₂|=pをみたすGの異なる部分群C₁,C₂があったとする。C₁∩C₂はC₁,C₂の部分群なので(問題4-7)、(ラグランジュの定理より){e}に等しい。

位数pの部分群が2つあったとして背理法で示すという事。

定理4.4(ラグランジュの定理)
有限群Gの部分群Hに対して、Gに含まれる元の個数は、Hに含まれる元の個数にHの指数を掛けた数に等しい。すなわち
|G|=(G:H)|H|
が成り立つ。とくに|H|は|G|の約数である。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

C₁∩C₂はC₁,C₂の部分群なので、定理4.4のHをC₁∩C₂に見立て、GをC₁(またはC₂)に見立てると、|C₁|=(C₁:C₁∩C₂)|C₁∩C₂|
|C₁|=|C₂|=pでpは素数より、|C₁∩C₂|=1である。∴C₁∩C₂={e}
という事。

>よってC₁,C₂の各々の生成元x,yに対してx^iy^j(i,j=0,1,…,p-1)はp²個の相異なる元である。
なぜならx^iy^j=x^ky^mとすると左からx^-k,右からy^-jを掛けてx^(i-k)=y^(m-j)∈C₁∩C₂が得られ、これよりi=k,j=mがわかるからである。

i,j=0,1,…,p-1からiの個数×jの個数でp²としても良さそうだが、生成元x,yに対してx^i,y^jはそれぞれmodpだが、x^iy^jがmodpとは限らないからである。
そこで、「x^iy^j=x^ky^mとすると左からx^-k,右からy^-jを掛けてx^(i-k)=y^(m-j)∈C₁∩C₂が得られ」、
x^(i-k)∈C₁,y^(m-j)∈C₂より、
x^(i-k)=y^(m-j)∈C₁∩C₂という事。
そして、C₁∩C₂={e}より、i-k=m-j=0 ∴i=k,j=m

>これは|G|≦p(p-1)<p²に矛盾する。

問題文の条件「(ⅰ)Gに含まれる元の個数はp(p-1)個以下である。」からである。
よって、背理法により、位数pの部分群はただ1つしかない。

>(3)Spに含まれる位数pの元は、うまく読み替えるとσ(x)=x+1の形の入れ換えにできる(問題10-11参照)。

問題 10-11b
素数pに対して、p次対称群Spの位数pの元は
(a₁ a₂ … ap-1 ap)
(a₂ a₃ … ap  a₁ )
(注:本当は1つの括弧で2段の1つの元。)
の形であることを示せ。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

全てを1つずらすという事である。p.187の図10.4参照。

>したがって(2)よりGにσが含まれると仮定してよい。このとき問題10-4よりAGL(1,p)に含まれる。

(2)より(1)ではないだろうか。

(1)Gは位数pの元σを持つことを示せ。

つまり、このσがσ(x)=x+1であるという事がようやく言えたという事。
また、問題10-4より問題10-2ではないだろうか。

問題 10-2b
pを素数とする。p次対称群の位数pの元σの生成する部分群H={e,σ,…,σ^(p-1)}を正規部分群に持つSpの部分群Nを調べる。本文のようにp次対称群の置換をp個の元0,1,…,p-1(Fpの元)の置換とみなし、σをσ(x)=x+1(x=0,1,…,p-1)とする。このときNは
AGL(1,p)={τ∈Sp;τ(x)=ax+b,ここでa≠0かつb=0,1,…,p-1}
に含まれることを示せ。この群を1次元アフィン一般線形群という。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

もっとも初めを(2)とすると、

(2)(1)の元σが生成するGの部分群HはGの正規部分群であることを示せ。

Gは位数pの正規部分群Hを含むので、問題10-4でも合うと思うが。

問題 10-4b
問題10-2のとおり、Nを、H⊂N⊂AGL(1,p)をみたす群とする。Spの部分群N'を正規部分群として含むならば、AGL(1,p)に含まれることを示せ。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

おまけ:
返信
返信1
壊れた扉さん (994klpn6)2024/9/23 15:50 (No.1277885)削除
問題
右図で、MをBCの中点とするとき、
BP²+CQ²=PQ²
であることを証明せよ。

図の解説:∠Aが直角の直角三角形ABCがあり、辺BCの中点をMとする。AB上に点P,AC上に点Qがあり、∠PMQ=90°という図。

一応、2通り作ってみました。もっとも、他の問題の解答欄の脇にある類題なので、模範解答の方は嫌でも見てしまった後ですが。(チラ見程度。)

おまけ:
https://www.nikkansports.com/entertainment/photonews/photonews_nsInc_202409220000047-1.html?utm_source=headlines.yahoo.co.jp&utm_medium=referral&utm_campaign=%E3%81%BF%E4%BC%9A%E5%8F%82%E5%8A%A0%E3%82%BB
壊れた扉さん (994klpn6)2024/9/24 07:52削除
問題
右図で、MをBCの中点とするとき、
BP²+CQ²=PQ²
であることを証明せよ。

図の解説:∠Aが直角の直角三角形ABCがあり、辺BCの中点をMとする。AB上に点P,AC上に点Qがあり、∠PMQ=90°という図。

参考書の<略証>
中線AMを2倍に伸ばして長方形ABDCをつくり、図のようにP',Q'を定める。
BP²+CQ²=CP'²+CQ²=P'Q²=PQ²
(なぜなら、PQ'P'Qはひし形)
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

解説
中線AMの延長上にDM=AMとなる点Dを取ると、四角形ABDCの対角線は互いの中点で交わるので、四角形ABDCは平行四辺形で∠Aが直角より長方形になる。
ここで、PMの延長とCDとの交点をP',QMの延長とBDとの交点をQ'とすると、長方形の中心に対する対称性より、BP=CP'
また、MはPP'の中点でQM⊥PP'より△QPP'は二等辺三角形。∴PQ=P'Q
よって、与式の左辺より、
BP²+CQ²=CP'²+CQ²=P'Q²(△CQP'での三平方の定理より)=PQ²
∴BP²+CQ²=PQ²

別解(私の別解)
xy座標の原点に点A,x軸上に点B(b,0),y軸上にC(0,c)を取ると、BCの中点MはM(b/2,c/2)となる。
また、点Pはx軸上の点で点Qはy軸上の点になる。よって、P(p,0)と置くと、直線PMの傾きは、(c/2-0)/(b/2-p)
=(c/2)/{(b-2p)/2}=c/(b-2p)
よって、直線QMの方程式は、傾きがこれと直交するので-(b-2p)/cで、点M(b/2,c/2)を通るので、
y-c/2={-(b-2p)/c}(x-b/2)
={-(b-2p)/c}x+b(b-2p)/2c
∴y={-(b-2p)/c}x+b(b-2p)/2c+c/2
={(2p-b)/c}x+(b²-2bp+c²)/2c
よって、点Qのy座標はこれにx=0を代入して、
y=(b²-2bp+c²)/2c
∴Q(0,(b²-2bp+c²)/2c)
よって、与式の右辺より、
PQ²=(p-0)²+{0-(b²-2bp+c²)/2c}²
=p²+(b²-2bp+c²)²/4c²
=p²+(b⁴+4b²p²+c⁴-4b³p-4bc²p+2b²c²)/4c²
=p²+(b⁴+c⁴+2b²c²-4bc²p+4b²p²-4b³p)/4c²———①
また、与式の左辺より、
BP²+CQ²=(b-p)²+{c-(b²-2bp+c²)/2c}²
=(b-p)²+{(c²-b²+2bp)/2c}²
=b²+p²-2bp+(c²-b²+2bp)²/4c²
=b²+p²-2bp+(c⁴+b⁴+4b²p²-2b²c²-4b³p+4bc²p)/4c²
=p²+(4b²c²-8bc²p+c⁴+b⁴+4b²p²-2b²c²-4b³p+4bc²p)/4c²
=p²+(b⁴+c⁴+2b²c²-4bc²p+4b²p²-4b³p)/4c²———②
①,②より、BP²+CQ²=PQ²
よって、示された。

おまけ:
返信
返信1
壊れた扉さん (994klpn6)2024/9/20 20:42 (No.1274022)削除
問題
AB>ACである△ABCにおいて、辺BCの中点をM,頂角Aの二等分線が辺BCと交わる点をDとする。CからADに下した垂線がAD,AMと交わる点をP,Qとするとき、次の問いに答えなさい。
(1)PM∥ABを証明せよ。
(2)△AMP=△CMPを証明せよ。
(3)QD∥ACを証明せよ。
(84 灘)

図の解説:AB>ACの△ABCを描き、BCの中点をM,∠Aの二等分線とBCとの交点をDとする。CからADに垂線を下ろしその足をPとしCPの延長とAMとの交点をQとし、PM,QDを結んだ図。

(1),(2)は楽勝でしたが、(3)は久しぶりに完敗でした。因みに、参考書には2通りの解法がありました。その後、別解を2通り作ってみましたが、負け犬の遠吠えですね。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/9/21 07:57削除
問題
AB>ACである△ABCにおいて、辺BCの中点をM,頂角Aの二等分線が辺BCと交わる点をDとする。CからADに下した垂線がAD,AMと交わる点をP,Qとするとき、次の問いに答えなさい。
(1)PM∥ABを証明せよ。
(2)△AMP=△CMPを証明せよ。
(3)QD∥ACを証明せよ。
(84 灘)

模範解答
(1)CPの延長とABとの交点をC'とすると、△ACP≡△AC'Pより、PはCC'の中点。
よって、△CBC'に中点連結定理を用いて、
PM∥AB
(2)(1)よりPM∥ABだから、MPの延長と辺ACの交点をRとすると、Rは辺ACの中点。
よって、△AMP:△CMP=AR:CR=1:1(基本図31)
(3)QD∥ACを示すには、MQ:QA=MD:DCを示せばよい。
線分比を面積比におきかえて、
MQ:QA=△PMC:△PAC
MD:DC=△PMA:△PAC
(2)より、右辺同士の比は等しいから、
MQ:QA=MD:DC
以上より、題意は証明された。
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

基本図31
△ABCの底辺BCをa:bに内分する点をDとし、AD上の任意の点をEとする。
この時、△ABEの面積をS,△ACEの面積をTとすると、
S:T=a:b
が成り立つ。

(1)の私の別解
ACの中点をEとすると、△APCは直角三角形で点Eは斜辺の中点より定石でEA=EP=EC(△APCの外接円を考えれば分かる。)
よって、△EAPは二等辺三角形より、
∠EAP=∠EPA———①
また、条件より∠EAP=∠BAP———②
①,②より、∠EPA=∠BAP
よって、錯角が等しいので、EP∥AB
ここで、△CABで中点連結定理の逆を考えると、EPの延長は点Mに達する。つまり、3点E,P,Mは一直線以上にありEP∥ABより、
PM∥ABである。

(2)の私の解法1
PM∥ABより、等積変形により、
△AMP=△BMP———①
また、BM=CMより、△PBM=△PCM
∴△BMP=△CMP———②
①,②より、△AMP=△CMP

解法2
MPの延長とACとの交点をFとすると、(1)よりPM∥ABなのでFM∥AB 
また、点MはCBの中点より△CABでの中点連結定理の逆により、点FはCAの中点。∴AF=CF
ここで、A,CからMF(とその延長)上に垂線を下ろしその足をそれぞれH,Iとすると、直角三角形の斜辺と他の1角が等しいので、△AFH≡△CFI ∴AH=CI
よって、△AMPと△CMPは底辺MPを共有していて高さAHとCIが等しいので、面積も等しい。
∴△AMP=△CMP

または、点FがCAの中点から、
△MAF=△MCF———①
△PAF=△PCF———②
①-②より、
△MAP=△MCP
∴△AMP=△CMP
としても良い。

私の(3)の解法は次回。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/9/22 08:02削除
問題
AB>ACである△ABCにおいて、辺BCの中点をM,頂角Aの二等分線が辺BCと交わる点をDとする。CからADに下した垂線がAD,AMと交わる点をP,Qとするとき、次の問いに答えなさい。
(1)PM∥ABを証明せよ。
(2)△AMP=△CMPを証明せよ。
(3)QD∥ACを証明せよ。
(84 灘)

(3)の参考書の別解
中線AMを2倍に延長した点をEとします。この図を矢印の方向からながめる(注:平行四辺形ABECの辺BEの外側から見る視点)と、QD∥BE∥ACであることは直観的にあきらかでしょう。
(<略証>CP=C'P,AC'∥CA'より、△AC'P≡△CA'P,よってAC'=CA' これからAQ:QE=CD:DBをいう。)
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

解説
CPの延長とABとの交点をC'とすると、APは∠Aの二等分線でAP⊥CC'より△ACC'は二等辺三角形で、点Pは底辺CC'の中点である。
∴CP=C'P
また、点MはBCの中点かつAEの中点より、四角形ABECは平行四辺形である(対角線が互いの中点で交わっているから)。
ここで、APの延長とCEとの交点をA'とすると、AC'∥CA'より△PAC'∽△PA'CでCP=C'Pより、△PAC'≡△PA'C
∴AC'=CA'
また、AB∥CEより△QAC'∽△QEC
∴AQ:QE=AC':CE=CA':AB=AC:AB=CD:BD(角の二等分線の定理より)
∴AQ:QE=CD:DB
よって、名もなき定理により、QD∥BE∥AC
∴QD∥AC

名もなき定理の解説
AEとBCがクロスしていない場合は自明だろう。つまり、3本の平行線にクロスしない適当な2直線を引くとAQ:QE=CD:DBは自明で逆にこれが成り立てば3本の直線が平行線になるという事。これはクロスしていても同様に成り立つ。
(自分で検索して下さい。私のは記憶にあるもののアドリブ。)

(3)の私の別解
(1)よりPM∥AB MPの延長とACとの交点をNとすると、△CABでの中点連結定理の逆により点NはACの中点。
ここで、MからACと平行な直線を引き、ADの延長との交点をE,CQの延長との交点をFとすると、△PAC∽△PEFで点NがACの中点よりそれと一直線なNPMでつながった点MもEFの中点である。∴EM=FM———①
また、△DAC∽△DEM,△QCA∽△QFMより、MD:DC=EM:AC———②
MQ:QA=FM:AC———③
①を③に代入すると、
MQ:QA=EM:AC———④
②,④より、
MD:DC=MQ:QA
∴QD∥AC

私の模範解答は次回。ただし、面白くはありません。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/9/23 07:32削除
問題
AB>ACである△ABCにおいて、辺BCの中点をM,頂角Aの二等分線が辺BCと交わる点をDとする。CからADに下した垂線がAD,AMと交わる点をP,Qとするとき、次の問いに答えなさい。
(1)PM∥ABを証明せよ。
(2)△AMP=△CMPを証明せよ。
(3)QD∥ACを証明せよ。
(84 灘)

(3)の私の模範解答
(1)よりPM∥AB MPの延長とACとの交点をNとすると、△CABでの中点連結定理の逆により点NはACの中点。
ここで、△AMCでチェバの定理を使うと、
(AQ/MQ)(1/1)(DM/CD)=1
∴AQ・DM=MQ・CD
∴DM:MQ=CD:AQ
∴MD:MQ=DC:QA
∴MD:DC=MQ:QA
∴QD∥AC

または、
△MCRと直線DAでメネラウスの定理を使うと、
(DM/CD)(PR/MP)(2/1)=1———①
△MARと直線QCでメネラウスの定理を使うと、
(QM/AQ)(PR/MP)(2/1)=1———②
①÷②より、
(DM/CD)/(QM/AQ)=1
(DM/CD)=(QM/AQ)
∴DM:CD=QM:AQ
∴MD:DC=MQ:QA
∴QD∥AC

>私の模範解答は次回。ただし、面白くはありません。

参考書の模範解答、

(3)QD∥ACを示すには、MQ:QA=MD:DCを示せばよい。
線分比を面積比におきかえて、
MQ:QA=△PMC:△PAC
MD:DC=△PMA:△PAC
(2)より、右辺同士の比は等しいから、
MQ:QA=MD:DC
以上より、題意は証明された。

から、チェバの定理の証明法を連想した人にはとても簡単な話だと思います。天才君とは話がしてみたいものですね。笑

因みに、昔私が作った問題。

問題
適当に与えられた線分ABを定規だけで二等分して下さい。ただし、定規の幅の平行線は引いても良いものとする。

回答は次回。簡単です。

おまけ:
https://x.com/satndRvjMpc4tl7/status/1832568552752345572
壊れた扉さん (994klpn6)2024/9/23 11:35削除
回答
https://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-10614380519.html

因みに、開発したのはもっとずっと前です。

おまけ:https://x.com/swordfish2385/status/1837687448874504655
返信
返信4
壊れた扉さん (994klpn6)2024/9/20 11:34 (No.1273417)削除
素朴な疑問
問題 10-6b
次の条件をみたすAGL(1,5)の部分群Hを求めよ:任意のxに対して0をxに取り換え入れ換えがHにある。

解答
まずAGL(1,5)がAGL(1,p)(pは素数)の場合に考える。Hの条件から、0を固定するHの部分群は、指数pを持つ。よって|H|はpで割り切れ、問題10-10よりHは位数pの元を持つ。この元はAGL(1,p)ではσ^j(x)=x+jの形しかないので、Hはσが生成する部分群Nを含む。p=5とすると、Nの右傍系の組合せより、群になるものは、N,Nとτ(x)=-xで生成される部分群,AGL(1,5)の3通りである。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

問題 10-10b
pを素数とし、1,2,…,pの入れ換えのなす群Gが次の性質をみたすとする:「どの2つの数に対しても一方を他方に写す入れ換えが存在する。」次の問いに答えよ。
(1)Gに指数pの部分群Hが存在することを示せ。
(2)(1)のHに対して右H傍系σ₁H=H,σ₂H,…,σpHの元x₁,…,xpを1つずつとる。
(ⅰ)Gの各元gに対して、gx₁,…,gxpは各右H傍系に1つずつ含まれることを示せ。
(ⅱ){gx₁,…,gxp}(gはGの元)の形の集合は、(G:N)個あることを示せ。ここでNは{gx₁,…,gxp}={x₁,…,xp}をみたすgからなる部分群とする。
(3)Gに位数pの元が存在することを示せ。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

>問題 10-6b
次の条件をみたすAGL(1,5)の部分群Hを求めよ:任意のxに対して0をxに取り換え入れ換えがHにある。

問題 10-2b
pを素数とする。p次対称群の位数pの元σの生成する部分群H={e,σ,…,σ^(p-1)}を正規部分群に持つSpの部分群Nを調べる。本文のようにp次対称群の置換をp個の元0,1,…,p-1(Fpの元)の置換とみなし、σをσ(x)=x+1(x=0,1,…,p-1)とする。このときNは
AGL(1,p)={τ∈Sp;τ(x)=ax+b,ここでa≠0かつb=0,1,…,p-1}
に含まれることを示せ。この群を1次元アフィン一般線形群という。

x=0,1,…,p-1から、これらと0を入れ換える入れ換えを含む部分群Hを求めよという問題。

>Hの条件から、0を固定するHの部分群は、指数pを持つ。

Hは0,1,…,p-1と0の入れ換えだが、このHのさらに部分群をH'とすると、0と0を交換する部分群H'が存在し、それは0を固定するという事である。
ここで、素朴な疑問だが、前回は、
「αの式を不変にする部分群HはGfにおいて指数5を持つ」(問題10-5bの解答より)
を解説したが、

「Gg≃Gf/H
∴|Gg|=|Gf|/|H|
この右辺が5より、|Gf|=5|H|
また、左辺が4(|Gg|=4(4次巡回群より))より、等号で結ばれた右辺も4の倍数。
よって、|Gf|は20の倍数である。(4と5は互いに素だから。)
よって、「よってGfに含まれる入れ換えの個数は20の倍数である」も言えた。」(2024/9/19 13:55の投稿より)

はっきり言ってこじつけである。
Gg≃Gf/H ∴|Gg|=|Gf|/|H|
この右辺が5で左辺が4より、4≠5で矛盾である。

そこで、今回も同様に「0を固定するHの部分群は、指数pを持つ」としてしまって良いのだろうか。(全くの的外れだったらごめんなさい。)

>よって|H|はpで割り切れ、問題10-10よりHは位数pの元を持つ。

|H|/|H'|=pから|H|=p|H'|で、|H|はpで割り切れるという訳である。また、

問題 10-10b
pを素数とし、1,2,…,pの入れ換えのなす群Gが次の性質をみたすとする:「どの2つの数に対しても一方を他方に写す入れ換えが存在する。」次の問いに答えよ。
(1)Gに指数pの部分群Hが存在することを示せ。
(2)(1)のHに対して右H傍系σ₁H=H,σ₂H,…,σpHの元x₁,…,xpを1つずつとる。
(ⅰ)Gの各元gに対して、gx₁,…,gxpは各右H傍系に1つずつ含まれることを示せ。
(ⅱ){gx₁,…,gxp}(gはGの元)の形の集合は、(G:N)個あることを示せ。ここでNは{gx₁,…,gxp}={x₁,…,xp}をみたすgからなる部分群とする。
(3)Gに位数pの元が存在することを示せ。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

「Hの部分群は、指数pを持つ。よって|H|はpで割り切れ、問題10-10よりHは位数pの元を持つ。」は、
(1)が成り立つから(3)も成り立つという事だと思う(同値?)が、そもそも上のHは「任意のxに対して0をxに取り換え入れ換えがHにある」だけで、「どの2つの数に対しても一方を他方に写す入れ換えが存在する」訳ではないと思うのだが。(もちろん、AGL(1,5)の方はそうなのかもしれないが、それではAGL(1,p)が位数pの元を持つという事になって「Hは位数pの元を持つ」は言えない。)

>Hは位数pの元を持つ。この元はAGL(1,p)ではσ^j(x)=x+jの形しかない

これは問題10-3bから分かる。

問題 10-3b
AGL(1,p)における位数pの元はσ^j(j=1,2,…,p-1)に限ることを示せ。ここでσはσ(x)=x+1(x=0,1,…,p-1)をみたす元とする。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

>Hはσが生成する部分群Nを含む。p=5とすると、Nの右傍系の組合せより、群になるものは、N,Nとτ(x)=-xで生成される部分群,AGL(1,5)の3通りである。

つまり、Hはσの巡回群を部分群に持つ群である。p=5とすると、H自体がその巡回群になり、σの巡回群をNとして、Nを丸々保存した群を考えると「Nとτ(x)=-xで生成される群」である。
つまり、{e,σ,σ²,σ³,σ⁴,τ,τσ,τσ²,τσ³,τσ⁴}の位数10の群である。また、HはAGL(1,5)の部分群であるので、群AGL(1,5)を入れて3通りという訳である。
因みに、「τ(x)=-x」の理由はどこにも書かれていないが、5次二面体群(正5角形の合同変換群)とあるので、裏返しのような作業(に対応する式)なのだろう。(適当)

何だかよく分かりませんな。今後、この本を読み続けられるのだろうか。(もうすでに限界を超えているような気もするが。)

おまけ:
https://news.yahoo.co.jp/articles/6d8d3c9fb29ceca3700a8566d0db665d51762707
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壊れた扉さん (994klpn6)2024/9/17 19:37 (No.1270781)削除
問題
右図で四辺形ABCDは一辺の長さが2cmの正方形で、K,L,M,Nは各辺の中点である。網目部分の面積を求めよ。
(87 青雲)

図の解説:正方形ABCDがあり、AB,BC,CD,DAのそれぞれの中点をK,L,M,Nとする。
AM,BM,BN,CN,CK,DK,DL,ALを結んで出来る中央の八角形が網目部分である図。

2通り作ってみたら参考書の方も2通りありましたが、別解でした。もっとも、私の1つの解法はマニアックですが。また、もう1つは同じ系統です。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/9/18 07:51削除
問題
右図で四辺形ABCDは一辺の長さが2cmの正方形で、K,L,M,Nは各辺の中点である。網目部分の面積を求めよ。
(87 青雲)

図の解説:正方形ABCDがあり、AB,BC,CD,DAのそれぞれの中点をK,L,M,Nとする。
AM,BM,BN,CN,CK,DK,DL,ALを結んで出来る中央の八角形が網目部分である図。

模範解答
対称性に注意すると、右図
(注:AMとDKとNLが1点で交わる点をE(中央の八角形の真上の頂点),以後同じように解説するのは面倒臭いので、中央の八角形を真上の頂点から反時計回りにEHJGUIVFとし、八角形の中心(正方形の中心でもある)をOとした図)
の△OEFの面積を8倍すればよいことがわかる。
Eは長方形AKMDの対角線の交点だから,
OE=NE・・・①
また、OF:DF=OE:DM=1:2・・・②
よって、△OEF=(OE/ON)×(OF/OD)×△ODN=(1/2)×(1/3)×△ODN=(1/6)×(1/8)×□ABCD・・・③
③の両辺を8倍して、網目部=8×△OEF=(1/6)×□ABCD=2/3(cm²)
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

解説
>よって、△OEF=(OE/ON)×(OF/OD)×△ODN

△OEFと△ODNで1つの角を共有した三角形の面積比の公式(の応用)を使っている訳である。

私の解法1
上と同じようにアルファベットを振る。
△FDN∽△FBCで相似比1:2より、
DF:FB=1:2
△GBL∽△GDAで相似比1:2より、
BG:GD=1:2
つまり、DF:FG:GB=1:1:1である。
∴FG=DB/3=2√2/3cm
∴OF=√2/3cm
ところで、∠FOV=360°÷8=45°より、FからOVに垂線を下ろしその足をPとすると、△FOPは直角二等辺三角形。
∴FP=OF/√2=1/3cm
また、OV=(1/2)OM=(1/4)KM=1/2cm
∴△OFV=(1/2)×(1/3)×(1/2)=1/12cm²
よって、求める面積はこの8倍で、
(1/12)×8=2/3cm²

参考書の別解と私の別解は次回。念のため、私の別解は試験で使う事も可能ですが、余計な解説を付けなければならないので、不適でしょう。

おまけ:
1巻95番の詩
Deuant monstier trouué enfant besson
D'heroic sang de moine & vestutisque:
Son bruit par secte langue & puissance son
Qu'on dira fort eleué le vopisque.
僧院の前で双子の片割れが見い出だされる
僧侶とイエス・キリストの英雄的な血筋の
一派によっての彼の名声、その言葉と影響力
人々が双子の片割れは強く高い地位についたと言うだろうほどの
引用元:https://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-12787787276.html
壊れた扉さん (994klpn6)2024/9/19 07:53削除
問題
右図で四辺形ABCDは一辺の長さが2cmの正方形で、K,L,M,Nは各辺の中点である。網目部分の面積を求めよ。
(87 青雲)

図の解説:正方形ABCDがあり、AB,BC,CD,DAのそれぞれの中点をK,L,M,Nとする。
AM,BM,BN,CN,CK,DK,DL,ALを結んで出来る中央の八角形が網目部分である図。

参考書の別解
上と同じようにアルファベットを振る。
網目部=四角形AGCF+四角形DHBI-八角形EAJBUCVD
=(1/3)□ABCD+(1/3)□ABCD-(1/2)□ABCD=(1/6)□ABCD
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

解説
八角形EAJBUCVD=(1/2)□ABCD
は、正方形ABCD-八角形EAJBUCVD=△EAD×4=(正方形の1/8)×4=(1/2)□ABCDより、
八角形EAJBUCVD=正方形ABCD-(1/2)□ABCD=(1/2)□ABCD
だから。

>(1/6)□ABCD

(1/6)×(2×2)=2/3(cm²)という事。

予定変更で今朝思い付いた解法
上と同じようにアルファベットを振ると、
網目部=(四角形EKUM+四角形NJLV-四辺形KGJH×4)÷2———☆
ところで、四角形EKUMは正方形ABCDの1/4の面積である(EU=(1/2)NLだから)。
∴四角形EKUM=2×2×(1/4)=1cm²———①
同様に、四角形NJLV=1cm²———②
また、四辺形KGJH=△HKJ×2
KJ=(1/4)KM=(1/4)×2=1/2cm
また、△HDA∽△HKOで相似比2:1より、KH:HD=1:2
よって、HからKOに下した垂線の長さをhとすると、h=(1/3)DM=(1/3)×1=1/3cm
∴△HKJ=(1/2)×(1/3)×(1/2)=1/12cm²
∴四辺形KGJH=(1/12)×2=1/6cm²———③
①,②,③を☆に代入すると、
網目部={1+1-(1/6)×4}÷2
=(2-2/3)÷2=(4/3)÷2=2/3cm²
よって、答えは、2/3cm²

私の解法3は次回。

おまけ:
https://x.com/satndRvjMpc4tl7/status/1826152281303298414
壊れた扉さん (994klpn6)2024/9/20 07:55削除
問題
右図で四辺形ABCDは一辺の長さが2cmの正方形で、K,L,M,Nは各辺の中点である。網目部分の面積を求めよ。
(87 青雲)

図の解説:正方形ABCDがあり、AB,BC,CD,DAのそれぞれの中点をK,L,M,Nとする。
AM,BM,BN,CN,CK,DK,DL,ALを結んで出来る中央の八角形が網目部分である図。

私の解法3
AMとBNの交点をP,BNとCKの交点をQ,CKとDLの交点をR,DLとAMの交点をSとすると、対称性から四角形PQRSは正方形になる。(証明は簡単で省略。)
ここで、正方形PQRSと中央の八角形で切り取られる隅の直角三角形に注目すると、対称性から4つ全て合同で、例えばAMとDKの交点をEとすると、∠PEK(H)=2∠EDA=2∠KDA
つまり、直角を挟む二辺の比が1:2の直角三角形の最鋭角の2倍の角度である。
よって、私の作った定理により△PEH(BNとDKの交点をHとする)は3:4:5の直角三角形である。(定理の解説は下で。)
また、正方形PQRS=正方形ABCD-△ABP-△CBQ-△DCR-△ADS
=2×2-(2/√5)×2(2/√5)×(1/2)×4
=4-16/5=4/5cm²
∴PQ=2/√5cm
ここで、3:4:5の直角三角形の3辺比を3x,4x,5xとすると、
PQ=4x+5x+3x=2/√5が成り立つ。
∴12x=2/√5 ∴x=1/6√5
∴△PEH=3x・4x・(1/2)=6x²
=6(1/6√5)²=1/30cm²
∴網目部=4/5-(1/30)×4=4/5-2/15=12/15-2/15=10/15=2/3
よって、答えは、2/3cm²

私の作った定理
直角を挟む二辺の比が1:2または1:3の直角三角形の最鋭角の2倍の角度を1つの角とした直角三角形は3:4:5の直角三角形である。

証明
直角をAとしたAB=4,BC=5,CA=3の直角三角形ABCとその内接円を描き、内心をI,辺BC,CA,ABと円との接点をそれぞれP,Q,Rとすると、IP⊥BC,IQ⊥CA,IR⊥AB
ここで、内接円の半径をrとして面積を利用すると、3×4×(1/2)=3r/2+4r/2+5r/2が成り立つので、6=6r ∴r=1
∴IP=IQ=IR=1
また、3直角とIR=IQより四角形ARIQは正方形である。∴AR=AQ=1
∴BR=4-1=3 ∴BP=BR=3
∴CP=5-3=2
また、IP=1より、△IBPと△ICPはそれぞれ直角を挟む二辺の比が1:3と1:2である。
また、点Iは内心よりBI,CIはそれぞれ∠B,∠Cの二等分線。
よって、3:4:5の直角三角形の1つの角は直角を挟む二辺の比が1:2または1:3の直角三角形の最鋭角の2倍である。
そして、これは図形的に逆も成り立つ。
よって、示された。
(証明に不満な人は逆三角関数(Arctan)を使っても出来ると思います。)

おまけ:
返信
返信3
壊れた扉さん (994klpn6)2024/9/17 15:49 (No.1270580)削除
次の文章を完全解説して下さい。

問題 10-5b
有理数係数多項式x⁵-2の群がAGL(1,5)と同型であることを示せ。

解答
α=⁵√2(実数),ζ=e^(2πi/5)とおくと、f(x)=x⁵-2の根はα,αζ,αζ²,αζ³,αζ⁴である。
ζ=(αζ)/αなので、多項式の群Gfは、Φ5(x)の群(4次巡回群と同型)を商群に持つ。
f(x)は既約なので、αの式を不変にする部分群HはGfにおいて指数5を持つ(∵Hの右傍系がf(x)の根と対応するから)。
よってGfに含まれる入れ換えの個数は20の倍数である。f(x)の根はα,αζの2つの根の式ですべて表されるので、|Gf|の条件と定理10.5の証明③より、GfはAGL(1,5)と同型である。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

定理10.5の証明③
f(x)の2つの根の式でほかの根が表されるとき、多項式の群に含まれる入れ換えの個数は高々p(p-1)個になります。実際、2個の根をどの根に入れ換えるかによって、根の入れ換えが決まるからです。このとき③は次の命題に帰着されます:
「根の入れ換えのなす群(p次対称群)の部分群Gが高々p(p-1)個の元からなり、さらにどの2つの根に対しても一方を他方に入れ換える入れ換えを含むとする。このときGに含まれる入れ換えはすべて1次式で定まる。」
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

適当に分かり易く解説して下さい。
よく分からない謎な部分もありますが、そこは代替案でアレンジしてみました。

おまけ:
中年Aから初老Aへ。(還暦に赤いジーンズ履くか。)
壊れた扉さん (994klpn6)2024/9/18 15:35削除
解説
>ζ=(αζ)/αなので、多項式の群Gfは、Φ5(x)の群(4次巡回群と同型)を商群に持つ。

α,αζはf(x)=x⁵-2の根より、ζは問題9-5のβで、

問題 9-5b
多項式f(x)の群をGfとする。f(x)の根の式βが、Gfの根の入れ換え(すべて)により、異なる数β₁=β,…,βsになったとする。このときg(x)=(x-β₁)(x-β₂)…(x-βs)はβiの最小多項式であることを示せ。よってβiの最小多項式は重根を持たない。またs=degg(x)は、βを不変にする入れ換え全体のなすGfの部分群Hの指数(G:H)に等しいことを示せ。

全ての根の入れ換えでβ₁~βsを求めても良いが、g(x)はβiの最小多項式なので、ζの最小多項式でもある。
よって、x=ζとして両辺を5乗すると、
x⁵=1 ∴x⁵-1=0 
∴(x-1)(x⁴+x³+x²+x+1)=0
ところで、g(x)は最小多項式より既約多項式であるので、g(x)=x⁴+x³+x²+x+1
また、Φ5(x)=x⁴+x³+x²+x+1と定理9.3より、

定理9.3(ガロワ対応(正規性))
多項式の群Gfの部分群Hについて、次は同値である。
(1)Hは、ある多項式g(x)のすべての根による式全体を不変にする部分群である。
(2)HはGfの正規部分群である。すなわちGfの任意の入れ換えσに対して、
Hσ=σH
である(Hに関する左傍系と右傍系は一致する)。
さらに、この対応においてg(x)の群Ggは商群Gf/Hと同型である。

Gg≃Gf/Hなので、「多項式の群Gfは、Φ5(x)の群(4次巡回群と同型)を商群に持つ」という事。(ただし、個人的にはこの表現はおかしいと思っているが。)
また、Φ5(x)=x⁴+x³+x²+x+1の群が4次巡回群である理由は、p.122~p.123の、

■ガウスの注目した根の入れ換え
Φ5(x)=x⁴+x³+x²+x+1の4つの根はζ=e^(2πi/5),ζ²,ζ³,ζ⁴の4つです。Φ5(x)の根の入れ換えとして、ζをζ^jに入れ換える根の入れ換えを利用します(j=1,2,3,4)
(中略)
4つの入れ換えが得られます。
σ₁=(ζ ζ² ζ³ ζ⁴)→(ζ ζ² ζ³ ζ⁴)
σ₂=(ζ ζ² ζ³ ζ⁴)→(ζ² ζ⁴ ζ ζ³)
σ₃=(ζ ζ² ζ³ ζ⁴)→(ζ³ ζ ζ⁴ ζ²)
σ₄=(ζ ζ² ζ³ ζ⁴)→(ζ⁴ ζ³ ζ² ζ)
(注:本当は矢印ではなく2段で表す1つの元)
(中略)
この合成に関してG={σ₁,σ₂,σ₃,σ₄}は群になります。この群ではσ₂²=σ₄,σ₂³=σ₃,σ₂⁴=σ₁が成り立つので、すべての入れ換えはσ₂のべきで表されます。

より、σ₂を生成元とした巡回群である。つまり、4次の巡回群。

>f(x)は既約なので、αの式を不変にする部分群HはGfにおいて指数5を持つ(∵Hの右傍系がf(x)の根と対応するから)。
よってGfに含まれる入れ換えの個数は20の倍数である。

ここは、よく意味が分からないので、自分の解法を作ってみた。

f(x)=x⁵-2の係数をζの式に許してもf(x)は既約である(下に補足)。
また、αζ,αζ²,αζ³,αζ⁴はf(x)の根より、
f(αζ)=(αζ)⁵-2=ζ⁵(α)⁵-2=0
f(αζ²)=(αζ²)⁵-2=ζ^10(α)⁵-2=0
f(αζ³)=(αζ³)⁵-2=ζ^15(α)⁵-2=0
f(αζ⁴)=(αζ⁴)⁵-2=ζ^20(α)⁵-2=0
よって、f(x)の係数をζの式まで許すと根はαのみである。
ところで、αはf(x)の根で、また、αでf(x)の根を全て表せる(1つだけだが)ので、αはf(x)の原始元である(係数はζの式)。
よって、p.153のg(x)とf(x)は一致していて、

■多項式の群の構成(定理9.1(基本定理)の証明)
f(x)の原始元をβとし、βを根に持つ既約多項式をg(x)とします。また、g(x)は重根を持たないとします。多項式の群Gfを
「βをg(x)の根に入れ換えて得られるf(x)の根の入れ換え」
からなる集合とします。βの入れ換えによりf(x)の根の入れ換えが得られることは、次の「(1)の性質について」で説明します。

要は、このg(x)の根の数だけ群Gfの元の個数があるという事で、上よりこのg(x)とf(x)が一致しているので、今回はf(x)の根の数だけ群Hの元の個数があるという事である。なぜ、GfでなくHかと言うと、f(x)の係数をζの式まで拡張したので、ガロワ対応により群の方はGfの部分群Hに縮小されるからである。
よって、f(x)の根は全部で5個より、|H|=5となる。ところで、|Gg|=4(4次巡回群より)とGg≃Gf/Hより、|Gg|=|Gf|/|H|
∴4=|Gf|/5 ∴|Gf|=4・5=20
よって、「Gfに含まれる入れ換えの個数は20である」という事。(「20の倍数」は謎である。)

>f(x)の根はα,αζの2つの根の式ですべて表されるので、|Gf|の条件と定理10.5の証明③より、GfはAGL(1,5)と同型である。

定理10.5の証明③
f(x)の2つの根の式でほかの根が表されるとき、多項式の群に含まれる入れ換えの個数は高々p(p-1)個になります。実際、2個の根をどの根に入れ換えるかによって、根の入れ換えが決まるからです。このとき③は次の命題に帰着されます:
「根の入れ換えのなす群(p次対称群)の部分群Gが高々p(p-1)個の元からなり、さらにどの2つの根に対しても一方を他方に入れ換える入れ換えを含むとする。このときGに含まれる入れ換えはすべて1次式で定まる。」

|Gf|=20=5・4=p(p-1)となっていて、
また、α,αζ,αζ²,αζ³,αζ⁴はαとαζの2つの根の式で全て表されるから。
例えば、αζ³=(αζ)³/α²など。

補足:f(x)=x⁵-2の係数をζの式に許してもf(x)は既約である事。

f(x)=(x-⁵√2)(x-⁵√2ζ)(x-⁵√2ζ²)(x-⁵√2ζ³)(x-⁵√2ζ⁴)
この括弧のどの2つ,3つ,4つの組み合わせを展開しても無理数⁵√2²などは消えずに、全てを展開した時だけf(x)=x⁵-2となり無理数は消える。つまり、係数をζの式に拡張しても括弧が2つ以上ある場合は無理数が消えないので、既約多項式である。(念のため、ζの式の係数は有理数。)

おまけ:
https://www.weblio.jp/wkpja/content/%E3%83%95%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%84%E3%83%90%E3%82%B9%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88%E3%81%AE%E7%99%BB%E5%A0%B4%E4%BA%BA%E7%89%A9_%E5%8D%81%E4%BA%8C%E6%94%AF%E3%81%AE%E5%91%AA%E3%81%84%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6
壊れた扉さん (994klpn6)2024/9/19 13:55削除
問題 10-5b
有理数係数多項式x⁵-2の群がAGL(1,5)と同型であることを示せ。

解答
α=⁵√2(実数),ζ=e^(2πi/5)とおくと、f(x)=x⁵-2の根はα,αζ,αζ²,αζ³,αζ⁴である。
ζ=(αζ)/αなので、多項式の群Gfは、Φ5(x)の群(4次巡回群と同型)を商群に持つ。
f(x)は既約なので、αの式を不変にする部分群HはGfにおいて指数5を持つ(∵Hの右傍系がf(x)の根と対応するから)。
よってGfに含まれる入れ換えの個数は20の倍数である。f(x)の根はα,αζの2つの根の式ですべて表されるので、|Gf|の条件と定理10.5の証明③より、GfはAGL(1,5)と同型である。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

>f(x)は既約なので、αの式を不変にする部分群HはGfにおいて指数5を持つ(∵Hの右傍系がf(x)の根と対応するから)。
よってGfに含まれる入れ換えの個数は20の倍数である。
>ここは、よく意味が分からないので、自分の解法を作ってみた。

f(x)=x³-2として確認してみる。
この根は、ω=e^(2πi/3)と置くと、
α=³√2,αω,αω²の3つである。
αの式を不変にする入れ換えは、
e=(α αω αω²)→(α αω αω²)
(恒等入れ換え)
σ₁=(α αω αω²)→(α αω² αω)
の2つだけである。
∴H={e,σ₁}
Gfは3つの根の入れ換えより、6通りあり、
σ₂=(α αω αω²)→(αω² αω α)
σ₃=(α αω αω²)→(αω α αω²)
τ₁=(α αω αω²)→(αω αω² α)
τ₂=(α αω αω²)→(αω² α αω)
と置く。ここで、HでGfを(左剰余類で)類別して指数を求める。
eH=H
σ₁H={σ₁,σ₁²}={σ₁,e}=H
(σ²はαωとαω²の入れ換えを2回やるので元に戻るから恒等変換e)
σ₂H={σ₂,σ₂σ₁}={σ₂,τ₁}
(σ₂σ₁=τ₁は自分で確認して下さい。以後同様。)
σ₃H={σ₃,σ₃σ₁}={σ₃,τ₂}
τ₁H={τ₁,τ₁σ₁}={τ₁,σ₂}
τ₂H={τ₂,τ₂σ₁}={τ₂,σ₃}
よって、Gf/H={H,{σ₂,τ₁},{σ₃,τ₂}}より、指数は3である。
よって、「f(x)は既約なので、αの式を不変にする部分群HはGfにおいて指数5を持つ」のx⁵-2をx³-2にすると、指数3になるので確認OK。

ところで、ここに来て、気が付きました。

問題 9-5b
多項式f(x)の群をGfとする。f(x)の根の式βが、Gfの根の入れ換え(すべて)により、異なる数β₁=β,…,βsになったとする。このときg(x)=(x-β₁)(x-β₂)…(x-βs)はβiの最小多項式であることを示せ。よってβiの最小多項式は重根を持たない。またs=degg(x)は、βを不変にする入れ換え全体のなすGfの部分群Hの指数(G:H)に等しいことを示せ。

>f(x)は既約なので、αの式を不変にする部分群HはGfにおいて指数5を持つ(∵Hの右傍系がf(x)の根と対応するから)。

つまり、問題9-5のβを不変にする部分群Hは指数(G:H)を持ち、この値はdegg(x)=sで今回はαとβが一致している(f(x)の根の式βがαに当たりαはf(x)の根だから)のでこのf(x)とg(x)も一致しているので、f(x)の次数がsとなり、これはf(x)=x⁵-2の根の数より5となる。よって、「HはGfにおいて指数5を持つ」という事である。

また、

定理9.3(ガロワ対応(正規性))
多項式の群Gfの部分群Hについて、次は同値である。
(1)Hは、ある多項式g(x)のすべての根による式全体を不変にする部分群である。
(2)HはGfの正規部分群である。すなわちGfの任意の入れ換えσに対して、
Hσ=σH
である(Hに関する左傍系と右傍系は一致する)。
さらに、この対応においてg(x)の群Ggは商群Gf/Hと同型である。

より、Gg≃Gf/H
∴|Gg|=|Gf|/|H|
この右辺が5より、|Gf|=5|H|
また、左辺が4(|Gg|=4(4次巡回群より))より、等号で結ばれた右辺も4の倍数。
よって、|Gf|は20の倍数である。(4と5は互いに素だから。)
よって、「よってGfに含まれる入れ換えの個数は20の倍数である」も言えた。
しかし、昨日の最後の、

>f(x)の根はα,αζの2つの根の式ですべて表されるので、|Gf|の条件と定理10.5の証明③より、GfはAGL(1,5)と同型である。

定理10.5の証明③
f(x)の2つの根の式でほかの根が表されるとき、多項式の群に含まれる入れ換えの個数は高々p(p-1)個になります。実際、2個の根をどの根に入れ換えるかによって、根の入れ換えが決まるからです。このとき③は次の命題に帰着されます:
「根の入れ換えのなす群(p次対称群)の部分群Gが高々p(p-1)個の元からなり、さらにどの2つの根に対しても一方を他方に入れ換える入れ換えを含むとする。このときGに含まれる入れ換えはすべて1次式で定まる。」

|Gf|=20=5・4=p(p-1)となっていて、
また、α,αζ,αζ²,αζ³,αζ⁴はαとαζの2つの根の式で全て表されるから。
例えば、αζ³=(αζ)³/α²など。

は、20なら言えるが、20の倍数ではダメなのではないだろうか。つまり、私の解法が必要という事。

おまけ:
返信
返信2
壊れた扉さん (994klpn6)2024/9/15 13:45 (No.1268737)削除
問題
平行四辺形ABCDで、辺CDの中点をE,AからBEにおろした垂線をAHとする。AD=AH=BH=1として、次の問いに答えよ。
(1)DHの長さを求めよ。
(2)∠BADの大きさを求めよ。
(3)平行四辺形ABCDの面積を求めよ。
(93 慶応志木)

図の解説:ちょっとだけ縦長な平行四辺形を描く。あとは読めば分かるので省略。

(3)は一応、解答を見る前に3通り作ってみました。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/9/17 07:59削除
問題
平行四辺形ABCDで、辺CDの中点をE,AからBEにおろした垂線をAHとする。AD=AH=BH=1として、次の問いに答えよ。
(1)DHの長さを求めよ。
(2)∠BADの大きさを求めよ。
(3)平行四辺形ABCDの面積を求めよ。
(93 慶応志木)

模範解答
(1)AD,BEの延長の交点をFとする。△EFD≡△EBCより、DF=BC=ADだから、Dは直角三角形AHFの斜辺の中点。
よって、DA=DF=DH
したがって、DH=1
(2)DA=DH=AH=1より、
△DAHは正三角形。よって、∠DAH=60°・・・①
AH=BHより、△AHBは直角二等辺三角形だから、∠BAH=45°・・・②
①,②より、∠BAD=∠DAH+∠BAH=60°+45°=105°
(3)△EBC≡△EFDだから、平行四辺形ABCDの面積は、△ABFの面積に等しい。
△ABF=△ABH+△AHF
=(1/2)×BH×AH+(1/2)×HF×AH
=1/2+√3/2=(√3+1)/2
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

(3)別解1
(2)より∠BAD=105°また、△ABHは直角二等辺三角形よりAB=√2 ∴DC=√2
ここで、DからBCの延長上に垂線を下ろしその足をIとすると、四角形ABCDは平行四辺形より∠DCI=180°-105°=75°となり、△DCIは15°,75°,90°の直角三角形よりその三辺比を使うと、
DC:DI=4:√6+√2 これにDC=√2を代入すると、4DI=√2(√6+√2)
∴DI=(√3+1)/2
∴平行四辺形ABCD=1×{(√3+1)/2}
=(√3+1)/2

別解2
(1)よりDH=1 また、条件よりAD=AH=1なので、△HADは1辺が1の正三角形。
よって、HからADに垂線を下ろしその足をIとすると、HI=√3/2
また、ADの延長とBEの延長との交点をFとすると、∠HAD=60°,∠AHF=90°より、∠HFA=30°
よって、錯角より∠EBC=∠HFA=30°
ここで、HからBCに垂線を下ろしその足をJとすると、BH=1より、HJ=1/2
ところで、AD∥BCより、IHJは一直線。
∴IJ=√3/2+1/2=(√3+1)/2
∴平行四辺形ABCD=1×{(√3+1)/2}
=(√3+1)/2

おまけ:
(性格良さそう。昔、呉さん(おうさん)という人も性格良かったなぁ。儒教が関係しているのかな。)
返信
返信1
壊れた扉さん (994klpn6)2024/9/16 11:47 (No.1269608)削除
次の文章を完全解説して下さい。

問題2
l行m列の行列Aとm行n列の行列Bに対して
(1)rank(AB)≦rankA,rankBを示せ。
(2)Aがm次の正則行列ならば、rank(AB)=rankBを示せ。
(3)Bがm次の正則行列ならば、rank(AB)=rankAを示せ。
(4)AB=Oならば、rankA+rankB≦mを示せ。


(1)Aにより定まる線型写像をF_A:ℝ^m→ℝ^l,B=[b₁ b₂ … bn],(bi∈ℝ^m)とする。
このときF_A(b₁),…,F_A(bn)の最長独立部分列をF_A(bi₁),…,F_A(bir)とすれば、bi₁,…,birも一次独立(最長とは限らない)なので、
rank[F_A(b₁) … F_A(bn)]=rank[bi₁ … bir]≦rank[b₁ … bn]
AB=A[b₁ … bn]=[Ab₁ … Abn]=[F_A(b₁) … F_A(bn)]より、
rank(AB)=rank[F_A(b₁) … F_A(bn)]≦rank[b₁ … bn]=rankB
また、rankA=rank(t^A)より、
rank(AB)=rank(t^(AB))=rank(t^Bt^A)≦rank(t^A)=rankA
(2)Aが正則なので、A^-1が存在する。よって
rank(AB)≦rankB=rank(A^-1AB)≦rank(AB)
となり、rank(AB)=rankB
(3)Bが正則なので、B^-1が存在し、
rank(AB)≦rankA=rank(ABB^-1)≦rank(AB)
よって、rankAB=rankA
(4)A,Bにより定まる線型写像をF_A:ℝ^m→ℝ^l,F_B:ℝ^n→ℝ^mとすると、
F_A◦F_B:ℝ^n→ℝ^m→ℝ^l
        x→Bx→ABx
AB=0より、F_A◦F_B(ℝ^n)=0 
よって、F_B(ℝ^n)⊆(F_A)^-1(0)となっている。したがって、
rankB=dimF_B(ℝ^n)≦dim((F_A)^-1(0))
=m-dimF_A(ℝ^m)=m-rankA
となり、rankB+rankA≦m
「よくわかる線型代数」有馬哲・石村貞夫著より

適当に分かり易く解説して下さい。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/9/16 15:53削除
解説
>Aにより定まる線型写像をF_A:ℝ^m→ℝ^l,B=[b₁ b₂ … bn],(bi∈ℝ^m)とする。

行列Aはl行m列でxをm行1列の列ベクトルとすると、F_A(x)=Ax=A'(l行1列の列ベクトル)となるので、x(m行)からA'(l行)より、F_A:ℝ^m→ℝ^lという事。
また、B=[b₁ b₂ … bn],(bi∈ℝ^m)は、m行1列の列ベクトルの集合。

>このときF_A(b₁),…,F_A(bn)の最長独立部分列をF_A(bi₁),…,F_A(bir)とすれば、bi₁,…,birも一次独立

p.131の問題6の(2)より。

問題6
F:V→V'を線型写像とする。列a₁,a₂,…,arに対し、次の(1),(2)を示せ。
(1)a₁,a₂,…,arが一次従属⇒F(a₁),F(a₂),…,F(ar)も一次従属。
(2)F(a₁),F(a₂),…,F(ar)が一次独立⇒a₁,a₂,…,arも一次独立
「よくわかる線型代数」有馬哲・石村貞夫著より


>rank[F_A(b₁) … F_A(bn)]=rank[bi₁ … bir]≦rank[b₁ … bn]

命題
列ベクトルa₁,a₂,…,ar∈ℝ^nに対し、次は同値である。
(1)列a₁,a₂,…,arが一次独立である。
(2)同次方程式a₁x₁+a₂x₂+…+arxr=0が自明な解のみもつ。
(3)n行r列の行列A=[a₁ a₂ … ar]がrankA=rである。
「よくわかる線型代数」有馬哲・石村貞夫著p.125より

(1)と(3)が同値で、「F_A(b₁),…,F_A(bn)の最長独立部分列をF_A(bi₁),…,F_A(bir)」より、
rank[F_A(b₁) … F_A(bn)]=rank[F_A(bi₁),…,F_A(bir)]———①
また、「最長独立部分列をF_A(bi₁),…,F_A(bir)とすれば、bi₁,…,birも一次独立」より、
rank[F_A(bi₁),…,F_A(bir)]=rank[bi₁ … bir]———②
①,②より、
rank[F_A(b₁) … F_A(bn)]=rank[bi₁ … bir]
また、rank[bi₁ … bir]≦rank[b₁ … bn]は自明なので、
rank[F_A(b₁) … F_A(bn)]≦rank[b₁ … bn]

>AB=A[b₁ … bn]=[Ab₁ … Abn]=[F_A(b₁) … F_A(bn)]より、
rank(AB)=rank[F_A(b₁) … F_A(bn)]≦rank[b₁ … bn]=rankB

これは読めば分かると思うので、省略。念のため、2段目はすぐ上のrank[F_A(b₁) … F_A(bn)]≦rank[b₁ … bn]を使っているだけ。

>また、rankA=rank(t^A)

定理(行列の階数の意味)
m行n列の行列
A=[a₁ a₂ … an]=[行ベクトルa₁'~a'mが縦に並んだ状態](注:縦書きできないので解説した。)
に対して、次の七つの数は等しい。
(1)Aの階数=rankA
(2)転置行列t^Aの階数=rank(t^A)
(3)は書けないので省略。
(4)列ベクトルの列a₁,a₂,…,anの最長独立部分列の長さ
(5)行ベクトルの列a₁',a₂',…,a'mの最長独立部分列の長さ
(6)線型写像F_A:ℝ^n→ℝ^m,x→Axの像の次元=dimF_A(ℝ^n)
(7)Aの正則小行列の最大次数
「よくわかる線型代数」有馬哲・石村貞夫著p.164より

この(1)と(2)からである。あまり関係ないけど、Aと転置行列t^Aの行列式の値は同じである。

命題
転置行列の行列式はもとの行列の行列式に等しい。すなわち、detA=det(t^A)
「よくわかる線型代数」有馬哲・石村貞夫著p.60より

>rankA=rank(t^A)より、
rank(AB)=rank(t^(AB))=rank(t^Bt^A)≦rank(t^A)=rankA

p.12に、t^(AB)=t^Bt^Aが載っている。
また、rank(t^Bt^A)≦rank(t^A)は上で示したrank(AB)≦rankBを使っているだけ。

>(2)Aが正則なので、A^-1が存在する。よって
rank(AB)≦rankB=rank(A^-1AB)≦rank(AB)
となり、rank(AB)=rankB

rank(A^-1AB)≦rank(AB)も(1)の結果を利用しているだけ。
よって、rank(AB)≦rankB≦rank(AB)となるので、挟み打ちの原理より、rank(AB)=rankBという事。

>AB=0より、F_A◦F_B(ℝ^n)=0 
よって、F_B(ℝ^n)⊆(F_A)^-1(0)となっている。

Aは正則行列とは限らないから、F_B(ℝ^n)⊆(F_A)^-1(0)となる。
正則行列だったらF_B(ℝ^n)=(F_A)^-1(0)である。(F_A◦F_B(ℝ^n)=0の両辺にA^-1((F_A)^-1)をかければ良い。正則行列ならば全単射で逆写像が存在する。上のはただの逆像。)

>rankB=dimF_B(ℝ^n)≦dim((F_A)^-1(0))
=m-dimF_A(ℝ^m)=m-rankA
となり、rankB+rankA≦m

rankB=dimF_B(ℝ^n)はp.159の、

命題
線型写像F:ℝ^n→ℝ^mにより定まるm行n列の行列をAとすれば、F(ℝ^n)の次元は、
dimF(ℝ^n)=rankA
「よくわかる線型代数」有馬哲・石村貞夫著より

dimF_B(ℝ^n)≦dim((F_A)^-1(0))はすぐ上の「F_B(ℝ^n)⊆(F_A)^-1(0)」の次元を取ったから。

dim((F_A)^-1(0))=m-dimF_A(ℝ^m)は、p.153の、dimV=dim(KerF)+dim(ImF)から。

以上です。(F_A◦F_B(ℝ^n)=0の両辺にA^-1((F_A)^-1)をかければ良い。正則行列ならば全単射で逆写像が存在する。上のはただの逆像。)とかはアドリブなので自分で裏を取って下さい。

おまけ:
返信
返信1
壊れた扉さん (994klpn6)2024/9/14 16:57 (No.1267925)削除
問題
右図のような1辺の長さが1の立方体の4つの頂点を結んで正四面体を作り、さらに、正四面体の4つの頂点をそれぞれ中心とする半径rの球を4つ作る。このとき、次の問いに答えよ。
(1)4つの球が互いに外接するようにrの値を定めよ。
(2)4つの球に外接するような半径rの球をもう1つ作ることができるようにrの値を定めよ。
(91 駿台甲府)

図の解説:立方体の内部には正四面体が埋もれている事は有名である。つまり、その図が描かれているだけ。球などは描かれていない。念のため、立方体は正六面体だがその6つの面の正方形の対角線をうまく引くと正四面体が出来るという事。正四面体の辺の数は6本である。(三角錐で考えると自明。)

(2)は別解でした。

おまけ:
「聞いた話です。
村で農民として暮らすサスケには弟ができ、弟を育て、普通の生活をして行く。
するとサスケは忍の技を忘れ、普通の子供になっていく。

忍術を使えないサスケはもはや、やって来た十兵衛たちと戦えない。
サスケの弟も戦いの中、行方不明になる。
弟を捜し求めながら、サスケは荒野をさ迷い歩く。
背中に十兵衛の部下が投げた手裏剣が刺さっても、反応しない。

十兵衛は、止めを誘うとする部下を制する。
今のサスケは手傷を負った、ただの少年だからか。
敵ではない、敵にもならないからか。
止めをさすまでもない状態だから、だろうか。

かつての好敵手の温情に送られ、サスケは去っていく。
その後には絶望しか感じられない。
すごい哀しい、寂しいラスト。」
引用元:http://kotatuneco.blog59.fc2.com/blog-entry-3239.html
壊れた扉さん (994klpn6)2024/9/15 07:58削除
問題
右図のような1辺の長さが1の立方体の4つの頂点を結んで正四面体を作り、さらに、正四面体の4つの頂点をそれぞれ中心とする半径rの球を4つ作る。このとき、次の問いに答えよ。
(1)4つの球が互いに外接するようにrの値を定めよ。
(2)4つの球に外接するような半径rの球をもう1つ作ることができるようにrの値を定めよ。
(91 駿台甲府)

模範解答
右の図のように、正四面体の頂点をA,B,C,Dとする(注:立方体の上底面の対角線をADとし、下底面の、ADと(ねじれの位置で)直交する対角線をBCとした図。念のため、立方体の中に埋もれている正四面体の4つの頂点である)。
(1)Aを頂点とする球と、Dを頂点とする球が外接するのは、ADの距離が半径rの2倍のときであり、このとき対称性より、4つの球は互いに2つずつ外接する。
2r=AD=√2より、r=√2/2
(2)対称性より、4つの球すべてに外接する球の中心は、立方体の対角線の中点Oである。
Oを中心とする球とAを中心とする球が外接するのは、(1)と同様にOA=2rのときであり、逆にこのとき、Oを中心とする球は、4球すべてと外接する。
OA=(1/2)×立方体の対角線=2rより、
r=√3/4
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

(2)の私の解法
立方体を上面の対角線で垂直に切った断面図をPQRSとし、その長方形の中心(対角線の交点)をOとすると、第5番目の円の中心はその点であり、下の2つの頂点Q,Rを中心とした四分円とOを中心とした同じ半径の真円を互いに外接するように描くと、△OQRは二等辺三角形でOからQRに垂線を下ろしその足をHとすると、OQ=2r,OH=1/2,QH=√2/2より、△OQHで三平方の定理を使うと、
(2r)²=(1/2)²+(√2/2)²=1/4+2/4
=3/4 ∴r²=3/16 r>0より、
r=√3/4 よって、答えは、√3/4

一応、裏取りの別解
その正四面体の1辺の長さは√2である。そこで、1辺が√2の正四面体O-ABCを描き、辺BCの中点をMとし、平面OAMで切った断面図を描くと、MO=MA=√6/2,OA=√2の二等辺三角形を横に寝かせた図である。
△OMAのOからMAに垂線を下ろすと底面ABCの重心に下りるのでGとすると、AG:GM=2:1 また、第5の円の中心はOG上にありO'とすると、対称性からMO'の延長は二等辺三角形MOAの底辺OAの中点で交わる。その点をNとし、△OAGと直線MNでメネラウスの定理を使うと、
(1/1)(O'G/OO')(3/1)=1
∴O'G/OO'=1/3 ∴OO':O'G=3:1
ところで、OG=√{(√6/2)²-(√6/6)²}
=√(6/4-1/6)=√(32/24)=√(4/3)
=2/√3=2√3/3
∴OG=2√3/3,OO'+O'G=OGより、
OO'=(3/4)OG=√3/2
また、Oを中心とした円とO'を中心とした円は等しい半径の円で互いに外接するので、2r=√3/2 ∴r=√3/4

よって、OK。

おまけ:
「10 彼らは皆あなたに告げて言う、『あなたもまたわれわれのように弱くなった、あなたもわれわれと同じようになった』。
11 あなたの栄華とあなたの琴の音は/陰府に落ちてしまった。うじはあなたの下に敷かれ、みみずはあなたをおおっている。
12 橋明の子、明けの明星よ、あなたは天から落ちてしまった。もろもろの国を倒した者よ、あなたは切られて地に倒れてしまった。
13 あなたはさきに心のうちに言った、『わたしは天にのぼり、わたしの王座を高く神の星の上におき、北の果なる集会の山に座し、
14 雲のいただきにのぼり、いと高き者のようになろう』。
15 しかしあなたは陰府に落され、穴の奥底に入れられる。」
「イザヤ書」第14章10節~15節(口語訳)

「橋明の子」は他の聖書では「黎明の子」や「曙の子」と訳されている。
普通はここから復活しないが、私のイメージの根拠はノストラダムスにある。

6行詩48番
古いカロンから人々はフェニックスを見るだろう
彼のつながりの最初であり最後である
フランスの中で輝き渡る。そして誰もが愛されるに値する人になる
すべての信義をもって長い間統治する
なんと(彼らは)決して彼の先駆者を持たないだろう
彼が彼の記憶すべき功績を返すだろう(先駆者を) 

つまり、フェニックスである。不死鳥のように蘇るという訳だが、「火の鳥」と考えると昨日の記事の洗礼とも関係あるかもしれない。
引用元:https://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-12865780405.html
返信
返信1
壊れた扉さん (994klpn6)2024/9/13 15:47 (No.1266971)削除
次の文章を完全解説して下さい。

問題 10-4b
問題10-2のとおり、Nを、H⊂N⊂AGL(1,p)をみたす群とする。Spの部分群N'を正規部分群として含むならば、AGL(1,p)に含まれることを示せ。

解答
(問題10-2,10-3を使う。解答でも同じ記号を使う。)仮定よりN'の任意の元τはτNτ^-1=Nをみたす。よってτστ^-1はNに含まれる位数pの元である。問題10-3よりτστ^-1=σ^j(j≠0)と表され、HはN'の正規部分群である。ゆえに問題10-2よりN'はAGL(1,p)に含まれる。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

問題 10-3b
AGL(1,p)における位数pの元はσ^j(j=1,2,…,p-1)に限ることを示せ。ここでσはσ(x)=x+1(x=0,1,…,p-1)をみたす元とする。

問題 10-2b
pを素数とする。p次対称群の位数pの元σの生成する部分群H={e,σ,…,σ^(p-1)}を正規部分群に持つSpの部分群Nを調べる。本文のようにp次対称群の置換をp個の元0,1,…,p-1(Fpの元)の置換とみなし、σをσ(x)=x+1(x=0,1,…,p-1)とする。このときNは
AGL(1,p)={τ∈Sp;τ(x)=ax+b,ここでa≠0かつb=0,1,…,p-1}
に含まれることを示せ。この群を1次元アフィン一般線形群という。

適当に分かり易く解説して下さい。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/9/14 07:50削除
問題文を写し間違えていたので、訂正。

問題 10-4b
問題10-2のとおり、Nを、H⊂N⊂AGL(1,p)をみたす群とする。Spの部分群N'は、Nを正規部分群として含むならば、AGL(1,p)に含まれることを示せ。

解答
(問題10-2,10-3を使う。解答でも同じ記号を使う。)仮定よりN'の任意の元τはτNτ^-1=Nをみたす。よってτστ^-1はNに含まれる位数pの元である。問題10-3よりτστ^-1=σ^j(j≠0)と表され、HはN'の正規部分群である。ゆえに問題10-2よりN'はAGL(1,p)に含まれる。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

問題 10-3b
AGL(1,p)における位数pの元はσ^j(j=1,2,…,p-1)に限ることを示せ。ここでσはσ(x)=x+1(x=0,1,…,p-1)をみたす元とする。

問題 10-2b
pを素数とする。p次対称群の位数pの元σの生成する部分群H={e,σ,…,σ^(p-1)}を正規部分群に持つSpの部分群Nを調べる。本文のようにp次対称群の置換をp個の元0,1,…,p-1(Fpの元)の置換とみなし、σをσ(x)=x+1(x=0,1,…,p-1)とする。このときNは
AGL(1,p)={τ∈Sp;τ(x)=ax+b,ここでa≠0かつb=0,1,…,p-1}
に含まれることを示せ。この群を1次元アフィン一般線形群という。

適当に分かり易く解説して下さい。

>仮定よりN'の任意の元τはτNτ^-1=Nをみたす。

NはN'の正規部分群だから。

>よってτστ^-1はNに含まれる位数pの元である。

(τστ^-1)(τστ^-1)…(τστ^-1)
=τσ^nτ^-1(上の括弧はn個)
となり、σが位数pならばτστ^-1も位数pで、
τστ^-1∈N(τNτ^-1=Nだから)より、τστ^-1はNに含まれる位数pの元という事。

>問題10-3よりτστ^-1=σ^j(j≠0)と表され、

問題 10-3b
AGL(1,p)における位数pの元はσ^j(j=1,2,…,p-1)に限ることを示せ。ここでσはσ(x)=x+1(x=0,1,…,p-1)をみたす元とする。

位数pの元はσ^jで表されるから。

>HはN'の正規部分群である。

τστ^-1=σ^jから、τHτ^-1=Hだから。

>ゆえに問題10-2よりN'はAGL(1,p)に含まれる。

問題 10-2b
pを素数とする。p次対称群の位数pの元σの生成する部分群H={e,σ,…,σ^(p-1)}を正規部分群に持つSpの部分群Nを調べる。本文のようにp次対称群の置換をp個の元0,1,…,p-1(Fpの元)の置換とみなし、σをσ(x)=x+1(x=0,1,…,p-1)とする。このときNは
AGL(1,p)={τ∈Sp;τ(x)=ax+b,ここでa≠0かつb=0,1,…,p-1}
に含まれることを示せ。この群を1次元アフィン一般線形群という。

HはN'の正規部分群より、N'はHを正規部分群として含むから。

おまけ:
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壊れた扉さん (994klpn6)2024/9/11 11:23 (No.1265052)削除
問題
図のような一辺の長さが6cmの立方体があり、1つの平面でこの立方体の一部分を切り取ります。残った立体を真上から見た図をA,正面から見た図をBとします。それぞれの場合に、切り口の面積を求めなさい。
(92 筑波大付駒場)

図は添付ファイルを見て下さい。ちょっと雑ですが、適当に書いてみました。因みに、私は(1),(2)はすぐに出来ましたが、(3)は失敗しました。やはり、立体図形のイメージは訓練不足のようです。

おまけ:
高校への数学
壊れた扉さん (994klpn6)2024/9/12 07:55削除
問題
図のような一辺の長さが6cmの立方体があり、1つの平面でこの立方体の一部分を切り取ります。残った立体を真上から見た図をA,正面から見た図をBとします。それぞれの場合に、切り口の面積を求めなさい。
(92 筑波大付駒場)

図は上の添付ファイルを見て下さい。

模範解答
(1)切断面と辺との交点のうち、わかるものは、右図のP,Q,Rの3点(注:Aの左の辺の中点をP,左下の頂点をT(Bの左上の頂点と一致する),Aの下の辺の右三等分点R(Bの上の辺の右三等分点と一致する),Bの左の辺の中点をQを立体図に書き込んだ図)。
よって、切り口は図の△PQRであり、
PR=√(PT²+TR²)=√(3²+4²)=5
QR=√(QT²+TR²)=√(3²+4²)=5
PQ=3√2(注:△TPQは直角二等辺三角形だから。)
より、△PQRは右下図のような二等辺三角形となる。(注:等辺RP=RQ=5,底辺PQ=3√2の二等辺三角形。)
RからPQに下した垂線の足をHとすると、
△RPQ=(1/2)PQ×RH=(1/2)×3√2×√{5²-(3√2/2)²}
=3√41/2(cm²)
(2)切断面と辺との交点のうち、わかるものは、右図のP,Q,Rの3点(注:Aの左上とBの左上が一致して点P,QはBの左の辺の上から2cmの点,RはBの右の辺の下から2cmの点)。
そこで、切り口は右図のような平行四辺形PQRS(注:SはBの右の辺の上の点)になるが(基本図71)、図で、TQ+US=VR(注:TはAの左下の頂点とBの左上の頂点が一致した点。UはAの右上の頂点でBにはない点。VはAの右下の頂点でBにはない点)より、US=2(注:基本図71を下で解説する)となるので、
PQ=√(PT²+TQ²)=√(6²+2²)=2√10
PS=√(PU²+US²)=√(6²+2²)=2√10
よって、PQRSはひし形である。
ここで、PR=√(6²+6²+4²)=2√22
QS=TU=6√2だから、
ひし形PQRS=(1/2)×PR×QS=12√11(cm²)

基本図71
直方体を1つの平面で切ると、切り口は平行四辺形で、
PA+RC=QB+SD

これは解説するより、こちらhttps://www.shuei-yobiko.co.jp/labo/jh-math-byousatsu06/の切頭四角柱の体積の公式の図で、a+c=b+dが成り立つという事。「直方体であれば、S×(a+c)/2 or S×(b+d)/2でもOK。」から分かるだろう。
つまり、S×(a+c)/2=S×(b+d)/2として、約分すれば、a+c=b+dという事。

(3)は次回。読み難かったらごめんなさい。

おまけ:
壊れた扉さん (994klpn6)2024/9/13 07:42削除
問題
図のような一辺の長さが6cmの立方体があり、1つの平面でこの立方体の一部分を切り取ります。残った立体を真上から見た図をA,正面から見た図をBとします。それぞれの場合に、切り口の面積を求めなさい。
(92 筑波大付駒場)

図は上の添付ファイルを見て下さい。

模範解答
(3)切断面と辺との交点のうち、わかるものは、右図のP,Q,Rの3点(注:PはAの左の辺の中点で、QはAの下の辺の中点とBの上の辺の右の点が一致している点。RはBの右の辺の上の点。それぞれが立体図に書き込まれている)。
対称性より、この切断面は図のS(注:立方体を3点P,Q,Rを通る平面で切った時の立方体の他の辺を切る点で、Bの左の辺を立体図で見た時の奥の辺を切る点)を通ることがわかり、更にSを通ってQRに平行な線をひくことにより、この切断面は頂点Tを通ることがわかる(注:点TはAの右上の頂点とBの右下の点が一致した点)。
よって、切り口は右図の五角形となる(注:五角形TSPQRは対称性からTS=TR,PS=QR、つまり、二等辺三角形TSRと等脚台形PQRSが辺SRで合体した図)。
TS=TR=√(4²+6²)=2√13
SP=RQ=√(2²+3²)=√13
PQ=3√2,SR=6√2
などとなるので(注:立体図を描いて三平方の定理で求めて下さい)、
切り口の面積=△TSR+台形SPQR
=△TSR+(3/4)×△TSR(注:SPとRQを延長した交点を利用して考えると良い。)
=(7/4)×△TSR
=(7/4)×[(1/2)×6√2×√{(2√13)²-(3√2)²}]
=21√17/2(cm²)

うっかり、3点さえ分かっていれば残りは自動的に決まる事を忘れ、イメージばかりに頼ってしまったのが失敗でした。これは(2)の方が難しかったかもしれませんね。

おまけ:
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壊れた扉さん (994klpn6)2024/9/12 13:13 (No.1265978)削除
次の文章を完全解説して下さい。

問題 10-3b
AGL(1,p)における位数pの元はσ^j(j=1,2,…,p-1)に限ることを示せ。ここでσはσ(x)=x+1(x=0,1,…,p-1)をみたす元とする。

解答
AGL(1,p)の位数pの元をτ(x)=ax+bと表す。
τ^p(x)=aτ^(p-1)(x)+b=a²τ^(p-2)+ab+b=…=a^p・x+(a^(p-1)+a^(p-2)+…+a+1)b=x
だから、a^p=1,(a^(p-1)+…+a+1)b=0である。k=0,…,p-1に対してk^p=k(系4.6)だからa=1である。よって(1+…+1)b=pb=0となる。ゆえにτ(x)=x+b=σ^b(x)である。τの位数はpだからb≠0である。」
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

系4.6(フェルマーの小定理)
素数と互いに素な整数aに対して、次が成り立つ。
a^(p-1)≡1 modp

適当に分かり易く解説して下さい。

おまけ:
https://x.com/satndRvjMpc4tl7/status/1833160948103643566
壊れた扉さん (994klpn6)2024/9/12 16:10削除
解説
>AGL(1,p)の位数pの元をτ(x)=ax+bと表す。

問題 10-2b
pを素数とする。p次対称群の位数pの元σの生成する部分群H={e,σ,…,σ^(p-1)}を正規部分群に持つSpの部分群Nを調べる。本文のようにp次対称群の置換をp個の元0,1,…,p-1(Fpの元)の置換とみなし、σをσ(x)=x+1(x=0,1,…,p-1)とする。このときNは
AGL(1,p)={τ∈Sp;τ(x)=ax+b,ここでa≠0かつb=0,1,…,p-1}
に含まれることを示せ。この群を1次元アフィン一般線形群という。

から。

>τ^p(x)=aτ^(p-1)(x)+b=a²τ^(p-2)+ab+b=…=a^p・x+(a^(p-1)+a^(p-2)+…+a+1)b=x

τ(x)の位数がpより、p乗してイコールxとする。
∴τ^p(x)=τ^(p-1)・τ(x)
=τ^(p-1)・(ax+b)
=τ^(p-1)(ax)+τ^(p-1)(b)
=aτ^(p-1)(x)+b
=aτ^(p-2)・τ(x)+b
=aτ^(p-2)(ax+b)+b
=a²τ^(p-2)(x)+aτ^(p-2)(b)+b
=a²τ^(p-2)(x)+ab+b
=a²τ^(p-3)・τ(x)+ab+b
=a²τ^(p-3)・(ax+b)+ab+b
=a³τ^(p-3)(x)+a²τ^(p-3)(b)+ab+b
=a³τ^(p-3)(x)+a²b+ab+b
=a³τ^(p-3)(x)+(a²+a+1)b
以後これを繰り返すと、
=a^p・x+(a^(p-1)+a^(p-2)+…+a+1)b
となり、初めに述べたようにイコールxとすると、
a^p・x+(a^(p-1)+a^(p-2)+…+a+1)b=x

>だから、a^p=1,(a^(p-1)+…+a+1)b=0である。

これは上の式から自明。

>k=0,…,p-1に対してk^p=k(系4.6)だからa=1である。

系4.6(フェルマーの小定理)
素数と互いに素な整数aに対して、次が成り立つ。
a^(p-1)≡1 modp

系4.6の両辺にaをかけると、a^p≡a modp
ところで、問題10-2bにもあるが、「本文のようにp次対称群の置換をp個の元0,1,…,p-1(Fpの元)の置換とみなし」とあり、Fpの元とはℤpと同じ意味なので、modpという事である。
よって、a^p≡a modpは、a^p=a
つまり、「k=0,…,p-1に対してk^p=k」という事。ここで地味にkに0が入っている事が大事である(本文的には意味はないが)。というのは、合同式は両辺を割れるのはmodpのpと互いに素なものだけであるので、フェルマーの小定理には「素数と互いに素な整数aに対して」という一文が入っているが、その前段階のa^p≡a modpではその制限がない。だから、aに当たるkにk=0が入っても良いのである。念のため、0はpでもあり、pは素数だから1~p-1は全てpと互いに素だが、pは互いに素ではない。
本文に戻って、a^p=1とa^p=aより、a=1

>よって(1+…+1)b=pb=0となる。

(a^(p-1)+…+a+1)b=0にa=1を代入すると、
(1+…+1)b=pb=0

>ゆえにτ(x)=x+b=σ^b(x)である。τの位数はpだからb≠0である。

τ(x)=ax+bにa=1を代入すると、
τ(x)=x+bでσ(x)=x+1より、x+b=σ^b(x)
因みに、pb=0でmodpよりp=0なので、b=0とは限らない。そして、b=0とすると、τ(x)=xとなり、恒等変換になり位数が1でpとならないので、b≠0

おまけ:
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