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壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/7/12 13:20 (No.1212577)削除
次の文章を完全解説して下さい。

問題6
F:V→V'を線型写像とする。列a₁,a₂,・・・,arに対し、次の(1),(2)を示せ。
(1)a₁,a₂,・・・,arが一次従属
⇒F(a₁),F(a₂),・・・,F(ar)も一次従属
(2)F(a₁),F(a₂),・・・,F(ar)が一次独立
⇒a₁,a₂,・・・,arも一次独立


(1)a₁,a₂,・・・,arが一次従属なので、実数列(c₁,c₂,・・・,cr)≠(0,・・・,0)が存在して、
c₁a₁+c₂a₂+・・・+crar=0
となる。仮定からFは線型写像であるので、その性質より
0=F(0)=F(c₁a₁+c₂a₂+・・・+crar)
=c₁F(a₁)+c₂F(a₂)+・・・+crF(ar)
(c₁,c₂,・・・,cr)≠(0,・・・,0)であったので、列F(a₁),F(a₂),・・・,F(ar)は一次従属である。
(2)c₁,c₂,・・・,cr∈ℝに対して、c₁a₁+c₂a₂+・・・+crar=0とする。Fは線型写像なので、
c₁F(a₁)+c₂F(a₂)+・・・+crF(ar)
=F(c₁a₁+c₂a₂+・・・+crar)=F(0)=0
となる。ところで仮定からF(a₁),F(a₂),・・・,F(ar)は一次独立。したがって、(c₁,c₂,・・・,cr)=(0,・・・,0)でなければならない。よって、列a₁,a₂,・・・,arは一次独立である。実は、(2)は(1)の対偶なので明らかである。(解終)
「よくわかる線型代数」有馬哲・石村哲夫著より

注:本当はベクトル部分は太字。

具体的には、

>仮定からFは線型写像であるので、その性質より
0=F(0)=F(c₁a₁+c₂a₂+・・・+crar)
=c₁F(a₁)+c₂F(a₂)+・・・+crF(ar)

この線型写像の性質は、

例題3.2.2
V,V'を線型空間とする。写像F:V→V'が線形写像ならば、次の等式が成り立つことを示せ。ただし、0'はV'の零ベクトルを表す。
F(0)=0',F(-a)=-F(a)
F(c₁a₁+c₂a₂+・・・+cnan)
=c₁F(a₁)+c₂F(a₂)+・・・+cnF(an)

F(0)=0だが、これはF(x)=yにx=0を代入すると、F(0)=0という意味だが、F(x)=yにy=0を代入すると、x=0という意味ではない。
つまり、x=F^-1(0)はx=0のみではないので、上の「0=F(0)」のF(0)はF(0)のみとは限らない。(例えば、F(1)かもしれない。)
「0=F(0)」として良い理由を述べるか、別証を作って下さい。

補足
命題と定義
線型写像F:V→V'に対し、
(ⅰ)V'の零元0'のFによる逆像
F^-1(0')={a∈V|F(a)=0'}
はVの部分空間である。これをFの核(kernel)といい、KerFとも表す。
(ⅱ)Fの像F(V)={F(a)|a∈V}はV'の部分空間である。
「よくわかる線型代数」有馬哲・石村貞夫著より

(ⅰ)からも「x=F^-1(0)はx=0のみではない」事が分かるだろう。因みに、Fが単射だったらx=0のみだが、全ての線型写像が単射である訳がない。

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/7/12 15:34削除
解説
>上の「0=F(0)」のF(0)はF(0)のみとは限らない。(例えば、F(1)かもしれない。)
「0=F(0)」として良い理由を述べるか、別証を作って下さい。

確かに、0=F(1)かもしれない。しかし、0=F(0)となれるのだから、その場合を選ぶのである。例えば、4=2+2=1+3だが、4は奇数の和に出来るかという証明だったら後者を選べば良いのである。もちろん、証明の種類によるが、今回の証明は全ての場合でそうなる証明ではなく、うまく見つけられれば良いような証明だから良いのである。
因みに、別証は、

問題6
F:V→V'を線型写像とする。列a₁,a₂,・・・,arに対し、次の(1),(2)を示せ。
(1)a₁,a₂,・・・,arが一次従属
⇒F(a₁),F(a₂),・・・,F(ar)も一次従属
(2)F(a₁),F(a₂),・・・,F(ar)が一次独立
⇒a₁,a₂,・・・,arも一次独立

(2)から先にやって、(模範解答の転用)

解答
(2)c₁,c₂,・・・,cr∈ℝに対して、c₁a₁+c₂a₂+・・・+crar=0とする。Fは線型写像なので、
c₁F(a₁)+c₂F(a₂)+・・・+crF(ar)
=F(c₁a₁+c₂a₂+・・・+crar)=F(0)=0
となる。ところで仮定からF(a₁),F(a₂),・・・,F(ar)は一次独立。したがって、(c₁,c₂,・・・,cr)=(0,・・・,0)でなければならない。よって、列a₁,a₂,・・・,arは一次独立である。
(1)(2)のF(a₁),F(a₂),・・・,F(ar)が一次独立⇒a₁,a₂,・・・,arも一次独立
の対偶を取ると、
a₁,a₂,・・・,arが一次従属
⇒F(a₁),F(a₂),・・・,F(ar)も一次従属
よって、示された。

別証2(1)だけ。
c₁F(a₁)+c₂F(a₂)+・・・+crF(ar)=0・・・➀ならば、c₁=c₂=・・・=cr=0以外のci(1≦i≦r)が少なくとも1つ存在する事を示す。
今、c₁a₁+c₂a₂+・・・+crar=0・・・②とすると、条件より、c₁=c₂=・・・=cr=0以外のci(1≦i≦r)が少なくとも1つ存在する。
また、①の左辺より、
c₁F(a₁)+c₂F(a₂)+・・・+crF(ar)
=F(c₁a₁+c₂a₂+・・・+crar)
これに②を代入すると、
c₁F(a₁)+c₂F(a₂)+・・・+crF(ar)
=F(0)
ところで、線型写像の性質より、F(0)=0
∴c₁F(a₁)+c₂F(a₂)+・・・+crF(ar)=0
また、c₁=c₂=・・・=cr=0以外のci(1≦i≦r)が少なくとも1つ存在しているので、
c₁F(a₁)+c₂F(a₂)+・・・+crF(ar)=0ならば、c₁=c₂=・・・=cr=0以外のci(1≦i≦r)が少なくとも1つ存在する。
よって、定義より、F(a₁),F(a₂),・・・,F(ar)は一次従属。
よって、示された。

おまけ:
返信
返信1
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/7/11 14:12 (No.1211840)削除
次の文章を完全解説して下さい。

問題5
ベクトル列a₁,a₂,…,arの中に同じものがあれば、
a₁,a₂,…,arは一次従属であることを示せ。


同じベクトルがあるので、それをa₁=a₂とする。このとき、
aa₁-aa₂+0a₃+・・・+0ar=0
となり、(a,-a,0,・・・,0)≠(0,0,・・・,0)より、
列a₁,a₂,…,arは一次従属である。(解終)

注:本当はa₁~arと右辺の0(零ベクトル)は太字。

定義
線型空間Vにおいて、ベクトル列a₁,a₂,・・・,arに対し、
(1)c₁a₁+c₂a₂+・・・+crar=0 (c₁,c₂,・・・,cr)≠(0,0,・・・,0)
となる数列c₁,c₂,・・・,crが少なくとも1組存在することを、列a₁,a₂,…,arは一次従属であるという。線型従属または簡単に従属ともいう。
(2)一次従属の否定を一次独立,線型独立または簡単に独立などという。いい換えれば、一次独立とは、次のことが成り立つことである。
c₁a₁+c₂a₂+…+crar=0ならば必ずc₁=c₂=・・・=cr=0
「よくわかる線型代数」有馬哲・石村貞夫著より

模範解答はエレガントですが、初学者にはちょっと時間が経つと再現できないような気がするので、定義からベタな解法も作って下さい。

ベタ
3 俗に、ひねりがなく、面白味に欠けるさま。
https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E3%81%B9%E3%81%9F/

おまけ:
https://trilltrill.jp/articles/3713739
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/7/11 15:27削除
問題5
ベクトル列a₁,a₂,…,arの中に同じものがあれば、
a₁,a₂,…,arは一次従属であることを示せ。

別解
(ⅰ)a₁,a₂,…,arが一次従属をなす場合、
c₁a₁+c₂a₂+・・・+crar=0とするとc₁=c₂=・・・=cr=0ではないci(1≦i≦r)が少なくとも1つ存在する。
ここで、a₁=a₂=aとして、
c₁a+c₂a+c₃a₃ ・・・+crar=0とすると
(c₁+c₂)a+c₃a₃+・・・+crar=0
この中のci(1≦i≦r)が少なくとも1つ0ではないので、定義より一次従属である。
(ⅱ)a₁,a₂,…,arが一次独立をなす場合、
c₁a₁+c₂a₂+・・・+crar=0とするとc₁=c₂=・・・=cr=0
ここで、a₁=a₂=aとして、
c₁a+c₂a+c₃a₃ ・・・+crar=0とすると
(c₁+c₂)a+c₃a₃+・・・+crar=0
よって、c₁=-c₂,c₃=・・・=cr=0とすると、c₁=c₂=・・・=cr=0以外でも成り立つので、定義より一次従属である。
(ⅰ),(ⅱ)より、一次従属である。
よって、示された。
念のため、一次従属と一次独立は互いに余事象の関係なので、(ⅰ),(ⅱ)で全ての場合である。

おまけ:
「7 しかし、わたしはほんとうのことをあなたがたに言うが、わたしが去って行くことは、あなたがたの益になるのだ。わたしが去って行かなければ、あなたがたのところに助け主はこないであろう。もし行けば、それをあなたがたにつかわそう。
8 それがきたら、罪と義とさばきとについて、世の人の目を開くであろう。
9 罪についてと言ったのは、彼らがわたしを信じないからである。
10 義についてと言ったのは、わたしが父のみもとに行き、あなたがたは、もはやわたしを見なくなるからである。
11 さばきについてと言ったのは、この世の君がさばかれるからである。
12 わたしには、あなたがたに言うべきことがまだ多くあるが、あなたがたは今はそれに堪えられない。
13 けれども真理の御霊が来る時には、あなたがたをあらゆる真理に導いてくれるであろう。それは自分から語るのではなく、その聞くところを語り、きたるべき事をあなたがたに知らせるであろう。
14 御霊はわたしに栄光を得させるであろう。わたしのものを受けて、それをあなたがたに知らせるからである。
15 父がお持ちになっているものはみな、わたしのものである。御霊はわたしのものを受けて、それをあなたがたに知らせるのだと、わたしが言ったのは、そのためである。
16 しばらくすれば、あなたがたはもうわたしを見なくなる。しかし、またしばらくすれば、わたしに会えるであろう」。」
「ヨハネによる福音書」第16章7節~16節(口語訳)
返信
返信1
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/7/10 20:55 (No.1211382)削除
問題
図のように、半径5cmの円Oに点A,Bでそれぞれ接している平行な2直線がある。また、円Oの周上の点Cにおける接線がこの2直線と交わる点をそれぞれP,Qとする。
(1)AP=xcm,BQ=ycmとするとき、yをxの式で表せ。
(2)∠APQ=60°のとき、x,yの値を求めよ。
(91 桃山学院)

図の解説:要は、2本の平行線に円Oが挟まっている形で、上の接点をA,下の接点をBとする。また、円の右下に点Cを取り点Cにおける接線を引き、上の平行線との交点をP,下の平行線との交点をQとした図。

(1),(2)共に別解でした。

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/7/11 08:00削除
問題
図のように、半径5cmの円Oに点A,Bでそれぞれ接している平行な2直線がある。また、円Oの周上の点Cにおける接線がこの2直線と交わる点をそれぞれP,Qとする。
(1)AP=xcm,BQ=ycmとするとき、yをxの式で表せ。
(2)∠APQ=60°のとき、x,yの値を求めよ。
(91 桃山学院)

模範解答
(1)△PAOと△PCOは合同だから、
∠OPA=∠OPC・・・➀
同様に、∠OQB=∠OQC・・・②
∠APQ+∠BQP=180°
だから、その半分ずつは、①,②より、
∠OPQ+∠OQP=90°
よって、∠POQ=90°
網目部の三角形△PAOと△OBQは相似だから(基本図18)、
AP:BO=AO:BQ,AO=BO=5cm
AP=xcm,BQ=ycmであるから、
x:5=5:y ゆえに、y=25/x
(2)∠APQ=60°のとき、図をかくと、右図のようになる。
△PAO,△OBQは共に30°定規だから、
AP=x=5×√3=5√3,
BQ=y=5×(1/√3)=5√3/3
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

解説
>△PAOと△PCOは合同

半径が等しく、OPを共有していて、接線と中心の関係より∠A=∠C=90°だから、直角三角形の斜辺と他の1辺が等しいから。

>網目部の三角形△PAOと△OBQは相似(基本図18)

基本図18とは、線分BCがありBC上に点Eがある。B,Cから適当な長さの垂線BA,CDを立て、∠AED=90°となった図である。
この時、△ABE∽△ECDとなる。
つまり、本題では線分ABの両端が90°で∠POQ=90°だから定石の図という事。

>∠APQ=60°のとき、図をかくと、右図のようになる。

別に30°や60°を書き込んだだけの図である。

別解
(1)円と接線の関係より、
PA=PC=x,QB=QC=y 
∴PQ=PC+QC=PA+QB
=AP+BQ=x+y
ここで、QからAPに垂線を下ろしその足をHとすると、3直角より四角形ABQHは長方形。
∴AH=BQ=y ∴PH=x-y
また、HQ=AB=10cm
よって、△QHPで三平方の定理を使うと、
(x-y)²+10²=(x+y)²
∴x²-2xy+y²+100=x²+2xy+y²
∴4xy=100 ∴xy=25
∴y=25/x
(2)∠APQ=60°より△QHPは1:2:√3の直角三角形。∴PH:PQ=1:2
∴x-y:x+y=1:2
∴x+y=2x-2y ∴x=3y———➀
また、(1)より、xy=25———②
➀を②に代入すると、3y²=25
∴y²=25/3 
y>0より、y=5/√3=5√3/3cm
これを➀に代入すると、x=5√3cm

別解の方が小市民的解法ですね。念のため、2通り作れと言われれば確実に出来ますが。
因みに、基本図18は90°じゃなくても使えます。つまり、本題で言えば、∠PAB=∠QBA=∠POQならば、90°じゃなくても△PAO∽△OBQになるという事。ただし、ほとんどの問題は90°バージョンなので、これは覚えなくても良いと思う。
(初めの公式集の図形編「12」にあります。)

おまけ:
返信
返信1
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/7/8 16:41 (No.1209613)削除
問題
右図で、円O₁は△ABCの2辺と線分DEに接し、円O₂は3辺とDEに接している。
AB=AC=13,BC=10,O₁の半径=5/6
のとき、次の値を求めよ。
(1)O₂の半径
(2)F₁F₂の長さ
(3)DT₁の長さ
(88 東大寺学園)

図の解説:円O₂は二等辺三角形ABCの内接円で円O₁は△ABCの内部の上の方で辺ABとACに接する小さな円。また、円O₁,O₂と辺ABとの接点がそれぞれT₁,T₂で、DEは円O₁とO₂の共通接線で点DはAB上にあり、点EはAC上にある。また、DEと円O₁,O₂との接点をそれぞれF₁,F₂とした図。

(2)はうっかり別解でした。(計算がちょっと面倒臭い。)結構難しいと思いますが、定石問題だと思います。

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/7/9 07:57削除
問題
右図で、円O₁は△ABCの2辺と線分DEに接し、円O₂は3辺とDEに接している。
AB=AC=13,BC=10,O₁の半径=5/6
のとき、次の値を求めよ。
(1)O₂の半径
(2)F₁F₂の長さ
(3)DT₁の長さ
(88 東大寺学園)

図の解説:円O₂は二等辺三角形ABCの内接円で円O₁は△ABCの内部の上の方で辺ABとACに接する小さな円。また、円O₁,O₂と辺ABとの接点がそれぞれT₁,T₂で、DEは円O₁とO₂の共通接線で点DはAB上にあり、点EはAC上にある。また、DEと円O₁,O₂との接点をそれぞれF₁,F₂とした図。

模範解答
(1)まずAから辺BCに垂線AHを下し、高さAHを求める。
AH=√(AB²-BH²)=√(13²-5²)=12
よって、△ABC=BC×AH÷2=60・・・①
ここで、△ABCの面積を3つの部分に分け、それぞれを、円O₂の半径rの式で表す。
△ABC=△ABO₂+△BCO₂+△CAO₂
=(1/2)×13×r×(1/2)+(1/2)×10×r+(1/2)×13×r=18r・・・②
➀と②が等しいから、18r=60
これを解いて、r=10/3
(2)まず、O₁O₂の長さを求める。
△AT₁O₁∽△AT₂O₂で、相似比は
O₁T₁:O₂T₂=1:4
よって、O₁O₂=(3/4)AO₂
=(3/4)(12-10/3)=13/2
F₁F₂は円O₁と円O₂の共通内接線の長さだから、図Ⅲのような補助線をひく(注:O₂F₂を結びその延長上にO₁から垂線を下しその足をIとした図)と、網目部の直角三角形(注:△O₁O₂I)に注目することより、
F₁F₂=O₁I=√(O₁O₂²-O₂I²)
=√{(13/2)²-(5/6+10/3)²}
=4√14/3
(3)まず、T₁T₂の長さを求める。
T₁T₂=(3/4)×AT₂=(3/4)(AB-BT₂)
=(3/4)(13-5)=6
ここで、T₁T₂=T₁D+DT₂=T₁D+DF₂
=T₁D+DF₁+F₁F₂
=2DT₁+F₁F₂
だから、
DT₁=(1/2)(T₁T₂-F₁F₂)
=(1/2)(6-4√14/3)
=3-2√14/3
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

解説:
>△AT₁O₁∽△AT₂O₂で、相似比は
O₁T₁:O₂T₂=1:4

O₁T₁:O₂T₂=O₁の半径:O₂の半径
=5/6:10/3=1/6:2/3=1:4

>図Ⅲのような補助線をひく(注:O₂F₂を結びその延長上にO₁から垂線を下しその足をIとした図)と、網目部の直角三角形(注:△O₁O₂I)に注目することより、
F₁F₂=O₁I

F₁F₂は接線よりF₁F₂⊥O₂F₂,F₁F₂⊥O₁F₁ また、O₁I⊥O₂Iより3直角なので四角形F₁F₂IO₁は長方形である。∴F₁F₂=O₁I

(1)と(2)の別解は次回。ただし、あまり意味はありません。

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/7/10 08:01削除
問題
右図で、円O₁は△ABCの2辺と線分DEに接し、円O₂は3辺とDEに接している。
AB=AC=13,BC=10,O₁の半径=5/6
のとき、次の値を求めよ。
(1)O₂の半径
(2)F₁F₂の長さ
(3)DT₁の長さ
(88 東大寺学園)

図の解説:円O₂は二等辺三角形ABCの内接円で円O₁は△ABCの内部の上の方で辺ABとACに接する小さな円。また、円O₁,O₂と辺ABとの接点がそれぞれT₁,T₂で、DEは円O₁とO₂の共通接線で点DはAB上にあり、点EはAC上にある。また、DEと円O₁,O₂との接点をそれぞれF₁,F₂とした図。

(1)の別解
BCと円O₂との接点をSとすると、△ABCは二等辺三角形よりAO₂の延長とはSに達し、AS⊥BCとなる。また、T₂は円O₂とABとの接点より、O₂T₂⊥AB
また、∠O₂AT₂は共通より2角が等しいので、△ABS∽△AO₂T₂
∴AB:BS=AO₂:O₂T₂
∴13:5=12-r:r
(△ABSは5,12,13の直角三角形よりAS=12だから。)
∴13r=5(12-r)=60-5r
∴18r=60 ∴r=60/18=10/3

(2)の別解
O₁からO₂T₂に垂線を下ろしその足をHとすると、3直角より四角形O₁T₁T₂Hは長方形で、HT₂=O₁T₁=5/6
また、(1)より、O₂T₂=10/3
∴O₂H=10/3-5/6=20/6-5/6
=15/6=5/2
また、O₁H∥ABより、△O₁O₂H∽△ABSである。ところで、△ABSは5:12:13の直角三角形より△O₁O₂Hも5:12:13の直角三角形。
∴O₁O₂=(13/5)O₂H
=(13/5)×(5/2)=13/2
ここで、O₁O₂とF₁F₂との交点をGとすると、
△GO₁F₁∽△GO₂F₂で相似比はO₁F₁:O₂F₂=5/6:10/3=1/6:2/3=1:4
∴O₁G:O₂G=1:4 
∴O₁G=(1/5)O₁O₂=13/10
よって、△O₁GF₁で三平方の定理を使うと、
GF₁=√{(13/10)²-(5/6)²}
=√(169/100-25/36)
=√(36・169-2500)/60
=√{(6・13)²-50²}/60
=√{(78+50)(78-50)}/60
=√(128・28)/60
=√(4・32・4・7)/60
=4√(32・7)/60
=16√14/60=4√14/15
∴GF₁=4√14/15
∴F₁F₂=5GF₁=4√14/3

(3)の別解(本質的には同じ)
DT₁=T₁T₂-DT₂=T₁T₂-DF₂
=T₁T₂-(DF₁+F₁F₂)
=T₁T₂-DF₁-F₁F₂
=T₁T₂-DT₁-F₁F₂
∴2DT₁=T₁T₂-F₁F₂
∴DT₁=(T₁T₂-F₁F₂)/2
ところで、△O₁O₂Hは5:12:13の直角三角形でO₁O₂=13/2だったので、O₁H=(12/13)×(13/2)=6
∴DT₁=(6-4√14/3)/2
=3-2√14/3

おまけ:
返信
返信2
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/7/6 07:40 (No.1207514)削除
問題
ある円の弦ABとCDが直交していてその交点をEとします。AE=a,BE=b,CE=c,DE=dである時、この円の直径は、
2R=√(a^2+b^2+c^2+d^2)で求められる事を証明して下さい。

普通に証明しても面白くないので、三角関数縛りで証明して下さい。

解法1
△DABで正弦定理を使うと、
(a+b)/sin∠D=2R———①
∠D=∠ADE+∠BDEで∠ADE=θ,∠BDE=φと置くと、
sin∠D=sin(θ+φ)=sinθcosφ+cosθsinφ
={a/√(a^2+d^2)}{d/√(b^2+d^2)}
+{d/√(a^2+d^2)}{b/√(b^2+d^2)}
=(ad+bd)/√{(a^2+d^2)(b^2+d^2)}
=d(a+b)/√{(a^2+d^2)(b^2+d^2)}
∴sin∠D=d(a+b)/√{(a^2+d^2)(b^2+d^2)}———②
②を①に代入すると、
√{(a^2+d^2)(b^2+d^2)}/d=2R———☆
左辺=√{(a^2+d^2)(b^2+d^2)/d^2}
=√[{d^4+(a^2+b^2)d^2+a^2b^2}/d^2]
=√{d^2+a^2+b^2+(a^2b^2)/d^2}
ところで、方べきの定理より、ab=cd
これを代入すると、
左辺=√{d^2+a^2+b^2+(c^2d^2)/d^2}
=√(a^2+b^2+c^2+d^2)
これを☆の左辺に代入すると、
2R=√(a^2+b^2+c^2+d^2)

解法2は次回。

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/7/7 07:04削除
問題
ある円の弦ABとCDが直交していてその交点をEとします。AE=a,BE=b,CE=c,DE=dである時、この円の直径は、
2R=√(a^2+b^2+c^2+d^2)で求められる事を証明して下さい。

普通に証明しても面白くないので、三角関数縛りで証明して下さい。

解法2
円の中心をOとして、∠AOD=x,∠BOC=yと置くと、アルハゼンの定理より、
弧ADの円周角+弧BCの円周角=90°(アルハゼンの定理を使わない場合は、ACを結び△EACの内対角の和を考えれば良い。)
よって、円周角と中心角の関係を考えると、∠AOD+∠BOC=180°∴x+y=180°∴y=180°-x
今、△OADで余弦定理と△AEDで三平方の定理を使うと、
a^2+d^2=R^2+R^2-2・R・R・cosx
∴a^2+d^2=2R^2-2R^2・cosx―――①
また、△OBCで余弦定理と△CEBで三平方の定理を使うと、
b^2+c^2=R^2+R^2-2・R・R・cosy
∴b^2+c^2=2R^2-2R^2・cos(180°-x)=2R^2+2R^2・cosx
∴b^2+c^2=2R^2+2R^2・cosx―――②
①+②より、
a^2+d^2+b^2+c^2=4R^2
∴2R=√(a^2+b^2+c^2+d^2)

おまけ:
https://tvablog.tv-asahi.co.jp/reading/goodmorning/228478/


https://trilltrill.jp/articles/3705735
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/7/7 16:56削除
問題
ある円の弦ABとCDが直交していてその交点をEとします。AE=a,BE=b,CE=c,DE=dである時、この円の直径は、
2R=√(a^2+b^2+c^2+d^2)で求められる事を証明して下さい。

普通に証明しても面白くないので、三角関数縛りで証明して下さい。

やっぱり、中学数学でも複数通りで証明して下さい。

おまけ:
https://www.sankei.com/article/20181124-HHDCNLH2GFM5VBVWTX5MMS7NKY/
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/7/8 07:57削除
問題
ある円の弦ABとCDが直交していてその交点をEとします。AE=a,BE=b,CE=c,DE=dである時、この円の直径は、
2R=√(a^2+b^2+c^2+d^2)で求められる事を証明して下さい。

中学数学の解法1
解法1
円の中心をOとして、OからAB,CDに垂線を下ろしその足をそれぞれH,Iとすると、半径より△OAB,△OCDは二等辺三角形なので、点H,IはそれぞれAB,CDの中点になる。
∴AH=(a+b)/2,DI=(c+d)/2
∴EI=(c+d)/2-d=(c-d)/2
ところで、3直角より四角形OIEHは長方形。よって、HO=EI=(c-d)/2
よって、△OAHで三平方の定理を使うと、
OA^2={(a+b)/2}^2+{(c-d)/2}^2
=(a^2+2ab+b^2+c^2-2cd+d^2)/4
={a^2+b^2+c^2+d^2+2(ab-cd)}/4
また、方べきの定理より、ab=cd これを代入すると、
OA^2=(a^2+b^2+c^2+d^2)/4
∴OA=√(a^2+b^2+c^2+d^2)/2
∴R=√(a^2+b^2+c^2+d^2)/2
∴2R=√(a^2+b^2+c^2+d^2)

解法2
円の中心をOとして、DOの延長と円との交点をFとすると、DFは直径より∠DCF=90°
また、FからCDと平行な直線を引き、円との交点をGとし、FGとABとの交点をHとすると、四角形GFCDは長方形で対角線が中心Oを通るので対称性より、AH=BE=b
∴HE=AE-AH=a-b
また、四角形HFCEも長方形より、
FC=HE=a-b
ところで、DC=c+dより、△DCFで三平方の定理を使うと、
2R=√{(a-b)^2+(c+d)^2}
=√{a^2+b^2+c^2+d^2-2(ab-cd)}
また、方べきの定理より、ab=cd
これを代入すると、
2R=√(a^2+b^2+c^2+d^2)

解法3
弧BD上に弧BF=弧ADとなる点Fを取ると、アルハゼンの定理より弧ADの円周角+弧BCの円周角=90°なので、弧BF+弧BCの円周角も90°で、つまりCFは直径になる。
また、弧と弦の関係より、BF=AD
よって、BF^2=AD^2=a^2+d^2
また、BC^2=b^2+c^2
よって、△BCFで三平方の定理を使うと、
CF^2=BF^2+BC^2
∴(2R)^2=a^2+d^2+b^2+c^2
∴2R=√(a^2+b^2+c^2+d^2)

解法4
円の中心をOとして、DOの延長と円との交点をFとする。
ここで、BFを結ぶと、DFは直径より∠DBF=90°また、円周角より∠DAB=∠DFB ∴∠DAE=∠DFB また、直角が等しいので2角が等しく、△DAE∽△DFB
∴AD:DE=FD:DB
∴√(a^2+d^2):d=2R:√(b^2+d^2)
∴2R=√{(a^2+d^2)(b^2+d^2)}/d
ここで、三角関数の解法1より、
√{(a^2+d^2)(b^2+d^2)}/d=2R———☆
左辺=√{(a^2+d^2)(b^2+d^2)/d^2}
=√[{d^4+(a^2+b^2)d^2+a^2b^2}/d^2]
=√{d^2+a^2+b^2+(a^2b^2)/d^2}
ところで、方べきの定理より、ab=cd
これを代入すると、
左辺=√{d^2+a^2+b^2+(c^2d^2)/d^2}
=√(a^2+b^2+c^2+d^2)
これを☆の左辺に代入すると、
2R=√(a^2+b^2+c^2+d^2)

数値の時は、解法4に当たるものだけ方べきの定理を使わない画期的なものだったのに、解法3と逆転現象が起こっていますね。(奥が深い。)

おまけ:
返信
返信3
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/7/5 13:54 (No.1206936)削除
次の文章を完全解説して下さい。

定理4.6
K[X]を体K上の1変数の多項式環とする。0でないK[X]の多項式f(X)の次数がnならば、f(α)=0となるKの元αは高々n個である。

証明
f(X)の次数nに関する帰納法で示す。
(ⅰ)n=0のとき、f(X)=a≠0。よって、f(α)=0となるKの元αはない。
n=1のとき、
f(X)の次数nが1であるから、
f(X)=aX+b∈K[X](a≠0)
と表される。α∈Kでf(α)=aα+b=0とすると、α=-a^-1b∈K。よって、n=1のとき、f(α₁)=0となるKの元は唯一つ存在する。
(ⅱ)n>1として、n-1次の多項式まで定理は正しいと仮定する。
α₁∈K,f(α₁)=0とする。定理4.5の系より、ある多項式g(X)∈K[X]が存在して
f(X)=(X-α₁)g(X),g(X)∈K[X]
と表される。f(X)の次数はnだから、g(X)の次数はn-1次である(定理4.1)。
α∈Kについて、α≠α₁で、f(α)=0とすると
0=f(α)=(α-α₁)g(α)
ゆえに、g(α)=0。ここでg(X)の次数はn-1次であるから、帰納法の仮定により、このようなα∈Kは高々n-1個である。したがって、f(α)=0を満足するαは高々n個である。

定理4.6はKが可換体でないと必ずしも成立しない。たとえば、Rをハミルトンの4元数体とする(§1演習問題10)。このとき、R係数の多項式f(X)=X²+Eを考える。I²+E=0,J²+E=0,K²+E=0であるから、多項式f(X)の次数は2次であるのにもかかわらず、f(X)の根は少なくとも3個存在する。
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

定理4.5の系(因数定理)
f(X)∈K[X],α∈Kとする。このとき、f(α)=0であるための必要十分条件は、ある多項式g(X)∈K[X]が存在して、
f(X)=(X-α)g(X)
と表されることである。

定理4.1
Rを整域とする。多項式環R[X]の元f(X),g(X)について、積f(X)g(X)の次数はf(X)の次数とg(X)の次数の和である。すなわち、
degf(X)g(X)=degf(X)+degg(X)

具体的には、

>n=0のとき、f(X)=a≠0。

>α∈Kについて、α≠α₁で、f(α)=0とすると
0=f(α)=(α-α₁)g(α)
ゆえに、g(α)=0。

>定理4.6はKが可換体でないと必ずしも成立しない。たとえば、Rをハミルトンの4元数体とする(§1演習問題10)。このとき、R係数の多項式f(X)=X²+Eを考える。I²+E=0,J²+E=0,K²+E=0であるから、多項式f(X)の次数は2次であるのにもかかわらず、f(X)の根は少なくとも3個存在する。

可換体じゃないとダメな理由を述べて下さい。

§1演習問題10
E,I,J,Kを2行2列の行列とし、
Eは単位行列,
Iは1行1列成分がiで2行2列成分が-iの行列,
Jは1行2列の成分が1で2行1列の成分が-1の行列,
Kは1行2列の成分がiで2行1列の成分がiの行列,
(行列が上手く書けないので言葉にした。)
とおき、さらに
R={aE+bI+cJ+dK|a,b,c,d∈ℝ}
とおく。このとき、次のことを示せ。
(1)I²=J²=K²=-E
(2)IJ=-JI=K,JK=-KJ=I,
KI=-IK=J
(3)Rは環である。
(4)A=aE+bI+cJ+dK(A≠0)のとき、
B={1/(a²+b²+c²+d²)}(aE-bI-cJ-dK)
とすれば、AB=BA=Eである。
以上によって、Rは斜体となるが、この斜体をハミルトンの4元数体という。

定義1.4
環Rの0_R以外の元がすべてRにおいて可逆元であるとき、Rを斜体という。さらに、Rの乗法が可換であれば、Rを可換体または単に体という。
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/7/5 15:40削除
解説
>n=0のとき、f(X)=a≠0。

n=0の時とは、次数が0の時で定数の時であるが、0は除くから。
(0は0次ではなく次数なし。)

定義4.1
Rを可換環とする。Rとは関係ない文字XをR上の不定元(あるいは変数)という。R上のXの多項式とは
f(X)=anX^n+an-1X^(n-1)+・・・+a₁X+a₀(ai∈R)
の形の式のことであるとする。an≠0のとき、f(X)はn次の多項式である。また、nをf(X)の次数といいn=degf(X)と表す。ただし、すべてのiについてai=0であるf(X)の次数は定めない。
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

>α∈Kについて、α≠α₁で、f(α)=0とすると
0=f(α)=(α-α₁)g(α)
ゆえに、g(α)=0。

f(X)の1つ目の根をα₁としたが、次に2つ目の根をαとして、
f(X)=(X-α₁)g(X),g(X)∈K[X]
にX=αを代入すると、
f(α)=(α-α₁)g(α)
また、f(X)の2つめの根だからf(α)=0
∴0=f(α)=(α-α₁)g(α)
α≠α₁より、g(α)=0

>定理4.6はKが可換体でないと必ずしも成立しない。たとえば、Rをハミルトンの4元数体とする(§1演習問題10)。このとき、R係数の多項式f(X)=X²+Eを考える。I²+E=0,J²+E=0,K²+E=0であるから、多項式f(X)の次数は2次であるのにもかかわらず、f(X)の根は少なくとも3個存在する。

可換体じゃないとダメな理由を述べて下さい。

定理4.6の証明には定理4.5の系(因数定理)を使っているが、

定理4.5の系(因数定理)
f(X)∈K[X],α∈Kとする。このとき、f(α)=0であるための必要十分条件は、ある多項式g(X)∈K[X]が存在して、
f(X)=(X-α)g(X)
と表されることである。

これには「f(X)∈K[X],α∈Kとする。このとき、f(α)=0」より代入の原理が使われている。

定理4.4(代入の原理)
環Lを部分環とするような環とし、Lの元αはRのすべての元と可換とする。R[X]の元f(X),g(X)について、次が成り立つ。
(ⅰ)f(X)+g(X)=ξ(X)
⇒f(α)+g(α)=ξ(α)
(ⅱ)f(X)・g(X)=η(X)
⇒f(α)・g(α)=η(α)

ところで、定理4.6では根αは体K上の元である。(「f(α)=0となるKの元αは高々n個である」より)
また、f(X)はK[X]の元よりf(X)の係数は全て体Kの元である。
よって、代入の原理を自在に使うには体Kは可換でなければならない。
具体的には、代入の原理の積の方である。
例えば、aiα^i・bjα^jは、αとbjが可換でないとaibjα^(i+j)とはならない。

以上より、定理4.6はKが可換体でないと必ずしも成立しない。

おまけ:
返信
返信1
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/6/30 19:46 (No.1202606)削除
問題
円Oの2つの弦AB,CDが点Eで直交している。AE=2,ED=3,EB=6のとき、円Oの半径を求めよ。
(類 90 中央大付)

図の解説:弦ABは中心Oのやや右に縦に上から下にABで、弦CDは中心Oの上真ん中あたりに横に左から右にCDでその交点がEという図。

参考書には模範解答と別解が2通り載っていますが、1通り出来れば良いです。
また、(2)として、図形ACEと図形BDEの面積の和を求めて下さい。念のため、中学数学です。

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/7/1 07:59削除
問題
円Oの2つの弦AB,CDが点Eで直交している。AE=2,ED=3,EB=6のとき、円Oの半径を求めよ。
(類 90 中央大付)

模範解答
Oから弦AB,CDに下した垂線の足を、M,Nとする。MはABの、NはCDの中点である。よって、BM=(1/2)AB=4
一方、方べきの定理より、
EB×EA=EC×ED
よって、EC=EB×EA÷ED=4
OM=NE=(1/2)CD-ED=1/2
△OMBに三平方の定理を用いて、
OB=√(OM²+BM²)=√65/2
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

解説 模範解答は読み難いので、アレンジすると、
AE=2,ED=3,EB=6より方べきの定理EB×EA=EC×EDを使うと、
6×2=EC×3より、EC=4
また、OからAB,CDに垂線を下ろしその足をそれぞれM,Nとすると、半径より△OAB,△OCDは二等辺三角形なので、M,Nはそれぞれ底辺AB,CDの中点である。
ところで、AB=2+6=8,CD=4+3=7より、CN=7/2,AM=8/2=4
∴ME=AM-AE=4-2=2 また、四角形OMENは3直角より長方形なので、
ON=ME=2 よって、△OCNで三平方の定理を使うと、
OC=√(CN²+ON²)=√(49/4+4)
=√65/2
よって、答えは、√65/2

別解1
弧BD上に点Fを、弧AD=弧BFを満たすようにとると、
p.81,基本図35の知識より、
弧ADの円周角+弧BCの円周角=90°
よって、弧ADの長さと弧BCの長さの和は半円周だから、弧CBFは半円の弧の長さである。
また、弧AD=弧BFより、AD=BF(弦の長さも等しい)
以上より、CF²=BC²+BF²=CE²+BE²+AD²=CE²+BE²+AE²+DE²
CF=√(4²+6²+2²+3²)=√65
よって、円Oの半径=√65/2
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

解説:p.81,基本図35の知識とは、アルハゼンの定理である。http://yosshy.sansu.org/theorem/alhazen.htm(1の方)
要は、アルハゼンの定理により、
弧ADの円周角+弧BCの円周角=90°
これに、弧AD=弧BFを代入すると、
弧BFの円周角+弧BCの円周角=90°
つまり、弧CBFの円周角が90°より弧CBFは半円という事である。
ここで、アレンジをすると、
CFは直径より∠CDF=90°また、四角形DABFは等脚台形より、
DF=AB-2AE=(2+6)-2・2=4
また、CD=4+3=7より、△CDFで三平方の定理を使うと、
CF=√(7²+4²)=√65
よって、半径は、√65/2

別解2
この円は△ACDの外接円だから、(ア)の基本図の知識より、
円の半径=(AC×AD)/(2×AE)
={√(2²+4²)×√(2²+3²)}/4
=√65/2
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

解説
(ア)の基本図の知識とは、基本図54の事で、
△ABCの頂点Aから辺BCに下した垂線の足をHとする時、外接円の半径は、
(AB×AC)/(2×AH)で求められるというもの。
証明は次回にしますね。また、「(2)として、図形ACEと図形BDEの面積の和を求めて下さい」は算数慣れしていないと出来ないと思います。

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/7/2 07:57削除
>(ア)の基本図の知識とは、基本図54の事で、
△ABCの頂点Aから辺BCに下した垂線の足をHとする時、外接円の半径は、
(AB×AC)/(2×AH)で求められるというもの。
証明は次回にしますね。

適当な鋭角三角形ABCを描き、その外心をOとする。OA,OBを結びOからABに垂線を下ろしその足をIとすると、半径より△OABは二等辺三角形なので、∠AOI=(1/2)∠AOB
また、中心角と円周角との関係より、∠C=(1/2)∠AOB ∴∠AOH=∠C
また、∠AIO=∠AHCより2角が等しいので、△AOI∽△ACH
よって、OA:AI=AC:AHが成り立つ。
ここで、外接円の半径をRと置くと、OA=R
また、△OABは二等辺三角形でOI⊥ABより、AI=(1/2)AB
これらを代入すると、
R:(1/2)AB=AC:AH
∴AH・R=AB・AC/2
∴R=(AB×AC)/(2×AH)
で求められる。
念のため、鈍角三角形や直角三角形の場合も同様に示せる。
因みに、普通の優等生は外接円を描き、AOの延長と円との交点をDとしてBDを結ぶ方法を取ったと思います。所詮、暗記数学ですからね。(念のため、「受験は要領」を否定している訳ではありません。むしろ、絶賛。)

問題
円Oの2つの弦AB,CDが点Eで直交している。AE=2,ED=3,EB=6のとき、
(1)円Oの半径を求めよ。
(類 90 中央大付)
(2)図形ACEと図形BDEの面積の和を求めて下さい。

解答
(1)AE=2,ED=3,EB=6より方べきの定理EB×EA=EC×EDを使うと、
6×2=EC×3より、EC=4
また、OからAB,CDに垂線を下ろしその足をそれぞれM,Nとすると、半径より△OAB,△OCDは二等辺三角形なので、M,Nはそれぞれ底辺AB,CDの中点である。
ところで、AB=2+6=8,CD=4+3=7より、CN=7/2,AM=8/2=4
∴ME=AM-AE=4-2=2 また、四角形OMENは3直角より長方形なので、
ON=ME=2 よって、△OCNで三平方の定理を使うと、
OC=√(CN²+ON²)=√(49/4+4)
=√65/2
(2)中心Oに関してABと点対称な弦をPQとし、Oに関してCDと点対称な弦をRSとする。
また、中央に出来る長方形の右上の頂点Eから反時計回りにEFGHとすると、対称性から、BH=AE=2 ∴EH=6-2=4
また、対称性からCF=DE=3 また、(1)よりEC=4なので、FE=4-3=1
よって、長方形EFGHの面積は1×4=4
ここで、対称性より、
図形FPC=図形GQR=図形HBS=図形EAD=○
図形FEAP=図形GHBQ=●
図形FGRC=図形EHSD=△と置くと、
円-長方形EFGH=○×4+●×2+△×2―――☆
また、求めたい図形ACEと図形BDEの面積の和は、○+●+△+○=○×2+●+△———☆☆
つまり、☆,☆☆より、
図形ACE+図形BDE=(円-長方形EFGH)÷2={π(√65/2)²-4}÷2
=65π/8-2

おまけ:
https://eztakezono.com/%E6%95%B0%E5%AD%A6%E3%81%AF%E6%9A%97%E8%A8%98%E3%80%80%E9%A0%AD%E3%81%AE%E8%89%AF%E3%81%84%E4%BA%BA%E3%81%AF%E3%82%84%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B%E6%9C%80%E5%BC%B7%E3%81%AE%E5%8B%89%E5%BC%B7/
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/7/3 07:56削除
問題
円Oの2つの弦AB,CDが点Eで直交している。AE=2,ED=3,EB=6のとき、円Oの半径を求めよ。
(類 90 中央大付)

別解3(私のオリジナル)
外心をOとして、DOの延長と円との交点をFとし、FB,BDを結ぶと、DFは直径より∠FBD=90°∴∠FBD=∠AED
また、円周角より∠BFD=∠BAD=∠EAD ∴∠BFD=∠EAD
よって、2角が等しいので、
△FBD∽△AED
よって、FD:DB=AD:DEが成り立つ。また、三平方の定理より、
AD=√(2²+3²)=√13,
DB=√(3²+6²)=3√5
また、円Oの半径をRとすると、FD=2R 
これらを代入すると、
2R:3√5=√13:3
∴6R=3√65 ∴R=√65/2
よって、答えは、√65/2

別解4も作れますが、解法3と比べると冴えないので次回にしますね。因みに、模範解答も別解1も別解2も方べきの定理でCEを求めますが、別解3は求めません。自分で言うのも何ですが、画期的だと思います。(別解4は使う。)

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/7/4 07:34削除
問題
円Oの2つの弦AB,CDが点Eで直交している。AE=2,ED=3,EB=6のとき、円Oの半径を求めよ。
(類 90 中央大付)

別解4(私のオリジナル)
外心をOとして、DOの延長と円との交点をFとし、CFを結ぶとDFは直径より∠FCD=90°
ここで、点FからCDと平行な直線を引き、円との交点をGとすると、同位角や半円の円周角などから3直角で四角形CFGDは長方形になる。
また、FGとABとの交点をHとすると、対称性からBH=AE=2 
∴EH=6-2=4
ところで、AB⊥CDより四角形CFHEも長方形である。∴CF=EH=4
また、方べきの定理より、CE×3=2×6
∴CE=4 ∴CD=4+3=7
よって、△CDFで三平方の定理を使うと、
DF=√(4²+7²)=√(16+49)=√65
よって、円の半径は、√65/2

中学数学で解けなかった人は、限定解除で何でもありで解いて下さい。

おまけ:
https://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-11496645328.html
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/7/5 07:55削除
問題
円Oの2つの弦AB,CDが点Eで直交している。AE=2,ED=3,EB=6のとき、円Oの半径を求めよ。
(類 90 中央大付)

何でもありの解法1
△AEDで三平方の定理を使うと、
DA=√(2²+3²)=√13
△BEDで三平方の定理を使うと、
DB=√(3²+6²)=3√5
また、AB=2+6=8
よって、△DABで余弦定理を使うと、
cos∠ADB
=(13+45-64)/2・√13・3√5
=-6/6√65=-1/√65
∴cos∠ADB=-1/√65
また、sin²∠ADB+cos²∠ADB=1より、
sin²∠ADB=1-1/65=64/65
∴sin∠ADB=±8/√65
0<∠ADB<180°より、
sin∠ADB>0 ∴sin∠ADB=8/√65
ここで、正弦定理を使うと、
2R=8/(8/√65)=√65
∴R=√65/2

何でもありの解法2
方べきの定理より、CE×3=2×6
∴CE=4
ここで、公式より、AE=a,BE=b,CE=c,DE=dである時、この円の直径は、
2R=√(a^2+b^2+c^2+d^2)
なので、
2R=√(2²+6²+4²+3²)=√65
∴R=√65/2

問題
ある円の弦ABとCDが直交していてその交点をEとします。AE=a,BE=b,CE=c,DE=dである時、この円の直径は、
2R=√(a^2+b^2+c^2+d^2)で求められる事を証明して下さい。

普通に証明しても面白くないので、三角関数縛りで証明して下さい。

因みに、

「小学生レベルに限らず、丸いケーキをきれいに切り分けられるのは、
2、3,4,6,8,等分など比較的簡単なものだけです。
分度器を用いなければ5等分もできません。(作図知識があれば別)
ましてや、11等分や13等分など、大学生でも不可能です。」
引用元:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1167721601

5等分は、この方法https://x.com/satndRvjMpc4tl7/status/1808469932264538588で出来ます。
11等分は、半径を中心から21:4に分けた点から垂線を立て、ケーキの外周との交点で切れば1/11が作れ、後はY字型に切って残りの2つをそれぞれ5等分にすれば出来ますね。
ただし、21:4とかメジャーを使っても垂線と外周との交点の誤差が酷いと思います。
また、13等分は初めの所を22:3にしてY字型の後は6等分ですね。
念のため、68等分とか分度器を使っても不可能だと思います。笑

おまけ:
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壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/7/3 15:43 (No.1205138)削除
次の文章を完全解説して下さい。

定理9.1(基本定理)
重根を持たないd次多項式f(x)に対して、その根α₁,・・・,αdの入れ換えのなす群G_fであって、次の性質をみたすものがただ1つ存在する:
(1)α₁,・・・,αdの2つの式が同じ値を定めるならば、G_fの各元で根を入れ換えても2式の値は等しい。すなわちg(α₁,・・・,αd)=h(α₁,・・・,αd)ならば、G_fの元でαi₁,・・・,αidと入れ換えてもg(αi₁,・・・,αid)=h(αi₁,・・・,αid)が成り立つ。
(2)α₁,・・・,αdの式に対して、その値は、G_fのどの元で根を入れ換えても変わらないとき、定数である。
この群G_fを多項式f(x)の群という。

多項式の群の一意性について
合成に閉じた集合を考えることが一意性では重要です。個々の元ではなく、その集まりに一意性があります。
一意性を証明します。ほかに(1),(2)をみたします。
ところが根の入れ換えは、(1)より原始元βの入れ換えで一意的に定まるので、g(x)の根の個数n=degg(x)以下の入れ換えしかG''は含みません。G_fはちょうどn個の入れ換えからなるので、G''=G_fです。したがってG'⊂G_fとなります。
一方、G'がn個より少ない入れ換えからなるとします。βをG'で入れ換えたものをβ₁,…,βm(m<n)と改めて番号付けします。このときh(x)=(x-β₁)…(x-βm)は、G'のみたす(2)の性質より定数係数多項式であり、かつh(β)=0をみたします。よってg(x)がh(x)を割り切ります。しかしこれはdegh(x)<degg(x)と矛盾します。ゆえにG'はn個の入れ換えからなり、G'=G_fとなります。以上で定理9.1の証明は終わりです。

多項式f(x)の群G_fの一意性を利用して、G_fは次のように言い換えられます:
G_f=(基本定理の(1)をみたすf(x)の根の入れ換え全体)・・・(*)
実際、上のような入れ換えをσとすると、σとG_fで生成される群G'は定理9.1(1)と(2)をみたします(上の議論と同様です)。したがって多項式の群の一意性よりG'=G_fとなり、σはG_fに入ります。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

前々回,前回の続きですね。適当に分かり易く解説して下さい。

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/7/4 14:59削除
定理9.1(基本定理)
重根を持たないd次多項式f(x)に対して、その根α₁,・・・,αdの入れ換えのなす群G_fであって、次の性質をみたすものがただ1つ存在する:
(1)α₁,・・・,αdの2つの式が同じ値を定めるならば、G_fの各元で根を入れ換えても2式の値は等しい。すなわちg(α₁,・・・,αd)=h(α₁,・・・,αd)ならば、G_fの元でαi₁,・・・,αidと入れ換えてもg(αi₁,・・・,αid)=h(αi₁,・・・,αid)が成り立つ。
(2)α₁,・・・,αdの式に対して、その値は、G_fのどの元で根を入れ換えても変わらないとき、定数である。
この群G_fを多項式f(x)の群という。

多項式の群の一意性について
合成に閉じた集合を考えることが一意性では重要です。個々の元ではなく、その集まりに一意性があります。
一意性を証明します。ほかに(1),(2)をみたすG'があったとすると、G_fとG'で生成される群G''(⊃G_f)も(1),(2)をみたします。
ところが根の入れ換えは、(1)より原始元βの入れ換えで一意的に定まるので、g(x)の根の個数n=degg(x)以下の入れ換えしかG''は含みません。G_fはちょうどn個の入れ換えからなるので、G''=G_fです。したがってG'⊂G_fとなります。
一方、G'がn個より少ない入れ換えからなるとします。βをG'で入れ換えたものをβ₁,…,βm(m<n)と改めて番号付けします。このときh(x)=(x-β₁)…(x-βm)は、G'のみたす(2)の性質より定数係数多項式であり、かつh(β)=0をみたします。よってg(x)がh(x)を割り切ります。しかしこれはdegh(x)<degg(x)と矛盾します。ゆえにG'はn個の入れ換えからなり、G'=G_fとなります。以上で定理9.1の証明は終わりです。

多項式f(x)の群G_fの一意性を利用して、G_fは次のように言い換えられます:
G_f=(基本定理の(1)をみたすf(x)の根の入れ換え全体)・・・(*)
実際、上のような入れ換えをσとすると、σとG_fで生成される群G'は定理9.1(1)と(2)をみたします(上の議論と同様です)。したがって多項式の群の一意性よりG'=G_fとなり、σはG_fに入ります。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

解説
>一意性を証明します。ほかに(1),(2)をみたすG'があったとすると、G_fとG'で生成される群G''(⊃G_f)も(1),(2)をみたします。

究極の所、G_fの単位元とG'で生成した群G''はG'と等しく、G'も(1),(2)を満たすのでG''は(1),(2)を満たし、また、G_fは入れ換えの群で(1),(2)を満たすならG_f全体ととG'で生成される群G''も(1),(2)を満たすと考えるのは自然だろう。(証明は必要ないらしい。)

>ところが根の入れ換えは、(1)より原始元βの入れ換えで一意的に定まるので、g(x)の根の個数n=degg(x)以下の入れ換えしかG''は含みません。G_fはちょうどn個の入れ換えからなるので、G''=G_fです。したがってG'⊂G_fとなります。

(1)の証明の時に、多項式の群G_fを「βをg(x)の根に入れ換えて得られるf(x)の根の入れ換え」からなる集合としたので、「根の入れ換えは、原始元βの入れ換えで一意的に定まる」という訳である。
(実際は、p.152のβ→γのとき(α₁ α₂ α₃)→(α₁ α₃ α₂)などの6種類を見た方が良い。)
また、g(x)はf(x)の原始元βを根に持つ既約多項式で、ここでn次とする(前ページでg(x)のすべての根β₁=β,β₂,・・・,βnとある)と、G''は定理9.1の(1)と(2)を満たすので、最大でもG_fと同じでn個の元(f(x)の根の入れ換え)しか含まない。
ところで、上より、G_f⊂G''なので、
|G_f|≦|G''| ∴n=|G_f|≦|G''|≦n
よって、挟み打ちの原理より、G_fとG''の元の個数はn個で等しく、
G_f⊂G''より、G_f=G''である。
ところで、G'⊂G''(G_fとG'でG''が生成されるから) ∴G'⊂G_f

>一方、G'がn個より少ない入れ換えからなるとします。

上よりG'⊂G_fで、まず=の可能性を消して考えるという事である。(結果的には背理法)

>βをG'で入れ換えたものをβ₁,…,βm(m<n)と改めて番号付けします。

f(x)=x³-2の例では、β=α₁-α₂,γ=α₁-α₃,δ=α₂-α₃と置くと、αi(i=1,2,3) の入れ換えがG'を意味し、γ,δがβjを意味している。

>このときh(x)=(x-β₁)…(x-βm)は、G'のみたす(2)の性質より定数係数多項式であり、かつh(β)=0をみたします。

これは間違っていませんか。(2)の性質はf(x)の根の式に対してですが、この式はg(x)の根とx(g(x)のxとは関係ない)の式ですよね。まぁ、根本的な原理は同じなのでしょうけど。
自分流で示しますね。
h(x)=(x-β₁)…(x-βm)のβ₁~βmを入れ換えても式の値は変わらないので、h(x)は対称式である。よって、β₁~βmの基本対称式で表せる。よって、m次方程式の解と係数の関係より、h(x)は定数係数多項式である。
また、「βをG'で入れ換えたものをβ₁,…,βm(m<n)」で、G'は群なので単位元で入れ換えたものが必ずある。つまり、β₁,…,βmのどれかはβである。∴h(β)=0

>h(β)=0をみたします。よってg(x)がh(x)を割り切ります。

g(x)はβを根に持つ既約多項式で、g(x)とh(x)は同じ根を持っているから。

最小多項式による整除性
αを根に持つA係数多項式g(x)はαのA最小多項式f(x)で割り切れます。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

念のため、既約多項式は最小多項式の定数倍。

>よってg(x)がh(x)を割り切ります。しかしこれはdegh(x)<degg(x)と矛盾します。

g(x)がh(x)を割り切るという事は、h(x)の次数の方が大きいという事で、
degg(x)≦degh(x) 
また、「β₁,…,βm(m<n)と改めて番号付けします。このときh(x)=(x-β₁)…(x-βm)」より、h(x)の次数はg(x)の次数nより小さい。∴degh(x)<degg(x)
よって、矛盾。

>実際、上のような入れ換えをσとすると、σとG_fで生成される群G'は定理9.1(1)と(2)をみたします(上の議論と同様です)。したがって多項式の群の一意性よりG'=G_fとなり、σはG_fに入ります。

「σとG_fで生成される群G'」より、
σG_f=G'
また、多項式の群の一意性より、G'=G_f
∴σG_f=G_f
よって、定理4.1の系より、σ∈G_f

定理4.1の系
Gを群,HをGの部分群とする。このとき、Gの任意の元aについて次の(1),(2),(3)は同値である。
(1)a∈H(2)aH=H(3)Ha=H
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

おまけ:
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返信1
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/7/3 11:25 (No.1204982)削除
次の文章を完全解説して下さい。

定理9.1(基本定理)
重根を持たないd次多項式f(x)に対して、その根α₁,・・・,αdの入れ換えのなす群G_fであって、次の性質をみたすものがただ1つ存在する:
(1)α₁,・・・,αdの2つの式が同じ値を定めるならば、G_fの各元で根を入れ換えても2式の値は等しい。すなわちg(α₁,・・・,αd)=h(α₁,・・・,αd)ならば、G_fの元でαi₁,・・・,αidと入れ換えてもg(αi₁,・・・,αid)=h(αi₁,・・・,αid)が成り立つ。
(2)α₁,・・・,αdの式に対して、その値は、G_fのどの元で根を入れ換えても変わらないとき、定数である。
この群G_fを多項式f(x)の群という。

■多項式の群の構成(定理9.1(基本定理)の証明)
多項式の群の構成を一般的に述べます。以下の説明が難しいときは次節(ガロワ対応)に進んでください。
f(x)の原始元をβとし、βを根に持つ既約多項式をg(x)とします。またg(x)は重根を持たないとします(145ページ参照)。多項式の群G_fを
「βをg(x)の根に入れ換えて得られるf(x)の根の入れ換え」
からなる集合とします。βの入れ換えによりf(x)の根の入れ換えが得られることは、次の「(1)の性質について」で説明します。

(1)の性質について
「βの入れ換えは式の形によらない」ことを示します。証明は121ページの(4)と同様です。βの式を
h₁(β)/h₂(β)=k₁(β)/k₂(β),h₁(x),h₂(x),k₁(x),k₂(x)はβの多項式
と表します。このときh₁(x)k₂(x)-h₂(x)k₁(x)はβを根に持ちます。したがってg(x)で割り切れます(129ページの(1)参照):
h₁(x)k₂(x)-h₂(x)k₁(x)=g(x)m(x)
この式にg(x)の他の根γを代入すると、g(γ)=0より
h₁(γ)k₂(γ)-h₂(γ)k₁(γ)=g(γ)m(γ)=0
となります。つまり
h₁(γ)/h₂(γ)=k₁(γ)/k₂(γ)
です(もしh₂(γ)=0とするとh₂(x)はg(x)で割り切れ、h₂(β)≠0に矛盾します。k₂(γ)≠0も同様です。)
次にβの入れ換えにより、f(x)の根はf(x)の根のままであることを確認します。βをg(x)の根γに取り換えたとき、「βの入れ換えは式の形によらない」ことよりf(x)の根h(β)(βの式)はf(x)の根h(γ)になります。実際、入れ換えが式の形によらないので、
f(h(β))=0 より f(h(γ))=0
となります(右辺の”0”もβの式と思って、両辺に入れ換えを施します)。
よってh(γ)もf(x)の根です。またf(x)の異なる根どうしは入れ換え後も異なります。(すでにみたように)0でないβの式は入れ換え後も0にならないからです。
以上により(1)がわかります。

(2)の性質について
(1)の性質より、βの式としてβの多項式を考えれば十分です。g(x)のすべての根β₁=β,β₂,・・・,βnに対して、h(β)が
h(β₁)=h(β₂)=・・・=h(βn)
をみたすとします。このとき
h(β)=(1/n)(h(β₁)+・・・+h(βn))=β₁,・・・,βnの対称式=g(x)の係数の式=定数
となります。したがって原始元の入れ換えにより不変な式は定数です。

合成に関して閉じていること
g(x)の根はすべてβの式で表されます。実際β=(α₁,・・・,αdの式)において、(1)より、βをg(x)の他の根γに取り換えるとγ=(αi₁,…,αidの式)となります。よってγもβの式h(β)で表されます。そこでβをg(x)の他の根β'に取り換えた結果、h(β')が再びg(x)の根になることを示せば十分です。
証明はf(x)の根の場合と同様です。g(γ)=g(h(β))=0なので、(1)よりβをβ'に取り換えても辺々は等しくg(h(β'))=0になります。したがってh(β')はg(x)の根になります。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

前回の続きですね。「(2)の性質について」以降を適当に分かり易く解説して下さい。

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/7/3 13:54削除
解説
>(1)の性質より、βの式としてβの多項式を考えれば十分です。g(x)のすべての根β₁=β,β₂,・・・,βnに対して、h(β)が
h(β₁)=h(β₂)=・・・=h(βn)
をみたすとします。

(1)を証明した時に、「βをg(x)の根に入れ換えて得られるf(x)の根の入れ換え」と「βの入れ換えにより、f(x)の根はf(x)の根のままであることを確認」によって、示したのと同様にβの入れ換えから始めるという事。
ところで、定理9.1の(2)は、
(2)α₁,・・・,αdの式に対して、その値は、G_fのどの元で根を入れ換えても変わらないとき、定数である。
なので、h(β₁)=h(β₂)=・・・=h(βn)とするという事。(念のため、定理9.1に直接g(x)の元βは出て来ないが。)

>このとき
h(β)=(1/n)(h(β₁)+・・・+h(βn))=β₁,・・・,βnの対称式=g(x)の係数の式=定数
となります。したがって原始元の入れ換えにより不変な式は定数です。

h(β₁)+・・・+h(βn)のβ₁~βnの順序を入れ換えても全体の値は変わらないので、この式は対称式であり、対称式は基本対称式の式で必ず表せるので、この式は、n次方程式の解と係数の関係より、g(x)の係数の式となる。つまり、定数である。

定理3.1(対称式の基本定理)
n変数対称式f(x₁,…,xn)は基本対称式s₁,…,snの多項式として一意的に表される。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著p.42より

補足
3変数x,y,zの多項式であれば、基本対称式はx+y+z(1次),xy+yz+zx(2次),xyz(3次)である。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著p.56より

>g(x)の根はすべてβの式で表されます。実際β=(α₁,・・・,αdの式)において、(1)より、βをg(x)の他の根γに取り換えるとγ=(αi₁,…,αidの式)となります。

例えば、f(x)=x³-2の根をα₁,α₂,α₃として、β=α₁-α₂,γ=α₁-α₃,δ=α₂-α₃と置くと、β,γ,δはg(x)=x⁶+108の根になる。
つまり、β=(α₁,・・・,αdの式)=α₁-α₂で、βをγに換えると、γ=α₁-α₃でβの式のα₂とα₃を交換した式である(γ=(αi₁,…,αidの式))。

>よってγもβの式h(β)で表されます。

β=(α₁,・・・,αdの式)で、γがこれを入れ換えた式γ=(αi₁,…,αidの式)だからといって、γが必ずβの式で表せる理由は何だろう。
具体的には、β=α₁-α₂,γ=α₁-α₃で、γをβの式で表せるという事。もちろん、p.142には具体的な方法は載っているが。
γ=-β⁴/12+β/2

>そこでβをg(x)の他の根β'に取り換えた結果、h(β')が再びg(x)の根になることを示せば十分です。

これを示せば、「γが必ずβの式で表せる理由は何だろう」の理由(証明)になる訳ですね。念のため、β'はγやδの事。(上の具体例では。)

>g(γ)=g(h(β))=0なので、(1)よりβをβ'に取り換えても辺々は等しくg(h(β'))=0になります。したがってh(β')はg(x)の根になります。

前回の(1)の証明の時に、

「f(h(β))=0 より f(h(γ))=0
となります」

とあり(自分で別証を作った所)、
g(γ)=g(h(β))=0よりg(h(β'))=0
とできる。
よって、h(β')はg(x)の根になるので、示された。

おまけ:
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返信1
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/7/2 12:13 (No.1204131)削除
次の文章を適当に分かり易く解説して下さい。

■多項式の群の構成(定理9.1(基本定理)の証明)
多項式の群の構成を一般的に述べます。以下の説明が難しいときは次節(ガロワ対応)に進んでください。
f(x)の原始元をβとし、βを根に持つ既約多項式をg(x)とします。またg(x)は重根を持たないとします(145ページ参照)。多項式の群G_fを
「βをg(x)の根に入れ換えて得られるf(x)の根の入れ換え」
からなる集合とします。βの入れ換えによりf(x)の根の入れ換えが得られることは、次の「(1)の性質について」で説明します。
(1)の性質について
「βの入れ換えは式の形によらない」ことを示します。証明は121ページの(4)と同様です。βの式を
h₁(β)/h₂(β)=k₁(β)/k₂(β),h₁(x),h₂(x),k₁(x),k₂(x)はβの多項式
と表します。このときh₁(x)k₂(x)-h₂(x)k₁(x)はβを根に持ちます。したがってg(x)で割り切れます(129ページの(1)参照):
h₁(x)k₂(x)-h₂(x)k₁(x)=g(x)m(x)
この式にg(x)の他の根γを代入すると、g(γ)=0より
h₁(γ)k₂(γ)-h₂(γ)k₁(γ)=g(γ)m(γ)=0
となります。つまり
h₁(γ)/h₂(γ)=k₁(γ)/k₂(γ)
です(もしh₂(γ)=0とするとh₂(x)はg(x)で割り切れ、h₂(β)≠0に矛盾します。k₂(γ)≠0も同様です。)
次にβの入れ換えにより、f(x)の根はf(x)の根のままであることを確認します。βをg(x)の根γに取り換えたとき、「βの入れ換えは式の形によらない」ことよりf(x)の根h(β)(βの式)はf(x)の根h(γ)になります。実際、入れ換えが式の形によらないので、
f(h(β))=0 より f(h(γ))=0
となります(右辺の”0”もβの式と思って、両辺に入れ換えを施します)。
よってh(γ)もf(x)の根です。またf(x)の異なる根どうしは入れ換え後も異なります。(すでにみたように)0でないβの式は入れ換え後も0にならないからです。
以上により(1)がわかります。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

定理9.1(基本定理)
重根を持たないd次多項式f(x)に対して、その根α₁,・・・,αdの入れ換えのなす群G_fであって、次の性質をみたすものがただ1つ存在する:
(1)α₁,・・・,αdの2つの式が同じ値を定めるならば、G_fの各元で根を入れ換えても2式の値は等しい。すなわちg(α₁,・・・,αd)=h(α₁,・・・,αd)ならば、G_fの元でαi₁,・・・,αidと入れ換えてもg(αi₁,・・・,αid)=h(αi₁,・・・,αid)が成り立つ。
(2)α₁,・・・,αdの式に対して、その値は、G_fのどの元で根を入れ換えても変わらないとき、定数である。
この群G_fを多項式f(x)の群という。

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/7/2 15:25削除
解説
>またg(x)は重根を持たないとします(145ページ参照)。

p.145には「このように構成した原始元は、重根を持たない多項式の根になります」とあるから。イメージとしては、

問題7-11b
有理数係数多項式は既約ならば、重根を持たないことを示せ。
(証明は微分を使って割と簡単。)

>(もしh₂(γ)=0とするとh₂(x)はg(x)で割り切れ、h₂(β)≠0に矛盾します。k₂(γ)≠0も同様です。)

h₂(γ)=0とするとh₂(x)は根γを持ち、g(x)も根γを持っていてg(x)は既約多項式なので、129ページの(1)によってh₂(x)はg(x)で割り切れる。

(1)最小多項式による整除性
αを根に持つA係数多項式g(x)はαのA最小多項式f(x)で割り切れます。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著p.129より

念のため、g(x)は最小多項式の定数倍である。

よって、h₂(x)=g(x)m(x)と置け、これにx=βを代入すると、h₂(β)=g(β)m(β)=0(g(β)=0だから。上より「βを根に持つ既約多項式をg(x)とします」とあるから。)
よって、h₂(β)=0となり、初めに定めた式
h₁(β)/h₂(β)=k₁(β)/k₂(β)のh₂(β)≠0に矛盾するという事。
「k₂(γ)≠0も同様です。」については、ほとんど同じだが、k₂(γ)=g(γ)n(γ)=0(g(γ)=0だから。上に「g(x)の他の根をγ」とあるから。)ぐらいの違いはある。

>次にβの入れ換えにより、f(x)の根はf(x)の根のままであることを確認します。βをg(x)の根γに取り換えたとき、「βの入れ換えは式の形によらない」ことよりf(x)の根h(β)(βの式)はf(x)の根h(γ)になります。実際、入れ換えが式の形によらないので、
f(h(β))=0 より f(h(γ))=0
となります(右辺の”0”もβの式と思って、両辺に入れ換えを施します)。

ここが山場ですね。

>次にβの入れ換えにより、f(x)の根はf(x)の根のままであることを確認します。

前頁(p.152)の、
β→γのとき(α₁ α₂ α₃)→(α₁ α₃ α₂)など、6個の入れ換えがあるが、すべてα₁,α₂,α₃の中で終わっている(閉じている)という事を言っている訳である。例えば、α₁がωなどになっていないという事。念のため、α₁,α₂,α₃はf(x)の根。

>βをg(x)の根γに取り換えたとき、「βの入れ換えは式の形によらない」ことよりf(x)の根h(β)(βの式)はf(x)の根h(γ)になります。

前頁(p.152)に、
α₁=-β⁴/36+β/2=-γ⁴/36+γ/2
α₂=-β⁴/36-β/2=-δ⁴/36+δ/2
α₃=-γ⁴/36-γ/2=-δ⁴/36-δ/2
とあるが、
α₁=-β⁴/36+β/2のβをγに入れ換えると、-γ⁴/36+γ/2=α₁で変わらないが、
α₂=-β⁴/36-β/2のβをγに入れ換えると、-γ⁴/36-γ/2=α₃と変わる。
どっちにしろ、f(x)の根には変わらないという事である。
(念のため、「βの入れ換えは式の形によらない」は関係ない。後半の具体例を挙げただけ。)

>実際、入れ換えが式の形によらないので、
f(h(β))=0 より f(h(γ))=0
となります(右辺の”0”もβの式と思って、両辺に入れ換えを施します)。

h(β)は「f(x)の根h(β)」より、
f(h(β))=0
∴(f◦h)(β)=0
ところで、「βを根に持つ既約多項式をg(x)」より、g(β)=0
よって、(f◦h)(β)=g(β)m(β)=0と置けるので、(f◦h)(x)=g(x)m(x)
これにx=γを代入すると、
(f◦h)(γ)=g(γ)m(γ)=0(「g(x)の他の根γ」よりg(γ)=0だから。)
∴f(h(γ))=0

これって別解という事ですか。

>またf(x)の異なる根どうしは入れ換え後も異なります。(すでにみたように)0でないβの式は入れ換え後も0にならないからです。

具体例は、
前頁(p.152)に、
α₁=-β⁴/36+β/2=-γ⁴/36+γ/2
α₂=-β⁴/36-β/2=-δ⁴/36+δ/2
α₃=-γ⁴/36-γ/2=-δ⁴/36-δ/2
とあるが、
α₁=-β⁴/36+β/2のβをγに入れ換えると、-γ⁴/36+γ/2=α₁で変わらないが、
α₂=-β⁴/36-β/2のβをγに入れ換えると、-γ⁴/36-γ/2=α₃と変わる。
α₁→α₁,α₂→α₃で、入れ換え後もα₁≠α₃で異なる。(元もα₁≠α₂で異なっているという事。)

>0でないβの式は入れ換え後も0にならないからです。

上の「f(h(β))=0 より f(h(γ))=0
となります(右辺の”0”もβの式と思って、両辺に入れ換えを施します)。」
の右辺の0の式をβの式と考えて入れ換えても「βの入れ換えは式の形によらない」事により一定の値で0だが、βの入れ換えは式の形によらずに一定より、「0でないβの式は入れ換え後も0にならない」という事である。

おまけ:
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壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/6/29 15:04 (No.1201529)削除
問題
右図の△ABCは、AB=15,BC=14,CA=13である。
(ⅰ)AHの長さを求めよ。
(ⅱ)△ABCの外接円の半径を求めよ。
(92 慶応湘南藤沢)

図の解説:AB=15,BC=14,CA=13の△ABCが円に内接していて、AからBCに垂線を下ろしその足がHとなっている図。

(ⅱ)は一応、2通り作ってみました。念のため、中学数学です。
因みに、今のところまだ不敗です。ただし、図形問題しかやっていませんが。(計算間違いは除く。)

おまけ:
「110:1 主はわが主に言われる、「わたしがあなたのもろもろの敵をあなたの足台とするまで、わたしの右に座せよ」と。
110:2 主はあなたの力あるつえをシオンから出される。あなたはもろもろの敵のなかで治めよ。
110:3 あなたの民は、あなたがその軍勢を聖なる山々に導く日に心から喜んでおのれをささげるであろう。あなたの若者は朝の胎から出る露のようにあなたに来るであろう。」
「詩篇」第110篇1節~3節(口語訳)
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/6/30 07:57削除
問題
右図の△ABCは、AB=15,BC=14,CA=13である。
(ⅰ)AHの長さを求めよ。
(ⅱ)△ABCの外接円の半径を求めよ。
(92 慶応湘南藤沢)

模範解答
(ⅰ)CH=xとおくと、
AB²-BH²=AC²-CH²より、
15²-(14-x)²=13²-x²
これを解いてx=5 
∴AH=√(13²-5²)=12
(ⅱ)次にAOを延長し、外接円との交点をDとすると、
∠ADB=∠ACH(=弧ABの円周角)・・・①
∠ABD=∠AHC=90°・・・②
①,②より、△ADB∽△ACH
対応する辺の比をとって、
AB:AD=AH:AC
よって、AD=(AB×AC)/AH
=15×13/12=65/4
求める半径はその半分で、65/8
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

ワンポイント:(ⅱ)は高校に入ると余弦定理と正弦定理を習うのでそれを使う方法が一般的。つまり、いくらいい大学の理学部や工学部を出ていても中学時代に超優等生だった人じゃないと解けないだろう。もっとも、算数の問題とかそういう問題ばかりだけどね。
因みに、その程度という人もいるかもしれないが、優等生とは数学1科目だけの話をしている訳ではない。(金持ちと親の遺伝有利は否定しない。)

(ⅰ)の別解はちょっと前にやったので省略しても良いが、コピペしておこう。

AからBCに垂線を下ろしその足をHとし、CH=5と仮定すると、△ACHは5,12,13の直角三角形より、AH=12
また、BH=14-5=9より△ABHは9:12:15=3:4:5の直角三角形。
ここで、逆に5,12,13の直角三角形ACHと9,12,15の直角三角形ABHを用意してAHでくっつけると、BHCは一直線になり△ABCが出来、3辺の長さは、BC=14,CA=13,AB=15である。
つまり、3辺の長さが、BC=14,CA=13,AB=15の三角形のAからBCに下した垂線の長さは12である。

(ⅱ)の別解
外心をOとして、OA,OBを結ぶと△OABは二等辺三角形。よって、OからABに垂線を下ろしその足をIとすると、∠AOI=(1/2)∠AOB=∠ACB(円周角と中心角の関係より)
∴∠AOI=∠ACH
また、∠AIO=∠AHC=90°より2角が等しいので、△AOI∽△ACH
よって、AO:AI=AC:AHが成り立つ。
∴r:15/2=13:12
∴12r=13・15/2
∴3・4r=13・3・5/2
∴4r=65/2 ∴r=65/8
よって、答えは、65/8

よく考えたら、大学入ってから一流高校の受験生の家庭教師をしていた人なら出来るか。ただし、そんな人もこの別解は作れないだろう。上の解答は有名かどうかは知らないが、定石解法である。(こっちは私のオリジナルだから。)
もちろん、マニアは除く。ついでに、(ⅰ)の別解も私のオリジナルである。

おまけ:
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壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/6/28 16:42 (No.1200705)削除
問題
図のように、たて,よこ,高さがそれぞれ4cm,5cm,3cmの直方体があります。頂点FとCより対角線AGに垂線をおろし、その交点をそれぞれP,Qとしたとき、次の問いに答えなさい。
(1)AGの長さを求めなさい。
(2)AP:PQ:QGをもっとも簡単な整数の比で表しなさい。
(92 同志社香里)

図の解説:直方体ABCD-EFGHの対角線AGに頂点FとCから垂線が下りていて、その足がそれぞれP,Qという図。(上底面の左奥がAで反時計回りにA~D,下底面の左奥がEで反時計回りにE~H。また、AB=4cm,BF=3cm,FG=5cm)

(2)がちょっとだけ別解でしたが、まぁ、大体同じですね。

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/6/29 07:44削除
問題
図のように、たて,よこ,高さがそれぞれ4cm,5cm,3cmの直方体があります。頂点FとCより対角線AGに垂線をおろし、その交点をそれぞれP,Qとしたとき、次の問いに答えなさい。
(1)AGの長さを求めなさい。
(2)AP:PQ:QGをもっとも簡単な整数の比で表しなさい。
(92 同志社香里)

模範解答
(1)AG=√(AB²+BF²+FG²)
=√(3²+4²+5²)=5√2(cm)
(2)平面AFGをぬきだすと、右図。
ここで、AF=√(AB²+BF²)
=√(3²+4²)=5
だから、△AFGは直角二等辺三角形となるので、AP:PG=1:1
次に、平面ACGをぬきだすと、
AC=√(AB²+BC²)=√(4²+5²)=√41
よって、AQ:QG=AC²:CG²=41:9(基本図53)
2つの比をあわせて、
AP:PQ:QG=25:16:9
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

解説:基本図53とは、∠Aを直角とした直角三角形ABCのAからBCに下した垂線の足をHとし、AB=a,AC=b,BH=c,CH=d,AH=hと置くと、c:d=a²:b²が成り立つというもの。
(△ABHを網目部,△ACHを打点部として)「網目部の三角形と打点部の三角形は相似で、相似比は、斜辺をくらべて、a:b
よって面積比は相似比の2乗で、a²:b²
これが、hを共通の高さに見たときのc:dに等しい。」
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

私の解法
(2)AGは(1)より、5√2cm
また、△ABFは3:4:5の直角三角形より、FA=5cm また、FG=5cmより△FAGは二等辺三角形でFP⊥AGなので、
AP=GP=5√2/2cm
また、平面CAGを抜き出すと、∠ACG=90°でCQ⊥AGより定石の形で、△CAG∽△QCG(直角と∠Gの2角が等しい事よりほとんど自明。)
よって、AG:CG=CG:QGが成り立つ。
∴5√2:3=3:QG 
∴QG=9/5√2=9√2/10cm
∴PQ=GP-QG
=5√2/2-9√2/10=16√2/10
=8√2/5cm
∴AP:PQ:QG
=5√2/2:8√2/5:9√2/10
=5/2:8/5:9/10
=25:16:9
よって、答えは、25:16:9

小市民的解法ですね。ただし、定石は知っておいた方が良いですが。

おまけ:
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