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壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/6/18 14:00 (No.1192664)削除
次の文章を完全解説して下さい。

演習問題16
可換環Rの真のイデアルI₁,・・・,In(n≧2)が2つずつ互いに素であるとする。すなわち、i≠jのときIi+Ij=Rである(§2演習問題12参照)。このとき、次が成り立つことを示せ(中国式剰余の定理)。
(1)(I₁I₂・・・Ii-₁Ii+₁・・・In)+Ii=R(i=1,・・・,n)
(2)I₁∩・・・∩In=I₁・・・In
(3)R/(I₁・・・In)≃R/I₁×・・・×R/In

証明
(1)は前回済み。
(2)I₁∩・・・∩In=I₁・・・In
nについての帰納法で証明する。n=2のときは、§2演習問題12(2)である。
n>2として、n-1まで成り立つと仮定する。(1)よりI₁・・・In-₁+In=Rであるから、
I₁∩・・・∩In=(I₁∩・・・∩In-₁)∩In
=(I₁・・・In-₁)∩In(帰納法の仮定)
=(I₁・・・In-₁)In(n=2の場合)
=I₁・・・In
(3)nについての帰納法で証明する。
(ⅰ)n=2のとき、すなわち「I₁+I₂=R⇒R/(I₁∩I₂)≃R/I₁×R/I₂」を証明する。
f:R→R/I₁×R/I₂(a→f(a)=(|a,~a))
なる写像fを考える。ただし、|a=a+I₁,~a=a+I₂とする。
●fは準同型写像である。
f(a+b)=(|(a+b),~(a+b))
=(|a+|b,~a+(~b))
=(|a,~a)+(|b,~b)
=f(a)+f(b)
f(ab)=(|(ab),~(ab))
=(|a|b,~a~b)
=(|a,~a)・(|b,~b)
=f(a)・f(b)
●kerf=I₁∩I₂である。
a∈kerf⇔f(a)=(|0,~0)⇔(|a,~a)=(|0,~0)
⇔|a=|0,~a=~0⇔a∈I₁,a∈I₂
⇔a∈I₁∩I₂
●fは全射である。R/I₁×R/I₂の任意の元は、あるa,b∈Rがあって(|a,~b)と表される。
一方、I₁+I₂=Rよりr+s=1(r∈I₁,s∈I₂)なる関係がある。このとき、r∈I₁より|r=|0,s∈I₂より~s=~0であるから、
|1=|(r+s)=|r+|s=|s
~1=~(r+s)=~r+(~s)=~r
となっている。ゆえに、
|r=|0,~r=~1,|s=|1,~s=~0
そこで、x=as+br∈Rなる元を考えると
|x=|(as+br)=|a|s+|b|r
=|a・|1+|b・|0=|a
~x=~(as+br)=(~a)(~s)+(~b)(~r)
=~a・~0+~b・~1=~b
以上より、f(x)=(|x,~x)=(|a,~b)が成り立つので、fは全射である。
fに準同型定理3.5を適用すると
R/I₁I₂=R/(I₁∩I₂)=R/kerf≃R/I₁×R/I₂
(ⅱ)n>2として、n-1まで成り立つと仮定する。(1)よりI₁・・・In-₁+In=Rであるから、
(I₁・・・In-₁)∩In=(I₁・・・In-₁)In=I₁・・・Inに注意すると、
R/(I₁・・・In)=R/(I₁・・・In-₁・In)
=R/(I₁・・・In-₁)×R/In((ⅰ)より)
=(R/I₁×・・・×R/In-₁)×R/In
(帰納法の定義)
=R/I₁×・・・×R/In

§2演習問題12
可換環RのイデアルをI,Jとする。I+J=Rのとき、IとJは互いに素であるという。このとき、次のことを証明せよ。
(1)Ji(i=1,2)をIと互いに素なイデアルとすると、J₁J₂もIと互いに素である。
(2)IとJが互いに素ならば、I∩J=IJが成り立つ。

定理3.5(準同型定理)
RとR'を環,f:R→R'をRからR'への準同型写像であるとする。写像
|f:R/kerf→R'
   |a → f(a)
は剰余環R/kerfから環R'への単準同型写像である。すなわち、
R/kerf≃f(R)
また、|fはf=|f◦πを満たす。
「演習 群・環・体 入門」新妻弘著より

具体的には、

>(1)よりI₁・・・In-₁+In=Rであるから、
(I₁・・・In-₁)∩In=(I₁・・・In-₁)In=I₁・・・Inに注意すると、
R/(I₁・・・In)=R/(I₁・・・In-₁・In)
=R/(I₁・・・In-₁)×R/In((ⅰ)より)
=(R/I₁×・・・×R/In-₁)×R/In
(帰納法の定義)
=R/I₁×・・・×R/In

一応、「(1)よりI₁・・・In-₁+In=Rであるから、(I₁・・・In-₁)∩In=(I₁・・・In-₁)In=I₁・・・Inに注意すると」を入れる理由を述べて下さい。

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/6/18 15:43削除
解説
>(1)よりI₁・・・In-₁+In=Rであるから、
(I₁・・・In-₁)∩In=(I₁・・・In-₁)In=I₁・・・Inに注意すると、
R/(I₁・・・In)=R/(I₁・・・In-₁・In)
=R/(I₁・・・In-₁)×R/In((ⅰ)より)
=(R/I₁×・・・×R/In-₁)×R/In
(帰納法の定義)
=R/I₁×・・・×R/In

一応、厳密にすると、(1)より、
(I₁I₂・・・Ii-₁Ii+₁・・・In)+Ii=R(i=1,・・・,n)
これをi=nとすると、
I₁・・・In-₁+In=R
よって、I₁・・・In-₁とInは互いに素より、(ⅰ)を適用出来る。(念のため、(ⅰ)は「I₁+I₂=R⇒R/(I₁I₂)≃R/I₁×R/I₂」で2つのイデアルは互いに素でなければならない。)
(ⅰ)を適用すると、
R/(I₁・・・In)=R/(I₁・・・In-₁・In)
=R/(I₁・・・In-₁)×R/In
ここで、数学的帰納法の仮定より、
R/(I₁・・・In-₁)≃R/I₁×・・・×R/In-₁を代入すると、
R/(I₁・・・In)≃R/I₁×・・・×R/Inとなりnの時も成り立つ。
(ⅰ),(ⅱ)より、数学的帰納法により、
R/(I₁・・・In)≃R/I₁×・・・×R/Inが示された。

ところで、

>(1)よりI₁・・・In-₁+In=Rであるから、
I₁∩・・・∩In=(I₁∩・・・∩In-₁)∩In
=(I₁・・・In-₁)∩In(帰納法の仮定)
=(I₁・・・In-₁)In(n=2の場合)
=I₁・・・In

ここの3行目から4行目で「I₁・・・In-₁+In=R」を使っているがI₁・・・In-₁をイデアルとしている(互いに素なイデアル)ので、イデアルの3個以上の積はイデアルとして良いらしい。

>(1)よりI₁・・・In-₁+In=Rであるから、
(I₁・・・In-₁)∩In=(I₁・・・In-₁)In=I₁・・・Inに注意すると、
R/(I₁・・・In)=R/(I₁・・・In-₁・In)
=R/(I₁・・・In-₁)×R/In((ⅰ)より)
=(R/I₁×・・・×R/In-₁)×R/In
(帰納法の定義)
=R/I₁×・・・×R/In

念のため、こちらでは4行目から5行目で「I₁・・・In-₁+In=R」を使っていて、やはりI₁・・・In-₁をイデアルとして見ている。

以上から、昨日の別解もどうどうと別証宣言をしますね。

再掲
演習問題16
可換環Rの真のイデアルI₁,・・・,In(n≧2)が2つずつ互いに素であるとする。すなわち、i≠jのときIi+Ij=Rである(§2演習問題12参照)。このとき、次が成り立つことを示せ(中国式剰余の定理)。
(1)(I₁I₂・・・Ii-₁Ii+₁・・・In)+Ii=R(i=1,・・・,n)
(2),(3)は省略。

別解
(1)数学的帰納法で示す。
(ⅰ)n=2の時、I₁+I₂=R または I₂+I₁=Rで成り立つ。(i=1または2だから。)
(ⅱ)n-1まで成り立つと仮定すると、
(I₁I₂・・・Ii-₁Ii+₁・・・In-₁)+Ii=R
また、どの2つも互いに素より、In+Ii=R
よって、an+ai=1(∃an∈In,∃ai∈Ii),a1a2・・・ai-₁ai+₁・・・an-₁+ai=1(∃a₁∈I₁,・・・,∃an-₁∈In-₁)
この2式を掛け合わせると、
(an+ai)(a1a2・・・ai-₁ai+₁・・・an-₁+ai)=1
∴a₁a₂・・・ai-₁ai+₁・・・an-₁an+(anai+aia₁a₂・・・ai-₁ai+₁・・・an-₁+aiai)=1
ところで、
a₁a₂・・・ai-₁ai+₁・・・an-₁an∈I₁I₂・・・Ii-₁Ii+₁・・・In
anai+aia₁a₂・・・ai-₁ai+₁・・・an-₁+aiai∈Ii(全ての項にaiがかかっていて、ai∈IiでIiはイデアルだから。)
∴1∈(I₁I₂・・・Ii-₁Ii+₁・・・In)+Ii
ところで、右辺はイデアル(定理2.5より)でイデアルが単位元1を含んでいるので、
(I₁I₂・・・Ii-₁Ii+₁・・・In)+Ii=R(定理2.2より)
よって、nの時も成り立つ。
(ⅰ),(ⅱ)より、数学的帰納法により示された。

おまけ:
返信
返信1
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/6/17 12:21 (No.1191840)削除
次の文章を完全解説して下さい。

演習問題16
可換環Rの真のイデアルI₁,・・・,In(n≧2)が2つずつ互いに素であるとする。すなわち、i≠jのときIi+Ij=Rである(§2演習問題12参照)。このとき、次が成り立つことを示せ(中国式剰余の定理)。
(1)(I₁I₂・・・Ii-₁Ii+₁・・・In)+Ii=R(i=1,・・・,n)
(2),(3)は省略。

証明
(1)Rは可換環であるから、(I₁・・・In-₁)+In=Rを示せば十分である。
n=2のときは、仮定である。
n=3のとき、I₁I₂+I₃=Rを示す。I₁+I₃=R,I₂+I₃=Rより
a₁+a₃=1(∃a₁∈I₁,∃a₃∈I₃),b₂+b₃=1(∃b₂∈I₂,∃b₃∈I₃)
ゆえに、これらの式を辺々かけると、
a₁b₂+(a₁b₃+a₃b₂+a₃b₃)=1
ここで、a₁b₂∈I₁I₂,a₁b₃+a₃b₂+a₃b₃∈I₃であるから、1∈I₁I₂+I₃ 
よって、定理2.2よりI₁I₂+I₃=Rを得る。
次に、n-1まで成り立つと仮定すると、
In+In-₁=R,I₁I₂・・・In-₂+In-₁=R,
I₁I₂・・・In-₂+In=Rが成り立っている。
したがって、3つのイデアルI₁・・・In-₂,In-₁,Inに対して、n=3の場合を適用すれば、
(I₁I₂・・・In-₂)In-₁+In=Rが成り立つ。

§2演習問題12
可換環RのイデアルをI,Jとする。I+J=Rのとき、IとJは互いに素であるという。このとき、次のことを証明せよ。
(1)Ji(i=1,2)をIと互いに素なイデアルとすると、J₁J₂もIと互いに素である。
(2)IとJが互いに素ならば、I∩J=IJが成り立つ。

定理2.2
可換環RのイデアルIが単位元1を含めばI=Rとなる。したがって、環RのイデアルIが可逆元を含めばI=Rとなる。
「演習 群・環・体 入門」新妻弘著より

具体的には、

>Rは可換環であるから、(I₁・・・In-₁)+In=Rを示せば十分である。

誰にでも分かるように解説して下さい。例えば、整数環ℤは可換ですが、2・3+4と2・4+3は当然異なりますよね。
他も適当に分かり易く解説した後、「Rは可換環であるから、(I₁・・・In-₁)+In=Rを示せば十分である」を使わない別解が作れないかどうか検討して下さい。

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/6/17 14:02削除
解説
>Rは可換環であるから、(I₁・・・In-₁)+In=Rを示せば十分である。

§2演習問題12(1)より、
Is+J=R,It+J=R⇒IsIt+J=R
(Is,It,J∈{I₁,・・・,In})
また、条件よりI₁,・・・,Inのどの2つも互いに素なので、どれもJと互いに素でどの2つの積もIsIt+J=Rとなる。
ここで、JをIiとして2個の積をn-1個の積に拡張すると、
(I₁I₂・・・Ii-₁Ii+₁・・・In)+Ii=R
また、JをInとすると、(I₁・・・In-₁)+In=Rとなるので同じ事である。よって、後者を示せば十分という事である。
それらを踏まえた上で考えると、
(I₁I₂・・・Ii-₁Ii+₁・・・In)+Ii=R(i=1,・・・,n)は、(i=1,・・・,n)より、
i=iの時もi=nの時も同様に成り立つ事なので、i=nの時に成り立つ事を示せば十分だと分かる。

§2演習問題12
可換環RのイデアルをI,Jとする。I+J=Rのとき、IとJは互いに素であるという。このとき、次のことを証明せよ。
(1)Ji(i=1,2)をIと互いに素なイデアルとすると、J₁J₂もIと互いに素である。

蛇足
示したい事は、
(I₁I₂・・・Ii-₁Ii+₁・・・In)+Ii=R———①
また、条件よりどの2つも互いに素よりIi+Ij=Rなので、In+Ii=R———②と出来る。
①,②より、
(I₁I₂・・・Ii-₁Ii+₁・・・In)=In
∴I₁I₂・・・Ii-₁Ii+₁・・・In-₁=1
この両辺にIiをかけると、
IiI₁I₂・・・Ii-₁Ii+₁・・・In-₁=Ii
ところで、Rは可換よりイデアルも可換である(定理2.5(3))。
∴I₁I₂・・・In-₁=Ii———③
③を②に代入すると、
I₁I₂・・・In-₁+In=R
よって、「Rは可換環であるから、(I₁・・・In-₁)+In=Rを示せば十分である」という事である。

定理2.5
I₁,I₂を可換環Rのイデアルとすると、次の(1),(2),(3)それぞれにおける集合もRのイデアルである。
(3)I₁I₂={a₁b₁+・・・+anbn|n∈ℕ,a₁,・・・,an∈I₁,b₁,・・・,bn∈I₂}
すなわち、I₁I₂はI₁の元aiとI₂の元biの積aibiの有限個の和の全体の集合である。
「演習 群・環・体 入門」新妻弘著より

「蛇足」の間違い探しと別解は次回。念のため、別解は蛇足とは関係ありません。

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/6/17 16:13削除
「蛇足」の間違い

蛇足
示したい事は、
(I₁I₂・・・Ii-₁Ii+₁・・・In)+Ii=R———①
また、条件よりどの2つも互いに素よりIi+Ij=Rなので、In+Ii=R———②と出来る。
①,②より、
(I₁I₂・・・Ii-₁Ii+₁・・・In)=In
∴I₁I₂・・・Ii-₁Ii+₁・・・In-₁=1
この両辺にIiをかけると、
IiI₁I₂・・・Ii-₁Ii+₁・・・In-₁=Ii
ところで、Rは可換よりイデアルも可換である(定理2.5(3))。
∴I₁I₂・・・In-₁=Ii———③
③を②に代入すると、
I₁I₂・・・In-₁+In=R
よって、「Rは可換環であるから、(I₁・・・In-₁)+In=Rを示せば十分である」という事である。

>①,②より、
(I₁I₂・・・Ii-₁Ii+₁・・・In)=In

ここですね。これが出来るのは、
(I₁I₂・・・Ii-₁Ii+₁・・・In)∩Ii=φかつ
In∩Ii=φの時だけですね。

>(I₁I₂・・・Ii-₁Ii+₁・・・In)=In
∴I₁I₂・・・Ii-₁Ii+₁・・・In-₁=1

ここもダメだと思いますが、私は専門家ではないのでスルーします。

演習問題16
可換環Rの真のイデアルI₁,・・・,In(n≧2)が2つずつ互いに素であるとする。すなわち、i≠jのときIi+Ij=Rである(§2演習問題12参照)。このとき、次が成り立つことを示せ(中国式剰余の定理)。
(1)(I₁I₂・・・Ii-₁Ii+₁・・・In)+Ii=R(i=1,・・・,n)
(2),(3)は省略。

別解
(1)数学的帰納法で示す。
(ⅰ)n=2の時、I₁+I₂=R または I₂+I₁=Rで成り立つ。(i=1または2だから。)
(ⅱ)n-1まで成り立つと仮定すると、
(I₁I₂・・・Ii-₁Ii+₁・・・In-₁)+Ii=R
また、どの2つも互いに素より、In+Ii=R
よって、an+ai=1(∃an∈In,∃ai∈Ii),a1a2・・・ai-₁ai+₁・・・an-₁+ai=1(∃a₁∈I₁,・・・,∃an-₁∈In-₁)
この2式を掛け合わせると、
(an+ai)(a1a2・・・ai-₁ai+₁・・・an-₁+ai)=1
∴a₁a₂・・・ai-₁ai+₁・・・an-₁an+(anai+aia₁a₂・・・ai-₁ai+₁・・・an-₁+aiai)=1
ところで、
a₁a₂・・・ai-₁ai+₁・・・an-₁an∈I₁I₂・・・Ii-₁Ii+₁・・・In
anai+aia₁a₂・・・ai-₁ai+₁・・・an-₁+aiai∈Ii(全ての項にaiがかかっていて、ai∈IiでIiはイデアルだから。)
∴1∈(I₁I₂・・・Ii-₁Ii+₁・・・In)+Ii
ところで、右辺はイデアル(定理2.5より)でイデアルが単位元1を含んでいるので、
(I₁I₂・・・Ii-₁Ii+₁・・・In)+Ii=R(定理2.2より)
よって、nの時も成り立つ。
(ⅰ),(ⅱ)より、数学的帰納法により示された。

定理2.5
I₁,I₂を可換環Rのイデアルとすると、次の(1),(2),(3)それぞれにおける集合もイデアルである。
(1)I₁+I₂={x|x=a₁+a₂,a₁∈I₁,a₂∈I₂}
(2)I₁∩I₂
(3)I₁I₂={a₁b₁+・・・+anbn|n∈ℕ,a₁,・・・,an∈I₁,b₁,・・・,bn∈I₂}
すなわち、I₁I₂はI₁の元aiとI₂の元biの積aibiの有限個の和の全体の集合である。

定理2.2
可換環RのイデアルIが単位元1を含めばI=Rとなる。したがって、環RのイデアルIが可逆元を含めばI=Rとなる。
「演習 群・環・体 入門」新妻弘著より

しかし、よく考えたら、定理2.5の(3)が3個以上でも成り立つ保証がありませんでしたね。だから、別解は保留。(まぁ、定理2.5(3)の証明を見れば成り立ちそうですが。)

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/6/18 10:55削除
解説の続き

演習問題16
可換環Rの真のイデアルI₁,・・・,In(n≧2)が2つずつ互いに素であるとする。すなわち、i≠jのときIi+Ij=Rである(§2演習問題12参照)。このとき、次が成り立つことを示せ(中国式剰余の定理)。
(1)(I₁I₂・・・Ii-₁Ii+₁・・・In)+Ii=R(i=1,・・・,n)
(2),(3)は省略。

証明
(1)Rは可換環であるから、(I₁・・・In-₁)+In=Rを示せば十分である。
n=2のときは、仮定である。
n=3のとき、I₁I₂+I₃=Rを示す。I₁+I₃=R,I₂+I₃=Rより
a₁+a₃=1(∃a₁∈I₁,∃a₃∈I₃),b₂+b₃=1(∃b₂∈I₂,∃b₃∈I₃)
ゆえに、これらの式を辺々かけると、
a₁b₂+(a₁b₃+a₃b₂+a₃b₃)=1
ここで、a₁b₂∈I₁I₂,a₁b₃+a₃b₂+a₃b₃∈I₃であるから、1∈I₁I₂+I₃ 
よって、定理2.2よりI₁I₂+I₃=Rを得る。
次に、n-1まで成り立つと仮定すると、
In+In-₁=R,I₁I₂・・・In-₂+In-₁=R,
I₁I₂・・・In-₂+In=Rが成り立っている。
したがって、3つのイデアルI₁・・・In-₂,In-₁,Inに対して、n=3の場合を適用すれば、
(I₁I₂・・・In-₂)In-₁+In=Rが成り立つ。

>次に、n-1まで成り立つと仮定すると、
In+In-₁=R,I₁I₂・・・In-₂+In-₁=R,
I₁I₂・・・In-₂+In=Rが成り立っている。

これちょっとおかしくないですか?
n-1を個数とした数学的帰納法という事なら納得出来ますが、問題文の「可換環Rの真のイデアルI₁,・・・,In(n≧2)」からは最後のものをnとするとしか思えないのですが。
どういう事か具体的に言うと、nを個数とした数学的帰納法ならば、n=3の時も「I₁I₂+I₃=Rを示す」とは限らず、lilj+ln=Rでも良いという事ですよね。まぁ、実際に同じように出来ますが。実際にやってみましょう。
n=3のとき、IiIj+In=Rを示す。Ii+In=R,Ij+In=Rより
ai+an=1(∃ai∈Ii,∃an∈In),bj+bn=1(∃bj∈Ij,∃bn∈In)
ゆえに、これらの式を辺々かけると、
aibj+(aibn+anbj+anbn)=1
ここで、aibj∈IiIj,aibn+anbj+anbn∈Inであるから、1∈IiIj+In 
よって、定理2.2よりIiIj+In=Rを得る。

よって、個数の数学的帰納法ならば、
I₁I₂・・・In-₂+In-₁=R,
I₁I₂・・・In-₂+In=R
も共にn-1個で納得出来る。
念のため、In+In-₁=Rは初めの条件でどの2つも互いに素だからである。
しかし、一言個数の数学的帰納法などの助言があると有難いのですが。因みに、イデアルの3個以上の積がイデアルならば、昨日の別証の方がずっと簡単ですね。
念のため、「これちょっとおかしくないですか?」は文句を付けている訳ではありません。

おまけ:
返信
返信3
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/6/17 20:02 (No.1192116)削除
問題
AB=6cm,AD=10cm,∠ABC=60°の平行四辺形がある。次の問いに答えよ。
(1)対角線ACの長さを求めよ。
(2)頂点AとCが重なるように折ったときにできる折り目と、辺BCとの交点をEとするとき、BEの長さを求めよ。
(84 東京学芸大付)

(2)は別解でした。

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/6/18 07:57削除
問題
AB=6cm,AD=10cm,∠ABC=60°の平行四辺形がある。次の問いに答えよ。
(1)対角線ACの長さを求めよ。
(2)頂点AとCが重なるように折ったときにできる折り目と、辺BCとの交点をEとするとき、BEの長さを求めよ。
(84 東京学芸大付)

解答
折るということの意味を考えましょう。AとCは折り目について線対称ですから、折り目は線分ACの垂直二等分線です。
(1)Aから辺BCに下した垂線の足をFとすると、△ABFは60°定規だから、
AF=AB×(√3/2)=3√3
BF=AB×(1/2)=3
よって、FC=10-3=7
ここで△AFCに三平方の定理を用いて、
AC=√(AF²+FC²)=2√19(cm)
(2)折り目はACの垂直二等分線。
ACと折り目の交点をMとすると、MはACの中点で、AM=CM=√19
ここで、△CME∽△CFA
辺の比をとって、CM:CF=CE:CA
∴√19:7=CE:2√19
これを解いて、CE=38/7
これより、BE=BC-CE=10-38/7=32/7(cm)
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

(2)の別解(私のオリジナル)
BC上の折り目が点Eなので、EA=EC
また、AD上の折り目をFとすると、∠AEF=∠CEF
よって、EFとACの交点をMとすると、△EACは二等辺三角形でEMは頂角∠AECの二等分線よりAC⊥EM また、点MはACの中点である。
ここで、BE=xと置くと、EC=10-x
∴EA=EC=10-x
また、AからBEに垂線を下ろしその足をHとすると、△ABHは1:2:√3の直角三角形より、BH=3cm,AH=3√3cm
また、HE=x-3
よって、△AEHで三平方の定理を使うと、
(x-3)²+(3√3)²=(10-x)²が成り立つ。
∴x²-6x+9+27=x²-20x+100
∴14x=64 ∴x=32/7
∴BE=32/7cm

因みに、点Mが中点になるとかAC⊥EMとか本当は蛇足である。折り返しだからEA=EC=10-x,AH=3√3,HE=x-3さえ分かれば「折るということの意味を考えましょう。AとCは折り目について線対称ですから、折り目は線分ACの垂直二等分線です。」なんて不要である。もっとも、私は構造の方に興味があるので蛇足が大好物である。笑
(元々の性格もあるだろうが、技術課勤務の4年間で磨きをかけられた。病気になるほど。)

おまけ:
https://x.com/satndRvjMpc4tl7/status/1797123529974141190
返信
返信1
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/6/16 15:13 (No.1191134)削除
問題
AB=5cm,BC=6cm,CA=7cmの△ABCにおいて、2辺AB,BC上にそれぞれ2点D,Eをとり、∠AED=∠ACB,∠BAE=∠CAEとするとき、△BDE,△ADE,△ACEの面積をそれぞれS₁,S₂,S₃とする。次の問いに答えよ。
(1)S₁:S₂を最も簡単な整数の比で表せ。
(2)S₂:S₃を最も簡単な整数の比で表せ。
(85 市川)

別解を作ってみました。

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/6/17 07:57削除
問題
AB=5cm,BC=6cm,CA=7cmの△ABCにおいて、2辺AB,BC上にそれぞれ2点D,Eをとり、∠AED=∠ACB,∠BAE=∠CAEとするとき、△BDE,△ADE,△ACEの面積をそれぞれS₁,S₂,S₃とする。次の問いに答えよ。
(1)S₁:S₂を最も簡単な整数の比で表せ。
(2)S₂:S₃を最も簡単な整数の比で表せ。
(85 市川)

解法1 模範解答
(1)△ABCで角の二等分線の定理を使うと、BE:EC=AB:AC=5:7
∴BE=(5/12)BC=5/2cm
ここで、∠BAE=∠CAE=○,∠AED=∠ACB=×と置くと、△EACの内対角の和より、∠AEB=○+× 
また、∠AED=×より、∠BED=∠AEB-∠AED=(○+×)-×=○
∴∠BED=∠BAE また、∠Bは共通より2角が等しいので、△ABE∽△EBD
相似比はAB:EB=5:5/2=2:1より、面積比は、△ABE:△EBD=2^2:1^2=4:1 
∴S₁:S₂=1:4-1=1:3
(2)△ABE:△AEC=BE:EC=5:7(角の二等分線の定理より) 
また、S₂:S₃=△ADE:△AEC
=(3/4)△ABE:△AEC
=(3/4)×5:7=15:28

解法2(私のオリジナル)
∠AED=∠ACB,∠BAE=∠CAEより2角が等しいので、△DEA∽△ECA
つまり、S₂とS₃は相似なのでAEの長さを求めれば良い。
(2)まず、角の二等分線の定理より、
BE:EC=AB:AC=5:7
∴BE=(5/12)BC=5/2cm
EC=(7/12)BC=7/2cm
また、角の二等分線の長さの公式を使うと、
AE=√(AB・AC-BE・EC)
=√{5・7-(5/2)(7/2)}
=√{35(3/4)}=√105/2
∴AE=√105/2cm
よって、S₂とS₃の相似比は√105/2:7より、面積比は、105/4:49
=15/4:7=15:28
∴S₂:S₃=15:28
(1)△DEA∽△ECAで相似比が√105/2:7=√105:14より、
AD:√105/2=√105:14
∴14AD=105/2 
∴AD=15/4cm
∴BD=5-15/4=5/4cm
∴S₁:S₂=BD:AD=(5/4):(15/4)
=1:3
∴S₁:S₂=1:3

もちろん、本番では角の二等分線の長さの公式は使わない方が良い。その場合は、AからBCに垂線を下ろしその足をHとし、△ABHと△ACHで三平方の定理を使い、AH,BHの長さを求め、また角の二等分線の定理よりBEの長さが分かりEHの長さが分かるので、△AEHで三平方の定理を使うとAEの長さが求められる。
1つの注意点は、三辺が定数の場合はこの方法が良いが、3辺が定数でない場合は外接円を描かないといけない。

おまけ:
返信
返信1
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/6/15 16:27 (No.1190446)削除
問題
△ABCの辺AB,BC,CA上にそれぞれ点P,Q,Rをとり、
AP:PB=2:3
BQ:QC=4:3
CR:RA=3:5
線分AQとPRの交点をDとする。
(1)△ABCの面積をSとするとき、△APQの面積をSであらわせ。
(2)PD:DRを、なるべく簡単な整数の比であらわせ。
(82 甲陽学院)

(2)は別解を作ってみました。因みに、前回の問題の方が難しいですが、別解は前回の方が楽でした。

おまけ:
「Cycle Of Sorrow」

始まりを告げていく この世界の果てに
迫り来るのは 怪しげ
加速していくだけ 退屈な時間
終わることも出来ない 夢の中で生きて

四面楚歌で笑い合う
君の不気味な視線に
狂い合いたいけど それだけじゃ埋められない

叫び足りないのこの世が 乾いた汗になびかせ
変わりゆくものに 一粒の願いだけ
叫び続けるよ 何度でも
残酷な宿命の鎖が絡みついていく
違う悲しみの輪廻
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/6/16 07:54削除
問題
△ABCの辺AB,BC,CA上にそれぞれ点P,Q,Rをとり、
AP:PB=2:3
BQ:QC=4:3
CR:RA=3:5
線分AQとPRの交点をDとする。
(1)△ABCの面積をSとするとき、△APQの面積をSであらわせ。
(2)PD:DRを、なるべく簡単な整数の比であらわせ。
(82 甲陽学院)

解答
(1)BQ:QC=4:3より、
△ABQ=(4/7)S———①
また、AP:PB=2:3より、
△APQ=(2/5)△ABQ———②
①を②に代入すると、
△APQ=(2/5)(4/7)S=(8/35)S
よって、答えは、△APQ=(8/35)S
(2)四角形の面積と比の公式http://mathnegi.blog.fc2.com/blog-entry-59.html(上から4番目の図)より、
PD:DRは△APQ:△ARQで求められる。よって、△ARQもSで表すと、
△ACQ=(3/7)S———①
また、CR:RA=3:5より、
△ARQ=(5/8)△ACQ———②
①を②に代入すると、
△ARQ=(5/8)(3/7)S=(15/56)S
よって、上の公式を使うと、
PD:DR=(8/35)S:(15/56)S
=(8/5):(15/8)=64:75
よって、答えは、64:75

(2)の別解
PRの延長とBCの延長との交点をTとする。
△ABCと直線PTでメネラウスの定理を使うと、(2/3)(3/5)(TB/TC)=1
∴TB/TC=5/2 ∴TB:TC=5:2
∴BC:CT=3:2
また、BQ:QC=4:3より、
BC:CT=3×7:2×7=21:14
BQ:QC=4×3:3×3=12:9
∴BQ:QC:CT=12:9:14
よって、△TBPと直線CAでメネラウスの定理を使うと、
(2/3)(RP/TR)(5/2)=1
∴RP/TR=3/5 ∴PR:RT=3:5
また、△TBPと直線QAでメネラウスの定理を使うと、
(23/12)(DP/TD)(5/2)=1
∴DP/TD=24/115
∴PD:TD=24:115
ここで、115+24=139 139×8=1112から、PT=1112aと置くと、
PD=(24/139)×1112a=24×8
=192a
PR=(3/8)×1112a=3×139
=417a
∴DR=417a-192a=225a
∴PD:DR=192:225=64:75

バカとはさみは使いようと言いますが、メネラウスの定理は使いようによっては非常に便利です。(実戦では欠かせませんね。)

おまけ:
https://x.com/satndRvjMpc4tl7/status/1801965872795533397
返信
返信1
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/6/13 11:38 (No.1188717)削除
問題
△ABCで、ABを2:1に内分する点をD,ACを1:3に内分する点をEとする。DE上に点Pをとり、△PBC=(1/2)△ABCとするとき、DP:PEを求めよ。
(88 慶応志木)

私の解答は別解でしたが、模範解答でも難しいと思います。運よく別解ですらすら解けましたが、別解がなかったら大苦戦していたかもしれません。まぁ、最終的には解けると思いますが。

おまけ:
https://cyzowoman.jp/2018/04/post_180288_3.html
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/6/14 07:57削除
問題
△ABCで、ABを2:1に内分する点をD,ACを1:3に内分する点をEとする。DE上に点Pをとり、△PBC=(1/2)△ABCとするとき、DP:PEを求めよ。
(88 慶応志木)

模範解答
△ABCの高さAA'をhとおく。
また、図のように、D,Eから底辺BCに下した垂線の足をD',E'とする。
△ABA'∽△DBD',AB:DB=3:1より、DD'=(1/3)h
△ACA'∽△ECE',AC:EC=4:3より、EE'=(3/4)h
PからBCに下したBCに下した垂線の足をP',PP'とD'Eとの交点をQとし、DP:PEをm:nとすると、
PP'=PQ+QP'
=nDD'/(m+n)+mEE'/(m+n)
=(4n+9m)h/12(m+n)
△ABCの面積が、△PBCの2倍であることから、AA'=2PP'
よって、2(4n+9m)h/12(m+n)=h,6(m+n)=4n+9m
m:n=2:3
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

補足解説
DD'=(1/3)h,EE'=(3/4)hを求めた時点で台形DD'E'Eに注目して、PからBCに垂線を下ろしその足をP'とし、DP:PE=m:nと置くと、台形と線分比に関する公式https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14283578374より、
PP'=(nDD'+mEE')/(m+n)
={n(1/3)h+m(3/4)h)/(m+n)
=(4n+9m)h/12(m+n)
と一発で求められる。
念のため、模範解答の方は、△EPQ∽△EDD'でPQを、△D'QP'∽△D'EE'でQP'を求めて、PQ=nDD'/(m+n),
QP'=mEE'/(m+n)としている。
因みに、DからD'E'と平行な直線を引き、PP'との交点をQ,EE'との交点をRとすると、△DPQ∽△DERで、
PQ={m/(m+n)}ER
={m/(m+n)}{(3/4)h-(1/3)h}
={m/(m+n)}{(5/12)h}
=5mh/12(m+n)
また、QP'=DD'=(1/3)hより、
PP'=5mh/12(m+n)+(1/3)h
=5mh/12(m+n)+h/3
=5mh/12(m+n)+4(m+n)h/12(m+n)
=(9mh+4nh)/12(m+n)
=(4n+9m)h/12(m+n)
∴PP'=(4n+9m)h/12(m+n)
と求めても良い。(小市民的解法。)

別解は次回。

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/6/15 07:59削除
問題
△ABCで、ABを2:1に内分する点をD,ACを1:3に内分する点をEとする。DE上に点Pをとり、△PBC=(1/2)△ABCとするとき、DP:PEを求めよ。
(88 慶応志木)

別解(私のオリジナル)
EDの延長とCBの延長との交点をFとして、△ABCと直線EFでメネラウスの定理を使うと、
(1/3)(1/2)(FC/FB)=1
∴FC/FB=6 ∴FB:FC=1:6
∴FB:BC=1:5
また、△FCEと直線BAでメネラウスの定理を使うと、
(1/5)(DE/FD)(4/1)=1
∴DE/FD=5/4 ∴FD:DE=4:5
ところで、条件より△PBC=(1/2)△ABCなので、ACの中点をMとすると、PM∥BCである。よって、△EPM∽△EFCで、
EP:EF=1:3
ここで、EF=9aと置くとEP=3a
また、FD:DE=4:5より、
FD=4a,DE=5a 
∴DP=DE-EP=5a-3a=2a 
∴DP:PE=2a:3a=2:3
よって、答えは、2:3

おまけ:
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%82%A6%E3%83%A0%E7%9C%9F%E7%90%86%E6%95%99%E6%94%BE%E9%80%81
返信
返信2
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/6/13 16:17 (No.1188873)削除
次の文章を完全解説して下さい。

問題 8-4a
f(x)=x³-2の根をα₁=³√2,α₂=³√2ω,α₃=³√2ω²とおき、β=α₁-α₂,γ=α₁-α₃,δ=α₂-α₃とおく。次の問いに答えよ。
(1)ω,ω²をそれぞれγの式、およびδの式で表せ。
(2)γをδの式で表せ。またδをγの式で表せ。
(3)α₁,α₂,α₃をγの式、およびδの式で表せ。

解答
(1)ω=-(β³+6)/12,ω²=-1-ω=(β³-6)/12を利用する。γ=-βω²,δ=βωなので、γ³=-β³,δ³=β³である。よってω=(γ³-6)/12=-(δ³+6)/12,ω²=-(γ³+6)/12=(δ³-6)/12である。
(2)(1)よりγ=-δω=δ(δ³+6)/12,δ=-γω²=γ(γ³+6)/12である。
(3)(本文と同様に計算して)-3α₃=γ+δ,α₁=γ+α₃,α₂=δ+α₃より、
α₃=-γ⁴/36-γ/2=-δ⁴/36-δ/2
α₁=-γ⁴/36+γ/2=δ⁴/18
α₂=γ⁴/18=-δ⁴/36+δ/2
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

全部解説した後、例えば、γ=α₁-α₃=³√2-³√2ω²=³√2(1-ω²)  ∴ω²=1-γ/³√2
などと出来るが、これでは(1)の解答としてダメかどうか答えて下さい。(その理由も。)

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/6/14 14:04削除
問題 8-4a
f(x)=x³-2の根をα₁=³√2,α₂=³√2ω,α₃=³√2ω²とおき、β=α₁-α₂,γ=α₁-α₃,δ=α₂-α₃とおく。次の問いに答えよ。
(1)ω,ω²をそれぞれγの式、およびδの式で表せ。
(2)γをδの式で表せ。またδをγの式で表せ。
(3)α₁,α₂,α₃をγの式、およびδの式で表せ。

解答(模範解答をアレンジ)
(1)β=α₁-α₂=³√2-³√2ω
=³√2(1-ω)———①
ここで、①の両辺を3乗すると、
β³=2(1-ω)³=2(1-3ω+3ω²-ω³)
=2{1-3ω(1-ω)-1}
=-6ω+6ω²=-6(ω-ω²)
ところで、ω²+ω+1=0より、-ω²=ω+1 これを代入すると、
β³=-6(2ω+1) ∴2ω+1=-β³/6
∴2ω=-(β³+6)/6 
∴ω=-(β³+6)/12———②
また、ω²+ω+1=0より、
ω²=-1-ω=-1+(β³+6)/12
=(β³-6)/12
∴ω²=(β³-6)/12———③
また、γ=α₁-α₃=³√2-³√2ω²
=³√2(1-ω²)=³√2(1-ω)(1+ω)
これに①を代入すると、
γ=β(1+ω)=β(-ω²)=-βω²
∴γ=-βω²———④
また、δ=α₂-α₃=³√2ω-³√2ω²
=³√2ω(1-ω)=³√2(1-ω)ω
これに①を代入すると、
δ=βω———⑤
④の両辺を3乗すると、
γ³=(-βω²)³=-β³(ω³)²=-β³
∴γ³=-β³———⑥
⑤の両辺を3乗すると、
δ³=β³ω³=β³ ∴δ³=β³———⑦
⑥,⑦を②,③に代入すると、
ω=-(-γ³+6)/12=(γ³-6)/12
ω²=(-γ³-6)/12=-(γ³+6)/12
ω=-(δ³+6)/12
ω²=(δ³-6)/12
(2)④,⑤より、γ=-βω²,δ=βω
∴γ=-δω
これに(1)の解答のω=-(δ³+6)/12を代入すると、
γ=δ(δ³+6)/12(答え1)
また、④のγ=-βω²より、β=-γ/ω²
これを⑤のδ=βωに代入すると、
δ=-γ/ω=-γω²(ω³=1をかけた)
これに(1)の解答のω²=-(γ³+6)/12を代入すると、
δ=γ(γ³+6)/12(答え2)
(3)f(x)=x³-2=0の解と係数の関係より、α₁+α₂+α₃=0
∴α₃=-(α₁+α₂)———⑧
ところで、γ=α₁-α₃,δ=α₂-α₃より、
γ+δ=α₁+α₂-2α₃
∴α₁+α₂=γ+δ+2α₃
これを⑧に代入すると、
α₃=-(γ+δ+2α₃)
∴-3α₃=γ+δ———⑨
また、γ=α₁-α₃より、
α₁=γ+α₃———⑩
δ=α₂-α₃より、α₂=δ+α₃———⑪
よって、⑨に(2)の答え2からδ=γ(γ³+6)/12を代入すると、
-3α₃=γ+γ(γ³+6)/12
=(γ⁴+18γ)/12
∴α₃=-γ⁴/36-γ/2———⑫
また、⑨に(2)の答え1を代入すると、全く同じ計算になるので、
α₃=-δ⁴/36-δ/2———⑬
また、⑩に⑫を代入すると、
α₁=γ-γ⁴/36-γ/2
=-γ⁴/36+γ/2
∴α₁=-γ⁴/36+γ/2
⑩に(2)の答え1からγ=δ(δ³+6)/12と⑬を代入すると、
α₁=δ(δ³+6)/12-δ⁴/36-δ/2
=δ⁴/12+δ/2-δ⁴/36-δ/2
=δ⁴/18
∴α₁=δ⁴/18
また、⑪に⑬を代入すると、
α₂=δ-δ⁴/36-δ/2
=-δ⁴/36+δ/2
∴α₂=-δ⁴/36+δ/2
また、⑪に(2)の答え2からδ=γ(γ³+6)/12と⑫を代入すると、
α₂=γ(γ³+6)/12-γ⁴/36-γ/2
=γ⁴/12+γ/2-γ⁴/36-γ/2
=γ⁴/18
∴α₂=γ⁴/18
よって、答えは、
α₁=-γ⁴/36+γ/2=δ⁴/18
α₂=γ⁴/18=-δ⁴/36+δ/2
α₃=-γ⁴/36-γ/2=-δ⁴/36-δ/2

>全部解説した後、例えば、γ=α₁-α₃=³√2-³√2ω²=³√2(1-ω²)  ∴ω²=1-γ/³√2
などと出来るが、これでは(1)の解答としてダメかどうか答えて下さい。(その理由も。)

これは次回。

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/6/14 16:20削除
問題 8-4a
f(x)=x³-2の根をα₁=³√2,α₂=³√2ω,α₃=³√2ω²とおき、β=α₁-α₂,γ=α₁-α₃,δ=α₂-α₃とおく。次の問いに答えよ。
(1)ω,ω²をそれぞれγの式、およびδの式で表せ。
(2)γをδの式で表せ。またδをγの式で表せ。
(3)α₁,α₂,α₃をγの式、およびδの式で表せ。

>全部解説した後、例えば、γ=α₁-α₃=³√2-³√2ω²=³√2(1-ω²)  ∴ω²=1-γ/³√2
などと出来るが、これでは(1)の解答としてダメかどうか答えて下さい。(その理由も。)

(1)γ=α₁-α₃=³√2-³√2ω²
=³√2(1-ω²)
∴1-ω²=γ/³√2 
∴ω²=1-γ/³√2———①
ところで、ω²+ω+1=0より、
ω=-1-ω²=-1-(1-γ/³√2)
=-2+γ/³√2———②
また、δ=α₂-α₃=³√2ω-³√2ω²
=³√2(ω-ω²)
これに-ω²=ω+1を代入すると、
δ=³√2(2ω+1)
∴2ω=δ/³√2-1
∴ω=δ/2³√2-1/2———③
また、δ=³√2(ω-ω²)
これにω=-1-ω²を代入すると、
δ=³√2(-2ω²-1)
∴-2ω²-1=δ/³√2
∴2ω²=-1-δ/³√2
∴ω²=-1/2-δ/2³√2———④
①~④より、
ω=-2+γ/³√2=-1/2+δ/2³√2
ω²=1-γ/³√2=-1/2-δ/2³√2
問題の条件に有理数などの条件がないので、解答としてはOKだろう。ただし、問題を解く意味はない。その理由は続き。
(2)(1)のω=-2+γ/³√2=-1/2+δ/2³√2より、γ/³√2=δ/2³√2+3/2
∴γ=δ/2+3³√2/2
((1)のω²=1-γ/³√2=-1/2-δ/2³√2からでもγ/³√2=δ/2³√2+3/2で同じになる。)
また、2γ=δ+3³√2より、
δ=2γ-3³√2
(3)f(x)=x³-2=0の解と係数の関係より、α₁+α₂+α₃=0
∴α₃=-(α₁+α₂)———⑤
ところで、γ=α₁-α₃,δ=α₂-α₃より、
γ+δ=α₁+α₂-2α₃
∴α₁+α₂=γ+δ+2α₃
これを⑤に代入すると、
α₃=-(γ+δ+2α₃)
∴-3α₃=γ+δ———⑥
また、γ=α₁-α₃より、
α₁=γ+α₃———⑦
δ=α₂-α₃より、α₂=δ+α₃———⑧
⑥に(2)よりγ=δ/2+3³√2/2を代入すると、-3α₃=δ/2+3³√2/2+δ
=3δ/2+3³√2/2=3(δ+³√2)/2
∴α₃=-(δ+³√2)/2———⑨
また、⑧に⑨を代入すると、
α₂=δ-(δ+³√2)/2=(δ-³√2)/2
また、⑦に(2)からγ=δ/2+3³√2/2と⑨を代入すると、
α₁=δ/2+3³√2/2-(δ+³√2)/2
=³√2
∴α₁=³√2
よって、α₂とα₃はδの式で表せたが、α₁はδの式で表せないのでダメである。解答としては(1)と(2)は脱法で良いかもしれないが(3)はダメである。そもそもこの問題は、γとδがx³-2の原始元である事を確かめる(証明する)ような問題なので、これでは(1)も(2)も意味がない。

定義8.1(原始元)
重根を持たないn次多項式f(x)の原始元βとは、次の(1),(2)をみたす複素数のことである。以下においてα₁,・・・,αnをf(x)の根とする。
(1)βはα₁,・・・,αnの式で表される。
(2)α₁,・・・,αnはβの式で表される。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

つまり、上の問題の(3)はこの定義の(2)を確認するための問題である。
念のため、問題文のγ=α₁-α₃,δ=α₂-α₃はこの定義の(1)を満たしている。

おまけ:
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11241583171
返信
返信2
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/6/11 22:31 (No.1187588)削除
問題
平行四辺形ABCDの頂点A,B,C,Dから直線gに垂線をひき、交点をそれぞれA',B',C',D'とすると、AA'=5cm,BB'=3cm,CC'=4cmであった。このとき、次の問いに答えなさい。
(1)図1のように、平行四辺形の辺がgと交わらないとき、DD'の長さを求めよ。
(2)図2のように、平行四辺形の辺AB,BCがgと交わるとき、DD'の長さを求めよ。
(79 東京学芸大付)

図1の解説:平行四辺形ABCDがちょっと右が上の斜めに置かれていて、辺BCの下に水平に直線gが引かれている。A,B,C,Dから直線gに下した垂線の足をA',B',C',D'とした図。
図2の解説:平行四辺形ABCDがちょっと右が上の斜めに置かれていて、直線gが水平に引かれていて、ABのかなりB寄りの点とBCの中央やや左ぐらいを通っている。Bから上に垂線が引かれ、Aから下に垂線が引かれ、C,Dから下に垂線が引かれ、その足がB',A',C',D'となっている図。(A'だけ平行四辺形の内部になっている図。)

解法が2通り載っていますが、私の解法は別解(解法3)でした。

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/6/12 07:57削除
問題
平行四辺形ABCDの頂点A,B,C,Dから直線gに垂線をひき、交点をそれぞれA',B',C',D'とすると、AA'=5cm,BB'=3cm,CC'=4cmであった。このとき、次の問いに答えなさい。
(1)図1のように、平行四辺形の辺がgと交わらないとき、DD'の長さを求めよ。
(2)図2のように、平行四辺形の辺AB,BCがgと交わるとき、DD'の長さを求めよ。
(79 東京学芸大付)

解法1
(1)対角線ACとBDの交点をOとし、Oからgに下した垂線の足をO'とする。
BB'+DD'=2OO'=AA'+CC'
(基本図48)
(注:基本図48は台形の中点連結定理)
だから、DD'=AA'+CC'-BB'
=5+4-3=6(cm)
(2)(1)と同様にO,O'を定めると、
DD'-BB'=2OO'=AA'+CC'
(基本図48,49)
(注:基本図49は台形の横の辺をクロスさせた中点連結定理)
だから、DD'=AA'+CC'+BB'
=5+4+3=12(cm)
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より
補足:https://www.geisya.or.jp/~mwm48961/math2/m2ratio2.htm(基本図48は問題2の(1)でEF=(AD+BC)/2,基本図48は問題2の(2)でPQ=(BC-AD)/2で求められる。)

解法2
gをx軸に見たて、それと垂直な線を適当に考えてy軸とすると、OがAC,BDの各中点となることより、
(1/2)(Aのy座標+Cのy座標)=(1/2)(Bのy座標+Dのy座標)
これからも解くこともできます。
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

(1)平行四辺形の対角線の交点をOとすると、互いの中点で交わっているので、点OはACの中点 かつ BDの中点。
ここで、直線gをxy座標のx軸,y軸をx軸に垂直に適当に取るとACの中点より中点の座標の公式https://mathwords.net/tyutenzahyoを使うと、点Oのy座標=(1/2)(Aのy座標+Cのy座標)
また、BDの中点でもあるので、
点Oのy座標=(1/2)(Bのy座標+Dのy座標)
これらが一致しているので、
(1/2)(Aのy座標+Cのy座標)=(1/2)(Bのy座標+Dのy座標)
∴(AA'+CC')/2=(BB'+DD')/2
∴(5+4)/2=(3+DD')/2
∴DD'=6cm
(2)(AA'+CC')/2=(BB'+DD')/2に、AA'=5,CC'=4,BB'=-3を代入すると、(5+4)/2=(-3+DD')/2
∴DD'=12cm

解法3は次回。

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/6/13 07:40削除
問題
平行四辺形ABCDの頂点A,B,C,Dから直線gに垂線をひき、交点をそれぞれA',B',C',D'とすると、AA'=5cm,BB'=3cm,CC'=4cmであった。このとき、次の問いに答えなさい。
(1)図1のように、平行四辺形の辺がgと交わらないとき、DD'の長さを求めよ。
(2)図2のように、平行四辺形の辺AB,BCがgと交わるとき、DD'の長さを求めよ。
(79 東京学芸大付)

解法3
(1)BからAA'に垂線を下ろしその足をH,CからDD'に垂線を下ろしその足をIとすると、四角形ABCDは平行四辺形よりAB∥DC,AB=DC
よって、△ABHと△DCIは合同になる。
∴DI=AH=AA'-BB'=5-3=2cm(3直角より四角形BB'A'Hは長方形だから。)
また、四角形CC'D'Iも長方形より、
ID'=CC'=4cm
∴DD'=DI+ID'=2+4=6cm
(2)AA'の延長上にBから垂線を下ろしH,CからDD'に垂線を下ろしその足をIとすると、四角形ABCDは平行四辺形よりAB∥DC,AB=DC
よって、△ABHと△DCIは合同になる。
∴DI=AH=AA'+B'B=5+3=8cm(3直角より四角形B'BHA'は長方形だから。)
また、四角形CC'D'Iも長方形より、
ID'=CC'=4cm
∴DD'=DI+ID'=8+4=12cm

まさに小市民的解法ですね。何故、気付かないのだろう?

おまけ:
https://www.spatrail-shima-kusatsu.jp/otani-ippei-encounter/#:~:text=%E5%A4%A7%E8%B0%B7%E7%BF%94%E5%B9%B3%E3%81%A8%E6%B0%B4%E5%8E%9F%E4%B8%80%E5%B9%B3%E3%81%AF%E4%BB%B2%E8%89%AF%E3%81%97%E3%81%A7%E4%BF%A1%E9%A0%BC%E9%96%A2%E4%BF%82%E3%81%8C%E3%81%82%E3%81%A3%E3%81%9F,-%E5%87%BA%E5%85%B8%EF%BC%9ANumber%20web&text=%E3%81%9D%E3%81%97%E3%81%A6%E3%80%81%E5%A4%A7%E8%B0%B7%E9%81%B8%E6%89%8B%E3%81%8C%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB,%E3%81%A7%E3%82%82%E4%BC%9D%E3%82%8F%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%BE%E3%81%97%E3%81%9F%E3%81%AD%E3%80%82
返信
返信2
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/6/12 11:55 (No.1187951)削除
次の文章を完全解説して下さい。

第2章演習問題12
Hを群Gの部分群,KをGの正規部分群とする。このとき、H∩KはHの正規部分群であることを示せ。また、次の同型を証明せよ(第2同型定理)。
HK/K≃H/H∩K

証明
(1)H∩K⊴Hは問5.6で、すでに示した。
(2)KはGの正規部分群であるから、HK=KH したがって、HKはGの部分群である(問5.4)。
(3)KがHKの正規部分群であることは問5.6ですでに示した。したがって、剰余群HK/Kへの写像
f:H→HK/K(h→f(h)=hK)
を考えることができる。このとき、写像fは全射であることを示す。HK/Kの任意の元はhk∈HK(h∈H,k∈K)によって、hkKと表される。ところが、hkK=hKであるからHK/K={hK|h∈H} したがって、fは全射であることがわかる。
(5)f:H→HK/Kは準同型写像であることを示す。
f(h₁h₂)=h₁h₂K=(h₁K)(h₂K)=f(h₁)f(h₂)
ゆえに、f(h₁h₂)=f(h₁)f(h₂)
(6)kerfを調べる。h∈Hについて、
h∈kerf⇔f(h)=K⇔hK=K⇔h∈K
ゆえに、kerf=H∩Kである。
(7)準同型定理6.5によって、H/H∩K≃HK/Kを得る。

問5.6
Gを群,HとKをGの部分群とする。さらに、KがGの正規部分群であるとき、次を示せ。
(1)H∩K⊴H(2)K⊴HK

問5.4
Gを群,H,KをGの部分群とする。さらに、KがGの正規部分群であれば、HK=KHが成り立ち、集合HKはGの部分群であることを示せ。

準同型定理6.5
G,G'を群,fをGからG'への準同型写像とし、K=kerfとする。G/Kの元aKにG'の元f(a)を対応させる写像|fは、剰余群G/Kから群G'への単準同型写像になる。すなわち、G/kerf≃f(G) また|fは、π:G→G/Kを自然な準同型写像とするとf=|f◦πを満たしている。
「演習 群・環・体 入門」新妻弘著

適当に分かり易く解説して下さい。本命は、

第3章演習問題15
Rを環とし、IとJをRのイデアルとする。このとき、(I+J)/I≃J/(I∩J)が成り立つことを示せ(第2同型定理)。

証明
演習問題14と同様に、第2章§6演習問題12(群の第2同型定理)を適用すれば良い。

の解答を作る事です。(これは次の次。)

今回は特に面白くも詰まらなくもありません。

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/6/12 13:55削除
解説
>(1)H∩K⊴Hは問5.6で、すでに示した。

H∩KがHの正規部分でないと剰余群H/H∩Kがあり得ないから。(H∩K⊴Hは、H∩KはHの正規部分群という意味。)

>(2)KはGの正規部分群であるから、HK=KH したがって、HKはGの部分群である(問5.4)。

要は、剰余群(剰余類)HK/Kがあり得るには、HKがKを含んだ群である必要があるから。

>したがって、剰余群HK/Kへの写像
f:H→HK/K(h→f(h)=hK)
を考えることができる。

後々、準同型定理6.5を使って解決するためにこの写像を作る。

準同型定理6.5
G,G'を群,fをGからG'への準同型写像とし、K=kerfとする。G/Kの元aKにG'の元f(a)を対応させる写像|fは、剰余群G/Kから群G'への単準同型写像になる。すなわち、G/kerf≃f(G) また|fは、π:G→G/Kを自然な準同型写像とするとf=|f◦πを満たしている。

つまり、証明したいのは、HK/K≃H/H∩Kで、逆からH/H∩K≃HK/Kすると、
H→HK/Kという写像を作り、左をkerfで割れば良い形になる。(そのために、kerf=H∩Kを示す事になる。)
念のため、準同型定理6.5では、G→f(G)という写像の左をkerfで割るとG/kerf≃f(G)が証明出来るという事。

>したがって、剰余群HK/Kへの写像
f:H→HK/K(h→f(h)=hK)
を考えることができる。このとき、写像fは全射であることを示す。HK/Kの任意の元はhk∈HK(h∈H,k∈K)によって、hkKと表される。ところが、hkK=hKであるからHK/K={hK|h∈H} したがって、fは全射であることがわかる。

hkK=hKは、定理4.1の系から、kK=Kとk∈Kが同値だから。

定理4.1の系
Gを群,HをGの部分群とする。このとき、Gの任意の元aについて次の(1),(2),(3)は同値である。
(1)a∈H(2)aH=H(3)Ha=H
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

因みに、全射である事は、
f:H→HK/K(h→f(h)=hK)
の( )の中から明らか。hKに対応するhが必ず存在するから。

>h₁h₂K=(h₁K)(h₂K)

剰余群の定義などから。

定理5.2
Gを群,HをGの正規部分群とする。このとき、G/H×G/Hの任意の元(aH,bH)にG/Hの元aH*bH=abHを対応させると、これはG/H×G/HからG/Hへの写像となる。すなわち、この対応はG/Hに1つの2項演算を与え、さらに集合G/Hは、この演算に関して群をなす。この群G/Hの単位元はHで、G/Hの元aHの逆元(aH)^-1=a^-1Hである。
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

>(6)kerfを調べる。h∈Hについて、
h∈kerf⇔f(h)=K⇔hK=K⇔h∈K
ゆえに、kerf=H∩Kである。

定理6.3
fをGからG'への準同型写像とすると、Gの部分集合
kerf={a∈G|f(a)=e'}
はGの正規部分群になる。ただし、e'はG'の単位元とする。

「h∈kerf⇔f(h)=K」は、定理5.2よりKがHK/Kの単位元だから。
「ゆえに、kerf=H∩Kである」は、
h∈kerf⇔f(h)=K⇔hK=K⇔h∈K
また、h∈Hより、h∈H∩K
∴h∈kerf⇔h∈H∩K
よって、kerf=H∩K

>(7)準同型定理6.5によって、H/H∩K≃HK/Kを得る。

上で「後々準同型定理で解決する」と予言していた結果である。
つまり、「H→HK/Kという写像を作り、左をkerfで割れば良い形になる。(そのために、kerf=H∩Kを示す事になる。)」
すぐ上でkerf=H∩Kを示したので、H→HK/Kの左をkerfで割って同型記号を付けると、
H/H∩K≃HK/Kを得る。

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/6/12 16:02削除
第3章演習問題15
Rを環とし、IとJをRのイデアルとする。このとき、(I+J)/I≃J/(I∩J)が成り立つことを示せ(第2同型定理)。

証明
演習問題14と同様に、第2章§6演習問題12(群の第2同型定理)を適用すれば良い。

第2章演習問題12
Hを群Gの部分群,KをGの正規部分群とする。このとき、H∩KはHの正規部分群であることを示せ。また、次の同型を証明せよ(第2同型定理)。
HK/K≃H/H∩K

環の加法の演算に注目すると加法群である。また、イデアルも加法群で正規部分群である。
よって、第2章演習問題12の演算を加法にして適用すると、
(H+K)/K≃H/(H∩K)
これのHをJ,KをIとすると、
(J+I)/I≃J/(J∩I)
∴(I+J)/I≃J/(I∩J)

因みに、「演習問題14と同様に、第2章§6演習問題12(群の第2同型定理)を適用すれば良い」と書いてあるが、演習問題14では「群の第1同型定理」を適用していなくて、「群の第1同型定理」と同じ方法で証明している。
素朴な疑問だが、上の適用の証明では環の乗法について触れていないが良いのだろうか。

第3章演習問題15
Rを環とし、IとJをRのイデアルとする。このとき、(I+J)/I≃J/(I∩J)が成り立つことを示せ(第2同型定理)。

証明(自分で作ったもの)
定理2.5よりI+J,I∩Jもイデアルであるので加法群である。

定理2.5
I₁,I₂を可換環Rのイデアルとすると、次の(1),(2),(3)それぞれにおける集合もRのイデアルである。
(1)I₁+I₂={x|x=a₁+a₂,a₁∈I₁,a₂∈I₂}
(2)I₁∩I₂
(3)は省略。
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

また、I,I∩Jはイデアルより正規部分群なので、剰余群(I+J)/I,J/(I∩J)を考える事が出来る。
この時、イデアルJから加法群としての剰余群(I+J)/Iへの写像を考える事が出来る。
写像f:J→(I+J)/I(a→a+I=f(a))が全射である事を示す。
(I+J)/Iの任意の元はi+j∈I+J(i∈I,j∈J)によって、(ⅰ+j)+Iと表される。ところが、i+j+I=j+Iであるから、(I+J)/I={j+I|j∈J}
従って、全射である事が分かる。
((a→a+I=f(a)からも任意のa+Iに必ず対応するaが存在するので全射である事が分かる。)
次にfが環の準同型写像である事を示す。
(ⅰ)f(a+b)=a+b+I=(a+I)+(b+I)=f(a)+f(b)
(ⅱ)f(ab)=ab+I=(a+I)(b+I)=f(a)・f(b)
(ⅲ)f(1_R)=1_R+I=|(1_R)
(ⅰ)~(ⅲ)よりfは環の準同型写像である。
次に、kerfを調べる。
a∈kerf⇔f(a)=|0⇔|a=|0⇔a+I=I⇔a∈I
また、a∈Jより、a∈I∩J
∴a∈kerf⇔a∈I∩J
∴kerf=I∩J
よって、環の準同型定理より、
J/kerf≃(I+J)/I
∴J/(I∩J)≃(I+J)/I
∴(I+J)/I≃J/(I∩J)

おまけ:
返信
返信2
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/6/11 13:52 (No.1187170)削除
次の文章を完全解説して下さい。

問題 8-3a
α=2cos(2π/9)とおく。次の問いに答えよ。
(1)cos3θをcosθの式で表せ(3倍角の公式を書け)。
(2)αのℚの最小多項式を求めよ。
(3)αは(2)の式の原始元であることを示せ。

解答
(1)(3倍角の公式)cos3θ=4cos³θ-3cosθ
(2)θ=2π/9に3倍角の公式を適用すると、
cos(2π/3)=4cos³(2π/9)-3cos(2π/9)である。
辺々に2を掛けて、cos(2π/3)=-1/2より
-1=α³-3α
を得る。x³-3x+1は整数の根を持たないので(±1を代入して確認すれば十分である)、有理数の根を持たない(問題 1-8)。よってx³-3x+1は既約であり、αの最小多項式はx³-3x+1である。
(3)3倍角の公式より、(2)の式はαのほかに、
2cos(4π/9),2cos(8π/9)を根に持つ。ゆえに2倍角の公式より、
2cos(4π/9)=2(2cos²(2π/9)-1)=α²-2
2cos(8π/9)=2(2cos²(4π/9)-1)
=(α²-2)²-2=-α²-α+2
である(最後の等式はα³-3α+1=0より、α³=3α-1を代入して求められる)。よってαはx³-3x+1の原始元である。

問題 1-8b
整数係数多項式
x^n+a₁x^(n-1)+・・・+an-1x+an,a₁,・・・,anは整数
の有理数根は整数であることを示せ。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

具体的には、

>3倍角の公式より、(2)の式はαのほかに、
2cos(4π/9),2cos(8π/9)を根に持つ。

ここぐらいですね。

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/6/11 16:09削除
解説
>3倍角の公式より、(2)の式はαのほかに、
2cos(4π/9),2cos(8π/9)を根に持つ。

3θ+2nπ(nは整数)として、3で割ると、
θ+(2n/3)π
これにθ=2π/9を代入すると、
2π/9+(2n/3)π
n=1の時、2π/9+2π/3=8π/9
よって、α=2cos(2π/9)以外に
α=2cos(8π/9)も根に持つ。
n=-1の時、2π/9-2π/3=-4π/9
よって、α=2cos(2π/9)以外に
α=2cos(-4π/9)=2cos(4π/9)も根に持つ。
ところで、(2)の式は3次方程式なので、根は3つである。よって、以上。

これだけじゃあまり面白くないので、頂角Aが20°の二等辺三角形ABCを横に寝かせます。(底辺をABとして上に点C)
AB上に∠DCB=20°となる点Dを取ると、△CDBも頂角が20°の二等辺三角形。また、∠DCA=80°-20°=60°より、AC上に∠EDC=60°となる点Eを取ると△DECは正三角形になる。また、∠EDA=180°-60°-80°=40°さらにAD上に∠EFD=40°となる点Fを取ると、∠FED=100°となり∠FEA=180°-100°-60°=20°より、△FAEも二等辺三角形になる。よって、BC=xと置くと、BC=DC=DE=FE=CE=AF=x
また、AB=AC=1と置くと、AE=1-x ここで、FからAEに垂線を下ろしその足をHとすると、AH=(1-x)/2,AF=x
ところで、△ABC∽△CBDより、1:x=x:BD ∴BD=x^2 ここで、CからBDに垂線を下ろしその足をIとすると、BI=x^2/2 ∴AI=1-x^2/2
ところで、2角が等しいので、△AFH∽△ACI 
∴x:(1-x)/2=1:1-x^2/2
∴x(1-x^2/2)=(1-x)/2
∴x(2-x^2)=1-x 
∴x^3-3x+1=0
また、AからBCに垂線を下ろして考えると、
x=2cos80°
よって、x^3-3x+1をx-2cos80°で割ると、商は計算省略で、
x^2+2cos80°x+4cos²80°-3=0
これを解の公式で解くと、計算省略で、
x=-cos80°±√3sin80°
=√3sin80°-cos80°,
-√3sin80°-cos80°
x=√3sin80°-cos80°に単振動の合成を施すと、
=√4sin(80°-30°)=2sin50°
=2sin(90°-40°)=cos40°
∴x=cos40°=cos(2π/9)
よって、x=cos(2π/9)は、x^3-3x+1の根である。
よって、α=2cos(2π/9)のℚの最小多項式はx^3-3x+1である。(既約である事はx=±1を代入しても0にならない事から明らか。)

おまけ:
詩百篇第10巻73番
今の時代は過去とともに、
偉大なユピテル主義者に裁かれるだろう。
世界は後に彼に疲弊させられ、
そして教会の法曹家により不誠実とされるだろう。
返信
返信1
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/6/9 14:18 (No.1185489)削除
問題
図のように、△ABCが円に内接している。AB=12,BC=10,CA=8で、∠BACの二等分線と辺BCとの交点をDとするとき、次の各問いに答えよ。
(1)CDの長さを求めよ。
(2)ADの長さを求めよ。
(90 明大付明治)

(2)は別解を作れますが、これといって面白い訳ではありません。因みに、模範解答の方法は定石で秒殺でした。また、何でもありで解いても良いです。(高校数学は受験的には0点だと思いますが。)

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/6/10 07:57削除
問題
図のように、△ABCが円に内接している。AB=12,BC=10,CA=8で、∠BACの二等分線と辺BCとの交点をDとするとき、次の各問いに答えよ。
(1)CDの長さを求めよ。
(2)ADの長さを求めよ。
(90 明大付明治)

模範解答
(1)角の二等分線の定理より、
BD:CD=AB:AC=12:8=3:2だから、CD={2/(3+2)}×BC=(2/5)×10=4
(2)ADの延長と円の交点をEとする。
∠BAE=∠DAC・・・①
∠BEA=∠DCA(円周角の定理)・・・②
①,②より、△ABE∽△ADC
辺の比をとって、AB:AD=AE:AC
よって、AD×AE=AB×AC=12×8=96・・・③
また、方べきの定理より、
AD×DE=BD×DC=6×4=24・・・④
③-④をつくると、
AD(AE-DE)=96-24=72
よって、AD^2=72 
これと解いて、AD=6√2
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

(1)は角の二等分線の定理を使わない方法をやっても良いが、あまり面白くないので省略。
また、(2)の別解は中途半端な受験生には非常に有効なので是非覚えて下さい。

(2)の別解
AからBCに垂線を下ろしその足をHとし、AH=x,CH=yと置いて△ABHと△ACHで三平方の定理を使うと、
x^2+(10-y)^2=12^2———①
x^2+y^2=8^2———②
①-②より、100-20y=144-64
∴20y=100-144+64=20
∴y=1 ∴CH=1
よって、②に代入すると、x^2=63———③
また、(1)より、CD=4より、DH=4-1=3———④
よって、△ADHで三平方の定理を使うと、③,④より、
AD^2=63+3^2=72
AD>0より、AD=6√2

因みに、普通は、BH=xと置くとCH=10-xで△ABHと△ACHで三平方の定理を使うと、12^2-x^2=8^2-(10-x)^2が成り立つ、などと一遍にやってしまうのが模範解答だが、三辺の長さが分かっている三角形は高さも分かるので、それをx,垂線を下ろした先をyとして方程式を作るくせを付けた方が間違いがない。
何でも効率良くやるのが良いなら、角の二等分線の長さの公式を使えば良い。

「上の図で一般に、
AD×AE=AB×AC
AD×DE=BD×DC
なので、上式から下式を返々ひいて、AE-DE=ADに注意すると、
AD^2=AB×AC-BD×DC
∴AD=√(AB×AC-BD×DC)
結果は右の発展事項に書いてあります。角の二等分線の長さの公式です。」
「高校への数学 日日のハイレベル演習」より

しかし、この公式を使うと0点にされる可能性もある。角の二等分線の定理は有名だから良くて角の二等分線の長さは無名だからダメだとしたら、その分かれ目は何処なのだろうね。 
(私は中学生の頃から知っているが、ネットで検索しても最近まで出なかった。2021年以降かな。)

次回は、(3)として△ABCの外接円の半径を中学数学で求めて下さい。因みに、私は2通りでやりますね。

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/6/11 07:47削除
問題
図のように、△ABCが円に内接している。AB=12,BC=10,CA=8で、∠BACの二等分線と辺BCとの交点をDとするとき、次の各問いに答えよ。
(1)CDの長さを求めよ。
(2)ADの長さを求めよ。
(90 明大付明治)
(3)△ABCの外接円の半径を求めよ。

(3)解法1
AからBCに垂線を下ろしその足をHとし、AH=x,CH=yと置いて△ABHと△ACHで三平方の定理を使うと、
x^2+(10-y)^2=12^2———①
x^2+y^2=8^2———②
①-②より、100-20y=144-64
∴20y=100-144+64=20
∴y=1 ∴CH=1
よって、②に代入すると、x^2=63
∴x=3√7 ∴AH=3√7cm
ここで、外接円の中心をOとして、AOの延長と円との交点をFとすると、円周角より、
∠ACH=∠AFB また、AFは直角より∠ABF=90°∴∠AHC=∠ABF
よって、2角が等しいので、△AHC∽△ABF よって、AC:AH=AF:ABが成り立つ。
∴8:3√7=2R:12=R:6
∴3√7R=48 
∴R=16/√7=16√7/7cm 
よって、外接円の半径は、16√7/7cm

解法2
CH=1,AH=3√7cmまでは同じ。
ここで、外接円の中心をOとして、OからABに垂線を下ろしその足をIとすると、△OABは二等辺三角形より∠AOI=(1/2)∠AOB
また、円周角と中心角の関係より、∠ACH=∠ACB=(1/2)∠AOB
∴∠AOI=∠ACH また直角が等しいので2角が等しく、△ACH∽△AOI
よって、AO:AI=AC:AHが成り立つ。
∴R:6=8:3√7
∴3√7R=48 
∴R=16/√7=16√7/7cm
よって、外接円の半径は、16√7/7cm

因みに、高校生だったら余弦定理でcosAを求め、sinAに変換し正弦定理でRを求められますね。期末テストレベルの普通の問題に成り下がりますね。中学数学では難関校受験レベルだと思います。

おまけ:
https://eddyweb.exblog.jp/29004224/
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壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/6/10 12:05 (No.1186195)削除
次の文章を完全解説して下さい。

演習問題13
Rを環とし、eをその単位元とする。このとき、
τ:ℤ→R(τ(n)=ne)
なる写像が定義される。τが準同型写像であることを示せ。

証明
(1)m,nを整数とする。
τ(m+n)=(m+n)e
=me+ne(第2章定理2.5(指数法則))
=τ(m)+τ(n)
(2)§1演習問題2を使えば
τ(mn)=(mn)e=(me)(ne)=τ(m)τ(n)

第2章定理2.5(指数法則)
群Gの元aと整数m,nについて、次の式が成り立つ。
(1)a^m・a^n=a^(m+n)
(2)(a^m)^n=a^mn

§1演習問題2
a,bを環Rの元とする。このとき、任意の整数m,nに対して、(ma)(nb)=(mn)abが成り立つことを示せ。
「演習 群・環・体 入門」新妻弘著より

具体的には、

>(m+n)e=me+ne(第2章定理2.5(指数法則))

Rは環なので分配法則ではダメなのかとか。

>τ(mn)=(mn)e=(me)(ne)=τ(m)τ(n)

この2ヶ所ぐらいですね。これだけでは面白くないので、次の文章も完全解説して下さい。

問題 8-2a
多項式f(x)はf(α)=0をみたすとき、f(x)=(x-α)g(x)(g(x)はαの式を係数とする多項式)と表されることを示せ。

解答
αの式全体は加減乗除で閉じている。そこで、この集合の元を係数とする多項式として、f(x)に因数定理を適用すれば、f(x)は(x-α)で割り切れ、その商はαの式を係数とする多項式である。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

>αの式全体は加減乗除で閉じている。

>f(x)に因数定理を適用すれば、f(x)は(x-α)で割り切れ、その商はαの式を係数とする多項式である。

この2ヶ所ぐらいですね。

おまけ:
https://www.instagram.com/reel/CkVOvN_g_Lf/
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/6/10 13:42削除
解説
>(m+n)e=me+ne(第2章定理2.5(指数法則))

Rは環なので分配法則ではダメなのかとか。

m,nはRの元ではないので、分配法則は使えない。そこで、定理2.5

第2章定理2.5(指数法則)
群Gの元aと整数m,nについて、次の式が成り立つ。
(1)a^m・a^n=a^(m+n)
(2)(a^m)^n=a^mn

の演算の積を和にして考えると、
(1)ma+na=(m+n)a
となる。そこで、このaをeにすれば「(m+n)e=me+ne」が成り立つという事。

>τ(mn)=(mn)e=(me)(ne)=τ(m)τ(n)

§1演習問題2
a,bを環Rの元とする。このとき、任意の整数m,nに対して、(ma)(nb)=(mn)abが成り立つことを示せ。

より、(me)(ne)=(mn)ee=(mn)e
∴(mn)e=(me)(ne)

念のため、m,nがRの元だったら§1演習問題2など使わなくてもeの性質で一発である。

問題 8-2a
多項式f(x)はf(α)=0をみたすとき、f(x)=(x-α)g(x)(g(x)はαの式を係数とする多項式)と表されることを示せ。

解答
αの式全体は加減乗除で閉じている。そこで、この集合の元を係数とする多項式として、f(x)に因数定理を適用すれば、f(x)は(x-α)で割り切れ、その商はαの式を係数とする多項式である。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

>αの式全体は加減乗除で閉じている。

f(x)はxの多項式なので例えば2次式で、f(x)=x^2+2x-1とすると、α=-1±√2より、α∈ℚ[√2]でℚ[√2]は体なので四則演算について閉じている。3次以上も同様という事だろう。
(α∈ℚ[√(b²-4ac)]とした方が良かったか。)

>f(x)に因数定理を適用すれば、f(x)は(x-α)で割り切れ、その商はαの式を係数とする多項式である。

問題 1-6a
多項式f(x)がx-aで割り切れることは、f(a)=0と同値であることを示せ(因数定理)。

問題 8-2aの条件より、多項式f(x)はf(α)=0を満たしているので、因数定理によりx-aで割り切れる。また、f(x)の係数は有理数でℚ[√(b²-4ac)]などの元なので、(四則演算について閉じているので)x-αで割った商の係数もℚ[√(b²-4ac)]などの元で、つまりαの式となる。

念のため、f(x)の係数は有理数とは限らないと思うが、条件が書いてないのでそうした。

おまけ:https://ameblo.jp/kuma0855/entry-11329618032.html
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