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壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/4/30 13:46 (No.1150777)削除
次の文章を解説して下さい。

問題 6-5b
4次方程式x^4=ax^2+2bx+cの4つの解をα,β,γ,δとする。次の問いに答えよ。
(1)αβ+γδを変えないα,β,γ,δの入れ換えをすべて求めよ。
(2)解の入れ換えによって、αβ+γδから得られる式をすべて求めよ。
(3)(2)の式をちょうど根に持つ単多項式をa,b,cを用いて表せ。
(4)2p=αβ+γδとおくとき、αβ,α+βをpの式で表せ。
(5)α,β,γ,δをpの式で表せ。

解答
(1)は省略。
(2)αβ+γδ,αγ+βδ,αδ+βγ
(3)解と係数の関係より
α+β+γ+δ=0,
αβ+αγ+αδ+βγ+βδ+γδ=-a,
αβγ+αβδ+αγδ+βγδ=2b,
αβγδ=-c
である。あとの都合で2p=αβ+γδ,2q=αγ+βδ,2r=αδ+βγとおき、2p,2q,2rの基本対称式を計算すればよい。
2p+2q+2r=-a,
4pq+4qr+4rp=4c,
8pqr=-4ac+4b^2
である。したがって
x^3+ax^2+4cx+4ac-4b^2である。
(参考:この式は本文で求めたpの式に4を掛けて(2p)でくくったものである。)
(4)αβγδ=-cなので、αβとγδはx^2-2px-cの根である。よってαβ,γδ=p±√(p^2+c)である。以下αβ=p+√(p^2+c)とする。
一方、t=α+β=-(γ+δ)とおくと、
t^2=-(α+β)(γ+δ)=-(αγ+αδ+βγ+βδ)=-(-a-2p)=a+2pである。
よってt=ε√(a+2p)(ε=±1)である。tの符号εを
2b=t(γδ-αβ)=-2ε√(a+2p)√(p^2+c)=-2ε√(2p^3+ap^2+2cp+ac)=-2ε√(b^2)
をみたすように定める(ここではa+2p,p^2+c>0のときに合わせてε=-1とする)。以上により
αβ=p±√(p^2+c),α+β=∓√(a+2p)(複号同順)
(5)2次方程式x^2+√(a+2p)x+p+√(p^2+c)=0を解いて
α,β=[-√(a+2p)±√{a-2p-4√(p^2+c)}]/2
を得る。γ,δも同様に、
γ,δ=[√(a+2p)±√{a-2p+4√(p^2+c)}]/2

具体的には、

>4pq+4qr+4rp=4c,
8pqr=-4ac+4b^2

これらを一応、確認して下さい。私は手計算でやりましたが何でもありで良いです。

>参考:この式は本文で求めたpの式に4を掛けて(2p)でくくったものである。

本文で求めたpの式とは、p.104の、
-2p^3-ap^2-2cp-ac+b^2=0
の事なので、確認して下さい。

>(4)αβγδ=-cなので、αβとγδはx^2-2px-cの根である。よってαβ,γδ=p±√(p^2+c)である。以下αβ=p+√(p^2+c)とする。
一方、t=α+β=-(γ+δ)とおくと、
t^2=-(α+β)(γ+δ)=-(αγ+αδ+βγ+βδ)=-(-a-2p)=a+2pである。
よってt=ε√(a+2p)(ε=±1)である。tの符号εを
2b=t(γδ-αβ)=-2ε√(a+2p)√(p^2+c)=-2ε√(2p^3+ap^2+2cp+ac)=-2ε√(b^2)
をみたすように定める(ここではa+2p,p^2+c>0のときに合わせてε=-1とする)。以上により
αβ=p±√(p^2+c),α+β=∓√(a+2p)(複号同順)

(4)をそのまま解説して下さい。

長いので2回に分けるかもしれません。

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/4/30 16:15削除
解説
>4pq+4qr+4rp=4c,
8pqr=-4ac+4b^2

上から「2p=αβ+γδ,2q=αγ+βδ,2r=αδ+βγ」より、
4pq=2p・2q=(αβ+γδ)(αγ+βδ)
=α^2βγ+αβ^2δ+αγ^2δ+βγδ^2
4qr=2q・2r=(αγ+βδ)(αδ+βγ)
=α^2γδ+αβγ^2+αβδ^2+β^2γδ
4rp=2r・2p=(αδ+βγ)(αβ+γδ)
=α^2βδ+αγδ^2+αβ^2γ+βγ^2δ
∴4pq+4qr+4rp
=α^2βγ+αβ^2γ+αβγ^2
+α^2γδ+αγ^2δ+αγδ^2
+α^2βδ+αβ^2δ+αβδ^2
+β^2γδ+βγ^2δ+βγδ^2
=αβγ(α+β+γ)
+αγδ(α+γ+δ)
+αβδ(α+β+δ)
+βγδ(β+γ+δ)———①
また、上よりα+β+γ+δ=0なので、これを変形して①に代入すると、
4pq+4qr+4rp
=αβγ(-δ)
+αγδ(-β)
+αβδ(-γ)
+βγδ(-α)
=-αβγδ-αβγδ-αβγδ-αβγδ
=-4αβγδ
=4c(上からαβγδ=-cだから。)
∴4pq+4qr+4rp=4c

次に、8pqr=-4ac+4b^2を確認する。
上から、
「αβ+αγ+αδ+βγ+βδ+γδ=-a,
αβγ+αβδ+αγδ+βγδ=2b,
αβγδ=-c」
よって、まず、-4ac+4b^2を作ると、
-4ac+4b^2
=-4αβγδ(αβ+αγ+αδ+βγ+βδ+γδ)+(αβγ+αβδ+αγδ+βγδ)^2
=-4(αβ)^2γδ-4(αγ)^2βδ-4(αδ)^2βγ-4(βγ)^2αδ-4(βδ)^2αγ-4(γδ)^2αβ
+{αβ(γ+δ)+γδ(α+β)}^2
=-4(αβ)^2γδ-4(αγ)^2βδ-4(αδ)^2βγ-4(βγ)^2αδ-4(βδ)^2αγ-4(γδ)^2αβ
+(αβ)^2(γ+δ)^2+(γδ)^2(α+β)^2
+2αβγδ(α+β)(γ+δ)
=-4(αβ)^2γδ-4(αγ)^2βδ-4(αδ)^2βγ-4(βγ)^2αδ-4(βδ)^2αγ-4(γδ)^2αβ
+(αβ)^2(γ^2+δ^2+2γδ)^2+(γδ)^2(α^2+β^2+2αβ)^2
+2αβγδ(αγ+αδ+βγ+βδ)
=-4(αγ)^2βδ-4(αδ)^2βγ-4(βγ)^2αδ-4(βδ)^2αγ
+(αβ)^2γ^2+(αβ)^2δ^2-2(αβ)^2γδ+(γδ)^2α^2+(γδ)^2β^2-2(γδ)^2αβ+2(αγ)^2βδ+2(αδ)^2βγ+2(βγ)^2αδ+2(βδ)^2αγ
=(αβγ)^2+(αβδ)^2+(αγδ)^2+(βγδ)^2
-2(αβ)^2γδ-2(γδ)^2αβ-2(αγ)^2βδ-2(αδ)^2βγ-2(βγ)^2αδ-2(βδ)^2αγ
∴-4ac+4b^2
=(αβγ)^2+(αβδ)^2+(αγδ)^2+(βγδ)^2
-2(αβ)^2γδ-2(γδ)^2αβ-2(αγ)^2βδ-2(αδ)^2βγ-2(βγ)^2αδ-2(βδ)^2αγ———②
また、8pqr=2p・2q・2r
=(αβ+γδ)(αγ+βδ)(αδ+βγ)
=(αδ+βγ)(α^2βγ+αβ^2δ+αγ^2δ+βγδ^2)
=α^3βγδ+α^2β^2δ^2+α^2γ^2δ^2+αβγδ^3+α^2β^2γ^2+αβ^3γδ+αβγ^3δ+β^2γ^2δ^2
=(αβγ)^2+(αβδ)^2+(αγδ)^2+(βγδ)^2
+αβγδ(α^2+β^2+γ^2+δ^2)
=(αβγ)^2+(αβδ)^2+(αγδ)^2+(βγδ)^2
+αβγδ(α+β+γ+δ)^2-2αβγδ(αβ+αγ+αδ+βγ+βδ+γδ)———③

注:(α+β+γ+δ)^2={(α+β)+(γ+δ)}^2=(α+β)^2+(γ+δ)^2+2(α+β)(γ+δ)
=α^2+β^2+γ^2+δ^2+2αβ+2γδ+2αγ+2αδ+2βγ+2βδから、
α^2+β^2+γ^2+δ^2
=(α+β+γ+δ)^2-2(αβ+αγ+αδ+βγ+βδ+γδ)を作った。

③に上から「α+β+γ+δ=0」を代入すると、
8pqr=(αβγ)^2+(αβδ)^2+(αγδ)^2+(βγδ)^2
-2αβγδ(αβ+αγ+αδ+βγ+βδ+γδ)
=(αβγ)^2+(αβδ)^2+(αγδ)^2+(βγδ)^2
-2(αβ)^2γδ-2(αγ)^2βδ-2(αδ)^2βγ-2(βγ)^2αδ-2(βδ)^2αγ-2(γδ)^2αβ
∴8pqr
=(αβγ)^2+(αβδ)^2+(αγδ)^2+(βγδ)^2
-2(αβ)^2γδ-2(αγ)^2βδ-2(αδ)^2βγ-2(βγ)^2αδ-2(βδ)^2αγ-2(γδ)^2αβ———④

-4ac+4b^2
=(αβγ)^2+(αβδ)^2+(αγδ)^2+(βγδ)^2
-2(αβ)^2γδ-2(γδ)^2αβ-2(αγ)^2βδ-2(αδ)^2βγ-2(βγ)^2αδ-2(βδ)^2αγ———②

②,④より、8pqr=-4ac+4b^2

続きは次回。

おまけ:
https://www.amazon.co.jp/%E7%A5%9E%E3%81%AF%E6%95%B0%E5%AD%A6%E8%80%85%E3%81%8B-%E2%80%95%E3%83%BC%E6%95%B0%E5%AD%A6%E3%81%AE%E4%B8%8D%E5%8F%AF%E6%80%9D%E8%AD%B0%E3%81%AA%E6%AD%B4%E5%8F%B2-%E3%83%8F%E3%83%A4%E3%82%AB%E3%83%AF%E3%83%BB%E3%83%8E%E3%83%B3%E3%83%95%E3%82%A3%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E6%96%87%E5%BA%AB%E3%80%88%E6%95%B0%E7%90%86%E3%82%92%E6%84%89%E3%81%97%E3%82%80%E3%80%89%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA-%E3%83%9E%E3%83%AA%E3%82%AA-%E3%83%AA%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%82%AA/dp/4150505071/ref=sr_1_1?msclkid=05f2941f06b611ef8f9f925f2fac1af6
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/5/1 07:58削除
解説の続き
>したがって
x^3+ax^2+4cx+4ac-4b^2である。
参考:この式は本文で求めたpの式に4を掛けて(2p)でくくったものである。

本文で求めたpの式とは、p.104の、
-2p^3-ap^2-2cp-ac+b^2=0
の事なので、確認して下さい。

この式の両辺に-4を掛けると、
8p^3+4ap^2+8cp+4ac-4b^2=0
∴(2p)^3+a(2p)^2+4c(2p)+4ac-4b^2=0
よって、これに2p=xを代入すると、
x^3+ax^2+4cx+4ac-4b^2=0
となるという事。

>(4)αβγδ=-cなので、αβとγδはx^2-2px-cの根である。よってαβ,γδ=p±√(p^2+c)である。以下αβ=p+√(p^2+c)とする。
一方、t=α+β=-(γ+δ)とおくと、
t^2=-(α+β)(γ+δ)=-(αγ+αδ+βγ+βδ)=-(-a-2p)=a+2pである。
よってt=ε√(a+2p)(ε=±1)である。tの符号εを
2b=t(γδ-αβ)=-2ε√(a+2p)√(p^2+c)=-2ε√(2p^3+ap^2+2cp+ac)=-2ε√(b^2)
をみたすように定める(ここではa+2p,p^2+c>0のときに合わせてε=-1とする)。以上により
αβ=p±√(p^2+c),α+β=∓√(a+2p)(複号同順)

この文章は究極の所、

「よってt=ε√(a+2p)(ε=±1)である。tの符号εを
2b=t(γδ-αβ)=-2ε√(a+2p)√(p^2+c)=-2ε√(2p^3+ap^2+2cp+ac)=-2ε√(b^2)
をみたすように定める(ここではa+2p,p^2+c>0のときに合わせてε=-1とする)。以上により」

の部分は抜いて読んだ方が良い。この部分は公式の符号について述べているだけなので、公式の作り方は他の部分だけで十分だからである。

上より、
「解と係数の関係より
α+β+γ+δ=0,
αβ+αγ+αδ+βγ+βδ+γδ=-a,
αβγ+αβδ+αγδ+βγδ=2b,
αβγδ=-c
である。あとの都合で2p=αβ+γδ」

つまり、αβ・γδ=-cと2p=αβ+γδから2次方程式の解と係数の関係により、
αβとγδはx^2-2px-c=0の2つの解である。
∴αβ,γδ=p±√(p^2+c)
また、α+β+γ+δ=0より、
t=α+β=-(γ+δ)と置くと、
t^2=-(α+β)(γ+δ)=-(αγ+αδ+βγ+βδ)=-(-a-2p)=a+2p
∴α+β=±√(a+2p)
また、αβ=p±√(p^2+c)
この2式から2次方程式の解と係数の関係により、α,βを解とする2次方程式が作れ、それが4次方程式の解の公式となるからである。(念のため、γ,δの方も同様。)

そこで、先ほど飛ばした符号部分を考える。

>よってt=ε√(a+2p)(ε=±1)である。tの符号εを
2b=t(γδ-αβ)=-2ε√(a+2p)√(p^2+c)=-2ε√(2p^3+ap^2+2cp+ac)=-2ε√(b^2)
をみたすように定める(ここではa+2p,p^2+c>0のときに合わせてε=-1とする)。

上の「以下αβ=p+√(p^2+c)とする」より、√(p^2+c)=αβ-p———①
また、2p=αβ+γδより、
p=(αβ+γδ)/2———②
②を①に代入すると、
√(p^2+c)=αβ-(αβ+γδ)/2
=(αβ-γδ)/2
∴2√(p^2+c)=αβ-γδ
∴γδ-αβ=-2√(p^2+c)
これとt=ε√(a+2p)から、

「2b=t(γδ-αβ)=-2ε√(a+2p)√(p^2+c)=-2ε√(2p^3+ap^2+2cp+ac)=-2ε√(b^2)」

の2項目から、
t(γδ-αβ)
=ε√(a+2p)・{-2√(p^2+c)}
=-2ε√(a+2p)√(p^2+c)
==-2ε√(2p^3+ap^2+2cp+ac)
=-2ε√(b^2)
(最後の所は、上で求めたx^3+ax^2+4cx+4ac-4b^2=0にx=2pを代入して両辺を4で割ってb^2を移項すると出る。)

>(ここではa+2p,p^2+c>0のときに合わせてε=-1とする)

すぐ上の式を見ると、√(a+2p)√(p^2+c)があるが、=√{(a+2p)(p^2+c)}
ここで、a+2p<0,p^2+c<0とすると、√の中は正になって√の外も正なので正の実数と考えてしまいがちだが、
√(a+2p)√(p^2+c)
=√{-(a+2p)}i・√{-(p^2+c)}i
=-√{-(a+2p)}√{-(p^2+c)}
-(a+2p)>0,-(p^2+c)>0なので、負の実数である。このように複素数は単純ではないから符号は他の4次方程式の解の公式の求め方から天下り方式で決めていると思われる。
因みに、
「2b=t(γδ-αβ)=-2ε√(a+2p)√(p^2+c)=-2ε√(2p^3+ap^2+2cp+ac)=-2ε√(b^2)」
から、2b=-2ε√(b^2)でε=-1としているように見えるが、2b=t(γδ-αβ)の関係もよく分からないし、「よってαβ,γδ=p±√(p^2+c)である。以下αβ=p+√(p^2+c)とする。」の√の符号を正にしたからε=-1になるのである。(これは結果から分かるだけで意味はよく分からない。)
専門家に訊いて下さい。私の役目はアバウトな解説をする事。

おまけ:
https://news.yahoo.co.jp/articles/bbd78508dd389dc829eced8a63f7ebe3365438d3
返信
返信2
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/4/29 13:50 (No.1150044)削除
問題
図のように、△ABCの辺BC,CA,ABの中点をそれぞれD,E,Fとするとき、3つの線分AD,BE,CFの長さを3辺の長さとする三角形の面積は、△ABCの面積の□倍である。
(93 筑波大付)

模範解答とは別解でした。因みに、別解のヒントだけ書いてありますが、私の解法とは違っていました(同系統ですが)。
何の手がかりもないとつまらないと思うので、模範解答のヒント。CGの中点をHとして下さい。

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/4/29 13:53削除
うっかり(ヒントの)図の解説を忘れました。点Gは3つの線分が1点で交わる点です。
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/4/30 07:59削除
問題
図のように、△ABCの辺BC,CA,ABの中点をそれぞれD,E,Fとするとき、3つの線分AD,BE,CFの長さを3辺の長さとする三角形の面積は、△ABCの面積の□倍である。
(93 筑波大付)

解法1 模範解答
AD,BE,CFは△ABCの重心Gで1点で交わり、AG:GD=BG:GE=CG:GF=2:1
今、CGの中点をHとしてDHを結ぶと、△CBGでの中点連結定理より、
DH=(1/2)BG———①
また、BG:GE=2:1より、
BG=(2/3)BE———②
②を①に代入すると、
DH=(1/2)(2/3)BE=(1/3)BE
∴DH=(1/3)BE———③
また、GD=(1/3)AD———④
GH=(1/3)CF———⑤
③,④,⑤より、△GDHは三辺比が等しいので、「3つの線分AD,BE,CFの長さを3辺の長さとする三角形」と相似で相似比は1:3である。よって、面積比は1:9
よって、題意の三角形は△GDHの9倍———☆
また、△GDH=aと置くと、CH=GHより、△GDC=2a また、BD=CDより、△GBC=4a また、BG:GE=2:1より、△BEC=(3/2)×4a=6a また、AE=CEより、△ABC=12a
よって、△ABCは△GDHの12倍———☆☆
☆,☆☆より、題意の三角形は△ABCの9/12=3/4倍。
よって、答えは、3/4

解法2
BからADと平行で長さが等しい線分BGを引くと、AD∥GB,AD=GBより四角形ADBGは平行四辺形。∴AG∥DB,AG=DB
また、DB=CDより、AG∥CD,AG=CD よって、四角形ACDGも平行四辺形。
∴AC∥GD,AC=GD———①
ところで、点EはACの中点よりAE=EC———②
また、平行四辺形の対角線は互いの中点で交わり点FはABの中点より平行四辺形ADBGの対角線GDの中点は点Fである。∴GF=FD———③
①,②,③より、EC=GF また、EC∥GFは自明より、四角形GFCEは平行四辺形。∴CF=EG
よって、△BEGは題意の三角形である。よって、この三角形が△ABCの何倍かを考える。
△CABでの中点連結定理よりED∥AB よって、等積変形より△EBF=△DBF=(1/4)△ABC———④
△EGF=△EAF=(1/4)△ABC———⑤
△GBF=△GAF=△AEF(四角形GFEAは平行四辺形だから)=(1/4)△ABC———⑥
④+⑤+⑥より、△BEGは△ABCの3/4倍。よって、答えは、3/4

おまけ:
返信
返信2
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/4/26 16:51 (No.1147327)削除
次の文章を完全解説して下さい。

問題 6-2a 次の4次方程式を解け。
(1)x^4-2x^2+2=0
(2)は省略。

解答
(1)x^4-2x^2+2の因数分解を利用する:
x^4-2x^2+2
=(x^4+2√2x^2+2)-(2√2+2)x^2
=(x^2+√2)^2-{√(2√2+2)x}^2
={x^2+√(2√2+2)x+√2}・
{x^2-√(2√2+2)x+√2}=0
したがって(2次方程式の解の公式を利用して)
x={-√(2√2+2)±√(-2√2+2)}/2,
{√(2√2+2)±√(-2√2+2)}/2
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

別解を2通り作ってみました。因みに、4次方程式の解の公式ではありません。(これはさらに次回にやります。)

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/4/27 07:59削除
問題 6-2a 次の4次方程式を解け。
(1)x^4-2x^2+2=0

別解1 思い付いた順
x^2=Xと置くと、X^2-2X+2=0
∴X=1±i ∴x^2=1±i
これを極座標表示にすると、
x^2=√2{1/√2±(1/√2)ⅰ}
=√2{cos(π/4)±isin(π/4)}
∴x=±√√2・{cos(π/4)±isin(π/4)}^(1/2)
ここで、ド・モワブルの公式https://kotobank.jp/word/%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%A2%E3%82%A2%E3%83%96%E3%83%AB%E3%81%AE%E5%85%AC%E5%BC%8F-105936#goog_rewardedを使うと、
x=±√√2・{cos(π/8)±isin(π/8)}———☆
θ=π/4と置くと、cos(π/8)=cos(θ/2)
半角の公式より、
cos^2(θ/2)=(1+cosθ)/2
=(1+cos(π/4))/2=(1+1/√2)/2
=(√2+1)/2√2=(2+√2)/4
∴cos(θ/2)=±√(2+√2)/2
∴cos(π/8)=±√(2+√2)/2———①
また、sin(π/8)=sin(θ/2)
半角の公式より、
sin^2(θ/2)=(1-cosθ)/2
=(1-cos(π/4))/2=(1-1/√2)/2
=(√2-1)/2√2=(2-√2)/4
∴sin(θ/2)=±√(2-√2)/2
∴sin(π/8)=±√(2-√2)/2———②
①,②を☆に代入すると、
x=±√√2・[±√(2+√2)/2±{√(2-√2)/2}i]
=±√(2√2+2)/2±{√(2√2-2)/2}i
={±√(2√2+2)±√(-2√2+2)}/2

∴x={√(2√2+2)±√(-2√2+2)}/2,
{-√(2√2+2)±√(-2√2+2)}/2

別解2
x^2=Xと置くと、X^2-2X+2=0
∴X=1±i ∴x^2=1±i
∴x=±√(1+i)
ここで、±√(1+i)=a+bi(a,bは実数)と置くと、1+i=(a+bi)^2
∴a^2-b^2+2abi=1+i
∴a^2-b^2=1———①
2ab=1———②
②より、b=1/2a———②'
これを①に代入すると、
a^2-1/4a^2=1
∴4a^4-1=4a^2 
∴4a^4-4a^2-1=0
∴a^2=(2±√8)/4=(2±2√2)/4
ここで、aは実数よりa^2≧0
∴a^2=(2+2√2)/4
∴a=±√(2+2√2)/2———③
③を②'に代入すると、
b=±1/√(2+2√2)
∴b^2=1/(2+2√2)=(2√2-2)/4
∴b=±√(2√2-2)/2———④
③,④をx=a+biに代入すると、
x=±√(2+2√2)/2+{±√(2√2-2)/2}i
=±√(2+2√2)/2±√(2√2-2)ⅰ/2
={±√(2√2+2)±√(-2√2+2)}/2

∴x={√(2√2+2)±√(-2√2+2)}/2,
{-√(2√2+2)±√(-2√2+2)}/2

因みに、③を②'に代入したが、①から、
b^2=a^2-1として③を代入すると、
b^2=(2+2√2)/4-1=(-2+2√2)/4
∴b=±√(2√2-2)/2———④
の方が簡単だったかもしれない。

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/4/28 07:43削除
問題 6-2a 次の4次方程式を解け。
(1)x^4-2x^2+2=0

別解3
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著p.104~105のフェラリの公式を利用する。

4次方程式の解の公式(フェラリの公式)
x^4=ax^2+2bx+c
に対して、3次方程式
2p^3+ap^2+2cp+ac-b^2=0
を作り、この解pを求める。そのpを、
x=(1/2)[√(a+2p)±√{a-2p+4√(p^2+c)}]———①
x=(1/2)[-√(a+2p)±√{a-2p+4√(p^2+c)}]———②
に代入すると、4つの解が求められる。

よって、与式をx^4=2x^2-2と変形すると、a=2,b=0,c=-2である。よって、3次方程式は、
2p^3+2p^2-4p-4=0となる。
∴p^3+p^2-2p-2=0
∴(p+1)(p^2-2)=0
∴p=-1,±√2
よって、p=√2とa=2,c=-2を①,②に代入すると、
x=(1/2)[√(2+2√2)±√{2-2√2+4√(2-2)}]
=(1/2){√(2+2√2)±√(2-2√2)}
x=(1/2)[-√(2+2√2)±√{2-2√2+4√(2-2)}]
=(1/2){-√(2+2√2)±√(2-2√2)}

∴x={√(2√2+2)±√(-2√2+2)}/2,
{-√(2√2+2)±√(-2√2+2)}/2

因みに、pとして√2を選んだが、3つのうちどれでも良いのか答えて下さい。また、選別条件があるならそれも述べて下さい。(判別か。)

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/4/29 08:02削除
>因みに、pとして√2を選んだが、3つのうちどれでも良いのか答えて下さい。また、選別条件があるならそれも述べて下さい。

4次方程式の解の公式(フェラリの公式)
x^4=ax^2+2bx+c
に対して、3次方程式
2p^3+ap^2+2cp+ac-b^2=0
を作り、この解pを求める。そのpを、
x=(1/2)[√(a+2p)±√{a-2p+4√(p^2+c)}]———①
x=(1/2)[-√(a+2p)±√{a-2p-4√(p^2+c)}]———②
に代入すると、4つの解が求められる。
アイデア引用元:「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著p.104~105

選別条件は、p^2+c≧0である。ただし、p^2+c<0となるpを使っても間違いではない。どういう事かというと、今回のもので解説しよう。
今回の4次方程式はx^4=2x^2-2で、
3次方程式p^3+p^2-2p-2=0
∴(p+1)(p^2-2)=0
∴p=-1,±√2
となる。
p=-1とすると、p^2+c=1-2=-1<0である。
つまり、①に代入すると、x=±√(1+ⅰ)
②に代入すると、x=±√(1-ⅰ)
となるが、これは x^4=2x^2-2をx^4-2x^2+2=0として、2次方程式の解の公式で解くと、x^2=1±i ∴x=±√(1±i)
と求めた値と一致するからである。
つまり、代数学の基本定理から4次方程式は多くても4つの複素数解を持ち、こう解いて√の中に√が入って複素数の範囲外になっても必ず複素数に出来(上の別解1,別解2を参照)、①や②式の√(p^2+c)の中が負でも間違いではないという事。
ただし、選別条件としてはp^2+c≧0である。

これだけじゃ面白くないので、こちらを考察してみよう。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%81%E3%83%A5%E3%83%B3%E6%95%B0

>例として、7番目のフォーチュン数を算出する。始めに最初の7つの素数の積 p7# = 510510 (=2×3×5×7×11×13×17) を考える。510510 に 2 を加えると偶数になり、3 を加えると3の倍数となる。18 までの全ての自然数は除外され、そして 19 を加えた 510529 は素数となる。よって 19 はフォーチュン数である。

その前に2×3×5×7+13=223を考えてみると、
2×3×5×7+11=221=13×17でNGである。
まず、10までの数字を足すと2×3×5×7は全ての素因数を含んでいるので上にも「18 までの全ての自然数は除外され」とあるように成り立たない。そこで、普通に考えれば次の素数11に期待する訳だが、上の7番目のフォーチュン数は次の19で成り立ったが、今回の11は成り立たない。そこで、11を素因数に含んだ合成数を考えると、11×2,11×3,・・・などだが、11×11までは×2などが2×3×5×7とくくれるので素数にはならない。
よって、合成数としては11×11が考察の的だが、その前に13など(11×11=121の前の素数)と2×3×5×7の和が全て素数になる確率なんてほとんどないだろう。だから、この予想はほとんど自明である。ただし、証明は難しいかもしれないが。
因みに、11×11までに素数があるかどうかと突っ込みを入れる人がいると思うが、nと2nの間には少なくとも1つの素数が存在する事が証明されている。https://www.chart.co.jp/subject/sugaku/suken_tsushin/76/76-8.pdf
つまり、11×2までに少なくとも1つあるので11×11までには数多くあり、それらそれぞれとの和が全て素数とならないと考える方がおかしい。

おまけ:
返信
返信3
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/4/26 11:48 (No.1147166)削除
次の文章を完全解説して下さい。

演習問題15
Rを可換環とするとき、次の(1)と(2)は同値であることを示せ。
(1)Rのイデアルはすべて有限生成である。
(2)(昇鎖律)RのイデアルIi(i=1,2,・・・)について、
I1⊂I2⊂I3⊂・・・
ならば、ある自然数Nが存在して、すべてのm(≧N)について、Im=IN
(1)または(2)を満たす環をネーター環という。

証明
(1)⇒(2):I=⋃(i=1~∞)Iiとおけば、IはRのイデアルである(問2.14)。
仮定よりIは有限生成であるから、I=(a1,・・・,ar)(∃a1,・・・,ar∈R)と表される。
各aiはある番号niがあって、a1∈In1,・・・,ar∈Inrとなっている。このとき、
(a1)=a1R⊂In1,・・・,(ar)=arR⊂Inr
そこで、n=max(n1,・・・,nr)とおけば、
In1⊂In,・・・,Inr⊂Inである。ゆえに、
Ⅰ=(a1,・・・,ar)=a1R+・・・+arR⊂In⊂I
したがって、I=Inが得られる。このことは、番号n以降はイデアルが同じになっていることを意味している。
I1⊂I2⊂・・・⊂In⊂In+1=・・・
(2)⇒(1):イデアルIは有限生成ではないと仮定する。Iの任意の元をa1とする。(a1)=a1R⊊Iであるから、I-a1Rは空集合ではない。I-a1Rの任意の元をa2とすると(a1)⊊(a1,a2)である。
(a1,a2)⊊Iであるから、I-(a1,a2)は空集合ではない。I-(a1,a2)の任意の元をa3とする。イデアルIは有限生成ではないから、この操作は有限では終わらない。したがって、次のようなイデアルの無限列ができる。
(a1)⊊(a1,a2)⊊・・・⊊(a1,・・・,ar)⊊(a1,・・・,ar,ar+1)⊊・・・
以上より、対偶によって、(2)⇒(1)が証明された。

問2.14
環Rのイデアルの無限列
I1⊂I2⊂・・・⊂Ii⊂Ii+1⊂・・・
に対して、I=⋃(i=1~∞)Iiとおけば、IはRのイデアルであることを示せ。
「演習 群・環・体 入門」新妻弘著より

適当に分かり易く解説して下さい。

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/4/26 14:06削除
解説
>演習問題15
Rを可換環とするとき、次の(1)と(2)は同値であることを示せ。
(1)Rのイデアルはすべて有限生成である。
(2)(昇鎖律)RのイデアルIi(i=1,2,・・・)について、
I1⊂I2⊂I3⊂・・・
ならば、ある自然数Nが存在して、すべてのm(≧N)について、Im=IN
(1)または(2)を満たす環をネーター環という。

イメージとしては、(1)が有限なので、それと同値な(2)は無限列でも途中から全て同じになるというイメージ。有限だから。(念のため、この無限列は全て包含関係。)

>I=⋃(i=1~∞)Iiとおけば、IはRのイデアルである(問2.14)。

念のため、
⋃(i=1~∞)Ii=I1∪I2∪・・・∪In∪・・・
という事で、さらに全てのIiは包含関係である。つまり、無限には終わりがないのでちょっと疑問は持っているが。
どういう事かというと、例えば、ライプニッツの公式、
π/4=1-1/3+1/5-1/7+・・・
だが、これを無限までやると左辺は無理数で右辺は有理数という事になる。
つまり、I=⋃(i=1~∞)Iiも無限までやってしまったら本当にイデアルでいられるのかという疑問である。(無限級数の場合は有理数の集合でいられなくなってしまっているから。)

>仮定よりIは有限生成であるから、I=(a1,・・・,ar)(∃a1,・・・,ar∈R)と表される。

ちょっと長いが、

定理2.4
Aを可換環Rの部分集合とし、Aの元とRの元の積の有限個の和全体の集合をARで表す。すなわち、
AR={a1r1+・・・+anrn|n∈ℕ,ai∈A,ri∈R(1≦i≦n)}
このとき、ARはRのイデアルである。

定義2.3
可換環Rにおいて、定理2.4のイデアルARを集合Aによって生成されたイデアルといい、Aをその生成系という。特に、I=ARで、Aが有限集合A={a1,・・・,an}のとき、Iはa1,a2,・・・,anによって生成されたイデアルといい、I=(a1,a2,・・・,an) または I=a1R+a2R+・・・+anRで表し、イデアルIは有限生成であるという。
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

つまり、I=a1R+a2R+・・・+anRで表されるという事である。

>各aiはある番号niがあって、a1∈In1,・・・,ar∈Inrとなっている。

つまり、aiはI1~Irまでのどれかの元でダブる事はないという事である。例えば、a1R+a2Rでa1とa2が同じイデアルの元だったら1つになってしまうからである。

>(a1)=a1R⊂In1,・・・,(ar)=arR⊂Inr
そこで、n=max(n1,・・・,nr)とおけば、
In1⊂In,・・・,Inr⊂Inである。

In1などはIi(I1⊂I2⊂I3⊂・・・)のどの位置に入っているか分からないが、n=max(n1,・・・,nr)と置けば全て包含関係なのでIni⊂Inである。

>ゆえに、
Ⅰ=(a1,・・・,ar)=a1R+・・・+arR⊂In⊂I
したがって、I=Inが得られる。

上のをちょっとまとめると、
a1R⊂In,・・・,arR⊂Inより、
a1R+・・・+arR⊂In+・・・+In
ここで、Inはイデアルよりは加法群であるので、
In+・・・+In=In
∴a1R+・・・+arR⊂In
また、In⊂Iは自明なので、I⊂In⊂I
よって、挟み打ちの原理より、I=In

>(2)⇒(1):イデアルIは有限生成ではないと仮定する。

対偶で、(1)でない⇒(2)でない
を証明するために「(1)Rのイデアルはすべて有限生成である。」を否定している訳である。

>したがって、次のようなイデアルの無限列ができる。
(a1)⊊(a1,a2)⊊・・・⊊(a1,・・・,ar)⊊(a1,・・・,ar,ar+1)⊊・・・
以上より、対偶によって、(2)⇒(1)が証明された。

これはまさに(2)の否定である。

(2)(昇鎖律)RのイデアルIi(i=1,2,・・・)について、
I1⊂I2⊂I3⊂・・・
ならば、ある自然数Nが存在して、すべてのm(≧N)について、Im=IN

途中からイコールになっていない訳だから。よって、対偶が示された訳である。

補足
>念のため、
⋃(i=1~∞)Ii=I1∪I2∪・・・∪In∪・・・
という事で、さらに全てのIiは包含関係である。つまり、無限には終わりがないのでちょっと疑問は持っているが。
どういう事かというと、例えば、ライプニッツの公式、
π/4=1-1/3+1/5-1/7+・・・
だが、これを無限までやると左辺は無理数で右辺は有理数という事になる。
つまり、I=⋃(i=1~∞)Iiも無限までやってしまったら本当にイデアルでいられるのかという疑問である。(無限級数の場合は有理数の集合でいられなくなってしまっているから。)

選択公理も無限に当てはめるから矛盾が起きるのではないでしょうか。(適当)
https://note.com/digicreatorito/n/n23158209ea62

おまけ:
https://www.asahi.com/articles/ASQ7Z5K75Q7NULZU009.html?ref=ad_ca_cp2024spr_x_br_svo_kiji_br_svo_kiji_0416_a391&twclid=2-5ulaqx6wfg8zbn9s5e5k8k3xq
返信
返信1
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/4/25 10:39 (No.1146410)削除
次の文章を完全解説して下さい。

問題 6-1a 次の3次方程式を解け。
(1)x^3+x-2=0
(2)x^3-3x+1=0

解答
(1)方程式の左辺にx=1を代入すると0なので、x^3+x-2=(x-1)(x^2+x+2)=0である。よって(2次方程式の解の公式も使って)x=1,(-1±√-7)/2が解である。
(2)カルダノの公式を利用して解く。公式の3乗根の部分を計算すると
3√[-1/2+√{(1/2)^2+(-1)^3}]
=3√{-1/2+(√-3)/2}
=3√{e^(2πi/3)}=e^(2πi/9)
である。よって、方程式は
e^(2πi/9)+e^(-2πi/9)=2cos(2π/9)
e^(2πi/3)e^(2πi/9)+e^(-2πi/3)e^(-2πi/9)
=2cos(8π/9)
e^(-2πi/3)e^(2πi/9)+e^(2πi/3)e^(-2πi/9)
=2cos(4π/9)
である。
(参考:(2)は3個の実数解を持つが、カルダノの公式の3乗根の中の平方根の中は-3/4と負になります。「実数解を与える公式に虚数を用いる」というのは当時、問題になり、虚数を用いない公式が(5次方程式の解の公式と同様に)探し求められていました(「不還元の場合」と呼ばれていました)。結局、この問題も(5次方程式同様)否定的に解決されました(3個の実数解を持つ場合、実べき根のみで解を表す公式はない)。)
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

命題6.1(3次方程式の解の公式)
x^3+ax+b=0の解は次の公式で与えられる(カルダノの公式):
x=3√[-b/2+√{(b/2)^2+(a/3)^3}]
+3√[-b/2-√{(b/2)^2+(a/3)^3}],

ω^2・3√[-b/2+√{(b/2)^2+(a/3)^3}]
+ω・3√[-b/2-√{(b/2)^2+(a/3)^3}],

ω・3√[-b/2+√{(b/2)^2+(a/3)^3}]
+ω^2・3√[-b/2-√{(b/2)^2+(a/3)^3}]

ここでω=(-1+√3i)/2(1の原始3乗根)とする。(注:√の前の3は3乗根という意味である。)

これを使って(1)のx=1が合っているか確認して下さい。(-1±√-7)/2の方は面倒臭いだけで同じ事なので省略。

>e^(2πi/9)+e^(-2πi/9)=2cos(2π/9)
e^(2πi/3)e^(2πi/9)+e^(-2πi/3)e^(-2πi/9)
=2cos(8π/9)
e^(-2πi/3)e^(2πi/9)+e^(2πi/3)e^(-2πi/9)
=2cos(4π/9)

解説した上で、一応、途中の式も書いて下さい。

>「実数解を与える公式に虚数を用いる」というのは当時、問題になり、虚数を用いない公式が(5次方程式の解の公式と同様に)探し求められていました(「不還元の場合」と呼ばれていました)。

3乗根な中が虚数になるのはどういう場合か答えて下さい。念のため、aとbの範囲の話ではありません。

>(2)x^3-3x+1=0

別解を作ってみて下さい。因みに、私は即興で2通り作ってみました。

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/4/25 14:00削除
解説
>カルダノの公式を使って(1)のx=1が合っているか確認して下さい。(-1±√-7)/2の方は面倒臭いだけで同じ事なので省略。

(1)x^3+x-2=0
命題6.1(3次方程式の解の公式)
x^3+ax+b=0の解は次の公式で与えられる(カルダノの公式):
x=3√[-b/2+√{(b/2)^2+(a/3)^3}]
+3√[-b/2-√{(b/2)^2+(a/3)^3}]

よって、これにa=1,b=-2を代入すると、
x=3√[2/2+√{(-2/2)^2+(1/3)^3}]
+3√[2/2-√{(-2/2)^2+(1/3)^3}]
=3√[1+√{(-1)^2+(1/3)^3}]
+3√[1-√{(-1)^2+(1/3)^3}]
=3√{1+√(1+1/27)}
+3√{1-√(1+1/27)}
=3√{1+√(28/27)}
+3√{1-√(28/27)}
=3√(1+2√7/3√3)
+3√(1-2√7/3√3)
=3√(1+2√21/9)
+3√(1-2√21/9)
∴x=3√(1+2√21/9)
+3√(1-2√21/9)
これを電卓で計算すると、
x=1.2637626・・・+(-0.2637626・・・)=1
よって、OK。
これだけじゃ面白くないので、
x=3√(1+2√21/9)
+3√(1-2√21/9)
の3乗根を外す。そこで、
x=3√(1/2+√a)^3+3√(1/2-√a)^3となったと想定すると、
(1/2+√a)^3=1+2√21/9が成り立つ。
∴1/8+3√a/4+3a/2+a√a
=1+2√21/9
∴1/8+3a/2+(a+3/4)√a
=1+2√21/9
よって、1/8+3a/2=1———①
(a+3/4)√a=2√21/9———②
が成り立つ。
①より、3a/2=7/8 ∴a=7/12
これを②に代入すると成り立つ事が確認出来るが省略。
よって、x=3√(1/2+√a)^3+3√(1/2-√a)^3に代入すると、
x=3√{1/2+√(7/12)}^3
+3√(1/2-√(7/12)}^3
=3√(1/2+√21/6)^3
+3√(1/2-√21/6)^3
=(1/2+√21/6)+(1/2-√21/6)
=1
∴x=1

>e^(2πi/9)+e^(-2πi/9)=2cos(2π/9)
e^(2πi/3)e^(2πi/9)+e^(-2πi/3)e^(-2πi/9)
=2cos(8π/9)
e^(-2πi/3)e^(2πi/9)+e^(2πi/3)e^(-2πi/9)
=2cos(4π/9)

(2)の方程式x^3-3x+1=0をカルダノの公式で解くと、
3√[-1/2+√{(1/2)^2+(-1)^3}]
=3√{-1/2+(√-3)/2}
=3√{e^(2πi/3)}=e^(2πi/9)
を使って、
カルダノの公式の一番上の式は、
x=e^(2πi/9)+e^(-2πi/9)
これをオイラーの関係式で変換すると、
e^(2πi/9)=cos(2π/9)+isin(2π/9)
e^(-2πi/9)=cos(-2π/9)+isin(-2π/9)
=cos(2π/9)-isin(2π/9)
これらを上の式に代入すると、
x=cos(2π/9)+isin(2π/9)
+cos(2π/9)-isin(2π/9)
=2cos(2π/9)
∴x=2cos(2π/9)
カルダノの公式の2番目の式は、1番目の式にωとω^2がかかっていて、
ω=(-1+√3i)/2
ω^2={(-1+√3i)/2}^2
=(-2-2√3i)/4
=(-1-√3i)/2
よって、これらを極形式表示すると、
ω=cos(2π/3)+isin(2π/3)
ω^2=cos(-2π/3)+isin(-2π/3)
よって、カルダノの2番目の式は、
x=e^(2πi/3)e^(2πi/9)
+e^(-2πi/3)e^(-2πi/9)となる。
∴x=e^(8πi/9)+e^(-8πi/9)
=cos(8π/9)+isin(8π/9)
+cos(-8π/9)+isin(-8π/9)
=cos(8π/9)+isin(8π/9)
+cos(8π/9)-isin(8π/9)
=2cos(8π/9)
∴x=2cos(8π/9)
3番目の式も同じなので省略。

>3乗根な中が虚数になるのはどういう場合か答えて下さい。念のため、aとbの範囲の話ではありません。

勘の良い人は「(参考:(2)は3個の実数解を持つが、カルダノの公式の3乗根の中の平方根の中は-3/4と負になります」から、3次方程式x^3+ax+b=0の3つの解が全て実数の時に3乗根の中が虚数になると分かったと思う。
よく考えれば納得できる話である。y=x^3+ax+bのグラフを考えると少なくとも1ヶ所ではx軸と交わるので少なくとも1つは実数解を持つ。そして、カルダノの公式の一番上の式が虚数解にならない場合が残りの2式がωとω^2の式になるので実数解が1つの場合である。
そして、実数解が3つの場合は必然的に3乗根の中が虚数の場合しかあり得ない事がイメージ出来るだろう。
私の言う事は信用出来ないと思うので、一応裏を取ってみた。

三次方程式
x^3 + p x + q = 0
にカルダノの公式を適用すると
(中略)
D = −(4p^3 + 27q^2) > 0
と同値な条件であり、相異なる 3 個の実数解を持つ条件である。
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E6%AC%A1%E6%96%B9%E7%A8%8B%E5%BC%8F#%E9%82%84%E5%85%83%E4%B8%8D%E8%83%BD%E3%81%AE%E5%A0%B4%E5%90%88

次回、高2レベルの微分でこれを証明してみましょう。ただし、全て私のオリジナルで参考程度です。(24年ぐらい前に考えたものです。さっきちょっと考えてみました。)

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/4/25 16:45削除
>次回、高2レベルの微分でこれを証明してみましょう。

x^3+ax+b=0の解の公式は、

命題6.1(3次方程式の解の公式)
x^3+ax+b=0の解は次の公式で与えられる(カルダノの公式):
x=3√[-b/2+√{(b/2)^2+(a/3)^3}]
+3√[-b/2-√{(b/2)^2+(a/3)^3}],

ω^2・3√[-b/2+√{(b/2)^2+(a/3)^3}]
+ω・3√[-b/2-√{(b/2)^2+(a/3)^3}],

ω・3√[-b/2+√{(b/2)^2+(a/3)^3}]
+ω^2・3√[-b/2-√{(b/2)^2+(a/3)^3}]

ここでω=(-1+√3i)/2(1の原始3乗根)とする。(注:√の前の3は3乗根という意味である。)

だが、この3乗根の中の√の中の(b/2)^2+(a/3)^3<0の場合は3つの解が実数解である事を証明する。

y=x^3+ax+bをxで微分すると、
y'=3x^2+a=0とすると、
3x^2=-a ∴x^2=-a/3
∴x=±√(-a/3)
ところで、y=x^3+ax+bのx^3の係数が正よりこのグラフは右肩上がりで、3つの解が実数解を持つ場合は、x=-√(-a/3)が極大値を取りyの値が正、x=√(-a/3)が極小値を取りyの値が負の場合である。
そこで、x=-√(-a/3)をy=x^3+ax+bに代入すると、
-(-a/3)√(-a/3)+a{-√(-a/3)}+b>0
∴(a/3)√(-a/3)-a√(-a/3)+b>0
∴(-2a/3)√(-a/3)+b>0
(-2a/3)√(-a/3)>-b
ここで、x=±√(-a/3)よりa<0
∴√(-4a^3/27)>-b
よって、b<0の場合、
-4a^3/27>b^2 ∴b^2+4a^3/27<0———ア
また、x=√(-a/3)をy=x^3+ax+bに代入すると、
(-a/3)√(-a/3)+a{√(-a/3)}+b<0
∴(2a/3)√(-a/3)+b<0
∴(2a/3)√(-a/3)<-b
ここで、x=±√(-a/3)よりa<0なので、両辺にマイナスを掛けると、
(-2a/3)√(-a/3)>b
よって、b>0の場合、両辺を2乗すると、
(-4a^3/27)>b^2
∴b^2+4a^3/27<0———イ
ア,イより、3つの解が実数の場合は、
b^2+4a^3/27<0と同値である。(その場合、a<0,b>0も必然となる。ただし、b>0は他の方面から証明が必要だろう。)
この両辺を4で割ると、
b^2/4+a^3/27<0
∴(b/2)^2+(a/3)^3<0
ところで、カルダノの公式より、

命題6.1(3次方程式の解の公式)
x^3+ax+b=0の解は次の公式で与えられる(カルダノの公式):
x=3√[-b/2+√{(b/2)^2+(a/3)^3}]
+3√[-b/2-√{(b/2)^2+(a/3)^3}]

よって、3つの実数解を持つ場合は、3乗根な中が虚数になる場合である。(念のため、参考程度の証明である。)

>「実数解を与える公式に虚数を用いる」というのは当時、問題になり、虚数を用いない公式が(5次方程式の解の公式と同様に)探し求められていました(「不還元の場合」と呼ばれていました)。

ところで、カルダノの公式の還元不能の場合は、一番上の式だけで3個の実数解を表している。言われれば気付くと思うが、誰も言っていない事である。https://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-10985660980.html

また、こんな事https://ameblo.jp/hitorinomeaki/entry-10991949179.htmlも証明したが、今回、「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著さんのお陰で長年の疑問を解決出来て大感謝である。
何かというと、こちらのサイトhttps://keisan.casio.jp/exec/system/1256966554が還元不能の場合をどうやって求めているのか謎だったのですが、オイラーの関係式で

>e^(2πi/9)+e^(-2πi/9)=2cos(2π/9)
e^(2πi/3)e^(2πi/9)+e^(-2πi/3)e^(-2πi/9)
=2cos(8π/9)
e^(-2πi/3)e^(2πi/9)+e^(2πi/3)e^(-2πi/9)
=2cos(4π/9)

のようにして求めていたのですね。すっきりしました。もちろん、上の場合はArccos(-1/2)やArcsin(√-3/2)が簡単な形になっているだけでプログラミングならどんな値にも対応出来るという事ですね。

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/4/25 20:23削除
うっかりしました。

>ア,イより、3つの解が実数の場合は、
b^2+4a^3/27<0と同値である。(その場合、a<0,b>0も必然となる。ただし、b>0は他の方面から証明が必要だろう。)

上より、
b<0の場合、-4a^3/27>b^2 
∴b^2+4a^3/27<0———ア
b>0の場合、両辺を2乗すると、
(-4a^3/27)>b^2
∴b^2+4a^3/27<0———イ
なので、3つの解が実数解の場合は、a<0は必然ですが、bは任意で成り立ちますね。
因みに、b=0の場合も、x^3+ax=0となり、x(x^2+a)=0
∴x=0,±√(-a)
よって、a<0だけが必然ですね。

多分、24年前は時間をかけてやっていたのでしっかり辿り着いていたと思います。ノートを調べれば分かりますが、興味がないのでスルーします。

念のため、a=0の場合は、x^3+b=0より、x^3=-b
∴x=-3√b,-3√bω,-3√bω^2(√の前の3は3乗根を表す)
よって、実数解は1つだけです。
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/4/26 07:58削除
問題 6-1a 次の3次方程式を解け。
(1)x^3+x-2=0
(2)x^3-3x+1=0

(2)の別解1
cosの3倍角の公式より、
cos3θ=4cos^3θ-3cosθ
∴8cos^3θ-6cosθ-2cos3θ=0
∴(2cosθ)^3-3(2cosθ)-2cos3θ=0
ここで、x=2cosθ,-2cos3θ=1と置くと、x^3-3x+1=0の解がx=2cosθで、cos3θ=-1/2が成り立つ。
∴3θ=2π/3,4π/3,8π/3
∴θ=2π/9,4π/9,8π/9
∴x=2cos(2π/9),2cos(4π/9),
2cos(8π/9)

別解2
頂角Aが20°の二等辺三角形ABCを描き、AB=AC=1,BC=xと置く。
また、AC上に∠DBC=20°となる点Dを取ると、△BDCは△ABCと相似な二等辺三角形になるのでBD=BC=x———①
また、∠DBA=80°-20°=60°となるので、AB上に∠EDB=60°となる点Eを取ると、△BDEは正三角形になりBD=BE=ED=x———②
また、∠EDA=180°-80°-60°=40°となる。ここで、AC上に∠EFD=40°となる点Fを取ると、∠FED=180°-40°×2=100°より、∠FEA=180°-100°-60°=20°
よって、∠FEA=∠FAE=20°で△EFDと△FAEはそれぞれ二等辺三角形になる。
よって、ED=EF=AF=x———③
①,②,③より全ての線分の長さが等しい事が分かる。
ところで、△ABC∽△BDCより、
1:x=x:CDが成り立つ。∴CD=x^2
ここで、FからAEに垂線を下ろしその足をH,BからACに垂線を下ろしその足をIとすると、AE=1-xで△FAEは二等辺三角形より、AH=(1-x)/2,AF=x(③より)
また、△BCDも二等辺三角形より、CI=x^2/2 ∴AI=1-x^2/2,AB=1
今、2角が等しいので、△AFH∽△ABI
∴AF:AH=AB:AI
よって、x:(1-x)/2=1:1-x^2/2が成り立つ。
∴x(1-x^2/2)=(1-x)/2
∴x-x^3/2=(1-x)/2
∴2x-x^3=1-x
∴x^3-3x+1=0
よって、題意の方程式が現れ、AからBCに垂線を下ろしその足をJとすると、
x=2cos80°
よって、解の1つは2cos(4π/9)
ここで、x-2cos80°として直にx^3-3x+1を割ると、計算省略で、
商は、x^2+2cos80°x+4cos^2(80°)-3となる。
よって、x^2+2cos80°x+4cos^2(80°)-3=0を解の公式で解くと、計算省略で、
x=-cos80°±√3sin80°
=±√3sin80°-cos80°
これを単振動の合成で1つのsinにすると、計算省略で、
x=2sin50°,2sin290°
これをcosにすると、計算省略で、
x=2cos40°,2cos160°
∴x=2cos(2π/9),2cos(8π/9)
上から、x=2cos(4π/9)
よって、3つ全て求められた。

おまけ:
https://www.instagram.com/ugakimisato.mg/p/C6L_xycSbri/?img_index=3
返信
返信4
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/4/23 16:19 (No.1144990)削除
問題1
△ABCの内部に点Dがある。△DAB,△DBC,△DCAの重心をそれぞれP,Q,Rとする。△ABCの面積が18のとき、△PQRの面積を求めよ。
(91 明浄学院)

別解でした。一応、模範解答も紹介しますね。

改題
https://www.msn.com/ja-jp/lifestyle/other/%E8%A7%92%E5%BA%A6%E5%BD%93%E3%81%A6%E3%82%AF%E3%82%A4%E3%82%BA-vol-775-x%E3%81%AE%E8%A7%92%E5%BA%A6%E3%81%AF%E4%BD%95%E5%BA%A6/ar-AA1nuz7l

改題して難しくしてみました。

問題2
∠A=50°,∠B=80°,∠C=50°の△ABCの辺ABの外側に正三角形DABを作り、また、∠E=40°,∠B=60°,∠C=80°の△EBCを頂点EがBCに関して点Aと同じ側に作る時、∠AEBの角度を求めて下さい。

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/4/24 07:51削除
問題1
△ABCの内部に点Dがある。△DAB,△DBC,△DCAの重心をそれぞれP,Q,Rとする。△ABCの面積が18のとき、△PQRの面積を求めよ。
(91 明浄学院)

解法1 参考書の模範解答
DP,DQの延長と、辺AB,BCの交点を、それぞれN,Lとする。
N,Lは辺AB,BCの中点だから、中点連結定理より、
NL=(1/2)AC
DP:PN=DQ:QL=2:1
によって、△DPQ∽△DNLで、相似比は2:3だから、
PQ=(2/3)NL=(2/3)×(1/2)AC
=(1/3)AC
同様にQR=(1/3)AB,PR=(1/3)BC
よって、△ABC∽△QRP
相似比は3:1だから、面積比は9:1
△PQR=△ABC÷9=18÷9=2

解答の前に助言が付いているので載せておきましょう。

“重心連結”とでもよびたいような問題です。(もちろん、そんな用語はありません。)補助線のひき方に注意しましょう。(基本図6)

基本図6はACを共有した△ABCと△ACD(四角形ABCDという事)とそれぞれの三角形の重心G1,G2が描かれていて、AG1の延長とBCとの交点をM,AG2の延長とCDとの交点をNとして、G1G2=(1/3)BDとその理由が書かれている。
要は、定石どおりに補助線を引けという事だろう。

解法2 私のオリジナル
点Q,Rはそれぞれ△BCD,△ACDの重心なので、BQの延長とARの延長は共にCDの中点で交わり、その点をMとすると、
AR:RM=BQ:QM=2:1である。
つまり、MR:MA=MQ:MB=1:3より、△MRQ∽△MABで相似比1:3である。また、RQ∥AB
同様の事をすれば、PQ∥AC,PR∥BC
よって、△ABC∽△QRPで相似比3:1より面積比は9:1である。
よって、△PQR=18÷9=2

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/4/25 07:49削除
問題2
∠A=50°,∠B=80°,∠C=50°の△ABCの辺ABの外側に正三角形DABを作り、また、∠E=40°,∠B=60°,∠C=80°の△EBCを頂点EがBCに関して点Aと同じ側に作る時、∠AEBの角度を求めて下さい。

解答
∠A=∠Cより△BACは二等辺三角形。よって、BC=BA———①
また、△DABは正三角形よりBA=BD———②
①,②より、BC=BD
また、∠DBC=60°+80°=140°より、△BCDは頂角が140°の二等辺三角形。よって、∠BCD=∠BDC=(180°-140°)÷2=20°また、BEとCDの交点をFとすると、△FBCの内対角の和より、∠DFB=20°+60°=80°
また、∠ABE=80°-60°=20°より、∠DBF=60°+20°=80°
よって、∠DFB=∠DBFより△BDFは二等辺三角形。よって、DB=DF
また、正三角形よりDB=DAなので、
DF=DA
また、∠FDA=60°-20°=40°より△DFAは頂角が40°の二等辺三角形。
よって、∠DAF=(180°-40°)÷2=70°より、
∠FAB=70°-60°=10°
よって、∠FAC=50°-10°=40°
また、∠FEC=∠E=40°より、
∠FAC=∠FEC
よって、円周角の定理の逆により4点A,F,C,Eは同一円周上にある。
ところで、∠ACF=50°-20°=30°
よって、円周角の定理より∠AEF=∠ACF=30°
よって、∠AEB=30°

因みに、ちょっと鋭い人ならこの∠AEBという角度は正三角形DABと関係なく成立しているじゃないかと気付いたはずである。
そう、この四角形ABCEの対角線が作る∠AEBを求めるのは有名なラングレー問題というものである。
つまり、正三角形ABCを付け加えて解くという解法である。
因みに、こちらのサイトhttps://www.gensu.co.jp/saito/challenge/langley.htmlに12通りの解法が載っているが、この解法は載っていない。
念のため、私のオリジナルではありません。十数年前に本屋で立ち読みして記憶して帰ってきた解法。因みに、その時に上のサイトの証明例4も暗記して帰ってきたのだが、こちらの解法は解読するのに手間取って合計30分~1時間ぐらい立ち読みした記憶がある。笑(紙と鉛筆がないと解読も結構大変なんですよ。)

おまけ:
https://kakuyomu.jp/works/16817139555110499824/episodes/16817139555113438414
返信
返信2
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/4/20 15:07 (No.1142419)削除
問題
∠A=45°の△ABCがある。頂点Aから辺BCに垂線をひき、辺BCとの交点をDとすると、BD=2cm,DC=4cmになった。
このとき、頂点Bから辺ACに垂線をひき、ADとの交点をEとすると、AE=□cm,DE=□cmである。
(88 筑波大付,改題)

別解を作ってみました。ただし、試験では使えないレベルですが、中学数学です。もっとも二重根号外しとかを中学数学とすればの話ですが。
念のため、模範解答の方法は普通に解けました。(結構難しいと思います。)

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/4/21 07:49削除
問題
∠A=45°の△ABCがある。頂点Aから辺BCに垂線をひき、辺BCとの交点をDとすると、BD=2cm,DC=4cmになった。
このとき、頂点Bから辺ACに垂線をひき、ADとの交点をEとすると、AE=□cm,DE=□cmである。
(88 筑波大付,改題)

模範解答
BからACに下ろした垂線の足をFとすると、∠A=45°より△ABFは直角二等辺三角形になる。∴AF=BF———①
また、∠EAF=∠CBF=90°-∠C———②
また、∠AFE=∠BFC=90°———③
①,②,③より、△AEF≡△BCF
よって、AE=BC=BD+DC=6cm
また、△BDEと△ADCにおいて、
∠EDB=∠CDA=90°———④
②,④より、2角が等しいので、
△BDE∽△ADC
よって、BD:DE=AD:DCが成り立つ。よって、DE=xと置くと、
2:x=6+x:4
∴x(x+6)=8 ∴x^2+6x-8=0
∴x=-3±√17
x>0より、x=-3+√17
∴DE=-3+√17cm
よって、答えは、AE=6cm
DE=-3+√17cm

因みに、別解は、DEの方は試験でもぎりぎり使えるレベルです。AEの方は電卓が必要でしょう。

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/4/22 07:59削除
問題
∠A=45°の△ABCがある。頂点Aから辺BCに垂線をひき、辺BCとの交点をDとすると、BD=2cm,DC=4cmになった。
このとき、頂点Bから辺ACに垂線をひき、ADとの交点をEとすると、AE=□cm,DE=□cmである。
(88 筑波大付,改題)

別解
DE=xと置いて、△EBD,△ECDで三平方の定理を使うと、
BE=√(x^2+4),CE=√(x^2+16)
また、∠AHB=∠ADB=90°より円周角の定理の逆により4点A,H,D,Bは同一円周上にある。よって、四角形ABDHは円に内接する四角形である。
∴∠HDC=∠BAH=45°———①
また、∠EHC=∠EDCより四角形EDCHも円に内接する四角形である。よって、円周角より、∠HEC=∠HDC———②
①,②より、∠HEC=45°
よって、△HECは直角二等辺三角形である。
∴EH=CH=CE/√2
=√(x^2+16)/√2
∴BH=BE+EH
=√(x^2+4)+√(x^2+16)/√2
よって、△BCHで三平方の定理を使うと、
{√(x^2+4)+√(x^2+16)/√2}^2
+{√(x^2+16)/√2}^2=6^2
が成り立つ。
∴x^2+4+(x^2+16)/2
+√2・√{(x^2+4)(x^2+16)}
+(x^2+16)/2=36
∴x^2+4+x^2+16+√{2(x^2+4)(x^2+16)}=36
∴√{2(x^2+4)(x^2+16)}=16-2x^2
∴2(x^2+4)(x^2+16)=4(8-x^2)^2
∴x^4+20x^2+64=2(x^4-16x^2+64)
∴x^4+52x^2+64=0
これを2次方程式の解の公式で解くと、
x^2=26±6√17
図よりx^2<6^2は自明なので、
x=26-6√17
ここで、二重根号外しを定石通りやっても良いが、
x^2=26-6√17=(√17-3)^2より、
x=√17-3
∴DE=-3+√17cm
また、x^2+4=30-6√17,
x^2+16=42-6√17より、
EH=√(x^2+16)/√2
=√(42-6√17)/√2
=√(21-3√17)
∴EH=√(21-3√17)cm
BE=√(x^2+4)=√(30-6√17)cm
ところで、対頂角と直角の2角が等しいので、△BED∽△AEH 
よって、DE:BE=HE:AEが成り立つ。
∴-3+√17:√(30-6√17)
=√(21-3√17):AE
∴AE={√(30-6√17)・√(21-3√17)}/(-3+√17)
=√(936-216√17)/(-3+√17)
∴AE=√(936-216√17)/(-3+√17)———☆
ここで、二重根号外しの定石より、
(√x-√y)^2=x+y-2√xyを作り、
936-216√17=936-2√(108^2・17)とすると、
x+y=936,xy=108^2・17
中学生だったらこれを連立させて解けるが、高1用の解と係数の関係を使うと、
x,yは2次方程式t^2-936t+108^2・17=0の2つの解である。
これを電卓使用で解くと、
t=468±√20736=468±144
=612,324
∴√(936-216√17)=√612-√324=6√17-18
これを☆に代入すると、
AE=(6√17-18)(√17-3)
=6(√17-3)/(√17-3)=6
∴AE=6cm
DE=-3+√17cm

何でもありの解法は次回。

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/4/23 07:58削除
問題
∠A=45°の△ABCがある。頂点Aから辺BCに垂線をひき、辺BCとの交点をDとすると、BD=2cm,DC=4cmになった。
このとき、頂点Bから辺ACに垂線をひき、ADとの交点をEとすると、AE=□cm,DE=□cmである。
(88 筑波大付,改題)

何でもありの解法

DE=xと置くと、△BEDでの三平方の定理より、BE=√(x^2+4)
また、2角が等しいので△BED∽△BCHより、x:√(x^2+4)=CH:6が成り立つ。
∴CH=6x/√(x^2+4)
よって、△BCHで三平方の定理を使うと、
BH^2=6^2-{6x/√(x^2+4)}^2
=36-36x^2/(x^2+4)
={36(x^2+4)-36x^2}/(x^2+4)
=144/(x^2+4)
∴BH=12/√(x^2+4)
ところで、∠A=45°でBH⊥ACより△ABHは直角二等辺三角形である。
∴AH=BH=12/√(x^2+4)———①
∴AC=AH+CH
=12/√(x^2+4)+6x/√(x^2+4)
=6(x+2)/√(x^2+4)
ここで、△ACDで三平方の定理を使うと、
AD^2=AC^2-DC^2
={6(x+2)/√(x^2+4)}^2-4^2
={36(x^2+4x+4)-16(x^2+4)}/(x^2+4)
=(20x^2+144x+80)/(x^2+4)
∴AD=√{(20x^2+144x+80)/(x^2+4)}———②
また、EH=BH-BE
=12/√(x^2+4)-√(x^2+4)
={12-(x^2+4)}/√(x^2+4)
=(8-x^2)/√(x^2+4)
∴EH=(8-x^2)/√(x^2+4)———③
ところで、2角が等しいので、△AEH∽△ACD ∴AH:EH=AD:CD
よって、①,②,③とCD=4cmより、
12/√(x^2+4):(8-x^2)/√(x^2+4)
=√{(20x^2+144x+80)/(x^2+4)}:4が成り立つ。
∴12:8-x^2
=√(20x^2+144x+80):4√(x^2+4)
∴(8-x^2)√(20x^2+144x+80)=48√(x^2+4)
∴(8-x^2)^2(20x^2+144x+80)=48^2(x^2+4)
∴(x^4-16x^2+64)(5x^2+36x+20)=48・12(x^2+4)
これをpythonで計算すると、

from sympy import Symbol,factor
x = Symbol('x')
expr = (x**4 - 16*x**2 + 64)*(5*x**2 + 36*x + 20) - 48*12*(x**2 + 4)
print(factor(expr))
結果:(x**2 + 6*x - 8)*(5*x**4 + 6*x**3 - 56*x**2 - 192*x + 128)

よって、
(𝑥^2+6𝑥−8)・(5𝑥^4+6𝑥^3−56𝑥^2−192^𝑥+128)

よって、x^2+6x-8=0を解の公式で解くと、x=-3±√17
x>0より、x=-3+√17
∴DE=-3+√17cm
また、△AEHで三平方の定理を使うと、
AE^2=AH^2+EH^2
={12/√(x^2+4)}^2+{(8-x^2)/√(x^2+4)}^2
=144/(x^2+4)+(8-x^2)^2/(x^2+4)
={(8-x^2)^2+144}/(x^2+4)———ア
ここで、x=-3+√17より、
√17=x+3として両辺を2乗すると、
17=x^2+6x+9
∴8-x^2=6x———イ
イをアに代入すると、
AE^2={(6x)^2+144}/(x^2+4)
=36(x^2+4)/(x^2+4)=36
∴AE=6cm
よって、答えは、AE=6cm,
DE=-3+√17cm

何でもありとはpythonありでした。因みに、上の方程式を展開すると、
5𝑥^6+36𝑥^5−60𝑥^4−576𝑥^3−576𝑥^2+2304𝑥−1024=0
という6次方程式になりますが、因数定理では解けません。また、厳密には、
5𝑥^4+6𝑥^3−56𝑥^2−192^𝑥+128=0
の方に正解があるかもしれないのでダメな解法です。だから、中学数学で解くには前回の別解は中々の案だと思います。模範解答のパズル的なものは知っている人は知っていますからね。

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/4/24 07:06削除
上の上の別解の後半はうっかりしました。電卓なんて必要ないですね。
前半の別解と合わせて次回にやりますね。
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/4/24 19:04削除
問題
∠A=45°の△ABCがある。頂点Aから辺BCに垂線をひき、辺BCとの交点をDとすると、BD=2cm,DC=4cmになった。
このとき、頂点Bから辺ACに垂線をひき、ADとの交点をEとすると、AE=□cm,DE=□cmである。
(88 筑波大付,改題)

試験で使える別解
BからACに下ろした垂線の足をFとすると、∠A=45°より△ABFは直角二等辺三角形。∴∠ABF=45°,AF=BF
また、∠AFB=∠ADB=90°より円周角の定理の逆により4点A,B,D,Fは同一円周上にある。
よって、円周角より∠ADF=∠ABF=45°また、∠EFC=∠EDC=90°より四角形EDCFも円に内接する四角形。
よって、円周角より∠ECF=∠EDF=∠ADF=45°よって、△FECは直角二等辺三角形である。
ここで、DE=xと置くと、△EDCでの三平方の定理より、EC=√(x^2+16)
∴FE=FC=√(x^2+16)/√2
よって、△BCFで三平方の定理を使うと、
BF=√{6^2-(x^2+16)/2}
=√{(56-x^2)/2}
∴AF=BF=√{(56-x^2)/2}
よって、△AEFで三平方の定理を使うと、
AE^2=AF^2+FE^2
=(56-x^2)/2+(x^2+16)/2
=72/2=36
∴AE=6cm
ここで、前回のように△BCFで三平方の定理を使っても良いが、△BED∽△BCFより、
x:√(x^2+4)=FC:6が成り立つ。
∴FC=6x/√(x^2+4)
ところで、上より、
FC=√(x^2+16)/√2でもあるので、
6x/√(x^2+4)=√(x^2+16)/√2が成り立つ。
∴36x^2/(x^2+4)=(x^2+16)/2
∴(x^2+4)(x^2+16)=72x^2
∴x^4+20x^2+64=72x^2
∴x^4-52x^2+64=0
∴x^2=26±√(26^2-64)
=26±√{(26+8)(26-8)
=26±√(34・18)
=26±6√17
∴x^2=26±6√17
ところで、図よりx<6は自明なので、
x^2<36 ∴x^2=26-6√17
ここで、定石で二重根号を外しても良いが、
x^2=(√17-√9)^2
∴x=√17-3
∴DE=-3+√17cm
AE=6cm

おまけ:
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返信5
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/4/24 12:00 (No.1145643)削除
次の文章を完全解説して下さい。

問題
群Gにおいて、D={x|x=aba^-1b^-1,a,b∈G}とするとき、
(1)DはGの正規部分群
(2)剰余群G/Dは可換群
であることを示しなさい。

解答
(1)は省略。
(2)G/Dの任意の元(剰余類)Du,DvについてDuDv=DvDuが成立すればよい。
DuDv=Duv,DvDu=DvuなのでDuv=Dvuを示せばよい。Dの定義よりuvu^-1v^-1∈Dなので(uv)(vu)^-1∈D 
∴uv∈Dvu
∴Duv=Dvu したがってDuDv=DvDuが成立するのでG/Dは可換群
「すぐわかる代数」石村園子著より

適当に分かり易く解説して下さい。

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/4/24 13:59削除
解説
>(2)G/Dの任意の元(剰余類)Du,DvについてDuDv=DvDuが成立すればよい。

Duは右剰余類という事。
とにかく、Du,Dv∈G/Dに対して
DuDv=DvDuが成り立てば可換群である事は当然な事。

>DuDv=Duv,DvDu=DvuなのでDuv=Dvuを示せばよい。

DuDv=DuvはDu,Dvが剰余群の元だから。念のため、「すぐわかる代数」石村園子著のp.188の定理3.8.3より。

定理3.8.3
剰余類全体{H,Hg1,Hg2,・・・}は演算
Hg1・Hg2=Hg1g2
により群をなす。

>Dの定義よりuvu^-1v^-1∈Dなので(uv)(vu)^-1∈D 
∴uv∈Dvu
∴Duv=Dvu

上から「G/Dの任意の元(剰余類)Du,Dv」より、これはu,v∈Gという事である。
よって、Dの定義
D={x|x=aba^-1b^-1,a,b∈G}
より、uvu^-1v^-1∈D
∴(uv)(vu)^-1∈D 
念のため、u^-1v^-1=(vu)^-1は、「すぐわかる代数」石村園子著のp.137の定理3.2.2より。

定理3.2.2
群Gにおいて次のことが成立する。
(1)e^-1=e(2)(ab)^-1=b^-1a^-1
(3)(a^-1)^-1=a

(uv)(vu)^-1∈Dの両辺に右からvuを掛けると、uv∈Dvu
ここで、「すぐわかる代数」石村園子著のp.179の定理3.7.2を使うと、Duv=Dvuと分かる。

定理3.7.2
Hを群Gの部分群とするとき
g1≡g2(mod.H)⇔ g1∈Hg2

ちょっと慣れていないと気付かないかもしれませんね。

一応、別解を作ってみました。

問題
群Gにおいて、D={x|x=aba^-1b^-1,a,b∈G}とするとき、
(1)DはGの正規部分群
(2)剰余群G/Dは可換群
であることを示しなさい。

別解
(2)剰余群の元をu,v∈Gに対して、
|u,|v∈G/Dと置くと、
|u|v=|v|u⇔|u|v(|v|u)^-1=|e
⇔|u|v(|u)^-1(|v)^-1=|e
⇔|u|v|(u^-1)|(v^-1)=|e
⇔|(uvu^-1v^-1)=|e
⇔(uvu^-1v^-1)D=eD
⇔(uvu^-1v^-1)D=D
⇔uvu^-1v^-1∈D(定理4.1の系より)
よって、|u|v=|v|u⇔uvu^-1v^-1∈Dより、G/Dが可換群である事とGの任意の2元による生成元uvu^-1v^-1がDに含まれる事は同値である。
よって、剰余群G/Dは可換群である。
アイデア引用元:「演習 群・環・体 入門」新妻弘著p.99演習問題9より

定理4.1の系
Gを群,HをGの部分群とする。このとき、Gの任意の元aについて次の(1),(2),(3)は同値である。
(1)a∈H(2)aH=H(3)Ha=H
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

念のため、上の別解は参考程度なので自分で裏を取って下さい。

おまけ:
返信
返信1
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/4/22 11:18 (No.1144014)削除
次の文章を完全解説して下さい。

演習問題14
pを素数とする。ℚの部分環ℤ(p)={m/n|m,n∈ℤ,(n,p)=1}のイデアルはすべてp^n・ℤ(p)という形をしていることを示せ。したがって、ℤ(p)は単項イデアル整域である。また、ℤ(p)は局所環であることを示せ。

証明
ℤ⊂ℤ(p)⊂ℚという関係になっている。ℤはℤ(p)の部分環である。ℤ(p)のイデアルI'に対して、ℤの部分集合I=I'∩ℤを考える。
(1)このとき、もとのイデアルI'はIによって生成されることを示す。すなわち、I'=Iℤ(p)を示す。
I⊂I'であるから、Iℤ(p)⊂I'ℤ(p)=I' ゆえに、Iℤ(p)⊂I' 逆に、α∈I'⊂ℤ(p)とすると
α=m/n(m,n∈ℤ,(n,p)=1)
と表される。ここで、m=nα∈I'∩ℤ=I ゆえに、m∈Iである。したがって、
α=m/n=m・(1/n)∈Iℤ(p)
ゆえに、I'⊂Iℤ(p)である。
以上より、ℤ(p)の任意のイデアルI'はℤのイデアルIによってIℤ(p)の形をしていることがわかった。
(2)ℤは単項イデアル環であるから(定理2.7)、ℤのイデアルIはI=aℤ(a∈ℤ)という形である。したがって、ℤ(p)のイデアルはすべてaℤ(p)という形をしている。(続きは次回。)

定理2.7
有理整数環ℤのイデアルはすべて単項イデアルである。すなわち、有理整数環ℤは単項イデアル整域(PID)である。
「演習 群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

具体的には、

>I⊂I'であるから、Iℤ(p)⊂I'ℤ(p)=I'

前半は自明なので、I'ℤ(p)=I'の理由を厳密に述べて下さい。

>ここで、m=nα∈I'∩ℤ=I ゆえに、m∈Iである。

>(2)ℤは単項イデアル環であるから(定理2.7)、ℤのイデアルIはI=aℤ(a∈ℤ)という形である。したがって、ℤ(p)のイデアルはすべてaℤ(p)という形をしている。

前半は自明なので、「したがって」以降を厳密に解説して下さい。

今回は、簡単そうに見えて厳密な解説は難しいと思います。

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/4/22 13:55削除
解説
>I⊂I'であるから、Iℤ(p)⊂I'ℤ(p)=I'

これは問2.10からである。

問2.10
ⅠをRのイデアルとするとき、IR=Iであることを示せ。

ここで、大事な事は、Iℤ(p)の積は普通の集合どうしの積ではないという事である。つまり、例えば、

第2章§2演習問題5
Hを群Gの部分群,KをGの部分集合とするとき、次の条件は同値であることを示せ。
(1)KH=H(2)K⊂H(3)HK=H
ただし、HK={hk|h∈H,k∈K}

ではなく、

第3章 定理2.4
Aを可換環Rの部分集合とし、Aの元とRの元の積の有限個の和全体の集合をARで表す。すなわち、
AR={a1r1+・・・+anrn|n∈ℕ,ai∈A,ri∈R(1≦i≦n)}
このとき、ARはRのイデアルである。

という事である。Iがイデアルでℤ(p)が環だから暗黙の了解にしているのだろうけど、但し書きが欲しい所である。はっきり言って、どっちとも取れますよね。

話を元に戻して、I⊂I'の両辺にℤ(p)を右から掛けると、Iℤ(p)⊂I'ℤ(p)
ここで、I'はℤ(p)のイデアルより、定理2.10により、I'ℤ(p)=I' ∴Iℤ(p)⊂I'

>ここで、m=nα∈I'∩ℤ=I ゆえに、m∈Iである。

上の「逆に、α∈I'⊂ℤ(p)とすると」より、
α∈I' また、n∈ℤ⊂ℤ(p)でI'はℤ(p)のイデアルより、nα∈I' ∴m=nα∈I'
また、m∈ℤより、m=nα∈ℤ
∴m=nα∈I'∩ℤ=I(上の定義「ℤの部分集合I=I'∩ℤ」より)
∴m∈I

>(2)ℤは単項イデアル環であるから(定理2.7)、ℤのイデアルIはI=aℤ(a∈ℤ)という形である。したがって、ℤ(p)のイデアルはすべてaℤ(p)という形をしている。

上の「以上より、ℤ(p)の任意のイデアルI'はℤのイデアルIによってIℤ(p)の形をしていることがわかった」より、I'=Iℤ(p)———①
また、I=aℤ———②
②を①に代入すると、
I'=(aℤ)ℤ(p)=a(ℤ・ℤ(p))———③
ここで、ℤはℤ(p)の部分集合(n=1バージョン)より、(環だから)積について閉じていて、さらに加法群だから加法についても閉じているから(集合どうしの積ならばこれは必要ないが、積の定義が「第3章 定理2.4」のようだから必要)、
ℤ・ℤ(p)⊂ℤ(p) また、ℤ・ℤ(p)⊃ℤ(p)は自明なので、ℤ・ℤ(p)=ℤ(p)———④
④を③に代入すると、
I'=aℤ(p)
「したがって、ℤ(p)のイデアルはすべてaℤ(p)という形をしている」という事である。

因みに、I'はℤ(p)のイデアルで、I=I'∩ℤよりIはI'の部分集合である。よって、Iもℤ(p)のイデアルである。よって、問2.10より、

問2.10
ⅠをRのイデアルとするとき、IR=Iであることを示せ。

Iℤ(p)=Iである。これと①より、I'=I
これと②より、I'=aℤ
よって、I'=aℤ(p)と合わない。どこに間違いがあるでしょうか。(回答は次回。)

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/4/22 15:56削除
>I'はℤ(p)のイデアルで、I=I'∩ℤよりIはI'の部分集合である。よって、Iもℤ(p)のイデアルである。よって、問2.10より、

問2.10
ⅠをRのイデアルとするとき、IR=Iであることを示せ。

Iℤ(p)=Iである。これと①より、I'=I
これと②より、I'=aℤ
よって、I'=aℤ(p)と合わない。どこに間違いがあるでしょうか。

回答
I'がイデアルでI⊂I'でもIがイデアルとは限らない。それは群の部分集合が部分群になるには部分群の判定定理をクリアーしなければならないのと同じ事。
簡単に言うと、例えば零元が入っていなければイデアルではない。念のため、I'∩ℤには零元は入っているが。

次の文章を完全解説して下さい。(続き)

演習問題14
pを素数とする。ℚの部分環ℤ(p)={m/n|m,n∈ℤ,(n,p)=1}のイデアルはすべてp^n・ℤ(p)という形をしていることを示せ。したがって、ℤ(p)は単項イデアル整域である。また、ℤ(p)は局所環であることを示せ。

証明
(3)次に、ℤ(p)のイデアルaℤ(p)について、
「aℤ(p)⊊ℤ(p) ⇔ p|a」であることを示す。
aℤ(p)=ℤ(p) ⇔ 1∈aℤ(p)
⇔ ∃m,n∈ℕ,1=am/n,(n,p)=1
⇔ ∃m,n∈ℕ,n=am,(n,p)=1
⇔ ∃m∈ℕ,(am,p)=1
⇔ (a,p)=1
対偶をとれば、aℤ(p)⊊ℤ(p) ⇔ (a,p)>1
⇔ p|a ゆえに、a=p^rb(1≦r,∃b∈ℤ,p∤b)と表される。bはℤ(p)で可逆元であるから(§1演習問題4)、
aℤ(p)=(p^rb)ℤ(p)=p^rℤ(p)
したがって、ℤ(p)のイデアルはすべてp^nℤ(p)(n≧0)という形をしていることがわかった。
(4)α=m/n∈ℤ(p)とする。nはℤ(p)で可逆元であるから、
このときαℤ(p)=(m/n)ℤ(p)=mℤ(p)である。
αが可逆元 ⇔ αℤ(p)=ℤ(p) ⇔ mℤ(p)=ℤ(p)
⇔(m,p)=1((3)の結果より)
ここで、pℤ(p)={m/n|p|m,(n,p)=1}に注意すると、U(ℤ(p))=ℤ(p)-pℤ(p)であることがわかる。
(5)pℤ(p)がℤ(p)の唯1つの極大イデアルである。すなわち、ℤ(p)の真のイデアルをI'とし、pℤ(p)⊅I'と仮定する。このとき、イデアルI'には、イデアルpℤ(p)に属さない元αが存在する。すると、(4)によりこのときαはℤ(p)の可逆元となる。ゆえに、定理2.2よりI'=ℤ(p)となり矛盾である。したがって、ℤ(p)の真のイデアルはすべてpℤ(p)に含まれる。以上より、pℤ(p)がℤ(p)の唯1つの極大イデアルである。

§1演習問題4
pを素数とするとき、
ℤ(p)={m/n|m,n∈ℤ,(n,p)=1}はℚの部分環であることを示せ。また、ℤ(p)の可逆元は何か。解答:ℤ(p)の可逆元は、
U(ℤ(p))={a/b|a,b∈ℤ,(a,p)=1,(b,p)=1}

定理2.2
可換環RのイデアルIが単位元1を含めばI=Rとなる。したがって、環RのイデアルIが可逆元を含めばI=Rとなる。
「演習 群・環・体 入門」新妻弘著より

具体的には、

>aℤ(p)=ℤ(p) ⇔ 1∈aℤ(p)

>bはℤ(p)で可逆元であるから(§1演習問題4)、aℤ(p)=(p^rb)ℤ(p)=p^rℤ(p)

>α=m/n∈ℤ(p)とする。nはℤ(p)で可逆元であるから、
このときαℤ(p)=(m/n)ℤ(p)=mℤ(p)である。

>αが可逆元 ⇔ αℤ(p)=ℤ(p) ⇔ mℤ(p)=ℤ(p)
⇔(m,p)=1((3)の結果より)

>ここで、pℤ(p)={m/n|p|m,(n,p)=1}に注意すると、U(ℤ(p))=ℤ(p)-pℤ(p)であることがわかる。

>(5)pℤ(p)がℤ(p)の唯1つの極大イデアルである。すなわち、ℤ(p)の真のイデアルをI'とし、pℤ(p)⊅I'と仮定する。このとき、イデアルI'には、イデアルpℤ(p)に属さない元αが存在する。すると、(4)によりこのときαはℤ(p)の可逆元となる。ゆえに、定理2.2よりI'=ℤ(p)となり矛盾である。したがって、ℤ(p)の真のイデアルはすべてpℤ(p)に含まれる。以上より、pℤ(p)がℤ(p)の唯1つの極大イデアルである。

おまけ:
https://www.fnn.jp/articles/-/575993
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/4/23 14:16削除
解説
>aℤ(p)=ℤ(p) ⇔ 1∈aℤ(p)

これは定理2.2から。

定理2.2
可換環RのイデアルIが単位元1を含めばI=Rとなる。
「演習 群・環・体 入門」新妻弘著より

つまり、イデアルaRが単位元1を含む事とaR=Rが同値である事。(定理2.2の逆は自明。)
念のため、aRがイデアルである事は、p.164の例2.1(3)より。

例2.1(3)
可換環Rの元aについて、部分集合(a)=aR={ar|r∈R}はRのイデアルである。
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

>bはℤ(p)で可逆元であるから(§1演習問題4)、aℤ(p)=(p^rb)ℤ(p)=p^rℤ(p)

§1演習問題4
pを素数とするとき、
ℤ(p)={m/n|m,n∈ℤ,(n,p)=1}はℚの部分環であることを示せ。また、ℤ(p)の可逆元は何か。解答:ℤ(p)の可逆元は、
U(ℤ(p))={a/b|a,b∈ℤ,(a,p)=1,(b,p)=1}

上より、「a=p^rb(1≦r,∃b∈ℤ,p∤b)と表される」で、p∤bかつpは素数より、(b,p)=1である。
ところで、可逆元の条件U(ℤ(p))={a/b|a,b∈ℤ,(a,p)=1,(b,p)=1}の分母を1にすると、分子がpと互いに素ならば良い。
つまり、上の(b,p)=1よりb∈U(ℤ(p))で「bはℤ(p)で可逆元である」という事。
また、「aℤ(p)=(p^rb)ℤ(p)=p^rℤ(p)」は、左辺にa=p^rbを代入すると、
(p^rb)ℤ(p)=p^r(bℤ(p))
ここで、bが可逆元より問2.4より、

問2.4
aを可換環Rの元とする。このとき、aがRの可逆元であるための必要十分条件はaR=Rである。
「演習 群・環・体 入門」新妻弘著より

bℤ(p)=ℤ(p)だからこれを代入すると、
p^r(bℤ(p))=p^rℤ(p)
よって、「aℤ(p)=(p^rb)ℤ(p)=p^rℤ(p)」という事。

>α=m/n∈ℤ(p)とする。nはℤ(p)で可逆元であるから、
このときαℤ(p)=(m/n)ℤ(p)=mℤ(p)である。

「nはℤ(p)で可逆元である」はすぐ上のbが可逆元である理由と全く同じ。
「(m/n)ℤ(p)=mℤ(p)」は、nが可逆元ならば1/nも可逆元なので、問2.4より、
(1/n)ℤ(p)=ℤ(p)だから。

>αが可逆元 ⇔ αℤ(p)=ℤ(p) ⇔ mℤ(p)=ℤ(p)
⇔(m,p)=1((3)の結果より)

初めが問2.4で、次がすぐ上の「αℤ(p)=mℤ(p)」を代入で、最後は(3)の

aℤ(p)=ℤ(p) ⇔ 1∈aℤ(p)
⇔ ∃m,n∈ℕ,1=am/n,(n,p)=1
⇔ ∃m,n∈ℕ,n=am,(n,p)=1
⇔ ∃m∈ℕ,(am,p)=1
⇔ (a,p)=1

から。しかし、「(3)の結果」は「aℤ(p)⊊ℤ(p) ⇔ p|a」だと思うのだが。

>ここで、pℤ(p)={m/n|p|m,(n,p)=1}に注意すると、U(ℤ(p))=ℤ(p)-pℤ(p)であることがわかる。

すぐ上の「αが可逆元 ⇔ (m,p)=1」より、U(ℤ(p))の元は全て分子のmとpが互いに素。
また、pℤ(p)はpがかかっているので分子はpの倍数。よって、ℤ(p)-pℤ(p)はℤ(p)のうち分子がpの倍数でないものである。ところで、pは素数より分子がpの倍数でないとは、分子のmがpと互いに素という事。
つまり、U(ℤ(p))=ℤ(p)-pℤ(p)という事である。

>(5)pℤ(p)がℤ(p)の唯1つの極大イデアルである。すなわち、ℤ(p)の真のイデアルをI'とし、pℤ(p)⊅I'と仮定する。このとき、イデアルI'には、イデアルpℤ(p)に属さない元αが存在する。すると、(4)によりこのときαはℤ(p)の可逆元となる。ゆえに、定理2.2よりI'=ℤ(p)となり矛盾である。したがって、ℤ(p)の真のイデアルはすべてpℤ(p)に含まれる。以上より、pℤ(p)がℤ(p)の唯1つの極大イデアルである。

この文章は初めに「pℤ(p)がℤ(p)の唯1つの極大イデアルである。」という結果を述べていて、後からそれを証明しているのである。

>すなわち、ℤ(p)の真のイデアルをI'とし、pℤ(p)⊅I'と仮定する。

背理法でpℤ(p)がℤ(p)の唯1つの極大イデアルである事を示すため。

>このとき、イデアルI'には、イデアルpℤ(p)に属さない元αが存在する。

pℤ(p)⊅I'と仮定したから当然である。

>(4)によりこのときαはℤ(p)の可逆元となる。

すぐ上より、U(ℤ(p))=ℤ(p)-pℤ(p)だからである。

>定理2.2よりI'=ℤ(p)となり矛盾である。

定理2.2
可換環RのイデアルIが単位元1を含めばI=Rとなる。したがって、環RのイデアルIが可逆元を含めばI=Rとなる。
「演習 群・環・体 入門」新妻弘著より

イデアルI'がℤ(p)の可逆元αを含むからである。また、矛盾とは、I'は真のイデアルだから。((5)の初めに「ℤ(p)の真のイデアルをI'とし」とある。)

>したがって、ℤ(p)の真のイデアルはすべてpℤ(p)に含まれる。

背理法により、pℤ(p)⊃I'となるから。

おまけ:
https://www.uta-net.com/song/343582/
返信
返信3
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/4/17 22:42 (No.1140234)削除
問題
正方形ABCDで辺DCの中点をM,BMとACの交点をP,PDとAMの交点をQとする。このとき、次の問に答えよ。
(1)AM⊥DPを証明せよ。
(2)△ADQと△APQの面積の比を求めよ。
(93 土佐)

(1)も(2)も暗算で解きました。(2)は暗算で3通りで解きましたが、模範解答の方法ではありませんでした。そのうち1つは別解としてありましたが、もう2つはありませんでした。

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/4/19 07:56削除
問題
正方形ABCDで辺DCの中点をM,BMとACの交点をP,PDとAMの交点をQとする。このとき、次の問に答えよ。
(1)AM⊥DPを証明せよ。
(2)△ADQと△APQの面積の比を求めよ。
(93 土佐)

解答
(1)正方形と対角線の対称性より、∠PDC=∠PBC=∠MBC=∠MAD
よって、∠MDQ=∠MAD 
よって、△MDQと△MADにおいて∠Mが共通で2角が等しいので、残りの1角も等しい。
∴∠DQM=∠ADM=90°
∴AM⊥DP
(2)解法1 参考書の模範解答
△ADQ:△APQ=DQ:QP=△ADM:△APM
ここで、△ADMと△ACMの面積は等しいから、
△ADQ:△APQ=△ACM:△APM=AC:AP=(AP+PC):AP
いま、△PAB∽△PCMより、
AP:PC=AB:CM=2:1
ゆえに、△ADQ:△APQ=(AP+PC):AP=3:2
「高校への数学 日日のハイレベル演習」臨時増刊2003-5より

解法2 参考書の別解(私が最初に思い付いた解法)
△DCPと直線MAでメネラウスの定理を使う。そこで、△PCM∽△PABで相似比1:2より、PA:PC=2:1 
∴AP:AC=2:3
よって、メネラウスの定理より、
(DM/CM)×(QP/DQ)×(AC/AP)=1
∴(1/1)×(QP/DQ)×(3/2)=1
∴QP/DQ=2/3 ∴DQ:QP=3:2
∴△ADQ:△APQ=3:2

私の別解2つは次回。因みに、1つは(1)の結果を使いますが、これが想定の模範解答ではないでしょう。模範解答やもう一つの別解は算数でも解ける問題ですからね。ただし、高校入試問題なので、私の別解が模範解答の可能性もあります。(受験は要領と考えると上の模範解答は難しいですよね。)

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/4/20 07:52削除
問題
正方形ABCDで辺DCの中点をM,BMとACの交点をP,PDとAMの交点をQとする。このとき、次の問に答えよ。
(1)AM⊥DPを証明せよ。
(2)△ADQと△APQの面積の比を求めよ。
(93 土佐)

(2)解法3 (1)を利用する解法
∠DQM=∠ADM=90°より、△DQMと△ADMは∠Mを共有していて直角と合わせて2角が等しいので相似であり、△AQDと△ADMも∠Aを共有していて2角が等しいので相似である。
ところで、△ADMは直角を挟む二辺の比が1:2より、これらの三角形も直角を挟む二辺の比が1:2である。
よって、QM=aと置くとDQ=2aでAQ=4a ∴AM=4a+a=5a
∴BM=AM=5a
また、△PMC∽△PBAで相似比1:2より、PM:PB=1:2 
∴PM=(1/3)BM=5a/3
よって、△PQMで三平方の定理を使うと、
PQ=√(PM^2-QM^2)
=√{(5a/3)^2-a^2}=√(16/9)a
=4a/3
∴DQ:PQ=2a:4a/3=6:4
=3:2
∴△ADQ:△APQ=DQ:PQ=3:2
よって、答えは、3:2

解法4
△PMC∽PBAで相似比1:2より、
PM:PB=1:2
ここで、DPの延長とABの延長との交点をEとすると、△PMD∽△PBEで相似比PM:PB=1:2より、BE=2DM=DC=AB
∴AE=AB+BE=2AB
よって、△QMD∽△QAEの相似比は、
DM:AE=1:4
よって、DQ=aと置くとEQ=4a
∴DE=a+4a=5a
また、△PMDと△PBEの相似比が1:2より、DP:EP=1:2
∴DP=(1/3)DE=5a/3
∴PQ=5a/3-a=2a/3
∴DQ:PQ=a:2a/3=3:2
∴△ADQ:△APQ=DQ:PQ=3:2
よって、答えは、3:2

おまけ:
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返信2
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/4/18 13:34 (No.1140640)削除
次の文章を完全解説して下さい。

問題 5-13c
この問題では、第Ⅱ部の玉の入れ換えと配置の関係を一般化する。群Gの各元gに対して、集合Xの変換(つまりXからXへの写像)φgが定まり、次の性質(a),(b)をみたすとする:
(a)Gの単位元eに対してφeはXの恒等写像である。すなわち各x∈Xに対してφe(x)=x
(b)Gの各元g,hに対してφg◦φh=φgh
このときGはXに作用するという。次の問いに答えよ。

(1)Gの各元gに対してφg◦φg^-1はXの恒等写像であることを示せ。また、これよりφgはXの全単射であることを示せ。
(2)Xの元x0に対して、x0を固定するGの元g,すなわちφg(x0)=x0をみたすg全体HはGの部分群であることを示せ。
(3)(2)の記号のもと、φg(x0)(g∈G)全体のなす集合をX0とおく。このとき、右H傍系gH(G/Hの元)にX0の元φg(x0)を対応させる写像は、G/HからX0への全単射であることを示せ。とくにGが有限群のとき、|G/H|=|X0|である。
(4)(2)の記号のもと、次の(ⅰ),(ⅱ)が同値であることを示せ。
(ⅰ)Gの各元gに対して、φg(x0)を固定するGの部分群がHに等しい。
(ⅱ)HはGの正規部分群である。

解答(1),(2)は省略。
(3)まずgh(h∈H)に対してφgh(x0)=φg(x0)であることに注意する。実際φgh(x0)=φg(φh(x0))=φg(x0)だからである。よってgHに対してφg(x0)が一意的に定まる。一方、φg(x0)=φk(x0)だったとすると、辺々にφg^-1を合成して、
(左辺)=φg^-1(φg(x0))=φe(x0)=x0
(右辺)=φg^-1(φk(x0))=φg^-1k(x0)
である。よってg^-1k∈Hであり、k∈gHである。ゆえにgH=kHだから、この写像は単射である。全射であることは定義より明らか。したがって問題の全単射が従う。
(4)(ⅰ)⇒(ⅱ):各gに対してHg=gHを示せばよい。Hの任意の元hはφhg(x0)=φh(φg(x0))=φg(x0)をみたす。これにφg^-1を合成すれば
φg^-1hg(x0)=φg^-1(φhg(x0))=φg^-1(φg(x0))=x0
となる。したがってg^-1hgはx0を固定し、Hに入る。ゆえにg^-1hg=h'(h'はHの元)と表され、hg=gh'∈gHである。よってHg⊂gHである。これは任意のgについて成り立ち、左H傍系や右H傍系はそれぞれGを分割するので、Hg=gHである。
(ⅱ)⇒(ⅰ):各gに対してφg(x0)を固定する部分群H1がHに等しいことを示せばよい。Gの元hがφg(x0)を固定するとき、上の計算と同様にφg^-1hg(x0)=x0が成り立つ。よってg^-1hg∈Hである。ゆえにg^-1hg=h'(h'はHの元)、すなわちhg=gh'∈gHと表される。HはGの正規部分群なのでgH=Hgよりgh'=h''g(h''はHの元)と表される。以上によりhg=h''gであり、h=h''∈Hである。よってH1⊂Hである。
逆にHの元hについてHg=gHだからhg=gh'(h'はHの元)と表すと
φh(φg(x0))=φhg(x0)=φgh'(x0)=φg(φh'(x0))=φ(x0)
である。よってhはφg(x0)を固定し、H⊂H1がわかる。
以上によりH1=Hが従う。
「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著より

具体的には、

>まずgh(h∈H)に対してφgh(x0)=φg(x0)であることに注意する。実際φgh(x0)=φg(φh(x0))=φg(x0)だからである。よってgHに対してφg(x0)が一意的に定まる。

>一方、φg(x0)=φk(x0)だったとすると、辺々にφg^-1を合成して、
(左辺)=φg^-1(φg(x0))=φe(x0)=x0
(右辺)=φg^-1(φk(x0))=φg^-1k(x0)
である。よってg^-1k∈Hであり、k∈gHである。ゆえにgH=kHだから、この写像は単射である。

特に「k∈gHである。ゆえにgH=kH」の所を解説して下さい。

>Hの任意の元hはφhg(x0)=φh(φg(x0))=φg(x0)をみたす。

>よってHg⊂gHである。これは任意のgについて成り立ち、左H傍系や右H傍系はそれぞれGを分割するので、Hg=gHである。

ここは分かるように解説して下さい。

>Gの元hがφg(x0)を固定するとき、上の計算と同様にφg^-1hg(x0)=x0が成り立つ。

一応、具体的にも示して下さい。

>h=h''∈Hである。よってH1⊂Hである。

これぐらいですね。

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/4/18 16:29削除
解説
>まずgh(h∈H)に対してφgh(x0)=φg(x0)であることに注意する。実際φgh(x0)=φg(φh(x0))=φg(x0)だからである。よってgHに対してφg(x0)が一意的に定まる。

問題の(3)を見ると、

(3)(2)の記号のもと、φg(x0)(g∈G)全体のなす集合をX0とおく。このとき、右H傍系gH(G/Hの元)にX0の元φg(x0)を対応させる写像は、G/HからX0への全単射であることを示せ。とくにGが有限群のとき、|G/H|=|X0|である。

つまり、「右H傍系gH(G/Hの元)にX0の元φg(x0)を対応させる写像」がWell-definedである事を示した訳である。https://mathlandscape.com/well-defined/
念のため、例えば、x^2+y^2=1のグラフを考えると、x=1/2に対して、y=±√3/2と一意的ではなく2つ定まるが、これは写像ではない。y=x^2などはx=1に対してy=1と一意的に定まるので写像である。

>一方、φg(x0)=φk(x0)だったとすると、辺々にφg^-1を合成して、
(左辺)=φg^-1(φg(x0))=φe(x0)=x0
(右辺)=φg^-1(φk(x0))=φg^-1k(x0)
である。よってg^-1k∈Hであり、k∈gHである。ゆえにgH=kHだから、この写像は単射である。

上で定義した写像の行った先の2つの元を等しいとすると、φg(x0)=φk(x0)
これに色々な変形を施すと、gH=kHとなり、これは写像もとの元が等しい事を意味している。(右H傍系gH(G/Hの元))
よって、行った先の2つの元が等しければ、もとの2つの元も等しいので、単射である。
また、「k∈gHである。ゆえにgH=kH」は、定理4.1から言える。

定理4.1
Gを群,HをGの部分群とする。このとき、Gの元a,bについて、次の(1)から(5)の命題は同値である。
(1)aH=bH
(2)a^-1b∈H
(3)b∈aH
(4)a∈bH
(5)aH∩bH≠φ
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

つまり、(3)⇒(1)を使った訳である。しかし、「本質を学ぶ ガロワ理論 最短コース」梶原健著だけ読んでいる人は絶対挫折すると思いますよ。もちろん、スルーしても問題ないですが。

>Hの任意の元hはφhg(x0)=φh(φg(x0))=φg(x0)をみたす。

これは簡単ですが、φh(φg(x0))=φg(x0)を一応解説しますね。
問題の(2)から、

(2)Xの元x0に対して、x0を固定するGの元g,すなわちφg(x0)=x0をみたすg全体HはGの部分群であることを示せ。

つまり、g∈Hならばφg(x0)=x0という事で、φh(x0)=x0という事である。
よって、φh(φg(x0))のφhは( )の中身をそのままにするという事である。
よって、φh(φg(x0))=φg(x0)

>よってHg⊂gHである。これは任意のgについて成り立ち、左H傍系や右H傍系はそれぞれGを分割するので、Hg=gHである。

「左H傍系や右H傍系はそれぞれGを分割するので」(指数)でHg=gHを言える意味がよく分からないが、
Hg⊂gHで定理4.3よりHgとgHの元の個数が等しいので、Hg=gHである。(部分集合で元の個数が等しいから。)

定理4.3
Gを群,HをGの部分群とするとき、Hの左剰余類の集合とHの右剰余類の集合の濃度は一致する。
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

>Gの元hがφg(x0)を固定するとき、上の計算と同様にφg^-1hg(x0)=x0が成り立つ。

「Gの元hがφg(x0)を固定する」より、φh(φg(x0))=φg(x0)
∴φhg(x0)=φg(x0)
この両辺のφg^-1を取ると、
φg^-1(φhg(x0))=φg^-1(φg(x0))
∴φg^-1hg(x0)=φg^-1g(x0)=φe(x0)=x0
∴φg^-1hg(x0)=x0

>h=h''∈Hである。よってH1⊂Hである。

上より、
「(ⅱ)⇒(ⅰ):各gに対してφg(x0)を固定する部分群H1がHに等しいことを示せばよい。Gの元hがφg(x0)を固定するとき」
とあり、「Gの元hがφg(x0)を固定するとき」、hはH1の元とする訳である。
つまり、h∈H1で始まり、「h=h''∈Hである」でh∈Hが言えた訳である。
よって、h∈H1⇒h∈H
よって、「よってH1⊂Hである」。

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/4/19 10:40削除
解説の続き

>よってg^-1k∈Hであり、k∈gHである。ゆえにgH=kHだから、

やっぱり自分で証明してみました。因みに、「群・環・体 入門」の定理4.1の証明は(1)⇒(2)⇒(3)⇒(4)⇒(5)⇒(1)を証明して(1)~(5)が全て同値である事を示しているので、(3)⇒(1)の証明は載っていません。

定理4.1
Gを群,HをGの部分群とする。このとき、Gの元a,bについて、次の(1)から(5)の命題は同値である。
(1)aH=bH
(2)a^-1b∈H
(3)b∈aH
(4)a∈bH
(5)aH∩bH≠φ
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

また、「すぐわかる代数」石村園子著では、p.179の定理3.7.2の証明ですが、これは定理3.7.1を利用していて定理3.7.1は(1)と(2)の同値関係を定義してその同値関係を証明するという方法なので、直接は証明出来ません。

回答は次回。念のため、検索はしていません。

おまけ:https://www.tv-asahi.co.jp/reading/goodmorning/227794/
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/4/19 13:52削除
解説
>よってg^-1k∈Hであり、k∈gHである。ゆえにgH=kHだから、

(ⅰ)gH⊂kHを示す。
k∈gHより、∃h∈H,k=gh———①
ここで、∀h'∈H,gh'∈gH———②
また、①より、g=kh^-1———③
(Hは群よりh^-1∈H)
③を②に代入すると、
gh'∈(kh^-1)H=k(h^-1H)=kH
(h^-1∈Hより定理4.1の系より、h^-1H=Hだから。)

定理4.1の系
Gを群,HをGの部分群とする。このとき、Gの任意の元aについて次の(1),(2),(3)は同値である。
(1)a∈H(2)aH=H(3)Ha=H
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

また、集合においての結合法則は、同p.100の問4.2にあるが省略。
∴gh'∈kH(∀h'∈H)
∴gH⊂kH
(ⅱ)kH⊂gHを示す。
ここで、∀h''∈H,kh''∈kH———④
また、①より、k=gh
これを④に代入すると、
kh''∈(gh)H=g(hH)=gH
∴kh''∈gH(∀h''∈H)
∴kH⊂gH
(ⅰ),(ⅱ)より、gH=kH

これだけじゃ面白くないので、

定理4.1
Gを群,HをGの部分群とする。このとき、Gの元a,bについて、次の(1)から(5)の命題は同値である。
(1)aH=bH
(2)a^-1b∈H
(3)b∈aH
(4)a∈bH
(5)aH∩bH≠φ
「群・環・体 入門」新妻弘・木村哲三著より

(1)と(2)の演算を加法にすると、
(1)a+H=b+H
(2)(-a)+b∈H
ここで、Hをnの倍数の集合とすると、
H=nℤで、a+nℤ=b+nℤ
∴a≡b(modn)
∴b-a≡0(modn)
よって、b-aがnの倍数より、b-a∈nℤ
∴(-a)+b∈nℤ=H
よって、(1)⇒(2)が納得出来ると思う。
逆に(2)⇒(1)も、Hをnの倍数の集合とすると、(-a)+b∈nℤ
∴b-a∈nℤよりb-aはnの倍数より、
b-a≡0(modn)
∴a≡b(modn)
よって、aとbはnで割った余りが等しいので、
a+nℤ=b+nℤ
∴a+H=b+H
よって、(2)⇒(1)も納得出来ると思う。

因みに、(3)と(4)も途中で出てきますね。(1)と(5)の関係は自明な事。

念のため、全て私のオリジナルです。(今回思い付いたものです。)
もっとも、特殊化したものですが。

おまけ:
返信
返信3
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/4/16 20:57 (No.1139241)削除
問題
図で、点P,Qはそれぞれ辺AB,BCの中点、点Dは線分CP,AQの交点である。AQ⊥CP,AC=8cmのとき、線分BDの長さを求めよ。
(92 早稲田)

図は△ABC(AB>AC)が描かれています。別解があれば別解も作ってみて下さい。(模範解答は1通りだけ載っています。)

おまけ:
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/4/17 07:36削除
問題
△ABCで、点P,Qはそれぞれ辺AB,BCの中点、点Dは線分CP,AQの交点である。AQ⊥CP,AC=8cmのとき、線分BDの長さを求めよ。
(92 早稲田)

解法1(模範解答)
BDの延長と辺CAとの交点をRとする。
点Dは三角形ABCの中線AQとCPの交点だから、三角形ABCの重心。
したがって、Rは辺CAの中点である。
ここで、Rは直角三角形ADCの斜辺CAの中点だから、RA=RC=RD=4(cm)
重心は中線を2:1に分けるので、BD:DR=2:1
よって、BD=2×DR=8(cm)
「高校への数学 日日のハイレベル演習」臨時増刊2003-5より

別解を2通り作ってみました。まぁ、受験的にはあまり意味がない事ですが。(マニアには受けると思います。)

おまけ:
https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2024/04/16/kiji/20240416s00041000600000c.html
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/4/17 07:53削除
問題
△ABCで、点P,Qはそれぞれ辺AB,BCの中点、点Dは線分CP,AQの交点である。AQ⊥CP,AC=8cmのとき、線分BDの長さを求めよ。
(92 早稲田)

解法2
DPの延長上にPE=PDとなる点Eを取ると、線分ABと線分DEは互いの中点で交わるので、四角形AEBDは平行四辺形になる。(対角線が互いの中点で交わっているから。)
∴BD=EA———①
また、点Dは△ABCの重心よりCD:DP=2:1でDP=EPより、CD=EDである。
また、∠ADC=∠ADE=90°,ADは共通より二辺挟角が等しいので、△ACD≡△AED ∴EA=AC=8cm———②
①,②より、BD=8cm

解法3は次回。ただし、あまり面白くありません。

おまけ:
https://www.otani.ac.jp/yomu_page/b_yougo/nab3mq0000000qkz.html
壊れた扉さん (8ewhcx4n)2024/4/18 07:57削除
問題
△ABCで、点P,Qはそれぞれ辺AB,BCの中点、点Dは線分CP,AQの交点である。AQ⊥CP,AC=8cmのとき、線分BDの長さを求めよ。
(92 早稲田)

解法3
CPの延長上にEP=CPとなる点Eを取ると、線分CEと線分ABは互いの中点で交わるので、四角形AEBCは平行四辺形になる。
∴EB=AC=8cm———①
また、BからEPに垂線を下ろしその足をHとすると、AP=BP,∠ADP=∠BHP=90°,∠APD=∠BPHより、直角三角形の斜辺と他の1角が等しいので、△APD≡△BPH よって、HP=DP=aと置く。 
ところで、点Dは△ABCの重心より、
CD:DP=2:1 よって、CD=2a
∴CP=2a+a=3a ∴EP=3a
∴EH=3a-a=2a
また、DH=a+a=2a ∴EH=DH
よって、点HはDEの中点でBH⊥DEより△BEDは二等辺三角形。∴BD=EB———②
①,②より、BD=8cm

解法4(今回の新作)
CPの延長上にBから垂線を下ろしその足をHとすると、AP=BP,∠ADP=∠BHP=90°,∠APD=∠BPHより、直角三角形の斜辺と他の1角が等しいので、△APD≡△BPH
∴DP=HP,AD=BH———①
また、点Dは△ABCの重心より、
CD:DP=2:1
よって、CD=2DP=DP+HP=DH
∴CD=DH———②
∠ADC=∠BHD———③
①,②,③より、二辺挟角が等しいので、
△ACD≡BDH ∴BD=AC=8cm
よって、答えは、8cm

念のため、解法2と解法3も私のオリジナルです。

おまけ:
https://www.nikkansports.com/entertainment/news/202404170001011.html
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