解説
>一方、2つの整数m,nが問題の性質をみたすと、m-nは24と60の公倍数です。
問題文より「24で割ってr余り、60で割ってs余るような整数n」より、
m=60q1+s=24q2+r———①
n=60q3+s=24q4+r———②
と置ける。(記号は全て整数)
①-②より、
m-n=60(q1-q3)=24(q2-q4)
よって、m-nは24と60の公倍数である。
>ゆえに問題の整数は、r-sが24,60の最大公約数12の倍数であるときに、また、そのときに限り存在し、
5r-4s+120e,eは任意の整数
の形で表されます。
問題文より「24で割ってr余り、60で割ってs余るような整数n」より、
n=24q1+r,n=60q2+sと置けるので、24q1+r=60q2+s
∴r-s=60q2-24q1=12(5q2-2q1)
よって、r-sは24,60の最大公約数12の倍数である。(これが必要十分条件)
因みに、rとsを12で割った余りが等しい時である。
∵r-sが12の倍数より、
r-s≡0(mod12)
∴r≡s(mod12)
だから。
また、「5r-4s+120e,eは任意の整数の形で表されます」の意味は、上に「問題の整数nとして5r-4sが選べます」とあるので、問題の答えである。120eの意味は、m-nが120の倍数よりnの周期である。(下に補足。)
問題
24で割ってr余り、60で割ってs余るような整数nが存在するためのr,sの条件を求め、そのときのnを求めよ。
因みに、その時のnをrとsで表せとなっていれば、
n=24q1+r,n=60q2+sと置けるので、24q1+r=60q2+s
∴r-s=60q2-24q1=12(5q2-2q1)
よって、条件はr-sは24,60の最大公約数12の倍数である。
とした後に、24と60を12で割った商2と5は必ず互いに素となるので、これらを使って1を作れる。5-2×2=1より、5n-4n=n
∴n=5(24q1+r)-4(60q2+s)
=120q1+5r-240q2-4s
=5r-4s+120(q1-2q2)
ここで、q1-2q2=eと置くと、
n=5r-4s+120e
と求められる。(自己流で適当に作った。)
補足:周期の事。
例えば、3で割って1余る数列と5で割って2余る数列の一致する周期は3と5の最小公倍数である。
4,7,10,13,16,19,22,25,28,31,34,37,40,・・・
7,12,17,22,27,32,37,42,・・・
一致するのは、7,22,37,・・・で周期は15である。
おまけ: